JP5173621B2 - 分割環冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンの分割環冷却構造に関する。
従来、発電等に用いられるガスタービンは、タービン部を高温高圧の燃焼ガスが通過するため、安定した運転を継続するためには分割環等の冷却が重要となる。
分割環の冷却に関する従来技術としては、分割環の温度を抑えて高温酸化による欠損を防止するとともに、熱変形による分割環の歪みを低減するものが開示されている。(たとえば、特許文献1参照)
また、分割環端部の冷却穴について、曲げ部の箇所を少なくして鋳造時の作業性を良くする分割環の冷却穴構造が提案されている。(たとえば、特許文献2参照)
また、分割環の冷却効率を向上させるため、分割環とインピンジメント冷却板との間を周方向に延びる圧力隔板により軸方向で区画し、それぞれ異なる圧力に調整した複数のキャビティを設けた分割環の冷却構造が開示されている。(たとえば、特許文献3参照)
特開2004−100682号公報 特開平11−22411号公報 特開平11−247621号公報
ところで、特許文献2及び3の分割環冷却構造では、インピンジメント冷却した後の冷却空気を利用し、一部の分割環端部についてのみ対流冷却を行うものであった。
また、特許文献1の分割環冷却構造は、分割環の四方に冷却通路を設けてインピンジメント冷却後の冷却空気を放出しているため、穴加工の加工数が多くなるという問題に加えて、冷却流路が長くなることにより出口部の冷却空気温度を上昇させ、十分な端部冷却を実施できないという問題を有している。特に、熱負荷が大きい燃焼ガス流れ方向の上流側端部においては、連結部があるためインピンジメント冷却を実施できないこともあり、冷却不足の問題はより顕著になる。
また、冷却空気量を増加して分割環等の冷却能力を向上させることも考えられるが、冷却空気量の増加分はタービン部を通過する燃焼ガス温度を低下させることとなる。従って、燃焼器から供給される燃焼ガス温度を高く設定しても、多量の冷却空気を使用して燃焼ガス温度が低下すれば、ガスタービンの運転効率向上が妨げられるため好ましくない。
近年においては、ガスタービンの効率向上を目指してタービン部に供給される燃焼ガス温度が上昇する傾向にあるため、分割環の熱的環境はますます厳しいものとなり、従来の分割環冷却構造では冷却不足が懸念される。従って、ガスタービンの安定した運転を継続するためには、分割環の冷却不足を解消し、分割環等の冷却効率及び冷却能力をより一層向上させることが望まれる。
このような背景から、ガスタービンの分割環冷却構造においては、冷却空気の使用量を最小限に抑えるとともに、分割環の冷却効率及び冷却能力をより一層向上させることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、冷却空気の使用量を最小限に抑えるとともに、分割環の冷却効率及び冷却能力をより一層向上させることができるガスタービンの分割環冷却構造を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明による分割環冷却構造の第1の態様は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とするものである。
上述した本発明の第1の態様によれば、分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設けたので、インピンジメント冷却後の冷却空気は、絞り部により規定される冷却空気量が対流冷却流路を流れ、熱負荷の厳しい分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部を効率よく冷却することができる。このような対流冷却流路は、多数の冷却孔を穿設する構造と比較して、加工数を低減できる。
また、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部についても、インピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔から流出するインピンジメント冷却後の冷却空気により冷却することができる。
そして、この場合の空気流出孔については、燃焼ガス流れ方向から傾斜しているので、冷却空気量の低減が可能になる。
本発明による分割環冷却構造の第2の態様は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とするものである。
上述した本発明の第2の態様によれば、分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設けたので、上述した第1の態様と同様の作用に加えて、対流冷却流路の末端に設けた空気流出孔から対流冷却後の冷却空気が燃焼ガス流中へ排出するので、前縁側端部の冷却が強化される。
そして、この場合の空気流出孔については、燃焼ガス流れ方向から傾斜しているので、冷却空気量の低減が可能になる。
