JP2001107703A - ガスタービン - Google Patents

ガスタービン

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JP2001107703A
JP2001107703A JP28647199A JP28647199A JP2001107703A JP 2001107703 A JP2001107703 A JP 2001107703A JP 28647199 A JP28647199 A JP 28647199A JP 28647199 A JP28647199 A JP 28647199A JP 2001107703 A JP2001107703 A JP 2001107703A
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turbine
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gas turbine
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Katsuyasu Ito
勝康 伊藤
Yushi Saeki
祐志 佐伯
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスタービン静翼を冷却する際に、燃焼ガスの
周方向温度の違いにより、メタル温度の不均一が生じる
ことを防止し、同時に簡単な構造により十分な冷却がで
きるガスタービン静翼を備えたガスタービンを提供す
る。 【解決手段】ガスタービン静翼部を、供給した蒸気など
の第1の冷却媒体7を回収する閉ループ冷却構造の回収
冷却静翼5aと、圧縮機から抽気した空気などを第2の冷
却媒体8として供給する吹出し冷却静翼5bにより構成す
る。この吹出し冷却静翼5bを、燃焼ガスの周方向温度が
相対的に低い燃焼器と燃焼器の中間部などに配置し、さ
らに、冷却後の第2の冷却媒体8をタービンホイールス
ペースに吹出し、燃焼ガスの巻き込み防止用のシール流
体としても用いる。このことにより高温部品のメタル温
度を均一化するとともに、静翼内部の冷却通路の構成を
簡素化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン静翼の冷
却媒体の供給および回収の通路構成を改良したガスター
ビンに関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントなどに用いられる一般的な
ガスタービンの例を図5に示す。ガスタービンは、ター
ビン1と、これと同軸に設けられた圧縮機2と、この軸の
周囲に複数個設けられた燃焼器3とをその主たる構成物
としている。圧縮機2の駆動によって得られた圧縮空気
と燃料を燃焼器3に供給し、燃焼器3の燃焼器ライナ3aの
部分で燃料が燃焼する。これにより得られた高温の燃焼
ガスは、タービン1へのつなぎダクトであるトランジシ
ョンピース4内を通過しタービン1へと導かれる。タービ
ン1へと導かれた燃焼ガスは静翼5および動翼6からなる
複数のタービン段落に案内され、動翼6を回転駆動させ
ることで、タービン1に仕事をさせる。
【0003】ガスタービンの熱効率を向上させるために
は、タービン1入口での燃焼ガスの温度、即ち、燃焼ガ
ス温度を高温にすればよい。このような燃焼ガスの高温
化に伴い、タービン1の燃焼器3や静翼5および動翼6にも
高温に耐えられる材料を使用する必然性が高まり、耐熱
性超合金材料がガスタービン部品として用いられるよう
になっている。ところが、現在ガスタービンの高温部材
として使用されている耐熱性超合金材料の限界温度は80
0〜900℃であるのに対し、タービン1入口での燃焼ガス
の温度は1300℃程度に達し、材料の限界温度をはるかに
越えている。したがって、翼を材料の限界温度内に保持
し、ガスタービンの信頼性を維持するために内部冷却構
造を採用した冷却翼の使用が必須となっている。
【0004】一般に翼の冷却は圧縮機2の途中段や吐出
の空気を一部抽出し、燃焼器3をバイパスして温度が低
い状態で静翼5や動翼6に送り、翼表面から吹出すことで
行われることが多い。燃焼ガス温度が高くなるほど多く
