JP5170434B2 - リアクトル、及びコンバータ - Google Patents

リアクトル、及びコンバータ Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの車載DC-DCコンバータの構成部品などに利用されるリアクトルに関する。特に、組立作業性に優れる上に、小型なリアクトルに関する。
モータを駆動源や回生時の発電源に利用するハイブリッド自動車や電気自動車といった車両の車載部品として、電圧の昇降圧動作を行うコンバータがある。
コンバータの構成部品として、図3に示すようなリアクトル100がある。リアクトル100は、一対のコイル110a,110bを並列して具えるコイル成形体110と、これらコイル110a,110b内に一部が配置される環状の磁性コア120とを具える。コイル成形体110は、図3に示すように一連の巻線110wから構成され、この巻線110wの一部を折り返してなる連結部110rを介して両コイル110a,110bが接続されたもの(以下、連続コイルと呼ぶ)や、別個に作製された各コイルの一端同士が溶接されて一体になったもの(以下、溶接コイルと呼ぶ、特許文献1の図12)がある。連結部110rは、磁性コア120においてコイル110a,110bで覆われない端部コア120eに配置される。磁性コア120は、例えば、圧粉成形体からなるものがある(特許文献2)。
特開2004-055920号公報 特開2004-327569号公報
従来のリアクトルでは、更なる小型化が難しいという問題がある。
車載部品に利用されるリアクトルは、車両内の設置スペースが限られているため、できるだけ設置面積が小さい小型なものが望まれる。設置面積は、コイルの軸方向に直交する直線であって隣り合うコイル間を通る直線の方向(図3の矢印の方向)から平面視したとき、端的に言うと、一対のコイルが並列した状態であって、ターン形成部をつくる巻線が並列して見えるように平面視したときの投影面積をいう。
磁路面積を十分に確保するために磁性コアにおいてコイルから露出する端部コアの体積を一定とする場合、端部コアをコイルが配置される部分(以下、コイル巻回部と呼ぶ)よりも突出させると、設置面積を小さくすることができる。しかし、連続コイルは、両コイル110a,110bを繋ぐ連結部110rが端部コア120eの上部に存在するため、連結部110rが邪魔して、端部コア120eをコイル巻回部よりも突出させることが難しい。
一方、溶接コイルは上記連結部が無いため、溶接箇所をターン形成部から離すことで(特許文献1の図12)、端部コアをコイル巻回部よりも突出させられる。しかし、溶接コイルは、コイルを別々に作製する必要がある上に、溶接作業も必要であり、組立作業性がよくない。特に、特許文献1の図12に記載されるように連結部材を用いて一対のコイルを接続する場合、(1)溶接箇所が増加するため、組立作業性が更に悪くなる、(2)部品点数が多い、という問題もある。
そこで、本発明の目的は、組立作業性に優れ、小型なリアクトルを提供することにある。
一対のコイルを接続する連結部は、通常、棒状の治具の外周に沿って巻線を折り返して円弧状に形成される箇所を有する。折り返された円弧状部分の内側曲げ半径rは、巻線の大きさt(例えば、平角線では厚さ、丸線では直径)や、スプリングバックによる巻き広がりなどの影響により制限されるため、最小でせいぜい巻線の大きさぐらいである。内側曲げ半径rは、通常、巻線の大きさの3倍(3t)程度としている(厚さ2mmの平角線の場合、6mm超)。これに対し、上記折り返された円弧状部分を押し潰して、この部分を構成する巻線が接するようにすることで、連結部が存在しても、端部コアをコイル巻回部よりも突出させることができる。そこで、本発明リアクトルは、一対のコイルを繋ぐ連結部を押し潰した構成とすることで上記目的を達成する。
本発明リアクトルは、一連の巻線から構成される一対のコイルを具える。上記一対のコイルは、巻線の一部からなる連結部を介して接続されると共に、並列に配置される。そして、連結部は、連結部を構成する巻線が接触するように折り重ねられた重複部を有する。また、本発明リアクトルは、代表的には、各コイル内のそれぞれに配置される一対のコイル巻回部と、これらコイルが配置されずに上記コイルから露出する端部コアとを有する環状の磁性コアを具える。そして、上記端部コアにおいて上記連結部が存在する側の面は、上記コイル巻回部の表面よりも突出した形態が挙げられる。
