JP5172054B2 - ポリヌクレオチドを細胞にトランスフェクトさせる治療用組成物の製造におけるマグネシウム(Ma2+)の使用、および遺伝子治療に有用な組成物 - Google Patents
ポリヌクレオチドを細胞にトランスフェクトさせる治療用組成物の製造におけるマグネシウム(Ma2+)の使用、および遺伝子治療に有用な組成物Info
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Description
【発明の背景】
本発明は、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクションを改善する治療用組成物の製造のためのマグネシウム(Ma2+)の使用に関する。かかる組成物は遺伝子治療、ワクチン接種、および遺伝子ベースの生成物がin vivoで細胞に投与される治療または予防状況のいずれにも有用である。
【0002】
遺伝子治療は一般に、主として恒久的治癒が機能的遺伝子を導入することにより達成され得る遺伝性の欠損疾患(嚢胞性繊維症、栄養失調、血友病など)に適用できると考えられている。しかしながら、はるかに多くの疾患群、特に後天的疾患(癌、エイズ、多発性硬化症など)は、有益なタンパク質を産生するよう宿主細胞を一時的に操作することにより治療できる可能性がある。
【0003】
応用としては、例えば筋ジストロフィーの、または嚢胞性繊維症の治療がある。デュシェーヌ/ベッカー筋ジストロフィーおよび嚢胞性繊維症の遺伝子が同定されており、それらはそれぞれジストロフィンおよ嚢胞性繊維症膜貫通調節タンパク質(CFTR)と呼ばれるポリペプチドをコードしている。これらの遺伝子の、それぞれ患者の筋肉または肺細胞内での直接発現は、標的とされる組織における機能的ポリペプチドの発現により症状の著しい改善に寄与するはずである。さらに嚢胞性繊維症の研究では、肺疾患の症状を著しく改善するためには、肺上皮細胞の約5%だけでCFTR遺伝子産物の発現が達成されればよいことが示唆されている。
【0004】
遺伝子治療のもう1つの応用はワクチン接種である。これに関しては、脊椎動物細胞において導入されたポリペプチドによりコードされる免疫原産物を発現・分泌させるか、または主要組織適合抗原に関してこれら細胞に提示させ、それにより発現した免疫原に対する免疫応答を惹起する。機能的ポリヌクレオチドは、一時的トランスフェクションと呼ばれる、注目される遺伝子の一時的発現、またはポリヌクレオチドの宿主ゲノムへの組み込みの結果起こる宿主細胞の永久的トランスフェクションのいずれかが起こる種々の技術により細胞に導入することができる。
【0005】
遺伝子治療の成功は、生物の細胞内へのゲノム情報の効果的な送達と発現にかかっている。今日用いられているほとんどの送達メカニズムが、ウイルスベクター、特にアデノおよびレトロウイルスベクターを含んでいる。ウイルスは、細胞膜の通過、リソソーム分解の回避、それらのゲノムの核への送達を含む、この目的を達成するための多様で極めて精巧なメカニズムを発達させており、そのためにヒトに適用されるワクチン接種または遺伝子治療における多くの遺伝子送達適用において使用されてきた。このウイルスの使用にはいくつかの不利な点があり、すなわち、レトロウイルスベクターは大きなDNA(例えば、およそ13Kbのジストロフィン遺伝子)を収容することができないこと、レトロウイルスゲノムは宿主細胞のDNAに組み込まれるが、そうすると受容細胞に遺伝子変異を引き起こし、感染力のあるウイルス粒子がその生物内または環境中に拡散される可能性があること、またアデノウイルスベクターは処置された患者で強力な免疫応答を誘導し得ることである(Mc Coy et al., Human Gene Therepy 6 (1995), 1553-1560; Yang et al., Immunity 1 (1996), 433-442)。しかしながらやはり、これらの欠点にもかかわらず、現在のところウイルスベクターはそれらの有効性のため最も有用な送達系となっている。
【0006】
