JP5169924B2 - 床版橋および床版ユニット並びに床版橋の構築方法 - Google Patents
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第2発明の床版橋では、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする。
第3発明では、第1発明または第2発明の床版橋において、前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であることを特徴とする。
第4発明では、第1発明〜第3発明のうちいずれか1の床版橋において、 短尺角形鋼管の端部の継手部には、上フランジの幅方向中央よりに部材軸方向の端部側に開口するハンドホールと、幅方向両側に複数のボルト挿通孔を備えた上フランジと、複数のボルト挿通孔を備えた少なくとも一方のウェブ、複数のボルト挿通孔を備えた下フランジとを備え、橋軸方向に隣り合う角形鋼管の各上フランジおよびウェブに渡って添接板が配設されてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする。
第5発明では、第1発明〜第4発明のうちいずれか1の床版橋において、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の接触面および角形鋼管と添接板との接触面は、粗面とされていることを特徴とする。
第6発明では、第1発明〜第5発明のうちいずれか1の床版橋において、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする。
第7発明の床版橋では、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする。
第8発明の床版橋では、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化し、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする。
第9発明では、第1発明〜第8発明のうちいずれか1の床版橋において、各長尺角形鋼管の側面に開口部が設けられ、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管に渡って、せん断キーとしての棒状部材が挿通配置されていると共に、棒状部材を埋め込むように経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする。
第10発明の長尺床版ユニットにおいては、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする。
第11発明では、第10発明の長尺床版ユニットにおいて、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であることを特徴とする。
第12発明の床版橋では、第10発明または第11発明の長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化したことを特徴とする。
第13発明の床版橋の構築方法においては、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管を地組みし、次いで、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、架設された橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置され、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブを、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置し、継手部における重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合することを特徴とする。
第14発明では、第13発明の床版橋の構築方法において、前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であり、これを地組みすることを特徴とする。
第15発明では、第10発明または第11発明の長尺床版ユニットを地組みし、次いで、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化することを特徴とする。
第16発明では、第13発明または第14発明の床版橋の構築方法において、直列に隣り合う角形鋼管は継手部における上フランジ相互と下フランジ相互が、添接板およびボルト・ナットにより接合された状態で橋台または橋脚に渡って架設され、架設後、並列して隣り合う角形鋼管の継手部におけるウェブ相互をボルト・ナットにより接合することを特徴とする。
また、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を直列に連結して、長尺角形鋼管とするので、下部構造物間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる短尺角形鋼管を用いた床版橋とすることができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管における当接されるウェブ相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブを、橋軸直角方向の他方の2つのウェブに渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ相互の重合部では、添接板を配置しなくても、ウェブを利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管(または長尺角形鋼管)を、ボルト・ナットを用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋とすることができる。また、添接板を用いた場合には、継手接合部の摩擦接合強度を高めることができる。
第2発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化するので、面状の長尺床版ユニットを用いて、床版橋とすることができる。
