JP3481506B2 - 電子データ処理システム - Google Patents

電子データ処理システム

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JP3481506B2
JP3481506B2 JP16432599A JP16432599A JP3481506B2 JP 3481506 B2 JP3481506 B2 JP 3481506B2 JP 16432599 A JP16432599 A JP 16432599A JP 16432599 A JP16432599 A JP 16432599A JP 3481506 B2 JP3481506 B2 JP 3481506B2
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進 青木
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子マネー
システム、医療診察システム、電子乗車券システムなど
の各種情報処理システムで使用される電子カード(例え
ばICカード)を汎用のパーソナルコンピュータなどの
電子データ処理装置に接続して、相互間のデータの授受
を行なう電子データ処理システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電子データ処理システム
として各種の提案がなされている(例えば特開平5−1
27832号公報、特表平6−509194号公報な
ど)。図30は特表平6−509194号公報に記載さ
れたアダプターの概略構成図である。 【0003】通常のディスクカートリッジとほぼ同じ形
状をした合成樹脂製のアダプター本体100の内側には
ICカード101が収納できるカード収納部102が形
成され、その内側に接点部103が設けられている。 【0004】接点部103はプロセッサ104に接続さ
れ、プロセッサ104にはデータメモリ105、磁気イ
ンターフェース106、電池107、電流制御器108
などがそれぞれ接続されている。電流制御器108には
固定子109が接続され、この固定子109と対向する
ように回転子110が配置されている。 【0005】ICカード101、プロセッサ104、デ
ータメモリ105への給電は、電池107からもできる
し、また固定子109と回転子110の対からなる発電
手段からでも給電できるようになっている。すなわち、
ICカード101を収納したアダプター本体100を通
常のディスクドライブ装置に装着すると、そのドライブ
装置により前記回転子110が回転駆動され、それによ
り発電して、電流制御器108を介して給電できるシス
テムになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このデータ処理システ
ムにおいて、アダプターを介して電子カードとデータ処
理装置の間でデータの授受を行なう際、ディスクドライ
ブ装置の回転に同期したデータ転送用の同期信号が必要
である。ところで従来のこの種の電子データ処理システ
ムでは、前記同期信号系とは非同期でデータの授受を行
なっている。従って電子カードとデータ処理装置の間で
同期の不整合が発生し、1アクセスに対して最大ディス
ク1回転に相当する待ち時間(約200ms)が必要と
なり、電子データ処理装置と電子カードとの間のデータ
転送に時間がかかり効率が悪いという欠点を有してい
る。 【0007】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、待ち時間が短くて、データ転送の時間効率
が良好な電子データ処理システムを提供することにあ
る。 【0008】 【0009】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明は、電子カードと、その電子カードが収納可能
なディスクカートリッジ形の電子データ処理アダプター
と、ディスクドライブ装置を内蔵した電子データ処理装
置を備え、前記電子カードを前記電子データ処理アダプ
ターに収納し、それを前記電子データ処理装置のディス
クドライブ装置に装着することにより、電子データ処理
アダプターを介して電子カードと電子データ処理装置の
間でデータの授受を行なう電子データ処理システムを対
象とするものである。 【0010】 そして前記電子データ処理アダプター内
に同期信号発生手段を設け、その同期信号発生手段は、
前記ディスクドライブ装置の駆動軸によって回転する回
