JP5177469B2 - ジェットプリンター用インキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は外壁用サイディング材にインキジェット方式を用いて意匠性を高めた絵柄を形成することに適するジェットプリンター用インキに関する。
さらにインキジェット方式を用いて絵柄を形成する外壁用サイディングの製造方法、及び該製造方法によって製造された外壁用サイディングに関する。
従来外壁用サイディング材に絵柄を付与するためにはグラビア印刷やロール塗装を用いる方法が一般的であった(特許文献1、特許文献2参照)。しかしながらグラビア印刷では高価な版を使用するため簡単には絵柄の変更が出来ず、改変、修正が困難であった。またグラビア印刷やロール塗装では平坦な面にしか印刷できず、立体感のある絵柄の表現が難しかった。
このためインキジェット方式を用いて印刷することが提案された(特許文献3参照)。インキジェット方式を用い印刷した場合、図柄の変更はオンデマンドで容易にしかも自在に出来、さらに印刷面に凹凸が有っても印刷出来るため立体感の有る図柄を提供する事が出来る。
しかしながら外壁用サイディングに使用されるジェットインキに要求される特性としては、通常のジェットインクで要求される特性に加えて、さらに太陽光に晒されても退色しない高耐候性と、下地の基板や下地塗装層、印刷部保護のため上塗りされるクリヤー層との密着性等の物理的強度とが要求される。
従来より、サイディング材のような非吸収性である被記録材上に画像形成可能なジェットプリンター用インキとしては、樹脂と溶剤の混合液中に着色剤を溶解または分散させたインキが用いられる。
着色剤としては、染料系と顔料系の着色剤があり、一般的に染料系着色剤は分散性、発色性は優れているが退色しやすく、よって退色性、耐候性に於いては顔料系着色剤が有利とされている。このため、外装サイディング用としては、安定性良く、分散させることには困難が伴うが、耐光性の良好な、顔料系着色剤(顔料)が一般に使用される。
また、一般的にジェットプリンター用インキ組成物の皮膜形成樹脂成分としては、ポリエステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ニトロセルロース、フェノール樹脂等種々の樹脂が、単独または混合して用いられている。
しかしながらこれら顔料や樹脂を用いた従来のジェットプリンター用インキ組成物では、これによって図柄を形成された壁材が外壁材として使用された場合に、描かれた図柄の耐候性・耐久性が劣っていた。このため、従来のインキ組成物を外壁への用途として用いるには不十分であった。
このようにインキジェット記録が可能な程度にまでインキ内の顔料が十分に微粒子化されかつ安定に分散されており、さらに外壁用の絵柄をこのインキで形成したときに、該絵柄が優れた耐候性、耐久性を有するような、ジェットプリンター用インキ組成物は未だ実用化されていない。
特開2001−121078号公報 特開2003−001749号公報 特開平10−278497号公報
本発明の解決しようとしている課題は、ジェットプリンター用のインキとしての安定な分散安定性、及び良好な吐出性を持ち、かつ外壁用サイディング材の絵柄形成に用いたときに、充分な耐候性・耐久性をもつジェットプリンター用インキ組成物を提供する事にある。
さらに本発明の解決しようとする課題は、凹凸の形成されたサイディング表面であっても装飾絵柄を容易に形成でき、優れた耐光性と耐久性を有した外壁用サイディングを製造することができる製造方法を提供することである。
さらにまた本発明の解決しようとする課題は、上記の製造方法によって製造された、表面に装飾絵柄が形成され、優れた耐光性と耐久性を有する外壁用サイディングを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、インキジェット記録用インキとしての特性を備え、かつ耐光性、耐久性を必要とされる外壁用途で使用できるようなインキを得るために、皮膜形成樹脂、着色剤、分散剤、溶剤等の選定を行い、鋭意検討を重ねた。その結果、皮膜形成性樹脂として特定の環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートをモノマー単位として含有するアクリル共重合体を含み、着色剤としては顔料系着色剤を含むインキジェット用インキは、インキジェット記録用インキとしての特性を備え、かつ該インキを用いて絵柄の形成されたサイディング材として外壁用に使用された時、該インキにより描かれた図柄は充分な耐光性・耐久性を得られる事を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、顔料、皮膜形成性樹脂、および有機溶剤を含有するジェットプリンター用インキ組成物において、前記皮膜形成性樹脂は一般式(1)及び一般式(2)であらわされる化合物の少なくともひとつをモノマー単位として含有するアクリル系共重合体であることを特徴とするジェットプリンター用インキ組成物を提供する。
