JP5176461B2 - 力学量センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は,力学量を検出する力学量センサおよびその製造方法に関する。
半導体からなるトランデューサ構造体を一対のガラス基板で挟み込むようにそれぞれ接合して構成され,加速度および角速度を検出する力学量センサの技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−350138号公報
ここで,力学量センサの薄型化への要求が高まり,ガラス基板を薄くする必要が生じている。
しかしながら,ガラス基板を薄くするのは必ずしも容易でない。ガラス基板を例えば,200μm以下とすると,脆弱になり,力学量センサの物理的強度の確保が困難となる。
上記に鑑み,本発明は,薄型化と物理的強度の確保との両立が図れる力学量センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る力学量センサは,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有し,かつ平板状の第1の半導体材料から構成される第1の構造体と,前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,第1の材料からなる第1の板状体を有し,かつ前記固定部に接続されて前記第1の構造体に積層配置される第1の基体と,第2の材料からなる第2の板状体を有し,かつ前記台座に接続されて前記第2の構造体に積層配置される第2の基体と,を具備し,前記第1の基体と前記第2の基体の少なくとも何れか一方が,前記固定部または前記台座に接続される主面を被覆する絶縁層を有していることを特徴とする。
本発明の一態様に係る力学量センサの製造方法は,第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁材料からなる第2の層,および第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層をエッチングして,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有する第1の構造体を形成するステップと,第1の材料からなる第1の板状体およびこの第1の板状体の一対の主面の少なくとも一方を被覆する絶縁層を有する第1の基体の前記絶縁層を,前記固定部に陽極接合して前記第1の構造体に積層配置するステップと,前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有する第2の構造体を前記第3の層をエッチングして形成するステップと,第2の材料からなる板状体を有する第2の基体を,前記台座に接合して前記第2の構造体に積層配置するステップと,を具備することを特徴とする。
本発明によれば,薄型化と物理的強度の確保との両立が図れる力学量センサおよびその製造方法を提供できる。
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は力学量センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。力学量センサ100は,互いに積層して配置される第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130,及び第1の基体140,第2の基体150を有する。
図2は,力学量センサ100の一部(第一の構造体110,第2の構造体130)をさらに分解した状態を表す分解斜視図である。図3,図4,図5,図6はそれぞれ,第1の構造体110の上面図,接合部120の上面図,第2の構造体130の上面図,第2の構造体の下面図である。図7,図8,図9はそれぞれ,第1の基体140の下面図,第2の基体150の上面図,および第2の基体150の下面図である。図10,図11はそれぞれ,力学量センサ100を図1のB−B及びC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。
力学量センサ100は,それ単体,あるいは回路基板と組み合わされて(例えば,基板への搭載),電子部品として機能する。電子部品としての力学量センサ100は,ゲーム機やモバイル端末機(例えば,携帯電話)等への搭載が可能である。なお,力学量センサ100と,回路基板(回路基板上のIC等の能動素子,配線用端子)は,ワイヤボンディング,フリップチップ等によって電気的に接続される。
力学量センサ100は,加速度α,角速度ωの一方,または双方を測定できる。即ち,力学量は加速度α,角速度ωの一方,または双方を意味する。X,Y,Z軸方向それぞれでの力F0x,F0y,F0zによる変位部112(後述する)の変位を検出することで,加速度αx,αy,αzを測定できる。また,変位部112をZ軸方向に振動させ,Y,X軸方向それぞれでのコリオリ力Fy,Fxによる変位部112の変位を検出することで,X,Y軸方向それぞれの角速度ωx,ωyを測定できる。このように,力学量センサ100は,3軸の加速度αx,αy,αzおよび2軸の角速度ωx,ωyを測定できる。なお,この詳細は後述する。
第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130,第1の基体140,第2の基体150は,その外周が例えば,5mmの辺の略正方形状であり,これらの高さはそれぞれ,例えば,20μm,2μm,675μm,50μm,50μmである。
第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130はそれぞれ,シリコン,酸化シリコン,シリコンから構成可能であり,力学量センサ100は,シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。第1の構造体110,第2の構造体130を構成するシリコンには,全体に例えばボロン等の不純物が含まれる導電性材料を使用することが好ましい。後述するように,第1の構造体110,第2の構造体130を不純物が含まれるシリコンで構成することにより,力学量センサ100の配線を簡略にすることができる。本実施の形態では,第1の構造体110及び第2の構造体130に不純物が含まれるシリコンを使用している。
第1の構造体110は,外形が略正方形であり,固定部111(111a〜111c),変位部112(112a〜112e),接続部113(113a〜113d),ブロック上層部114(114a〜114j)から構成される。第1の構造体110は,半導体材料の膜をエッチングして開口114a〜114d及びブロック上層部114a〜114jを形成することで作成できる。
固定部111は,枠部111aと突出部111b,111cとに区分できる。枠部111aは,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板である。突出部111bは,枠部111aの内周のコーナー部に配置され,変位部112bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,0°方向に)突出する略正方形の基板である。突出部111cは,枠部111aの内周のコーナー部に配置され,変位部112dに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,180°方向に)突出する略正方形の基板である。枠部111aと突出部111b,111cは,一体的に構成されている。
変位部112は,変位部112a〜112eから構成される。変位部112aは,外周が略正方形の基板であり,固定部111の開口の中央近傍に配置される。変位部112b〜112eは,外周が略正方形の基板であり,変位部112aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲むように接続,配置される。変位部112a〜112eはそれぞれ,接合部120によって後述の重量部132a〜132eと接合され,固定部111に対して一体的に変位する。