また、継手部を有する面状の長尺床版ユニットを並列して連結することで、広幅の床版橋とすることができ、また、下部構造物間のスパンが長い場合でも、長尺床版ユニットにより容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋とすることができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管における当接されるウェブ相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブを、橋軸直角方向の他方の2つのウェブに渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ相互の重合部では、添接板を配置しなくても、ウェブを利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管(または長尺角形鋼管)を、ボルト・ナットを用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋とすることができる。また、添接板を用いた場合には、継手接合部の摩擦接合強度を高めることができる。
第3発明によると、前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であるので、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化して床版橋とすることができる。また、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管を一体化したキャンバーが付与された長尺床版ユニットを用いて容易に床版橋を構築することができる。また、キャンバーを付与するために、短尺角形鋼管に曲げ加工を施すことなく、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を用いて、キャンバーが付与された長尺角形鋼管あるいは長尺床版ユニットを組み立てることができ、これらを用いて床版橋とすることができる。
また、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を直列に連結して、長尺角形鋼管としたり、長尺角形鋼管を一体化して長尺床版ユニットとするので、下部構造物間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋とすることができる。
第4発明によると、短尺角形鋼管の端部の継手部には、上フランジの幅方向中央よりに部材軸方向の端部側に開口するハンドホールと、幅方向両側に複数のボルト挿通孔を備えた上フランジと、複数のボルト挿通孔を備えた少なくとも一方のウェブ、複数のボルト挿通孔を備えた下フランジとを備え、橋軸方向に隣り合う角形鋼管の各上フランジおよびウェブに渡って添接板が配設されてボルト・ナットにより摩擦接合されているので、直列に隣り合う角形鋼管の継手部を連結する場合に、角形鋼管の内側に添接板を配置して、直列に隣り合う角形鋼管の継手部を連結することができ、また、並列に隣り合う角形鋼管の継手部を連結する場合に、角形鋼管の内側に添接板を配置して、直列に隣り合う角形鋼管の継手部を連結することができる。
第5発明によると、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の外側面は、粗面とされているので、高い摩擦接合とすることができる。
第6発明によると、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部とすることができる。
第7発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化するので、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を用いて床版橋を構築することができる。
また、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を直列に連結して、長尺角形鋼管とするので、下部構造物間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる短尺角形鋼管を用いた床版橋とすることができる。
また、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部とすることができる。
第8発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化するので、面状の長尺床版ユニットを用いて、床版橋とすることができる。
また、継手部を有する面状の長尺床版ユニットを並列して連結することで、広幅の床版橋とすることができ、また、下部構造物間のスパンが長い場合でも、長尺床版ユニットにより容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋とすることができる。
また、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部とすることができる。
第9発明によると、各長尺角形鋼管の側面に開口部が設けられ、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管に渡って、せん断キーとしての棒状部材が挿通配置されていると共に、棒状部材を埋め込むように経時硬化性充填材が充填硬化されているので、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の一体化を図りながら、輪荷重が一つの角形鋼管に作用した場合に、並列して隣り合う角形鋼管に荷重を伝達して負担する荷重を分散することができる。