転体を有し、その回転体が周方向に複数の磁極を有する
マグネットを有し、コイルを巻装しギャップを介して前
記マグネットと対向するように配置されたコアを設け、
前記マグネットの1回転によって得られる複数サイクル
の出力波形のうち少なくとも1サイクルの出力波形が他
の1サイクルの出力波形と異なり、その異形波形を同期
信号として利用し、その同期信号に基づいて前記電子カ
ードと電子データ処理装置の間でデータの授受が行なわ
れるように構成されていることを特徴とするものであ
る。 【0011】 【0012】 【0013】 【発明の実施の形態】発明は前述のように、電子デー
タ処理アダプターの内部にデータ転送用の同期信号を発
生する同期信号発生手段を設けているため、データ処理
装置内のディスクドライブ装置と電子データ処理アダプ
ターの間で、同期信号を基にしたデータ転送を実行する
ことが可能となり、データ転送の時間効率が良好な電子
データ処理システムを提供することができる。 【0014】 【0015】以下、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は本発明の実施の形態に係るアダプタ
ーの平面図、図2はそのアダプターの側面図、図3はそ
のアダプターの底面図、図4は後述する回転体、マグネ
ットリング、コアなどを取り付けた下銘板の平面図、図
5はその回転体、マグネットリング、コアなどの拡大平
面図、図6は図4のA−A線上で切断したアダプターの
拡大断面図、図7は図6のY部の拡大図、図8そのアダ
プターの発電システムのブロック構成図、図9そのアダ
プターを用いる電子データ処理システムの概略説明図で
ある。 【0016】この電子データ処理システムは図9に示す
ように、ICカード1と、そのICカード1が収納可能
なディスクカートリッジ形のアダプター2と、例えばデ
ィスクトップ形やノートブック形の汎用のパーソナルコ
ンピュータおよび各種ワークステーションなどの電子デ
ータ処理装置3とから主に構成されている。 【0017】同図に示すように、ICカード1をアダプ
ター2に収納し、それを電子データ処理装置3のディス
クドライブ装置4に装着することにより、アダプター2
を介してICカード1と電子データ処理装置3の間でデ
ータの授受を行なうシステムになっている。 【0018】次にアダプター2の構成について説明す
る。アダプター2は図1ならびに図3に示すように汎用
の3.5インチディスクカートリッジと同じで、外形寸
法が約94mm(W)×90mm(L)×3.5mm
(T)となっている。 【0019】アダプター2は図6に示すように、ディス
クカートリッジとほぼ同じ形状と広さを有する下銘板6
と、その下銘板6の少なくとも外周部に一体にモールド
または(熱)接着されたABS樹脂などからなる合成樹
脂製のフレーム7と、ディスクカートリッジとほぼ同じ
形状と広さを有してフレーム7上に一体に接合された上
銘板8とから構成されたケース本体5を備えている。 【0020】前記下銘板6と上銘板8は例えば板厚が
0.2mmのステンレス鋼板などの耐折り曲げ性に優れ
た金属薄板からなり、ディスクカートリッジと同じ位置
にヘッド挿入口9がそれぞれ形成され、さらに下銘板6
中央部に駆動軸挿入開口部10が形成され、その内側に
ステンレス鋼などの金属板からなる円盤状の回転体11
が回転自在に配置されている。 【0021】図5に示されているように回転体11は汎
用の3.5インチディスクカートリッジの回転ハブと同
じように中央部にディスクドライブ装置のモータ軸12
が挿入される正方形の中央穴13と、ディスクドライブ
装置の駆動ピン14が挿入される長方形の駆動ピン穴1
5が、それぞれ設けられている。これら中央穴13なら
びに駆動ピン穴15は有底状の穴でも、貫通した穴でも
構わない。また中央穴13と駆動ピン穴15が1つにな
り、駆動ピン14と係合する非円形穴でも構わない。 【0022】回転体11の外周にマグネットリング16
が一体に接合されて、マグネットリング16は周方向に
沿って多極(本実施の形態では12磁極)に着磁されて
いる。 【0023】このマグネットリング16を取り囲むよう
にほぼ環状の例えば打ち抜いたパーマロイやアモルファ
スなどからなるコア17が配置され、放射状に延びた多
数の磁極部にそれぞれコイル18が巻装されている。こ
のコア17のマグネットリング16と対向する内側に
は、例えばガラスなどからなる非磁性体36が所定の間
隔をおいて設けられ、隣接するコア部分どうしが磁気的