本発明リアクトルは、連結部を構成する巻線の一部が接触しているため、連結部が存在していても、上述のように端部コアをコイル巻回部よりも突出させた形状とすることができる。この突出箇所を有する端部コアを従来のリアクトルの端部コアと同一体積とする場合、突出形状の端部コアを具える本発明リアクトルは、従来のリアクトルよりも設置面積が小さく、小型である。かつ、本発明リアクトルは、連結部を具えることで両コイルを別々に作製して溶接する必要がなく、連結部を具える従来のリアクトルの製造工程に対して、連結部を押し潰す工程を付加することで製造可能なことから、本発明リアクトルは組立作業性にも優れる。
本発明の一形態として、両コイルが内接する仮想外形内に、上記連結部が位置する構成が挙げられる。
上記構成によれば、連結部が実質的に端部コアの上方空間に存在しない。従って、端部コアにおいて連結部が存在する側の面の全体に亘って、コイル巻回部よりも突出した構成とすることができる。この構成により、端部コアの設置面積を更に小さくできるため、リアクトルの設置面積を更に低減できる。なお、上記仮想外形とは、両コイルを平面視したとき、連結部を除く二つのコイル部分がつくる矩形状の輪郭を言う。
本発明の一形態として、上記巻線が、導電性材料からなる平角線と、平角線の表面を覆う絶縁層とを具える被覆線であり、上記折り重ねられた巻線において向かい合う側(内周側)の絶縁層が除去されており、平角線同士が接触している構成が挙げられる。
上記構成によれば、平角線を用いることでコイルの占積率を高められる。また、重複部を形成する巻線が他の箇所の巻線よりも薄い場合、つまり、巻線の断面積が小さくなるように変形されている場合でも、平角線同士が直接接触していることで、導体断面積を十分に確保することができる。その上、重複部を形成する巻線の厚さが薄い場合、上記コイルの仮想外形内に連結部を容易に配置させられる。このとき、端部コアにおいて連結部が存在する側の面の全面に亘って突出させられる。
本発明の一形態として、両コイルの外周面と、連結部と、端部コアの突出箇所とが面一である構成が挙げられる。
上記構成によれば、端部コアの設置面積が小さい上に、本発明リアクトルにおいて連結部が存在する側の表面が平坦であるため、コイルが磁性コアから突出していることで生じる無駄な空間が実質的に存在せず、空間を有効活用できる。
本発明リアクトルは、組立作業性に優れる上に小型である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るリアクトルを詳細に説明する。
(実施形態1)
図1(A)は、本発明リアクトルの概略を示す斜視図、(B)は、その平面図(上面図)である。以下、図中の同一符号は同一名称物を示す。リアクトル1は、一対のコイル11a,11bを具えるコイル成形体11と、これらコイル11a,11b内を通って環状に形成される磁性コア12とを主要構成部材とする。このリアクトル1は、内部に冷媒の循環路を有する冷却ベース(図示せず)に載置されて利用される。リアクトル1の最も特徴とするところは、両コイル11a,11bを繋ぐ連結部11rの形状にある。以下、各構成をより詳細に説明する。なお、平面図は、コイル11a,11bの軸方向に直交する直線であって、両コイル11a,11b間を通る直線の方向(図1(A)において上下方向)から見た図である。
[コイル成形体]
コイル成形体11は、一連の巻線11wを巻回して構成され、並列に配置された一対のコイル11a,11bを具える。ここでは、巻線11wとして、導電性材料である銅からなる平角線の表面にエナメル被覆(絶縁層)を具える被覆線を用いている。コイル11a,11bは、この巻線11wをエッジワイズ巻きにして形成されており、巻線11wの一部、具体的には巻線11wにおいて両コイル11a,11b間に渡される箇所を折り返してなる連結部11rを介して接続される。巻線11wは、上記平角線以外に、断面が円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。なお、「並列に配置」とは、コイル11aの軸方向とコイル11bの軸方向とが平行するようにコイル11a,11bが同一面上に配置された状態をいう。
連結部11rは、連結部11rを構成する巻線11wの一部が接触するように折り重ねられた重複部11oを有する。即ち、折り返された部分の内側曲げ半径r≒0であり、折り返された巻線の間に実質的に隙間が存在しない。ここでは、一方のコイル11aを作製した後、コイル11aに連なる巻線の一方を所定の長さだけ伸ばして、コイル11aから所定の長さだけ離れた状態でコイル11bを作製する。その後、コイル11a,11b間に存在する巻線を、治具(図示せず)を介して折り返す。この折り返しにより、巻線11wの厚さをtとすると、内側曲げ半径r≒3tの円弧状部分が形成される。折り返しにより形成された円弧状部分及びその近傍をプレス加工により押し潰し、予めエナメル被覆を除去して銅平角線が露出した部分同士が接触している。
