JP2004361013A - 水分を含む廃棄物の乾燥方法および乾燥システム - Google Patents

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Abstract

【課題】下水汚泥の如き水分を多く含む廃棄物を乾燥させて、固形燃料等の有用物を得るに際し、系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することのできる水分を含む廃棄物の乾燥システムを提供する。
【解決手段】水分を含む廃棄物1を加熱して、乾燥物と、水蒸気を含むガスとを得るための乾燥機7と、乾燥機7から排出される水蒸気を含む高温ガスを断熱圧縮して、昇圧によって昇温されたガスを得るための圧縮機9と、圧縮機9から排出されるガスを乾燥機7に導くためのガス流通路15と、ガス流通路15に対して連続的に形成され、かつ乾燥機7内の水分を含む廃棄物1との間で熱交換可能に配設された潜熱伝導用ガス流通路13とを含む廃棄物の乾燥システム。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水汚泥、家畜糞尿、厨芥等の如き水分を多く含む廃棄物を加熱して乾燥させ、悪臭や腐敗等が発生せず管理が容易で固形燃料等として利用することのできる乾燥物を得るための廃棄物の乾燥方法および乾燥システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、下水汚泥等の水分を含む廃棄物を乾燥させて、固形燃料を製造する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、特定の乾燥室に、有機物を含有する泥状物及び熱風と、添加剤として生石灰と微粉炭又は粉末活性炭とを導入し、該泥状物を転動造粒しながら乾燥し、前記乾燥室から造粒した乾燥物を取り出すことを内容とする泥状物からの固形燃料の製造方法が、記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−106773号公報(第2頁の特許請求の範囲)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
下水汚泥等の水分を多く含む廃棄物を加熱して乾燥させ、固形燃料の如き有用物を得るに際して、多量の水分を蒸発させるために、多くのエネルギーが必要である。
そのため、水分を多く含む廃棄物(特に有機廃棄物)は、バイオマスとしての潜在的な利用可能性を有しながらも、固形燃料等を製造するための原料としては、あまり利用されていないのが実情である。
そこで、本発明は、水分を多く含む廃棄物を乾燥させて、固形燃料等の有用物を得るに際し、系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することができ、化石燃料等の使用量の削減や、二酸化炭素の発生量の削減を図ることのできる廃棄物の乾燥方法および乾燥システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水分を含む廃棄物を乾燥機内で加熱して乾燥させたときに発生する水蒸気を含むガスに対し、圧縮機を用いて断熱圧縮し、昇圧によって昇温させた後、このガスを乾燥機に戻して、当該ガスに含まれている水蒸気を凝縮させ、凝縮水の生成と同時に発生する潜熱を、乾燥機の熱源として用いれば、系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することができること等に想到し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明(請求項1)の水分を含む廃棄物の乾燥方法は、(A)下水汚泥の如き水分を含む廃棄物を加熱して、該廃棄物の乾燥物と、水蒸気を含むガスとを得る乾燥工程と、(B)前記水蒸気を含むガスを断熱圧縮して、昇圧によって昇温されたガスを得た後、該ガスを前記工程(A)に戻して、該ガスに含まれている水蒸気の凝縮に伴って発生する潜熱を、前記工程(A)の熱源の少なくとも一部として用いる潜熱利用工程とを含むことを特徴とする。