に隔離されている。 【0024】コア17の外周部には複数個(本実施の形
態では4個所)の大き目の取付穴19が一体にまたはコ
ア17に連結された別の部材に形成され、この取付穴1
9には下銘板6から突設された取付ピン20が遊嵌さ
れ、取付穴19と取付ピン20の間に隙間が形成されて
いる(図5、図6参照)。この取付穴19と取付ピン2
0とによりコア17が多少水平方向に変位可能に取り付
けられ、各種ディスクドライブ装置との位置的な整合性
がとられている。図6に示すように取付ピン20の上下
端部は下銘板6と中間金属板26(後述する)にそれぞ
れ接合しているため、アダプター2が上下動してもコア
17が取付ピン20から外れることはない。 【0025】前記マグネットリング16の外周とコア1
7の内周とのギャップGは図7に示すように多数のボー
ルベアリング21によって保持されている。すなわちマ
グネットリング16の外周面とコア17の内周面に浅い
ベアリング溝22,22がそれぞれ形成され、その間に
多数のボールベアリング21をほぼ連続して介在するこ
とにより、微細なギャップG(本実施の形態では0.3
mm)が周方向に沿って一定に形成され、かつ、マグネ
ットリング16(回転体11)がコア17に回転自在に
カップリング(保持)されている。 【0026】本実施の形態ではボールベアリング21を
用いたが、ボールベアリング21を用いない場合は、マ
グネットリング16の外周面とコア17の内周面を例え
ば凹状および凸状の形状にして、その接合面に耐磨耗性
に優れたフッ素系樹脂などの材料をコートしてもよい。 【0027】図8は、本発明に係る発電システムのブロ
ック構成図である。同図に示すようにマグネットリング
16の回転(300〜360rpm)に伴って発生した
交流は、整流・平滑化回路23で整流、平滑化され、そ
の後DC/DC変換器24で所望の電圧に調整されてI
Cカード1やアダプター2内のアナログ回路、ゲート回
路、CPUなどの電源として供給される。 【0028】図1、図3ならびに図6に示すように前記
ヘッド挿入口9の内側には、磁気インターフェースアッ
センブリ25が取り付けられている。磁気インターフェ
ースアッセンブリ25は、途中にギャプを有する薄いコ
アと、そのコアに巻装された信号用コイル29(図9参
照)と、前記コアと信号用コイル29を両面から挟んだ
ラミネートフィルムなどを備えている。ヘッド挿入口9
はこのラミネートフィルムで閉塞されて、ヘッド挿入口
9からのゴミ類の侵入が防止できる。 【0029】図6に示すように下銘板6と上銘板8の間
にステンレス鋼板からなる中間板26が設置されて、そ
れによって上銘板8と中間板26の間にカード収納部2
7が形成され、このカード収納部27はケース本体5の
側面に形成されたカード出入口28(図1、図2参照)
と連通している。図示していないがカード収納部27を
臨むように複数本のコンタクトピンが設けられており、
ICカード1の外表面に設けられている接触端子30
(図9参照)と接触するようになっている。 【0030】図1に示すように上銘板8のカード出入口
28付近に、ICカード1の挿入方向を表示する表示部
31が印刷されている。またこの表示部31の近くに指
腹の一部が挿入可能な楕円形をした指挿入穴32が設け
られている。 【0031】図示していないがアダプター2内には回路
上、ICカードインターフェース制御部、ワークエリ
ア,送受信バッフア,ステータスなどの機能を有する例
えばBufler−RAMおよびプログラム格納用RO
Mなどのメモリ、中央制御部(CPU)、クロック制御
部、電源制御部、コイル信号変換部、アナログ信号処理
部などを備えている。 【0032】通常使用されているICカード1は、磁気
ストライプを併設している。この磁気ストライプに対す
る磁気的影響を避けるため、例えば図6に示す下銘板
6、上銘板8ならびに中間金属板26などを磁気シール
ド性のある材料で構成すれば、外部およびアダプター2
内の発電用マグネットリング16からの磁気的影響を避
けることができる。 【0033】次に本発明に係る電子データ処理システム
の動作について説明する。図9に示すようにICカード
1をアダプター2のカード出入口28から挿入し、IC
カード1の接触端子30をコンタクトピンに接触させる
ことにより、ICカード1とアダプター2とが電気的に
接続された状態となる。ICカード1の一部が指挿入穴
32(図1参照)から露呈するから、その状態を見てア