ここでは、図1(B)に示すように重複部11oを形成する2本の巻線の合計幅(厚さ)が1本の巻線の幅にほぼ等しくなるように押し潰されている。つまり、上記2本の巻線は、断面積が押し潰す前の半分程度である。そして、この重複部11oを含む連結部11rの全体は、両コイル11a,11bが内接する仮想外形(図1(B)に細い一点鎖線で示す矩形枠)内に位置する。図1(B)の仮想外形は、分かり易いように誇張して示す。
なお、折り返しにより形成された円弧状部分を押し潰す前に、巻線11wの所定の箇所のエナメル被覆を除去しておく。具体的には、一方のコイル11aを形成した後、連結部となる巻線において、折り返した後に内周側に位置する側のエナメル被覆、或いは、両コイル11a,11bを形成した後、コイル11a,11b間に存在して連結部となる巻線において、折り返した後に内周側に位置する側のエナメル被覆を除去する。エナメル被覆の除去は、折り返す前に行うと作業性がよい。
上記プレス加工といった圧縮加工により、重複部11o及びその近傍の巻線の絶縁層に亀裂が入ったり、絶縁層が剥離したりした場合、磁性コア12やリアクトル1の周辺に配置される部品(図示せず)との絶縁距離を十分に確保することが好ましい。或いは、絶縁テープや絶縁紙などの絶縁材を適宜配置して、絶縁処理を施すと、重複部11oと磁性コア12などとの間の絶縁を確実に維持できる。或いは、適宜な形状のインシュレータを配置してもよい。
両コイル11a,11bの端部11eは、ターン形成部の外周面から引き伸ばされている。この端部11eには、両コイル11a,11bに電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が、端子部材(図示せず)を介して溶接などにより接続される。
[磁性コア]
図2(A)は、本発明リアクトルに具える磁性コアの概略を示す正面図、(B)は、本発明リアクトルの概略を示す正面図、(C)は、従来のリアクトルの正面図である。磁性コア12は、各コイル11a,11b(図1)内にそれぞれ配置される一対の直方体状のコイル巻回部12cと、両コイル11a,11bが配置されず、両コイル11a,11bから露出する一対の端部コア12eとを有する。この磁性コア12は、離間して配置されたコイル巻回部12cを挟むように端部コア12eが配置されて閉ループ状に形成される。磁性コア12は、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性材料からなる磁性体部12mとアルミナなどの非磁性材料からなるギャップ材(インダクタンス調整用部材)12gとからなる。磁性体部12mは、複数のコア片を組み合わせて構成される。特に、各コイル巻回部12cは、コア片12cpとギャップ材12gとを交互に積層して構成される。各コア片は、軟磁性粉末の圧粉成形体や、複数の電磁鋼板を積層した積層体が利用できる。
そして、磁性コア12は、図2(A)に示すように正面から見るとH字状の対称形状体である。具体的には、両端部コア12eにおいて連結部11r(図1)が存在する側(図2(A),(B)において上側)の面が全面に亘って、コイル巻回部12cの表面よりも突出している。かつ、両端部コア12eにおいて冷却ベースに載置される側(図2(A),(B)において下側)の面が全面に亘って、コイル巻回部12cの表面よりも突出している。従って、各端部コア12eの厚さteは、コイル巻回部12cの厚さtcよりも厚い。特に、実施形態1のリアクトル1では、コイル11a,11bの外周面(ターン形成部の外周面)と、端部コア12eの外周面とが面一となるように、端部コア12eの厚さteとコイル巻回部12cの厚さtcとが調整されている。また、このリアクトル1では、押し潰された重複部11oを有する連結部11rも、コイル11a,11bの外周面及び端部コア12eの外周面と面一である(図2(B))。
[インシュレータ]
コイル成形体11と磁性コア12との組合体には、インシュレータ13も設けられている(図1では省略)。インシュレータ13は、コイル巻回部12cの外周を覆う筒状部(図示せず)と、コイル11a,11bの端面(コイルのターンが環状に見える面)に当接される枠状部13fとを具える。筒状部は、半割れの角筒片同士を係合することでコイル巻回部12cの外周を容易に覆うことができる。枠状部13fは、筒状部の両端部に対向配置され、コイル11a,11bの端面に当接する一対の矩形枠である。インシュレータは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの絶縁材料が利用できる。なお、図2(B)において連結部11rは、巻線11wの一部に重なって見えない(図1(B)参照)。一方の枠状部13fは、連結部11rと端部コア12eとの間を配置されて、連結部11rと端部コア12e間を絶縁する。
