JP5173529B2 - 電気錠のクラッチ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、電気錠のクラッチ機構に関する。
特許文献1には、電気錠のクラッチ機構Xの一例が記載されている。図11は、特許文献1の図1を含む実施形態の環境を概念的に示したものである。また、図12は特許文献1のクラッチ機構Xを構成する部材を簡略的に示したものである。
図11及び図12に於いて、1は駆動モータの回転を制御する制御部、2は制御部によって制御される駆動モータ、3は駆動モータの駆動力を駆動体に伝える複数個の歯車を含む伝動歯車、4は伝動歯車の伝動力で回動する円盤状の駆動体、5は駆動体と共働する棒状の駆動軸、6は駆動体と係脱ローラを介して連結又は非連結状態となる従動体、7は駆動体の突壁状の凹凸周壁と従動体の突壁状の凹凸周壁との間に介在しかつ半径方向に摺動可能な楔作用の複数個の係脱ローラ、8は従動体と間接的に連結するダルマを含むデッドボルト制御手段、9は従動体と間接的に連結するサムターン摘み。
しかして、電気錠のクラッチ機構Xは、図12で示すように、棒状の駆動軸5に一体的に設けられた二重筒型形状の従動体(図面では下方に位置)6に環状のカスート部4aが入れ子状に遊嵌合しかつ前記駆動軸5に嵌挿された駆動体(図面では上方に位置)4と、該駆動体4の凹凸周壁と従動体の凹凸周壁との間に介在する複数個の係脱ローラ7とで構成されている。
すなわち、特許文献1の明細書全文及び図1には、駆動モータ2の駆動力で回動する円盤状の駆動体4に、該駆動体と共働する棒状の駆動軸5を貫通状態に嵌挿すると共に、前記駆動体4に対して軸方向に所定間隔離間して支持部材(例えばEリング)を固定し、この支持部材の一側面に支持された状態で、かつ前記駆動体4の一側面に突壁状に周設されたカスート部4aに外嵌合する二重筒型形状の従動体6を駆動軸5に一体的に設け、さらに、筒状従動体6の内筒軸受け6aの外周面と前記カスート部4aの内周面との間に形成された案内空間10内に楔機能の係脱ローラ7を周方向に所定間隔有して組込み、施・解錠時、駆動モータ2、伝動歯車3を介して前記駆動体4が施錠方向又は解錠方向へと回転すると、前記係脱ローラ7はカスート部4aの内周面に形成された弧状溝のエッジ部分(外稜部)に押されて半径内方向へと摺動し、その結果、係脱ローラ7は、駆動体4側の前記エッジ部分(外稜部)と従動体6側の外周面に形成された弧状溝のエッジ部分(内稜部)に挟持(楔作用)されることから「いわゆるクラッチが入り」、従動体6は駆動体4と共に回動する。
これに対して、例えばサムターン摘み9の操作力により、駆動軸5と共に従動体6が回転すると、前述した係脱ローラ7は、従動体4側の弧状溝のエッジ部分(内稜部)に押されて半径外方向に移動することから「いわゆるクラッチが切れ」、駆動体(駆動モータ2)4側にはサムターン摘み9の操作力が伝わらない。
上記のように、特許文献1のクラッチ機構Xは、楔機能を有する複数個の係脱ローラ7を駆動体4や従動体6の半径方向に移動させて、周方向の複数の内稜部と外稜部の間に各係脱ローラ7をそれぞれ噛み込むように挟み、又は従動体6側の内稜部からのそれらの係合を解いて作用させていたことから、係脱ローラ7に対する駆動体4及び従動体6の各エッジ部分(稜部)を精度良くザグリ加工しなければならない点、駆動体4や従動体の構成を複雑に構成しなければ成らない点、案内空間10内に複数個の係脱ローラ7をそれぞれ半径方向に移動するように構成しなければ成らないので、駆動体4と従動体の半径方向の長さを必然的に長くしなければならない点(大型化)等の問題点があった。
ところで、特許文献2の第1図には、電気錠の箱体内に第1切換えスイッチ37を構成する可動接片(アクチュエータ)の先端部を駆動板21の周面に形成した凹所に係入させる事項が記載されている(符号は公報のもの)。また、特許文献3の第1図には、デッドボルトの上方にそれぞれ可動接片(アクチュエータ)を有する第1及び第2切換えスイッチを水平方向に配設し、デッドボルトが錠箱から突出した施錠状態及びデッドボルトが錠箱内へと後退した解錠状態の信号をそれぞれ取得する事項が記載されている。
