JP5176173B2 - セラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法 - Google Patents

セラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法 Download PDF

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本発明は、セラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法に関する。
セラミック基板などのセラミック電子部品の製造方法において、セラミックグリーンシート(以下、グリーンシートと称する)を積層する工程が行われることがある。グリーンシートは一般的にはキャリアフィルム上に形成される。そして、たとえばセラミック基板が製造される場合、グリーンシート上に印刷法などによって配線パターンが形成され、次に複数のグリーンシートが積層される。
この積層の際にグリーンシートからキャリアフィルムを剥離する工程が必要となる。この工程において、グリーンシートがダメージを受けることがあるという問題があり、この問題はグリーンシートが薄くされるほどより深刻となる。
特開2000−246718号公報(特許文献1)によれば、キャリアフィルムは、剥離される際に、治具を支点(方向転換点)として所定の角度(剥離角)で方向転換させられる。また特開2000−271922号公報(特許文献2)によれば、キャリアフィルムの剥離されていない部分が治具によって押さえられながら、鋭角的に折り返されたキャリアフィルムが引っ張られることで剥離が行われる。このようにキャリアフィルムが鋭角的に折り返されることによって、キャリアフィルムを剥離するのに要する力が低減されるので、剥離の際のキャリアフィルムの引っ張りに起因するグリーンシートへのダメージを抑制することができる。
特開2000−246718号公報 特開2000−271922号公報
ハンドリング性を考慮すると、キャリアフィルムにはある程度の剛性が必要とされる。上記文献の各々に開示された技術が用いられた場合、治具の位置でキャリアフィルムが急角度で折り曲げられるため、治具の先端には非常に大きな反力がかかる。そのため、治具の位置を保つためには治具をキャリアフィルムの表面上へ強く押し返す必要がある。その結果、治具の先端がキャリアフィルムを介してグリーンシートにダメージを与えてしまう。また治具の先端がキャリアフィルムの表面上に強い力で押し付けられつつ、治具の先端上をキャリアフィルムが移動するため、キャリアフィルム上の微小な凹凸に起因して、キャリアフィルムが治具の先端に引っ掛かったり、キャリアフィルムが振動したりすることがある。この結果、キャリアフィルムを安定的に剥離することが困難となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、グリーンシートへのダメージを抑えつつ、キャリアフィルムを安定的に剥離することができる、セラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法を提供することである。
本発明のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法は、以下の工程を有する。
キャリアフィルムおよびキャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを有する材料フィルムが準備される。材料フィルムのセラミックグリーンシートが、平面上に保持されつつ固定される。キャリアフィルムの一部が変位部に固定される。材料フィルムからキャリアフィルムを剥離するために、キャリアフィルムの一部が固定された変位部が移動させられる。変位部を移動させる工程においてキャリアフィルムの剥離が生じている部分の幅が増大しているときには、キャリアフィルムのうち剥離されていない部分へ変位部を近づける。
本発明のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法によれば、キャリアフィルムの一部の固定された部分が、キャリアフィルムのうち剥離されていない部分に近づけられることで、キャリアフィルムの剥離が生じている部分におけるキャリアフィルムの曲率の、剥離の進行にともなう低下を抑えることができる。すなわち、マクロ的に見れば、キャリアフィルムの折り曲げ角度の低下を抑えることができる。よってより小さい力でキャリアフィルムを剥離することができるので、グリーンシートへのダメージを抑えることができる。
