JP5176461B2 - 力学量センサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら,ガラス基板を薄くするのは必ずしも容易でない。ガラス基板を例えば,200μm以下とすると,脆弱になり,力学量センサの物理的強度の確保が困難となる。
上記に鑑み,本発明は,薄型化と物理的強度の確保との両立が図れる力学量センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
(第1の実施形態)
図1は力学量センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。力学量センサ100は,互いに積層して配置される第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130,及び第1の基体140,第2の基体150を有する。
図2は,力学量センサ100の一部(第一の構造体110,第2の構造体130)をさらに分解した状態を表す分解斜視図である。図3,図4,図5,図6はそれぞれ,第1の構造体110の上面図,接合部120の上面図,第2の構造体130の上面図,第2の構造体の下面図である。図7,図8,図9はそれぞれ,第1の基体140の下面図,第2の基体150の上面図,および第2の基体150の下面図である。図10,図11はそれぞれ,力学量センサ100を図1のB−B及びC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。
第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130はそれぞれ,シリコン,酸化シリコン,シリコンから構成可能であり,力学量センサ100は,シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。第1の構造体110,第2の構造体130を構成するシリコンには,全体に例えばボロン等の不純物が含まれる導電性材料を使用することが好ましい。後述するように,第1の構造体110,第2の構造体130を不純物が含まれるシリコンで構成することにより,力学量センサ100の配線を簡略にすることができる。本実施の形態では,第1の構造体110及び第2の構造体130に不純物が含まれるシリコンを使用している。
接続部113a〜113dは,枠部111aに近い側の領域では,台座131の突出部131c(後述する)と接合部120によって接合されている。接続部113a〜113dのその他の領域,すなわち変位部112aに近い側の領域では,対応する領域に突出部131cが形成されておらず,厚みが薄いため,可撓性を有している。接続部113a〜113dの枠部111aに近い側の領域が,突出部131cと接合されているのは,大きな撓みにより接続部113a〜113dが損傷することを防止するためである。
接続部113a〜113dは,撓みが可能な梁として機能する。接続部113a〜113dが撓むことで,変位部112が固定部111に対して変位可能である。具体的には,変位部112が固定部111に対して,Z正方向,Z負方向に直線的に変位する。また,変位部112は,固定部111に対してX軸およびY軸を回転軸とする正負の回転が可能である。即ち,ここでいう「変位」には,移動および回転(Z軸方向での移動,X,Y軸での回転)の双方を含めることができる。
ブロック上層部114i,114jは,接合部120によって後述するブロック下層部134i,134jとそれぞれ接合される。ブロック上層部114i,114jとブロック下層部134i,134jがそれぞれ接合されたブロックは,変位部112をZ軸方向に振動させるための配線の用途で用いられる。なお,この詳細は後述する。
枠部131aは,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板であり,固定部111の枠部111aと対応した形状を有する。
突出部131bは,枠部131aの内周のコーナー部に配置され,重量部132bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,0°方向に)突出する略正方形の基板であり,固定部111の突出部111bと対応した形状を有する。
台座131は,接合部120によって固定部111,及び接続部113a〜113dの所定の領域と接続される。
重量部132は,略直方体形状の重量部132a〜132eに区分される。中心に配置された重量部132aに4方向から重量部132b〜132eが接続され,全体として一体的に変位(移動,回転)が可能となっている。即ち,重量部132aは,重量部132b〜132eを接続する接続部として機能する。
なお,接合部121,122,123は,シリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
導通部160は,固定部111と台座131とを導通するものであり,固定部111の突出部111b及び接合部121を貫通している。
導通部161は,変位部112と重量部132とを導通するものであり,変位部112a及び接合部122を貫通している。
導通部162は,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114iとブロック下層部134a,134b,134e,134f,134iとをそれぞれ導通するものであり,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114i及び接合部123をそれぞれ貫通している。