変位部112aの上面は,駆動用電極E1(後述する)として機能する。この変位部112aの上面の駆動用電極E1は,第1の基体140の下面に設置された後述する駆動用電極144aと容量性結合し,この間に印加された電圧によって変位部112をZ軸方向に振動させる。なお,この駆動の詳細は後述する。
変位部112b〜112eの上面は,変位部112のX軸およびY軸方向の変位を検出する検出用電極E1(後述する)としてそれぞれ機能する。この変位部112b〜112eの上面の検出用電極は,第1の基体140の下面に設置された後述する検出用電極144b〜144eとそれぞれ容量性結合する(変位部112のb〜eのアルファベットと,検出用電極144のb〜eのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。なお,この検出の詳細は後述する。
接続部113a〜113dは略長方形の基板であり,固定部111と変位部112aとを4方向(X−Y平面のX方向を0°としたとき,45°,135°,225°,315°方向)で接続する。
接続部113a〜113dは,枠部111aに近い側の領域では,台座131の突出部131c(後述する)と接合部120によって接合されている。接続部113a〜113dのその他の領域,すなわち変位部112aに近い側の領域では,対応する領域に突出部131cが形成されておらず,厚みが薄いため,可撓性を有している。接続部113a〜113dの枠部111aに近い側の領域が,突出部131cと接合されているのは,大きな撓みにより接続部113a〜113dが損傷することを防止するためである。
接続部113a〜113dは,撓みが可能な梁として機能する。接続部113a〜113dが撓むことで,変位部112が固定部111に対して変位可能である。具体的には,変位部112が固定部111に対して,Z正方向,Z負方向に直線的に変位する。また,変位部112は,固定部111に対してX軸およびY軸を回転軸とする正負の回転が可能である。即ち,ここでいう「変位」には,移動および回転(Z軸方向での移動,X,Y軸での回転)の双方を含めることができる。
ブロック上層部114は,ブロック上層部114a〜114jから構成される。ブロック上層部114a〜114jは,略正方形の基板であり,固定部111の内周に沿い,かつ変位部112を周囲から囲むように配置される。
ブロック上層部114h,114aは,変位部112eの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114b,114cは,変位部112bの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114d,114eは,変位部112cの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114f,114gは,変位部112dの端面と対向する端面を有している。図1に示すように,ブロック上層部114a〜114hはそれぞれ,変位部112の8つの端面のうちの1つと対向する端面を有して,アルファベット順に右回りで配置されている。ブロック上層部114i,ブロック上層部114jは,X−Y平面のX方向を0°としたとき,それぞれ90°,270°の方向に配置される。
ブロック上層部114a〜114hはそれぞれ,接合部120によって後述するブロック下層部134a〜134hと接合される(ブロック上層部114のa〜hのアルファベットと,ブロック下層部134のa〜hのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。ブロック上層部114a〜114hとブロック下層部134a〜134hがそれぞれ接合されたブロックは,後述する検出用電極144b〜144e,154b〜154eに電源を供給するための配線の用途で用いられる。
ブロック上層部114i,114jは,接合部120によって後述するブロック下層部134i,134jとそれぞれ接合される。ブロック上層部114i,114jとブロック下層部134i,134jがそれぞれ接合されたブロックは,変位部112をZ軸方向に振動させるための配線の用途で用いられる。なお,この詳細は後述する。
第2の構造体130は,外形が略正方形であり,台座131(131a〜131d),重量部132(132a〜132e),およびブロック下層部134(134a〜134j)から構成される。第2の構造体130は,半導体材料の基板をエッチングして開口133,ブロック下層部134a〜134j,及びポケット135(後述する)を形成することで,作成可能である。なお,台座131と,ブロック下層部134a〜134jは,互いに高さがほぼ等しく,重量部132は,台座131及びブロック下層部134a〜134jよりも高さが低い。重量部132と第2の基体150との間に間隙(ギャップ)を確保し,重量部132の変位を可能にするためである。台座131と,ブロック下層部134a〜134jと,重量部132は,それぞれ離間して配置される。
台座131は,枠部131aと突出部131b〜131dとに区分できる。
枠部131aは,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板であり,固定部111の枠部111aと対応した形状を有する。
突出部131bは,枠部131aの内周のコーナー部に配置され,重量部132bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,0°方向に)突出する略正方形の基板であり,固定部111の突出部111bと対応した形状を有する。
突出部131cは,4つの略長方形の基板であり,X−Y平面のX方向を0°としたとき,45°,135°,225°,315°方向に枠部131aから重量部132aに向かってそれぞれ突出し,一端が台座131の枠部131aと接続され,他端は重量部132aと離間して配置されている。突出部131cは,接続部113a〜113dと対応する領域のうち,枠部131a側の略半分の領域に形成されており,他の領域,すなわち,重量部132側の略半分の領域には形成されていない。
突出部131dは,枠部131aの内周のコーナー部に配置され,重量部132dに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,180°方向に)突出する略正方形の基板内に,この基板の表面と裏面とを貫通するポケット135(開口)が形成されたもので,固定部111の突出部111cと接合されている。
ポケット135は,高真空を維持するためのゲッター材料を配置する,例えば直方体形状の空間である。ポケット135の一方の開口端は接合部120によって蓋がされている。ポケット135の他方の開口端は第2の基体150によって大部分に蓋がされているが,重量部132寄りの一部は蓋がされておらず,この他方の開口端と重量部132等が形成されている開口133とは一部で通じている(図示せず)。
ゲッター材料は,真空封入された力学量センサ100内の真空度を高める目的で残留気体を吸着するものである。これにより,変位部112(重量部132も)の振動の際の空気抵抗による影響を低減することができる。力学量センサ100に用いられるゲッター材料としては,例えば,チタンとZr−V−Fe合金との混合物(サエスゲッターズジャパン社製,商品名 非蒸発ゲッターSt122)を用いることができる。
枠部131aと突出部131b〜131dは,一体的に構成されている。
台座131は,接合部120によって固定部111,及び接続部113a〜113dの所定の領域と接続される。
重量部132は,質量を有し,加速度α,角速度ωそれぞれに起因する力F0,コリオリ力Fを受ける重錘,あるいは作用体として機能する。即ち,加速度α,角速度ωが印加されると,重量部132の重心に力F0,コリオリ力Fが作用する。
重量部132は,略直方体形状の重量部132a〜132eに区分される。中心に配置された重量部132aに4方向から重量部132b〜132eが接続され,全体として一体的に変位(移動,回転)が可能となっている。即ち,重量部132aは,重量部132b〜132eを接続する接続部として機能する。
重量部132a〜132eはそれぞれ,変位部112a〜112eと対応する略正方形の断面形状を有し,接合部120によって変位部112a〜112eと接合される。重量部132に加わった力F0,コリオリ力Fに応じて変位部112が変位し,その結果,加速度α,角速度ωの測定が可能となる。