特許文献2、特許文献3等に記載されているように、電気錠の施・解錠状態(デッドボルトの位置或はサムターン摘みのポジション位置)を検知する場合には、接触型スイッチの可動接片の先端部を回転駆動板の係合部分やデッドボルトに設けた凸部に係合させることが一般的である。また、電気錠の施・解錠状態を検知する他の方式としては、いわゆるホール素子が用いられている。
ところで、電気錠の技術分野ではないが、接触型スイッチやホール素子を用いないで、いわゆるフォトセンサーを用いたものがある。特許文献4、特許文献5等がそれである。特許文献4は薬類保管庫に関するもので、その段落0019及び図7には、引き出し用のロック装置を構成する支持体33の膨出部38に対してフォトセンサーを配設する事項が記載されている。また、特許文献5はホテル等の個室用電源装置に関するもので、その段落0027〜段落009及び図3には、宿泊カードPを化粧カバー3内のフォトセンサーを有する装填内に差し込んだか否かを検知して、室内の電源を「ON」又は「OFF」する事項が記載されている。
特開2005−76785号公報 実開昭61−189949号公報 特開平4−368580号公報 特許第326343号公報 特開2001−3773号公報
本発明は、特許文献1のクラッチ機構Xが有していた問題点を解消することである。付言すると、係脱ローラを用いないで、クラッチ機構X1を作用させ、ザグリ加工の困難性、駆動体や従動体の構成の複雑化・大型化等の問題点を解消することである。
また、本発明の付随的目的は、駆動モータ用の駆動停止信号を安定的に取得して駆動モータの焼き付き防止を完全に図ること、箱体を小型化することができること、箱体の内部空間を有効的に活用すること等である。
本発明の電気錠のクラッチ機構は、建物の扉の自由端部に設けられかつ駆動モータを含む駆動軸駆動機構を内蔵する箱体12と、この箱体12に棒状の駆動軸5を回動自在に支承し、該駆動軸5に従動体6を一体的に設け、一方、この従動体と係脱する駆動体4を前記駆動軸5に軸方向にスライド可能に設けると共に、該駆動体4の周方向に連続する係合歯26が前記従動体の周方向に連続する被係合歯27に常時係合するように弾圧する付勢バネ25を前記駆動軸5に巻装し、該付勢バネの押圧力に対して前記係合歯と被係合歯との摩擦係数で決まる設定トルク値が越えることを条件として、クラッチが軸方向に切れることを特徴とする。
(a)特許文献1のように、係脱ローラを用いないでクラッチ機構X1を作用させ、ザグリ加工の困難性、駆動体や従動体の構成の複雑化・大型化等の問題点を一挙に解消することができる。
(b)請求項4に記載の発明は、駆動モータ用の駆動停止信号を安定的に取得して駆動モータの焼き付き防止を完全に図ることができる、箱体を小型化することができる、箱体の内部空間を有効的に活用することができる等の利点を得ることができる。
以下、図1乃至図7に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。なお、本発明の実施例の説明に当たって、発明の実施の環境は図11と同じなので、制御部、駆動モータ、伝動歯車等の同一の構成部材には、同一又は同様の符号を付して重複する説明を極力割愛する。
(1)発明の実施の環境
まず、図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。図1に於いて、11は建物の玄関の出入り口、室内の出入り口等に設けられた扉で、この扉11の自由端部の内壁面11aには、電気錠を構成するクラッチ機構X1を含む駆動軸駆動装置を内装した箱体12がケース状の取付け座13を介して面付けされている。図1、図2を基準にすると、符号14は室内である。
したがって、本実施例では、1本の駆動軸5の右側の突出端部5aにサムターン摘み9が装着され、一方、扉11の自由端部の内部(空洞部内)に突出した左側の突出端部5bに駆動腕を有するダルマ15が装着される。なお、ダルマ15は、図11で説明したデッドボルト制御手段8の一部を構成する。