Figure 0005177469
(1)
(式中Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表しかつRとRの炭素数の和が4〜12であるか、またはR及びRは1つとなって5員環を形成する飽和若しくは不飽和の炭化水素基を表す。)
Figure 0005177469
(2)
{式中Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、Xは下記一般式(3)から一般式(9)で表される基からなる群より選ばれる基を表す。}
Figure 0005177469
(式中R、R、R、およびRは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
さらに本発明は、サイディング用基材に、下地塗装層とジェットインキ塗装層と表面保護層を順次積層した外壁用サイディングであって、前記ジェットインキ塗装層は上記のジェットプリンター用インキ組成物を用いて形成されたものである、外壁用サイディングを提供する。
さらに本発明は、サイディング用基材に下地塗装層を形成し、該下地塗装層上の任意の箇所にインキジェット方式によりジェットインキ塗装層を形成し、次いでその上に表面保護層を形成する外壁用サイディングの製造方法であって、前記ジェットインキ塗装層は上記のジェットプリンター用インキ組成物を用いて形成されることを特徴とする外壁用サイディングの製造方法を提供する。
本発明のジェットプリンター用インキ組成物は、環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートをモノマー単位として含有するアクリル共重合体を皮膜形成成分として含み、また着色剤として顔料を使用している。よって、インキジェット方式により表面に凹凸のある外壁用PCM(pre-coated metal)鋼板等の外壁材へ容易に印刷出来、また外壁材または外壁材上に形成された下地塗装層と強固に結合して、充分な耐久・耐候性を備えたサイディング材を提供する事が出来る。
本発明の外壁用サイディングの製造方法によれば、サイディング用基材の好ましくは全面に下地塗装層を形成し、該下地塗装層上の任意の箇所に上記組成のジェットプリンター用インキ組成物を用いてジェットインキ塗装層を形成し、次いで好ましくは全面に表面保護層を形成する。従って、耐久性、耐光性に優れ、精細な絵柄が形成された高意匠な外壁用サイディングを製造することができる。
本発明のジェットプリンター用インキは、皮膜形成樹脂、顔料、有機溶剤を含有する顔料分散液から製造することができる。
本発明で用いる皮膜形成樹脂は、特定の環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートと必要に応じてその他の単量体を共重合して得られるアクリル共重合体である。
前記したアクリル共重合体に含有されるモノマー単位としての、環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートとしては、一般式(1)及び一般式(2)であらわされる化合物が挙げられる。
Figure 0005177469
(1)
(式中Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表しかつRとRの炭素の和が4〜12であるか、またはR及びRは1つとなって5員環を形成する飽和若しくは不飽和の炭化水素基を表す。)
Figure 0005177469
(2)
{式中Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、Xは一般式(3)から一般式(9)で表される基からなる群より選ばれる基を表す。}
Figure 0005177469
(式中R、R、R、およびRは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)

一般式(1)と一般式(2)とでは一般式(2)で表される化合物の方が好ましい。Rの炭素原子は2〜4が好ましい。RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表し、RとRの炭素数の和は6〜10であることが好ましい。またXとしては式(3)で表される基が良好な耐光性を有し好ましい。さらにR、R、R、およびRは水素原子及びメチル基が好ましい。
なお本発明の一般式(1)または一般式(2)であらわされる化合物は、単独で用いられてもよく、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