また上記曲率の制御は、キャリアフィルムの剥離が生じている部分への治具による押さえつけをともなうことなく、キャリアフィルムの一部の固定された部分の変位によって行われる。よって治具による押さえつけに起因したグリーンシートへのダメージを抑えることができ、かつ上記治具の影響を受けることなくキャリアフィルムを安定的に剥離することができる。
本発明の実施の形態1におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の第1工程を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の第3工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の第4工程を概略的に示す断面図である。 比較例のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の第1の変形例のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の第2の変形例のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の第3の変形例のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。 キャリアフィルムが粘着材によって、粘着ローラに巻きつけられることなく固定された場合における、粘着剤にかかるせん断力を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態3におけるセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法の一工程を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1および図2を参照して、材料フィルム5が準備される。材料フィルム5は、キャリアフィルム6と、キャリアフィルム6上に形成されたセラミックグリーンシート7とを有する。グリーンシート7は、本実施の形態においては、角部A0、A2、Aa、およびAbを有する正方形の形状を有する。角部A0およびA2は一の対角線に沿って対向しており、角部AaおよびAbは他の対角線に沿って対向している。
また本実施の形態において用いられる剥離装置が準備される。剥離装置は、テーブル1と、水平移動部4と、垂直移動部3と、変位部2とを有する。本実施の形態においては、変位部2として粘着ローラ8が設けられている。
テーブル1は、たとえば真空吸着または静電吸着により、グリーンシート7にダメージを与えることなく、グリーンシート7を平面上に固定することができるものである。
水平移動部4は、テーブル1に対して水平に移動することができる部分である。垂直移動部3は、水平移動部4に取り付けられており、テーブル1に対して垂直に移動することができる部分である。この構成により、垂直移動部3は、テーブル1に対して、自身の移動によって垂直に移動することができ、かつ水平移動部4の移動によって水平に移動することができる。
粘着ローラ8は、その粘着力によって、キャリアフィルム6の端部(一部)を垂直移動部3に固定することができるものである。これにより、水平移動部4および垂直移動部3のそれぞれを移動させることで、キャリアフィルム6の端部をテーブル1に対して水平および垂直に移動させることができる。
次に、材料フィルム5のグリーンシート7がテーブル1上に固定される。これにより、グリーンシート7が平面上に保持されつつ固定され、またキャリアフィルム6がテーブル1上において露出される。
次に、キャリアフィルム6の角部A0に粘着ローラ8が押し当てられる。これにより角部A0が粘着ローラ8に固定される。
次に粘着ローラ8が、テーブル1から離れるように、かつキャリアフィルム6を折り返すように、位置P0まで移動される。これにより、角部A0が剥離される。この時点で、キャリアフィルム6の剥離された部分B0(図2)は、ほとんど撓みのない状態である。またキャリアフィルム6の剥離が生じている部分は幅W0(図1)および曲率R0(図2)を有する。
次に、キャリアフィルム6の角部A0が固定された粘着ローラ8が軌道13に沿って位置P1およびP2を経由して移動されることで、材料フィルム5からキャリアフィルム6が剥離される。以下、この工程について詳しく説明する。
主に図2および図3を参照して、粘着ローラ8が、位置P0から位置P1へ移動される。すなわち粘着ローラ8が、水平移動部4によって水平方向かつキャリアフィルム6のうち剥離されていない部分に向かう方向(図1の右上方向、図2の右方向)へ移動されると同時に、垂直移動部3によってキャリアフィルム6のうち剥離されていない部分へ粘着ローラ8を近づける方向(図2の下方向)に移動される。この時点で、キャリアフィルム6の剥離された部分B1(図3)は、自身の曲げ剛性によって撓みを生じる。またキャリアフィルム6の剥離が生じている部分は、幅W0よりも大きい幅W1(図1)と、曲率R1(図3)とを有する。