非ウイルス送達系も開発されており、それらには受容体を介したメカニズムに基づくもの(Perales et al., Eur. J. Biochem. 226 (1994), 255-266; Wagner et al., Advanced Drug Delivery Reviews 14 (1994), 113-135)、ポリアミドアミンなどの高分子を介したトランスフェクション(Haensler and Szoka, Bioconjugate Chem. 4 (1993), 372-379)、樹枝状結晶高分子(WO95/24221)、ポリエチレンイミンもしくはポリプロピレンイミン(WO96/02655)、ポリリジン(US−A−5 595 897もしくはFR2 719 316)に基づくもの、またはDOTMA(Felgner et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84 (1987), 7413-7417)、DOGSもしくはトランスフェクタム(Transfectam)(商標名)(Behr et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86 (1989), 6982-6986)、DMRIEもしくはDORIE(Felgner et al., Methods 5 (1993), 67-75)、DC-CHOL(Gao and Huang, BBRC 179 (1991), 280-285)、DOPTA(商標名)(McLachlan et al., Gene Therepy 2 (1995), 674-622)またはリポフェクトアミン(Lipofectamine)(商標名)などの脂質を介したトランスフェクション(Felgner et al., Nature 337 (1989), 387-388)に基づくものがある。これらの系は、大規模生産、安全性、トランスフェクト可能な細胞の標的化、免疫原性が低い、また大きなDNA断片を送達できるという点で潜在的優位性を提供するものである。しかしながらやはり、in vivoにおけるそれらの有効性には限りがある。
【0007】
1990年、ついに、Wolff et al.(Science 247 (1990), 1465-1468)が、裸の状態の(むき出しの状態の)RNAまたはDNAを、特殊な送達系を用いずに直接マウス骨格筋へ注入した結果、筋肉細内でリポーター遺伝子が発現することを示した。細胞をトランスフェクトするためのこの技術は簡便であるという利点を与え、行われてきた実験は、肺(Tsan et al., Am. J. Physiol. 268 (1995), L1052-L1056; Meyer et a;., Gene Therepy 2 (1995), 450-460)、脳(Schwartz et al., Gene therapy 3 (1996), 405-411)、関節(Evans and Roddins, Gene therapy for arthritis; In Wolf (ed) Gene Therapeutics: Methods and Applications of direct Gene Transfer. Birkhaiser. Boston (1990), 320-343)、甲状腺(Sikes et al., Human Gen. Ther. 5 (1994), 837-844)、皮膚(Raz et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91 (1994), 9519-9523)および肝臓(Hickman et al., Hum. Gene Ther. 5 (1994), 1477-1483)への送達のためのこの系の有用性を支持している。
【0008】
しかしながらやはり、Davis et al., (Human Gene Therapy 4 (1993), 151-159 and Human Mol. Genet. 4 (1993), 733-740)は、in vivoにおいて骨格筋へ注入された裸のDNAの発現は極めて多様であることを観察し、これは例えば主要な筋疾患の治療には不十分であると考えられる。筆者らは、筋肉に比較的大容積の高張スクロース、もしくは筋肉の再生を刺激するために毒物、例えばヘビから単離した心臓毒を予め注入して遺伝子導入の効率を改良するための解決法を提案する。しかしながらやはりこれらの方法は有望ではあるが、ヒトの治療には適用できないであろう。
【0009】
【発明の概要】
このように利用可能な送達法は、in vivo遺伝子治療におけるそれらの実行に関する安全性または有効性の点で満足できるものではない。
【0010】
従って本発明に潜在する技術上の問題は、遺伝子治療における核酸分子の送達のための改良法および手段の提供にある。
