JP5173263B2 - 下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置 - Google Patents

下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、下水汚泥を主原料とする固形燃料及びその製造装置に関するものであり、詳しくは下水汚泥由来の独特の臭気を抑制し、且つ固形燃料としての商品価値が高い下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置に関するものである。
従来、下水処理場等で発生する下水汚泥は、そのほとんどが焼却又は埋め立てによって処分されてきたが、近年下水汚泥の熱エネルギーを有効利用し、地球温暖化対策に貢献する技術が求められている。
しかしながら、下水汚泥は例えばアンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等の臭気成分を含み、下水汚泥を乾燥させた乾燥汚泥は臭気が強いため、搬送や保管等の作業環境に悪影響を及ぼしてしまい、燃料として使用することは難しい。
そこで、下水汚泥由来の独特の臭気を抑制し、下水汚泥を燃料化する技術として例えば特許文献1には、下水汚泥を乾燥して乾燥汚泥とした後、該乾燥汚泥の一部を炭化処理して汚泥活性炭とし、該汚泥活性炭と未処理の乾燥汚泥を混合し、必要に応じて生石灰又は消石灰を添加して固形燃料を得る技術が開示されている。
また、特許文献2には、下水汚泥に悪臭を実質上消臭するために必要な量の鉄分含有スラッジを混合し、次に、前記混合物に生石灰を加えて混合し発熱させ、該混合物を乾燥して下水汚泥処理材を得る技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、含水率を0〜50%に乾燥した下水汚泥を、250〜500℃で炭化処理し、その後に廃油、廃油残渣と混合せしめて造粒処理して固形燃料とする技術が開示されている。
特開平11−323359号公報 特開2001−47093号公報 特開2006−152097号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、乾燥汚泥の一部を炭化するために炭化設備が必要となり、設備設置コストが大きくなる。また炭化をする際に汚泥自身が保有するエネルギーを使用するため、得られる固形燃料の発熱量は低いものとなり、燃料としての価値が低下する。
また、特許文献2に開示された技術は、悪臭を抑制するために無機成分である鉄分を加えるため、得られる下水汚泥固形燃料の発熱量が低下し、従って燃料としての価値が低下する。
また、特許文献3に開示された技術は、炭化をする際に汚泥自身が保有するエネルギーを使用するため、得られる固形燃料の発熱量は低いものとなり、燃料としての価値が低下する。さらに、乾燥、炭化、及び造粒処理をするため、設備設置コストが大きくなる。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、下水汚泥由来の独特の臭気を抑制し、且つ固形燃料として商品価値が高い下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、下水汚泥を、加熱乾燥することで得られる下水汚泥を主原料とする固形燃料であって、前記下水汚泥に木質系バイオマスを添加して混合し、前記下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を、木質系バイオマスから木酢液が抽出される温度で加熱乾燥することによって、抽出された前記木酢液の存在下で、加熱乾燥することで得られることを特徴とする。
木質系バイオマスとしては例えば林地残材、間伐材、製剤廃材、廃木材、古紙などが挙げられるが、木質系バイオマスであればその他のものを使用することができる。また、加熱乾燥温度としては、木質系バイオマスから木酢液がもっとも多く発生する300〜400℃とすることが好ましい。
本発明によれば、下水汚泥を木酢液の存在下で加熱乾燥することで、木酢液に含まれる酢酸等の酸が、活性汚泥の臭気成分の主要成分であり塩基であるアンモニアと反応して中和し、臭気が抑制される。一般に下水汚泥中の臭気成分はアンモニア濃度が最も高く、アンモニアを中和することによって減少させることによる臭気の抑制効果は大きい。
さらに例えば硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等の塩基以外の臭気成分は、木酢液中の酢酸等の酸によって中和されることはないが、木酢液によるマスキング効果によって臭気は抑制される。