重量部132a〜132eによって,重量部132を構成しているのは,力学量センサ100の小型化と高感度化の両立を図るためである。力学量センサ100を小型化(小容量化)すると,重量部132の容量も小さくなり,その質量が小さくなることから,角速度に対する感度も低下する。接続部113a〜113dの撓みを阻害しないように重量部132b〜132eを分散配置することで,重量部132の質量を確保している。この結果,力学量センサ100の小型化と高感度化の両立が図られる。
重量部132aの裏面は,駆動用電極E1(後述する)として機能する。この重量部132aの裏面の駆動用電極E1は,第2の基体150の上面に設置された後述する駆動用電極154aと容量性結合し,この間に印加された電圧によって変位部112をZ軸方向に振動させる。なお,この駆動の詳細は後述する。
重量部132b〜132eの裏面は,変位部112のX軸およびY軸方向の変位を検出する検出用電極E1(後述する)としてそれぞれ機能する。この重量部132b〜132eの裏面の検出用電極E1は,第2の基体150の上面に設置された後述する検出用電極154b〜154eとそれぞれ容量性結合する(重量部132のb〜eのアルファベットと,検出用電極154のb〜eのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。なお,この検出の詳細は後述する。
ブロック下層部134a〜134jは,それぞれブロック上層部114a〜114jと対応する略正方形の断面形状を有し,接合部120によってブロック上層部114a〜114jと接合される。ブロック上層部114a〜114h及びブロック下層部134a〜134hを接合したブロックを,以下,それぞれ「ブロックa〜h」と称する。ブロックa〜hは,それぞれ検出用電極144b〜144e,154b〜154eに電源を供給するための配線の用途で用いられる。ブロック上層部114i,114j及びブロック下層部134i,134jをそれぞれ接合したブロック(以下,それぞれ「ブロックi,j」と称する)は,変位部112をZ軸方向に振動させるための配線の用途で用いられる。なお,これらの詳細は後述する。
接合部120は,既述のように,第1,第2の構造体110,130を接続するものである。接合部120は,接続部113の所定の領域及び固定部111と,台座131とを接続する接合部121と,変位部112a〜112eと重量部132a〜132eを接続する接合部122(122a〜122e)と,ブロック上層部114a〜114jとブロック下層部134a〜134jを接続する接合部123(123a〜123j)と,に区分される。接合部120は,これ以外の部分では,第1,第2の構造体110,130を接続していない。接続部113a〜113dの撓み,および重量部132の変位を可能とするためである。
なお,接合部121,122,123は,シリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
第1の構造体110と第2の構造体130とを必要な部分で導通させるため,導通部160〜162を形成している。
導通部160は,固定部111と台座131とを導通するものであり,固定部111の突出部111b及び接合部121を貫通している。
導通部161は,変位部112と重量部132とを導通するものであり,変位部112a及び接合部122を貫通している。
導通部162は,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114iとブロック下層部134a,134b,134e,134f,134iとをそれぞれ導通するものであり,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114i及び接合部123をそれぞれ貫通している。
導通部160〜162は,例えば,貫通孔の縁,壁面及び底部に,例えば,Alのような金属層が形成されたものである。なお,貫通孔の形状は特に制限されないが,Al等のスパッタ等により金属層を効果的に形成できるため,導通部160〜162の貫通孔を上広の錐状の形状にすることが好ましい。
第1の基体140は,板状体140a,板状体140aの表裏を覆う絶縁層140b,140cから構成される。板状体140aは,金属材料(例えば,Fe-Cr系合金等のステンレス合金,インバー,Fe-Ni系合金,Fe-Ni-Co系合金),または樹脂材料(例えば,ポリイミド)からなり,例えば,50μmの厚さを有する。絶縁層140b,140cには,1,2μm〜数μm程度の厚さのガラス材料の膜を用いることができる。なお,陽極接合を考慮すると,このガラス材料は可動イオン(例えば,Na等のアルカリイオン)を含むことが必要となる。このガラス材料に,例えば,パイレックス(登録商標)ガラスを利用できる。
第1の基体140を板状体140a,絶縁層140b,140cの積層構造とすることで,次の利点1)〜4)が得られる。a.第1の基体140全体をガラス材料で構成した場合,b.第1の基体140全体を金属材料で構成した場合等と比較して,利点1)〜4)を説明する。
a.第1の基体140全体をガラス材料で構成した場合と比較した利点
利点1)薄型化と物理的強度の確保の両立が容易となる。板状体140aに金属材料または樹脂材料を用いることで,第1の基体140を薄くしたときの強度が確保され,取り扱いが容易となる。
特に,後述する製造工程中で,大口径の半導体基板Wを用いる場合に,歩留まりの低下を防止できる。この場合,半導体基板W上に多数の第1の構造体110を形成し,この半導体基板Wと対応する大きさの第1の基体140を接合し,ダイシングすることで,多数の力学量センサ100が作成される。薄型かつ大サイズの第1の基体140が用いられることから,第1の基体140がガラス材料の場合,製造工程中で破損し,歩留まりが低下する可能性がある。
利点2)変位部112と第1の基体140間の付着を防止できる。第1の基体140と第1の構造体110との陽極接合の際に,変位部112と第1の基体140が付着する可能性がある。陽極接合時に印加される電圧によって,変位部112と第1の基体140間に静電引力が発生し,変位部112と第1の基体140が付着する。第1の基体140を積層構造とし,絶縁層140cをガラス材料とすることで,第1の基体140全体をガラス材料とする場合より,薄型化が可能となる。第1の基体140が薄型化されることで,陽極接合時の印加電圧が低減され,変位部112と第1の基体140間の付着が防止される。この結果,力学量センサ100の歩留まりが向上する。
・ここで,板状体140aに金属等の導電性の材料を用いることで,陽極接合時の印加電圧がより低減され,変位部112と第1の基体140間の付着をより効果的に防止できる。板状体140aに金属等の導電性の材料を用いると,板状体140a内は等電位に保たれ,第1の基体140に印加された電圧が絶縁層140cに有効に作用するからである。例えば,板状体140a,絶縁層140cからなる第1の基体140を陽極接合し,その後,必要に応じて,絶縁層140bを付加する。
利点3)微細加工が容易となる。板状体140aにエッチング等による加工が容易な材料,例えば,金属を用いると,第1の基体140の微細加工による作成,即ち,力学量センサ100の小型化が容易となる。
利点4)低価格化が図れる。一般に,薄型のガラス材料は比較的高価であり,これは,大口径化した場合に特に顕著となる。板状体140aに例えば,金属材料を用い,スパッタリング等の薄膜技術で絶縁層140b,140cを形成することで,比較的低価格で薄型かつ大口径の第1の基体140を作成できる。
なお,第1の構造体110に比較的厚いガラス材料を接合し,研磨することで,薄型の第1の基体140を得ることも考えられるが,研磨の手間を考慮すると,第1の基体140を積層構造とする方が安価となる可能性が大きい。
b.第1の基体140全体を金属材料で構成した場合と比較した利点
利点5)第1の構造体110との接続が容易となる。絶縁層140bにガラス材料を用いることで,第1の構造体110と第1の基体140を陽極接合で接続できる。第1の基体140全体を金属材料で構成した場合,第1の構造体110の接合部にメタライズ処理(金属材料のパターンを形成)を行い,金属材料同士を接合することになる。このメタライズ処理が不要となり,力学量センサ100の製造工程が簡略化される。