【0011】
この技術上の問題は請求の範囲で規定される具体例の提供により解決される。
【0012】
このように本発明は、in vivoにおいてポリヌクレオチドを細胞へトランスフェクトするための治療用組成物の製造におけるマグネシウム(Mg2+)の使用に関する。驚くべきことに、ポリヌクレオチドを脊椎動物組織へトランスフェクトする場合に特にマグネシウムを添加することによって、トランスフェクション効率が劇的に向上することがわかった。このように本発明は好ましくは、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクションを改善する医薬組成物の製造におけるマグネシウム(Mg2+)の使用に関する。本発明の範囲において「トランスフェクションを改善する」とは、このことについて、マグネシウム(Mg2+)を含まずに行われた導入に比べてマグネシウムが存在する場合に、細胞によるポリヌクレオチドの取り込みがより効果的であることを意味する。このことは、マグネシウムを使用しない場合に取り込まれたポリヌクレオチド量を比較し、さらにこの量と、同じ実験条件の下でマグネシウムを用いた場合に細胞により取り込まれた量を比較することによって確認することができる。好ましくはこのトランスフェクションの向上は、マグネシウム(Mg2+)を使用しない場合と比較してマグネシウム(Mg2+)を使用する場合に細胞へ導入されたポリヌクレオチドの発現量がより高くなることにより確認される。
【0013】
【発明の具体的説明】
本発明の使用により製造される治療用組成物は、限定されるものではないが遺伝子療法の範囲において患者の細胞または組織にポリヌクレオチドを送達するのに特に有用である。「遺伝子療法」とは、好ましくはin vivoにおける細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクションのための方法と理解される。特に「遺伝子治療」は、その遺伝子産物が標的組織で発現する場合、ならびにその遺伝子産物が特に血流中に放出される場合に関する。
【0014】
本発明の範囲において「トランスフェクション」とは、ポリヌクレオチドにウイルス粒子が随伴しない場合の細胞へのポリヌクレオチドの導入を意味する。このようにトランスフェクションは、ウイルス粒子を伴うポリヌクレオチドに関する感染とは区別されるべきである。
【0015】
マグネシウム(Mg2+)は:
ウイルスと水の相互作用を小さくし、ウイルスキャプシドへの水の浸透の拡大を低下させること(Chen et al., Arch. Biochem. Biophys. 342 (1997), 108-116);
核酸と結合すること(Rowatt et Williams, J. Inorg. Biochem. 46 (1992), 87-97);
熱処理によりDNアーゼIの不活性化に影響を及ぼすこと(Bickler et al., Biotechniques 13 (1992), 64-6);
解糖、RNA/DNA合成またはタンパク質合成などの代謝作用に関わること(Gunther, Magnesium 5 (1986), 53-9);
DNAにおいてその特異的な部位へのCタンパク質の結合に関する補因子(De et al., Biochemistry 37 (1998), 3831-8)、またはEcoRV制限エンドヌクレアーゼの補因子(Thielking et al., Biochemistry 31 (1992), 3727-32)として働くこと
がわかっている。
【0016】
日本国特許出願(JO8308673)要約は、アミノ酸ベースの細胞培養培地と組み合わせて血清フリー成分、またはMg、CaおよびZnから選択される二価の金属イオンを含むウイルス感染用培地中で調製した、ベクターとしてのウイルスを用いることにより、in vitroで細胞に遺伝子を導入する方法を開示している。
【0017】
本明細書において「マグネシウム(Mg2+)」とは、マグネシウムの二価の陽イオンを意味する。かかる製品は、例えば二硫化物、クロム酸塩、フッ価物、グルコン酸塩、酢酸塩、水酸化物、ヨウ化物、メトキシド、酸化物、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物などのような生物学的に許容される1つまたはいくつかの陰イオンを伴って市販されている(例えば、1994/1995年Aldrichカタログを参照)。好ましい具体例によれば、このマグネシウム(Mg2+)は塩化物と会合している(MgCl2)。