ダプター2にICカード1が挿入されていることを確認
することができる。 【0034】ICカード1を完全に収納したアダプター
2を電子データ処理装置3のディスクドライブ装置4に
挿入することにより、磁気ヘッド33(図9参照)がヘ
ッド挿入口9から挿入されて磁気インターフェースアッ
センブリ25の信号コイル29と近接対向して、データ
処理装置3はアダプター2を介してICカード1との間
でデータ通信が可能になり、後述するデータ転送用の同
期信号に基づいて所望のデータの書込みあるいは読出し
がなされる。 【0035】データの書込みあるいは読出しが終了して
ディスクドライブ装置4のイジェクトボタン(図示せ
ず)を押すと、磁気ヘッド33が信号コイル29(ヘッ
ド挿入口9)から離れるとともに、通常のディスクカー
トリッジと同様にディスクドライブ装置4からアダプタ
ー2が自動排出される。そして指挿入穴32から例えば
親指の指腹を挿入してICカード1を排出方向にスライ
ドすれば、ICカード1をアダプター2から容易に取り
出すことができる。 【0036】図10ないし図12は、本発明の第1の実
施の形態を説明するための図である。図10に示すよう
にマグネットリング16はその周方向に沿って12極に
着磁されているが、そのうちの1極(S’,N’)は他
の11極(S,N)よりも磁化の強さが弱くなっている
(S’<S,N’<N)。 【0037】一方、コア17に巻装されるコイル18も
12個(N1〜N12)あるが、図11に示すようにそ
のうち1つのコイルN1は他のものとは独立して同期信
号検出用コイルとなっており、他のコイルN2〜12は
発電用として直列接続され、各コイルN2〜12の誘起
電力が加算された形で取り出される。 【0038】従ってディスクドライブ装置によりマグネ
ットリング16が1回転すると同期信号検出用コイルN
1から12サイクルの波形が得られ、前記11極(S,
N)の磁極がコイルN1を通過するときにはv(t)の
起電力が検出されるが、磁化の強さの弱い1極(S’,
N’)がコイルN1を通過するときにはv’(t)まで
起電力が低下する。この出力の低い波形はマグネットリ
ング16(ディスクドライブ装置のモータ軸)が1回転
する度毎に周期的に1回検出され、その検出信号をデー
タ転送用の同期信号として利用する。 【0039】本実施の形態では1極を他の11極よりも
磁化の強さを弱くしたが、反対に磁化の強さを強くし
て、他の出力波形との違いをもたせることもできる。 【0040】図13ないし図15は、本発明の第2の実
施の形態を説明するための図である。図13に示すよう
にマグネットリング16はその周方向に沿って12極に
着磁されているが、そのうちの1極(S’’,N’’)
は他の11極(S,N)よりも周方向の長さが短く又は
長くなっており(本実施の形態では短くなっている)、
隣接する磁極との間に非磁化領域40が設けられてい
る。なお、12極の磁化の強さは同じである。 【0041】一方、コア17に巻装されるコイル18も
12個(N1〜N12)あるが、図14に示すようにそ
のうち1つのコイルN1は他のものとは独立して同期信
号検出用コイルとなっており、他のコイルN2〜12は
発電用として直列接続され、各コイルN2〜12の誘起
電力が加算された形で取り出される。 【0042】従ってディスクドライブ装置によりマグネ
ットリング16が1回転すると同期信号検出用コイルN
1から12サイクルの波形が得られ、前記11極(S,
N)の磁極がコイルN1を通過するときに得られる出力
波形の周期はP0 であるが、長さの短い1極(S’’,
N’’)がコイルN1を通過するときに得られる出力波
形の周期はP1 となる(P0 >P1 )。この周期の短い
波形はマグネットリング16(ディスクドライブ装置の
モータ軸)が1回転する度毎に周期的に1回検出され、
その検出信号をデータ転送用の同期信号として利用す
る。 【0043】なお、前記第1ならびに第2の実施の形態
では、コイルN1〜12のターン数は同一とした。 【0044】また前記第1の実施の形態と第2の実施の
形態を組み合わせた構成、すなわちマグネットリング1
6の1極を他の11極よりも磁化の強さを強くまたは弱
くし、かつコア17の磁極部の長さを長くまたは短くし
て、同様に同期信号を得ることもできるる。 【0045】図16ないし図19は、本発明の第3の実
施の形態を説明するための図である。前記第1ならびに
第2の実施の形態では同期信号検出用コイルと発電用コ
イルを別にしたが、本実施の形態では同期信号検出用と
