JP5170835B2 - 蛍光表示管とその製造方法 - Google Patents
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Description
図3は、蛍光表示管の斜視図で、真空容器の一部を切除してある
蛍光表示管は、アノード基板111、アノード基板に対向する平面基板112、側面部材113からなる真空容器(気密容器)内に、電子源のフィラメントF、フィラメントFから放出される電子を制御するグリッドG、蛍光体を被着した多数のアノード電極14を備えている。アノード電極14の蛍光体は、フィラメントFから放出される電子によって発光する。
アノード基板111には、各アノード14に表示データ(パルス状の電圧)を供給するアノード配線(図示せず)を形成し、その上にアノード配線を覆うようにSiO2の絶縁膜(図示せず)を形成し、その上にアノード電極14を形成してある。そしてアノード電極14の夫々は、対応するアノード配線と絶縁膜のスルーホール(図示せず)を介して電気的に接続されている。
図2は、従来のアノード基板の構造を示す(例えば特許文献1参照)。
図2は、図3のアノード基板111のアノード電極の一部を拡大した図である。
図2(a)は、平面図、図2(b)は、図2(a)においてアノード電極上の蛍光体を省略した図、図2(c)は、図2(a)のX1部分の矢印方向の断面図、図2(d)は、アノード配線のヒロック(火ぶくれ)を説明する図である。
ガラスのアノード基板111には、アルミニウムのアノード配線13を形成し、その上にアノード配線13を覆うようにSiO2の絶縁膜12を形成し、その上にアルミニウムのアノード電極14を形成してある。アノード電極14には、開口部141を形成してある。アノード配線13とアノード電極14は、絶縁膜12のスルーホール121内のアルミニウムを介して電気的に接続されている。アノード電極14には蛍光体15を被着してある。
アノード配線13、絶縁層12及びアノード電極は、薄膜からなり、それらの膜厚は、通常μmオーダである。またアノード配線13やアノード電極14は、通常アルミニウムで形成されている。
アノード基板111は、アノード基板形成後の製造工程、例えば真空容器の組立工程(封着工程)、封止工程を経て蛍光表示管に組立てられ、蛍光表示管が完成する。アノード基板111は、アノード基板形成後の製造工程において加熱されるため、アノード基板111上のアノード配線13は、図2(d)のように、ガラスの基板111から膨れ上がり、いわゆるヒロック(火ぶくれ)131のできることがある。ヒロック131は、アノード配線13の断線の原因になり、またヒロック131により絶縁層12にひび割れが生じて、絶縁不良の原因になる。
本願発明は、前記実験結果を活かしてアノード配線にヒロックが生じないアノード基板を備えた蛍光表示管とその製造方法を提供することを目的とする。
前記アノード電極と前記アノード配線は夫々複数個形成してあり、前記スルーホールはアノード電極毎に形成してあり、前記アノード電極は夫々複数の開口部を有し、前記アノード配線の夫々は、前記アノード電極夫々の複数個の開口部の内、前記アノード配線毎に異なる開口部に対向する位置に配置してあり、前記アノード電極は、夫々前記複数個のアノード配線の内の対応する1個のアノード配線と前記スルーホールのアルミニウムを介して電気的に接続してあり、
前記アノード配線の膜厚は0.1μm〜1μm、前記絶縁膜の膜厚は0.2μm〜2μm、前記アノード電極の膜厚は0.1μm〜2μmであることを特徴とする。
請求項2に記載の蛍光表示管は、請求項1に記載の蛍光表示管において、前記高融点金属は、ニオブであることを特徴とする。
請求項3に記載の蛍光表示管の製造方法は、真空容器内に電子源、グリッド及びアノード電極を備えた蛍光表示管の製造方法において、ガラスのアノード基板にスパッタ法により高融点金属の膜を形成し、その高融点金属の膜をフォトエッチングして複数個のアノード配線を形成し、アノード配線の上にアノード配線を覆うようにプラズマCVD法によりSiOxの絶縁膜を形成し、その絶縁膜をドライエッチングしてアノード電極毎にテーパーを有するスルーホールを形成し、その絶縁膜の上にスパッタ法によりアルミニウムの膜を形成し、そのアルミニウムの膜をフォトリソ法によりパターニングして複数の開口部を有する複数個のアノード電極を形成し、
前記アノード配線の夫々は、前記アノード電極夫々の複数個の開口部の内、前記アノード配線毎に異なる開口部に対向し、前記複数個のアノード電極は、夫々前記複数個のアノード配線の内の対応する1個のアノード配線と前記スルーホールのアルミニウムを介して電気的に接続されており、
前記アノード配線の膜厚は0.1μm〜1μm、前記絶縁膜の膜厚は0.2μm〜2μm、前記アノード電極の膜厚は0.1μm〜2μmに形成することを特徴とする。
請求項4に記載の蛍光表示管の製造方法は、請求項3に記載の蛍光表示管の製造方法において、前記高融点金属は、ニオブであることを特徴とする。
高融点金属は、アノード基板のガラスに含まれるNa2Oによって腐食され難いから、ガラスの基板上にアノード配線を形成しても、そのアノード配線が腐食により断線することは少ない。
本願発明は、アノード配線がアノード電極の開口部と対向する位置に配置してあるから、アノード配線とアノード電極の間の静電容量が小さくなり、充放電電流が小さくなるから無効電力が低減する。
