JP5173447B2 - 点火装置、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、点火装置、及びその製造方法に関し、とくにコア表面への水分等の付着を防いで錆び等による性能劣化を防ぐこと、及びコア周辺であって、コイルケースの内部に注入された絶縁性の樹脂でクラックが発生するのを防ぐ技術に関する。
エンジンの高性能化に伴い、これに用いる点火装置についてもより高い性能が求められるようになってきている。従来、点火コイルを絶縁体のケースに収容し、ケース内に樹脂を注入して硬化すると点火コイルの耐圧が向上し、点火装置の信頼性が高まることが知られている。
例えば特許文献1には、外部から棒状のコアがインサート成形されるコア収納筒がケース内部に突出形成され、そのコア収納筒の外周囲に一次コイルボビン、及び二次コイルボビンがはめ込まれるように装着され、一面が開放したコイルケースの内部に絶縁性の樹脂を注入し、全体を一体的にモールド成型したエンジンの点火装置において、コア収納筒と二次コイルボビンとの間にクラック発生防止用のスペーサを設け、スペーサ自体をモールド樹脂の液面下に埋没させ、その分のモールド樹脂を排斥することによりクラックが生じるのを防ぐようにすることが記載されている。
また特許文献2には、ボビンに巻装された点火装置を絶縁ケース内に収納するとともに、ボビンの中心孔に絶縁ケースを貫通させて挿通し、絶縁ケース内に樹脂を注入して硬化させるようにしたエンジンの点火装置において、鉄芯の外周部の樹脂の液面と対応する位置に合成樹脂性のカラーを取り付けて鉄芯と合成樹脂との熱膨張係数の差によって鉄芯の周囲にクラックが発生するのを防ぐようにすることが記載されている。
特開2000−182862号公報 実公平1−28668号公報
このように、内燃機関の点火装置にあっては、コアとコイルケースの内部に注入された絶縁性の樹脂との接触部、及びコアとコア収納筒との接触部への水分や泥などの付着を防いて錆び等による性能劣化を防止する試みがなされているが、上記特許文献1の構成では、例えばスペーサの端部が樹脂の液面から突出する構造であると、コアとスペーサとの間の間隙に水分や泥が浸入し、これによりコア表面が錆びて点火装置の性能が劣化する可能性がある。また特許文献2の構成では、鉄芯とカラーの間に樹脂が浸入しないために同様の問題が生じる可能性がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、コア表面への水分等の付着を防ぎ、錆び等による性能劣化を防ぐこと、及びコア周辺であってコイルケースの内部に注入された絶縁性の樹脂でクラックが発生するのを防ぐことが可能な点火装置、及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のうち請求項1に記載の発明は、開放面を有し、当該開放面に向けて突設されたコア収納筒を内部に有するケースと、前記コア収納筒の頂部から突出するように前記コア収納筒の内側に嵌装されるコアと、その端面から前記コア収納筒の頂部が突出するように前記コア収納筒の外側に嵌装される点火コイルと、前記ケースに注入されて硬化される樹脂とを備える内燃機関用点火装置であって、前記コア収納筒の頂部周縁との間に前記ケースに注入された前記樹脂が誘導される隙間を形成するように当該頂部周縁を囲んで設けられる樹脂製の環状体を備えることとする。
また本発明のうち請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の点火装置であって、前記点火コイルは、前記環状体が載置され、前記環状体の周縁に沿って断続的に突設された複数の板状の台座部を有することとする。
また本発明のうち請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の点火装置であって、前記点火コイルは、一次コイルが巻装される一次ボビンと、その内部に前記一次ボビンが収容され二次コイルが巻装される二次ボビンとを有し、前記台座部は、前記一次ボビンの鍔部の外周側に突設されていることとする。