さらに図4を参照して、粘着ローラ8が、位置P1から位置P2へ移動される。すなわち粘着ローラ8が、水平移動部4によって水平方向かつキャリアフィルム6のうち剥離されていない部分に向かう方向(図1の右上方向、図3の右方向)へ移動される。これにともなって、キャリアフィルム6の剥離された部分B2(図4)の撓みは、部分B1(図3)の撓みに比して、より緩やかなものとなる。またキャリアフィルム6の剥離が生じている部分は、幅W1よりも小さい幅W2(図1)と、曲率R2(図4)とを有する。
そしてさらに粘着ローラ8が水平方向に移動されることで、キャリアフィルム6が完全に剥離される。以上により、本実施の形態のキャリアフィルム6の剥離が行われる。
次に比較例の剥離方法について、図2および図5を参照して説明する。本比較例においては、本実施の形態の軌道13と異なり、位置P1Aを経由して水平方向の軌道13Aに沿って粘着ローラ8が移動される。ここで位置P1Aは、平面視(図1の視野)において位置P1と一致する位置であり、粘着ローラ8が垂直方向に移動しないので位置P1に比してテーブル1から遠い位置となる。この結果、キャリアフィルム6の剥離された部分B1A(図5)の撓みは、本実施の形態における部分B1(図3)の撓みに比して緩やかなものとなる。したがって剥離が生じている部分の曲率R1A(図5)は、本実施の形態における曲率R1(図3)に比して小さくなる。
これに対して本実施の形態によれば、粘着ローラ8の位置P0から位置P1への移動によって、キャリアフィルム6の角部A0が、図3の矢印に示すように、キャリアフィルム6のうち剥離されていない部分に近づけられる。これによりキャリアフィルム6の曲率R1を、上記比較例の曲率R1Aに比して大きくすることができる。言い換えれば、剥離の進行にともなう曲率R0(図2)に対する曲率の低下を抑えることができる。すなわち、マクロ的に見れば、キャリアフィルム6の折り曲げ角度の低下を抑えることができる。よってより小さい力でキャリアフィルム6を剥離することができるので、グリーンシート7へのダメージを抑えることができる。
また上記曲率の制御は、キャリアフィルム6の角部A0の変位によって行われる。すなわちキャリアフィルム6の剥離が生じている部分へ何らかの治具が押さえつけられるものではなく、キャリアフィルム6の剥離が生じている部分に加わる力は、グリーンシート7および粘着ローラ8のみから印加される。よって治具の押さえつけに起因したグリーンシート7へのダメージを避けることができる。またこのような治具の影響を受けることなく、キャリアフィルム6を安定的に剥離することができる。
また軌道13(図1および図2)に示すように、キャリアフィルム6が剥離されている部分の幅が幅W0(図1)から幅W1(図1)に増大する際の粘着ローラ8の移動方向は、この幅が幅W1(図1)から幅W2(図1)に減少する際の粘着ローラ8の移動方向に比して、キャリアフィルム6のうち剥離されていない部分に近づく方向(図2における下方向)に近い。
上記のようにキャリアフィルム6が剥離されている幅が幅W0(図1)から幅W1(図1)に増大する期間は、グリーンシート7を変形させる力(上向きに引っ張る力)も増大するので、グリーンシート7が破損する確率が高まる。しかし本実施の形態によれば、この期間中における粘着ローラ8の垂直方向の移動によって曲率R1(図3)が大きくされることで、キャリアフィルム6の剥離に必要な力が低減される。よってグリーンシート7の破損の発生を抑制することができる。
またキャリアフィルム6が剥離されている幅が幅W1(図1)から幅W2(図1)に減少する期間は、グリーンシート7を変形させる力(上向きに引っ張る力)も減少するので、グリーンシート7が破損する確率が低くなる。よってこの期間中においては、粘着ローラ8の垂直方向の移動を特に行わなくてもグリーンシート7の破損の発生を抑制することができる。よってこの期間における粘着ローラ8の垂直方向の移動量を抑えることで、その分だけ、上記幅が幅W0から幅W1に増大する期間においてより大きく粘着ローラを垂直方向に移動させることができる。
すなわち粘着ローラ8の垂直方向の移動(図2における下方向への移動)は、キャリアフィルム6の剥離の前半過程(位置P0からP1への過程)においてなされることが重要であり、後半過程(位置P1からP2への過程)においては重要性が低い。このため本実施の形態の粘着ローラ8の軌道13は、図2に示すように、前半過程においてテーブル1に近づくように垂直方向に大きく変位するが、後半過程においてはほぼ水平方向に沿う。