次に、図2及び図3を参照にして、クラッチ機構X1、センサー支持体19等を含む駆動軸駆動装置を構成する各部材の位置関係を説明する。なお、細部的な事項の説明を割愛する。図2は図1の主要部の内部構造を示す概略断面説明図である。また、図3は箱体12に駆動軸駆動装置を組み込んだ状態を概略的に示している。
駆動軸駆動装置の構成要素である箱体12は、本実施例では、縦方向に略半分にニ分割されたケース本体12aと、このケース本体12aに係脱自在或いは固着具を介して結合する蓋体12bとから成る。前記ケース本体12aは、図1で示すように扉11の内壁面11aに固定される方である。箱体12の構造も新規事項であるが、本発明の特定要件ではないので、その詳細は割愛する。
さて、図2及び図3を基準にすると、駆動モータ(例えばマイクロモータ)2は、箱体12の下部収納空間内16に縦状態に組み込まれて、その出力軸は上方向に突出している。駆動モータ2の出力軸には不番の原歯車が取り付けられている。一方、駆動軸5は、箱体12の上部収納空間内17に横設軸架され、その両端部5a、5bは箱体12の左右の側壁から所要量突出している。
付言すると、本実施例の駆動軸5は、サムターン摘み9装着用の駆動軸と、ダルマ7装着用の駆動軸がそれぞれ別個に存在するのではなく、図2で示すように「1本」である。この1本の棒状駆動軸5には、クラッチ機構X1と、センサー用識別部を有する回転支持体18がそれぞれ取り付けられている。
図2では、後述するクラッチ機構X1は、箱体12内であって駆動軸5の左側の部位に、一方、付勢バネ用の回転支持体18は箱体12内であって駆動軸5の右側の部位にそれざれ装着されている。付言すると、クラッチ機構X1は箱体12のケース本体12a側に位置し、一方、回転支持体18は箱体12の蓋体2b側に位置している。
また、図3で示すように、駆動モータ2の原歯車とクラッチ機構X1を構成する円盤状の駆動体(トルクリミッタ)4との間には駆動モータ2の駆動力を伝達する複数個の伝動歯車3が配設されている。伝動歯車3は、例えば原歯車と噛合する第1歯車3a、この第1歯車3aと前記駆動体4との間に介在する第2歯車3b等で適宜に構成されている。伝動歯車3の詳細は周知・慣用事項なので割愛する。
さらに、図2及び図3で示すように、箱体12内には、円板状の回転支持体18の外面に対して配設され、かつ該回転支持体に設けたセンサー用識別部の位置状態を検出するフォトセンサーを備えているセンサー支持体19が所定間隔離間して固定的に設けられている。
そして、図4で示すように、本実施例では、フォトセンサー用のプリント基板1aを含む制御部1が、箱体外の箇所(例えば建物や扉の壁面)Wに設けられ、該制御部1は前記フォトセンサーから出力された検知信号を取得して駆動モータ2を駆動制御する。
(2)信号検出手段Y
ここで、本発明の特定要件を説明する前に、図2乃至図4を参照にして、信号検出手段Yの構成について説明する。本実施例の信号検出手段Yは、棒状駆動軸5に一体的に設けられた或は一体成形され、かつクラッチ機構X1の付勢バネ25の一端部を支持する機能を有する円板状の回転支持体18と、この回転支持体18のセンサー用識別部18aに対して箱体12内に固定的に配設さたれセンサー支持体19とから成る。前述したように、回転支持体18は駆動軸5の右側の部位に一体的に取付けられる。
しかして、図4を基準にすると、回転支持体18は円板状に形成され、その中心部には半径外方向に小溝型係合部分を有する不番の軸孔が形成され、該軸孔の同心円上には、半径方向の一方のエッジから他方のエッジまで弧状に形成された一つの切欠部18aが形成されている。なお、前記切欠部18aは弧状の光反射型マークであっても良い。したがって、ここでは、光透過型の切欠部18aや光反射型識別マークのことを「センサー用識別部18a」と定義付ける。
(3)要部―センサー支持体19