【0018】
好ましい具体例では、本発明の使用により製造される組成物中のマグネシウム量は、約0.1〜約100mM、好ましくは約0.1〜約10mMマグネシウムの範囲であり、いっそう好ましくは0.5mMである。またこの濃度は、特にマグネシウム濃度が影響を受け得る場合、当業者により調整されてもよい。例えば、この治療用組成物がさらにEDTAなどのキレート剤を含んでなる場合、キレート化によるマグネシウムも涸渇を補うため、マグネシウム濃度を改良することが好ましいであろう。このようなことは、ポリヌクレオチドが従前にTEなどの緩衝液(トリス−EDTA)中で製造された場合に起こり得る。
【0019】
好ましい具体例では、本発明の使用により製造される治療用組成物は、脊椎動物組織への投与のための形態である。このような組織としては、筋肉、皮膚、脳、肺、脾臓、脊髄、胸腺、心臓、リンパ、骨、軟骨、膵臓、腎臓、胆嚢、胃、腸、精巣、卵巣、子宮、直腸、神経系、眼、腺、結合組織、血液、腫瘍などが挙げられる。外来ポリヌクレオチドのトランスフェクションが向上していると考えられる細胞は、挙げられた標的組織の各々において認められたものである(筋細胞、気道細胞、造血細胞など)。投与は、シリンジまたは他の装置を用いて、皮内、皮下、静脈内、筋肉内、鼻腔内、脳内、気管内、動脈内、腹膜内、膀胱内、胸膜内、冠状動脈内、または腫瘍内注射によってなされてよい。また経皮投与も考えられ、吸入またはエアゾル投与がある。
【0020】
好ましい具体例では、その使用によって製造された治療用組成物は、より好ましくは筋肉内注射経路による筋肉組織への導入のためのものである。
【0021】
もう1つの好ましい具体例では、本発明は、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクションを改善する治療用組成物の製造におけるマグネシウムの使用を提案し、ここで、この治療用組成物は少なくとも1種のポリヌクレオチドを含有する組成物の投与からなる第二の投与とは独立に投与される。本発明によれば、第一の投与は第二の投与に先立って、第二の投与と同時に、または第二の投与に続いて行うことができ、また逆も同様である。治療用組成物の投与および第二の投与は、異なるまたは同一の送達経路(例えば、全身送達や標的化送達、または標的化送達系)によって行うことができる。好ましい具体例では、各々は同じ標的組織中へ、最も好ましくは注入によりなされるべきである。
【0022】
本発明の使用のさらに好ましい具体例では、治療用組成物はさらに少なくとも1種のポリヌクレオチドを含んでなる。特に好ましい具体例では、組成物に含まれるポリヌクレオチドは遺伝子を含み、その細胞中で遺伝子を機能的に発現させることができる。ポリヌクレオチドはDNAであってもRNAであってもよく、一本鎖であっても二本鎖であってもよく、直鎖状であっても環状であってよく、天然であっても合成であってもよく、改変されていてもいなくともよい(改変例としては、米国特許第5525711号、同第4711955号または欧州特許公開明細書第302 175を参照)。それは特に、ゲノムDNA、cDNA、mRNA、アンチセンスRNA、リボゾームRNA、リボザイム、トランスファーRNAまたはかかるRNAをコードするDNAであってもよい。「ポリヌクレオチド」と「核酸」は本発明に関しては同義語である。またポリヌクレオチドは、ポリペプチド、リボザイム、アンチセンスRNA、または細胞への送達において注目される別の分子を生成できる発現可能な核酸配列を含むプラスミドもしくは直鎖ポリヌクレオチドの形態であってもよい。またポリヌクレオチドは、例えばアンチセンスまたはリボザイム機能に関して細胞へ送達されるべきオリゴヌクレオチドであってもよい。
【0023】