c.その他の利点
利点6)板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを配置することで,第1の基体140の反りが低減できる。板状体140aの片面のみに,絶縁層を配置すると(例えば,スパッタリング等で成膜),板状体140aと絶縁層の熱膨張率の相違等に起因する応力により,第1の基体140が反る可能性がある。板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを配置することで,板状体140aの表裏の応力が打ち消し合い,第1の基体140の反りが低減される。
ここで,板状体140a,絶縁層140b,140c間に多結晶シリコン等の中間層を設けても良い。中間層を設けることで,板状体140a,絶縁層140b,140c間の密着強度の向上,および応力の緩和(第1の基体140の反りの低減)が可能となる。
第1の基体140は,略直方体の外形を有し,枠部141と底板部142とを有する。板状体140aに略直方体状(例えば,縦横2.5mm,深さ5μm)の凹部143を形成し,絶縁層140b,140cを配置することで,枠部141及び底板部142を有する第1の基体140が作成できる。
枠部141は,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板形状である。枠部141の外周は,固定部111の外周と一致し,枠部141の内周は,固定部111の内周よりも小さい。
底板部142は,外周が枠部141と略同一の略正方形の基板形状である。
第1の基体140に凹部143が形成されているのは,変位部112が変位するための空間を確保するためである。変位部112以外の第1の構造体110,すなわち固定部111及びブロック上層部114a〜114jは,第1の基体140と,例えば陽極接合によって接合される。
底板部142上(第1の基体140の裏面上)には,変位部112と対向するように駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eが配置されている。駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,いずれも導電性材料で構成することができる。駆動用電極144aは,例えば十字形状で,変位部112aに対向するように凹部143の中央近傍に形成されている。検出用電極144b〜144eは,それぞれ略正方形で,駆動用電極144aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲み,それぞれ順に変位部112b〜112eと対向して配置される。駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,それぞれ離間している。
駆動用電極144aには,ブロック上層部114iの上面と電気的に接続される配線層L1が接続されている。検出用電極144bには,ブロック上層部114bの上面と電気的に接続される配線層L4,検出用電極144cには,ブロック上層部114eの上面と電気的に接続される配線層L5,検出用電極144dには,ブロック上層部114fの上面と電気的に接続される配線層L6,検出用電極144eには,ブロック上層部114aの上面と電気的に接続される配線層L7がそれぞれ接続されている。
駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L1,L4〜L7の構成材料には,例えば,Ndを含有するAlを用いることができる。
駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e等にNd含有Alを用いることで,後述する熱処理工程(第1の基体140又は第2の基体150の陽極接合や,ゲッター材料の活性化)の際に,駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e等にヒロックが発生することを抑制できる。ここでいうヒロックとは,例えば,半球状の突起物をいう。これにより,駆動用電極144aと,変位部112aの上面に形成された駆動用電極E1(駆動用電極144aと容量性結合する)との間の距離や,検出用電極144b〜144eと,変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1(検出用電極144b〜144eとそれぞれ順に容量性結合する)との間の距離の寸法精度を高くすることができる。このように駆動用電極144a,E1間,検出用電極144b〜144e,E1間の寸法精度を高くできるので,その結果,静電容量値のばらつきを低減でき,製品間の特性のばらつきを抑えることが可能である。
第2の基体150は,板状体150a,板状体150aの表裏を覆う絶縁層150b,150cから構成される,略正方形の基板形状である。板状体150aは,金属材料(例えば,Fe-Cr系合金等のステンレス合金,インバー,Fe-Ni系合金,Fe-Ni-Co系合金),または樹脂材料(例えば,ポリイミド)からなり,例えば,50μmの厚さを有する。絶縁層150b,150cには,1,2μm〜数μm程度の厚さのガラス材料の膜を用いることができる。なお,陽極接合を考慮すると,このガラス材料は可動イオン(例えば,Na等のアルカリイオン)を含むことが必要となる。このガラス材料に,例えば,パイレックス(登録商標)ガラスを利用できる。
第2の基体150を板状体150a,絶縁層150b,150cの積層構造とすることで,第1の基体140での利点1)〜6)に加えて,a.第2の基体150全体をガラス材料で構成した場合と比較して次の利点7),8)が得られる。
a.第2の基体150全体をガラス材料で構成した場合と比較した利点
利点7)重量部132と第2の基体150間の付着を防止できる。利点2)で説明したと同様,絶縁層150bをガラス材料とすることで,第2の基体150全体をガラス材料とする場合より,薄型化が可能となる。このため,第2の基体150と第2の構造体130との陽極接合時の印加電圧が低減され,重量部132と第2の基体150間の付着が防止される。この結果,力学量センサ100の歩留まりが向上する。
・ここで,板状体150aに金属等の導電性の材料を用いることで,陽極接合時の印加電圧がより低減され,重量部132と第2の基体150間の付着をより効果的に防止できる。板状体150aに金属等の導電性の材料を用いると,板状体150a内は等電位に保たれ,第2の基体150に印加された電圧が絶縁層150bに有効に作用するからである。例えば,板状体150a,絶縁層150bからなる第2の基体150を陽極接合し,その後,必要に応じて,絶縁層150cを付加する。
利点8)第2の基体150への配線用端子Tの形成の精度の向上を図れる。第2の基体150全体をガラス材料で構成した場合,例えば,サンドブラストにより開口が形成され,この開口に配線用端子Tが形成される。これに対して,第2の基体150を積層構造とすることで,エッチングによる開口の形成が可能となり,開口,ひいては配線用端子Tの形成の精度の向上が図れる。この結果,配線用端子Tの配置の自由度が大きくなり,外部との接続が容易となる(配線の取り回しが容易)。なお,この利点は,既述の利点3)の微細加工の容易と対応する。
重量部132以外の第2の構造体130,すなわち台座131及びブロック下層部134a〜134jは,第2の基体150と,例えば陽極接合によって接合される。重量部132は,台座131及びブロック下層部134a〜134jよりも高さが低いため,第2の基体150と接合されない。重量部132と第2の基体150との間に間隙(ギャップ)を確保し,重量部132の変位を可能にするためである。