前記一般式(2)で表される環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートとしては、ヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレート(東亜合成(株)製アロニックスM−140)、ヘキサヒドロフタルイミドプロピレンアクリレート、などのヘキサヒドロフタルイミドアルキル(メタ)アクリレート、或いはテトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート、などのテトラヒドロフタルイミドアルキル(メタ)アクリレートがさらに好ましく、その中でもヘキサヒドロフタルイミドエチルアクリレート(東亜合成(株)製アロニックスM−140)が最も好ましい。
イミド(メタ)アクリレートの合成方法は、例えば以下の公知文献で明らかにされている。
加藤清ら、有機合成化学協会誌30(10)、897,(1972)、
Javier de Abajoら、Polymer,vol33(5)、(1992)あるいは、特開昭56−53119号公報、特開平1−242569号公報、特開2001−172336号公報
環状イミド基を有するアクリル共重合体をジェットインキの皮膜構成成分とする事により、インキの特性としては顔料と樹脂との濡れ性が向上するため、顔料の分散安定性が向上する。また前記アクリル共重合体の使用は、インクと、下地として使用される下地塗装層と、及びオーバーコートされる表面保護層との密着性を向上させるので、例えばPCM鋼板とインキとの、及びインキとオーバーコートされるクリヤー剤との、良好な密着性を実現できる。
環状イミド基を有するフタルイミド(メタ)アクリレートと共重合するその他の単量体としては特に限定するものではなく公知任意の共重合可能な単量体を用いることが出来る。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどのアルキルエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、該アルキル基は分岐または直鎖であって良い。
イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の置換アリール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート、アルコキシシリル基含有(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、α―メチルスチレン等も挙げることが出来る。 これららモノマーは単独で用いてもよく又は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
本発明で用いるアクリル共重合体中の上記環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートモノマー単位の質量含有率は本発明では任意で選択可能である。例えば含有率が10〜50質量%であること、更に好ましくは15〜45質量%であることが、下地塗装層として使用される樹脂塗膜とインキとの密着性が良好になること、及びインキとオーバーコートされる表面保護層との密着性が良好となることの点において好ましい。また10%以上であれば顔料分散性、及び沸騰水中での印刷画像の耐久性である耐沸騰水性などの点でより良好な特性が得られ、また50%以下とすることにより顔料分散性と、耐沸騰水性を含めた密着性とを双方とも良好にバランス良く保持することができる。
環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートモノマー単位を質量含有率10%〜50%の範囲で含有するアクリル共重合体のガラス転移点(Tg)は任意であるが、基板との密着性、耐沸騰水性の点からはTgは低い方が好ましく、40℃〜―10℃であることが好ましい。
本発明のインキ組成物中のアクリル共重合体の含有量は必要に応じて選択可能である。例えば、好ましくはインキ組成物全量に対して、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%が更に好ましい。アクリル共重合体の分子量も好ましく選択可能である。例えば、好ましくは重量平均分子量5000〜300000であり、より好ましくは重量平均分子量10000〜60000である。また本願のインキ組成物の物性も必要に応じて選択できる。例えば前記インキ組成物の粘度は2〜20mPa・sが好ましく、6〜14mPa・sがより好ましい。前記インキ組成物の表面張力は20〜40dyn/cmが好ましく、25〜35dyn/cmがより好ましい。
一般的にジェットインキに用いる着色材としては、染料・有機系顔料・無機系顔料が用いられる。本発明で使用される顔料は任意で選択可能であるが、外壁用サイディング材に用いるジェットインキ用途としては耐候・耐久性が求められるため、無機系顔料の使用が好ましい。
具体例としては、ファーネストブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺、酸化チタン(ルチル型及びアナターゼ型)等があげられる。また有機系顔料でも耐光性の強いフタロシアニンブルー等の顔料を用いる事も可能である。