また本発明のうち請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関用点火装置であって、前記環状体は、前記コア収納筒の側面と平行に設けられた板状の側面を有することとする。
また本発明のうち請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の点火装置であって、点火ユニットの信号線が接続される一次端子と、前記一次端子に設けられるインシュレータとを有し、前記環状体は前記インシュレータに一体化されていることとする。
また本発明のうち請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の点火装置であって、前記環状体は、その内側面に当該内側面に沿って断続的に形成された複数の突部を有し、前記突部を前記コア又は前記コア収納筒の側面に当接させて前記コアの側面又は前記コア収納筒に嵌装されることとする。
また本発明のうち請求項7に記載の発明は、開放面を有し、当該開放面に向けて突設されたコア収納筒を内部に有するケースと、前記コア収納筒の頂部から突出するように前記コア収納筒の内側に嵌装されるコアと、その端面から前記コア収納筒の頂部が突出するように前記コア収納筒の外側に嵌装される点火コイルと、前記コア収納筒の頂部周縁との間に前記ケースに注入された前記樹脂が誘導される隙間を形成するように当該頂部周縁を囲んで設けられる樹脂製の環状体を備える内燃機関用点火装置の製造方法であって、その前記コア収納筒に前記点火コイルを嵌装するステップと、前記コア収納筒の頂部周縁に前記環状体を設けるステップと、前記ケースに前記樹脂を注入して硬化させるステップとを含むこととする。
本発明によれば、コアとコイルケース(絶縁ケース)の内部に注入された絶縁性の樹脂との接触部及びコアとコア収納筒との接触部への水分等の付着を防ぎ、錆び等による性能劣化を防ぐことができる。またコア周辺であって、コイルケースの内部に注入された絶縁性の樹脂にクラックが生じるのを防ぐことができる。
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に実施の形態として説明する内燃機関用の点火装置1の斜視図を示している。また図2に図1に示す点火装置1から後述の環状体5を取り外した状態をそれぞれ示している。また図3に点火装置1の分解斜視図を示している。
図1乃至図3に示すように、点火装置1は、一次コイル212が巻装される樹脂製の一次ボビン21、及びその内部に一次ボビン21が嵌装され、二次コイル222が巻装される樹脂製の二次ボビン22を有する点火コイル2と、その内部に点火コイル2を収容し、開放面31を有する外形略舟形状の樹脂製の絶縁ケース3と、鉄等の磁性板を積層して形成される略馬蹄形状(U字状)のコア4と、樹脂製の環状体5と、絶縁ケース3内に実装され点火回路を構成する回路素子がマウントされた点火ユニット6とを含んで構成されている。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、絶縁ケース3の底面30から開放面31に向かう方向を上方(図1、図2において矢線Xの方向)と、絶縁ケース3の開放面31から底面30に向かう方向を下方(図1、図2において矢線Xと反対の方向)と称することとする。
絶縁ケース3の内側の絶縁ケース3の底面30のほぼ中央位置には、絶縁ケース3の底面30から開放面31に向けて上方に延伸し、その頂部周縁321が開放面31とほぼ同レベルに位置する外形略角筒状のコア収納筒32が設けられている。またこのコア収納筒32の内部空間は、絶縁ケース3の底面30を貫通している。
コア4は、インサート成形によって絶縁ケース3に一体化されている。コア4は、その約半分がコア収納筒32に嵌装されており、絶縁ケース3の底面30から露出しているコア4の他の部分は、絶縁ケース3の底面30付近においてU字状に屈曲した後、絶縁ケース3の表面に沿って上方に延出している。なお、本実施の形態では、絶縁ケース3の素材として、熱硬化性エポキシ樹脂と密着性が良好なガラス入りポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用している。
