JP5176225B2 - 回転型電磁発電機 - Google Patents
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Description
このような状況の下、必要なときに必要な量だけ発電した電気エネルギーを電子機器に供給可能な手動発電機や、通常無意識に消費されているエネルギーを電気エネルギーに変換して、充電する充電器が検討されている。
このような手動発電機や充電器によって得られる電気エネルギーは、携帯電子機器などの電源として利用することが可能となる。
そして、多数のコア無しコイルを、回転軸に固定された円盤状の基盤の外周に沿って配置している。そして、回転軸の回転と共に、コア無しコイルが、上下に対向する永久磁石の間を通過していく。
このように電磁発電機を構成したことにより、図14に模式的断面図を示すように、一方の永久磁石101のN極から発生した磁束104は、その大部分がコア無しコイル103の芯部を貫いて他方の永久磁石102のS極へ向って流れ込むため、十分な発電能力を発揮することができるというものである。
しかしながら、上記特許文献1に記載の電磁発電機の構成では、コア無しコイル103が回転軸に固定された円盤状の基盤に固定されており、回転軸と連動してコア無しコイル103が回転運動する構成となっているため、導電ブラシ等の部材を用いる必要性が生じ、取り出し線等の構成が煩雑になることが予想される。
ところが、永久磁石101,102の配置個数が多いことによって起こり得る高さ寸法のバラつき、回転運動によって生じ得るコア無しコイル103の回転ブレ等によっても、永久磁石101,102とコア無しコイル103とが衝突することを回避するためには、永久磁石101,102とコア無しコイル103との間隔について、安全寸法の確保が必須である。そのため、製造工程及び条件管理が煩雑になる。加えて、隣り合う磁石同士が接近することによって、磁束の流れに乱れが生じ、発電効率の劣化に起因する磁気損失の発生もまた問題となる。
本発明の他の回転型電磁発電機は、少なくとも、回転軸と、この回転軸と結合し、回転可能に構成された回転磁石ホルダと、磁極が同極対向した状態で、回転磁石ホルダに配置された複数の永久磁石と、少なくとも一つのコア無しの発電コイルとを備え、複数個の回転磁石ホルダが回転軸に平行な方向に沿って間隔を置いて積層されて、回転軸と結合し、積層方向に隣り合う回転磁石ホルダは、永久磁石の磁極の配置が互いに逆になっており、積層方向に隣り合う回転磁石ホルダの間に、発電コイルが配置され、発電コイルの巻軸の軸線方向が、回転軸に対して平行であるものである。
この垂直磁束を発電コイルに通過させることによって、発電コイルにおいて充分な発電量を得ることが可能になる。
これにより、比較的少ない個数の永久磁石で充分な発電量を得ることが可能になり、永久磁石の個数を少なくして軽量化を図ることができる。また、同じ回転数において効率を向上させることが可能になる。
さらに、磁石相互間の磁束の乱れが発生し難い構造であるため、安定し、かつ優れた発電効率を得ることができる。
これにより、各回転磁石ホルダの径方向の外側に発電コイルを配置、もしくは、積層方向に隣り合う回転磁石ホルダの間に発電コイルを配置したことにより、規制した磁束の経路に対応して発電コイルが配置され、発電コイルにおいて、発電量の向上を図ることが可能になる。
各回転磁石ホルダ4A,4B,4Cには、それぞれ、4個の永久磁石11,12,13,14が装着されており、また各回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの周囲に、それぞれ、4個の発電コイル21,22,23,24が配置されている。
各回転磁石ホルダ4A,4B,4Cは、回転継手3を介して、それぞれ共通の回転軸2に接続されている。
各回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの4個の永久磁石11,12,13,14は、それぞれ円弧形状を有する棒状であり、長手方向に分極(着磁)され、かつ各単体の回転磁石ホルダにおいて、隣り合う2個の永久磁石の磁極(N極、S極)がそれぞれ同極対向するように配置されている。
各回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの周囲の発電コイル21,22,23,24は、コイルの巻軸方向Wが、回転軸2の軸方向に対してそれぞれ垂直に配置されている。
