JP5171344B2 - パーティクル検出システム、パーティクル検出方法及びプログラム - Google Patents

パーティクル検出システム、パーティクル検出方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システム、パーティクル検出方法及びプログラムに関する。
半導体デバイス、例えば、超LSI(Large Scale Integrated circuit)では、その表面に粒子状異物(以下「パーティクル」という)が付着した場合、回路が短絡する等して、当該半導体デバイスが機能しない虞がある。そのため、ウエハから半導体デバイスを製造する製造ラインにおいては、気体中にパーティクルが存在しているか否かの検査を行う必要がある。パーティクルの検査装置としては、ウエハ上のパーティクルにレーザ光を照射し、その散乱光を分析することによりパーティクルの数及びサイズを検出するOPC(Optical Particle Counter)が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、パーティクルを核として、飽和したアルコールをパーティクルに凝縮し、凝縮成長したパーティクルにレーザ光を照射し、その散乱光を分析することでパーティクルの数を計数するCPC(Condensation Particle Counter)が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、CPCはパーティクルのサイズを検出できないところ、CPCの前段に静電分級器を設けることで、そのサイズをも検出している。
特開平5−340885号公報 特開2007−248229号公報
しかしながら、特許文献1に記載のOPCは50nm以下の微小なパーティクルに対しては散乱強度が十分でない。また、CPCの前段に静電分級器を設けることによりパーティクルを計数することは可能であるが、計測対象外となるパーティクルが多く効率が悪いという問題があった。特に半導体製造ラインにおいてはパーティクル濃度が自動車排気ガス等と比較し、低いことから静電分級器では計数が困難という問題もあった。なお、特許文献2には当該課題を解決する手段は記載されていない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検出することが可能な最小粒径値が異なる複数のパーティクル検出装置を設けて、検出結果を分析することにより、効率よくパーティクルを計数することが可能なパーティクル検出システム、パーティクル検出方法、及びプログラムを提供することにある。
本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、該凝縮部により凝縮成長したパーティクルに光を照射する単一の照射手段と、該照射手段に設けられ、前記複数の凝縮部により凝縮成長されたパーティクルをそれぞれ照射するために前記照射手段の焦点を変更する焦点変更手段と、前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記照射手段によるパーティクルの照射により散乱する散乱光を受光する受光手段と、該受光手段により受光した散乱光に基づき、パーティクル数を計数する計数手段とを備えることを特徴とする。本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、各凝縮部の外周に設けられ、熱伝導率が凝縮部毎にそれぞれ異なる複数の断熱材と、該複数の断熱材に当接し、予め定められた温度にて加熱または冷却する温度調整部とを備えることを特徴とする。本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御部と、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部と、前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を前記流量記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、前記流量制御部は、前記読み出し手段により読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御するよう構成してあることを特徴とする。本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、前記複数の凝縮部それぞれに対して加熱または冷却する温度の制御を行う温度制御部と、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、最小粒径値に対応して温度を記憶した温度記憶部と、前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する温度を前記温度記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、前記温度制御部は、前記読み出し手段により読み出した温度に基づき、前記複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御するよう構成してあることを特徴とする。本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、気体が通過する経路長を変更する経路長変更手段と、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、最小粒径値に対応して経路長を記憶した経路長記憶部と、前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する経路長を前記経路長記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、前記経路長変更手段は、前記読み出し手段により読み出した経路長に基づき、各パーティクル検出装置の気体が通過する経路長を変更するよう構成してあることを特徴とする。本発明に係るパーティクル検出システムは、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御部と、前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、前記複数の凝縮部それぞれに対して加熱または冷却する温度の制御を行う温度制御部と、気体が通過する経路長を変更する経路長変更手段と、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、最小粒径値に対応して温度、流量及び経路長を記憶した記憶部と、前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する温度、流量及び経路長を前記記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、前記流量制御部は、前記読み出し手段により読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御するよう構成してあり、前記温度制御部は、前記読み出し手段により読み出した温度に基づき、前記複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御するよう構成してあり、前記経路長変更手段は、前記読み出し手段により読み出した経路長に基づき、各パーティクル検出装置の気体が通過する経路長を変更するよう構成してあることを特徴とする。
本発明に係るパーティクル検出システムは、前記算出手段は、検出することが可能な最小粒径値が小さいパーティクル検出装置に係るパーティクル数から、前記粒径値よりも大きい最小粒径値を検出することが可能なパーティクル検出装置に係るパーティクル数の差を算出する差分算出手段と、検出することが可能な最小粒径値が最も大きいパーティクル検出装置に係るパーティクル数を抽出する抽出手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るパーティクル検出方法は、計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出方法であって、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置へ、計測対象となる気体を複数の導入路を介して導入する導入ステップと、前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数をコンピュータの受信部により受信する受信ステップと、該受信ステップにより受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、前記コンピュータの制御部によりパーティクルの粒径分布を算出する算出ステップと、前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御ステップと、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付けステップと、前記受け付けステップにより受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を、最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部から読み出す読み出しステップとを備え、前記流量制御ステップは、前記読み出しステップにより読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御することを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、計測対象となる気体中のパーティクルの粒径分布をコンピュータに算出させるプログラムであって、コンピュータに、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置へ、計測対象となる気体が複数の導入路を介して導入された場合に、各パーティクル検出装置から送信されるパーティクル数を受信部により受信する受信ステップと、該受信ステップにより受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、制御部によりパーティクルの粒径分布を算出する算出ステップと、前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御ステップと、各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付けステップと、前記受け付けステップにより受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を、最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部から読み出す読み出しステップとを実行させ、前記流量制御ステップは、前記読み出しステップにより読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御することを特徴とする。