本発明の特に好ましい具体例では、ポリヌクレオチドは裸のポリヌクレオチドであるか(Wolff et al., Science 247 (1990), 1465-1468)、またはポリペプチドと会合もしくは複合化したポリヌクレオチドである(ただし、このポリペプチドがウイルスのポリペプチドであるならば、ウイルスのポリペプチドと、または陽イオン化合物と、または細胞内のポリヌクレオチドの保護と取り込みにあずかり得る化合物のいずれかと組み合わせたこのポリヌクレオチドは感染力のあるウイルス粒子を形成することはない)(概要についてはLedley, Human Gene Therapy 6 (1995), 1129-1144を参照)。ポリヌクレオチドがそれと複合体を形成する陽イオン化合物は好ましくは陽イオン脂質であり、特にはWO98/34910に開示されたものである。DNAまたはRNAの双方が細胞に送達され、そこで注目されるポリペプチドを形成することができる。治療用組成物に存在するポリヌクレオチドはプラスミドDNAの形態であることが好ましい。ポリヌクレオチドが好ましい遺伝情報を含んでいるならば、それはコードされている比較的大量のポリペプチド合成を指示するであろう。細胞に送達されたポリヌクレオチドが免疫化ポリペプチドをコードしている場合、本発明の使用は、細胞内のウイルスを含む感染力のある病原体に対して、また腫瘍細胞に対して良好かつ有効な免疫性を達成するために適用できる。標的細胞による発現に必要な遺伝情報は、そのDNAのmRNAへの転写に、またmRNAのポリペプチドへの翻訳に必要とされる総ての要素を含んでなる。種々の脊椎動物系での使用に好適な転写プロモーターは十分に公知である。例えば、好適なプロモーターとしては、RSV、MPSV、SV40、CMV、または7.5kなどのウイルスプロモーター、ワクシニアプロモーター、誘導プロモーターなどが挙げられる。またポリヌクレオチドとしてはイントロン配列、ターゲッティング配列、輸送配列、複製または組み込みに関する配列が挙げられる。これらの配列は文献で報告されており、当業者ならば容易に入手することができる。またポリヌクレオチドは改変して、スペルミンなどの特殊な成分を用いて安定化させることもできる。
【0024】
一般に、組成物中のポリヌクレオチドの濃度は、約0.1μg/ml〜約20mg/mlである。本発明によれば、ポリヌクレオチドは、それが導入される標的細胞と同種であっても異種であってもよい。このポリヌクレオチドはポリペプチド、特に治療用または予防用ポリペプチドの総てもしくは一部をコードしていれば都合がよい。ポリペプチドは、大きさに関係なく、またグリコシル化されていようがいまいがポリヌクレオチドの転写産物のいずれかであると理解され、ペプチドおよびタンパク質を含む。治療用ポリペプチドとしては、主要な例として、動物またはヒトにおける欠陥もしくは欠損タンパク質を補償できるポリペプチド、または体内で有害な細胞を制限する、もしくは体内から有害な細胞を除去する有毒作用を通じて働くものが挙げられる。それらはまた、内生の免疫原として働いて体液性もしくは細胞性応答、またはその両方を誘発するポリペプチドを与える免疫性がある。このポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドの例としては、酵素、ホルモン、サイトカイン、膜受容体、構造ポリペプチド、輸送ポリペプチド、付着物質、リガンド、転写因子、翻訳因子、複製因子、安定化因子、抗体、さらに特にはCFTR、ジストロフィン、因子VIIIもしくはIX、HPV由来のE6もしくはE7、MUC1、BRCA1、インターフェロン、インターロイキンIL−2、IL−4、IL−6、IL−7、IL−12、GM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、1型単純ヘルペスウイルス(HSV−1)由来のtk遺伝子、p53、またはVEGF)がある。ポリヌクレオチドはまた抗体をコードすることもできる。これに関して、抗体にはいずれのクラスの全免疫グロブリン、キメラ抗体および二価もしくは多価抗原またはエピトープ特異性を有するハイブリッド抗体、ならびにハイブリッド断片および抗イディオタイプを含むF(ab)2、Fab’、Fabなどの断片が包含される(米国特許第4,699,880号)。
【0025】
さらに好ましい具体例では、組成物はさらにクロロキン;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、エタノール、1−メチルL−2−ピロリドンまたはそれらの誘導体などのプロトン性化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルスルホキシド、ジ−n−プロピルスホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、アセトニトリルまたは誘導体などの非プロトン性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含んでなる。この組成物は、サイトカイン、特にインターロイキン−10(IL−10)および例えばアクチンGなどのヌクレアーゼインヒビターからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含んでもよい。