そして、例えば、回転軸2が金属製であって、回転磁石ホルダ4が樹脂製である等の形態のときには、例えば、回転継手3の内外周部を歯車状に形成し、これに対応して回転軸2及び回転磁石ホルダ4において、回転継手3と結合する部位もまた歯車状にしておくことで、空回りを抑制することが可能となる。
回転継手3の材質は、樹脂や金属材料に限定されない。
なお、回転継手を設けないで、回転軸2と回転磁石ホルダ4とを一体的に形成することも可能である。
また、逆に、図示はしないものの、回転軸と複数の永久磁石との間に発電コイルを配置するような場合には、積極的に磁束を発電コイルの芯部へ通過させるために、回転軸及び回転継手を磁性体にすることが望ましい。
好適に用いられる磁石としては、例えば、ネオジム、鉄、ホウ素を主成分とする希土類磁石であるネオジム磁石等が挙げられる。
なお、前述したように、回転磁石ホルダ4を回転軸2と一体的に形成した構造を採用してもよい。
回転磁石ホルダ4の材質は、非磁性であれば特に限定されないが、成形や加工のしやすさ、重量等を考慮すると、樹脂材料(熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂)が好適である。そして、金型成形によって所望の形状の回転磁石ホルダ4を製造する。
回転磁石ホルダ4は、円形状の非磁性部材で構成されており、永久磁石11,12,13,14を装着するための永久磁石収納部(孔又は凹部)5を有している。
図3Bに示す断面図は、永久磁石収納部5を回転磁石ホルダ4の上下に貫通する孔とした場合を示している。この場合、永久磁石収納部5の孔から磁石が落ちないように、磁石を永久磁石収納部5の壁面に接着する。
図3Cに示す断面図は、永久磁石収納部5を有底の凹部とした場合を示している。この場合、回転磁石ホルダ4の厚さが永久磁石の厚さより少し厚くなるが、永久磁石の組み込みの容易性や保持固定に係る信頼性を高くすることができる。
この図4に示す構成の回転磁石ホルダ4を製造するには、例えば、回転磁石ホルダ4用の金型の内部に、ピン等を用いて永久磁石11,13を浮かして配置しておいて、その状態で樹脂を充填すればよい。なお、この製造プロセスを採用する際には、低温/常温硬化型樹脂を用いて、低温/常温環境にて樹脂を充填することが望ましいと言える。これは、高温負荷を永久磁石に加えることによって磁気特性が劣化してしまうことを避けるためである。
この発電コイル21,22,23,24は、不動状態で設置されている。例えば、一般的なモータの構成部品として用いられているステータ等の構造を応用すれば、容易に設置が可能である。
これら発電コイル21,22,23,24として、具体的には、Cu等の導電線の周囲に絶縁性皮膜が形成され、そのさらに外周面に、加熱環境への暴露や有機溶剤の噴霧によって溶融固着する融着層が形成された、自己融着線を、空芯巻回して溶着固化した構成が、好適に用いられる。
また、これらの発電コイル21,22,23,24は、出力電圧の位相に合わせて直列で接続されていても、並列で接続されていても、個々に独立した回路としていてもよい。そして、発電コイルの接続のしかたによって、種々多様の発電用途に対応させることが可能である。
単体の永久磁石の場合、N極から発せられS極に帰還する磁束は、永久磁石の側方の狭い範囲となっている。
隣り合う永久磁石の同じ磁極同士を対向させることによって、それぞれのN極から発生する磁力線が押し合うように作用し、図6Bに示すように、垂直磁束が形成される。このとき、垂直磁束には、それぞれの永久磁石のN極から発せられる磁束と、S極に帰還する磁束とが相当すると定義する。
このとき、図示はしていないが、上述の垂直磁束は、紙面の手前側/裏側にかけても発生している。
そして、同極同士を対向させた磁極から、互いに押し合うように垂直磁束が形成されるため、図6Aに示した比較例と比べて、磁界伝播領域が広くなり、永久磁石からある程度離れた位置においても、磁束密度を高い状態に保つことができる。
これにより、発電コイルの芯部を通過する磁束が多くなり、発電特性が良好になるという効果を奏する。
従って、垂直磁束の磁束密度をさらに向上させる手段として、互いに同極対向させた永久磁石の間に、ヨーク等に代表される磁性金属部材を配置するようにしてもよい。このように構成することで、発電コイルの芯部を通過する磁束の密度も向上することから、より大きな発電特性を得ることが可能となる。
そして、この図7を参照して、本発明の回転型電磁発電機の発電原理を説明する。
このとき、回転磁石ホルダ4が図示しない駆動源によって回転すると、複数の永久磁石11,12,13,14のN極同士が対向している部位から発せられた第1の垂直磁束が発電コイル、図7に示す状態では左下の発電コイル21及び右上の発電コイル23の、芯部を通過する。
