JP5170695B2 - 遠心分離機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータを高速回転させて試料を遠心分離するための遠心分離機に関し、特に、回転室を高真空に保つための真空ポンプ装置を具備する遠心分離機に関する。
遠心分離機は、チューブなどに収容された試料をロータに保持し、該ロータの風損による温度上昇を防止するために大気から密閉した回転室(ロータ室)に設置し、電動モータ等を含む駆動装置で高速回転させることによって、ロータに保持した上記試料を遠心分離するものである。
ロータの回転速度(回転数)が毎分40,000回転(40,000rpm)を越える超遠心分離機は、下記特許文献1に開示されているように、ロータの回転による回転室内の空気とロータの摩擦熱に基づくロータおよび試料の温度上昇を抑制するために、回転室内を高真空まで減圧する真空ポンプ装置、ならびに回転室内の真空度を検出するセンサおよびセンサ検出回路を具備する真空度検出手段とを備えている。ここで、真空ポンプ装置は、大気圧から中真空まで減圧させる油回転真空ポンプおよび中真空から高真空まで減圧できる油拡散真空ポンプを採用し、回転室に油拡散真空ポンプの吸入口を、また、油拡散真空ポンプの排気口に油回転真空ポンプの吸入口を直列接続することによって構成することができる。
通常、回転室内で設定高速回転するロータには、回転室内の空気との摩擦熱に起因して、ロータおよびロータに搭載された試料が温度上昇するという問題を生ずる。この温度上昇を抑制するために、ロータを高回転させる前に、真空ポンプ装置によって回転室内の真空度を大気圧から減圧させながら、回転室内の空気との摩擦熱が発生しないような予め設定された低回転数(例えば、5,000rpm)で、所定の設定真空度(例えば、133パスカル)に達するまでの時間(例えば、数分間)、ロータを一定の上記低回転数で真空待機動作をさせる。この真空待機動作中に回転室内の真空度が設定真空度以上になると、ロータを上記低回転数より高回転数の入力設定回転数へ上昇するまでロータを回転させる動作を行う。
このような、真空ポンプ装置を備える遠心分離機では、下記特許文献1に開示されるように、温度センサにより油拡散真空ポンプのボイラの拡散油を沸騰させるヒータ温度を調整して油拡散真空ポンプの動作を制御することが行われている。また、下記特許文献2に開示されるように、回転室の真空度を真空センサで検出することにより油拡散真空ポンプの動作を制御することが行われている。
特開2001−104826号公報 特開2008−23477号公報
真空ポンプ装置を備える遠心分離機において、ロータを回転動作させるとき、上述したように、ロータを低回転数で真空待機動作させながら回転室内が設定真空度以上の高真空に達すると、ロータは、入力操作部で入力された設定回転数に回転上昇するように制御装置によって制御される。しかし、本願発明者等は、ロータの回転動作を終了して回転室の排気動作を行い、その後、長時間(例えば、4時間程度)運転しないで放置した後、運転を再開した場合、ロータの高回転数の加速動作途中において、回転室内の真空度が急激に低下(悪化)して設定真空度以下になるという問題点があることを見出した。
つまり、遠心分離機を、例えば4時間程度の長時間の放置時間を経過して繰返し運転する場合、低回転数による真空待機運転で所定の設定真空度に減圧させても、繰返し運転間の放置時間を長時間(例えば、4時間以上)にすると、ロータを低回転数から高回転数の入力設定回転数に回転上昇させる際、回転室内の真空度が悪化して設定真空度以下となる場合があることを見出した。この現象を、図5に示す従来の遠心分離機の特性図を参照して説明する。
遠心分離機の制御装置をスタートさせると、時間t1において、ロータは回転開始すると同時に、補助真空ポンプと油拡散真空ポンプが動作を開始して回転室内を減圧し始める。ロータの回転数Nは、回転室内の真空度Pが第1の設定真空度P1(例えば、133パスカル)に達するまで、真空待機(減圧待機)のための低回転数N1(例えば、5,000rpm)を維持する。時間t2において、回転室内の真空度Pが第1の設定真空度P1以上に減圧すると、ロータの回転数Nを、低回転数N1から高回転数の入力設定回転数N3まで加速動作を行う。