【0026】
もう1つの好ましい具体例では、本発明の使用によって製造される組成物は、ヒトまたは動物の治療処置法で使用することができる。この特定の場合では、組成物は医薬上許容される注射用担体を含んでもよい(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th ed, 1980, Mack Publishing Co.を参照)。担体は好ましくは等張、低張、または弱高張であり、スクロース溶液により得られるような比較的低いイオン強度を持つ。さらにそれは滅菌水、発熱物質を含まない水、分散媒質、塗料および同等物、または賦形剤(例えば、トリス−HCl、酢酸塩、リン酸塩)、乳化剤、安定剤もしくはアジュバントを含んでなる、いずれの溶媒、水性もしくは幾分か水性である液体担体を含んでもよい。医薬製剤のpHは、in vivo適用に有用であるように好適に調節および緩衝される。
【0027】
もう1つの態様では、本発明はまた、ポリヌクレオチドを細胞へトランスフェクトする方法に関し、この方法は細胞をポリヌクレオチドと接触させる前、接触させると同時に、または接触させた後に、細胞と本発明の使用によって製造された組成物を接触させることを含んでなる。この方法は、in vivoで動物細胞に組成物を直接投与することにより適用されてもよい。本発明の実施によれば、標的化される「細胞」および「in vivo投与経路」は前記のように定義される。
【0028】
好ましくは、いくつかの治療適用においてポリヌクレオチドの送達および発現部位としては筋肉が使用される。これは動物が、皮膚を通じる直接注入によって便宜に接近できる比較的大きな筋肉塊を持っているからである。従って好ましい場合においては、本発明はin vivoにおいてポリヌクレオチドを、好ましくは裸の形態で、筋細胞へ導入する方法であって、in vivoにおいて少なくとも1種のポリヌクレオチドとマグネシウムを、好ましくは筋肉内に投与し、それによりポリヌクレオチドが組織の筋細胞へ導入される工程を含んでなる方法に関する。ポリヌクレオチドは、接触工程の後に筋細胞により発現された後、最終的には血流中へ分泌されて脊椎動物に治療効果をもたらす治療用ポリペプチドをコードしていてもよい。同様に、それは接触工程の後に筋細胞により発現され、免疫応答を生起し、それにより脊椎動物を免疫化する免疫原性ポリペプチドをコードしていてもよい。本発明の1つの重要な態様は、ポリヌクレオチドが機能し得る形でジストロフィンをコードしている、筋ジストロフィーの治療方法である。好ましくは組成物は筋肉組織に導入される。
【0029】
最後に、本発明は、細胞へのポリヌクレオチドのトランスフェクションを改善するためのマグネシウム(Mg2+)の使用に関する。
【0030】
以上のように本発明を説明したが、用いた用語は言葉の本質において制限的でなく説明のためのものであることが理解されべきである。前記教示から本発明の多くの修飾や改変が可能であることは明らかである。従って、本発明は明記したもの以外でも、特許請求の範囲内における実施とされうることが理解されるべきである。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を説明する。
【0032】
材料および方法
実施例では以下の材料および方法を使用する。
【0033】
1.プラスミド/二価イオン組成物の筋肉投与
プラスミドDNA(pTG11033:CMVプロモーター、β−グロビンイントロン、ルシフェラーゼカセット−WO98/34910)をBischoff et al., Analytical Biochemistry 254 (1997), 69-81に従い調製した。筋肉内注入に先立ち、試験分子をプラスミドDNA調製物と混合した。筋肉当たり、プラスミドDNA25μgを5〜10週齢のC57BL/10マウスに注入した。2つの脛骨前(右および左)筋肉に注入した(各々の筋肉をサンプルと考えた)。さらに各条件について最小および最大のルシフェラーゼ活性値の双方を除外した、これは、各条件についてのサンプル数=(2×各条件についてのマウスの数)−2を意味する。