第2の基体150の上面上には,重量部132と対向するように駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eが配置されている。駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,いずれも導電性材料で構成することができる。駆動用電極154aは,例えば十字形状で,重量部132aに対向するように第2の基体150の上面の中央近傍に形成されている。検出用電極154b〜154eは,それぞれ略正方形で,駆動用電極154aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲み,それぞれ順に重量部132b〜132eに対向して配置される。駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,それぞれ離間している。
駆動用電極154aには,ブロック下層部134jの裏面と電気的に接続される配線層L2が接続されている。
検出用電極154bには,ブロック下層部134cの裏面と電気的に接続される配線層L8,検出用電極154cには,ブロック下層部134dの裏面と電気的に接続される配線層L9,検出用電極154dには,ブロック下層部134gの裏面と電気的に接続される配線層L10,検出用電極154eには,ブロック下層部134hの裏面と電気的に接続される配線層L11がそれぞれ接続されている。
駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,及び配線層L2,L8〜L11の構成材料には,例えば,Ndを含有するAlを用いることができる。
駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eにNd含有Alを用いることで,後述する熱処理工程(第2の基体150の陽極接合や,ゲッター材料の活性化)の際に,駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e等にヒロックが発生することを抑制できる。これにより,駆動用電極154aと,重量部132aの下面に形成された駆動用電極E1(駆動用電極154aと容量性結合する)との間の距離や,検出用電極154b〜154eと,重量部132b〜132eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1(検出用電極154b〜154eとそれぞれ順に容量性結合する)との間の距離の寸法精度を高くすることができる。このように駆動用電極154a,E1間,検出用電極154b〜154e,E1間の寸法精度を高くできるので,その結果,静電容量値のばらつきを低減でき,製品間の特性のばらつきを抑えることが可能である。
第2の基体150には,第2の基体150を貫通する配線用端子T(T1〜T11)が設けられており,力学量センサ100の外部から駆動用電極144a,154a,検出用電極144b〜144e,154b〜154eへの電気的接続を可能としている。
配線用端子T1の上端は,台座131の突出部131bの裏面に接続されている。配線用端子T2〜T9は,それぞれブロック下層部134a〜134hの裏面に接続されている(配線用端子T2〜T9のT2〜T9の番号順と,ブロック下層部134a〜134hの134a〜134hのアルファベット順とは,それぞれ対応している)。配線用端子T10,T11は,それぞれブロック下層部134i,134jの裏面に接続されている。
配線用端子Tは,図10,図11に示すように,例えば貫通孔の縁,壁面及び底部に,例えばAl等の金属膜が形成されたものである。なお,板状体150aが金属の場合,板状体150aと配線用端子T間を絶縁するため,貫通孔の側面に絶縁層171が配置される。配線用端子Tは,外部回路と,例えばワイヤボンディングで接続するための接続端子として使用できる。
なお,図1〜図11では,第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130の見やすさを考慮して,第2の基体150が下に配置されるように図示している。配線用端子Tと外部回路とを,例えばワイヤボンディングで接続する場合には,力学量センサ100の第2の基体150を例えば上になるように配置して容易に接続することができる。
(力学量センサ100の動作,配線)
力学量センサ100の配線,及び電極について説明する。
図12は,図10に示す力学量センサ100における6組の容量素子を示す断面図である。図11では,電極として機能する部分をハッチングで示している。なお,図11では6組の容量素子を図示しているが,前述したように力学量センサ100には,10組の容量素子が形成される。
10組の容量素子の一方の電極は,第1の基体140に形成された駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び第2の基体150に形成された駆動電極154a,検出用電極154b〜154eである。
10組の容量素子のもう一方の電極は,変位部112aの上面の駆動用電極E1,変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1,重量部132aの下面の駆動用電極E1,及び重量部132b〜132eの下面にそれぞれ形成された検出用電極E1である。すなわち,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,10組の容量性結合の共通電極として機能する。第1の構造体110及び第2の構造体130は,導電性材料(不純物が含まれるシリコン)から構成されているため,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,電極として機能することができる。
コンデンサーの容量は,電極間の距離に反比例するため,変位部112の上面及び重量部132の下面に駆動用電極E1や検出用電極E1があるものと仮定している。すなわち,駆動用電極E1や検出用電極E1は,変位部112の上面や,重量部132の下面の表層に別体として形成されているわけではない。変位部112の上面や,重量部132の下面が駆動用電極E1や検出用電極E1として機能する。
第1の基体140に形成された駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,それぞれ順に,配線層L1,L4〜L7を介してブロック上層部114i,114b,114e,114f,114aと電気的に接続されている。また,ブロック上層部114i,114b,114e,114f,114aとブロック下層部134i,134b,134e,134f,134aとはそれぞれ導通部162で導通されている。
第2の基体150に形成された駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,それぞれ順に,配線層L2,L8〜L11を介してブロック下層部134j,134c,134d,134g,134hと電気的に接続されている。
したがって,これらの駆動用電極144a,154a,検出用電極144b〜144e,154b〜154eに対する配線は,ブロック下層部134a〜134jの下面に接続すればよい。配線用端子T2〜T9は,それぞれブロック下層部134a〜134hの下面に配置され,配線用端子T10,T11は,それぞれブロック下層部134i,134jの下面に配置されている。
以上より,配線用端子T2〜T11は,それぞれ順に,検出用電極144e,144b,154b,154c,144c,144d,154d,154e,駆動用電極144a,154aと電気的に接続されている。
駆動用電極E1,検出用電極E1は,変位部112の上面及び重量部132の下面からそれぞれなっている。変位部112及び重量部132は,導通部161で導通されており,いずれも導電性材料で構成されている。台座131及び固定部111は,導通部160で導通されており,いずれも導電性材料で構成されている。変位部112と接続部113と固定部111は,導電性材料により一体的に構成されている。したがって,駆動用電極E1,検出用電極E1に対する配線は,台座131の下面に接続すればよい。配線用端子T1は,台座131の突出部131bの下面に配置されており,配線用端子T1は,駆動用電極E1,検出用電極E1と電気的に接続されている。
以上のように,第1の構造体110,及び第2の構造体130を導電性材料(不純物が含まれるシリコン)で構成しているので,ブロック上層部114a〜114j,及びブロック下層部134a〜134jが接合されたブロックa〜jに配線としての機能をもたせることができ,容量素子に対する配線を簡略にすることが可能である。