しかし、時間t5において、回転室内の真空度Pが第1の設定真空度P1以下に悪化すると、ロータ回転の風損による温度上昇を防止するため、ロータ回転数Nを、真空度Pが前記設定真空度P1以下になった時点t5の回転数N3に維持し、上記設定真空度P1以下の期間t5〜t7(例えば、数十秒間)、この動作を継続する。
この期間t5〜t7において、ロータの回転室内の真空度は次第に戻り始め、時間t7で第1の設定真空度P1以上になる。時間t7で第1の設定真空度P1以上になると、ロータの加速動作を再開し、時間t8において制御装置は、入力操作部から入力した入力設定回転数N4までロータを加速させ、以後、一定回転数N4で所定期間、運転を継続し、制御装置にスットプ信号が入力されると減速動作を開始し、ロータは時間teで回転を停止する。
このように、従来の遠心分離機によれば、回転室内の真空度を所定の真空度に維持するために、ロータの回転駆動期間(t1〜te)が長くなるという問題点があった。
さらに、回転室内の真空度が悪化することによってロータの風損が大きくなり、ロータおよび搭載する試料が温度上昇してしまうという問題もある。
本発明者等が実験検討した結果、上述したようにロータ加速動作途中で回転室内の真空度が悪化する原因は、次の理由によるものと考えられる。すなわち、モータ巻線表面等に付着している空気分子が、モータの温度上昇(高回転数でロータを回転したときの巻線の損失による発熱)による脱気現象(ベーキング)に基づいて、ロータ室内に空気分子として発生し、真空度を悪化させる。また、モータ内にある油(ベアリングの潤滑油)内に含まれる空気分子がモータ回転による拡散によってロータ室内に現れ、ロータ室の真空度を悪化させると考えられる。
この真空度が悪化する現象は、実験的に確認すると、ロータが高速に回転しているときに発生する。実験した遠心分離機では、ロータの回転数が約100,000rpmより高い回転数において回転室内の真空度が悪化し始める現象が発生した。しかし、遠心分離機に搭載される真空ポンプ装置の減圧する能力と、回転室内の体積と、電動モータ内の空間体積との組合せによって、真空度が悪化するロータの高回転数が異なってくる。
結果的に、ロータの高回転数の加速動作途中において、回転室内の真空度が悪化することによってロータの風損が大きくなり、ロータおよび搭載する試料が温度上昇してしまう問題がある。また、遠心分離機を操作するユーザは、ロータの加速動作を中断してその回転数を数十秒間、継続するので、ユーザが体感するトータル加速時間の延長はさらに長く感じ、かつ作業効率を悪化する要因となる。
さらに、従来の遠心分離機として、ロータ回転の加速動作途中において回転室内の真空度が悪化した場合、予め設定された一定の低回転数(例えば、5,000rpm)に戻る制御方式が周知であるが、ロータの回転制御の途中で、何度も加速動作途中から一定低回転数の真空待機状態に戻すことは、遠心分離を行うためのトータルの加速時間をさらに長くするという問題がある。
したがって、本発明の目的は、上記したような従来技術の問題点をなくし、ロータの加速動作途中における回転室の真空度の悪化を防止し、ロータを高回転数の入力設定回転数へ加速運転させることを中断させないように制御する遠心分離機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次のとおりである。
本発明の一つの特徴は、回転室と、該回転室内に設置され、試料を保持して遠心分離するためのロータと、該ロータを回転させるためのモータと、前記回転室内を排気するための真空ポンプ装置と、該真空ポンプ装置の動作による前記回転室内の真空度に応じて前記モータの動作を制御するための制御装置と、を具備する遠心分離機において、制御装置は、前回の遠心分離の終了時点から今回の遠心分離の開始時点までの放置時間LHが所定時間H1以上で、且つ、遠心分離のための入力設定回転数INが予め定めた所定回転数Nx以上の場合は、上記入力設定回転数IN及び所定回転数Nxよりも低い真空待期回転数N1で運転し、回転室内の真空度が第2の真空度P2に達してから入力設定回転数まで加速し、前記放置時間LHが所定時間H1よりも小さいか、或いは入力設定回転数が予め定めた所定回転数Nxよりも低い場合は、第2の真空度P2よりも真空度が低い第1の真空度P1に達した時点から入力回転数INまで加速するように制御することにある。