の冷却媒体が必要になるが、冷却媒体は燃焼器3をバイ
パスするため、翼冷却後に燃焼ガス通路部に混合するま
では出力の発生に寄与しない。したがってこの冷却媒体
の量が多いほどガスタービンの熱効率は低下し、燃焼ガ
ス温度の上昇による高い熱効率を冷却媒体の増加により
相殺してしまうことも有り得る。
【0005】ガスタービンにおいて冷却が必要なタービ
ン1静止部の高温部品としては、タービン静翼5およびタ
ービンシュラウド等がある。これらを効果的に冷却し、
冷却媒体を極力減らすために、さまざまな工夫がなされ
ているが、空気の代わりに、冷却特性に優れる蒸気や水
を冷却媒体として用いるのもその一つである。
【0006】これらのことにより最近では、冷却媒体を
ガス通路部に吹出さずに回収する方式のガスタービンが
提案されているが、この方式における代表的なガスター
ビンとして、ガスタービンの排気ガスで蒸気を発生さ
せ、この蒸気でタービン1の高温部を冷却し、冷却後の
蒸気を回収し再利用する蒸気回収冷却ガスタービンがあ
る。このような、冷却媒体を回収するガスタービンの静
翼の冷却構造としては、特開平6-257405号公報、特開平
10-26003号公報、特開平10-47083号公報などに開示され
ている。これは、静翼内部に冷却媒体を回収する閉ルー
プ冷却通路と、ロータディスク間のホイールスペースに
シール空気を供給するための通路を有するもので、特
に、このシール空気が静翼内を通過する際にも翼を冷却
する構造となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うなガスタービンにおいては、以下のような問題があっ
た。図6はタービン通路部の周方向燃焼ガス温度35の例
を、タービン内周壁36と外周壁37の間に模式的に示した
図である。本図は、8つの缶型の燃焼器を組み込んだガ
スタービンについて例示したものであり、破線で示した
位置は、燃焼器の直下流部の位置を示している。缶型の
燃焼器を用いる場合、タービン1の通路部における燃焼
ガス温度は、燃焼器と燃焼器の中間にあたる部分では燃
焼器の直下流部より温度が低くなる。しかしながら、従
来のガスタービンにおけるタービン1の静止部の高温部
品では、その冷却構造、冷却媒体の種類および量を、最
も燃焼ガス温度が高くなる位置で所定の性能を得るよう
に設計し、これを周方向に多数配置している。このた
め、燃焼ガスの温度が周方向に関して相対的に低くなる
燃焼器3と燃焼器3の中間に相当する場所では、冷却過多
となり、効率を下げる原因の一つとなる。また、各ター
ビン静止部高温部品のメタル温度が周方向に異なるた
め、熱変形量に差が出て連結部に過大な熱応力が発生す
る。
【0008】また、上述の特開平6-257405号公報、特開
平10-26003号公報、特開平10-47083号公報に記載のガス
タービンのように、静翼内部に冷却媒体を回収する閉ル
ープ構造の冷却通路と、ロータディスク間のホイールス
ペースにシール空気を供給するための通路とを有し、こ
のシール空気が静翼内を通過する際にも翼を冷却するよ
うな構造を採用したものでは、静翼内部に設けられる2
つの通路を完全に分離しなければならないことや、冷却
媒体を回収する冷却通路を外部と完全にシールする必要
があることから、構造が複雑になるという問題点もあっ
た。
【0009】本発明はこのような点に鑑み成されたもの
あり、タービン静止部高温部品を効果的に冷却し、かつ
回収式冷却静翼においても複雑な冷却構造を有すること
なく、タービンホイールスペースにシール空気を供給で
きるガスタービンを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のガスタービンにおいては、請求項1および
2に記載の発明では、圧縮機で圧縮した空気にて燃料を
燃焼させ、これにより発生した燃焼ガスを、この燃焼ガ
ス通路部の周方向に複数配設された静翼および動翼から
なる複数のタービン段落を順次通過させることで動力を
発生するガスタービンにおいて、静翼の冷却手段、特に
冷却媒体の種類や、翼内部の冷却構造を、燃焼ガスの周
方向温度分布に応じて変えるように構成したことを特徴
とするものである。この構成により、燃焼ガスの周方向