図3、図4で示すように、センサー支持体19は、少なくとも電気錠の施錠完了用の第1センサー支持体19aと、該第1センサー支持体に対して所定間隔離間する電気錠の解錠完了用の第2センサー支持体19bの二つを含む。本実施例では、例えば図面上右側に位置する第1センサー支持体19aが「ON」の時に於いて、図面上左側に位置する第2センサー支持体19bが「OFF」になるように構成し、第1センサー支持体19aと第2センサー支持体19bとの組み合わせにより、施・解錠信号を安定的に取ることを目的としている。
なお、図2で示すように、センサー支持体19は、断面コ字形状に形成され、その肉厚状の基端部には、水平方向の貫通孔が形成されている。センサー支持体19は、前記貫通孔及び箱体12の蓋体2bに形成されたメネジ部20に差し込まれる固着具21を介して箱体12の内壁面に直接又は間接的に固定される。
しかして、前記肉厚状の基端部から対向状態に延在する対向支持碗は、円板状の回転支持体18の一側面と他側面を若干の間隙を有して挟むように対向し、一方の対向支持碗の先端部は投光部(発光素子)22と成り、これに対して、他方の対向支持碗の先端部は受光部(受光素子)23と成っている。したがって、本実施例のセンサー支持体19に設けられたセンサーは、センサー用識別部18aを検知することができるフォトセンサーである。
(4)本発明の特定要件−クラッチ機構X1
本発明のクラッチ機構X1と図12のクラッチ機構Xとの基本的な相違点は、クラッチ機構X1は「駆動軸5の軸方向クラッチ」であるのに対して、従来のクラッチ機構Xは「駆動軸5の半径方向クラッチ」である点である。具体的には、軸方向クラッチが入っている場合には、駆動モータ2の駆動力で回動する駆動体4は、付勢バネ25のバネ力により、その周方向に連続する係合歯26が駆動軸5に一体的に設けられた従動体の周方向に連続する被係合歯27に噛み合うように係合することから、時計方向又は反時計方向に回転し、これに対して、軸方向クラッチが切れた場合、つまり、前記付勢バネ25の押圧力に対して前記係合歯26と被係合歯27との摩擦係数で決まる設定トルク値が越えることを条件として、駆動体4が付勢バネ25の押圧力に抗して、その係合歯26が従動体6の被係合歯27から離れる方向(実施例ではサムターン摘み9のある方向)へ位置変位した場合にはクラッチが軸方向に切れ、駆動体7は従動体6乃至棒状駆動軸5に対して空転状態と成る。
そこで、図5乃至図7を参照にして、クラッチ機構X1の構成を説明する。図5はクラッチ機構X1を構成する部材の説明図である。この図5に於いて、4は伝動歯車3と噛合する不番の歯車を有する円盤状の駆動体で、この駆動体4は駆動モータ2の駆動力で回動する。本実施例の駆動体4は、棒状の駆動軸5に対して回転自在に装着されているが、前述したように軸方向クラッチが入っている場合には、従動体6を介して駆動軸5を回動する。したがって、棒状の駆動軸5は駆動体4と共働可能であるものの、本実施例では、棒状駆動軸5と円盤状駆動体4とは別体であり、後者5は前者4に回転自在に嵌挿している。なお、駆動軸5の適宜箇所は、断面プラス形状(例えば図4参照)の不番の係合部分(複数個の突起)を有しており、該係合部分に円盤状の従動体6及び円板状の回転支持体18がそれぞれ被係合部分等を介して一体的に装着される。それ故に、棒状の駆動軸5は、駆動体4及び従動体6をそれぞれ介して回動可能である。
また、前記回転支持体18は、駆動体に対して軸方向に所定間隔離間して固定されている。付言すると、駆動軸5は、図面上駆動体4を基準にして駆動軸5の右側に一体的に設けられている。
一方、前記駆動体4は従動体6に対向するように、かつ付勢バネ25のバネ力に抗して軸方向にスライドすることができるように駆動軸5に設けられている。付言すると、駆動体4は、図面上駆動体4を基準にして駆動軸5の右側に移動可能に設けられている。したがって、円盤状の従動体6は、円板状の回転支持体18に対して反対側に設けられている。
25は駆動体4の一側面と回転支持体18の一側面との間に位置するように駆動軸5に巻装され、かつ該駆動体4の周方向に連続する係合歯26が従動体6の周方向に連続する被係合歯27に常時係合するように弾圧する付勢バネである。付勢バネ25は圧縮コイルバネが採用されている。