本発明の上記特徴によれば、ロータの回転動作を終了した後、回転室の排気動作を行い、再度、運転する場合(繰返し運転する場合)において、前回のロータ回転動作と今回のロータ回転動作との放置期間が所定期間以上の場合、回転室内の真空度が第1の設定真空度より減圧させた第2の設定真空度まで減圧するように、ロータを低回転数で運転待機し、前記第2の設定真空度以上に達してからロータを高回転数の入力設定回転数まで運転させるので、ロータの入力設定回転数への加速動作途中で、回転室内の真空度が悪化しても、第1の設定真空度以下に低下させることなく、ロータの加速動作を継続して高回転数の入力設定回転数まで運転を継続することが可能となる。
また、ロータの上記入力設定回転数が所定回転数以下の場合は、回転室内の真空度を第1の設定真空度まで運転待機してからロータを入力設定回転数まで運転することが可能となる。したがって、運転設定条件に応じて最適運転条件とすることができるので、ロータの回転動作開始から上記入力設定回転数までの回転上昇時間を短縮することができる。
本発明の上記および他の目的、ならびに上記および他の特徴は、以下の本明細書の記述および添付図面からさらに明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための各図面において、同一の機能を有する部材または要素については同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
[遠心分離機の全体構成について]
図1は、本発明の実施形態に係る遠心分離機の構成図を示す。特に、ロータの回転数を40,000rpm以上の回転数に制御できる超遠心分離機に向けられている。
遠心分離機50は、ロータ1を密閉する回転室3aを形成する仕切り部材3と、回転室3aに設置され、試料を保持して遠心分離するためのロータ1と、ロータ1を高速に回転駆動する電動モータ2と、油拡散真空ポンプ(DPポンプ)5および補助真空ポンプ4から構成された真空ポンプと、制御装置9と、高真空度まで減圧される回転室3の真空度を検出することが可能な真空センサ8とを具備する。
電動モータ2は、例えば3相ブラシレスモータから成り、図示されないスター結線された固定子界磁巻線(U、VおよびW巻線)を含んでいる。ロータ1は、ブラシレスモータ2の回転軸に着脱自在に接続されて回転力が与えられる。電動モータ2の固定子界磁巻線(図示なし)は、後述する制御装置9に形成されたインバータ回路(図示なし)等により回転数が制御される。
油拡散真空ポンプ5は、オイル(拡散油)5bを貯留するためのボイラ5aと、ボイラ5aを加熱するヒータ5cと、ボイラ5aで気化した拡散油分子を下方向にジェット気流として噴射させるためのジェット部(図示なし)を内部に備えた円筒部5dと、気化した拡散油分子を冷やして液化するための放熱フィン(または冷却パイプ)5eとから構成されている。油拡散真空ポンプ5の吸気口5fは、配管6を介して回転室3aに接続され、吸気口5fから吸入された、ジェット部の周囲(円筒部5dの内周部)にある気体分子(空気)は、油分子に飛ばされて下の方に圧縮され、排気口5gから排気される。
補助真空ポンプ4は、配管(真空ホース)7を介して上記油拡散真空ポンプ5の排気口5gに接続された吸入口4aと、大気中に排気するための排気口4bとを有する。この補助真空ポンプ4の本体は、図示されていないが、周知の油回転真空ポンプ(ロータリーポンプ)によって構成され、油を貯留する油容器の中で偏心した回転軸を有するロータを回転させ、上下動(往復動)する固定翼と協働して吸入口4a側の空気を排気口4bより排気する。補助真空ポンプ(油回転真空ポンプ)4は0.1パスカル程度の中真空領域の減圧能力限界を持つのに対して、油拡散真空ポンプ5は0.1〜0.000001パスカルの高真空領域の到達排気能力を持つので、補助真空ポンプ4は、油拡散真空ポンプ5の排気動作が可能となる臨界背圧以下(約13〜20パスカル以下)に回転室3aを低真空に減圧させる目的で付加される。
制御装置9は、ロータ1(電動モータ2)の回転駆動制御と、補助真空ポンプ4および油拡散真空ポンプ5の駆動と、真空センサ8の検出等を制御する。この制御装置9は、演算、制御プログラムを実行する中央処理装置CPU(9a)、CPU(9a)の制御プログラムや処理データ等を格納するリードオンリメモリROMまたは読み書き可能なROM(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)(9b)、CPU(9a)の作業領域や処理データの一時記憶領域等として利用されるランダムアクセスメモリRAM(9c)等を含むマイクロコンピュータにより構成される。なお、遠心分離機50の入力電源オフ時において、RAM(9c)は、電池(図示なし)によって駆動され、必要なデータを保持する。本発明によれば、前回終了したロータ1の回転動作の終了時間がこれらROMまたはRAMの記憶手段に記憶され、今回のロータ回転動作の開始時間との間の経過期間(放置時間LH)がCPUによって判別される。