本発明で使用される顔料は単独で用いられても2種類以上を組み合わせて用いても良い。また本発明に用いられる顔料の量は必要に応じて選択可能である。好ましくはインキ組成物固形分に対して、無機顔料では10〜90%が好ましく、15〜80%がさらに好ましい。また有機顔料では5〜80%が好ましく、10〜60%がさらに好ましい。
これらの顔料は、それぞれの顔料特性に応じ、アニオン性、カチオン性、非イオン性分散剤、高分子系分散剤、その他(両性化合物、フッ素系化合物、等)の分散剤、或いは公知任意の分散助剤を用いて、ジェットインキとしての特性が得られるよう分散する事が出来る。
これらの分散体を分散させ得る有機溶媒は、特に限定するものではなく必要に応じて選択可能である。例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、3―メトキシブチルアセテート、3−メトキシー3−メチルーブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶剤、nヘキサン、イソオクタン、nオクタン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン等の炭化水素系溶剤や、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤を用いることが出来る。
これらの溶剤単独もしくは2種以上の組み合わせにより、ジェットインキの粘度、表面張力、乾燥速度を調整し、印刷する基材及び使用するジェットインキプリンターに適したジェットインキの溶剤組成を設計することができる。
上記原料から顔料分散液を製造するためには、例えば以下の方法で製造することができる。
顔料、有機溶剤、必要に応じて分散剤を、分散攪拌機、ボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等の分散機を使用して分散混合する。ついでナノミル等の装置を用い顔料をさらに微細分散し、インキベースを作成する。作成したインキベースに、環状イミド基を有するフタルイミド(メタ)アクリレートを共重合したアクリル共重合体、有機溶剤を加え、分散攪拌機にて混合する。その後、有機溶剤にて粘度調整を行い、1ミクロンフィルターにて濾過し、外壁サイディング材用のジェットプリンター用インキ組成物を得ることができる。
上記本発明に必須の成分の他に加えて、必要に応じて、例えば隠蔽性向上のため、シリカ粉、珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム等の体質顔料、顔料の沈降防止剤、粘度調整用の増粘剤等の添加剤を加える事が出来る。
本発明の外壁用サイディングを製造するには、例えば以下の方法で製造することができる。サイディング用基材の全面に下地塗装層を形成したのち、その上に、上記ジェットプリンター用インキ組成物を用いて、インキジェット記録法によりジェットインキ塗装層を形成する。その後その上にさらに表面保護層を形成して外壁用サイディングが製造される。
サイディング用基材は必要に応じて選択してよい。例えば、セメントスレート板、ケイ酸カルシウム板等の窯業系基材、及び合板、木材を用いることができ、さらにアルミニウム、スチールなどの金属板、あるいはこれら金属板にエンボス加工、絞り成型加工等によりレンガ調、タイル調、木目調などの凹凸を施したものを用いることができる。特に金属サイディング用基材を用いるときは、外部環境下で表面温度が高温になりやすく、ジェットインキ塗装層にとりわけ高い耐久性、耐候性が要求されるため、本発明のジェットプリンター用インキが極めて好適に使用できる。
下地塗装層も必要に応じて選択可能である。例えば、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ヒドロキシメチルセルロース樹脂、アクリル樹脂、及び/又はポリアミド等と溶剤からなる塗料を、スプレー、各種コーター等の装置を用いて上記サイディング基材に塗工して乾燥し、乾燥塗膜による被膜を形成することによって作製することができる。
金属サイディング用基材として、PCM塗装板のように基材上に予め下地塗装層として各種樹脂コートを施したものを用いることができる。この場合、下地塗装層は既に存在するので下地塗装層を設ける工程を省略してもよい。