図6は係合歯26と被係合歯27の一例を示す概略説明図である。この実施例の係合歯26並びに被係合歯27は、それぞれ互いに係脱可能な断面山形或は波形形状である。なお、一本の駆動軸5は、円盤状駆動体4、円盤状従動体6及び円板状回転支持体18の各中心孔をそれぞれ貫通状態に嵌挿し、図2で示すように箱体12に適宜に横設軸架されている。
上記構成に於いて、駆動モータ2の駆動力は伝動歯車3を介して駆動体4に伝達されるが、その際、付勢バネ25の押圧力に対して係合歯26と被係合歯27との摩擦係数で決まる設定トルク値が越えることを条件として、クラッチが軸方向に切れる。つまり、この実施例では、図7で示すように被係合歯27を有する従動体6はそのままの位置にあるが、係合歯26を有する駆動体4は、付勢バネ25のバネ力に抗して軸の右方向へと移動する。
(5)電気錠の駆動軸駆動機構の制御
図4は、電気錠の駆動軸駆動装置の制御をそれぞれ概念的に示したものである。まず、駆動モータ2と伝動歯車3を介してクラッチ機構X1の駆動体4を回動させる。駆動体4が、時計方向又は反時計方向へ回動すると、駆動軸5が従動軸6を介して同方向へ一緒に回転する。この時、クラッチが入っている(設定トルク値の範囲内の場合)には、従動体6も駆動体4と共に回転する。また、同時に回転支持体18も駆動軸5と同じ方向へ一緒に回転する。そこで、回転支持体18が所定量回転すると、回転支持体の外面に対して配設されたフォトセンサー22,23を介して光透過状態や光反射状態が検出される。そして、フォトセンサー22,23によって検知された施錠用信号又は解錠用信号(制御信号a)は、制御部1に送られる。制御部1は、制御信号aに基づいて駆動モータ2の駆動を制御する。
したがって、図4で示すように、今仮に、回転支持体18が所定方向(例えば時計方向)へと回転して、その「センサー用識別部18a」が第1センサー支持体19aの所まで移行し、第1センサー支持体19aの投光部(発光素子)22から光がセンサー用識別部18aを通過して受光部(受光素子)23がそれをキャッチし、一方、第2センサー支持体19bが回転支持体18の他の部位で遮蔽状態である場合には、制御部1は検知用プリント基板1aに入力された第1センサー支持体19aの「ON状態」の信号と、第2センサー支持体19bの「OFF状態」の信号を施錠完了用の信号と判定して、駆動モータ2に対して制御信号(駆動停止信号)aを送る。
これに対して、回転支持体18が例えば反時計方向に回転した場合には、回転支持体18のセンサー用識別部18aは第2センサー支持体19bの方へと移行するから、前述とは逆の態様となり、制御部1は、今度は解錠完了用の信号と判定して、駆動モータ2に対して駆動停止信号aを送る。したがって、本願発明の付随的な目的(駆動モータ用の駆動停止信号を安定的に取得して駆動モータの焼き付き防止)を確実に達成することができる。
第1実施例に於いて、駆動体4の一側面に周設した係合歯26と従動体6の前記一側面に対向する一側面に周設した被係合歯27は、図8乃至図10で示すように、互いに係脱可能な断面台形形状であっても良い。要は、図示しないデッドホルトに対する側圧、サムターン摘みの操作性等を考慮して、係合歯26と被係合歯27の断面形状を選択すべきである。
また、センサー支持体19は、必要に応じて3個設けても良いし、又は、施・解錠信号を安定的に取ることを目的としない場合には、「1個」でも良い。本実施例では、例えば第1センサー支持体19aが「ON」の時に於いて、第2センサー支持体19bが「OFF」になるように構成し、第1センサー支持体19aと第2センサー支持体19bとの組み合わせにより、施・解錠信号を安定的に取ることを目的としている。
ところで、第1実施例の施・解錠信号を取得するための信号検出手段は、フォトセンサーが用いられている。すなわち、図2、図3で示すように、回転支持体18の中心部に駆動軸用の不番軸孔が形成されていると共に、該軸孔の同心円上に光透過型の切欠部や光反射型識別マーク18aが設けられ、一方、回転支持体18の外面に対して配設され、かつ前記センサー用識別部18aの位置状態を検出するフォトセンサーを備えている複数個のセンサー支持体19(19a、19b)が箱体12に所定間隔を有して固定されている。