[遠心分離機の動作について]
次に、本発明の動作ついて、図2の制御フローチャートを参照して説明する。図2は、図1に示した遠心分離機の実施例の制御フローチャートである。
制御装置9にスタート信号が入力されると、制御装置9は、ステップS1において、モータ2を動作させてロータ1の回転駆動を開始する。
次に、ステップS2において、補助真空ポンプ4および油拡散真空ポンプ5から構成される真空ポンプの運転を開始する。引続いて、ステップS3においてロータ1を、予め設定した低回転の設定回転数(真空待機回転数)N1で運転する。
次に、ステップS4において、前回の遠心分離機50の運転時にロータ1の回転動作を終了してから、今回の遠心分離機50の運転時において回転室3aの排気動作を行い、ロータ1を再度運転するまでの期間(放置時間)(LH)が、所定の時間H1(例えば、H1=4時間)より長いか否かを判断する。もし放置時間LHが所定時間に満たない場合(Noの場合)、後述するステップS7に進む。
ステップS4において放置時間LHが所定時間H1以上と判断された場合(Yesの場合)、ステップS5に進み、制御装置9に入力された入力設定回転数IN(例えば、100,000rpm)が、所定の回転数Nx(例えば、30,000rpm)より高いか否かを判断する。
ステップS5において入力設定回転数INが所定回転数Nx(例えば、30,000rpm)に満たない場合(Noの場合)、後述するステップS7に進む。
ステップS5において入力設定回転数INが所定回転数Nx(例えば、30,000rpm)以上であると判断した場合(Yesの場合)、ステップS6に進み、回転室3a内の真空度が第2の設定値P2(例えば、66パスカル)になるまで真空待機の回転数N1を継続する。
ステップS6において回転室3a内の真空度が第2の設定値P2(例えば、66パスカル)に達したものと判断されると、ステップS8へ進み、制御装置9に入力されたロータ1の設定回転数INまで加速動作を行ない、その後、設定回転数INで所定時間、ロータ1に搭載された試料の遠心分離を行う。
ステップS7では、回転室3a内の真空度が第1の設定値P1(例えば、133パスカル)になるまで、上記真空待機回転数N1を継続する。さらに、ステップS8において回転室3a内の真空度が第2の設定値P2に達すると、制御装置9に入力された設定回転数INまで加速動作を行う。
(遠心分離機の動作例について)
次に、上記制御フローチャートに従って遠心分離機50を動作させた場合の特性例を図3および図4を参照して説明する。
図3は、制御装置9によって入力される入力設定回転数N4が所定の回転数Nxより高い場合における回転室3a内の真空度と、ロータ1の回転数とを測定した特性図を示す。この場合、前回のロータ回転を終了して回転室の排気動作を行い、その後、長時間運転しない状態で運転を再開したときの特性を示す。つまり、繰返し運転間の放置時間LHを4時間以上放置した場合の特性例である。
図3に示されるように、制御装置9にスタート信号が入力されると、時間t1でロータ2は回転開始すると同時に補助真空ポンプ4と油拡散真空ポンプ5が動作開始して回転室内を減圧し始める。ロータ1は回転室3a内の真空度が、第2の設定真空度P2に達するまでN1真空待機回転数N1(例えば、5,000rpm)を維持する。回転室3a内の真空度が時間t4で第2の設定真空度P2より高真空になると、ロータ1は、時間t4〜時間t6の期間、真空待機回転数N1から入力設定回転数N4まで加速動作を行い、設定回転数N4の一定回転数を続ける。ここで、実験結果では、ロータ1の設定回転数が100,000rpm程度より回転室3a内の真空度が悪化し始めるが、回転室3a内の真空度が第1の設定真空度P1まで悪化(低下)することはない。回転室内の真空度が悪化する原因は、上述したとおりである。設定回転数N4で遠心分離を実施した後、制御装置9にスットプ信号が入力されると、ロータは減速動作を開始し、時間teでロータ1の回転を停止する。