絶縁ケース3の外側のコア4の所定位置には、当該点火装置1を、エンジンブロック(不図示)に装着するための取付孔33,34が設けられている。コア4の2つの端面41,42は、いずれもこの点火装置1が取り付けられるフライホイール81の外周形状に倣って側面視円弧状に形成されている。
コア収納筒32の頂部周縁321は、点火コイル2の一次ボビン21又は二次ボビン22の上方側端面からやや上方に突出している。またコア4の開放面31側の端面42は、コア収納筒32の頂部よりもやや上方に突出している。
コア収納筒32の頂部付近には、その一方の端部がコア4とコア収納筒32間に挟持され、他端に略「コ」の字形状の端子面を有するアースターミナル43が設けられている。
図4にアースターミナル43が設けられている方向から眺めた絶縁ケース3の斜視図を示す。同図に示すように、アースターミナル43周辺のコア収納筒32の側面には、その側面が略矩形状に切除した切除面322が形成されている。
なお、図3、図4ではアースターミナル43は上方に鉛直に延出させて描いているが、点火装置1を組立てた状態では、図1又は図2に示すようにアースターミナル43はその付け根付近(切除面322の下方側端縁付近)から絶縁ケース3の外周側に折り曲げられて後述する連結プレート226の突起部2261と結合される。
図1乃至図3に示すように、絶縁ケース3の船尾相当位置付近の側面には、絶縁ケース3にインサート成形された一次端子35が、絶縁ケース3の内外を貫通させて設けられている。この一次端子35には、一次コイル212の高圧側の端子が電気的に接続される。
一方、絶縁ケース3の船首相当位置付近には、略円筒状のソケット36が設けられている。このソケット36の内部には高圧端子37が設けられている。この高圧端子37には、絶縁ケース3の外部から導かれるハイテンションコード(不図示)が電気的に接続される。
一次コイル212が巻回される一次ボビン21及び二次コイル222が巻回される二次ボビン22は、いずれも略角筒状であって略直方体状に貫通する中空部213,223を有している。
一次ボビン21は、一次コイル212が巻回されるドラム211及びドラム211の両端に設けられた鍔(つば)部2111,2112を有している。また二次ボビン22は、二次コイル222が巻回されるドラム221及びドラム221の両端に設けられた鍔部2211,2212を有している。図3に示すように、二次ボビン22のドラム221は複数のセクションに分割されている。
一次ボビン21の鍔部2111及び二次ボビン22の鍔部2211の周縁の所定位置には、一次ボビン21を二次ボビン22に嵌装する際のストッパや後述するプレート(二次プレート225、連結プレート226、一次プレート227)を固定するための係止部が設けられている。
また一次ボビン21の開放面31側に位置する鍔部2111の開口部周縁には、環状体5の周縁に沿って断続的に形成され上方に向かって突出する平板状の台座部215が設けられている。
二次ボビン22の開放面31側に位置する鍔部2211には、二次プレート225、連結プレート226、及び一次プレート227が設けられている。
これらのうち二次プレート225には、高圧端子37に接続するための菊座状の接続部2251が形成されている。この接続部2251には二次コイル222の高圧側の端子が電気的に接続される。
連結プレート226には、折り曲げられたアースターミナル43の端子面が電気的に接続される突起部2261が形成されている。連結プレート226には、一次コイル212の低圧側の端子、点火ユニット6からの信号を供給する配線、二次コイル222の低圧側の端子、及びアースライン(不図示)が電気的に接続される。
一次プレート227には、その所定位置に形成された孔部2271において一次端子35が電気的に接続される。また一次プレート227には、一次コイル212及び点火ユニット6からの信号線が接続される。なお、一次プレート227と一次端子35とが電気的に接続されることにより、一次端子35から入力される点火指示信号が点火ユニット6に入力されて二次プレート225側に高電圧が発生する。