本発明にあっては、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なるパーティクル検出装置を複数用意する。複数の導入路からそれぞれ複数のパーティクル検出装置へ計測対象となる気体を導入する。受信部は複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する。そして算出手段は、受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する。具体的には、検出することが可能な最小粒径値が小さいパーティクル検出装置に係るパーティクル数から、前記粒径値よりも大きい最小粒径値を検出することが可能なパーティクル検出装置に係るパーティクル数の差を算出する。さらに、検出することが可能な最小粒径値が最も大きいパーティクル検出装置に係るパーティクル数を抽出する。
本発明にあっては、複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられる凝縮部は、導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長する。凝縮部により凝縮成長されたパーティクルには単一の照射手段により光が照射される。焦点変更手段は複数の凝縮部により凝縮成長されたパーティクルをそれぞれ照射するために照射手段の焦点を変更する。一方受光部は、複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、焦点変更手段により焦点が変更された後に照射手段によるパーティクルの照射により散乱する散乱光を受光する。最後に計数手段は、受光した散乱光に基づき、パーティクル数を計数する。
本発明にあっては、各凝縮部の外周には、熱伝導率が凝縮部毎にそれぞれ異なる複数の断熱材が設けられる。温度調整部は、複数の断熱材に当接しており、予め定められた温度にて加熱または冷却する。
本発明にあっては、検出することが可能な最小粒径値を変更する。受け付け手段では、最小粒径値の変更を受け付ける。複数の導入路それぞれに設けられる流量制御部は、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する。流量記憶部は最小粒径値に対応して流量を記憶しており、読み出し手段は、受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を流量記憶部から読み出す。そして、最小粒径値を変更すべく、流量制御部は、読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する。
本発明にあっては、検出することが可能な最小粒径値を変更する。受け付け手段では、最小粒径値の変更を受け付ける。温度制御部は複数の凝縮部それぞれに対して加熱または冷却する温度の制御を行う。温度記憶部は最小粒径値に対応する温度を記憶している。温度制御部は、変更した粒径値に対応する温度を読み出し、当該温度に基づき、複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御する。
本発明にあっては、検出することが可能な最小粒径値を変更する。受け付け手段では、最小粒径値の変更を受け付ける。経路長変更手段は気体が通過する経路長を変更する。また経路長記憶部は、最小粒径値に対応する経路長を記憶している。そして、経路長変更手段は、受け付けた粒径値に対応する経路長を読み出し、当該経路長に基づき、各パーティクル検出装置の気体が通過する経路長を変更する。
本発明にあっては、導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なるパーティクル検出装置を複数用意し、算出手段により、各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する。このように、最小粒径値が異なるパーティクル検出装置間の差を得ることにより、粒径分布を得ることが可能となる。従って気体中のパーティクルが低濃度の場合でも高精度でパーティクルの粒径分布を把握することが可能となる。また分級器を設けることなくパーティクルを粒径別に分類することが可能となる。
本発明にあっては、複数の凝縮部により凝縮成長されたパーティクルには単一の照射手段により光が照射される。焦点変更手段はパーティクルをそれぞれ照射するために照射手段の焦点を変更し、複数の受光部は、散乱する散乱光を受光する。最後に計数手段は、受光した散乱光に基づき、パーティクル数を計数する。このように、複数のパーティクル検出装置に対し一つの照射手段を適用することでより装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
本発明にあっては、各凝縮部の外周には、熱伝導率が凝縮部毎にそれぞれ異なる複数の断熱材が設けられる。温度調整部は、複数の断熱材に当接しており、予め定められた温度にて加熱または冷却する。従って温度制御部から加熱または冷却される温度は断熱材により凝縮部別に相違する。これにより、複数の凝縮部に対し一つの温度制御部を設けるだけでよく、装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
本発明にあっては、最小粒径値を変更すべく、流量制御部は、読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する。これにより、ユーザは自由に希望する粒径値を変更でき、また異なる粒径分布に係る結果を得ることも可能となる。
本発明にあっては、最小粒径値を変更すべく、温度制御部は、変更した粒径値に対応する温度を読み出し、当該温度に基づき、複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御する。これにより、ユーザは自由に希望する粒径値を変更でき、また異なる粒径分布に係る結果を得ることも可能となる。
本発明にあっては、最小粒径値を変更すべく、経路長変更手段は、受け付けた粒径値に対応する経路長を読み出し、当該経路長に基づき、気体が通過する経路長を変更する。これにより、ユーザは自由に希望する粒径値を変更でき、また異なる粒径分布に係る結果を得ることも可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
実施の形態1
以下本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1はパーティクル検出システムの概要を示す模式図である。パーティクル検出システムは大きくコンピュータ5、複数のパーティクル検出装置10、20、30及び導入路4を含んで構成される。パーティクル検出装置10、20、30(場合により100で代表する)は相互に検出することが可能な最小粒径値が相違する一方で、検出することが可能な最大粒径値が略同一のものを用いる。本実施の形態においては例として、パーティクル検出装置10が検出することが可能な最小粒径値は2.5nm、最大粒径値は3μm、パーティクル検出装置20が検出することが可能な最小粒径値は4nm、最大粒径値は3μm、パーティクル検出装置30が検出することが可能な最小粒径値は6nm、最大粒径値は3μmであるものとして説明する。また以下ではパーティクル検出装置100の数を3であるものとして説明するが2以上であればよく、この数及び粒径値に限定するものではない。
黒点で示すパーティクルを含むサンプルエアーは導入路4を通じて導入される。導入路4は中途で3方向に分岐しており、パーティクル検出装置10、20、30へそれぞれ連結される。パーティクル検出装置10、20、30は後述する内蔵ポンプにより、導入路4を介して導入されるサンプルエアーを吸引し、パーティクルの計数を行う。パーティクル検出装置10、20、30はパーソナルコンピュータ等のコンピュータ5に、有線または無線により接続されている。パーティクル検出装置10、20、30は計数したパーティクル数をコンピュータ5へ送信(出力)する。なお、本実施の形態においてはパーティクル検出装置10、20、30とコンピュータ5とがUSB(universal serial bus)ケーブルにより接続されている例を説明する。また、コンピュータ5はパーティクル検出装置10、20または30のいずれかに内蔵するようにしても良い。
以下に粒径分布の算出アルゴリズムの概要を説明する。ここで例として、最小粒径値2.5nmのパーティクル検出装置10がパーティクル数A個を計数し、最小粒径値4nmのパーティクル検出装置20がパーティクル数B個を計数し、最小粒径値6nmのパーティクル検出装置30がパーティクル数C個を計数したとする。計数データはコンピュータ5へ送信される。コンピュータ5は、最小粒径値が小さいパーティクル検出装置10により計数されたパーティクル数A個から、これよりも次に最小粒径値が大きいパーティクル検出装置20により計数されたパーティクル数B個を減算する。そして、コンピュータ5は、粒径2.5nm以上4nm未満のパーティクルが減算したA−B個存在すると判断する。