の温度分布が相対的に低くなる燃焼器と燃焼器の中間部
等で、冷却量を少なくすることが可能となるので、周方
向の部品のメタル温度を均一に保つことが可能となる。
【0011】請求項3に記載の発明では、圧縮機と、圧
縮機で圧縮した空気にて燃料を燃焼させる燃焼器と、こ
れにより発生した燃焼ガスを、この燃焼ガス通路部の周
方向に複数配設された静翼および動翼からなる複数のタ
ービン段落を順次通過させることで動力を発生させるタ
ービンとを備え、前記静翼として、前記静翼の冷却に使
用した第1の冷却媒体をタービン通路部に排出しないで
回収する閉ループ構造にて冷却する回収冷却静翼と、前
記第1の冷却媒体とは組成または状態が異なる第2の冷
却媒体により冷却する吹出し冷却静翼を有し、前記吹出
し冷却静翼の冷却に使用した第2の冷却媒体を前記静翼
内輪に導き、前記タービンのホイールスペースに吹出し
前記燃焼ガスの巻き込みを防止するためのシール気体と
して用いることを特徴とするものである。この構成によ
り、上記のように周方向メタル温度を均一に保つほかに
も、各静翼はそれぞれ一種類の冷却媒体で冷却可能とな
ることから、冷却通路の構造が単純化される。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項3、4
に記載の発明に加えて、さらに、温度検出器を吹出し冷
却静翼を貫通するように構成したことを特徴とするもの
である。この構成により、回収冷却静翼に温度検出器を
取り付ける必要が無いため、温度検出器が貫通する部位
のシール構造が不要となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第1の実施形態に
係るガスタービンの構成を図1から図3を用いて示す。
本実施形態に係るガスタービンについても、圧縮機で得
られた圧縮空気を燃焼器に導き、燃焼器内で燃料と共に
燃焼させ、これによって得られた高温の燃焼ガスをトラ
ンジションピース、静翼を経て動翼へと導きタービンに
仕事をさせる構成となっている。
【0014】図1は本実施形態を示すガスタービンのタ
ービン静翼部を上流側から見た断面図である。タービン
静翼は、周方向に分割されたセグメント構成となってお
り、各静翼には個別に冷却媒体が供給される構成となっ
ている。静翼は、異なる冷却構造を持つ回収冷却静翼5a
と、吹出し冷却静翼5bの二種類を組合せて構成されてい
る。
【0015】回収冷却静翼5aは、ガスタービンの排気ガ
スを用いて生成した蒸気などの第1の冷却媒体7を供給
し静翼の冷却後にこれを回収する閉ループ冷却構造とな
っている。ガスタービン内の供給マニホールド30aに導
かれた第1の冷却媒体7は、供給マニホールド30aから各
回収冷却静翼5aに供給管31aを介して直接分配される。
供給された第1の冷却媒体7は回収冷却静翼5aを冷却し
た後、回収管31bを介して回収マニホールド30bに集めら
れ、ガスタービン外部に取り出される。
【0016】吹出し冷却静翼5bには、圧縮機から抽気し
た空気などの第2の冷却媒体8を供給する。そして、供
給された第2の冷却媒体は、吹出し冷却静翼5b内を冷却
し、その後タービンホイールスペースに吹出され、シー
ル用の空気として用いられる。
【0017】回収冷却静翼5aに供給される第1の冷却媒
体7は、回収冷却静翼5aを冷却することによって得た熱
エネルギーを、プラント内で熱回収することにより、プ
ラント全体の熱効率を向上させることを目的とした媒体
である。従って冷却媒体の種類は、プラントのシステム
に構成によって蒸気、水、水素、さらには圧縮機の吐出
空気を外部で昇圧して冷却した空気等を用いることがで
きる。これらの回収冷却に使用する冷却媒体は、単に圧
縮機から抽気した空気よりは数段冷却能力に優れてい
る。
【0018】燃焼器は周方向に複数配置されているた
め、静翼入口における周方向の燃焼ガス温度は、燃焼器
と燃焼器の間で局所的に低くなる。この温度の低い位置
に、回収冷却静翼5aと比して冷却能力が小さい吹出し冷
却静翼5bを配置する。そして、その他の燃焼ガス温度の
高い部分に関しては、冷却能力の高い回収冷却静翼5aを
配置する。
【0019】なお、燃焼器直後に配置される初段の静翼