第10発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化するので、長尺角形鋼管を用いて長尺床版ユニットを容易に構成することができ、また、そのような長尺床版ユニットを用いて容易に床版橋を構成することができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管における当接されるウェブ相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブを、橋軸直角方向の他方の2つのウェブに渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ相互の重合部では、添接板を配置しなくても、ウェブを利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管(または長尺角形鋼管)を、ボルト・ナットを用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な長尺床版ユニットとすることができる。また、添接板を用いた場合には、継手接合部の摩擦接合強度を高めた長尺床版ユニットとすることができる。
第11発明によると、前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であるので、キャンバーが付与された長尺角形鋼管を用いて、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化した長尺床版ユニットを容易に構成することができ、また、そのような長尺床版ユニットを用いて容易に床版橋を構成することができる。
第12発明によると、長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化したので、橋軸方向に長尺で橋軸直角方向に広幅の床版橋でも、長尺床版ユニットを橋軸直角方向に並列して配設した床版橋とすることができる。
第13発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管を地組みし、次いで、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化するので、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を用いて、床版橋を容易に構築することができ、施工も容易であるなどの効果が得られる。
また、架設された橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置され、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブを、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置し、継手部における重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合するので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管における当接されるウェブ相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブを、橋軸直角方向の他方の2つのウェブに渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ相互の重合部では、添接板を配置しなくても、ウェブを利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管(または長尺角形鋼管)を、ボルト・ナットを用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋を容易に構築することができる。また、添接板を用いた場合には、継手接合部の摩擦接合強度を高めた床版橋を構築することができる。
第14発明によると、前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であり、これを地組みするので、キャンバーが付与された長尺角形鋼管を用いて、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化した長尺床版ユニットを用いて容易に床版橋を構成することができる。
第15発明によると、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットまたはキャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットを地組みし、次いで、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化するので、短尺角形鋼管から橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管、またはキャンバーが付与された長尺角形鋼管を容易に構成することができると共に、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管から平坦面状の長尺床版ユニット、またはキャンバーが付与された長尺角形鋼管からキャンバーが付与された長尺床版ユニットを容易に形成することができ、また、長尺床版ユニットから平坦面状の床版橋の本体部分、またはキャンバーが付与された長尺床版ユニットからキャンバーが付与された床版橋の本体
部分を容易に短工期で構築することができ、長スパンの床版橋でも、施工コストを低減できる効果が得られる。
第16発明によると、直列に隣り合う角形鋼管は継手部における上フランジ相互と下フランジ相互が、添接板およびボルト・ナットにより接合された状態で橋台または橋脚に渡って架設され、架設後、並列して隣り合う角形鋼管の継手部におけるウェブ相互をボルト・ナットにより接合するので、長尺角形鋼管または長尺床版ユニットにおける継手部のウェブ相互を添接板およびボルト・ナットにより接合することなく、また、継手部内に経時硬化性充填材を充填することなく、長尺角形鋼管または長尺床版ユニットを、下部構造物間に架設することができ、角形鋼管を用いた床版橋を効率よく施工することができる。
短尺角形鋼管1の上フランジ5には、部材長手方向に間隔をおいて長円状のハンドホール9を、等間隔に備え、位相を同じくしてウェブ7には、せん断キーとしての棒状部材を挿通配置するための開口部11を備えている。
れている。前記の仕切り板12は、短尺角形鋼管1を工場において加工時に所定の位置に配置されてコーキング材等により固定される。
1本の長尺角形鋼管2の継手部4に配置されるボルト挿通孔6を有する添接板10は、設計により適宜設定され、上下のフランジ5、8の片面または図示のように両面に添接板10が配置されて、高力ボルト・ナット14により接合される。