図1及び図3に示すように、環状体5は、コア収納筒32の側面(又はコア4の側面)と平行に設けられる板状の側面を有し、全体は平面視略長方形の扁平形状(本実施形態では厚さ5mm程度)である。環状体5の内側面には、環状体5の軸線方向に延びる凸条からなる突部51が複数本間隔をあけて形成されている。各突部51はいずれも環状体5の内周に沿って断続的に形成されている。なお、本実施形態では各突部51の頂部の高さをいずれも約1mm程度としている。
本実施形態では、絶縁ケース3の内部に注入する絶縁性の樹脂9として熱硬化性エポキシ樹脂を用い、また環状体5の素材としてポリブチレンテレフタレート(PBT)を用い、これにより樹脂9と環状体5との間の密着性を高めている。
なお、環状体5の形状は必ずしも上記の形状に限られない。環状体5は環状に閉じた部材でなくてもよく、一部が開放された部材であってもよい。環状体5は少なくともコア収納筒32の頂部周縁321を囲む形状を有する部材であればよい。突部51は上記のような形状に限られず、コア収納筒32の頂部周辺との間に隙間を形成する形状であればよい。
環状体5が一次端子35のインシュレータ351から延設するように構成し、延設した環状体5に一次端子35を装着するようにしてもよい。このようにすることで、組付性を向上させることができる。さらにこの場合には延設した環状体5に一次端子35をインサート成形するようにしてもよい。これによれば組付性をさらに向上させることができる。
図5A、図6Aに点火装置1の平面図を示している。また図5B、図6Bに点火装置1の一部側面を切り欠いて描いた側面図を示している。なお、図5A及び図5Bは、環状体5を取付けた状態を示しており、図6A及び図6Bは、環状体を取り外した状態を示している。
図5Aに示すように、環状体5は、その突部51の頂部においてコア収納筒32の側面に当接している。これによってコア収納筒32の外周に沿ってコア収納筒32とコア4(もしくはコア収納筒32)との間に所定の厚さ(本実施形態では約1mm程度)の隙間(以下、第1の隙間71と称する。)が形成されている。
図5Bに示すように、環状体5の下方側周縁は一つ以上の台座部215の頂端に接している。なお、台座部215は環状体5の絶縁ケース3側の周縁に沿って断続的に設けられているため、環状体5が台座部215に接している状態で環状体5の下方側周縁と一次ボビン21の鍔部2111との間に隙間(以下、第2の隙間72と称する。)が形成されている。第2の隙間72は第1の隙間71に連絡している。後述するように第1の隙間71には第2の隙間72を通じて樹脂9が供給される。なお、図4に示した切除面322の存在により、当該切除面322の周辺には、比較的大きな隙間(第1の隙間71及び第2の隙間72)が形成されている。
図5B又は図6Bに示すように、環状体5の上方側周縁は、フライホイール81に接触しないようにコア4の端面41の最下点(最も絶縁ケース3に近い位置)よりもやや下方側に位置している。
次に、以上に説明した構成からなる部材を用いた点火装置1の製造方法について説明する。なお、絶縁ケース3には、コア4、アースターミナル43、一次端子35、及び高圧端子37が、既に一体化されて設けられているものとする。また二次コイル222には既に二次プレート225、連結プレート226、及び一次プレート227が取り付けられているものとする。
点火装置1の製造に際しては、まず点火コイル2を絶縁ケース3に収納する。次に、その端子面が連結プレート226の突起部2261に重なるようにアースターミナル43を折り曲げる。次に、一次コイル212及び二次コイル222の各端子、二次プレート225、連結プレート226、一次プレート227、一次端子35、高圧端子37、及び点火ユニット6に接続するリードを、それぞれ蝋付け(鉛フリーはんだ等)やフュージング、ねじ止め等によりそれぞれ所定位置に接続する。