本発明による分割環冷却構造の第3の態様は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、前記分割体の側端部に前記対流冷却流路に連通する側部流路を形成し、分割体の側端部に前記側部流路に連通する空気流出孔を設けるとともに、燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とするものである。
上述した本発明の第3の態様によれば、分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、分割体の側端部に対流冷却流路に連通する側部流路を形成し、分割体の側端部に側部流路に連通する空気流出孔を設けるとともに、燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設けたので、分割体の側端部に対流冷却流路に連通する側部流路を形成し、前記分割体の側端部に前記側部流路に連通する空気流出孔を設けているので、冷却空気の使い廻しが可能であり、冷却空気量の一層の低減が可能である。
そして、この場合の空気流出孔については、燃焼ガス流れ方向から傾斜しているので、冷却空気量の低減が可能になる。
本発明の第4の態様は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることを特徴とするものである
このような第4の態様によれば、分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設けたので、インピンジメント冷却後の冷却空気は、絞り部により規定される冷却空気量が対流冷却流路を流れ、熱負荷の厳しい分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部を効率よく冷却することができる。このような対流冷却流路は、多数の冷却孔を穿設する構造と比較して、加工数を低減できる。また、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部についても、インピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔から流出するインピンジメント冷却後の冷却空気により冷却することができる。
そして、この場合の対流冷却流路は、分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメントメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させるので、対流冷却流路を通って出口から燃焼ガス流路へ流出する冷却空気の流れがスムーズになる。
本発明の第5の態様は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることを特徴とするものである。
このような第5の態様によれば、分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設けたので、上述した第1の態様と同様の作用に加えて、対流冷却流路の末端に設けた空気流出孔から対流冷却後の冷却空気が燃焼ガス流中へ排出するので、前縁側端部の冷却が強化される。
そして、この場合の対流冷却流路は、分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメントメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させるので、対流冷却流路を通って出口から燃焼ガス流路へ流出する冷却空気の流れがスムーズになる。
また、上記第1及び第2の態様において、前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメントメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることが好ましく、これにより、対流冷却流路を通って出口から燃焼ガス流路へ流出する冷却空気の流れがスムーズになる。
上述した本発明によれば、冷却空気の使用量を最小限に抑えるとともに、分割環の冷却効率及び冷却能力をより一層向上させたガスタービンの分割環冷却構造を提供することができる。従って、冷却空気により低下するガスタービンの燃焼ガス温度を最小限に抑え、ガスタービンの信頼性や運転効率を向上させることができる。
以下、本発明に係る分割環冷却構造について、その一実施形態を図面に基づいて説明する。
図12に示すように、ガスタービン1は、燃焼用空気を圧縮する圧縮部(圧縮機)2と、この圧縮部2から送られてきた高圧空気中に燃料を噴射して燃焼させ、高温燃焼ガスを発生させる燃焼部(燃焼器)3と、この燃焼部3の下流側に位置し、燃焼部3を出た燃焼ガスにより駆動されるタービン部(タービン)4とを主たる要素とするものである。
図2は、本実施形態に係るガスタービン1の分割環冷却構造として、分割環10の要部断面図を示している。この分割環10は、たとえばニッケル合金から形成されている。
分割環10は、周方向に配設されて環状をなす複数の分割体11からなり、内周面11aが動翼5の先端5aから一定の距離を保つようにして、ガスタービン1の車室内に配設されるタービン部4の構成部材である。なお、図中の符号6は、タービン部4の静翼である。