同様に、コンピュータ5は、最小粒径値が次に小さいパーティクル検出装置20により計数されたパーティクル数B個から、これよりも次に最小粒径値が大きいパーティクル検出装置30により計数されたパーティクル数C個を減算する。そして、コンピュータ5は、粒径4nm以上6nm未満のパーティクルが減算したB−C個存在すると判断する。最後に、コンピュータ5は、最小粒径値が最も大きいパーティクル検出装置30のパーティクル数C個を抽出し、粒径6nm以上のパーティクルが抽出したC個存在すると判断する。コンピュータ5はこれにより、サンプルエアー中のパーティクルの粒径分布を得ることが可能となる。
続いて、各パーティクル検出装置10、20、30及びコンピュータ5のハードウェア構成について詳述する。図2はパーティクル検出装置10のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。検出することが可能な最小のパーティクルの粒径が2.5nmのパーティクル検出装置10は、制御部11、入力部13、照射部14、受光部15、通信部16、温度制御部18、内蔵ポンプ19、キャピラリ111、フィルタ112、飽和部113、液部114、凝縮部としてのコンデンサ部115、ヒータ181、183、冷却部182、光学系収納部140及び導入路4等を含んで構成される。内部にCPU(central processing unit)及び制御プログラムが記述されたメモリを実装する制御部11は、バス17を介して入力部13、通信部16、内蔵ポンプ19、照射部14、受光部15及び温度制御部18等の各ハードウェアに接続されており、内部の制御プログラムに従い各種ソフトウェア処理を実行する。
内蔵ポンプ19の吸引により、導入路4からパーティクルを含むサンプルエアーが導入される。なお、内蔵ポンプ19の前段にはパーティクルを回収するためのフィルタ(図示せず)が設けられている。ここで導入される流量は約0.3LPM(Litter Per Minute)である。導入路4は上方に向かう上方導入路41及びフィルタ112が設置された側へ向かう側方導入路42に分岐される。側方導入路42へ導入されたサンプルエアーはHEPA(High-efficiency particle arrestor)フィルタ等のフィルタ112を経ることにより、パーティクルが除去される。パーティクルが除去されたサンプルエアーは側方導入路42を通じて、円筒状の飽和部113へ導入される。飽和部113の内部には円筒状の液部114が形成されている。液部114はパーティクルが漏れない程度の孔が多数設けられており、n−ブチルアルコール等のアルコールを含んでいる。
飽和部113の外周にはヒータ181が設けられており、温度制御部18の制御のもと、飽和部113の温度を約39℃に保っている。液部114内のアルコールは飽和部113による加熱により気化され側方導入路42を経て拡散し、後段のコンデンサ部115へ導かれる。一方、上方導入路41はその口径が先端近傍で次第に狭くなり、先端にてキャピラリ111に連結される。キャピラリ111からパーティクルを含むサンプルエアーが排出され飽和部113にて気化されたアルコールと共にコンデンサ部115へ導入される。なお、キャピラリ111を通じてコンデンサ部115へ導入される流量は約0.05LPMである。
円筒状の飽和部113の一端側面にはコンデンサ部115が連結される。コンデンサ部115は円筒形状をなして上方に突設されており、先端付近でその口径が次第に狭くなる形状をなす。コンデンサ部115の周囲にはペルチェ素子等の冷却部182が設けられており、温度制御部18の制御に従いコンデンサ部115を冷却する。なお、本実施の形態においては、コンデンサ部115は約10℃に冷却される。アルコールは冷却されたコンデンサ部115を通過することにより飽和し、パーティクルが核となり飽和されたアルコールはパーティクルに凝結する。凝縮成長した成長パーティクルはレーザ光を照射する照射部14及び受光部15を格納する光学系収納部140へ導入される。
光学系収納部140の外部にはヒータ183が設けられており、温度制御部18により約40℃に保たれる。光学系収納部140に導入されたパーティクルは凝縮したアルコールによってレーザ光により検出できる大きさとなる。受光部15は凝縮成長したパーティクルの散乱光を受光し、受光により得られた光信号を電気信号に変換し、A/D変換を施した上で入力部13へ、散乱光に基づくデータを出力する。計数手段としての制御部11は入力部13から受光部15を経て出力される散乱光に基づくデータを解析することによりパーティクル数を計数する。計数したパーティクル数は、パーティクル検出装置10を特定するための固有の識別情報(例えばMAC(Media Access Control)アドレス等、以下IDという)と共に、USBポート等の通信部16を介してコンピュータ5へ送信される。
図3はパーティクル検出装置20のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。検出することが可能な最小のパーティクルの粒径が4nmのパーティクル検出装置20は、制御部21、入力部23、照射部24、受光部25、通信部26、温度制御部28、内蔵ポンプ29、飽和部213、液部214、凝縮部としてのコンデンサ部215、ヒータ281、283、冷却部282、光学系収納部240及び導入路4等を含んで構成される。内部にCPU及び制御プログラムが記述されたメモリを実装する制御部21は、バス27を介して入力部23、通信部26、内蔵ポンプ29、照射部24、受光部25、及び温度制御部28等の各ハードウェアに接続されており、内部の制御プログラムに従い各種ソフトウェア処理を実行する。
内蔵ポンプ29の吸引により、導入路4からパーティクルを含むサンプルエアーが導入される。サンプルエアーは飽和部213及びコンデンサ部215を経て光学系収納部240へ導入される。ここで導入される流量は約0.3LPMである。飽和部213の内部には円筒状の液部214が形成されている。液部214はパーティクルが漏れない程度の孔が多数設けられており、n−ブチルアルコール等のアルコールを含んでいる。飽和部213の外周にはヒータ281が設けられており、温度制御部28の制御のもと、飽和部213の温度を約39℃に保っている。液部214内のアルコールは飽和部213による加熱により気化されて拡散し、パーティクルと共に後段のコンデンサ部215へ導かれる。
円筒状の飽和部213の一端側面にはコンデンサ部215が連結される。コンデンサ部215は円筒形状をなして上方に突設されており、先端付近でその口径が次第に狭くなる形状をなす。コンデンサ部215の周囲にはペルチェ素子等の冷却部282が設けられており、温度制御部28の制御に従いコンデンサ部215を冷却する。なお、本実施の形態においては、コンデンサ部215は約14℃に冷却される。アルコールは冷却されたコンデンサ部215を通過することにより飽和し、パーティクルが核となり飽和されたアルコールはパーティクルに凝結する。凝縮成長したパーティクルはレーザ光を照射する照射部24及び受光部25を格納する光学系収納部240へ導入される。
光学系収納部240の外部にはヒータ283が設けられており、温度制御部28により約40℃に保たれる。受光部25はパーティクルの照射部24による照射に伴う散乱光を受光し、受光により得られた光信号を電気信号に変換し、A/D変換を施した上で入力部23へ、散乱光に基づくデータを出力する。制御部21は入力部23から受光部25を経て出力される散乱光に基づくデータを解析することによりパーティクル数を計数する。計数したパーティクル数は、パーティクル検出装置20のIDと共に、通信部26を介してコンピュータ5へ送信される。
図4はパーティクル検出装置30のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。検出することが可能な最小のパーティクルの粒径が6nmのパーティクル検出装置30は、制御部31、入力部33、照射部34、受光部35、通信部36、温度制御部38、内蔵ポンプ39、飽和部313、液部314、凝縮部としてのコンデンサ部315、ヒータ381、冷却部382、テーパ部316、光学系収納部340及び導入路4等を含んで構成される。内部にCPU及び制御プログラムが記述されたメモリを実装する制御部31は、バス37を介して入力部33、通信部36、内蔵ポンプ39、照射部34、受光部35及び温度制御部38等の各ハードウェアに接続されており、内部の制御プログラムに従い各種ソフトウェア処理を実行する。
内蔵ポンプ39の吸引により、導入路4からパーティクルを含むサンプルエアーが導入される。サンプルエアーは飽和部313及びコンデンサ部315を経て光学系収納部340へ導入される。ここで導入される流量は約0.6LPMである。飽和部313及びコンデンサ部315の内部には円筒状の液部314が形成されている。液部314はパーティクルが漏れない程度の孔が多数設けられており、蒸留水を含んでいる。なお、液部314には液部314へ蒸留水を供給するための貯留槽(図示せず)が設けられている。飽和部313の外周には冷却部382が設けられており、温度制御部38の制御のもと、飽和部313の温度を約20℃に保っている。
円筒状のコンデンサ部315は先端にてテーパ部316に連結されている。テーパ部316はコンデンサ部315から光学系収納部340へ向けて先細りとなる形状をなす。コンデンサ部315の周囲にはヒータ381が設けられており、温度制御部38の制御に従いコンデンサ部315を加熱する。なお、本実施の形態においては、コンデンサ部315は約60℃に加熱される。コンデンサ部315における加熱により液部314内の蒸留水が、コンデンサ部315の中心を流れる気流へと拡散する。水蒸気の拡散は早く、コンデンサ部315は過飽和状態に保たれ、水滴となってこのコンデンサ部315を通過するパーティクルに凝結する。凝縮成長により大きな液滴となったパーティクルはテーパ部316を経て光学系収納部340へ導入される。