では、燃焼器の周方向配置により燃焼ガス温度分布が決
定されるが、2段落以降の静翼では、タービン通路内の
旋回流のために、燃焼ガス温度が相対的に低い部分が周
方向にずれることになる。従って、2段落以降の静翼で
は、このずれを考慮して回収冷却静翼5aおよび吹出し冷
却静翼5bを配置する。
【0020】このように構成することで、回収冷却静翼
5aは実質的に枚数が減少するため、第1の冷却媒体7の
量を削減することができ、また、燃焼ガス温度の周方向
温度分布の違いによる高温部品のメタル温度の不均一を
防止することができる。従って、熱効率の低下を防止で
きる他、メタル温度の周方向の違いにより、部材の連結
部などに過大な熱応力が発生するのを防止できる。
【0021】さらに、回収冷却静翼5aおよび吹出し冷却
静翼5bの詳細な構成を図2および図3を用いて説明す
る。図2は、回収冷却静翼5aの構成と、この中での第1
の冷却媒体7の流れを示した図であり、図3は吹出し冷
却静翼5bの構成と、この中での第2の冷却媒体8の流れ
を示した図である。なお、図2、図3においては、図1
と同等な部品に関して同一の符合を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0022】回収冷却静翼5aおよび吹出し冷却静翼5b
は、内部の冷却通路構成と冷却媒体導入部の形状が異な
るだけで、支持構造、静翼間のシール構造および静翼内
輪を含む全体形状は全く同一である。すなわち、これら
の同一部には同一符合を付すと、回収冷却静翼5a、吹出
し冷却静翼5bとも、翼有効部10、外径側エンドウォール
11a、および内径側エンドウォール11bにより構成され
る。そして、これらの静翼は外径側エンドウォール11a
に設けられたノズルフック12aによりタービンシュラウ
ド13に保持されている。また、内径側エンドウォール11
bのノズルフック12bは静翼内輪14を保持している。静翼
内輪14とタービンロータ16との間隙にはラビリンスフィ
ン15が設けられており、タービンロータ16と非接触で静
翼前後の圧力差に伴う空気の漏れシールを行なう。
【0023】回収冷却静翼5aの構成を図2を用いて示
す。回収冷却静翼5aに導かれた第1の冷却媒体7は静翼
内部に設けられた回収冷却通路32を流れながら閉ループ
で対流冷却し、その後回収される。このため回収冷却静
翼5aの回収冷却通路32は、ガス流路内において静翼外部
と完全にシールされた構造となっている。
【0024】吹出し冷却静翼5bの構成を図3を用いて示
す。圧縮機の途中段から抽気された空気などの第2の冷
却媒体8は、タービンケーシング17の静翼の外径側エン
ドウォール11a壁で形成された導入室18に導入口19を介
して導かれる。導入室18に導かれた第2の冷却媒体8は
導入室18より直接に吹出し冷却静翼5b内に流入し、吹出
し冷却静翼5b内部をインピンジメント冷却等で冷却す
る。吹出し冷却静翼5a内に流入した第2の冷却媒体8の
一部は、必要に応じ、内外径側エンドウォール11a、11
b、翼前縁部、翼後縁部等に設けられた吹出し冷却通路3
3から吹出し冷却気体8aとして翼外に吹出し、この部位
の冷却を強化する。そして、残りの第2の冷却媒体8は
静翼内輪14内の空間を経て、タービンホイールスペース
9に流出し、タービン通路部内径側のシール気体8bとな
る。
【0025】導入室18の圧力は、静翼入口部のタービン
燃焼ガス通路圧力より高く保たれている。このため、上
記の構成のほかに、導入室18の第2の冷却媒体8の一部
をタービン通路外径側のシール気体8cとして用い、外径
側エンドウォール11aより吹出す構成とすることもでき
る。
【0026】ここで、第2の冷却媒体8として、圧縮機
から抽気した空気を用いる場合、圧縮機から抽気する空
気は、圧縮機の所要動力を抑えるためにも、低圧段から
抽気した方がガスタービンの燃焼効率上は有利である。
このため、吹出し冷却静翼5b内に第2の冷却媒体8を供
給する導入室18の圧力は、タービン通路外径側のシール
気体8cおよび吹出し冷却静翼5bの冷却、内径側のシール
気体8bとして供給するのに必要最小限な圧力となるよう
に設定されている。このような構成とすることにより、
吹出し冷却静翼5bに供給される第2の冷却媒体8の量