発電用を兼ねた例である。 【0046】図16に示すようにマグネットリング16
はその周方向に沿って12極に着磁されているが、その
うちの1極(S’,N’)は他の11極(S,N)より
も磁化の強さが弱くなっている(S’<S,N’<
N)。 【0047】一方、コア17に巻装されるコイル18も
12個(N1〜N12)あって図17に示すように直列
接続されているが、そのうち1つのコイルN1は他のも
のとはターン数が少ない(N1のターン数<N2〜N1
2のターン数)。図18はコイルのターン数と起電力と
の関係を示す特性図で、この図から明らかなようにコイ
ルのターン数が減れば起電力もそれに比例して低くな
り、例えばN1のターン数を1900ターン、N2〜N
12のターン数2300ターンにすれば、ターン数の違
いだけで起電力の約0.5Vの差をもたせることができ
る。 【0048】従ってディスクドライブ装置によりマグネ
ットリング16が1回転すると12サイクルの波形が得
られが、磁化の強さの弱い1極(S’,N’)がターン
数の少ないコイルN1を通過したときにはv’’(t)
まで起電力が低下する。この出力の低い波形はマグネッ
トリング16(ディスクドライブ装置のモータ軸)が1
回転する度毎に周期的に1回検出され、その検出信号を
データ転送用の同期信号として利用する。 【0049】本実施の形態ではコイルN1のターン数を
他のコイルN2〜N12のターン数よりも少なくして、
かつマグネットリング16のうちの1極を他の11極よ
りも磁化の強さを弱くしたが、反対にコイルN1のター
ン数を他のコイルN2〜N12のターン数よりも多くし
て、かつ1極の磁化の強さを強くして、他の出力波形と
の違いをもたせることもできる。 【0050】図20ならびに図21は、本発明の第4の
実施の形態を説明するための図である。この実施の形態
の場合、図20に示すようにマグネットリング16の外
周面の1個所に台形状または三角状に窪んだ切欠部41
が形成され、またマグネットリング16の外周面に臨む
ようにマイクロスイッチ42が設置され、それの検出端
43がマグネットリング16の外周面に常に軽く弾接し
ている。 【0051】そして回転体11が回転することにより前
記マイクロスイッチ42の検出端43が切欠部41に周
期的に落ち込み、それによってマイクロスイッチ42か
ら得られる検出信号をデータ転送用の同期信号として用
いる仕組みになっている。 【0052】本実施の形態では回転体11に切欠部41
を形成したが、切欠部41の代わりに突出部を形成し
て、それの通過をマイクロスイッチ42で検出してもよ
い。前述のようにこの形態は、回転体11に切欠部41
や突出部などの変形部を形成して、この変形部の通過を
マイクロスイッチ42などにより機械的に検出し、その
変形部通過信号を同期信号として用いる例である。 【0053】図22は、本発明の第5の実施の形態を説
明するための図である。この実施の形態の場合、マグネ
ットリング16はその周方向に沿って12極に着磁され
ているが、そのうちの1極(S’,N’)は他の11極
(S,N)よりも磁化の強さが強くまたは弱くなってい
る(S’≠S,N’≠N)。またマグネットリング16
の外周面近傍には、磁気感応スイッチとしてのホール素
子45が設置されている。 【0054】そして回転体11の回転に伴って磁化の強
さが他とは異なるS’,N’極が周期的に通過したこと
を前記ホール素子45で検出して、その検出信号をデー
タ転送用の同期信号として用いる仕組みになっている。 【0055】図23ならびに図24は、本発明の第6の
実施の形態を説明するための図である。この実施の形態
の場合、マグネットリング16はその周方向に沿って1
2極に着磁され、各磁極の強さは等しくなっている。図
23ならびに図24に示すようにマグネットリング16
よりも内側の回転体11の上面に1つの磁性体46が固
着され、この磁性体46の回転領域の上方に位置するよ
うに中間金属板26の下面にホール素子45が設置され
ている(図24参照)。 【0056】そして回転体11の回転に伴って磁性体4
6が周期的に通過したことを前記ホール素子45で検出
して、その検出信号をデータ転送用の同期信号として用
いる仕組みになっている。従って前記第5,第6の実施
の形態は、回転体11に磁性体(磁極S’,N’または
磁性体46)を設け、この磁性体の通過をホール素子4
5などの磁気感応スイッチで磁気的に検出し、その磁性