【0034】
2.筋肉生検およびルシフェラーゼの測定
組成物の注入1週間、マウスを殺して脛骨前筋肉を回収、冷凍した。
ルシフェラーゼ活性は慣例の測定キット(ルシフェラーゼアッセイシステム、Promega)を用い、全筋肉抽出物について定量した。便宜には、筋肉をそれぞれ磨砕し、リポーター細胞溶解緩衝液(Promega)200μl中に希釈した。10μlサンプルを96穴プレートに入れ、基質100μlと混合した。ルシフェラーゼ活性はタンパク質mg当たり毎分発せされたRLUの数値として表した。
【0035】
3.タンパク質の測定
タンパク質はVCAタンパク質アッセイキット(Pierce)を用い、10μlサンプルについて測定した。
【0036】
実施例1:カルシウム(Ca 2+ )とは対照的に、マグネシウム(Mg 2+ )はルシフェラーゼ遺伝子を含んでなるプラスミドの遺伝子移入を増大させる
本実施例において、プラスミドpTG11033の原液をTE緩衝液(トリス10mM−EDTA1mM)で核酸濃度1μg/μlに調製した。
CaCl2およびMgCl2の原液を水で濃度1Mに調製した。
各条件につき4個体のC57BL/10マウスの右および左の脛骨前筋肉に、pTG11033(25μl/筋肉)および種々の濃度の塩化カルシウム(CaCl2:100,10,1,0.1mM)または塩化マグネシウム(MgCl2:100mM)を含んでなる種々の組成物を注入した。対照試験は二価イオンを添加せず、かつ0.9%NaCl 5μlを添加することを除き、同一条件で行う。注入量は30μlであった。
結果を図1に示す。それはCaCl2の添加により、試験した最小濃度(0.1mM)においてでさえ注入された筋肉のルシフェラーゼ活性が劇的に阻害されること(CaCl2の最終濃度に応じて3〜100倍低下)を示している。逆に、MgCl2は注入された筋肉のルシフェラーゼ活性を増大させた(本実施例において約3倍)。
【0037】
実施例2:MgCl 2 の連続希釈
本実施例において、プラスミドpTG11033は0.9%NaClで調製し、1μg/μlで保存した。MgCl2の連続希釈液を0.9%NaClで調製し、pTG11033原液に加え、最終溶量30μlにした。対照は0.9%NaCl 5μlを添加した同量のプラスミドを含んだ。MgCl2溶液のイオン強度は当業者に十分公知な方法により適当な容量の水で平衡化した。
前記に記載のように、各条件につき4個体のマウスに注入した。
結果を図2に示す。それはMgCl2が注入された筋肉のルシフェラーゼ活性に影響を及ぼすことを示す。最小用量(0.1mM)のMgCl2では注入された筋肉のルシフェラーゼ活性に影響はなかったが、1mM MgCl2の存在下で注入された筋肉におけるルシフェラーゼ活性は高くなり、10mM MgCl2を使用した場合には対照と同等であり、さらに高濃度では強く阻害された。 さらに厳密な濃度範囲(0.1,0.5,1,2,5,10mM)のMgCl2を実施例2について記載したものと同一の条件を用いて評価した。0.9%NaCl中のプラスミドpTG11033調整物を使用した場合、至適濃度は0.5mMであることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pTG11033の筋肉内トランスフェクションにおけるCaCl2およびMgCl2の拮抗作用を示す。NaCl0.9%緩衝液(対照、NaCl)またはCaCl2 0.1〜100mMもしくはMgCl2 100mMのいずれかを添加したプラスミド25μgの注入7日後に測定したマウスの左右脛骨前筋肉のルシフェラーゼ活性。バーは6回の測定のタンパク質mg当たりの毎分のRLU(相対光量単位)の平均+/−標準誤差である。
【図2】図2は、ルシフェラーゼ−プラスミド(pTG11033)の筋肉内移入におけるMgCl2の用量の影響を示す。バーは6回の測定のタンパク質mg当たりの毎分のRLUの平均+/−標準誤差である。ルシフェラーゼ活性はNaCl 0.9%(白抜きのバー)または種々の濃度のMgCl2(黒塗りのバー)のいずれかを添加したC57BL/10マウス(各群につきマウス4個体)へのプラスミド25μgの注入7日後に測定した。
【図3】図3は、ルシフェラーゼ−プラスミド(pTG11033)の筋肉内移入におけるMgCl2の用量の影響を示す。バーは6回の測定のタンパク質mg当たりの毎分のRLUの平均+/−標準誤差である。ルシフェラーゼ活性はNaCl 0.9%(白抜きのバー)または種々の濃度のMgCl2(黒塗りのバー)のいずれかを添加したC57BL/10マウス(各群につきマウス4個体)へのプラスミド25μgの注入7日後に測定した。