即ち、下水汚泥の臭気成分中の塩基成分が中和によって臭気が抑制されるとともに、塩基以外の成分がマスキング効果によって臭気が抑制されるため、臭気が抑制された固形燃料となる。
また、木酢液は有機分であるため、木酢液を添加することによって、固形燃料の燃料価値が下がることも無い。
さらに、前記下水汚泥の臭気成分中の塩基成分の中和及び塩基以外の成分のマスキング効果による臭気の抑制が可能であることに加えて、木質系バイオマスからの木酢液の抽出と下水汚泥の加熱乾燥を同時に行うことができるため、木酢液を抽出するための設備が必要なく設備設置コストを低く抑えることが可能である。
また、前記下水汚泥に木酢液を添加して混合し、前記下水汚泥と木酢液の混合物を、前記下水汚泥を加熱乾燥して得られることを特徴とする。
下水汚泥中の成分によっては、前記木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度(例えば300〜400℃)では自己発熱性を有する場合もある。
本発明によれば、加熱乾燥温度を木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度まで加熱する必要がないため、木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度では自己発熱性を有する下水汚泥を用いても、下水汚泥を主原料とした固形燃料を得ることができる。
なお、木酢液は、木質系バイオマスから木酢液を抽出する木酢液製造装置を設けることで得てもよく、市販の木酢液を使用してもよい。
また、本発明は、下水汚泥を、加熱乾燥することで得られる下水汚泥を主原料とする固形燃料であって、前記下水汚泥を、木酢液の存在下で、加熱乾燥するとともに、木質系バイオマスから発生するテルペン類含有蒸気と接触させて得られることを特徴とする。
本発明によれば、テルペン類(Cと接触させることによって、テルペン類によるアンモニアの中和、マスキング効果によってさらに臭気の抑制効果が高くなる。
また、下水汚泥を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥機に下水汚泥を供給する供給手段とを有し、前記乾燥機は下水汚泥を加熱乾燥して固形燃料とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置であって、前記下水汚泥を木質系バイオマスと混合する混合手段を備え、前記供給手段は、前記混合手段で得られる下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を前記乾燥機に供給し、前記乾燥機は、前記下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を、木質系バイオマスから木酢液が抽出される温度で加熱乾燥することを特徴とする。
このことにより、木酢液中の酢酸等の酸によって下水汚泥の臭気成分中の塩基成分を中和して削減するとともに、塩基以外の臭気成分を木酢液のマスキング効果によって臭気を抑制した下水汚泥を主成分とする固形燃料を製造することができる。さらに、木質系バイオマスからの木酢液の抽出と下水汚泥の加熱乾燥を同時に行うことができるため、木酢液を抽出するための設備が必要なく設備設置コストを低く抑えることが可能である。
さらに、本発明は、木質系バイオマスを加熱してテルペン類含有蒸気を発生させる手段と、前記テルペン類含有蒸気と、前記乾燥機で加熱乾燥して得られる下水汚泥を主成分とする固形燃料とを接触させる手段とを有することを特徴とする。
このことにより、テルペン類(C と接触させることによって、テルペン類によるアンモニアの中和、マスキング効果によってさらに臭気の抑制効果が高くなる。
また、下水汚泥を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥機に下水汚泥を供給する供給手段とを有し、前記乾燥機は下水汚泥を加熱乾燥して固形燃料とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置において、前記下水汚泥を木酢液と混合する混合手段を備え、前記供給手段は、前記混合手段で得られる下水汚泥と木酢液の混合物を前記乾燥機に供給し、前記乾燥機は、前記下水汚泥と木酢液の混合物を、加熱乾燥し、木質系バイオマスを加熱してテルペン類含有蒸気を発生させる手段と、前記テルペン類含有蒸気と、前記乾燥機で加熱乾燥して得られる下水汚泥を主成分とする固形燃料とを接触させる手段とを有することを特徴とする。