上述したガスタービン1において、分割環10と動翼5とが近接する領域、すなわち、図2に示す動翼5の先端5aに設定された翼長L(動翼前縁5bと動翼後縁5cとの間の幅)の領域は、高温の燃焼ガスが分割環10と動翼先端5aとの隙間を流れるため、特に分割体11の冷却を必要としている。
分割体11は、高温ガスの上流側に設けられたフック12と、下流側に設けられたフック13とにより、遮熱環30に取り付けられている。この分割体11には、たとえば図1に示すように、燃焼ガス流れ方向の上流側及び下流側に設けられたフック12,13と、燃焼ガス流れ方向と略直交する動翼回転方向の上流側及び下流側に設けられた側端部14,15とにより囲まれたインピンジメント冷却面(以下、「冷却面」と呼ぶ)16が形成されている。この冷却面16は、動翼5の先端5aが所定の距離を保って回転する分割体11の内周面11aから見て裏面(外周面)側となり、表面積を増すため多数のディンプル17が形成されている。
上述した冷却面16の上方には、インピンジメント冷却空間(以下、「冷却空間」と呼ぶ)18を形成するようにしてインピンジメント板(以下、「遮蔽板」と呼ぶ)19が設置されている。この遮蔽板19には、インピンジメント冷却用の冷却空気を通す多数の小穴20が穿設されている。
遮蔽板19の上方には、遮熱環30により画成され、冷却空気供給流路32を通って供給されるインピンジメント冷却用の冷却空気を導入する冷却空気受入空間33が形成されている。この冷却空気受入空間33内に供給された冷却空気は、全体が略同一圧力に均圧された状態で小穴20から流出し、冷却面16をインピンジメント冷却する。
図3は、図1に示す分割環10の分割体11について、第1の実施形態を示す平面図である。なお、図4は図3のA−A断面図、図5は図3のB−B断面図である。
本実施形態の分割体11には、燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿って対流冷却流路21が設けられている。この対流冷却流路21は、インピンジメント冷却後の冷却空気を図中の破線矢印Ca方向へ流す流路であり、分割体11の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口22から冷却空気を導入し、分割体11の動翼回転方向下流側の側端部14に開口する出口23から流出させるようになっている。
また、分割体11に形成された対流冷却流路21の出口23には、流路断面積を狭めた絞り部24が設けられている。
すなわち、対流冷却流路21は、分割体11の燃焼ガス流れ方向上流側端部において、フック12の内部に形成された中空部であり、この対流冷却流路21は、入口22が冷却空間18の動翼回転方向上流側に開口し、出口23が動翼回転方向下流側の側端部14に開口している。この場合の出口23は、対流冷却流路21に設けた絞り部24の出口と一致している。
このような対流冷却流路21とすれば、対流冷却流路21を通って出口23から静翼4及び動翼5間の燃焼ガス流路へ流出する冷却空気の流れは、燃焼ガスの流れに沿ってスムーズになる。
分割体11の側端部14,15と、燃焼ガス流れ方向において下流側となる分割体11の下流側端部25には、冷却空間18と連通する空気流出孔26が所定のピッチで複数設けられている。以下の説明では、空気流出孔26を設置する位置により区別する場合、側端部14に設けた通路(流路)を空気流出孔26A、側端部15に設けた通路を空気流出孔26B、下流側端部25に設けた通路を空気流出孔26Rと呼ぶこととし、図中の符号Hが通路出口の開口となる。
さて、図3に示す第1の実施形態では、側端部14,15に設けた空気流出孔26A,26Bが、いずれも動翼回転方向及び燃焼ガス流れ方向から傾斜している。すなわち、空気流出孔26Aは、燃焼ガス流れ方向から動翼回転方向上流側の方向へ傾斜して設けられ、空気流出孔26Bは、燃焼ガス流れ方向から動翼回転方向下流側の方向へ傾斜して設けられている。
また、下流側端部25に設けた空気流出孔26Rは、燃焼ガス流れ方向と平行に設けられている。
上述した分割環冷却構造によれば、遮蔽板19の小穴20を通過した冷却空気が冷却面16に衝突することで、分割体11及び分割体11を構成要素とする分割環10のインピンジメント冷却が行われる。こうしてインピンジメント冷却に使用された冷却空気は、その一部が冷却空間18に開口する入口22から対流冷却流路21内へ流入する。この冷却空気は、対流冷却流路21内を流れて出口23から流出するが、この過程で分割体11の上流側端部領域を冷却する。
また、インピンジメント冷却に使用された冷却空気の残りは、すなわち、対流冷却流路21へ流入して上流側端部領域の冷却に使用された以外の冷却空気は、側端部14,15及び下流側端部25に設けた空気流出孔26から流出するので、分割体11の側端部14,15及び下流側端部25についても冷却することができる。