長尺床版ユニット3を地組みする場合に、架設される場合に、橋軸直角方向に隣接して長尺床版ユニット3が設置されない側では、長尺角形鋼管2を構成する直列に隣り合う短尺角形鋼管1における継手部4は、それらのウェブ7相互を添接板10および高力ボルト・ナット14により連結一体化しておくこともできる。
橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3相互の継手部4は、図5に示すように、長尺角形鋼管2の継手部4における当接されたウェブ7相互を添接板10および高力ボルト・ナット14により一体化して、床版橋17の本体部分が構築される。
なお、キャンバーが付与された長尺床版ユニット3とキャンバーが付与された長尺角形鋼管2を並列して平行に架設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3と長尺角形鋼管2との継手部4におけるウェブ7相互を、添接板10および高力ボルト・ナット14により一体化して、床版橋17の本体部分を構築してもよいが、それぞれ、長尺角形鋼管2のみ、あるいは長尺床版ユニット3のみの組み合わせとするほうが、施工が単純化できる。なお、架設においては、継手箇所数を減らすことが簡略化となるため、長尺床版ユニットのみが最も単純になる。
各長尺角形鋼管2または各長尺床版ユニット3を吊り上げて架設する場合、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2または長尺床版ユニット3のウェブ7のボルト挿通孔6の位置合わせを適宜行いながら順次各下部構造物18上の支承19に渡って架設し、各開口部11から並列する複数本の長尺角形鋼管2に渡って横桁鋼管等の棒状部材15を挿入配置し、継手部ウェブの高力ボルト・ナット14を全て締付ける。最後に継手部4の防食を行い(コンクリートを打設する等)、施工を完了することになる。このように端部に継手部を有する短尺角形鋼管1を用いることで、コンクリート橋よりも低桁高で、少なくとも20m程度の床版橋を構築することができる。
また、20m〜30m程度の橋梁工事における、工場や運搬時の吊り上げ重量を低減す
ることができ、短尺角形鋼管1を用いるため、その運搬時の振り回しスペースを小さくすることができる。
(2)地組みヤードにて、短尺角形鋼管1を短尺角形鋼管1の上フランジ5および下フランジ8に添接板10を設置すると共に孔の芯合わせのためボルト数本を仮設置する。ただし、ボルト挿入方向については、下フランジ8および橋幅方向で端部側の短尺角形鋼管1の地覆側ウェブについては外部(外側)から内部(内側)へ向けて挿入し、ボルト頭部が外部に位置するようにする。上フランジ5については逆に、ボルト頭部が内部に位置し、ナット側が外部(上面)に出るようにすることが望ましい。
(3)キャンバーを設置し、短尺角形鋼管1を複数本直列に配置し、前記添接板10を直列に隣り合う短尺角形鋼管1の継手部に重合させる。複数の短尺角形鋼管1の橋軸方向の平面視での曲がり等を矯正して直線状とした後、上フランジ5と下フランジ8の全てのボルト挿通孔に高力ボルト14を挿入して1次締付けを行い、長尺角形鋼管2とする。
(4)長尺角形鋼管2のキャンバーおよび長尺角形鋼管2の通りを再確認し、隣り合う長尺角形鋼管2のウェブ7のボルト挿通孔6が一致することを確認した後、上フランジ5と下フランジ8の全てのボルトを本締めする。
(5)1本の長尺角形鋼管2を、隣り合う長尺角形鋼管2のウェブ7の添接板10および孔合わせのボルトを仮設置しながら順次各下部構造物18上の支承19に渡って架設し、長尺角形鋼管数本おきに横桁鋼管等のせん断キーとしての棒状部材15を挿入する(図3参照)。前記の工程を繰り返して全ての長尺角形鋼管2を架設する。なお、図4に示す状態において、棒状部材15の両端部には、部材軸方向に直角に突出する張り出しフランジ21または凹部等の係止部が設けられて、コンクリート等の経時硬化性充填材13により埋め込まれることで、引き抜きに対して抵抗するので、高い引き抜き抵抗性能を有する接合部となり、並列して隣り合う長尺角形鋼管2または長尺床版ユニット3を確実に一体化している。
(6)継手部のウェブ7および添接板10の全てのボルト挿通孔6にボルトを挿入し、1次締付け後、本締めする(図5、図7参照)。
(7)継手接合部にコンクリート等の止水材あるいは防錆材としての経時硬化性充填材13を打設するために、直列に隣り合う短尺角形鋼管1間の隙間を適宜シール材(図示を省略した)によりシールする。また、端部に位置する開口部11に鋼板などの蓋材(図示を省略)を設置して開口部11を閉塞する。
(8)継手接合部16および横桁鋼管等のせん断キーとしての棒状部材15と長尺角形鋼管2との格点部に間詰めコンクリート等の経時硬化性充填材13をハンドホール9から打設する(図4、図6、図8参照)。継手接合部のコンクリート打設範囲については、前記の仕切り板12が設置されているので、部材軸方向の仕切り板12間に打設される。また、棒状部材15は幅方向に開口部11を貫通して配置されているため、ハンドホールから打設された経時硬化性充填材13は、ウェブの開口部11間に確実に経時硬化性充填材13が打設される。必要に応じ、ハンドホール9を鋼板などの蓋材(図示を省略)を設置してハンドホール9を閉塞する。
(9)橋面工、地覆等(図示を省略)を施工して、図1および図2に示すように、床版橋17の構築が完了する。
以下では、キャンバーを付与する場合について、説明するが、キャンバー省略して、平坦面状の長尺床版ユニット3を架設するようにしてもよい。)
(2)地組みヤードにて、短尺角形鋼管1を短尺角形鋼管1の上フランジ5および下フランジ8に添接板10を設置すると共に孔の芯合わせのためボルト数本を仮設置する。ただし、ボルト挿入方向については、下フランジ8および橋幅方向で端部側の短尺角形鋼管1の地覆側ウェブについては外部(外側)から内部(内側)へ向けて挿入し、ボルト頭部が外部に位置するようにする。上フランジ5については逆に、ボルト頭部が内部に位置し、ナット側が外部(上面)に出るようにすることが望ましい。
(3)キャンバーを設置し、短尺角形鋼管1を複数本直列に配置し、前記添接板10を直列に隣り合う短尺角形鋼管1の継手部に重合させる。複数の短尺角形鋼管1の橋軸方向の平面視での曲がり等を矯正して直線状とした後、上フランジ5と下フランジ8の全てのボルト挿通孔に高力ボルト14を挿入して1次締付けを行い長尺角形鋼管2とする。長尺角形鋼管2を並列して平行にウェブ7相互が当接するように複数配置し、また、ウェブ7に添接板10を配置し、一端部の長尺角形鋼管2の地覆側ウェブ7の全てのボルト挿通孔に高力ボルト14を挿入して1次締付けを行い、1次締付け状態の長尺床版ユニット3とする(図11〜図12の長尺角形鋼管2、または図13〜図15参照)。