本発明において使用され得る具体的なPCM塗装板及びその基材は任意で選択できる。使用可能な基材としては、例えば鋼板、チタン、銅、マグネシウム、アルミニウム等の金属板、及びこれらに金属や非金属を被覆したものなどがあげられる。金属を被覆したものの例としては、表面上に金属を溶射した鋼板、金属をメッキした鋼板などが挙げられる。また金属中に無機物や有機物を分散したメッキや溶射も上記に含まれる。上記した金属材料板の中でも取り分け、亜鉛、亜鉛と他の金属との合金、乃び/又は亜鉛化合物で表面を覆われた金属材料板、もしくは亜鉛を表面に溶射或いはメッキした鋼板、及び更にこれらにクロメート処理や燐酸亜鉛処理などの無機系の被膜を形成する処理を施した鋼板材料板、或いは、アルミニウム、スチール、アルミニウム55%合金のガルバニウム、及び5%合金のガルファンなどの金属板を用いることが好ましい。これら基材である金属板に、イソフタル酸型ポリエステル/メラミン含有の樹脂組成物、フッ化ビニリデン/アクリル/メラミン/ビスフェノールA型エポキシ含有の樹脂組成物、またはテレフタル酸型ポリエステル/メラミン/ビスフェノールA型エポキシ含有の樹脂組成物等をプリコートして得られるPCM塗装板を用いる事が出来る。
またPCM塗装板の裏面側は、防音性、断熱性を付与するためフェノール系樹脂や、ポリウレタン系樹脂等の樹脂発泡体、あるいは石膏ボード等の無機素材を芯材としたアルミラミネートクラフト紙等の裏面材で構成されていてもよい。
このように形成された下地塗装層上には、本発明のインキジェットプリンター用インキ組成物を用いて絵柄を印刷し、ジェットインキ塗装層を形成する事ができる。
ジェットインキ塗装層の上にオーバーコートされ得る表面保護層用のクリヤーコーティング剤は任意で選択可能であり、例えば水系ではシリコンアクリルエマルジョン系、アクリルエマルジョン系、溶剤系としてはアクリル系、アクリルウレタン系、フッ素系等のクリヤーコーティング剤などが挙げられる。これらをスプレーや、各種コーター等を使用してジェットインキ塗装層の上にコーティングする事ができる。

実施例
以下に実施例を示して本発明のより詳細な説明を行う。ただし本発明はこれら例のみに限定される訳ではない。なお、以下実施例の記述中の“部”は“重量部”を表わす。
<フタルイミドアクリレートの合成例>
攪拌機、冷却管、水分分離器、窒素吹き込み管を備えた反応容器にメチルテトラヒドロ無水フタル酸化合物(3又は4−メチルー1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸:新日本理化(株)製リカシッドMT−500TZ)166.2部(1モル)及びトルエン310部を仕込み、n−プロパノールアミン75部(1モル)を30分間にわたり滴下した。その後、90℃まで昇温し、更に115〜125℃迄徐々に昇温し、還流温度を3〜4時間保った。酸価が1以下になったら冷却し、アクリル酸72部(1モル)、ハイドロキノン0.16部、濃硫酸8.5部を加え、再び昇温し、4時間115〜125℃(還流温度)に保ち、脱水反応を行った。反応液を冷却後、分液漏斗に移し水60gで一回、20%NaOH水溶液200gで1回抽出した。得られた有機層を減圧下で溶剤留去して淡黄色液体を282部得た。H−NMR,GPCにより下記化合物<MTIA>(メチルテトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート)が得られていることが確認できた。
Figure 0005177469
<アクリル共重合体の合成>
アクリル共重合体Aの合成
攪拌機、コンデンサー、モノマー槽、開始剤槽、窒素吹き込み管、モノマーポンプ、開始剤ポンプを備えた反応容器に、表1に従い、予め、反応容器に溶媒(メトアセテート)を仕込んだ。表1のAの構成モノマーを各々の重量部で1つのモノマー槽に仕込み、また開始剤を開始剤槽に仕込んだ。反応容器内温度を95℃に保ち3時間にわたりモノマー及び開始剤を滴下した。滴下終了後2時間で105℃に昇温し、105℃で2時間維持し、その後更に115℃まで昇温した。115℃で1.5時間反応後、これを冷却し、NV(不揮発分)、及び粘度を測定した。以下同様に、表1の配合に従いアクリル共重合体を合成し、表1の反応物性状に記載されている性状の共重合アクリル樹脂A〜Eが得られた。












(表1)
Figure 0005177469
MMA:メチルメタクリレート
AronixM140:2−(1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド)エチルアクリレート (東亜合成(株)製)
MTIA:メチルテトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート
nBA:アクリル酸ブチル
2EHA:2エチルヘキシルアクリレート
カヤマーPM21:日本化薬(株)製 ε−カプロラクトン変性燐酸アクリレート
ノフマーMSD:α−メチルスチレンダイマー
パーブチルI:日本油脂(株)製 熱重合開始剤
パーブチルO:日本油脂(株)製 熱重合開始剤
粘度(ガードナー粘度):25℃ ガードナー気泡粘度計による測定値
外観:室内光下における目視による
NV:不揮発分 150℃30分 送風オーブンにて乾燥前後の重量を測定し計算した。
(実施例1)
100ED 34.0部
(戸田ピグメント社製マゼンタ顔料)
アジスパーPB−821 10.0部
(味の素ファインテクノ社製分散剤)
PMA 56.0部