受光部35はパーティクルの照射部34による照射に伴う散乱光を受光し、受光により得られた光信号を電気信号に変換し、A/D変換を施した上で入力部33へ、散乱光に基づくデータを出力する。制御部31は入力部33から受光部35を経て出力される散乱光に基づくデータを解析することによりパーティクル数を計数する。計数したパーティクル数は、パーティクル検出装置30のIDと共に、通信部36を介してコンピュータ5へ送信される。なお、上述したパーティクル検出装置10、20、30の構成はあくまで一例であり、以上述べた以外の構成を採用しても良い。
図5はコンピュータ5のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ5は、CPU51、RAM(random access memory)52、入力部53、表示部54、通信部58、受信部56、及び記憶部55等を含んで構成される。CPU51は、バス57を介してコンピュータ5のハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、記憶部55に格納された制御プログラム55Pに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。表示部54は例えば液晶ディスプレイ等であり必要な情報を表示する。入力部53はキーボード及びマウス等から構成され、入力部53から入力された情報はCPU51へ出力される。
通信部58はLAN(local area network)カード等であり、インターネット等の通信網を介して外部の機器との間で情報の送受信を行う。受信部56は例えばUSBポート等であり、パーティクル検出装置10、20、30から送信されるID及びパーティクル数を受信する。受信部56にて受信されたパーティクル数はCPU51へ出力される。記憶部55は例えばハードディスクまたは大容量メモリで構成され、内部には上述した制御プログラム55Pの他、最小粒径値記憶部551、結果ファイル552、及び、粒径分布ファイル552a等が記憶されている。
図6は最小粒径値記憶部551のレコードレイアウトを示す説明図である。最小粒径値記憶部551はIDフィールド、及び、最小粒径値フィールドを含んで構成される。CPU51は最小粒径値記憶部551のフィールドのキーを関連づけたスキーマにおいてSQL(Structured Query Language)等のデータベースの形式に応じたアクセスインターフェースを用いて対話することにより、必要な情報の記憶、検索等の処理を実行する。最小粒径値記憶部551には、パーティクル検出装置10、20、30を特定するためのIDに対応づけてパーティクル検出装置10、20、30それぞれが検出することが可能な最小の粒径値が記憶されている。なお、図示しないがパーティクル検出装置10、20、30それぞれが検出することが可能な最大の粒径値も最小粒径値記憶部551に記憶されている。また、これらの情報は入力部53を通じてユーザが値を入力することが可能である。また結果ファイル552、及び、粒径分布ファイル552aの詳細については後述する。
以上のハードウェア構成において、粒径分布の算出処理手順を、フローチャートを用いて説明する。図7及び図8は粒径分布の算出手順を示すフローチャートである。算出手段としてのCPU51は、制御プログラム55Pを実行し、パーティクル検出装置10、20、30から送信されるID及びパーティクル数を、受信部56を通じて受信する(ステップS71)。CPU51は受信したIDに対応する最小粒径値を読み出す(ステップS72)。CPU51はID、最小粒径値及びパーティクル数を結果ファイル552に記憶する(ステップS73)。
図9は結果ファイル552のレコードレイアウトを示す説明図である。結果ファイル552はIDフィールド、最小粒径値フィールド及びパーティクル数フィールドを含んで構成される。結果ファイル552にはIDに対応づけて読み出した最小粒径値及び受信部56から受信したパーティクル数が記憶される。CPU51はステップS73の処理を実行する度に、ID、最小粒径値及びパーティクル数を結果ファイル552に記憶する。CPU51は全てのIDのパーティクル数を結果ファイル552に記憶したか否かを判断する(ステップS74)。
CPU51は全てのIDのパーティクル数を記憶していないと判断した場合(ステップS74でNO)、ステップS71へ移行し以上の処理を繰り返す。一方、CPU51は全てのIDのパーティクル数を記憶したと判断した場合(ステップS74でYES)、結果ファイル552を参照し、最小粒径値が小さいIDに係るパーティクル数から最小粒径値が次に大きいIDに係るパーティクル数を差分算出手段として減算する(ステップS75)。なお、ステップS75の処理を初めて実行する場合は、初期値として最小粒径値が最小のIDに係るパーティクル数が選択されるようプログラミングされている。本実施例ではID「XX10」のパーティクル数「A」からID「XX20」のパーティクル数「B」が減じられる。
CPU51は算出した減算値を、小さい最小粒径値及び大きい最小粒径値に基づく粒径範囲に対応づけて粒径分布ファイル552aに記憶する(ステップS76)。図10は粒径分布ファイル552aのレコードレイアウトを示す説明図である。粒径分布ファイル552aは粒径範囲フィールド、パーティクル数フィールド、及び、割合フィールドを含んで構成される。粒径範囲フィールドには結果ファイルの最小粒径値に基づく粒径が分布する範囲が記憶されている。例えば、小さい方の最小粒径値が2.5nm、大きい方の最小粒径値が4nmと記憶されている場合、これらに基づき、2.5nm以上4nm未満と記憶される。なお、粒径範囲フィールドの粒径範囲が最大となるレコードは、最小粒径値が最大の値に基づく範囲が記憶される。本実施の形態においては、ID「XX30」の最小粒径値が6nmであることから、粒径範囲は6nm以上となる。
この粒径範囲に対応づけて、当該粒径範囲に属するパーティクル数及び割合が、パーティクル数フィールド及び割合フィールドにそれぞれ記憶される。また上述の例ではステップS76の処理において、粒径範囲2.5nm以上4nm未満に対応させてパーティクル数「A−B」が粒径分布ファイル552aに記憶される。CPU51はステップS75及びS76における大きい方の最小粒径値は、結果ファイル552に記憶した最小粒径値の中で最大であるか否かを判断する(ステップS77)。CPU51は最大でないと判断した場合(ステップS77でNO)、ステップS75にて減算される最小粒径値を次に大きい最小粒径値へ変更する(ステップS78)。上述の例では、減算される側の粒径値は4nmとなる。ステップS78の処理の後CPU51は、処理をステップS75へ戻し、以上述べた処理を繰り返す。
CPU51は大きい方の最小粒径値は最大であると判断した場合(ステップS77でYES)、つまり上述の例において、ステップS75及びS76での大きい方の最小粒径値が6nmである場合、当該最大の最小粒径値のパーティクル数を結果ファイル552から抽出する(ステップS79)。CPU51は抽出したパーティクル数を、最大の最小粒径値に基づく粒径範囲に対応づけて粒径分布ファイル552aに記憶する(ステップS81)。上述の例では粒径範囲6nm以上のパーティクル数がCと記憶される。
CPU51は粒径分布ファイル552aに記憶した粒径範囲に対応するパーティクル数を、結果ファイル552に記憶した最小の最小粒径値のパーティクル数で除すことにより、粒径範囲別の割合を算出する(ステップS82)。上述の例では、粒径範囲が2.5nm以上4nm未満のパーティクルの割合は(A−B)/A、粒径範囲が4nm以上6nm未満のパーティクルの割合は(B−C)/A、粒径範囲が6nm以上のパーティクルの割合はC/Aとなる。CPU51は算出した割合を粒径分布ファイル552aに記憶する(ステップS83)。最後にCPU51は結果ファイル552及び粒径分布ファイル552aを参照し、粒径分布を表示部54へ出力する(ステップS84)。
実施の形態2
実施の形態2は単一の照射部を用いる形態に関する。図11は実施の形態2に係る照射光学系収納部140の内部構造を模式的に示す模式的斜視図である。光学系収納部140は、単一の照射部14、焦点変更手段としてのフォーカスレンズ141及び焦点制御部142、3つの受光部15、25、35、これらにそれぞれ対応する集光レンズ151、251、351、並びに、ストッパ143等を含んで構成される。光学系収納部140は、受光部15、25、35及び集光レンズ151、251、351等を収納する中空直方体形状をなす第1収納部140a、及び、第1収納部140aの短辺方向の一端に連結され、照射部14及びフォーカスレンズ141等を収納する中空直方体状の第2収納部140bにより構成される。なお、フォーカスレンズ141及び集光レンズ151、251、351等を収容するレンズホルダの図示は省略している。
第1収納部140aと第2収納部140bとが連結する一面とは反対側の第2収納部140bの他面には単一の照射部14が設けられており、その光軸上にフォーカスレンズ141が進退可能に設けられている。焦点制御部142は制御部11、21、及び31に接続されており、制御部11、21または31から計測を開始すべき旨の開始信号を受信した場合に、フォーカスレンズ141をギア及びモータからなる図示しない駆動機構を利用し、フォーカスレンズを進退させる。
第1収納部140aの長手方向側壁には、照射部14から照射される光の光軸と交差する方向に受光部15、25及び35が所定距離を隔てて連設されている。受光部15、25、35の正面には集光レンズ151、251、351がそれぞれ設けられている。第1収納部140aの底面からは、照射部14から照射される光の光軸と平行にコンデンサ部115、コンデンサ部215及びテーパ部316が突設している。照射部14に対向する第1収納部140aの短辺側他面には照射部14からの光を受け止めるストッパ143が取り付けられている。
パーティクル検出装置10の制御部11から焦点制御部142へサンプルエアーの導入に伴う開始信号が出力された場合、焦点制御部142は図示しない駆動機構によりフォーカスレンズ141を予め定められた位置まで移動させる。具体的には、照射部14からの光がコンデンサ部115の延長線上にて合焦するようフォーカスレンズを移動させる。制御部11は照射部14及び受光部15をオン状態とする。なお、受光部25及び受光部35はオフ状態である。これにより、照射部14からの光は、コンデンサ部115の延長線上で合焦し、凝縮成長したパーティクルにて散乱する散乱光が、集光レンズ151を経て受光部15へ入射する。受光部15により検出された散乱光に基づくデータは入力部13を介して計数手段としての制御部11へ出力される。