Claims (19)
- マグネシウム(Mg2+)を含んでなる、ポリヌクレオチドの細胞へのin vivoトランスフェクションのために用いられる治療用組成物。
- マグネシウムが塩化マグネシウム(MgCl2)である、請求項1記載の治療用組成物。
- 治療用組成物が約0.1〜約100mM、好ましくは約0.1〜約10mMのマグネシウム(Mg2+)を含有する、請求項1または2記載の治療用組成物。
- 治療用組成物が脊椎動物の標的組織への投与用である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- 投与が皮内、皮下、静脈内、筋肉内、鼻腔内、脳内、気管内、動脈内、腹膜内、膀胱内、胸膜内、冠状動脈内、または腫瘍内注射によってなされる、請求項4記載の治療用組成物。
- 投与が吸入またはエアゾル投与により肺へなされる、請求項4記載の治療用組成物。
- 標的組織が筋肉である、請求項4記載の治療用組成物。
- マグネシウム(Mg2+)の投与が、少なくとも1種のポリヌクレオチドを含有する組成物の、同標的組織への投与からなる第二の投与とは独立に行われる、請求項4〜7のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- マグネシウム(Mg2+)の投与が第二の投与に先立って行われる、請求項8記載の治療用組成物。
- 治療用組成物がさらに少なくとも1種のポリヌクレオチドを含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- ポリヌクレオチドが遺伝子を含有し、その遺伝子が細胞内で機能的に発現することができる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- ポリヌクレオチドが裸の状態である、請求項10または11記載の治療用組成物。
- ポリヌクレオチドが陽イオン成分、より好ましくは陽イオン脂質と複合体を形成している、請求項10または11記載の治療用組成物。
- ポリヌクレオチド濃度が0.1μg/ml〜20mg/mlの範囲である、請求項10〜13のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- 遺伝子がジストロフィンもしくは嚢胞性繊維症膜貫通調節タンパク質(CFTR)ポリペプチドの総てまたは一部をコードしている、請求項11記載の治療用組成物。
- 組成物がさらにクロロキン;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、エタノール、1−メチルL−2−ピロリドンまたはそれらの誘導体などのプロトン性化合物;ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルスルホキシド、ジ−n−プロピルスホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレア、アセトニトリルまたは誘導体などの非プロトン性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含んでなる、請求項1〜15のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- さらに組成物がサイトカインおよびアクチン−Gからなる群より選択される少なくとも1種の成分を含んでなる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- 治療用組成物がさらに医薬上許容される注射用担体を含んでなる、請求項1〜17のいずれか1項に記載の治療用組成物。
- 細胞をポリヌクレオチドと接触させる前、接触させると同時に、または接触させた後に、マグネシウム(Mg 2+ )を含んでなる少なくとも1種の組成物によって細胞へポリヌクレオチドをトランスフェクトする治療用組成物を、その細胞と接触させる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の治療用組成物。
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