(協和発酵ケミカル社製溶剤、プロピレンブリコールモノ
メチルエーテルアセテート)
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 13.0部
アクリル樹脂A(溶剤分を含む) 35.0部
PMA 14.5部
MBA 37.5部
(ダイセル化学工業社製溶剤、メトキシブチルアセテート)
上記のように、顔料ベースにアクリル樹脂Aと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Aを得た。
得られたジェットインキAの粘度、表面張力、分散顔料の平均粒子径等のインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 27mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 220nm
(実施例2)
FASTOGEN BLUE 5430SD 25.8部
(大日本インキ化学工業社製ブルー顔料)
アジスパーPB−821 7.7部
PMA 66.5部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 17.0部
アクリル樹脂B(溶剤分を含む) 26.6部
PMA 6.1部
MBA 50.3部
上記のように、顔料ベースにアクリル樹脂Bと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Bを得た。
得られたジェットプリンター用インキ組成物Bのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 9.7mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 27mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 134nm
(実施例3)
三菱カーボンブラック#960 16.7部
(三菱化学社製カーボンブラック)
アジスパーPB−821 10.0部
PMA 73.3部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 26.3部
アクリル樹脂C(溶剤分を含む) 22.6部
PMA 5.0部
MBA 46.1部
上記のように、顔料ベースにアクリル樹脂Cと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Cを得た。
得られたジェットプリンター用インキ組成物Cのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 28mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 100nm
(実施例4)
TSY−1 37.0部
(戸田ピグメント社製イエロー顔料)
ソルスパース37500 10.9部
(ルーブリゾール社製分散剤)
PMA 52.1部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 11.9部
アクリル樹脂D(溶剤分を含む) 34.7部
PMA 12.9部
MBA 40.5部
上記のように顔料ベースにアクリル樹脂Dと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Dを得た。
得られたインキ組成物Dのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 27mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計);270nm
(比較例1)
FASTOGEN BLUE 5430SD 25.8部
アジスパーPB−821 7.7部
PMA 66.5部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 17.0部
アクリル樹脂E(溶剤分を含む) 26.1部
PMA 6.1部
MBA 50.8部
顔料ベースにアクリル樹脂Aと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Eを得た。
得られたジェットプリンター用インキ組成物Eのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 27mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 135nm
(比較例2)
100ED 34.0部
アジスパーPB−821 10.0部
PMA 56.0部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 13.0部
アクリル樹脂F(溶剤分を含む) 36.0部
PMA 14.5部
MBA 36.5部