このように構成すれば、圧縮手段等の簡易な設備を追加するだけで、水分を含む廃棄物を乾燥させるために系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することができる。
【0007】
本発明の水分を含む廃棄物の乾燥方法は、さらに、前記工程(A)の前工程として、前記水分を含む廃棄物を予熱する予熱工程を含み、かつ、前記工程(B)の後工程として、前記水蒸気の凝縮によって生成した凝縮水を、前記予熱工程の熱源の少なくとも一部として用いる顕熱利用工程を含むように、構成することができる(請求項2)。
このように予熱工程および顕熱利用工程を含むことによって、系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)の更なる削減を図ることができる。
【0008】
本発明(請求項3)の水分を含む廃棄物の乾燥システムは、水分を含む廃棄物を加熱して、該廃棄物の乾燥物と、水蒸気を含むガスとを得るための乾燥機と、前記乾燥機から排出される前記水蒸気を含むガスを断熱圧縮して、昇圧によって昇温されたガスを得るための圧縮機と、前記圧縮機から排出される前記ガスを前記乾燥機に導くためのガス流通路と、前記ガス流通路に対して連続的に形成され、かつ前記乾燥機内の前記水分を含む廃棄物との間で熱伝導可能に配設された潜熱伝導用ガス流通路とを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の水分を含む廃棄物の乾燥システムは、さらに、前記乾燥機の前流側に設けられる、前記水分を含む廃棄物を予熱するための予熱機と、前記潜熱伝導用ガス流通路の後流側に設けられる、前記予熱機内の前記水分を含む廃棄物との間で熱伝導可能に配設された顕熱伝導用ガス流通路とを含むことができる(請求項4)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水分を含む廃棄物の乾燥方法は、水分を含む廃棄物を予熱するために必要に応じて設けられる予熱工程と、水分を含む廃棄物を加熱して乾燥させるための乾燥工程と、乾燥工程で生じる高温多湿のガスを圧縮して昇温させた後、この昇圧および昇温されたガスを、乾燥工程に導き、当該ガス中の水蒸気の凝縮によって発生する潜熱を、乾燥工程の熱源として用いる潜熱利用工程と、前記水蒸気の凝縮によって生成した高温の凝縮水を、前記予熱工程の熱源として用いる顕熱利用工程と、凝縮時に生成する凝縮水を回収する凝縮水回収工程とからなるものである。
【0011】
以下、各々の工程毎に説明する。
[予熱工程]
本工程は、水分を含む廃棄物を、予熱機等を用いて予熱する工程である。
ここで、水分を含む廃棄物の具体例としては、例えば、下水汚泥、家畜糞尿、厨芥等の有機廃棄物が挙げられる。これらの有機廃棄物は、水分の含有量が多いバイオマスであり、乾燥させることによって、悪臭や腐敗の生じない保管し易い固形分になり、固形燃料や、肥料の原料等として利用することができる。
本工程における加熱温度は、特に限定されないが、通常、40〜80℃程度である。
予熱の工程は、単一でもよいし、あるいは複数でもよい。なお、複数の予熱工程を設ける場合は、原料供給側(前流側)から順次、段階的に加熱温度を高めていけばよい。
なお、本工程は、必要に応じて設けられるものであり、省略することもできる。
【0012】
[乾燥工程]
本工程は、予熱工程を経た後、水分を含む廃棄物を、乾燥機等を用いて加熱して、該廃棄物の乾燥物と、水蒸気を含む高温のガスとを得る工程である。
本工程における加熱温度は、特に限定されないが、通常、100〜120℃である。
加熱時間は、水分を含む廃棄物が十分に乾燥されるのであれば、特に限定されることがなく、処理すべき廃棄物の量や加熱温度等の条件に応じて、適宜定めればよい。
【0013】
[潜熱利用工程]
本工程は、乾燥工程で得られた水蒸気を含むガスを、圧縮機等の気体圧縮手段を用いて断熱圧縮して、昇圧および昇温されたガスを得た後、該ガスを乾燥工程に戻して、該ガスに含まれている水蒸気の凝縮と同時に発生する潜熱を、乾燥工程の熱源の少なくとも一部として用いる工程である。
気体圧縮手段によるガスの昇温の前後の温度差は、特に限定されないが、好ましくは、10〜50℃、より好ましくは15〜30℃である。該温度差が10℃未満では、後工程で生じる潜熱の量が少なくなり、系外から新たに供給すべきエネルギー量を削減しようとする本発明の目的を十分に達成することができなくなる。該温度差が50℃を超えると、圧縮機の負荷が大きくなって、圧縮に要するコストが増大するなどの不都合がある。