は、従来ホイールスペースにシール用として供給されて
いた気体と同量か、必要に応じて吹出し冷却気体8aの量
を加えた流量に抑えることができる。
【0027】また、一部の吹出し冷却静翼5bには、ホイ
ールスペース9の温度監視用の温度検出器20が静翼5b内
を貫通して取りつけられている。これにより、回収冷却
翼5aには温度検出器を取り付ける必要がなくなり、温度
検出器を取り付けた場合の貫通部のシール構造が不要に
なる。
【0028】さらに、吹出し冷却静翼5bの必要枚数は燃
焼器の数に左右されるものではなく、タービンホイール
スペース9のシール用空気8bとして必要な空気量を供給
でき、かつ、この空気量で冷却できる吹出し冷却静翼数
であれば十分である。このため、燃焼ガス温度が周方向
に関して低い場所に全て対して、吹出し冷却静翼5bを割
り当てる必要はない。
【0029】図4は第1の実施の形態において、吹出し
冷却静翼5bの枚数を少なくした場合の例を示した図で、
図1と同様にガスタービンの静翼部を上流側から見た断
面図である。なお、図4において、図1から図3と同等
部には同一の符合を付し、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、この場合、吹出し冷却静翼5bを必要
最小限に抑えているので、燃焼ガス温度が周方向に関し
て低い場所の一部にも回収冷却静翼5cを配置することと
なる。これらの回収冷却静翼5cには第1の冷却媒体7が
供給され、冷却構造もその他の回収冷却静翼5aと同一で
あるが、供給管31aにオリフィス34などが設けてあり、
回収冷却静翼5cに供給する第1の冷却媒体7の量を抑え
ている。このように構成することで、これらの回収冷却
静翼5cにおいても吹出し冷却静翼5bと同様に冷却の過多
を防ぐことができるので、図1で示した静翼と同様に静
止部品のメタル温度を周方向に均一化できる。また、こ
のような構成とすることで、図1として示したものより
構成が簡単であることや、吹出し冷却静翼5bに必要な冷
却量で決まる第2の冷却媒体8の量とタービンホイール
スペース9へ吹出すシール用気体8bの量のバランスを適
切にでき、よって、ガスタービンの熱効率の向上に寄与
し得るという利点もある。
【0030】
【発明の効果】以上、本発明によれば、回収冷却静翼に
回収冷却媒体とシール用空気の2種類の冷却媒体を流す
ための冷却通路を有する必要がなく、シール等を含めて
静翼の内部構造が単純になり、かつタービンホイールス
ペースへ十分なシール用空気が供給可能となる。また、
燃焼ガスの周方向温度の違いにより、メタル温度の不均
一が生じることを防止できる上、さらに、回収冷却媒体
の流量が削減されるので、本発明によるガスタービンは
信頼性が高く、かつ熱効率の向上が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すガスタービンの
タービン静翼の周方向配置図
【図2】回収冷却静翼の取り付けおよび冷却媒体の流れ
のパターンを示す軸方向断面図
【図3】吹出し冷却静翼の取り付けおよび冷却媒体の流
れのパターンを示す軸方向断面図
【図4】別の実施形態に係るガスタービンのタービン静
翼の周方向配置図
【図5】タービン通路部における燃焼ガスの周方向温度
分布を示す図
【図6】一般的なガスタービンのタービン通路部縦断面
【符号の説明】
1…タービン 2…圧縮機 3…燃焼器 3a…燃焼器ライナ 4…トランジションピース 5…静翼 5a,5c…回収冷却静翼 5b…吹出し冷却静翼 6…動翼 7…第1の冷却媒体 8…第2の冷却媒体 8a…吹出し冷却気体 8b…タービン内径側シール気体 8c…タービン外径側シール気体 9…タービンホイールスペース 10…翼有効部 11a…外径側エンドウォール 11b…内径側エンドウォール 12a,12b…ノズルフック 13…タービンシュラウド 14…静翼内輪 15…ラビリンスフィン 16…タービンロータ 17…タービンケーシング 18…空気室 19…空気導入口 20…温度検出器 30a…供給マニホールド 30b…回収マニホールド 31a…静翼供給管 31b…静翼回収管 32…静翼回収冷却通路 33…静翼吹出し冷却通路 34…オリフィス 35…周方向燃焼ガス温度分布 36…タービン内周壁 37…タービン外周壁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機で圧縮した空気にて燃料を燃焼さ