体通過信号を同期信号として用いる例である。 【0057】図25ないし図27は、本発明の第7の実
施の形態を説明するための図である。この実施の形態の
場合、マグネットリング16の外周面の1個所に例えば
アルミ箔や塗料などからなる光反射部47が設けられ
(図26,図27参照)、このマグネットリング16の
外周面に臨むように発光素子と受光素子とからなる反射
式の光学スイッチ48が設置されている(図25,図2
6参照)。 【0058】そして回転体11の回転に伴って光反射部
47が周期的に通過したことを前記光学スイッチ48で
検出して、その検出信号をデータ転送用の同期信号とし
て用いる仕組みになっている。 【0059】図28ならびに図29は、本発明の第8の
実施の形態を説明するための図である。この実施の形態
は、回転体11に形成された駆動ピン穴15を光透過部
49として利用して同期信号を得る例を示している。す
なわち図29に示すように中間金属板26の駆動ピン穴
15と対向する所に発光素子50が設置され、その真下
の下銘板6の上に受光素子51が設置されている。発光
素子50と受光素子51とで、光学スイッチが構成され
ている。 【0060】なお、発光素子50と受光素子51の位置
は図28に示すように、駆動ピン穴15の回転領域内で
かつ駆動ピン14の回転領域52外に設定されている。
この実施の形態では、回転体11の駆動ピン穴15が光
透過部49となり、回転体11の他の部分が光遮断部と
なる。 【0061】そして回転体11の回転に伴って駆動ピン
穴15(光透過部49)が周期的に通過したことを前記
受光素子51で検出して、その検出信号をデータ転送用
の同期信号として用いる仕組みになっている。 【0062】この実施の形態では駆動ピン穴15を光透
過部49として利用したが、光透過部49を駆動ピン穴
15より別に形成しても構わない。前記第7,第8の実
施の形態は、回転体11に光反射部47または光透過部
49(あるいは光遮断部)を設け、その光反射部47ま
たは光透過部49(あるいは光遮断部)の通過を光学ス
イッチで光学的に検出し、その通過信号を同期信号とし
て用いる例である。 【0063】前記実施の形態では、アダプターと電子カ
ードとがコンタクトピンと接触端子を介して接続される
例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えばアダプターと電子カードにそれぞれ信号授受
用コイルを設け、そのコイルを介して両者を電磁結合さ
せる方式も適用可能である。 【0064】前記実施の形態では電子カードとしてCP
Uを内蔵したICカードを用いたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、例えばCPUが内蔵されていな
い所謂ICメモリカードにも適用可能である。 【0065】 【発明の効果】発明は前述のように、電子データ処理
アダプターの内部にデータ転送用の同期信号を発生する
同期信号発生手段を設けているため、データ処理装置内
のディスクドライブ装置と電子データ処理アダプターの
間で、同期信号を基にしたデータ転送を実行することが
可能となり、データ転送の時間効率が良好な電子データ
処理システムを提供することができる。 【0066】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアダプターの
平面図である。 【図2】そのアダプターの側面図である。 【図3】そのアダプターの底面図である。 【図4】回転体、マグネットリング、コアなどを取り付
けた下銘板の平面図である。 【図5】回転体、マグネットリング、コアなどの拡大平
面図である。 【図6】図4のA−A線上で切断したアダプターの拡大
断面図である。 【図7】図6のY部の拡大図である。 【図8】そのアダプターの発電システムのブロック構成
図である。 【図9】そのアダプターを用いる電子データ処理システ
ムの概略説明図である。 【図10】本発明の第1の実施の形態に係る回転体、マ
グネットリング、コイル、コアなどから構成される発電
機構の拡大平面図である。 【図11】この第1の実施の形態に係るコイルの構成を
示す説明図である。 【図12】この第1の実施の形態に係る発電機構の出力
波形図である。 【図13】本発明の第2の実施の形態に係る回転体、マ
グネットリング、コイル、コアなどから構成される発電
機構の拡大平面図である。 【図14】この第2の実施の形態に係るコイルの構成を
示す説明図である。 【図15】この第1の実施の形態に係る発電機構の出力