好ましくは、粘着ローラ8の移動により、少なくとも一定期間の間、キャリアフィルム6およびグリーンシート7の間に存在するバインダー材の層(図示せず)が実質的に粘性を喪失する程度に大きな速度でキャリアフィルム6が剥離される。好ましくは、この速度は600mm/s以上である。なおこのバインダー材の層は、次の理由で形成される。グリーンシート7は、セラミック粉末および有機バインダーを混合したスラリー(泥状のもの)をキャリアフィルム6上に薄く引延ばした後に乾燥して作製される。その際、グリーンシート7およびキャリアフィルム6の間は乾燥させにくいため、有機バインダーが層状に残存する。
上記のようにキャリアフィルム6が十分に高速で剥離されることで、この剥離にともなってバインダー材の層が破壊される際、この層は弾性体に近い挙動を示す。これにより、この層が粘性体に近い挙動を示す場合に比して、この層の変形量が小さくなるので、この層の破壊に要する力が小さくなる。すなわちより小さい力でキャリアフィルム6を剥離することができるので、この際に生じるグリーンシート7へのダメージを軽減することができる。
なお本実施の形態においては、キャリアフィルム6が固定される変位部2として粘着ローラ8が用いられたが、他の構成が用いられてもよい。たとえば、支持部9aに取り付けられた粘着テープ9(図6)、機械式チャック10(図7)、または真空チャック11(図8)が用いられてもよい。
(実施の形態2)
主に図9を参照して、本実施の形態においては、粘着ローラ8が角部A0(図1)に押し当てられた後に回転される。これによりキャリアフィルム6の角部A0が粘着ローラの周囲に所定の角度だけ巻き取られる。この後に、実施の形態1と同様に、粘着ローラ8が位置P0から軌道13に沿って移動されることで、キャリアフィルム6が剥離される。
キャリアフィルム6を巻き取る際の粘着ローラ8の回転角度は、0°超、360°未満の角度を選択することができるが、好ましくは、90°以上270°以下とされる。
次に本実施の形態の比較例(図10)について説明する。この比較例では、キャリアフィルム6は粘着ローラ8に巻き取られておらず、局所的な位置で粘着力によって固定されている。このため、キャリアフィルム6の剥離開始時に粘着ローラ8をキャリアフィルム6の剥離方向に移動させると、粘着ローラ8およびキャリアフィルム6間の粘着剤12のうち粘着ローラ8に近い部分はキャリアフィルム6の移動方向に引っ張られるが、キャリアフィルム6に近い部分はキャリアフィルム6に固定されているため、両部分の間にせん断力SHが生じる。この結果、キャリアフィルム6が粘着ローラ8から外れてしまうことがある。
これに対して本実施の形態によれば、粘着ローラ8にキャリアフィルム6の一部が巻き取られているので、キャリアフィルム6の剥離時に粘着ローラ8およびキャリアフィルム6の間の粘着面にせん断力SHが加わることを防ぐことができる。その結果、粘着ローラ8からキャリアフィルム6が外れることを防止することができる。よって安定したキャリアフィルム6の剥離が可能となる。
またキャリアフィルムが巻き取られる角度が90°以上270°以下とされる場合、キャリアフィルム6の剥離開始時にキャリアフィルム6の剥離側の端部がキャリアフィルム剥離方向と逆方向となり、キャリアフィルム6の剥離側の端部が粘着ローラ8に引っ掛かる。よってより確実に、粘着ローラ8からキャリアフィルム6が外れることを防止することができる。
(実施の形態3)
主に図11を参照して、本実施の形態においては、粘着ローラ8が角部A0(図1)に押し当てられた後に1回転以上回転される。これによりキャリアフィルム6の角部A0が粘着ローラの周囲に1周以上巻き取られる。この後に、実施の形態1と同様に、粘着ローラ8が位置P0から軌道13に沿って移動されることで、キャリアフィルム6が剥離される。
本実施の形態によれば、キャリアフィルム6を粘着ローラに1周以上巻き取ることで、キャリアフィルム6が粘着ローラ8に引っかかるので、粘着ローラ8およびキャリアフィルム6の粘着面にせん断力SH(図10)が加わることを防ぐことができる。その結果、粘着ローラ8からキャリアフィルム6が外れることを防止することができる。よって安定したキャリアフィルム6の剥離が可能となる。
実施の形態1の実施例について、以下に説明する。
PET(Polyethylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)製フィルムからなるキャリアフィルム6(図2)と、100mm×100mm×0.075mm(厚さ)のグリーンシート7(図2)とを有する材料フィルム5(図1、図2)が準備された。なおグリーンシート7には、ビアホールを充填するように形成された電極と、配線パターンと、保護レジストとが、印刷法によって形成された。