図4は、制御装置9によって入力される入力設定回転数N2(ただし、N2<Nx<N4とする)が所定回転数Nxより低い場合における図3と同様な特性図を示す。この特性図も、上記図4の特性図と同様に、繰返し運転間の放置時間LHを4時間以上放置した場合について測定したものである。
図4に示されるように、制御装置9にスタート信号が入力されると、時間t1でロータ1は回転開始すると同時に補助真空ポンプ4と油拡散真空ポンプ5が動作開始して回転室3a内を減圧し始める。入力設定回転数N2(例えば、15,000rpm)が上記所定回転数Nx(例えば、30,000rpm)より小さい場合で、ロータ1は、回転室3a内の真空度が第1の設定真空度P1に達するまで真空待機回転数N1を維持する。ロータ1の入力設定回転数N2が低い場合は、回転室3a内の真空度が悪化(低下)することがないので、時間t2における第1の設定真空度P1で加速動作を開始することで、ロータが回転開始してから設定回転数N2までの時間(期間t2〜t3)を短縮することができる。
以上の実施形態より明らかなように、本発明によれば、ロータ1の回転動作を終了した後、回転室の排気動作を行い、再度、運転する場合(繰返し運転する場合)において、前回のロータ回転動作と今回のロータ回転動作との放置期間LHが所定期間H1以上の場合、回転室内の真空度が第1の設定真空度P1より減圧した第2の設定真空度P2以上になるように、ロータ1を低回転数N1で運転待機し、前記第2の設定真空度P2(P2>P1と定義する)に達してからロータ1を高回転数の入力設定回転数N4まで運転させるので、ロータの入力設定回転数N4への加速動作途中で、回転室3a内の真空度が悪化しても、第1の設定真空度P1以下に悪化させることなく、ロータ1の加速動作を継続して高回転数の入力設定回転数N4まで運転を継続することが可能となる。
また、ロータ1の入力設定回転数N2が所定回転数Nx以下の場合は、回転室3a内の真空度を第1の設定真空度P1まで運転待機してからロータを入力設定回転数N2まで運転することが可能となる。したがって、運転設定条件に応じて最適運転条件とすることができるので、ロータ1の回転動作開始から入力設定回転数(N4またはN2)までの回転上昇時間を短縮化することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の実施形態に係る遠心分離機の構成図。 図1に示した遠心分離機の動作制御フローチャート。 図1に示した遠心分離機の真空度と回転数の一測定例を示した特性図。 図1に示した遠心分離機の真空度と回転数の他の測定例を示した特性図。 従来の遠心分離機の真空度と回転数の測定例を示した特性図。
1:ロータ 2:電動モータ 3:回転室仕切り部材 3a:回転室
4:補助真空ポンプ(油回転真空ポンプ) 4a:吸入口 4b:排気口
5:油拡散真空ポンプ 5a:ボイラ 5b:拡散油 5c:DPヒータ
5d:ジェット部を内包する円筒部 5e:放熱フィン 5f:吸気口
5g:排気口 6:配管 7:配管(真空ホース) 8:真空センサ
9:制御装置 9a:CPU 9b:ROM 9c:RAM
50:遠心分離機 N1:真空待機設定回転数 P1:第1の設定真空度
P2:第2の設定真空度

Claims (1)

  1. 回転室と、該回転室内に設置され、試料を保持して遠心分離するためのロータと、該ロータを回転させるためのモータと、前記回転室内を排気するための真空ポンプ装置と、該真空ポンプ装置の動作による前記回転室内の真空度に応じて前記モータの動作を制御するための制御装置と、を具備する遠心分離機において、
    制御装置は、前回の遠心分離の終了時点から今回の遠心分離の開始時点までの放置時間LHが所定時間H1以上で、且つ、遠心分離のための入力設定回転数INが予め定めた所定回転数Nx以上の場合は、上記入力設定回転数IN及び所定回転数Nxよりも低い真空待期回転数N1で運転し、回転室内の真空度が第2の真空度P2に達してから入力設定回転数まで加速し、前記放置時間LHが所定時間H1よりも小さいか、或いは入力設定回転数が予め定めた所定回転数Nxよりも低い場合は、第2の真空度P2よりも真空度が低い第1の真空度P1に達した時点から入力回転数INまで加速するように制御することを特徴とする遠心分離機。
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