下水汚泥中の成分によっては、木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度(例えば300〜400℃)では自己発熱性を有する場合もある。本発明によれば、加熱乾燥温度を木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度まで加熱せずに固形燃料を製造することができるため、木酢液が木質系バイオマスから抽出される温度では自己発熱性を有する下水汚泥であっても、下水汚泥を主原料とした固形燃料を製造することができる。
なお、木酢液は、木質系バイオマスから木酢液を抽出する木酢液製造装置を設けることで得てもよく、市販の木酢液を使用してもよい。
また、このことにより、テルペン類(C と接触させることによって、テルペン類によるアンモニアの中和、マスキング効果によってさらに臭気の抑制効果が高くなる。
前記テルペン類含有蒸気を発生させる手段は、前記乾燥機で下水汚泥を加熱乾燥した廃熱を利用して木質系バイオマスを加熱することを特徴とする。
このことにより、乾燥機での廃熱を有効利用することができ、装置のランニングコストを低く抑えることができる。
以上記載のごとく本発明によれば、下水汚泥由来の独特の臭気を抑制し、且つ固形燃料として商品価値が高い下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1に本実施例1に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置の構成図を示す。本実施例に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料装置は、下水汚泥と木質系バイオマスである木材チップを混合しながら搬送する2軸スクリューコンベヤ3と、前記2軸スクリューコンベヤ3で混合された下水汚泥と木材チップの混合物を乾燥機に定量的に供給するスクリューコンベヤ4と、乾燥機5と、木質系バイオマスである木皮及び葉を加熱してテルペン類(C含有蒸気を発生させる加熱器7と、前記乾燥機5で得られる乾燥汚泥を前記テルペン類(C含有蒸気と接触させる脱臭装置6と、から主構成されている。
次に本実施例1に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置のフローを、図1に基づいて各装置の具体的構成とともに説明する。
供給設備2により下水汚泥は2軸スクリューコンベヤ3に供給される。一方、木材チップも2軸スクリューコンベヤ3に供給される。本実施例においては木材チップを2軸スクリューコンベヤ3に供給するが、木材チップの代わりに他の木質系バイオマスを供給してもよい。下水汚泥及び木材チップは、2軸スクリューコンベヤ3で混合されながら搬送されて、スクリューコンベヤ4で定量的に乾燥機5に投入される。
乾燥機5は、間接加熱により炉内を加熱する外熱式ロータリーキルンである。該乾燥機5は、炉の周囲に加熱ジャケットが設けられ、加熱ジャケットにボイラ8より高温ガスを流通させて乾燥機5内の下水汚泥及び木材チップを加熱する装置である。
乾燥機5では、木材チップから木酢液が抽出される温度にて下水汚泥を加熱乾燥する。木酢液が抽出される温度としては、木材チップから最も多く木酢液が抽出される300〜400℃が好ましい。
このように乾燥機5で木酢液が抽出される温度で加熱乾燥することで、木材チップから木酢液が抽出され、木酢液中の酢酸等の酸が、下水汚泥の臭気成分の主要成分であり塩基であるアンモニアと反応して中和し、臭気が抑制される。さらに塩基以外の臭気成分(例えば硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等)は、木酢液中の酢酸等の酸と中和反応はしないが、木酢液によるマスキング効果によって臭気は抑制される。
乾燥機5で木材チップから木酢液が抽出される300〜400℃で乾燥されて得られた臭気を抑制された乾燥汚泥は、脱臭装置6に導かれ、後述する加熱器7で発生したテルペン類(C含有蒸気と接触する。脱臭装置6は、装置内に設けた傾斜面61上を乾燥汚泥を通過させながら、該傾斜面61に複数個設けた貫通孔を通じて下方よりテルペン類含有蒸気を接触させる装置である。
このように脱臭装置6で乾燥汚泥をテルペン類(C含有蒸気と接触させることで、テルペン類によるアンモニアの中和、マスキング効果によってさらに臭気を抑制している。
こうして脱臭装置6でテルペン類含有蒸気と接触した乾燥汚泥は下水汚泥を主成分とする固形燃料の製品となる。
なお、乾燥汚泥と接触させた後のテルペン類(C含有蒸気は、後述する排ガス処理装置54にて処理する。
また、ボイラ8から乾燥機5の加熱ジャケットに供給された高温ガスは、乾燥機5で前記下水汚泥と乾燥ガスの混合物を加熱乾燥するために使用された後、ドレンとなって一部はボイラ8に戻され、残りは加熱器7へ供給される。