力学量センサ100による加速度および角速度の検出の原理を説明する。
(1)変位部112の振動
駆動用電極144a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極144a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸正方向に変位する。また,駆動用電極154a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極154a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸負方向に変位する。即ち,駆動用電極144a,E1間,駆動用電極154a,E1間への電圧印加を交互に行うことで,変位部112(重量部132も)はZ軸方向に振動する。この電圧の印加は正又は負の直流波形(非印加時も考慮するとパルス波形),半波波形等を用いることができる。
なお,駆動用電極144a,E1(変位部112aの上面),駆動用電極154a,E1(重量部132aの下面)は振動付与部として,検出用電極144b〜144e,154b〜154e,E1(変位部112b〜112eの上面,重量部132b〜132eの下面)は変位検出部として機能する。
変位部112の振動の周期は電圧を切り換える周期で決まってくる。この切換の周期は変位部112の固有振動数にある程度近接していることが好ましい。変位部112の固有振動数は,接続部113の弾性力や重量部132の質量等で決定される。変位部112に加えられる振動の周期が固有振動数に対応しないと,変位部112に加えられた振動のエネルギーが発散されてエネルギー効率が低下する。
なお,駆動用電極144a,E1間,又は駆動用電極154a,E1間のいずれか一方のみに,変位部112の固有振動数の1/2の周波数の交流電圧を印加してもよい。
(2)加速度に起因する力の発生
重量部132(変位部112)に加速度αが印加されると重量部132に力F0が作用する。具体的には,X,Y,Z軸方向それぞれの加速度αx,αy,αzに応じて,X,Y,Z軸方向の力F0x(=m・αx),F0y(=m・αy),F0z(=m・αz)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。その結果,変位部112にX,Y方向への傾き,およびZ方向への変位が生じる。このように,加速度αx,αy,αzによって変位部112にX,Y,Z方向の傾き(変位)が生じる。
(3)角速度に起因するコリオリ力の発生
重量部132(変位部112)がZ軸方向に速度vzで移動しているときに角速度ωが印加されると重量部132にコリオリ力Fが作用する。具体的には,X軸方向の角速度ωxおよびY軸方向の角速度ωyそれぞれに応じて,Y軸方向のコリオリ力Fy(=2・m・vz・ωx)およびX軸方向のコリオリ力Fx(=2・m・vz・ωy)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。
X軸方向の角速度ωxによるコリオリ力Fyが印加されると,変位部112にY方向への傾きが生じる。このように,角速度ωx,ωyに起因するコリオリ力Fy,Fxによって変位部112にY方向,X方向の傾き(変位)が生じる。
(4)変位部112の変位の検出
以上のように,加速度αおよび角速度ωによって,変位部112の変位(傾き)が生じる。検出用電極144b〜144e,154b〜154eによって,変位部112の変位を検出することができる。
変位部112にZ正方向の力F0zが印加されると,検出用電極E1(変位部112cの上面),144c間および検出用電極E1(変位部112eの上面),144e間の距離は共に小さくなる。この結果,検出用電極E1(変位部112cの上面),144c間および検出用電極E1(変位部112eの上面),144e間の容量は共に大きくなる。即ち,検出用電極E1と検出用電極144b〜144e間の容量の和(あるいは,検出用電極E1と検出用電極154b〜154e間の容量の和)に基づいて,変位部112のZ方向の変位を検出し,検出信号として取り出すことができる。
一方,変位部112にY正方向の力F0yまたはコリオリ力Fyが印加されると,駆動用電極E1(変位部112cの上面),144c間,検出用電極E1(重量部132eの下面),154e間の距離は小さくなり,検出用電極E1(変位部112eの上面),144e間,検出用電極E1(重量部132cの下面),154c間の距離は大きくなる。この結果,検出用電極E1(変位部112cの上面),144c間,検出用電極E1(重量部132eの下面),154e間の容量は大きくなり,検出用電極E1(変位部112eの上面),144e間,検出用電極E1(重量部132cの下面),154c間の容量は小さくなる。即ち,検出用電極E1と検出用電極144b〜144e,154b〜154eとの間の容量の差に基づいて,変位部112のX,Y方向の傾きの変化を検出し,検出信号として取り出すことができる。
以上のように,検出用電極E1,144b〜144e,154b〜154eによって変位部112のX方向,Y方向への傾きおよびZ方向への変位を検出する。
(5)検出信号からの加速度,角速度の抽出
検出用電極144b〜144e,154b〜154e,E1から出力される信号には,加速度αx,αy,αz,角速度ωx,ωyに起因する成分の双方が含まれる。これらの成分の相違を利用して,加速度および角速度を抽出できる。
重量部132(質量m)に加速度αが印加されたときの力Fα(=m・α)は重量部132の振動には依存しない。即ち,検出信号中の加速度成分は,重量部132の振動に対応しない一種のバイアス成分である。一方,重量部132(質量m)に角速度ωが印加されたときの力Fω(=2・m・vz・ω)は重量部132のZ軸方向の速度vzに依存する。即ち,検出信号中の角速度成分は,重量部132の振動に対応して周期的に変化する一種の振幅成分である。
具体的には,検出信号の周波数分析によって,変位部112の振動数より低周波のバイアス成分(加速度),変位部112の振動数と同様の振動成分(角速度)を抽出する。この結果,力学量センサ100によるX,Y,Z方向(3軸)の加速度αx,αy,αz,およびX,Y方向(2軸)の角速度ωx,ωyの測定が可能となる。
(力学量センサ100の作成)
力学量センサ100の作成工程につき説明する。
図13は,力学量センサ100の作成手順の一例を表すフロー図である。また,図14A〜図14Iは,図13の作成手順における力学量センサ100の状態を表す断面図である(図1に示す力学量センサ100をC−Cで切断した断面に相当する)。図14A〜図14Iは,図11の力学量センサ100を上下逆に配置したものに対応する。
(1)半導体基板Wの用意(ステップS10,および図14A)
図14Aに示すように,第1,第2,第3の層11,12,13の3層を積層してなる半導体基板Wを用意する。
第1,第2,第3の層11,12,13はそれぞれ,第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130を構成するための層であり,ここでは,不純物が含まれるシリコン,酸化シリコン,不純物が含まれるシリコンからなる層とする。
不純物が含まれるシリコン/酸化シリコン/不純物が含まれるシリコンという3層の積層構造をもった半導体基板Wは,不純物が含まれるシリコン基板上にシリコン酸化膜を積層した基板と,不純物が含まれるシリコン基板とを接合後,後者の不純物が含まれるシリコン基板を薄く研磨することで作成できる(いわゆるSOI基板)。
ここで,不純物が含まれるシリコン基板は,例えば,チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造において,ボロンをドープすることにより製造できる。
シリコンに含まれる不純物としては,例えばボロンを挙げることができる。ボロンが含まれるシリコンとしては,例えば,高濃度のボロンを含み,抵抗率が0.001〜0.01Ω・cmのものを使用できる。