同様に、パーティクル検出装置20の制御部21から焦点制御部142へサンプルエアーの導入に伴う開始信号が出力された場合、焦点制御部142は図示しない駆動機構によりフォーカスレンズ141を予め定められた位置まで移動させる。具体的には、照射部14からの光がコンデンサ部215の延長線上にて合焦するようフォーカスレンズを移動させる。制御部21は照射部14及び受光部25をオン状態とする。なお、受光部15及び受光部35はオフ状態である。これにより、照射部14からの光は、コンデンサ部215の延長線上で合焦し、凝縮成長したパーティクルにて散乱する散乱光が、集光レンズ251を経て受光部25へ入射する。受光部25により検出された散乱光に基づくデータは入力部23を介して制御部21へ出力される。
同様に、パーティクル検出装置30の制御部31から焦点制御部142へサンプルエアーの導入に伴う開始信号が出力された場合、焦点制御部142は図示しない駆動機構によりフォーカスレンズ141を予め定められた位置まで移動させる。具体的には、照射部14からの光がテーパ部316(コンデンサ部315の先端)の延長線上にて合焦するようフォーカスレンズを移動させる。制御部31は照射部14及び受光部35をオン状態とする。なお、受光部15及び受光部25はオフ状態である。これにより、照射部14からの光は、テーパ部316の延長線上で合焦し、凝縮成長したパーティクルにて散乱する散乱光が、集光レンズ351を経て受光部35へ入射する。受光部35により検出された散乱光に基づくデータは入力部33を介して制御部31へ出力される。このように、複数の受光部15、25、35に対し単一の照射部14を用いる構成としたことから、装置の小型化及びコストの低減を図ることが可能となる。
本実施の形態2は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3
実施の形態3は単一のヒータ381または冷却部182により複数のコンデンサ部115、コンデンサ部215及びコンデンサ部315を加熱または冷却する形態に関する。図12は実施の形態3に係るコンデンサ部115及びコンデンサ部215の先端近傍を模式的に示す模式的断面図である。パーティクル検出装置10のコンデンサ部115の先端近傍外周には断熱材115aが周設されている。同様に、パーティクル検出装置20のコンデンサ部215の先端近傍外周には、熱伝導率が断熱材115aとは相違する断熱材215aが周設されている。断熱材115aが周設されたコンデンサ部115と断熱材215aが周設されたコンデンサ部215との間には単一の冷却部182が設けられている。
冷却部182は温度制御部18の指示に従いコンデンサ部115及びコンデンサ部215を断熱材115a及び断熱材215aをそれぞれ介して冷却する。コンデンサ部115は10℃に冷却され、コンデンサ部215は14℃に冷却される。断熱材115aは断熱材215aよりも熱伝導率が高いものを用いればよい。例えば、断熱材115aとして、熱伝導率が0.045W〜0.041WのポリエチレンフォームB種、断熱材215aとして熱伝導率が0.034W〜0.029Wの押出法ポリスチレンフォーム2種を用いればよい。
なお、本実施の形態においては複数のコンデンサ部115、215を共通して冷却する単一の冷却部182を設ける形態を例に挙げたがこれに限るものではない。例えば、パーティクル検出装置30のコンデンサ部315の如くヒータ381により、加熱する場合にも、同様に単一のヒータ381によりコンデンサ部315を加熱しても良い。例えば、コンデンサ部115、コンデンサ部215及びコンデンサ部315の全てを加熱する必要がある場合、コンデンサ部115、コンデンサ部215及びコンデンサ部315の外周に熱伝導率の異なる断熱材をそれぞれ外周に設け、全ての断熱材に一のヒータ381を当接させる。この状態で、温度制御部38の制御のもと、ヒータ381を加熱する。コンデンサ部115、コンデンサ部215及びコンデンサ部315が加熱される温度は、断熱材の熱伝導率の相違により異なることとなる。以上の構成により、ヒータ381または冷却部182の構成を単純化でき装置の小型化を図ることが可能となる。
本実施の形態3は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1及び2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態4
実施の形態4は検出することが可能な最小粒径値を変更する形態に関する。図13は実施の形態4に係るコンピュータ5のハードウェア構成を示すブロック図である。実施の形態1の構成に加えて流量記憶部553、温度記憶部554及び経路長記憶部555が記憶部55内部に設けられる。図14は最小粒径値を変更する際に表示部54に表示される変更画面のイメージを示す説明図である。変更画面にはパーティクル検出装置10、20、30の各ID、各パーティクル検出装置10、20、30の検出することが可能な最小粒径値(限界最小粒径値)、検出することが可能な最大の粒径値(限界最大粒径値)、及び、変更後の最小粒径値が表示される。
CPU51は制御プログラム55Pを実行し、図14に示す案内画面を記憶部55から読み出して表示する。具体的にはCPU51は最小粒径値記憶部551に記憶されたパーティクル検出装置10、20、30の各ID、限界最小粒径値及び限界最大粒径値を読み出して、表示部54に表示する。CPU51は併せて変更後の最小粒径値を入力するための変更ボックス541、及び、決定ボタン542を表示する。
変更ボックス541には、入力部53を通じてユーザが希望する最小粒径値をパーティクル検出装置10、20、30別に入力することができる。本実施の形態においては、限界最小粒径値を最低値として、0.5nm毎に最小粒径値を増加または減少することができる。ユーザは入力部53により、上向き三角で示すマークまたは下向き三角で示すマークを適宜操作することにより、変更ボックス541に最小粒径値を入力する。本例では、IDが「XX10」に対する入力ボックス541aに変更後の最小粒径値「3.0nm」が入力され、IDが「XX20」に対する入力ボックス541bに変更後の最小粒径値「4.5nm」が入力され、IDが「XX30」に対する入力ボックス541cに変更後の最小粒径値「6.5nm」が入力された例を示す。CPU51は変更ボックス541に入力部53を通じて入力された変更後の最小粒径値を受け付ける。
CPU51は変更ボックス541から入力された値が相互に相違すると判断した場合、流量記憶部553、温度記憶部554及び経路長記憶部555から変更後の最小粒径値に対応する流量、温度、または経路長をパーティクル検出装置10、20、30へ、受信部56を介して送信する。パーティクル検出装置10、20、30の制御部11、21、31は通信部16、26、36を介して受信した変更後の流量、温度、または経路長に基づき、供給するサンプルエアーの流量、加熱または冷却する温度、及び、サンプルエアーが通過する経路長を変更する。
図15は実施の形態4に係るパーティクル検出装置10のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。実施の形態1の構成に加え、流量制御部としての流量制御弁171、並びに、経路長変更手段としての駆動機構172及びノズル173が新たに設けられている。流量制御弁171はパーティクル検出装置10にサンプルエアーを導入する導入路4中に挿入され、サンプルエアーの流量を制御部11の指示に従い制御する。流量制御弁171はサンプルエアーに直接触れて流量を制御する内弁(図示せず)を有する調節弁本体(図示せず)と、制御部11からの制御信号に応じて調節弁本体の内弁を動かすための駆動部(アクチュエータ、図示せず)とにより構成される。
調整弁本体は、駆動部の動力源に応じて、空気圧式調節弁、電気式(電動式)調節弁、油圧式調節弁、または自力式調節弁等を用いればよい。制御部11は変更された最小粒径値に対応する流量とすべく、流量制御弁171を制御し、設定された流量に係るサンプルエアーをパーティクル検出装置10に導入する。導入されるサンプルエアーの流量を流量制御弁171により増加させることで、コンデンサ部115にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。
温度制御部18は制御部11から出力された最小粒径値に対応する温度に従い、冷却部182を制御し、コンデンサ部115を冷却する。コンデンサ部115において冷却する温度を上昇させることにより、コンデンサ部115にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。なお、本実施の形態においては冷却部182によりコンデンサ部115を冷却する温度を変更する形態を示したが、温度制御部18によりヒータ181を制御し、飽和部113に加熱または冷却する温度を変更するようにしても良い。この場合、温度を低下させることで最小粒径値を増加させる。
上方導入路41の先端部には上下方向に進退することが可能なノズル173が取り付けられている。上方導入路41よりも口径の小さいノズル173は円筒形状をなし、導入路4及び上方導入路41を経て導入されたサンプルエアーをコンデンサ部115へ導く。ノズル173は先端近傍にて次第に口径が狭くなり、先端部位にてキャピラリ111が連結される。ノズル173はモータ(図示せず)及びギア(図示せず)により構成される駆動機構172によって上下方向に移動する。制御部11は受信した経路長に従い、駆動機構172を制御し、ノズル173を実線で示す基準位置から点線で示す位置まで移動させる。ノズル173がコンデンサ部115に向けて移動することから、サンプルエアーが飽和部113及びコンデンサ部115を通過する経路長は変化することになる。経路長が短くなった場合、コンデンサ部115にて凝縮成長するパーティクルの粒径値も増加する。