(4)長尺床版ユニット3のキャンバーおよび長尺角形鋼管2の通りを再確認し、隣り合う長尺角形鋼管2のウェブ7のボルト挿通孔6が一致することを確認した後、上フランジ5と下フランジ8の全てのボルトを本締めすると共に、当接して隣り合うウェブ7に挿通されている全てのボルトおよび地覆側ウェブ7に配置のボルトを本締めして、長尺床版ユニット3とする。
(5)1ユニットの長尺床版ユニット3を、隣り合う長尺床版ユニット3のウェブ7が当接するように配置し、当接されたウェブ7の内側に添接板10および孔合わせのボルトを仮設置しながら順次各下部構造物18上の支承19に渡って架設し、長尺床版ユニット3内に、角形鋼管数本おきにとなるように横桁鋼管等のせん断キーとしての棒状部材15を直列に挿入する。前記の工程を繰り返して全ての長尺角形鋼管2を架設する。
(6)継手部のウェブ7および添接板の全てのボルト挿通孔にボルトを挿入し、1次締付け後、本締めする。
(7)継手接合部にコンクリート等の止水材あるいは防錆材としての経時硬化性充填材13を打設するために、直列に隣り合う短尺角形鋼管1間の隙間を適宜シール材(図示を省略した)によりシールする。また、端部に位置する開口部11に鋼板などの蓋材(図示を省略)を設置して開口部11を閉塞する。
(8)継手接合部16および横桁鋼管等のせん断キーとしての棒状部材15と長尺角形鋼管2との格点部に間詰めコンクリート等の経時硬化性充填材13をハンドホール9から打設する。継手接合部のコンクリート打設範囲については、前記の仕切り板12が設置されているので、部材軸方向の仕切り板12間に打設される。また、棒状部材15は幅方向に開口部11を貫通して配置されているため、ハンドホールから打設された経時硬化性充填材13は、ウェブの開口部11間に確実に経時硬化性充填材13が打設される。必要に応じ、ハンドホール9を鋼板などの蓋材(図示を省略)を設置してハンドホール9を閉塞する。
(9)橋面工、地覆等(図示を省略)を施工して、図1および図2に示すように、床版橋17の構築が完了する。
この形態においては、直列に配置された短尺角形鋼管2の橋軸方向の継手部4の形態が相違しているが、その他の部分の構造は、前記実施形態と同じである。そのため、相違する部分を主に説明する。また、前記実施形態と同様な部分については、同様な符号を付している。
に一本おきに同じ寸法の短尺角形鋼管2が配置され、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2相互間では、橋軸方向の長さがほぼ継手部分の長さ、異なる短尺角形鋼管2の組み合わせ形態とされている。
ウェブ7部分に設けた2群のボルト挿通孔群6A,6Bは、上フランジ5あるいは下フランジ8に設けられているボルト挿通孔群よりも、橋軸方向のほぼ継手部分、変位して設けられている。
前記のように、橋軸直角方向に隣り合って当接されているウェブ7相互を、直接ボルト・ナットにより接合することができると、ボルト挿通孔6を加工する数が少なくなり、経済的な床版橋17あるいは長尺床版ユニット3とすることができる。
トにより摩擦接合されている。
前記ようなウェブ6部分に2群のボルト挿通孔群6A,6Bを備えた長尺角形鋼管2あるいは長尺床版ユニット3を用いる形態でも、施工手順は前記実施形態の場合と同様である。
また、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を直列に連結して、長尺角形鋼管2とするので、下部構造物18間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる短尺角形鋼管1を用いた床版橋17とすることができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管1が配置されて、継手接合部16が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管2における短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7は、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管2における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7に渡って配置されて、直接または添接板10を用いてボルト・ナット14により摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2における当接されるウェブ7相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブ7を、橋軸直角方向の他方の2つのウェブ7に渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ7相互の重合部では、添接板10を配置しなくても、ウェブ7を利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管1(または長尺角形鋼管2)を、ボルト・ナット14を用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板10を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔6の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋17とすることができる。また、添接板10を用いた場合には、継手接合部16の摩擦接合強度を高めることができる。
また、本第2発明によると、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を少なくとも2本、継手部4で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管2を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニット3が構成され、その長尺床版ユニット3を橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3を一体化するので、面状の長尺床版ユニット3を用いて、床版橋17とすることができる。