    せ、これにより発生した燃焼ガスを、この燃焼ガス通路
    部の周方向に複数配設された静翼および動翼からなる複
    数のタービン段落を順次通過させることで動力を発生さ
    せるガスタービンにおいて、前記燃焼ガスの周方向温度
    分布に応じて冷却能力を変えうる前記静翼の冷却手段を
    備えることを特徴とするガスタービン。
  2. 【請求項2】 圧縮機で圧縮した空気にて燃料を燃焼さ
    せ、これにより発生した燃焼ガスを、この燃焼ガス通路
    部の周方向に複数配設された静翼および動翼からなる複
    数のタービン段落を順次通過させることで動力を発生さ
    せるガスタービンにおいて、前記静翼の冷却媒体または
    冷却構造のうち少なくとも一方を前記燃焼ガスの周方向
    温度分布に応じて変えることを特徴とするガスタービ
    ン。
  3. 【請求項3】 圧縮機と、圧縮機で圧縮した空気にて燃
    料を燃焼させる燃焼器と、これにより発生した燃焼ガス
    を、この燃焼ガス通路部の周方向に複数配設された静翼
    および動翼からなる複数のタービン段落を順次通過させ
    ることで動力を発生させるタービンとを備え、前記静翼
    として、前記静翼の冷却に使用した第1の冷却媒体をタ
    ービン通路部に排出しないで回収する閉ループ構造にて
    冷却する回収冷却静翼と、前記第1の冷却媒体とは組成
    または状態が異なる第2の冷却媒体により冷却する吹出
    し冷却静翼を有し、前記吹出し冷却静翼の冷却に使用し
    た第2の冷却媒体を前記静翼内輪に導き、前記タービン
    のホイールスペースに吹出し前記燃焼ガスの巻き込みを
    防止するためのシール気体として用いることを特徴とす
    るガスタービン。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のガスタービンにおい
    て、前記ホイールスペースの温度を監視する温度検出手
    段を前記吹出し冷却静翼を通して設けたことを特徴とす
    るガスタービン。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4のいずれか1項
    に記載のガスタービンにおいて、前記第2の冷却媒体の
    一部を前記吹出し冷却静翼の表面より吹出すことを特徴
    とするガスタービン。
  6. 【請求項6】 請求項3から請求項5のいずれか1項に
    記載のガスタービンにおいて、前記第2の冷却媒体によ
    り冷却を行なう前記吹出し冷却静翼を、前記燃焼ガスの
    温度が周方向に関して相対的に低い位置に配置すること
    を特徴とするガスタービン。
  7. 【請求項7】 請求項3から請求項5のいずれか1項に
    記載のガスタービンにおいて、前記燃焼ガスの温度が周
    方向に関して相対的に低い位置には、前記吹出し冷却静
    翼および前記第1の冷却媒体の流入量を抑える流量調節
    手段が設けられている前記回収冷却静翼がそれぞれ少な
    くとも1つ設けられていることを特徴とするガスタービ
    ン。
  8. 【請求項8】 請求項3から請求項7のいずれか1項に
    記載のガスタービンにおいて、前記第2の冷却媒体とし
    て、前記圧縮機からの抽気空気を用いることを特徴とす
    るガスタービン。
  9. 【請求項9】 請求項3から請求項8のいずれか1項に
    記載のガスタービンにおいて、前記第2の冷却媒体を、
    前記吹出し冷却静翼の静翼外周面とケーシング内面で構
    成される空間に供給し、この空間から前記吹出し冷却静
    翼内部に流入させ、かつ前記第2の冷却媒体のうちの一
    部をタービン通路外周部のシール気体として用いること
    を特徴とするガスタービン。
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