加熱器7は、木皮や葉などの木質系バイオマスを収容して加熱する蒸気発生室72と、該蒸気発生室72の周囲を囲堯し前記乾燥機5から供給されるドレンを流通して蒸気発生室72内に伝熱する加熱室71から主構成されている。蒸気発生室72に収容された木皮や葉などの木質系バイオマスは、加熱室71からの伝熱によって加熱されてテルペン類(C含有蒸気を発生する。発生したテルペン類(C含有蒸気は、前述の脱臭装置6へ供給される。
また、前記加熱室7を構成する蒸気発生室72に収容され、テルペン類(C含有蒸気を発生した後の木皮や葉などの木質系バイオマスは、前記下水汚泥とともに2軸スクリューコンベヤ3に投入することで前記木材チップの少なくとも一部の代替として使用することができる。従って、加熱室7に収納された木皮や葉などの木質系バイオマスは、加熱室7でテルペン類(C含有蒸気を発生させた後、乾燥機で木酢液を抽出されるため、木材チップ消費量を少なく抑えることができコストを低減することができる。
また、前記乾燥機5で発生した排気ガスは、バグフィルタ51に導入されて除塵された後、冷却機52及び油水分離機53によって冷却及び油水分離され、冷却機52より排ガス処理装置54に導入される。排ガス処理装置54にて排ガスは清浄ガスに処理される。排ガス処理装置54にて処理された排気ガスはファン55によって一部を前記乾燥機5に戻すとともに大気へ放出する。
このように排ガス処理装置54を用いて乾燥機5で発生する排気ガスを清浄ガスに処理することで、大気中に排気ガスを放出することができる。
実施例1においては、乾燥機5で木酢液が抽出される温度(300〜400℃)まで加熱する必要がある。下水汚泥中の成分によってはこの温度では自己発熱性を有する場合があり、そのような下水汚泥から固形燃料を製造する場合には本実施例2を用いる。
図2に本実施例1に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置の構成図を示し、図1と同一物は同一の符号で表す。即ち、本実施例に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料装置は、下水汚泥と木質系バイオマスである木材チップを混合しながら搬送する2軸スクリューコンベヤ3と、前記2軸スクリューコンベヤ3で混合された下水汚泥と木材チップの混合物を乾燥機に定量的に供給するスクリューコンベヤ4と、乾燥機5と、木質系バイオマスである木皮及び葉を加熱してテルペン類(C含有蒸気を発生させる加熱器7と、前記乾燥機5で得られる乾燥汚泥を前記テルペン類(C含有蒸気と接触させる脱臭装置6から主構成されている。
次に本実施例2に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置のフローを、図2に基づいて各装置の具体的構成とともに説明する。
まず、木酢液製造装置1で木酢液が製造される。
前記木酢液製造装置1で製造された木酢液は、2軸スクリューコンベヤ3に供給される。本実施例においては木酢液製造装置1で製造された木酢液を2軸スクリューコンベヤ3に供給するが、木酢液製造装置1で製造された木酢液の代わりに市販の木酢液を使用してもよい。
一方、下水汚泥は供給設備2により2軸スクリューコンベヤ3に供給される。2軸スクリューコンベヤ3に供給された下水汚泥及び木酢液は、混合されながら搬送されて、スクリューコンベヤ4で定量的に乾燥機5に投入される。
乾燥機5は、間接加熱により炉内を加熱する外熱式ロータリーキルンである。該乾燥機5は、炉の周囲に加熱ジャケットが設けられ、加熱ジャケットにボイラ8より高温ガスを流通させて乾燥機5内の下水汚泥を加熱する装置である。
乾燥機5では、下水汚泥を加熱乾燥する。加熱乾燥温度は100〜300℃程度が好ましい。
このように乾燥機5で加熱乾燥することで、木酢液中の酢酸等の酸が、下水汚泥の臭気成分の主要成分であり塩基であるアンモニアと反応して中和し、臭気が抑制される。さらに塩基以外の臭気成分(例えば硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等)は、木酢液中の酢酸等の酸と中和反応はしないが、木酢液によるマスキング効果によって臭気を抑制される。
乾燥機5で乾燥されて得られた臭気を抑制された乾燥汚泥は、脱臭装置6に導かれ、加熱器7で発生したテルペン類(C含有蒸気と接触する。脱臭装置6は、装置内に設けた傾斜面61上を乾燥汚泥を通過させながら、該傾斜面61に複数個設けた貫通孔を通じて下方よりテルペン類含有蒸気を接触させる装置である。
このように脱臭装置6でテルペン類(C含有蒸気と接触させることで、テルペン類によるアンモニアの中和、マスキング効果によってさらに臭気を抑制している。