上記コイル成形体11と磁性コア12との組合体は、以下のように作製する。巻線11wを巻回して両コイル11a,11bを形成し、両コイル11a,11b間に存在する連結部11rの折り返された箇所にプレス加工を施して、重複部11oを有するコイル成形体11を得る。コア片12cpやギャップ材12gを接着剤などで固定して各コイル巻回部12cを形成し、この外周にインシュレータ13の筒状部を配置し、更にその外周にコイル成形体11の各コイル11a,11bを配置する。そして、両コイル11a,11bの端面をインシュレータ13の枠状部13f及び端部コア12eで挟むように、両コイル11a,11bに枠状部13f及び端部コア12eを配置して、接着剤などで端部コア12eとコイル巻回部12cとを接合して、組合体を得る。
[その他]
上記コイル成形体11と磁性コア12との組合体は、アルミニウムといった金属製ケースに収納され、ケース内に充填されるポッティング樹脂(例えば、エポキシ樹脂やウレタン樹脂)により封止された構造とすることができる。この場合、ケースに磁性コアを固定し、このケースを冷却ベースに固定する。磁性コアのケースへの固定は、上記ポッティング樹脂により行ってもよいし、磁性コア自体に固定用ボルトが貫通される貫通孔を設けてもよいし、帯状の固定部材を端部コアに配置し、この固定部材をケースに固定することで行ってもよい。
或いは、上記組合体の外周を覆うように樹脂被覆部を形成した構造としてもよい。この場合、組合体の冷却ベースへの固定は、樹脂被覆部や磁性コアに固定用ボルトが貫通される貫通孔を設けたり、]状の固定部材を用いて行ってもよい。一方の端部コアを囲むように、又は、コイルを挟んだ両端部コアを囲むように、上記]状の固定部材を配置して、この固定部材を冷却ベースに固定する。樹脂被覆部の構成樹脂は、絶縁性樹脂、具体的には、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、PPS樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂などが利用できる。この構成は、ケースを省略することで小型であり、かつ樹脂被覆部を具えることで、機械的強度の確保や周囲環境からの保護などを図ることができる。
リアクトル1は、端部コア12eの表面や、端部コア12e及びコイル11a,11bの表面が面一である、即ち平坦であるため、上述の帯状の固定部材や]状の固定部材を容易に配置できる。
[効果]
上記リアクトル1は、両コイル11a,11bを連結する連結部11rにおいて巻線が折り返された箇所を形成する巻線同士が接触していると共に、両コイル11a,11bが内接する仮想外形内に連結部11rが位置する。そのため、端部コア12eにおいて連結部11rが存在する側の面の全面に亘って、コイル巻回部12cの表面よりも突出させることができる。従って、実施形態1のリアクトル1に具える端部コア12eの体積と、図3に示す従来のリアクトル100に具える端部コア120eの体積とを等しくした場合、リアクトル1におけるコイルの軸方向の長さL1は、リアクトル100の長さL100よりも短い(図2(B)と図2(C)とを比較参照)。そのため、実施形態1のリアクトル1は、従来のリアクトル100よりも設置面積が小さく、小型である。
かつ、リアクトル1は、コイル成形体11が1本の連続する巻線11wにより形成されているため、両コイル11a,11bを溶接などにより接続する必要がなく、組立作業性に優れる。
また、リアクトル1は、連結部11rにおいて折り返された箇所を形成する巻線がプレス加工により押し潰されているので、他の箇所を形成する巻線と比較して、断面積が小さい(厚さが薄い)。しかし、上記折り返された箇所を形成する巻線同士が直接接触していることで、導体断面積を確保することができる。なお、リアクトル1における連結部11rは、両コイル11a,11bが内接する仮想外形内に位置するが、巻線の厚さによっては、折り返された箇所を押し潰すことで、連結部の端部が上記仮想外形よりも突出したり、連結部の表面がターン形成部よりも突出することがある。本発明リアクトルは、このような形態も含む。
更に、リアクトル1は、両コイル11a,11bの外周面と、連結部11rと、端部コア12eの表面とが面一であるため、連結部11rが存在する側の上方空間に無駄な空間が実質的に存在しない。従って、この空間に端子部材を配置するなど、この空間を有効に利用することができる。