水蒸気を含むガスは、圧縮機等の気体圧縮手段に導入する前に、減圧条件下に置いて、通常の温度(100℃程度)よりも低い温度(例えば、80〜90℃)にすることもできる。すなわち、前工程である乾燥工程において、水分を含む廃棄物を減圧条件下で加熱すれば、比較的低い温度(例えば、80〜90℃)で、飽和水蒸気を含むガスが得られるので、このガスを圧縮機等で断熱圧縮すれば、昇圧後の圧力および昇温後の温度を所定の数値以下に抑えることができ、反応系の圧力および温度を全体的に低いレベルにして運転することが可能である。
【0014】
断熱圧縮して得られたガスは、昇温されかつ飽和水蒸気を含んだ状態を保ったまま、ガス流通路によって乾燥工程に戻され、潜熱伝導用ガス流通路(乾燥工程における流通路)の壁体を熱伝導媒体として、当該ガスよりも温度の低い、乾燥機内の水分を含む廃棄物との間の熱伝導によって、温度が低下する。そして、潜熱伝導用ガス流通路内のガスの温度の低下によって、当該ガス流通路内で、ガスに含まれている水蒸気の凝縮が起こり、凝縮水が生成するとともに、潜熱が発生する。発生した潜熱は、潜熱伝導用ガス流通路の壁体を熱伝導媒体として、乾燥機内の水分を含む廃棄物に伝わり、当該廃棄物の温度を上昇させる。その結果、水分を含む廃棄物を乾燥させるために系外(例えば、化石燃料を用いるボイラ)から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することができる。
なお、潜熱の熱量は、顕熱と比べて非常に大きい。本発明においては、潜熱の熱量の大きさに着眼して、潜熱を有効利用するものである。
【0015】
[顕熱利用工程]
本工程は、必要に応じて設けられる工程であって、潜熱利用工程における水蒸気の凝縮によって生成した凝縮水の顕熱を、予熱工程の熱源の少なくとも一部として用いる工程である。
上述の乾燥機における潜熱利用工程で水蒸気が凝縮した後のガスは、温度が低下しかつ凝縮水および飽和水蒸気を含んだ状態を保ったまま、ガス流通路によって予熱工程に戻され、潜熱伝導用ガス流通路の壁体を熱伝導媒体として、当該ガスよりも温度の低い、予熱機内の水分を含む廃棄物と熱交換して、温度が低下する。逆に、予熱機内の水分を含む廃棄物は、温度が上昇する。このように、乾燥機に供給される前の水分を含む廃棄物の温度が上昇することから、乾燥機において系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を更に削減することが可能となる。
【0016】
[凝縮水回収工程]
本工程は、必要に応じて設けられる工程であって、潜熱利用工程における水蒸気の凝縮によって生成する凝縮水を、気液分離器等の気液分離手段や、その他の液体回収手段を用いて、ガスと分離して回収する工程である。
【0017】
次に、本発明の水分を含む廃棄物の乾燥システムの一例を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の水分を含む廃棄物の乾燥システムの一例を模式的に示す図、図2は、図1中の乾燥機における潜熱の移動を説明するための概念図である。
図1中、下水汚泥(水分を含む廃棄物)1は、まず、常温(例えば、20℃)でホッパ5内に投入される。下水汚泥1は、ホッパ5を通過する顕熱伝導用ガス流通路11内の比較的高温(例えば50〜70℃程度)のガスによって加温され、例えば30〜40℃程度に温度が上昇する。
【0018】
ホッパ5から排出された下水汚泥1は、供給路2を通過した後、予熱機6内に供給される。下水汚泥1は、予熱機6を通過する顕熱伝導用ガス流通路12内の高温(例えば80〜100℃程度)のガスによって予熱され、温度が例えば50〜70℃程度に上昇する。
予熱機6から排出された下水汚泥1は、供給路3を通過した後、乾燥機7内に供給される。下水汚泥は、乾燥機7を通過する潜熱伝導用ガス流通路13内の高温(例えば100〜140℃程度)のガス、およびボイラ8等の系外からの熱源によって加熱され、温度が例えば100〜120℃程度に上昇する。
なお、乾燥機7内を減圧雰囲気にするために、減圧装置(図示せず)を併設してもよい。
【0019】