こうして脱臭装置6でテルペン類含有蒸気と接触した乾燥汚泥は下水汚泥を主成分とする固形燃料の製品となる。
また、テルペン類(C含有蒸気を発生させる加熱器7及び乾燥機5で発生する排気ガスを処理するバグフィルタ51、冷却機52、油水分離器53、排ガス処理装置54については実施例1と同様である。
下水汚泥由来の独特の臭気を抑制し、且つ固形燃料として商品価値が高い下水汚泥を主成分とする固形燃料及びその製造装置として利用することができる。
実施例1に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置の構成図である。 実施例2に係る下水汚泥を主原料とする固形燃料製造装置の構成図である。
符号の説明
1 木酢液製造装置
2 供給設備
3 2軸スクリューコンベヤ(混合手段)
4 スクリューコンベヤ
5 乾燥機
6 脱臭装置
7 加熱器
54 排ガス処理装置

Claims (7)

  1. 下水汚泥を、加熱乾燥することで得られる下水汚泥を主原料とする固形燃料であって、
    前記下水汚泥に木質系バイオマスを添加して混合し、前記下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を、木質系バイオマスから木酢液が抽出される温度で加熱乾燥することによって、
    抽出された前記木酢液の存在下で、加熱乾燥することで得られることを特徴とする下水汚泥を主原料とする固形燃料。
  2. 下水汚泥を、加熱乾燥することで得られる下水汚泥を主原料とする固形燃料であって、
    前記下水汚泥を、木酢液の存在下で、加熱乾燥するとともに、木質系バイオマスから発生するテルペン類含有蒸気と接触させて得られることを特徴とする下水汚泥を主原料とする固形燃料。
  3. 前記下水汚泥に木酢液を添加して混合し、
    前記下水汚泥と木酢液の混合物を、加熱乾燥して得られることを特徴とする請求項記載の下水汚泥を主原料とする固形燃料。
  4. 下水汚泥を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥機に下水汚泥を供給する供給手段とを有し、前記乾燥機は下水汚泥を加熱乾燥して固形燃料とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置であって、
    前記下水汚泥を木質系バイオマスと混合する混合手段を備え、
    前記供給手段は、前記混合手段で得られる下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を前記乾燥機に供給し、
    前記乾燥機は、前記下水汚泥と木質系バイオマスの混合物を、木質系バイオマスから木酢液が抽出される温度で加熱乾燥することを特徴とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置。
  5. 木質系バイオマスを加熱してテルペン類含有蒸気を発生させる手段と、
    前記テルペン類含有蒸気と、前記乾燥機で加熱乾燥して得られる下水汚泥を主成分とする固形燃料とを接触させる手段とを有することを特徴とする請求項記載の下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置。
  6. 下水汚泥を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥機に下水汚泥を供給する供給手段とを有し、前記乾燥機は下水汚泥を加熱乾燥して固形燃料とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置において、
    前記下水汚泥を木酢液と混合する混合手段を備え、
    前記供給手段は、前記混合手段で得られる下水汚泥と木酢液の混合物を前記乾燥機に供給し、
    前記乾燥機は、前記下水汚泥と木酢液の混合物を、加熱乾燥し、
    木質系バイオマスを加熱してテルペン類含有蒸気を発生させる手段と、
    前記テルペン類含有蒸気と、前記乾燥機で加熱乾燥して得られる下水汚泥を主成分とする固形燃料とを接触させる手段とを有することを特徴とする下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置。
  7. 前記テルペン類含有蒸気を発生させる手段は、前記乾燥機で下水汚泥を加熱乾燥した廃熱を利用して木質系バイオマスを加熱することを特徴とする請求項5又は6に載の下水汚泥を主成分とする固形燃料製造装置。
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