図16は実施の形態4に係るパーティクル検出装置20のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。実施の形態1の構成に加え、流量制御部としての流量制御弁271、並びに、経路長変更手段としての駆動機構272及びノズル273が新たに設けられている。流量制御弁271はパーティクル検出装置20にサンプルエアーを導入する導入路4中に挿入され、サンプルエアーの流量を制御部21の指示に従い制御する。制御部21は変更された最小粒径値に対応する流量とすべく、流量制御弁271を制御し、設定された流量に係るサンプルエアーをパーティクル検出装置20に導入する。導入されるサンプルエアーの流量を流量制御弁271により増加させることで、コンデンサ部215にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。
温度制御部28は制御部21から出力された最小粒径値に対応する温度に従い、冷却部282を制御してコンデンサ部215を冷却する。コンデンサ部215において冷却する温度を上昇させることにより、コンデンサ部215にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。なお、本実施の形態においては冷却部282によりコンデンサ部215を冷却する温度を変更する形態を示したが、温度制御部28によりヒータ281を制御して飽和部213に加熱または冷却する温度を変更するようにしても良い。この場合、温度を低下させることで最小粒径値を増加させる。
導入路4の先端部には左右方向に進退することが可能なノズル273が取り付けられている。導入路4よりも口径の小さいノズル273は円筒形状をなし、導入路4から導入されるサンプルエアーを飽和部213及びコンデンサ部215へ導く。ノズル273はモータ(図示せず)及びギア(図示せず)により構成される駆動機構272によって左右方向に移動する。制御部21は受信した経路長に従い、駆動機構272を制御し、ノズル273を実線で示す基準位置から点線で示す位置まで移動させる。ノズル273が飽和部213に向けて移動することから、サンプルエアーが飽和部213及びコンデンサ部215を通過する経路長は変化することになる。経路長が短くなった場合、コンデンサ部215にて凝縮成長するパーティクルの粒径値も増加する。
図17は実施の形態4に係るパーティクル検出装置30のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。実施の形態1の構成に加え、流量制御部としての流量制御弁371、並びに、経路長変更手段としての駆動機構372及びノズル373が新たに設けられている。流量制御弁371はパーティクル検出装置30にサンプルエアーを導入する導入路4中に挿入され、サンプルエアーの流量を制御部31の指示に従い制御する。制御部31は変更された最小粒径値に対応する流量とすべく、流量制御弁371を制御し、設定された流量に係るサンプルエアーをパーティクル検出装置30に導入する。導入されるサンプルエアーの流量を流量制御弁371により増加させることで、コンデンサ部315にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。
温度制御部38は制御部31から出力された最小粒径値に対応する温度に従い、ヒータ381を制御してコンデンサ部315を加熱する。コンデンサ部315において加熱する温度を低下させることにより、コンデンサ部315にて凝縮成長するパーティクルの最小粒径値も増加する。なお、本実施の形態においてはヒータ381によりコンデンサ部315を加熱する温度を変更する形態を示したが、温度制御部38により冷却部382を制御して飽和部313に加熱または冷却する温度を変更するようにしても良い。この場合、温度を上昇させることで最小粒径値を増加させる。
導入路4の先端部には断面視において右斜め上方向または左斜め下方向に進退することが可能なノズル373が取り付けられている。導入路4よりも口径の小さいノズル373は円筒形状をなし、導入路4から導入されるサンプルエアーを飽和部313及びコンデンサ部315へ導く。ノズル373はモータ(図示せず)及びギア(図示せず)により構成される駆動機構372によって右斜め上方向または左斜め下方向に移動する。制御部31は受信した経路長に従い、駆動機構372を制御し、ノズル373を実線で示す基準位置から点線で示す位置まで移動させる。ノズル373が飽和部313に向けて移動することから、サンプルエアーが飽和部313及びコンデンサ部315を通過する経路長は変化することになる。経路長が短くなった場合、コンデンサ部315にて凝縮成長するパーティクルの粒径値も増加する。なお、以上述べたパーティクル検出装置10、20、30における流量、温度、及び経路長の変更制御は、これら3つの要素を全て行う必要はなく、流量のみの変更制御、温度のみの変更制御、経路長のみの変更制御、流量及び温度の変更制御、流量及び経路長の変更制御、並びに、温度及び経路長の変更制御のいずれかをパーティクル検出装置10、20、30の特性に応じて実行すればよい。以下では、流量、温度、及び経路長の全てを変更する制御について説明する。
図18は流量記憶部553のレコードレイアウトを示す説明図である。流量記憶部553はIDフィールド、最小粒径値フィールド及び流量フィールドを含んで構成される。パーティクル検出装置10、20、30別に最小粒径値に対応する流量の条件が記憶されている。例えば、パーティクル検出装置10を示すID「XX10」については、限界最小粒径値が2.5nmであり、これに対応する流量は0.3LPMである。また最小粒径値が3nmの場合は、流量が0.35LPMと記憶されている。これらの数値は入力部53から、パーティクル検出装置10、20、30の特性に応じて適宜の値を入力すればよい。またここで示す数値はあくまで一例である。CPU51は入力部53から変更後の最小粒径値を受け付けた場合、対応する流量を流量記憶部553から読み出す。例えば、ID「XX30」の最小粒径値が7nmに変更された場合、CPU51は流量1.0LPMを読み出す。
図19は温度記憶部554のレコードレイアウトを示す説明図である。温度記憶部554はIDフィールド、最小粒径値フィールド及び温度フィールドを含んで構成される。パーティクル検出装置10、20、30別に最小粒径値に対応する温度の条件が記憶されている。例えば、パーティクル検出装置10を示すID「XX10」については、限界最小粒径値が2.5nmであり、これに対応する温度は10℃である。また最小粒径値が3nmの場合は、温度が11℃と記憶されている。これらの数値は入力部53から、パーティクル検出装置10、20、30の特性に応じて適宜の値を入力すればよい。CPU51は入力部53から変更後の最小粒径値を受け付けた場合、対応する温度を温度記憶部554から読み出す。例えば、ID「XX30」の最小粒径値が6.5nmに変更された場合、CPU51は温度58℃を読み出す。
図20は経路長記憶部555のレコードレイアウトを示す説明図である。経路長記憶部555はIDフィールド、最小粒径値フィールド及び経路長フィールドを含んで構成される。パーティクル検出装置10、20、30別に最小粒径値に対応する経路長の条件が記憶されている。例えば、パーティクル検出装置10を示すID「XX10」については、限界最小粒径値が2.5nmであり、これに対応する経路長として基準値が記憶されている。この場合、例えばパーティクル検出装置10においては、ノズル173は実線で示す基準位置から移動しないことになる。また最小粒径値が3nmの場合は、経路長が基準値−3mmと記憶されている。この場合、例えばパーティクル検出装置10においては、ノズル173はコンデンサ部115に向けて3mm移動し、点線で示す位置にて停止する。つまり、サンプルエアーが通過する経路長が減少する。これらの数値は入力部53から、パーティクル検出装置10、20、30の特性に応じて適宜の値を入力すればよい。CPU51は入力部53から変更後の最小粒径値を受け付けた場合、対応する経路長を経路長記憶部555から読み出す。例えば、ID「XX30」の最小粒径値が7nmに変更された場合、CPU51は経路長として基準値−10mmを読み出す。
図21は計測結果のイメージを示す説明図である。CPU51は最小粒径値を変更した後の流量、温度及び経路長に基づき、パーティクル検出装置10、20、30により検出されたパーティクル数(以下、検出数という)を受信する。CPU51は実施の形態1で述べた処理により、粒径分布を算出し、その結果図21の如く表示部54へ出力する。図21の例では、変更後の最小粒径値が3.0nmのパーティクル検出装置10から検出数Aが出力され、変更後の最小粒径値が4.5nmのパーティクル検出装置20から検出数Bが出力され、変更後の最小粒径値が6.5nmのパーティクル検出装置30から検出数Cが出力された例を示している。CPU51は最小粒径値記憶部551に記憶した各パーティクル検出装置10、20、30のID、限界最小粒径値、限界最大粒径値、変更後の最小粒径値及び検出数を読み出して表示部54へ出力する。
CPU51は実施の形態1で述べた処理により、粒径範囲、パーティクル数及び割合を算出し、算出した値を表示部54へ出力する。図21の例では、粒径範囲が3.0nm以上4.5nm未満のパーティクル数はA−B、割合は(A−B)/A、粒径範囲が4.5nm以上6.5nm未満のパーティクル数はB−C、割合は(B−C)/A、粒径範囲が6.5nm以上のパーティクル数はC、割合はC/Aと表示部54へ出力される。さらにCPU51は図示しない表計算ソフトウェアを起動し、算出した割合を代入することにより得られた円グラフを表示部54へ出力する。
以上のハードウェア構成において、最小粒径値の変更処理の手順についてフローチャートを用いて説明する。図22及び図23は変更処理の手順を示すフローチャートである。まずCPU51は最小粒径値記憶部551から接続されたパーティクル検出装置10、20、30のID、限界最小粒径値、及び、限界最大粒径値を読み出す(ステップS221)。CPU51は読み出したID、限界最小粒径値、及び、限界最大粒径値を限界最小粒径値が小さい順にソートする(ステップS222)。CPU51はソートした順にパーティクル検出装置10、20、30のID、限界最小粒径値及び限界最大粒径値、並びに、変更ボックス541a、541b、541c及び決定ボタン542を、図14に示す如く表示部54へ出力する(ステップS223)。