乾燥機7としては、例えば、所定の流量で供給される下水汚泥を連続的に加熱し乾燥させる連続式の乾燥機を用いてもよいし、あるいは、所定の量の下水汚泥を貯留槽に貯留して加熱乾燥させる処理を繰り返すバッチ式の乾燥機を用いてもよい。本発明においては、潜熱の効率的な利用を図る観点から、連続式の乾燥機を用いることが、好ましい。
連続式の乾燥機としては、例えば、処理対象物である下水汚泥を流入させるための流入口と、下水汚泥を所定の速度で一方向に移動するための搬送手段と、搬送手段の周囲に設けられる加熱手段と、下水汚泥の乾燥物を排出させるための排出口とを有するものが挙げられる。
【0020】
ここで、連続式の乾燥機内の搬送手段としては、例えば、水平軸及び該水平軸上に形成された螺旋状の翼を有し、水平軸の回転に伴って螺旋状の翼の間の下水汚泥が一方向に移動するように構成したスクリューや、下水汚泥を収容し得る上方が開口した収容部を周面上に多数設けたベルトコンベア等が挙げられる。
乾燥機7の加熱手段としては、例えば、後述する潜熱の利用による熱源(系内の熱回収による熱源)と、ボイラ8等の熱源(系外から供給される化石燃料等に由来する熱源)との組み合わせが挙げられる。
【0021】
乾燥機7内において、下水汚泥は、加熱乾燥されて乾燥物となる。この乾燥物は、熱処理によって殺菌され、かつ水分が除去されているため、悪臭や腐敗が生じることがなく、長期保存の可能な固形燃料等として用いられる。
一方、下水汚泥に含まれている水分は、加熱されて蒸発し、高温のガス中の水蒸気となる。この水蒸気を含むガスは、乾燥機7から排出され、ガス流通路14を介して圧縮機9内に流入する。流入時のガスの温度は、例えば、90〜110℃程度である。流入後のガスは、圧縮機9内で断熱圧縮されて、飽和水蒸気を含む状態を維持したまま、例えば、10〜30℃程度、温度が上昇する。
【0022】
昇圧によって昇温されたガスは、圧縮機9から排出され、ガス流通路15を経由して乾燥機7内の潜熱伝導用ガス流通路13に導かれる。潜熱伝導用ガス流通路13は、例えば、熱伝導性を有する金属等の材質からなる壁体で構成された管路である。
なお、図1中の符号11、12、13、15で示される部分を含むガス流通路は、通常、圧縮機9から気液分離器10に亘って連続的に延びる管路として構成されている。ただし、少なくとも、符号11、12、13で示される部分については、ガス中の水蒸気の凝縮によって発生する潜熱、および凝縮水の顕熱を、下水汚泥の昇温に利用し得るように、熱伝導性の高い材料(例えば、ステンレス等の金属)で形成する必要がある。逆に、符号11、12、13で示される部分以外のガス流通路の部分については、ガスの温度の低下を抑制するために、断熱性を有する材料で形成することが望ましい。
【0023】
圧縮機9から排出されたガスに含まれている水蒸気の一部は、潜熱伝導用ガス流通路13内で凝縮して凝縮水となる。その際、凝縮水の生成と同時に潜熱が発生する。
この潜熱は、図2に概念図として示すように、下水汚泥を加熱するための熱源として利用される。すなわち、図2中、圧縮機9から排出されたガス21は、ガス流通路15を通過した後、乾燥機4に達し、乾燥機4内の下水汚泥1との間で熱移動を生じ得るように配置された潜熱伝導用ガス流通路13内を流通する。潜熱伝導用ガス流通路13内のガスは、当該ガス流通路13を形成する壁体(典型的には管体)13aを熱伝導媒体として、下水汚泥1によって冷却される。すると、潜熱伝導用ガス流通路13内を流通するガスに含まれている飽和水蒸気は、温度の低下によって凝縮し、凝縮水22を生成する。この凝縮と同時に、潜熱24が発生する。
【0024】
潜熱24は、図2中の破線の矢印で示すように、ガス流通路13の壁体13aを熱伝導媒体として、下水汚泥1に伝わり、下水汚泥1の温度を上昇させる。それによって、下水汚泥1を乾燥させるために必要なボイラ8からの熱25の量を大幅に削減することができる。
下水汚泥1に含まれている水分は、水蒸気を含むガス23となって、乾燥機4から排出され、ガス流通路14を経て圧縮機9内に流入する。以後、上述と同様の過程を繰り返すことによって、乾燥機7における潜熱による加熱を連続的に行なうことができる。
【0025】