従来の分割環冷却構造において、冷却不足が懸念される分割体11の燃焼ガス流れ方向上流側の端部領域については、上流側端部に沿って設けられた対流冷却流路21をインピンジメント冷却後の冷却空気が流れて冷却するので、効率よく確実な冷却を行うことができる。このとき、対流冷却流路21の出口23に絞り部24が設けられているので、上流側端部領域と他の端部領域とに分配する冷却空気量を規定することができる。すなわち、インピンジメント冷却後の冷却空気は、絞り部24により規定される冷却空気量が対流冷却流路21を流れ、分割体11の燃焼ガス流れ方向上流側端部を効率よく冷却することができる。
このような対流冷却流路21は、多数の冷却孔を穿設する従来構造と比較して、加工数を低減できるという利点がある。また、フック12が存在してインピンジメント冷却を実施できない領域では、長い冷却孔を通過して出口から流出する冷却空気の温度がかなり高い状態になっているので、冷却孔に冷却空気を流す冷却構造では冷却空気量を増やさないと冷却能力の確保が困難になる。しかし、上述した対流冷却流路21は、確実かつ効率よく冷却することができるので、冷却空気量を必要最小限に抑えることができる。なお、側端部15側の空気流出孔26Bは、図6に示すように、側端部自身の冷却の他に隣接する分割体11との間に形成されるシップラップ構造部を冷却する役割も果たす。
また、分割体11の側端部14,15及び下流側端部25に設けられる空気流出孔26についても、後述する変形例を含めて、燃焼ガス流れ方向から傾斜していることにより、冷却空気の有効利用が可能になるので、冷却空気量の低減が可能になる。
図6は、図1に示す分割環10の分割体11について、第2の実施形態を示す平面図である。
本実施形態の分割体11Aでは、前述した第1の実施形態に対して、対流冷却通路21の側端部14側に複数の空気流出孔26Cを設けた点が異なっている。この空気流出孔26Cは、上流側を対流冷却通路21に連通させ、かつ、下流側を燃焼ガス流に開口させることにより、側端部14の燃焼ガス流れ方向上流側となる端部近傍を冷却している。
空気流出孔26Cは、インピンジメント冷却面16に干渉しない範囲で、燃焼ガスの流れの側端部上流側から下流側へ向けて複数配置されており、図7には空気流出孔26Cの配置に関する一例が示されている(図6のD−D矢視図)。また、空気流出孔26Cの孔径を変えることにより、空気流出孔26Cから吹き出す冷却空気の流量を調整できるので、空気流出孔26Cは絞りの役割も果たしている。
この実施形態によれば、前縁側端部の対流冷却が行われるとともに、対流冷却後の冷却空気により、従来構造では冷却不足が懸念されていた側端部14の上流側を冷却することができるので、冷却空気の使い廻しにより冷却空気量の低減をできる。
図8は、図1に示す分割環10の分割体11について、第3の実施形態を示す平面図である。
本実施形態の分割体11Bは、上述した第1の実施形態と下記の点で異なっている。すなわち、対流冷却通路21は、その中央近傍にインピンジメント冷却空間(冷却面16)から冷却空気を導入する入口22を備えている。対流冷却通路21の下流側には、分割体11Bの側端部14,15に配設された側部冷却通路27A,27Bが連通している。
そして、この側部冷却通路27A,27Bには、側端部14、15に連通するようにして、空気流出孔26D,26Eが設けられている。
また、側端部14、15に連通する空気流出孔26D、27Eは、端面14a、15aの開口Hが、図2に示す動翼5の翼長Lの範囲内に配置されていることが望ましい。
このように、対流冷却通路21に連通する側部冷却通路27A、27Bを設けて、側端部14,15に開口する空気流出孔26D、26Eを配設した構成とすれば、冷却空気の使い廻しが可能であるから、冷却空気量の低減を期待できる。また、空気流出孔26D,27Eの開口Hが動翼5における翼長Lの範囲内に配置されることにより、分割環10では、特に熱負荷の厳しい領域に対して有効な冷却を行うことができる。
ところで、空気流出孔26については、上述した各実施形態に限定されることはなく、たとえば図10及び図11に基づいて以下に説明するような変形例が可能である。なお、上述した各実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図10に示す第1変形例及び図11に示す第2変形例においては、側端部15の空気流出孔26Bを廃止するとともに、下流側端部25に設ける空気流出孔26R′を傾斜させている。これらの場合、側端部15の冷却については、たとえば図9(図3のC−C断面図)に示すように、隣接する分割体11とのシップラップ構造を採用しているので、隣接する分割体11の空気流出孔26Aから流出する冷却空気を利用できる。
また、第1変形例と第2変形例とを比較すると、側端部14及び下流側端部25に設ける空気流出孔26の傾斜角度が異なっている。すなわち、第1変形例においては、空気流出孔26Aと空気流出孔26R′とが異なる傾斜角度になっているが、第2変形例においては、空気流出孔26A′と空気流出孔26R″とが同じ傾斜角度になっている。
この結果、第1変形例においては、下流側端部25に近い空気流出孔26A及び側端部14に近い空気流出孔26R′から流出する冷却空気の流れが互いに干渉し、流れに乱れを生じるのに対し、第2変形例ではこの問題が解消されている。