導通部160〜162は,例えば,貫通孔の縁,壁面及び底部に,例えば,Alのような金属層が形成されたものである。なお,貫通孔の形状は特に制限されないが,Al等のスパッタ等により金属層を効果的に形成できるため,導通部160〜162の貫通孔を上広の錐状の形状にすることが好ましい。
利点1)薄型化と物理的強度の確保の両立が容易となる。板状体140aに金属材料または樹脂材料を用いることで,第1の基体140を薄くしたときの強度が確保され,取り扱いが容易となる。
特に,後述する製造工程中で,大口径の半導体基板Wを用いる場合に,歩留まりの低下を防止できる。この場合,半導体基板W上に多数の第1の構造体110を形成し,この半導体基板Wと対応する大きさの第1の基体140を接合し,ダイシングすることで,多数の力学量センサ100が作成される。薄型かつ大サイズの第1の基体140が用いられることから,第1の基体140がガラス材料の場合,製造工程中で破損し,歩留まりが低下する可能性がある。
なお,第1の構造体110に比較的厚いガラス材料を接合し,研磨することで,薄型の第1の基体140を得ることも考えられるが,研磨の手間を考慮すると,第1の基体140を積層構造とする方が安価となる可能性が大きい。
利点5)第1の構造体110との接続が容易となる。絶縁層140bにガラス材料を用いることで,第1の構造体110と第1の基体140を陽極接合で接続できる。第1の基体140全体を金属材料で構成した場合,第1の構造体110の接合部にメタライズ処理(金属材料のパターンを形成)を行い,金属材料同士を接合することになる。このメタライズ処理が不要となり,力学量センサ100の製造工程が簡略化される。
利点6)板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを配置することで,第1の基体140の反りが低減できる。板状体140aの片面のみに,絶縁層を配置すると(例えば,スパッタリング等で成膜),板状体140aと絶縁層の熱膨張率の相違等に起因する応力により,第1の基体140が反る可能性がある。板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを配置することで,板状体140aの表裏の応力が打ち消し合い,第1の基体140の反りが低減される。
底板部142は,外周が枠部141と略同一の略正方形の基板形状である。
第1の基体140に凹部143が形成されているのは,変位部112が変位するための空間を確保するためである。変位部112以外の第1の構造体110,すなわち固定部111及びブロック上層部114a〜114jは,第1の基体140と,例えば陽極接合によって接合される。
駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e等にNd含有Alを用いることで,後述する熱処理工程(第1の基体140又は第2の基体150の陽極接合や,ゲッター材料の活性化)の際に,駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e等にヒロックが発生することを抑制できる。ここでいうヒロックとは,例えば,半球状の突起物をいう。これにより,駆動用電極144aと,変位部112aの上面に形成された駆動用電極E1(駆動用電極144aと容量性結合する)との間の距離や,検出用電極144b〜144eと,変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1(検出用電極144b〜144eとそれぞれ順に容量性結合する)との間の距離の寸法精度を高くすることができる。このように駆動用電極144a,E1間,検出用電極144b〜144e,E1間の寸法精度を高くできるので,その結果,静電容量値のばらつきを低減でき,製品間の特性のばらつきを抑えることが可能である。
a.第2の基体150全体をガラス材料で構成した場合と比較した利点
検出用電極154bには,ブロック下層部134cの裏面と電気的に接続される配線層L8,検出用電極154cには,ブロック下層部134dの裏面と電気的に接続される配線層L9,検出用電極154dには,ブロック下層部134gの裏面と電気的に接続される配線層L10,検出用電極154eには,ブロック下層部134hの裏面と電気的に接続される配線層L11がそれぞれ接続されている。
駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eにNd含有Alを用いることで,後述する熱処理工程(第2の基体150の陽極接合や,ゲッター材料の活性化)の際に,駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e等にヒロックが発生することを抑制できる。これにより,駆動用電極154aと,重量部132aの下面に形成された駆動用電極E1(駆動用電極154aと容量性結合する)との間の距離や,検出用電極154b〜154eと,重量部132b〜132eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1(検出用電極154b〜154eとそれぞれ順に容量性結合する)との間の距離の寸法精度を高くすることができる。このように駆動用電極154a,E1間,検出用電極154b〜154e,E1間の寸法精度を高くできるので,その結果,静電容量値のばらつきを低減でき,製品間の特性のばらつきを抑えることが可能である。
なお,図1〜図11では,第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130の見やすさを考慮して,第2の基体150が下に配置されるように図示している。配線用端子Tと外部回路とを,例えばワイヤボンディングで接続する場合には,力学量センサ100の第2の基体150を例えば上になるように配置して容易に接続することができる。