しかして、前記信号検出手段は、フォトセンサーに限定するものではなく、例えば磁気感応型センサーや可動接片(アクチュエータ)を有する切換えスイッチ型であっても良い。付言すると、回転支持体18は、駆動体4を従動体6に圧接するように付勢する付勢バネ25の一端部を支持するのみだけではなく、信号検出手段を構成するセンサーの一部を構成している。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図7は本発明の最良の実施例を示す各説明図。図8乃至図10は係合歯と被係合歯27の他の実施例(第2実施例)を示す各説明図。
発明の実施の環境を示す概略説明図。 箱体にクラッチ機構、センサー支持体等を含む駆動軸駆動装置を組み込んだ状態を示した概略説明図。 図2の主要部の内部構造を示す概略断面説明図(伝動歯車は省略)。 信号検出手段Yを含む駆動軸駆動装置の制御を示すブロック的な概略説明図。 主にクラッチ機構X1の概略説明図。 駆動体の係合歯と従動体の被係合歯の噛合形状の模式的説明図。 クラッチが切れた場合の概略説明図。 第2実施例の図5と同様の概略説明図。 第2実施例の係合歯と被係合歯の噛合形状の模式的説明図。 第2実施例のクラッチが切れた場合の概略説明図。 特許文献1の図1を含む実施形態の環境を概念的に示した概略説明図。 特許文献1のクラッチ機構Xを構成する部材を簡略的に示した説明図。
X、X1…クラッチ機構、1…制御部、1a…検知用プリント基板、2…駆動モータ、3…伝動歯車、4…駆動体、5…駆動軸、5a、5b…突出端部、6…従動体、7…係脱ローラ、8…デッドホルト制御手段(ダルマ15)、9…サムターン摘み、11…扉、11a…内壁面、12…箱体、12a…ケース本体、12b…蓋体、13…取付け座、14…室内、16…下部収納空間内、17…上部収納空間内、18…回転支持体、18a…センサー用識別部、19…センサー支持体、19a…第1センサー支持体、19b…第2センサー支持体、20…メネジ部、21…固着具、22…投光部(発光素子)、23…受光部(受光素子)、25…付勢バネ、26…係合歯、27…被係合歯。

Claims (4)

  1. 建物の扉の自由端部に設けられかつ駆動モータを含む駆動軸駆動機構を内蔵する箱体12と、この箱体12に棒状の駆動軸5を回動自在に支承し、該駆動軸5に従動体6を一体的に設け、一方、この従動体と係脱する駆動体4を前記駆動軸5に軸方向にスライド可能に設けると共に、該駆動体4の周方向に連続する係合歯26が前記従動体の周方向に連続する被係合歯27に常時係合するように弾圧する付勢バネ25を前記駆動軸5に巻装し、該付勢バネの押圧力に対して前記係合歯と被係合歯との摩擦係数で決まる設定トルク値が越えることを条件として、クラッチが軸方向に切れることを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  2. 請求項1に於いて、係合歯並び被係合歯は、それぞれ互いに係脱可能な断面台形形状又は断面波形形状のいずれかであることを特徴とする電気錠。
  3. 請求項1に於いて、駆動体に対して軸方向に所定間隔離間して回転支持体18を駆動軸5に固定し、回転支持体18と駆動軸5の間に付勢バネを介在させたことを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  4. 請求項3に於いて、回転支持体18は、駆動体4を従動体6に圧接するように付勢する付勢バネ25の一端部を支持するのみだけではなく、信号検出手段を構成するセンサーの一部を構成していることを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
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