JP5176988B2 - 流体搬送用ホースの製造方法 - Google Patents

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本発明は流体搬送用ホースの製造方法に関し、更に詳しくはスチーム加硫を行っても補強層を構成する有機繊維コードにおけるコートゴムと有機繊維との間の接着性が低下しないようにした耐寒性を有する流体搬送用ホースの製造方法に関する。
マリンホースに代表される流体荷役用の大口径のホースにおいては、高圧で送り出される石油などの流体が、ホース外部へ漏洩して海水汚染の事故を生じないような構造にする必要がある。そのため、この種の流体搬送用ホースの内部構造は、流体に対する耐侵食性を有する内面ゴム層の外側に複数層からなる補強層を配置し、それら補強層の外側に外面ゴム層を設けたものが多く用いられている。このような流体搬送用ホースの加硫成形においては、例えば特許文献1に示すように、これら内外面ゴム層及び補強層を含めた製品の肉厚が厚いことや、製品形状が複雑であることから、適正なゴムの架橋形態とするために、低温・長時間のスチーム加硫が好ましく採用されている。
ところで、近年では油田開発がシベリアなどの寒帯域にまで及んでいるため、耐寒性に優れたブタジエンゴム(BR)を、上記補強層を構成する有機繊維コードのコートゴムに配合するようになっている。一方で、有機繊維コードの有機繊維には、強伸度特性を有しかつ低コストであるという理由から、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維が広く使用されている。しかし、ブタジエンゴムは、その分子構造上、コートゴムに配合されている加硫促進剤や老化防止剤などのPET繊維の加水分解を促進する成分がゴム中を移動しやすいため、スチーム加硫中にコートゴムとPET繊維との境界でPET繊維の表層が加水分解して、コートゴムとPET繊維との間の接着性が低下するという問題があった。
特開2004−125125号公報
本発明の目的は、耐寒性を有し、スチーム加硫を行っても補強層を構成する有機繊維コードにおけるコートゴムと有機繊維との間の接着性が低下しない流体搬送用ホースの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明の流体搬送用ホースの製造方法は、マンドレルの外周に内面ゴム層を被覆し、該内面ゴム層の外周に、ブタジエンゴムが配合されたコートゴム及び有機繊維コードからなる補強層を積層した補強層群を少なくとも1つ配置し、該配置した補強層群の外側に外面ゴム層を被覆してホース本体を形成した後に、該ホース本体をスチーム加硫する流体搬送用ホースの製造方法において、前記補強層を構成する有機繊維コードの有機繊維に、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いるようにしたことを特徴とするものである。
有機繊維コードの有機繊維に、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いる補強層は、それぞれの補強層群の最外側の補強層であることが望ましい。
ブタジエンゴムは、基材ゴム100重量部に対して15〜50重量部配合することが望ましい。
本発明の流体搬送用ホースの製造方法は、特に石油搬送用のマリンホースの製造に好適に用いられる。
本発明の流体搬送用ホースの製造方法によれば、耐寒性を向上するためブタジエンゴムが配合されたコートゴム及び有機繊維コードからなる複数の補強層を積層した補強層群を有するホース本体をスチーム加硫する製造方法において、それら補強層の有機繊維コードの有機繊維として、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いるようにしたので、スチーム加硫したときにスチームと接触する補強層の有機繊維が、加水分解に対する安定性が高く、かつゴムとの接着性に優れたポリケトン繊維となるため、コートゴムと有機繊維との接着性が低下することはない。
本発明の流体搬送用ホースの製造方法により製造した流体搬送用ホースの一例を示す断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の流体搬送用ホースの製造方法により製造された流体搬送用ホースの一例を示す。
この流体搬送用ホースは、ホース本体1の端部に液密に接続金具2を取り付けたものであり、ホース本体1の構造は、円筒状の内面ゴム層3と外面ゴム層4との間に、内側カーカス層5、スパイラルワイヤ補強層6、外側カーカス層7及び浮力層8を順に積層したものとなっている。
内面ゴム層3はホース内を流れる流体への耐侵食性に優れた材質から構成されている。内側カーカス層5は、ホース軸方向にバイアスに配列した有機繊維コードからなる補強層を、層間でコードが互いに交差するように複数積層した補強層群として構成されており、それらの補強層の一部が接続金具2の固定リング9の近傍において固定ワイヤ10にてターンバックされている。この内側カーカス層5は、ホース本体1に主として軸方向の強度と適度な可撓性を付与する。
スパイラルワイヤ補強層6は、金属ワイヤを所定のピッチで内側カーカス層5の外周にスパイラル状に巻回することにより構成され、ホース本体1に主に周方向の強度を付与すると共に、ホース本体1が湾曲したときにキンクが発生するのを防止し、更に外圧によるホース本体1の潰れを防止する。
外側カーカス層7は、内側カーカス層5と同様に、ホース軸方向にバイアスに配列した有機繊維コードからなる補強層を、層間でコードが互いに交差するように複数積層した補強層群として構成されている。
浮力層8は、主に発泡ゴムやスポンジから構成され、ホース本体に浮力を与えるものである。
上記の内側カーカス層5及び外側カーカス層7における補強層を構成する有機繊維コードのコートゴムには、耐寒性を向上するためにブタジエンゴムが配合されている。
ホース本体1には、上記の構成部材のほか、スパイラルワイヤ補強層6と外側カーカス層7との間に、内側カーカス層5の破断が外側カーカス層7に伝播しないようにするバッファ層を設けるようにしてもよい。また、流体搬送用ホースの用途及び性能により、浮力層8及び/又は外側カーカス層7を設けないようにしてもよい。