力学量センサ100の配線,及び電極について説明する。
図12は,図10に示す力学量センサ100における6組の容量素子を示す断面図である。図11では,電極として機能する部分をハッチングで示している。なお,図11では6組の容量素子を図示しているが,前述したように力学量センサ100には,10組の容量素子が形成される。
10組の容量素子の一方の電極は,第1の基体140に形成された駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び第2の基体150に形成された駆動電極154a,検出用電極154b〜154eである。
10組の容量素子のもう一方の電極は,変位部112aの上面の駆動用電極E1,変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1,重量部132aの下面の駆動用電極E1,及び重量部132b〜132eの下面にそれぞれ形成された検出用電極E1である。すなわち,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,10組の容量性結合の共通電極として機能する。第1の構造体110及び第2の構造体130は,導電性材料(不純物が含まれるシリコン)から構成されているため,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,電極として機能することができる。
第2の基体150に形成された駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,それぞれ順に,配線層L2,L8〜L11を介してブロック下層部134j,134c,134d,134g,134hと電気的に接続されている。
(1)変位部112の振動
駆動用電極144a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極144a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸正方向に変位する。また,駆動用電極154a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極154a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸負方向に変位する。即ち,駆動用電極144a,E1間,駆動用電極154a,E1間への電圧印加を交互に行うことで,変位部112(重量部132も)はZ軸方向に振動する。この電圧の印加は正又は負の直流波形(非印加時も考慮するとパルス波形),半波波形等を用いることができる。
重量部132(変位部112)に加速度αが印加されると重量部132に力F0が作用する。具体的には,X,Y,Z軸方向それぞれの加速度αx,αy,αzに応じて,X,Y,Z軸方向の力F0x(=m・αx),F0y(=m・αy),F0z(=m・αz)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。その結果,変位部112にX,Y方向への傾き,およびZ方向への変位が生じる。このように,加速度αx,αy,αzによって変位部112にX,Y,Z方向の傾き(変位)が生じる。
重量部132(変位部112)がZ軸方向に速度vzで移動しているときに角速度ωが印加されると重量部132にコリオリ力Fが作用する。具体的には,X軸方向の角速度ωxおよびY軸方向の角速度ωyそれぞれに応じて,Y軸方向のコリオリ力Fy(=2・m・vz・ωx)およびX軸方向のコリオリ力Fx(=2・m・vz・ωy)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。
以上のように,加速度αおよび角速度ωによって,変位部112の変位(傾き)が生じる。検出用電極144b〜144e,154b〜154eによって,変位部112の変位を検出することができる。
検出用電極144b〜144e,154b〜154e,E1から出力される信号には,加速度αx,αy,αz,角速度ωx,ωyに起因する成分の双方が含まれる。これらの成分の相違を利用して,加速度および角速度を抽出できる。
力学量センサ100の作成工程につき説明する。
図13は,力学量センサ100の作成手順の一例を表すフロー図である。また,図14A〜図14Iは,図13の作成手順における力学量センサ100の状態を表す断面図である(図1に示す力学量センサ100をC−Cで切断した断面に相当する)。図14A〜図14Iは,図11の力学量センサ100を上下逆に配置したものに対応する。
図14Aに示すように,第1,第2,第3の層11,12,13の3層を積層してなる半導体基板Wを用意する。
不純物が含まれるシリコン/酸化シリコン/不純物が含まれるシリコンという3層の積層構造をもった半導体基板Wは,不純物が含まれるシリコン基板上にシリコン酸化膜を積層した基板と,不純物が含まれるシリコン基板とを接合後,後者の不純物が含まれるシリコン基板を薄く研磨することで作成できる(いわゆるSOI基板)。
シリコンに含まれる不純物としては,例えばボロンを挙げることができる。ボロンが含まれるシリコンとしては,例えば,高濃度のボロンを含み,抵抗率が0.001〜0.01Ω・cmのものを使用できる。