CPU51は入力部53から最小粒径値の入力を受け付ける(ステップS224)。CPU51は決定ボタン542の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS225)。CPU51は決定ボタン542の入力を受け付けていない場合(ステップS225でNO)、ステップS224へ移行し、以上の処理を繰り返す。一方、CPU51は決定ボタン542の入力を受け付けた場合(ステップS225でYES)、変更ボックス541aに入力された変更後の最小粒径値が、変更ボックス541bに入力された変更後の最小粒径値より小さく、かつ、変更ボックス541bに入力された変更後の最小粒径値が変更ボックス541cに入力された変更後の最小粒径値よりも小さいか否かを判断する(ステップS226)。特にCPU51は変更ボックス541a、変更ボックス541b及び変更ボックス541cに入力された最小粒径値が相互に相違するか否かを判断する。
CPU51はステップS226において条件を満たさないと判断した場合(ステップS226でNO)、記憶部55に記憶したエラー情報を読み出し表示部54へ表示する(ステップS227)。このエラー情報としては、例えば「変更最小粒径値は全て異なる値としてください」等の情報を表示する。その後CPU51は処理をステップS224へ戻す。CPU51はステップS226において条件を満たすと判断した場合(ステップS226でYES)、流量記憶部553から変更後の最小粒径値に対応する流量を、パーティクル検出装置10、20、30別に読み出し、温度記憶部554から変更後の最小粒径値に対応する温度を、パーティクル検出装置10、20、30別に読み出し、経路長記憶部555から変更後の最小粒径値に対応する経路長を、パーティクル検出装置10、20、30別に読み出す(ステップS228)。
CPU51は各パーティクル検出装置10、20、30へそれぞれ対応する流量、温度及び経路長を、受信部56を介して送信する(ステップS229)。続いて、パーティクル検出装置10、20、30にて各種処理が実行されるが、以降では、パーティクル検出処理10を代表例として説明する。パーティクル検出装置10の制御部11は通信部16を介して、送信された流量、温度及び経路長を受信する。制御部11は、受信した流量に基づき流量制御弁171を制御する(ステップS231)。制御部11は受信した温度に係る信号を温度制御部18へ出力する。温度制御部18は冷却部182を制御し(ステップS232)、コンデンサ部115を受信した温度にまで変化させる。
制御部11は受信した経路長に基づき、駆動機構172を制御し、ノズル173を駆動させる(ステップS233)。制御部11はステップS231、S232及びS233の処理の後、計測を開始し、ID及び検出数を、通信部16を介してコンピュータ5へ送信する。コンピュータ5のCPU51は送信されたID及び検出数を受信する(ステップS234)。CPU51は受信したID及び検出数を結果ファイル552に図9の如く記憶する(ステップS235)。この場合、IDに対応する最小粒径値はステップS224において入力された最小粒径値となる。
CPU51は全てのパーティクル検出装置10、20、30からID及び検出数を受信したか否かを判断する(ステップS236)。CPU51は全てのパーティクル検出装置10、20、30からID及び検出数を受信していないと判断した場合(ステップS236でNO)、処理をステップS234へ戻し、以上の処理を繰り返す。一方CPU51は全てのパーティクル検出装置10、20、30からID及び検出数を受信したと判断した場合(ステップS236でYES)、粒径分布を算出する(ステップS237)。なお、粒径分布の算出処理については実施の形態1で述べたとおりであるので詳細な説明は省略する。
CPU51は算出した粒径分布を粒径分布ファイル552aに図10の如く記憶する(ステップS238)。なお、この場合、図10に示す粒径範囲はステップS224にて入力された最小粒径値に基づき決定される。CPU51は最小粒径値記憶部551から、ID、限界最小粒径値、及び、限界最大粒径値を読み出し、結果ファイル552に記憶した変更後の最小粒径値及び検出数を読み出し、また粒径分布ファイル552aに記憶した粒径範囲、パーティクル数及び割合を図21に示す如く表示部54へ出力する(ステップS239)。これにより、計測対象となるサンプルエアーの種類に応じてきめ細かに最小粒径値を変更して、その粒径分布を把握することが可能となる。
本実施の形態4は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至3と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態5
図24は実施の形態5に係るコンピュータ5の構成を示すブロック図である。実施の形態5に係るコンピュータ5を動作させるためのコンピュータプログラムは、本実施の形態5のように、CD−ROM、メモリーカード等の可搬型記録媒体1Aで提供することも可能である。さらに、コンピュータプログラムを、LAN、またはインターネット等の図示しない通信網を介して図示しないサーバコンピュータからダウンロードすることも可能である。以下に、その内容を説明する。
図24に示すコンピュータ5の図示しない記録媒体読み取り装置に、パーティクル数を受信させ、粒径分布を算出させる等のコンピュータプログラムが記録された可搬型記録媒体1Aを、挿入して記憶部55の制御プログラム55P内にこのプログラムをインストールする。または、かかるプログラムを、通信部58を介して外部の図示しないサーバコンピュータからダウンロードし、記憶部55にインストールするようにしても良い。かかるプログラムはRAM52にロードして実行される。これにより、上述のようなコンピュータ5として機能する。
本実施の形態5は以上の如き構成としてあり、その他の構成及び作用は実施の形態1乃至4と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
パーティクル検出システムの概要を示す模式図である。 パーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 パーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 パーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 コンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。 最小粒径値記憶部のレコードレイアウトを示す説明図である。 粒径分布の算出手順を示すフローチャートである。 粒径分布の算出手順を示すフローチャートである。 結果ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。 粒径分布ファイルのレコードレイアウトを示す説明図である。 実施の形態2に係る照射光学系収納部の内部構造を模式的に示す模式的斜視図である。 実施の形態3に係るコンデンサ部及びコンデンサ部の先端近傍を模式的に示す模式的断面図である。 実施の形態4に係るコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。 最小粒径値を変更する際に表示部に表示される変更画面のイメージを示す説明図である。 実施の形態4に係るパーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 実施の形態4に係るパーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 実施の形態4に係るパーティクル検出装置のハードウェア構成を模式的に示す模式図である。 流量記憶部のレコードレイアウトを示す説明図である。 温度記憶部のレコードレイアウトを示す説明図である。 経路長記憶部のレコードレイアウトを示す説明図である。 計測結果のイメージを示す説明図である。 変更処理の手順を示すフローチャートである。 変更処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態5に係るコンピュータの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1A 可搬型記録媒体
4 導入路
5 コンピュータ
10 パーティクル検出装置
11 制御部
13 入力部
14 照射部
15 受光部
16 通信部
18 温度制御部
19 内蔵ポンプ
20 パーティクル検出装置
21 制御部
23 入力部
24 照射部
25 受光部
26 通信部
28 温度制御部
29 内蔵ポンプ
30 パーティクル検出装置
31 制御部
33 入力部
34 照射部
35 受光部
36 通信部
38 温度制御部
39 内蔵ポンプ
51 CPU
52 RAM
53 入力部
54 表示部
55 記憶部
55P 制御プログラム
56 受信部
58 通信部
111 キャピラリ
112 フィルタ
113 飽和部
114 液
115 コンデンサ部
115a、215a 断熱材
140 光学系収納部
141 フォーカスレンズ
142 焦点制御部
143 ストッパ
151 集光レンズ
171、271、371 流量制御弁
172、272、372 駆動機構
173、273、373 ノズル
181、183 ヒータ
182 冷却部
213 飽和部
214 液
215 コンデンサ部
240 光学系収納部
281、283 ヒータ
282 冷却部
313 飽和部
314 液
315 コンデンサ部
316 テーパ部
340 光学系収納部
381 ヒータ
382 冷却部
541 変更ボックス
552 結果ファイル
551 最小粒径値記憶部
552a 粒径分布ファイル
553 流量記憶部
554 温度記憶部
555 経路長記憶部

Claims (9)

  1. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と