その後、さらに回転磁石ホルダ4が回転すると、第1の垂直磁束とは逆向きとなる第2の垂直磁束が、同じ発電コイルの芯部を通過することとなる。
つまり、回転磁石ホルダ4の回転運動が続く限り、異なる方向の磁束が発電コイル21,22,23,24の芯部を交互に通過することとなる。その結果、発電コイル21,22,23,24に、誘導電流が生じる。
これが、本発明に係る回転型電磁発電機の基本的な発電原理である。
そして、図1に示した回転型電磁発電機1においては、この上下方向の垂直磁束を利用していないが、上下方向の垂直磁束を利用するように、発電コイルの位置や形状を変えることも可能である。
ただし、この安全寸法を過度に取りすぎると、垂直磁束が効率的に発電コイルの芯部を通過しなくなる。
好ましくは、事前に磁場解析シミュレーションを行って、永久磁石11,12,13,14から発せられる又は帰還する垂直磁束の距離dを把握しておいて、この距離d以内に発電コイル21,22,23,24があるように、回転磁石ホルダ4と発電コイルとの距離D(図5A参照)を選定して、発電コイル21,22,23,24を配置すればよい。
これによって、回転型電磁発電機1の設計に係る容易性もまた向上する。
即ち、回転磁石ホルダ4と発電コイル21,22,23,24との配置寸法条件は、一定の値には限定されず、適宜変更することが可能である。
そして、回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの周囲に、それぞれ、巻軸方向Wが回転磁石ホルダ4の回転方向Rに垂直な方向となるように、発電コイル21,22,23,24を設けている。
これにより、同じ磁極同士が対向した4個の永久磁石11,12,13,14から垂直磁界を発生させて、発電コイル21,22,23,24の芯部を通過させることができ、これら発電コイル21,22,23,24において、充分な発電量が得られる。
本実施の形態の場合、各回転磁石ホルダの永久磁石11,12,13,14の磁極が同じ配置に統一されるように、上下に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cの永久磁石11,12,13,14の磁極が同極対向しているので、相互作用によって、磁束の経路が回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの外側や内側に向うように規制される。
そして、回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの外側に、発電コイル21,22,23,24を配置しているので、規制された磁束を効率良く発電コイル21,22,23,24の芯部に通過させることができる。これにより、これら発電コイル21,22,23,24において、充分な発電量が得られる。
このため、回転磁石ホルダ4Bの外側に配置された発電コイル21,22,23,24に生じる出力電圧は、上下の回転磁石ホルダ4A,4Cの外側に配置された発電コイルに生じる出力電圧よりも大きくなる。
このことから、回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの外側に配置された全ての発電コイルの出力電圧を統一するときには、回転磁石ホルダ4A,4Cの外側に配置される発電コイルの形状をL字状にして、回転磁石ホルダ4Aの場合は上主面を覆うように、回転磁石ホルダ4Cの場合はした主面を覆うように形成し、より多くの磁束(垂直磁束)を発電コイルの芯部に通過させればよい。
また、軽量化を図ることが可能になると共に、発電コイルは空芯構造であることから、いわゆるコギングトルクの発生を抑制することができ、その結果、小さな回転トルクで効率良く発電を行うことができることから、特に手動や、微弱な風力・水力等を利用した発電に好適であるといえる。
しかしながら、永久磁石による垂直磁界が発電コイルの芯部を通過すれば、発電効果が得られることから、発電コイルの巻軸方向が、回転磁石ホルダ及び永久磁石の回転方向に対して、完全に垂直である必要はなく、ある程度の角度許容が認められる。
少なくとも各回転磁石ホルダに対して、それぞれ1個以上発電コイルを設ければ、発電が可能である。
ここで、永久磁石11,12,13,14を直線の棒状とした形態の平面図を図8Aに示し、永久磁石11,12,13,14を「くの字」状とした形態の平面図を図8Bに示す。これらの図においては、発電コイルの図示は省略している。
これら図8A及び図8Bに示す各形態においても、永久磁石11,12,13,14から垂直磁束を発生させて、回転磁石ホルダ4の周囲に設けた発電コイルを通過させることができる。