予熱機6およびホッパ5についても、凝縮水の顕熱を利用して加熱することができる。すなわち、上述の顕熱伝導用ガス流通路11、12の壁体を熱伝導媒体として、予熱機6およびホッパ5内の下水汚泥を加熱することができる。
ホッパ5における顕熱伝導用ガス流通路11を通過したガスは、気液分離器10によって、水(凝縮水の集合体)とガスとに分離される。
【0026】
乾燥機7内の加熱によって生成した下水汚泥の乾燥物は、さらに、加熱による部分的炭化等の処理を施してもよい。部分的炭化を行なうには、下水汚泥の乾燥物を加熱炉内に投入して、所定の時間、高温下(例えば、250〜400℃)で加熱すればよい。部分的に炭化させて得られた固形物は、単位質量当たりの発熱量が大きく、微粉炭燃料に匹敵する高品質の固形燃料として用いることができる。
【0027】
本発明の水分を含む廃棄物の乾燥システムは、エネルギーの回収効率が高いという特長を有する。すなわち、上述の例において、下水汚泥の有するエネルギー量を「A」、乾燥物(固形燃料等)を得るために系外から導入するエネルギー量を「B」、乾燥物(固形燃料等)のエネルギー量を「C」とした場合、エネルギー回収効率(C/(A+B))は、本発明では潜熱の利用によって「B」が小さくなるため、大きくなる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の乾燥方法および乾燥システムによれば、水分を含む廃棄物を加熱乾燥させて、悪臭等を生じない保存し易い固形物(固形燃料等)を得るに際し、加熱乾燥処理で発生する水蒸気の潜熱を有効利用しているため、系外から新たに供給すべきエネルギー量(熱量)を大幅に削減することができる。その結果、ボイラ等の加熱手段で用いられる化石燃料の使用量の削減や、二酸化炭素の排出量の削減などを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水分を含む廃棄物の乾燥システムの一例を模式的に示す図である。
【図2】図1中の乾燥機における潜熱の移動を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1 下水汚泥(水を含む廃棄物)
2,3 供給路
4 下水汚泥の乾燥物
5 ホッパ
6 予熱機
7 乾燥機
8 ボイラ
9 圧縮機
10 気液分離器
11,12 顕熱伝導用ガス流通路
13 潜熱伝導用ガス流通路
14,15 ガス流通路
13a 壁体
16 回収された水(凝縮水)
17 ガス
21 加圧ガス
22 凝縮水
23 水蒸気を含むガス
24 潜熱
25 ボイラからの熱

Claims (4)

  1. (A)水分を含む廃棄物を加熱して、該廃棄物の乾燥物と、水蒸気を含むガスとを得る乾燥工程と、
    (B)前記水蒸気を含むガスを断熱圧縮して、昇圧によって昇温されたガスを得た後、該ガスを前記工程(A)に戻して、該ガスに含まれている水蒸気の凝縮に伴って発生する潜熱を、前記工程(A)の熱源の少なくとも一部として用いる潜熱利用工程と、
    を含むことを特徴とする水分を含む廃棄物の乾燥方法。
  2. 前記工程(A)の前工程として、前記水分を含む廃棄物を予熱する予熱工程を含み、かつ、前記工程(B)の後工程として、前記水蒸気の凝縮によって生成した凝縮水を、前記予熱工程の熱源の少なくとも一部として用いる顕熱利用工程を含む請求項1に記載の水分を含む廃棄物の乾燥方法。
  3. 水分を含む廃棄物を加熱して、該廃棄物の乾燥物と、水蒸気を含むガスとを得るための乾燥機と、
    前記乾燥機から排出される前記水蒸気を含むガスを断熱圧縮して、昇圧によって昇温されたガスを得るための圧縮機と、
    前記圧縮機から排出される前記ガスを前記乾燥機に導くためのガス流通路と、前記ガス流通路に対して連続的に形成され、かつ前記乾燥機内の前記水分を含む廃棄物との間で熱伝導可能に配設された潜熱伝導用ガス流通路と、
    を含むことを特徴とする水分を含む廃棄物の乾燥システム。
  4. 前記乾燥機の前流側に設けられる、前記水分を含む廃棄物を予熱するための予熱機と、前記潜熱伝導用ガス流通路の後流側に設けられる、前記予熱機内の前記水分を含む廃棄物との間で熱伝導可能に配設された顕熱伝導用ガス流通路とを含む請求項3に記載の水分を含む廃棄物の乾燥システム。
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