波形図である。 【図16】本発明の第3の実施の形態に係る回転体、マ
グネットリング、コイル、コアなどから構成される発電
機構の拡大平面図である。 【図17】この第3の実施の形態に係るコイルの構成を
示す説明図である。 【図18】コイルのターン数と起電力との関係を示す特
性図である。 【図19】この第3の実施の形態に係る発電機構の出力
波形図である。 【図20】本発明の第4の実施の形態に係るアダプター
の内部の構成を示す平面図である。 【図21】図20のB−B線上の拡大断面図である。 【図22】本発明の第5の実施の形態に係るアダプター
の内部の構成を示す平面図である。 【図23】本発明の第6の実施の形態に係るアダプター
の内部の構成を示す平面図である。 【図24】そのアダプターの拡大断面図である。 【図25】本発明の第7の実施の形態に係るアダプター
の内部の構成を示す平面図である。 【図26】図25のC−C線上の拡大断面図である。 【図27】そのアダプターにおけるマグネットリングの
一部拡大側面図である。 【図28】本発明の第8の実施の形態に係るアダプター
の内部の構成を示す平面図である。 【図29】そのアダプターの一部拡大断面図である。 【図30】従来提案されたアダプターの概略構成図であ
る。 【符号の説明】 1 ICカード 2 アダプター 3 電子データ処理装置 4 ディスクドライブ装置 5 ケース本体 6 下銘板 7 フレーム 8 上銘板 9 ヘッド挿入口 10 駆動軸挿入開口部 11 回転体 12 モータ軸 13 中央穴 14 駆動ピン 15 駆動ピン穴 16 マグネットリング 17 コア 18、N1〜N12 コイル 19 取付穴 20 取付ピン 21 ボールベアリング 22 ベアリング溝 25 磁気インターフェースアッセンブリ 26 中間金属板 27 カード収納部 33 磁気ヘッド 41 切欠部 42 マイクロスイッチ 43 検出端 44 磁性体 45 ホール素子 46 磁性体 47 光反射部 48 光学スイッチ 49 光透過部 50 発光素子 51 受光素子 52 回転領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 進 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (72)発明者 大道 和彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−127291(JP,A) 特開 平5−127832(JP,A) 特開 平4−264615(JP,A) 特公 平7−86912(JP,B2) 特表 平6−509194(JP,A) 特表 平7−500238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 17/00 G06K 19/00 - 19/077 G11B 23/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電子カードと、その電子カードが収納可
    能なディスクカートリッジ形の電子データ処理アダプタ
    ーと、ディスクドライブ装置を内蔵した電子データ処理
    装置を備え、前記電子カードを前記電子データ処理アダ
    プターに収納し、それを前記電子データ処理装置のディ
    スクドライブ装置に装着することにより、電子データ処
    理アダプターを介して電子カードと電子データ処理装置
    の間でデータの授受を行なう電子データ処理システムに
    おいて、 前記電子データ処理アダプター内に同期信号発生手段を
    設け、その同期信号発生手段は、前記ディスクドライブ
    装置の駆動軸によって回転する回転体を有し、その回転
    体が周方向に複数の磁極を有するマグネットを有し、 コイルを巻装しギャップを介して前記マグネットと対向
    するように配置されたコアを設け、 前記マグネットの1回転によって得られる複数サイクル
    の出力波形のうち少なくとも1サイクルの出力波形が他
    の1サイクルの出力波形と異なり、その異形波形を同期
    信号として利用し、そ の同期信号に基づいて前記電子カ
    ードと電子データ処理装置の間でデータの授受が行なわ
    れるように構成されていることを特徴とする電子データ
    処理システム。
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