なお,ここでは第1の層11と第3の層13とを同一材料(不純物が含まれるシリコン)によって構成するものとするが,第1,第2,第3の層11,12,13のすべてを異なる材料によって構成してもよい。
(2)第1の構造体110の作成(第1の層11のエッチング,ステップS11,および図14B)
第1の層11をエッチングすることにより,開口115を形成し,第1の構造体110を形成する。即ち,第1の層11に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて,第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)に対して,第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
第1の層11の上面に,第1の構造体110に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に侵食する。このエッチング工程では,第2の層12に対する浸食は行われないので,第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)のみが除去される。
図14Bは,第1の層11に対して,上述のようなエッチングを行い,第1の構造体110を形成した状態を示す。
(3)接合部120の作成(第2の層12のエッチング,ステップS12,および図14C)
第2の層12をエッチングすることにより,接合部120を形成する。即ち,第2の層12に対しては浸食性を有し,第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により,第2の層12に対して,その露出部分から厚み方向および層方向にエッチングする。
このエッチング工程では,別途,レジスト層を形成する必要はない。即ち,第1の層11の残存部分である第1の構造体110が,第2の層12に対するレジスト層として機能する。エッチングは,第2の層12の露出部分に対してなされる。
第2の層12に対するエッチング工程(ステップS12)では,次の2つの条件を満たすエッチング法を行う必要がある。第1の条件は,厚み方向とともに層方向への方向性をもつことであり,第2の条件は,酸化シリコン層に対しては浸食性を有するが,シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
第1の条件は,不要な部分に酸化シリコン層が残存して重量部132の変位の自由度を妨げることがないようにするために必要な条件である。第2の条件は,既に所定形状への加工が完了しているシリコンからなる第1の構造体110や第3の層13に浸食が及ばないようにするために必要な条件である。
第1,第2の条件を満たすエッチング方法として,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NHF=20wt%の混合水溶液)をエッチング液として用いるウェットエッチングを挙げることができる。また,CFガスとOガスとの混合ガスを用いたRIE法によるドライエッチングも適用可能である。
(4)導通部160〜162の形成(ステップS13,および図14D)
導通部160〜162の形成は,次のa,bのようにして行われる。
a.錐状貫通孔の形成
第1の構造体110及び第2の層12の所定の箇所をウエットエッチングし,第2の層12まで貫通するような錘状貫通孔を形成する。エッチング液としては,第1の構造体110のエッチングでは,例えば,20%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を用いることができ,第2の層12のエッチングでは,例えば,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NHF=20wt%の混合水溶液)を用いることができる。
b.金属層の形成
第1の構造体110の上面及び錐状貫通孔内に,例えばAlを蒸着法やスパッタ法等により堆積させて,導通部160〜162を形成する。第1の構造体110の上面に堆積した不要な金属層(導通部160〜162の上端の縁(図示せず)の外側の金属層)はエッチングで除去する。
(5)第1の基体140の接合(ステップS14,および図14E)
1)第1の基体140の作成
次の手順a〜cにより第1の基体140を形成できる。
a.凹部143を有する板状体140aの作成
板状体140aが金属材料の場合,例えば,溶液(例えば,FeClの水溶液)によるエッチングにより凹部143を形成できる。板状体140aが樹脂材料の場合,例えば,アルカリアミド系のエッチング液により凹部143を形成できる。
b.板状体140aの表裏に絶縁層140b,140cを形成する。
例えば,スパッタリングにより,板状体140a上に可動イオンを含むガラス材料を成膜して,絶縁層140b,140cを形成する。
c.駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L1,L4〜L7の形成
駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L1,L4〜L7を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって,第1の基体140の所定の位置に形成する。
2)半導体基板Wと第1の基体140の接合
半導体基板Wと第1の基体140とを,例えば陽極接合により接合する。
図14Eは,半導体基板Wと第1の基体140とを接合した状態を示す。
(6)第2の構造体130の作成(第3の層13のエッチング,ステップS15,および図14F〜図14G)
第2の構造体130の作成は,次のa〜cのようにして行われる。
a.ギャップ172の形成(図14F)
第3の層13の上面に,重量部132の形成領域及びその近傍を除いてレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分(重量部132の形成領域及びその近傍)を垂直下方へと侵食させる。この結果,重量部132の形成される領域の上部に重量部132の変位を可能とするためのギャップ172が形成される。
b.第2の構造体130の形成(図14G)
第3の層13をエッチングすることにより,開口133,ブロック下層部134a〜134j,及びポケット135を形成し,第2の構造体130を形成する。即ち,第3の層13に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により,第3の層13の所定領域(開口133)に対して,厚み方向へのエッチングを行う。
第3の層13の上面に,第2の構造体130に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に侵食する。
図14Hは,第3の層13に対して,上述のようなエッチングを行い,第2の構造体130を形成した状態を示す。
以上の製造プロセスにおいて,第1の構造体110を形成する工程(ステップS11)と,第2の構造体130を形成する工程(ステップS15)では,以下のようなエッチング法を行う必要がある。
第1の条件は,各層の厚み方向への方向性を持つことである,第2の条件は,シリコン層に対しては浸食性を有するが,酸化シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
第1の条件を満たすエッチング方法として,誘導結合型プラズマエッチング法(ICPエッチング法:Inductively-Coupled Plasma Etching Method )を挙げることができる。このエッチング法は,垂直方向に深い溝を掘る際に効果的な方法であり,一般に,DRIE(Deep Reactive Ion Etching)と呼ばれているエッチング方法の一種である。
この方法では,材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング段階と,掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション段階と,を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側面は,順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため,ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。