本願発明のアノード配線の膜厚は、0.1μm〜1μmであるから抵抗が小さく、絶縁膜の上面が平らになる。本願発明の絶縁膜の膜厚は、0.2μm〜2μmであるからアノード配線を十分に被覆でき、ひび割れも生じ難い。本願発明のアノード電極の膜厚は、0.1μm〜2μmであるから抵抗が小さく、絶縁膜のひび割れや剥離が生じ難い。
蛍光表示管の構造は、図3の蛍光表示管と同じであり、アノード配線、絶縁層、アノード電極の配置は、図2と同じである。
低アルカリガラスのアノード基板21にニオブ(Nb)のアノード配線23を形成し、その上にアノード配線23を覆うようにSiO2の絶縁膜22を形成し、その上にアルミニウムのアノード電極24を形成してある。アノード電極24には、開口部241を形成してある。アノード配線23とアノード電極24は、絶縁膜22のスルーホール221のアルミニウムを介して電気的に接続されている。アノード電極24には蛍光体25を被着してある。
アノード基板21のガラスには、Na2Oの含有量が3〜5wt%の低アルカリガラスを用いたが、一般のソーダライムガラス(Na2Oの含有量13wt%)も使用できる。また絶縁膜22は、SiO2に限らずSiOXでよい。
アノード配線23は、ニオブを用いて形成すればアノード基板形成後の製造工程においてヒロックが生じないから、アノード配線が断線したり、絶縁不良になったりする恐れがない。
また図1のアノード配線23は、アノード電極24の開口部241と対向する位置に配置してあるから、アノード配線23とアノード電極24の間の静電容量が小さくなり、充放電電流が小さくなるため無効電力を低減できる。
アノード配線23は、線幅15μm、線間隔15μm、膜厚0.4μm、絶縁膜22は、膜厚1μm、アノード電極24は、膜厚1μmである。スルーホール221は、直径15μmの円形又は幅6μm・長さ30μmの楕円形である。アノード配線23は、膜厚が0.1μm以下になると抵抗が大きくなり、1μm以上になると絶縁膜22の上面が不均一になる(平らにならない)。絶縁膜22は、膜厚が0.2μm以下になるとアノード配線23の被覆が不十分になり、2μm以上になるとひび割れが生じ易くなる。アノード電極24は、膜厚が0.1μm以下になると抵抗が大きくなり、2μm以上になると絶縁膜22のひび割れや剥離の原因になる。またアノード配線23の線幅は、10〜50μmに設定するのが望ましい。
まずガラスのアノード基板21にスパッタ法によりニオブの膜を形成し、フォトエッチング法によりアノード配線23を形成する。次にアノード配線23の上にアノード配線23を覆うようにプラズマCVD法によりSiO2の絶縁膜22を形成する。絶縁膜22にドライエッチング法によりテーパーを有するスルーホール221を形成する。その絶縁膜22の上にスパッタ法によりアルミニウムの膜を形成し、フォトリソ法によりパターニングしてアノード電極24を形成する。スルーホール221は、アルミニウムの膜を形成するときアルミニウムによって埋められるから、アノード配線23とアノード電極24はそのアルミニウムによって電気的に接続される。
22 絶縁膜
23 アノード配線
24 アノード電極
25 蛍光体
Claims (4)
- 真空容器内に電子源、グリッド及びアノード電極を備えた蛍光表示管において、ガラスのアノード基板に高融点金属のアノード配線を形成し、そのアノード配線の上にアノード配線を覆うようにSiOxの絶縁膜を形成し、その絶縁膜の上にアルミニウムのアノード電極を形成し、アノード配線とアノード電極は絶縁膜のスルーホールのアルミニウムを介して電気的に接続されており、
前記アノード電極と前記アノード配線は夫々複数個形成してあり、前記スルーホールはアノード電極毎に形成してあり、前記アノード電極は夫々複数の開口部を有し、前記アノード配線の夫々は、前記アノード電極夫々の複数個の開口部の内、前記アノード配線毎に異なる開口部に対向する位置に配置してあり、前記アノード電極は、夫々前記複数個のアノード配線の内の対応する1個のアノード配線と前記スルーホールのアルミニウムを介して電気的に接続してあり、
前記アノード配線の膜厚は0.1μm〜1μm、前記絶縁膜の膜厚は0.2μm〜2μm、前記アノード電極の膜厚は0.1μm〜2μmであることを特徴とする蛍光表示管。 - 請求項1に記載の蛍光表示管において、前記高融点金属は、ニオブであることを特徴とする蛍光表示管。
- 真空容器内に電子源、グリッド及びアノード電極を備えた蛍光表示管の製造方法において、ガラスのアノード基板にスパッタ法により高融点金属の膜を形成し、その高融点金属の膜をフォトエッチングして複数個のアノード配線を形成し、アノード配線の上にアノード配線を覆うようにプラズマCVD法によりSiOxの絶縁膜を形成し、その絶縁膜をドライエッチングしてアノード電極毎にテーパーを有するスルーホールを形成し、その絶縁膜の上にスパッタ法によりアルミニウムの膜を形成し、そのアルミニウムの膜をフォトリソ法によりパターニングして複数の開口部を有する複数個のアノード電極を形成し、
前記アノード配線の夫々は、前記アノード電極夫々の複数個の開口部の内、前記アノード配線毎に異なる開口部に対向し、前記複数個のアノード電極は、夫々前記複数個のアノード配線の内の対応する1個のアノード配線と前記スルーホールのアルミニウムを介して電気的に接続されており、
前記アノード配線の膜厚は0.1μm〜1μm、前記絶縁膜の膜厚は0.2μm〜2μm、前記アノード電極の膜厚は0.1μm〜2μmに形成することを特徴とする蛍光表示管の製造方法。 - 請求項3に記載の蛍光表示管の製造方法において、前記高融点金属は、ニオブであることを特徴とする蛍光表示管の製造方法。
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