図9A及び図9Bに示す回転型電磁発電機は、基本的には、図1に示した第1の実施の形態の構成と同様であるが、発電コイル21,22,23,24が回転磁石ホルダ4の外周形状に沿って湾曲しているという点で異なる。
この構成は、例えば、発電コイル21,22,23,24の巻数を増やす等、発電コイルの径が大きくなるような場合に、図1に示した形態と比較して、回転型電磁発電機の床面積を小型化できるという点で優れている。
この第2の実施の形態では、図1に示した第1の実施の形態の発電コイル21,22,23,24に対して、その芯部に磁束を通過させるための磁性部材(ヨーク等)20を配置している。
また、図10A及び図10Bに示す回転型電磁発電機は、発電コイル21,22,23,24が回転磁石ホルダ4の外周形状に沿って湾曲していると共に、回転磁石ホルダ4の周囲を囲った磁性部材(ヨーク等)20の部分も、回転磁石ホルダ4の外周形状に沿った円形状としている。
この磁性部材20は、発電コイル21,22,23,24の芯部内を貫通して突出した部分と、2つの発電コイルの間を接続するように、回転磁石ホルダ4の周囲を囲った部分とを有している。
その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態と同様であるので、重複説明を省略する。
従って、前記特許文献1に提案されていた構成と比較して、少ない個数の永久磁石11,12,13,14で充分な発電量を得ることが可能になり、永久磁石の個数を少なくして軽量化を図ることができる。また、同じ回転数において効率を向上させることが可能になる。
これにより、第1の実施の形態の構成と比較して、発電コイル21,22,23,24の芯部に、より多くの磁束を通過させて、発電効率を高めることが可能になる。
このことから、この第2の実施の形態の構成は、手動による発電用途よりも、回転運動をしている動力源/駆動源に回転型電磁発電機の回転軸2を結合することによって発電を行う、といった用途に好適である。
少なくとも発電コイルの芯部に、磁性部材20を配置すれば、上述の第3の実施の形態と同様の効果が得られる。
この第3の実施の形態では、回転軸2や回転磁石ホルダ4は、図1に示した第1の実施の形態の構成と同様であるが、発電コイル(空芯コイル)21,22,23,24が積層方向(上下)に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cの間に配置され、かつ、発電コイル21,22,23,24の主面が、回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの主面に対して平行に配置されている、という点で異なる。また、2層目の回転磁石ホルダ4Bでは、上下に隣り合う回転磁石ホルダ4A,4Cと、永久磁石11,12,13,14の磁極(N極、S極)の配置が逆になっている、という点でも異なっている。
この構成では、上下に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cにおいて、永久磁石11,12,13,14の磁極(N極、S極)の配置が逆になっていることから、上下に隣り合う回転磁石ホルダの永久磁石からの垂直磁束が上下に繋がることになる。これにより、上下に隣り合う回転磁石ホルダの間に配置した発電コイル21,22,23,24の空芯部に、極めて多量の磁束を通すことが可能となる。
発電コイル21,22,23,24は、図示しない筐体壁やステイ等に取り付けられており、回転しない固定子となっている。
また、発電コイル21,22,23,24の巻軸方向Wは、回転軸2に平行な上下方向、即ち、回転磁石ホルダ4A,4B,4Cの主面に垂直な方向になっている。
そして、発電コイル21,22,23,24は、その中央の空芯部が、永久磁石11,12,13,14の同極対向部に臨んでいる。
図1に示した第1の実施の形態では、発電コイル21,22,23,24が略正方形の平面形状を有していたが、本実施の形態では、発電コイル21,22,23,24が円形の平面形状を有している。
従って、前記特許文献1に提案されていた構成と比較して、少ない個数の永久磁石11,12,13,14で充分な発電量を得ることが可能になり、永久磁石の個数を少なくして軽量化を図ることができる。また、同じ回転数において効率を向上させることが可能になる。
本実施の形態の場合、上下に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cの永久磁石11,12,13,14の磁極が互いに逆に配置されているので、相互作用によって、磁束の経路が上下に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cを繋いで上下に向うように規制される。