次に環状体5をコア収納筒32の頂部側から少なくともいずれかの台座部215の頂部に当接するまで差し込んで嵌装し、絶縁ケース3の開口面等から熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)等の樹脂9を注入する。注入された樹脂9は点火コイル2や点火ユニット6等の隙間に流入して硬化する。また環状体5の付近では、樹脂9は第2の隙間72を通って第1の隙間71へと流入し、コア収納筒32の頂部周縁321も樹脂9によって封入される。
ここでこのように、コア収納筒32の頂部周縁321との間に隙間(第1の隙間71)を形成するように頂部周縁321を囲んで樹脂性の環状体5を設けたため、絶縁ケース3への樹脂9の注入に際し、環状体5によってできる隙間(第1の隙間71)に樹脂9が誘導されてコア収納筒32の頂部周縁321に樹脂9が回り込み、コア収納筒32の頂部周縁321とコア4との間にできる間隙が樹脂9で封入されることとなる。このため、コア収納筒32の頂部周縁321とコア4との間にできる間隙からの水分の浸入が防止され、コア4と樹脂9との接触部(例えば、図4の切除面322)、及びコア4とコア収納筒32との接触部(例えば、コア収納筒32の頂部周縁321とコア4との接触部)への水分等の付着を防ぎ、錆び等による性能劣化を防ぐことができる。
また台座部215は、環状体5の周縁に沿って断続的に設けるようにしたため、隣接する台座部215の間の隙間(第2の隙間72)を通じて樹脂9を第1の隙間71に確実に供給することができる。
なお、第1の隙間71に浸入して硬化した樹脂9は、コア4の表面に直に接触するため、両者の熱膨張係数の差等によりこの部分の樹脂にはクラックが生じる可能性もあるが、仮にクラックが生じても環状体5が存在するためにクラックの成長は堰き止められることとなる。すなわち、環状体5は、第1の隙間71に生じたクラックの成長を阻止する役目も果たし、これにより確実に点火装置1の性能劣化を防ぐことができる。
ところで、点火装置1は、その使用目的や使用状況に応じて、前述した構成の以外の様々な形態を取ることができる。図7A(平面図)及び図7B(一部切欠き側面図)に点火装置1の他の一例を示す。これらの図に示す点火装置1は、コア収納筒32が絶縁ケース3とは別体に構成され、コア収納筒32が、前述した実施形態における点火コイル2の一次ボビン21としての役割も果たしている。一次端子35には、当該一次端子35に嵌装され、他の部分よりも外形のやや大きな円盤状の端面352を有する円筒状のインシュレータ351が設けられている。図7Aに示すように、環状体5として平面略正方形状のものを用いている。この点火装置1では、コア収納筒32の素材として加水分解しにくい素材(例えば、ナイロン樹脂)を用い、樹脂9の熱硬化後におけるコア収納筒32の加水分解を防ぐようにしている。
ここで例えば、コア収納筒32の素材としてナイロン樹脂を用い、また樹脂9の素材として熱硬化性エポキシ樹脂を用いた場合、ナイロン樹脂は熱硬化性エポキシ樹脂との間の密着性が必ずしも良好でないため経年劣化等によりコア収納筒32から樹脂9が剥がれてしまい、状況によっては剥がれ部分が拡大することもある。しかしこのような剥がれが生じた場合でも、コア収納筒32の頂部周縁との間に隙間が形成されるように当該頂部周縁を囲むように環状体5を載置しているので、剥がれの成長を確実に堰き止めることができる。
図8A(平面図)及び図8B(一部切欠き側面図)は、図7A及び図7Bに示す点火装置1のさらなる変形例である。この点火装置1では、環状体5とインシュレータ351とを一体化させている。図8Cは環状体5とインシュレータ351とが一体化された部材(以下、符号81で示す)の斜視図である。同図に示すように、部材81は、環状体5、インシュレータ351、及びこれらを連結する断面略長方形状の棒状の連結部材811を含んで構成され、環状体5は一次端子35のインシュレータ351から連結部材811によって延設されている。このように環状体5とインシュレータ351とを一体として構成すれば環状体5(又はインシュレータ351)の製造工程を簡略化することができる。また環状体5(又はインシュレータ351)の組付性を向上させることができる。