このように、上述した本発明の分割環冷却構造によれば、冷却空気の使用量を最小限に抑えるとともに、分割体11及びこれを構成要素とする分割環10の冷却効率及び冷却能力をより一層向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る分割環冷却構造の一実施形態を示す要部の斜視図である。 図1に示す分割環がガスタービンに組み付けられた状況を示す要部の断面図である。 図1に示す分割体に係る第1の実施形態について、インピンジメント冷却面側から見た平面図である。 図3のA−A断面図である。 図3のB−B矢視図である。 図1に示す分割体に係る第2の実施形態について、インピンジメント冷却面側から見た平面図である。 図6のD−D矢視図である。 図1に示す分割体に係る第3の実施形態について、インピンジメント冷却面側から見た平面図である。 図3のC−C断面図である。 図3の分割体に係る第1変形例を示す平面図である。 図3の分割体に係る第2変形例を示す平面図である。 ガスタービンの概要を示す部分断面斜視図である。
符号の説明
1 ガスタービン
10 分割環
11,11A,11B 分割体
12,13 フック
14,15 側端部
16 インピンジメント冷却面(冷却面)
17 ディンプル
18 インピンジメント冷却空間(冷却空間)
19 インピンジメント板(遮蔽板)
20 小穴
21 対流冷却流路
22 入口
23 出口
24 絞り部
25 下流側端部
26,26A,26B 空気流出孔
30 遮熱環
32 冷却空気供給流路
33 冷却空気受入空間

Claims (6)

  1. 周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、
    前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、
    前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け
    前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とする分割環冷却構造。
  2. 周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、
    前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、
    前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け
    前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とする分割環冷却構造。
  3. 周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、
    前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、
    前記分割体の側端部に前記対流冷却流路に連通する側部冷却流路を形成し、前記分割体の側端部に前記側部冷却流路に連通する空気流出孔を設けるとともに、
    燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け、
    前記空気流出孔が燃焼ガス流れ方向から傾斜していることを特徴とする分割環冷却構造。
  4. 周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、
    前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の出口に絞り部を設けるとともに、
    前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け
    前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることを特徴とする分割環冷却構造。
  5. 周方向に配設されて環状をなす複数の分割体からなり、内周面が動翼の先端から一定の距離を保つようにして車室内に配設されるガスタービンの分割環を冷却する分割環冷却構造において、
    前記分割体の燃焼ガス流れ方向上流側端部に沿ってインピンジメント冷却後の冷却空気を流す対流冷却流路を形成し、該対流冷却流路の末端に空気流出孔を設けるとともに、
    前記分割体の側端部及び燃焼ガス流れ方向下流側端部にインピンジメント冷却空間と連通する空気流出孔を設け
    前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることを特徴とする分割環冷却構造。
  6. 前記対流冷却流路は、前記分割体の動翼回転方向上流側でインピンジメント冷却空間に開口する入口から冷却空気を導入し、前記分割体の動翼回転方向下流側の側端部に開口する出口から流出させることを特徴とする請求項1または2に記載の分割環冷却構造。
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