そして、上下に隣り合う回転磁石ホルダ4Aと4B,4Bと4Cの間に、発電コイル21,22,23,24を配置しているので、規制された磁束を効率よく発電コイル21,22,23,24の芯部に通過させることができる。これにより、これら発電コイル21,22,23,24において、充分な発電量が得られる。
また、軽量化を図ることが可能になると共に、発電コイルは空芯構造であることから、いわゆるコギングトルクの発生を抑制することができ、その結果、小さな回転トルクで効率良く発電を行うことができることから、特に手動や、微弱な風力・水力等を利用した発電に好適であるといえる。
さらに、磁性部材20を用いることによって発電特性を向上させるための磁気回路を形成した、第2の実施の形態と比較して、この第3の実施の形態では、磁性部材を用いなくても、確実に発電コイルの芯部に磁束を通過させることが可能である。また、回転型電磁発電機内のみで磁気回路が形成されることから、外乱磁気ノイズがほとんど生じない、という点で優れている。
ここで、本発明の回転型電磁発電機を用いた発電システムの一例として、図1に示した回転型電磁発電機1を用いて構成した発電システムの構成例の回路図を、図13に示す。
このとき、図1の発電コイル21,22,23,24は、正巻き・逆巻き・正巻き・逆巻きの順に巻回され、それぞれが直列接続された2端子構成とされている。
図13に示す発電システムの回路図において、回転型電磁発電機1の2つの端子は、整流回路41に接続されている。この整流回路41の出力は、蓄電手段としての充電コンデンサ42に接続されている。
回転駆動された回転型電磁発電機1から発生した電荷は、整流回路41によって整流され、充電コンデンサ42に蓄えられる。そして、充電コンデンサ42に蓄えられた電力が、スイッチ43を介して負荷44に供給されるように構成されている。
本発明の回転型電磁発電機を用いた発電システムは、図13に示した構成に限定されるものではなく、用途に応じて、適宜システムを構成すればよい。
本発明においては、隣り合う永久磁石の同じ磁極同士を対向させるので、永久磁石の個数は偶数である必要がある。従って、各回転磁石ホルダに永久磁石を2個以上の偶数個設ければよい。
例えば、大きい発電機を構成する場合には、永久磁石及び発電コイルを多く設けた方が、発電量を大きくすることができる。
例えば、小さい発電機を構成する場合には、永久磁石や発電コイルの大きさが小さくなり過ぎないように、永久磁石や発電コイルの個数を少なく設定した方が良い。永久磁石や発電コイルが小さ過ぎると、磁石の保磁力や発電コイルの発電量が充分に得られなくなることがある。
得られる特性やコスト等を考慮して、積層する回転磁石ホルダの個数を選定する。
回転電磁発電機の用途に応じて、発電コイルの接続方法を選定する。
直列に接続した場合には、n個の発電コイルにより得られる電圧がn倍になる。
並列に接続した場合には、n個の発電コイルで全体の抵抗が1/nとなるので、小さい負荷抵抗に対してより大きい電力を供給することができる。
Claims (2)
- 少なくとも、
回転軸と、
前記回転軸と結合し、回転可能に構成された回転磁石ホルダと、
磁極が同極対向した状態で、前記回転磁石ホルダに配置された複数の永久磁石と、
各前記回転磁石ホルダの径方向の外側に配置された少なくとも一つのコア無しの発電コイルとを備え、
複数個の前記回転磁石ホルダが前記回転軸に平行な方向に沿って間隔を置いて積層されて、前記回転軸と結合し、
積層されている各前記回転磁石ホルダの前記永久磁石の磁極の配置が同じ配置になっており、
前記発電コイルの巻軸の軸線方向が、前記回転軸に対して垂直である
ことを特徴とする回転型電磁発電機。 - 少なくとも、
回転軸と、
前記回転軸と結合し、回転可能に構成された回転磁石ホルダと、
磁極が同極対向した状態で、前記回転磁石ホルダに配置された複数の永久磁石と、
少なくとも一つのコア無しの発電コイルとを備え、
複数個の前記回転磁石ホルダが前記回転軸に平行な方向に沿って間隔を置いて積層されて、前記回転軸と結合し、
積層方向に隣り合う前記回転磁石ホルダは、前記永久磁石の磁極の配置が互いに逆になっており、
積層方向に隣り合う前記回転磁石ホルダの間に、前記発電コイルが配置され、
前記発電コイルの巻軸の軸線方向が、前記回転軸に対して平行である
ことを特徴とする回転型電磁発電機。
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