顔料ベースにアクリル樹脂Fと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Fを得た。
得られたジェットプリンター用インキ組成物Fのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 27mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 230nm
(比較例3)
FASTOGEN BLUE 5430SD 25.8部
アジスパーPB−821 7.7部
PMA 66.5部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 17.0部
アクリル樹脂G(溶剤分を含む) 27.0部
PMA 6.1部
MBA 49.9部
(ダイセル化学工業社製溶剤、メトキシブチルアセテート)
顔料ベースにアクリル樹脂Gと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Gを得た。
得られたインキ組成物Gのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 10mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 28mN/m
体積平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計); 140nm
(比較例4)
三菱カーボンブラック#960 16.7部
アジスパーPB−821 10.0部
PMA 73.3部
上記化合物をあらかじめ分散攪拌機で均一に分散後、ナノミルを用い
微細分散させ顔料ベースを作成した。

上記顔料ベース 26.3部
アクリル樹脂H(溶剤分を含む) 23.0部
PMA 5.0部
MBA 45.7部
顔料ベースにアクリル樹脂Hと溶剤PMA・MBAを加え、分散攪拌機で攪拌後、1ミクロンフィルターにて濾過し、ジェットプリンター用インキ組成物Hを得た。
得られたインキ組成物Hのインキ特性は次の通りである。
粘度(E型粘度計); 9.8mPa・s
表面張力(ウィルヘルミー式表面張力計); 28mN/m
平均粒子径(レーザー回折散乱式粒度分布計);105nm
以上実施例1〜4、比較例1〜4において作製したインキの組成と特性を一覧表に纏める。
Figure 0005177469
(耐候・耐久性評価)
環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレート(アロニックスM140)を含有したアクリル樹脂を用い作製した実施例1〜4に対応させて製造したジェットプリンター用インキ組成物A、B、C、D(実施例1〜4)と、環状イミド基を有するイミド(メタ)アクリレートを用いずに作製したジェットプリンター用インキ組成物E(比較例1)、市販のアクリル樹脂を用いて作成したジェットプリンター用インキ組成物F、G(比較例2、3)及び塩酢ビ樹脂を用いて作成したジェットプリンター用インキ組成物H(比較例4)の8点を用いて、以下のような耐候・耐久性評価を行った。
上記各組成物のPCM鋼板(日本ファインコーティング社製)上への印刷を行い、さらにクリヤー塗料(「ジオテックES−T艶消しクリヤー」大日本インキ化学工業社製シリコンアクリルエマルジョン塗料)による表面保護層を作製した。その後、外壁用途で使用可能かどうかを評価するため、塗装鋼板上での碁盤目密着テスト、コインスクラッチテスト、鉛筆強度、耐沸騰水テスト(80℃1時間、5時間)を実施した。
<碁盤目密着テスト>
;JIS K5600−5−6に準ずる方法で碁盤目密度テストを行った。
評価 碁盤目付着 80/100以上は合格で問題なし。
<コインスクラッチテスト>
;旧500円硬貨玉(ギザなし)にてスクラッチ。手前から押し、向こうから引く感じで荷重約1kgにおいて1往復ほど塗膜をひっかく。
評価 5. ・・・塗膜表面の変化なし
4. ・・・塗膜表面にわずかな変化有り
3. ・・・塗膜に傷は付くが、剥離はなし
2. ・・・塗膜に傷が付き、わずかに剥離が発生する
1. ・・・不良塗膜剥離し下地が見える
以上の評価基準をもとに傷付き方を5〜1の5段階をつけて評価した。
3以上は実用上問題ないと考えられ合格とした。
<鉛筆硬度>
;JIS K5600−5−4に準ずる方法で鉛筆硬度試験を行った。
評価 H以上は実用上充分な硬度と考えられるため合格とした。
<耐沸騰水試験>
サンプル鋼板として日本ファインコーティング社製ガルファン鋼板を用いた。この鋼板上に実施例1〜4、比較例1〜4に対応したジェットプリンター用インキ組成物A〜Hを各塗布し、更にその上に大日本インキ化学工業社製ジオテックES−TC(水性シリコンアクリルエマルジョン)クリヤーを上塗りし、試験用サンプル鋼板を作成した。
これら試験用サンプル鋼板を基本的にJIS K5400−8−20に準じ、80度の熱水中に放置し、1時間経過後、5時間経過後において以下の特性を測定した。