上述したホース本体1を有する流体搬送用ホースの製造は、マンドレルの外周に内面ゴム層3を被覆し、その内面ゴム層3の外周に未加硫状態の内側カーカス層5、スパイラルワイヤ補強層6、外側カーカス層7、浮力層8及び外面ゴム層4を順に積層し、加硫槽内においてスチーム加硫した後に、マンドレルを抜き取る方法により行われる。
このような流体搬送用ホースの製造方法において、内側カーカス層5及び外側カーカス層7の各補強層群における補強層の有機繊維コードの有機繊維には、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維が用いられている。後者の複合繊維を構成する他の繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、PET繊維及びポリエチレンナフタレート(PEN)繊維が例示される。
このように、耐寒性を向上するためブタジエンゴムが配合されたコートゴム及び有機繊維コードからなる複数の補強層を積層した補強層群を少なくとも1つ有するホース本体1をスチーム加硫する製造方法において、それら補強層の有機繊維コードの有機繊維として、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いるようにしたので、スチーム加硫したときにスチームと接触する補強層を構成する有機繊維コードにおける有機繊維が、加水分解に対する安定性が高く、かつゴムとの接着性に優れたポリケトン繊維となるため、コートゴムと有機繊維の接着性が低下することはない。従って、製造後の流体搬送用ホースの強度低下を防止することができる。
上記の有機繊維コードの有機繊維としてポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いる補強層は、スチーム加硫したときに最もスチームと接触しやすいそれぞれの補強層群の最外側の補強層とすることが望ましい。
コートゴムにおけるブタジエンゴムは、基材ゴム100重量部に対して15〜50重量部配合されていることが望ましい。15重量部未満になると耐寒性が低下し、50重量部超になると加工性が低下する。なお、基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)とスチレンブタジエンゴム(SBR)のブレンドゴムが好ましく用いられる。
本発明の流体搬送用ホースの製造方法は、用途は特に限定されるものではないが、流体荷役用の大口径ホースとして好ましく適用され、特に沖合のタンカーと陸部の備蓄タンク等との間で石油を搬送するマリンホースの製造方法として好適に用いることができる。
表1に示す組成を有する2種類のゴム組成物からなるコートゴムを製造して耐寒性を測定すると共に、表2に示すように4種類の有機繊維コードとの接着性を評価した。耐寒性及び接着性の測定方法は以下の通りである。
[耐寒性]
JIS K6261「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−低温特性の求め方−」における「低温衝撃ぜい化試験」に準拠して各コートゴムの脆化温度を測定した。表2においては、−50℃以下を○印、−50℃超を×印として表している。
[接着性]
マンドレルに有機繊維コードを敷き詰めるように巻き付け、その上からコートゴムを被せ、更に固定用のリボン状の布を巻き付けてスチーム加硫した後に、コートゴムと有機繊維コードとを剥離するのに必要な剥離力を測定すると共に、剥離面におけるコートゴムの付着状況を確認した。スチーム加硫は、148℃&30分の短時間加硫、及び148℃&240分の長時間加硫の2つの条件で行った。表2における評価基準は次のとおりである。
・○印:剥離力が200N/25mm以上で、かつ剥離面にゴムが8割以上付着して いるもの。
・△印:剥離力が100〜200N/25mm未満で、かつ剥離面にゴムが6〜8割 未満付着しているもの。
・×印:上記△印の基準未満であるもの。
Figure 0005176988
Figure 0005176988
表2に示す測定結果から、ブタジエンゴムを配合するとコートゴムの耐寒性が向上することが確認された。また、ブタジエンを配合したコートゴムと、有機繊維にポリケトンを用いた有機繊維コードとの接着性は、有機繊維にPETやケブラーを用いた場合よりも優れていることが分かった。なお、有機繊維にN66を用いた有機繊維コードは、接着性は優れているがモジュラス及び強力が低いため、補強層に用いるのは適当ではない。
1 ホース本体
2 接続金具
3 内面ゴム層
4 外面ゴム層
5 内側カーカス層
6 スパイラルワイヤ補強層
7 外側カーカス層
8 浮力層
9 固定リング
10 固定ワイヤ

Claims (4)

  1. マンドレルの外周に内面ゴム層を被覆し、該内面ゴム層の外周に、ブタジエンゴムが配合されたコートゴム及び有機繊維コードからなる補強層を積層した補強層群を少なくとも1つ配置し、該配置した補強層群の外側に外面ゴム層を被覆してホース本体を形成した後に、該ホース本体をスチーム加硫する流体搬送用ホースの製造方法において、
    前記補強層を構成する有機繊維コードの有機繊維に、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いるようにした流体搬送用ホースの製造方法。
  2. 前記有機繊維コードの有機繊維に、ポリケトン繊維又はポリケトン繊維と他の繊維との複合繊維を用いた補強層が、前記それぞれの補強層群の最外側の補強層である請求項1に記載の流体搬送用ホースの製造方法。
  3. 前記ブタジエンゴムを、基材ゴム100重量部に対して15〜50重量部配合した請求項1又は2に記載の流体搬送用ホースの製造方法。
  4. 石油搬送用のマリンホースの製造方法である請求項1〜3のいずれかに記載の流体搬送用ホースの製造方法。
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