    前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、
    該凝縮部により凝縮成長したパーティクルに光を照射する単一の照射手段と、
    該照射手段に設けられ、前記複数の凝縮部により凝縮成長されたパーティクルをそれぞれ照射するために前記照射手段の焦点を変更する焦点変更手段と、
    前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記照射手段によるパーティクルの照射により散乱する散乱光を受光する受光手段と、
    該受光手段により受光した散乱光に基づき、パーティクル数を計数する計数手段と
    を備えることを特徴とするパーティクル検出システム。
  2. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、
    前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、
    各凝縮部の外周に設けられ、熱伝導率が凝縮部毎にそれぞれ異なる複数の断熱材と、
    該複数の断熱材に当接し、予め定められた温度にて加熱または冷却する温度調整部と
    を備えることを特徴とするパーティクル検出システム。
  3. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、
    前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御部と、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、
    最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部と、
    前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を前記流量記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、
    前記流量制御部は、
    前記読み出し手段により読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御するよう構成してある
    パーティクル検出システム。
  4. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、
    前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、
    前記複数の凝縮部それぞれに対して加熱または冷却する温度の制御を行う温度制御部と、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、
    最小粒径値に対応して温度を記憶した温度記憶部と、
    前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する温度を前記温度記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、
    前記温度制御部は、
    前記読み出し手段により読み出した温度に基づき、前記複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御するよう構成してある
    パーティクル検出システム。
  5. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、
    気体が通過する経路長を変更する経路長変更手段と、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、
    最小粒径値に対応して経路長を記憶した経路長記憶部と、
    前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する経路長を前記経路長記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、
    前記経路長変更手段は、
    前記読み出し手段により読み出した経路長に基づき、各パーティクル検出装置の気体が通過する経路長を変更するよう構成してある
    パーティクル検出システム。
  6. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出システムであって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置と、
    計測対象となる気体を前記複数のパーティクル検出装置それぞれへ導入するための複数の導入路と、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数を受信する受信部と、
    該受信部により受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、パーティクルの粒径分布を算出する算出手段と、
    前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御部と、
    前記複数のパーティクル検出装置それぞれに設けられ、前記導入路から導入された気体中のパーティクルを凝縮成長させる凝縮部と、
    前記複数の凝縮部それぞれに対して加熱または冷却する温度の制御を行う温度制御部と、
    気体が通過する経路長を変更する経路長変更手段と、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付け手段と、
    最小粒径値に対応して温度、流量及び経路長を記憶した記憶部と、
    前記受け付け手段により受け付けた変更後の最小粒径値に対応する温度、流量及び経路長を前記記憶部から読み出す読み出し手段とを備え、
    前記流量制御部は、
    前記読み出し手段により読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御するよう構成してあり、
    前記温度制御部は、
    前記読み出し手段により読み出した温度に基づき、前記複数の凝縮部に加熱または冷却する温度を制御するよう構成してあり、
    前記経路長変更手段は、
    前記読み出し手段により読み出した経路長に基づき、各パーティクル検出装置の気体が通過する経路長を変更するよう構成してある
    パーティクル検出システム。
  7. 前記算出手段は、
    検出することが可能な最小粒径値が小さいパーティクル検出装置に係るパーティクル数から、前記粒径値よりも大きい最小粒径値を検出することが可能なパーティクル検出装置に係るパーティクル数の差を算出する差分算出手段と、
    検出することが可能な最小粒径値が最も大きいパーティクル検出装置に係るパーティクル数を抽出する抽出手段と
    を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のパーティクル検出システム。
  8. 計測対象となる気体中のパーティクルを検出するパーティクル検出方法であって、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置へ、計測対象となる気体を複数の導入路を介して導入する導入ステップと、
    前記複数のパーティクル検出装置から送信されたパーティクル数をコンピュータの受信部により受信する受信ステップと、
    該受信ステップにより受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、前記コンピュータの制御部によりパーティクルの粒径分布を算出する算出ステップと
    前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御ステップと、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付けステップと、
    前記受け付けステップにより受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を、最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部から読み出す読み出しステップとを備え、
    前記流量制御ステップは、
    前記読み出しステップにより読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する
    ことを特徴とするパーティクル検出方法。
  9. 計測対象となる気体中のパーティクルの粒径分布をコンピュータに算出させるプログラムであって、
    コンピュータに、
    導入された気体中のパーティクルを検出することが可能な最小粒径値がそれぞれ異なる複数のパーティクル検出装置へ、計測対象となる気体が複数の導入路を介して導入された場合に、各パーティクル検出装置から送信されるパーティクル数を受信部により受信する受信ステップと、
    該受信ステップにより受信した各パーティクル検出装置に係るパーティクル数及び各パーティクル検出装置に係る最小粒径値に基づき、制御部によりパーティクルの粒径分布を算出する算出ステップと
    前記複数の導入路それぞれに設けられ、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する流量制御ステップと、
    各パーティクル検出装置の検出することが可能な最小粒径値の変更を受け付ける受け付けステップと、
    前記受け付けステップにより受け付けた変更後の最小粒径値に対応する流量を、最小粒径値に対応して流量を記憶した流量記憶部から読み出す読み出しステップとを実行させ、
    前記流量制御ステップは、
    前記読み出しステップにより読み出した流量に基づき、各パーティクル検出装置に導入する気体の流量を制御する
    プログラム。
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