第1の層11をエッチングすることにより,開口115を形成し,第1の構造体110を形成する。即ち,第1の層11に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて,第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)に対して,第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
図14Bは,第1の層11に対して,上述のようなエッチングを行い,第1の構造体110を形成した状態を示す。
第2の層12をエッチングすることにより,接合部120を形成する。即ち,第2の層12に対しては浸食性を有し,第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により,第2の層12に対して,その露出部分から厚み方向および層方向にエッチングする。
第1の条件は,不要な部分に酸化シリコン層が残存して重量部132の変位の自由度を妨げることがないようにするために必要な条件である。第2の条件は,既に所定形状への加工が完了しているシリコンからなる第1の構造体110や第3の層13に浸食が及ばないようにするために必要な条件である。
導通部160〜162の形成は,次のa,bのようにして行われる。
a.錐状貫通孔の形成
第1の構造体110及び第2の層12の所定の箇所をウエットエッチングし,第2の層12まで貫通するような錘状貫通孔を形成する。エッチング液としては,第1の構造体110のエッチングでは,例えば,20%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を用いることができ,第2の層12のエッチングでは,例えば,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NH4F=20wt%の混合水溶液)を用いることができる。
第1の構造体110の上面及び錐状貫通孔内に,例えばAlを蒸着法やスパッタ法等により堆積させて,導通部160〜162を形成する。第1の構造体110の上面に堆積した不要な金属層(導通部160〜162の上端の縁(図示せず)の外側の金属層)はエッチングで除去する。
1)第1の基体140の作成
次の手順a〜cにより第1の基体140を形成できる。
a.凹部143を有する板状体140aの作成
板状体140aが金属材料の場合,例えば,溶液(例えば,FeCl3の水溶液)によるエッチングにより凹部143を形成できる。板状体140aが樹脂材料の場合,例えば,アルカリアミド系のエッチング液により凹部143を形成できる。
b.板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを形成する。
例えば,スパッタリングにより,板状体140a上に可動イオンを含むガラス材料を成膜して,絶縁層140b,140cを形成する。
c.駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L1,L4〜L7の形成
駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L1,L4〜L7を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって,第1の基体140の所定の位置に形成する。
半導体基板Wと第1の基体140とを,例えば陽極接合により接合する。
図14Eは,半導体基板Wと第1の基体140とを接合した状態を示す。
第2の構造体130の作成は,次のa〜cのようにして行われる。
a.ギャップ172の形成(図14F)
第3の層13の上面に,重量部132の形成領域及びその近傍を除いてレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分(重量部132の形成領域及びその近傍)を垂直下方へと侵食させる。この結果,重量部132の形成される領域の上部に重量部132の変位を可能とするためのギャップ172が形成される。
第3の層13をエッチングすることにより,開口133,ブロック下層部134a〜134j,及びポケット135を形成し,第2の構造体130を形成する。即ち,第3の層13に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により,第3の層13の所定領域(開口133)に対して,厚み方向へのエッチングを行う。
図14Hは,第3の層13に対して,上述のようなエッチングを行い,第2の構造体130を形成した状態を示す。
第1の条件は,各層の厚み方向への方向性を持つことである,第2の条件は,シリコン層に対しては浸食性を有するが,酸化シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
この方法では,材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング段階と,掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション段階と,を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側面は,順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため,ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。
1)第2の基体150の作成
次の手順a〜cにより第2の基体150を形成できる。
例えば,スパッタリングにより,板状体150a上に可動イオンを含むガラス材料を成膜して,絶縁層150b,150cを形成する。
駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,及び配線層L2,L8〜L11を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって,第1の基体140の所定の位置に形成する。
第2の基体150をエッチングすることにより,配線用端子T1〜T11を形成するための上広の貫通孔173を所定の箇所に11個形成する。さらに,板状体150aが金属材料の場合,貫通孔173の側面を絶縁層171(例えば,ガラス等の無機材料,ポリイミド等の有機材料の層)で被覆し,配線用端子T1〜T11同士の短絡を防止する。ガラスの被覆には,例えば,スパッタリングを利用できる。ポリイミドの被覆には,例えば,スピンコートを利用できる。
ポケット135にゲッター材料(例えばサエスゲッターズジャパン社製,商品名 非蒸発ゲッターSt122)を入れて,第2の基体150と半導体基板Wとを,例えば陽極接合により接合する。
図14Iは,半導体基板Wと第2の基体150とを接合した状態を示す。
第2の基体150の上面及び貫通孔173内に,例えば,Cr層,Au層の順に金属層を蒸着法やスパッタ法等により形成する。不要な金属層(配線用端子Tの上端の縁の外側の金属層)をエッチングにより除去し,配線用端子T1〜T11を形成する。
例えば,400℃の熱処理によってポケット135中のゲッター材料を活性化した後,互いに接合された半導体基板W,第1の基体140,及び第2の基体150にダイシングソー等で切れ込みを入れて,個々の力学量センサ100に分離する。
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば,力学量センサ100では,第1の構造体110及び第2の構造体130に,導電性材料(不純物が含まれるシリコン)を用いた場合を例に説明したが,必ずしも全体がすべて導電性材料で構成されている必要はない。少なくとも,駆動用電極E1,検出用電極E1や,配線用端子T10とブロック上層部114iの上面との間を導通する部分等のような必要な部分が導電性材料によって構成されていてもよい。
110 第1の構造体
111 固定部
111a 枠部
111b,111c 突出部
112(112a-112e) 変位部
113(113a-113d) 接続部
114(114a-114j) ブロック上層部
115(115a-115d) 開口
120−123 接合部
130 第2の構造体
131 台座
131a 枠部
131b〜131d 突出部
132(132a-133e) 重量部
133 開口
134(134a-134j) ブロック下層部
135 ポケット
140第1の基体
140a 板状体
140b,140c 絶縁層
141 枠部
142 底板部
143 凹部
144a 駆動用電極
144b-144e 検出用電極
150 第2の基体
150a 板状体
150b,150c 絶縁層
154a 駆動用電極
154b-154e 検出用電極
160-162 導通部
171 絶縁層
172 ギャップ
173 貫通孔
L1,L2,L4-L11 配線層
T1-T11 配線用端子
E1 駆動用電極,検出用電極
Claims (4)
- 開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有し,かつ平板状の第1の半導体材料から構成される第1の構造体と,
前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,
前記固定部に接続されて前記第1の構造体に積層配置される第1の基体と,
前記台座に接続されて前記第2の構造体に積層配置される第2の基体と,を具備し,
前記第1,第2の基体の少なくとも何れかが,順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有し,この第1のガラス材料層が,前記固定部または前記台座に接続されることを特徴とする力学量センサ。 - 前記第1,第2の基体の少なくとも何れかが,陽極接合により前記第1,第2の構造体に接続される
ことを特徴とする請求項1記載の力学量センサ。 - 第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁材料からなる第2の層,および第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層をエッチングして,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有する第1の構造体を形成するステップと,
順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有する第1の基体の前記第1のガラス材料層を,前記固定部に陽極接合して前記第1の構造体に積層配置するステップと,
前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有する第2の構造体を前記第3の層をエッチングして形成するステップと,
第2の基体を,前記台座に接合して前記第2の構造体に積層配置するステップと,
を具備することを特徴とする力学量センサの製造方法。 - 前記第2の基体が,順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有し,
前記第2の構造体に積層配置するステップにおいて,前記第2の基体の前記第1のガラス材料層が前記台座に陽極接合される,
ことを特徴とする請求項3記載の力学量センサの製造方法。
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