一方,第2の条件を満たすエッチングを行うには,酸化シリコンとシリコンとでエッチング選択性を有するエッチング材料を用いればよい。例えば,エッチング段階では,SFガス,およびOガスの混合ガスを,デポジション段階では,Cガスを用いることが考えられる。
(7)第2の基体150の接合(ステップS16,および図14H)
1)第2の基体150の作成
次の手順a〜cにより第2の基体150を形成できる。
a.板状体150aの表裏に絶縁層150b,150cを形成する。
例えば,スパッタリングにより,板状体150a上に可動イオンを含むガラス材料を成膜して,絶縁層150b,150cを形成する。
b.駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,及び配線層L2,L8〜L11の形成
駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,及び配線層L2,L8〜L11を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって,第1の基体140の所定の位置に形成する。
c.貫通孔173の形成
第2の基体150をエッチングすることにより,配線用端子T1〜T11を形成するための上広の貫通孔173を所定の箇所に11個形成する。さらに,板状体150aが金属材料の場合,貫通孔173の側面を絶縁層171(例えば,ガラス等の無機材料,ポリイミド等の有機材料の層)で被覆し,配線用端子T1〜T11同士の短絡を防止する。ガラスの被覆には,例えば,スパッタリングを利用できる。ポリイミドの被覆には,例えば,スピンコートを利用できる。
2)半導体基板Wと第2の基体150の接合
ポケット135にゲッター材料(例えばサエスゲッターズジャパン社製,商品名 非蒸発ゲッターSt122)を入れて,第2の基体150と半導体基板Wとを,例えば陽極接合により接合する。
図14Iは,半導体基板Wと第2の基体150とを接合した状態を示す。
(8)配線用端子T1〜T11の形成(ステップS17,および図14I)
第2の基体150の上面及び貫通孔173内に,例えば,Cr層,Au層の順に金属層を蒸着法やスパッタ法等により形成する。不要な金属層(配線用端子Tの上端の縁の外側の金属層)をエッチングにより除去し,配線用端子T1〜T11を形成する。
(9)半導体基板W,第1の基体140,第2の基体150のダイシング(ステップS18および図11)
例えば,400℃の熱処理によってポケット135中のゲッター材料を活性化した後,互いに接合された半導体基板W,第1の基体140,及び第2の基体150にダイシングソー等で切れ込みを入れて,個々の力学量センサ100に分離する。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば,力学量センサ100では,第1の構造体110及び第2の構造体130に,導電性材料(不純物が含まれるシリコン)を用いた場合を例に説明したが,必ずしも全体がすべて導電性材料で構成されている必要はない。少なくとも,駆動用電極E1,検出用電極E1や,配線用端子T10とブロック上層部114iの上面との間を導通する部分等のような必要な部分が導電性材料によって構成されていてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る力学量センサを分解した状態を表す分解斜視図である。 図1の力学量センサを分解した状態を表す分解斜視図である。 第1の構造体の上面図である。 接合部の上面図である。 第2の構造体の上面図である。 第2の構造体の下面図である。 第1の基体の下面図である。 第2の基体の上面図である。 第2の基体の下面図である。 図1のB−Bに沿って切断した状態を表す断面図である。 図1のC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。 図10に示す力学量センサにおける6組の容量素子を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る力学量センサの作成手順の一例を表すフロー図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図13の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。
符号の説明
100力学量センサ
110 第1の構造体
111 固定部
111a 枠部
111b,111c 突出部
112(112a-112e) 変位部
113(113a-113d) 接続部
114(114a-114j) ブロック上層部
115(115a-115d) 開口
120−123 接合部
130 第2の構造体
131 台座
131a 枠部
131b〜131d 突出部
132(132a-133e) 重量部
133 開口
134(134a-134j) ブロック下層部
135 ポケット
140第1の基体
140a 板状体
140b,140c 絶縁層
141 枠部
142 底板部
143 凹部
144a 駆動用電極
144b-144e 検出用電極
150 第2の基体
150a 板状体
150b,150c 絶縁層
154a 駆動用電極
154b-154e 検出用電極
160-162 導通部
171 絶縁層
172 ギャップ
173 貫通孔
L1,L2,L4-L11 配線層
T1-T11 配線用端子
E1 駆動用電極,検出用電極

Claims (4)

  1. 開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有し,かつ平板状の第1の半導体材料から構成される第1の構造体と,
    前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,
    前記固定部に接続されて前記第1の構造体に積層配置される第1の基体と,
    前記台座に接続されて前記第2の構造体に積層配置される第2の基体と,を具備し,
    前記第1,第2の基体の少なくとも何れかが,順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有し,この第1のガラス材料層が,前記固定部または前記台座に接続されることを特徴とする力学量センサ。
  2. 前記第1,第2の基体の少なくとも何れかが,陽極接合により前記第1,第2の構造体に接続される
    ことを特徴とする請求項1記載の力学量センサ。
  3. 第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁材料からなる第2の層,および第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層をエッチングして,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有する第1の構造体を形成するステップと,
    順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有する第1の基体の前記第1のガラス材料層を,前記固定部に陽極接合して前記第1の構造体に積層配置するステップと,
    前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有する第2の構造体を前記第3の層をエッチングして形成するステップと,
    第2の基体を,前記台座に接合して前記第2の構造体に積層配置するステップと,
    を具備することを特徴とする力学量センサの製造方法。
  4. 前記第2の基体が,順に積層される,第1のガラス材料層と,金属材料層と,第2のガラス材料層と,を有し,
    前記第2の構造体に積層配置するステップにおいて,前記第2の基体の前記第1のガラス材料層が前記台座に陽極接合される,
    ことを特徴とする請求項記載の力学量センサの製造方法。
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