次に剥離装置が準備された。テーブル1(図2)は真空吸着方式とされ、その真空圧は−78kPaとされた。また粘着ローラ8(図2)の粘着力は、12N/25mmとされた。また垂直移動部3(図2)は、最高移動速度350mm/sを有するものとされた。なお上記粘着力は、JIS(Japanese Industrial Standards)Z−2307にで定義されるものであり、25mm幅のフィルムの180°引き剥がし法により測定される力のことである。
次にこの剥離装置を用いてキャリアフィルム6が剥離された。この剥離は、粘着ローラ8の位置が位置P0からP1へ移動する期間において、キャリアフィルム6が剥離している部分の曲率半径が5mm以下となるように、曲率の大きさを保ちつつ行われた。
この条件の下、キャリアフィルム6が、200、400、600、および1000mm/sの各々の速度条件で剥離された。そしてキャリアフィルム6剥離後のグリーンシート7の表面における割れ・しわの有無が判定された。判定方法としては、まず目視での観察が行われ、この観察で割れやしわが見られなかった場合、微小なしわの有無を確認するために水平面に対して30°の方向から照明を当てて倍率10倍のルーペで観察され、しわの有無がさらに確認された。
その結果、速度400mm/s以下の場合、グリーンシート7の表面に、割れ、またはしわなどのダメージの痕跡が見られた。一方、600mm/s以上の場合、そのような割れ・しわは見られなかった。
今回開示された各実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 テーブル、2 変位部、3 垂直移動部、4 水平移動部、5 材料フィルム、6 キャリアフィルム、7 グリーンシート(セラミックグリーンシート)、8 粘着ローラ、9 粘着テープ、10 機械式チャック、11 真空チャック。

Claims (8)

  1. キャリアフィルムおよび前記キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリーンシートを有する材料フィルムを準備する工程と、
    前記材料フィルムの前記セラミックグリーンシートを、平面上に保持しつつ固定する工程と、
    前記キャリアフィルムの一部を変位部に固定する工程と、
    前記材料フィルムから前記キャリアフィルムを剥離するために、前記キャリアフィルムの一部が固定された前記変位部を移動させる工程とを備え、
    前記移動させる工程において前記キャリアフィルムの剥離が生じている部分の幅が増大しているときには、前記キャリアフィルムのうち剥離されていない部分へ前記変位部を近づける、セラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  2. 前記移動させる工程は、前記キャリアフィルムの剥離が生じている部分の幅を減少させる工程を含む、請求項に記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  3. 前記増大させる工程における前記変位部の移動方向は、前記減少させる工程における前記変位部の移動方向に比して、前記キャリアフィルムのうち剥離されていない部分を保持する前記平面の法線方向の成分が大きい、請求項に記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  4. 前記キャリアフィルムの剥離が生じている部分に加わる力は、前記グリーンシートおよび前記変位部のみから印加される、請求項1〜のいずれかに記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  5. 前記移動させる工程は、前記キャリアフィルムおよび前記セラミックグリーンシートの間に存在するバインダー材の層が実質的に粘性を喪失する程度に大きな速度で前記キャリアフィルムを剥離する工程を含む、請求項1〜のいずれかに記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  6. 前記速度は600mm/s以上である、請求項に記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  7. 前記変位部は粘着ローラであり、
    前記固定する工程は、粘着ローラを回転させることで前記粘着ローラ上に前記キャリアフィルムの一部を巻き取る工程を含む、請求項1〜のいずれかに記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
  8. 前記巻き取る工程は、前記粘着ローラの周りに前記キャリアフィルムが1周以上巻き取られるように行われる、請求項に記載のセラミックグリーンシート用キャリアフィルムの剥離方法。
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