以上の実施形態の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
環状体5を取付けた状態の点火装置1の斜視図である。 環状体5を取り外した状態の点火装置1の斜視図である。 点火装置1の構造を説明する分解斜視図である。 絶縁ケース3をアースターミナル43が設けられている方向から眺めた斜視図である。 環状体5を取付けた状態の点火装置1の平面図である。 環状体5を取付けた状態の点火装置1の側面図である。 環状体5を取り外した状態の点火装置1の平面図である。 環状体5を取り外した状態の点火装置1の側面図である。 他の実施形態として示す点火装置1の平面図である。 他の実施形態として示す点火装置1の一部切欠き側面図である。 他の実施形態として示す点火装置1の平面図である。 他の実施形態として示す点火装置1の一部切欠き側面図である。 環状体5とインシュレータ351とが一体化されて構成された部材81の斜視図である。
符号の説明
1 点火装置
2 点火コイル
215 台座部
3 絶縁ケース
30 底面
31 開放面
32 コア収納筒
321 頂部周縁
322 切除面
35 一次端子
351 インシュレータ
4 コア
41 端面
42 端面
43 アースターミナル
5 環状体
51 突部
6 点火ユニット
71 第1の隙間
72 第2の隙間
9 樹脂

Claims (7)

  1. 開放面を有し、当該開放面に向けて突設されたコア収納筒を内部に有するケースと、前記コア収納筒の頂部から突出するように前記コア収納筒の内側に嵌装されるコアと、その端面から前記コア収納筒の頂部が突出するように前記コア収納筒の外側に嵌装される点火コイルと、前記ケースに注入されて硬化される樹脂とを備える内燃機関用点火装置であって、前記コア収納筒の頂部周縁との間に前記ケースに注入された前記樹脂が誘導される隙間を形成するように当該頂部周縁を囲んで設けられる樹脂製の環状体を備えることを特徴とする点火装置。
  2. 請求項1に記載の点火装置であって、前記点火コイルは、前記環状体が載置され、前記環状体の周縁に沿って断続的に突設された複数の板状の台座部を有することを特徴とする点火装置。
  3. 請求項2に記載の点火装置であって、前記点火コイルは、一次コイルが巻装される一次ボビンと、その内部に前記一次ボビンが収容され二次コイルが巻装される二次ボビンとを有し、前記台座部は、前記一次ボビンの鍔部の外周側に突設されていることを特徴とする点火装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関用点火装置であって、前記環状体は、前記コア収納筒の側面と平行に設けられた板状の側面を有することを特徴とする点火装置。
  5. 請求項1に記載の点火装置であって、点火ユニットの信号線が接続される一次端子と、前記一次端子に設けられるインシュレータとを有し、前記環状体は前記インシュレータに一体化されていることを特徴とする点火装置。
  6. 請求項1に記載の点火装置であって、前記環状体は、その内側面に当該内側面に沿って断続的に形成された複数の突部を有し、前記突部を前記コア又は前記コア収納筒の側面に当接させて前記コアの側面又は前記コア収納筒に嵌装されることを特徴とする点火装置。
  7. 開放面を有し、当該開放面に向けて突設されたコア収納筒を内部に有するケースと、前記コア収納筒の頂部から突出するように前記コア収納筒の内側に嵌装されるコアと、その端面から前記コア収納筒の頂部が突出するように前記コア収納筒の外側に嵌装される点火コイルと、前記コア収納筒の頂部周縁との間に前記ケースに注入される樹脂が誘導される隙間を形成するように当該頂部周縁を囲んで設けられる樹脂製の環状体を備える内燃機関用点火装置の製造方法であって、
    その前記コア収納筒に前記点火コイルを嵌装するステップと、
    前記コア収納筒の頂部周縁に前記環状体を設けるステップと、
    前記ケースに前記樹脂を注入して硬化させるステップと
    を含むことを特徴とする点火装置の製造方法。
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