加えて、リアクトル1は、端部コア12eにおいて冷却ベースの載置側の面も両コイル11a,11bの外周面と面一である。従って、リアクトル1は、コイル11a,11bのターン形成部及び端部コア12eの外周面の双方が冷却ベースに直接接触することができる。そのため、コイル11a,11bへの通電に伴い生じた熱を冷却ベースやケースに効率よく伝えられることから、リアクトル1は、放熱性にも優れる。また、リアクトル1の載置側の面が平坦であることで、リアクトル1を冷却ベースやケースに安定して載置することができる。
なお、実施形態1では、コイル成形体を形成した直後、即ちコイル成形体単体の状態のときに連結部にプレス加工を施したが、上記組合体を形成した後に、連結部にプレス加工を施してもよい。圧縮加工の実施時期は特に問わない。
(変形例1)
実施形態1では、巻線の断面積が変化するほど連結部を押し潰した構成を説明したが、巻線の断面積を変えない程度に、かつ巻線同士が接触するように押し潰された構成としてもよい。この構成により、端部コアにおいて連結部が存在する側の面(但し、連結部の配置箇所を除く)をコイル巻回部よりも突出させることができる。かつ、この構成は、巻線の断面積が変化しないため、導体断面積を十分に確保することができる。
(変形例2)
実施形態1では、連結部11rが両コイル11a,11bのターン形成部の外周面と面一であり、かつコイル11a,11bに接した形態を説明したが、連結部がターン形成部よりも上方に位置するようにコイル11a,11b間の巻線を取り回してもよい。この場合、折り返された箇所がコイルに接していないので、プレス加工が行い易い。
(変形例3)
実施形態1では、コイル成形体11及び磁性コア12において、冷却ベース側の面及びこの面と対向する面(連結部11rが存在する側の面)の双方がそれぞれ面一である構成を説明したが、双方が面一でない構成とすることができる。例えば、端部コアにおいて冷却ベース側の面をコイル巻回部と面一としてもよい。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明のリアクトルは、小型であるため、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両に搭載する車載コンバータといった車載部品の構成部品に好適に利用することができる。
(A)は、実施形態1のリアクトルの概略を示す斜視図、(B)は、このリアクトルの平面図(上面図)である。 (A)は、実施形態1のリアクトルに具えるコアの概略を示す正面図、(B)は、実施形態1のリアクトルの概略を示す正面図、(C)は、従来のリアクトルの正面図である。 従来のリアクトルの概略を示す斜視図である。
符号の説明
1 リアクトル
11 コイル成形体 11a,11b コイル 11r 連結部 11w 巻線 11o 重複部
11e 巻線の端部 12 磁性コア 12e 端部コア 12c コイル巻回部
12m 磁性体部 12g ギャップ材 12cp コア片 13 インシュレータ
13f 枠状部
100 リアクトル 110 コイル成形体 110w 巻線 110a,110b コイル
110r 連結部 120 磁性コア 120e 端部コア

Claims (5)

  1. 一連の巻線から構成され、この巻線の一部からなる連結部を介して接続される一対のコイルを具えるリアクトルであって、
    前記巻線は、導電性材料からなる平角線と、平角線の表面を覆う絶縁層とを具える被覆線であり、
    前記両コイルは、並列に配置され、
    前記連結部は、前記巻線が接触するように折り重ねられた重複部を有し、
    前記折り重ねられた巻線において向かい合う側の絶縁層が除去されており、平角線同士が接触していることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記各コイル内のそれぞれに配置される一対のコイル巻回部と、これらコイルが配置されずに前記コイルから露出する端部コアとを有する環状の磁性コアを具え、
    前記端部コアにおいて前記連結部が存在する側の面は、前記コイル巻回部の表面よりも突出していることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記両コイルが内接する仮想外形内に、前記連結部が位置することを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
  4. 前記両コイルの外周面と、前記連結部と、前記端部コアの突出箇所とが面一であることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトルを具えることを特徴とするコンバータ。
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