評価 1.外観 ;5良(試験前後を比較し変化なし)→
1不良;ブリイスター(塗膜表面のブツブツ)等
外観異常の発生状況をJISK5600−8−2の評価見本に準じ5〜1の5段階をつけ評価した。
表面の外観異常が発生するため、5以外は不合格である。
2.GR% ;光沢変化率、試験前の光沢値を100とし試験後の光沢低下率を評価する。80%以上は合格で問題なし。
3.碁盤目付着 ;80/100以上は合格で問題なし。
評価結果を以下の表3、表4、表5に示した。
Figure 0005177469
Figure 0005177469
環状イミド基を有するイミドアクリレートを含有したアクリル樹脂を使用したジェットインキは、他の物に較べ接着性・耐沸騰水性に優れていた。
耐沸騰水試験と同様に、実施例1〜4に該当するジェットインキ用インク組成物A、B、C,Dを用い、これをPCM鋼板に塗布し、さらにクリヤー剤をオーバーコートしたサンプルを用いて、スーパーUV耐侯試験機を使用して、耐候性の評価を実施した。結果を表5に示した。
装置;岩崎電気社製 アイスーパーUVテスター
評価;外観: ブリスターの無いこと合格(異常が無いこと)
GR%: 80%以上合格。
(表5)
Figure 0005177469
スーパUVでの促進試験は、50時間がおおよそ屋外暴露の1年、500時間が10年に相当すると言われている。よって実施例1〜4に対応するサンプルA・B・C・Dともサイディング材として屋外使用した場合、約10年は外観上の変化はほぼ見られないと推定される。
ジェットプリンター用のインキとしての安定な分散安定性、良好な吐出性を持ち、かつ外壁用サイディング材への絵柄形成に用いたときに、充分な耐候性・耐久性をもつジェットプリンター用インキ組成物、及び耐候性、耐久性に富み高意匠な絵柄を有する外壁用サイディングを提供する。


Claims (8)

  1. 顔料、皮膜形成性樹脂、および有機溶剤を含有するジェットプリンター用インキ組成物において、前記皮膜形成性樹脂は一般式(1)及び一般式(2)であらわされる化合物の少なくともひとつをモノマー単位として含有するアクリル系共重合体であり、外壁用サイディングの絵柄印刷に用いられることを特徴とするジェットプリンター用インキ組成物。
    Figure 0005177469

    (1)

    (式中R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表し、R3+R4の和が炭素数4〜12であるか、またはR3及びR4は1つとなって5員環を形成する飽和若しくは不飽和の炭化水素基を表す。)
    Figure 0005177469
    {式中R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素原子数2〜12の直鎖又は分岐していても良いアルキレン基を表し、Xは一般式(3)から一般式(9)で表される基からなる群より選ばれる基を表す。}
    Figure 0005177469


    (式中R5、R6、R7、およびR8は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される化合物と前記一般式(2)で表される化合物の総量が、前記アクリル系共重合体の全モノマー単位の10〜50質量%である請求項1に記載のジェットプリンター用インキ組成物。
  3. サイディング用基材に、下地塗装層とジェットインキ塗装層と表面保護層とを順次積層した外壁用サイディングであって、前記ジェットインキ塗装層は請求項1に記載のジェットプリンター用インキ組成物を用いて形成されたものである外壁用サイディング。
  4. サイディング用基材の全面に下地塗装層を形成し、該下地塗装層上の任意の箇所にインキジェット方式によりジェットインキ塗装層を形成し、次いで全面に表面保護層を形成する外壁用サイディングの製造方法であって、前記ジェットインキ塗装層は請求項1に記載のジェットプリンター用インキ組成物を用いて形成されることを特徴とする外壁用サイディングの製造方法。
  5. アクリル系共重合体が、一般式(1)と一般式(2)で表される2つの化合物のうち一般式(2)で表される化合物のみを含む、請求項1に記載のジェットプリンター用インキ組成物。
  6. 一般式(2)の化合物のXが式(3)で表される基である、請求項に記載のジェットプリンター用インキ組成物。
  7. R5、R6、R7、およびR8は水素原子又はメチル基である、請求項6に記載のジェットプリンター用インキ組成物。

  8. サイディング用基材に、下地塗装層とジェットインキ塗装層と表面保護層とを順次積層した外壁用サイディングにおける、前記ジェットインキ塗装層を形成するための、請求項1に記載のジェットプリンター用インキ組成物の用途。
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