また、継手部4を有する面状の長尺床版ユニット3を並列して連結することで、広幅の床版橋17とすることができ、また、下部構造物18間のスパンが長い場合でも、長尺床版ユニット3により容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋17とすることができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管1が配置されて、継手接合部16が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管2における短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7は、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管2における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7に渡って配置されて、直接または添接板10を用いてボルト・ナット14により摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2における当接されるウェブ7相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブ7を、橋軸直角方向の他方の2つのウェブ7に渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ7相互の重合部では、添接板10を配置しなくても、ウェブ7を利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管1(または長尺角形鋼管2)を、ボルト・ナット14を用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板10を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔6の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋17とすることができる。また、添接板10を用いた場合には、継手接合部16の摩擦接合強度を高めることができる。
また、本第3発明によると、前記長尺角形鋼管2は、少なくとも一箇所の継手接合部16で短尺角形鋼管1を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2であるので、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化して床版橋17とすることができる。また、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2を一体化したキャンバーが付与された長尺床版ユニット3を用いて容易に床版橋17を構築することができる。また、キャンバーを付与するために、短尺角形鋼管1に曲げ加工を施すことなく、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を用いて、キャンバーが付与された長尺角形鋼管2あるいは長尺床版ユニット3を組み立てることができ、これらを用いて床版橋17とすることができる。
また、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を直列に連結して、長尺角形鋼管2としたり、長尺角形鋼管2を一体化して長尺床版ユニット3とするので、下部構造物18間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋17とすることができる。
また、本第4発明によると、短尺角形鋼管1の端部の継手部4には、上フランジ5の幅方向中央よりに部材軸方向の端部側に開口するハンドホール9と、幅方向両側に複数のボルト挿通孔6を備えた上フランジ5と、複数のボルト挿通孔6を備えた少なくとも一方のウェブ7、複数のボルト挿通孔6を備えた下フランジ8とを備え、橋軸方向に隣り合う角形鋼管の各上フランジ5およびウェブ7に渡って添接板10が配設されてボルト・ナット14により摩擦接合されているので、直列に隣り合う角形鋼管の継手部を連結する場合に、角形鋼管の内側に添接板10を配置して、直列に隣り合う角形鋼管の継手部4を連結することができ、また、並列に隣り合う角形鋼管の継手部4を連結する場合に、角形鋼管の内側に添接板10を配置して、直列に隣り合う角形鋼管の継手部10を連結することができる。
また、本第5発明によると、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の外側面は、粗面とされているので、高い摩擦接合とすることができる。
また、本第6発明によると、各長尺角形鋼管2の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材13が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット14等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部16とすることができる。
また、本第7発明によると、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を少なくとも2本、継手部4で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2が構成され、その長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化するので、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を用いて床版橋17を構築することができる。
また、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を直列に連結して、長尺角形鋼管2とするので、下部構造物18間のスパンが長い場合でも、容易に対応することができる短尺角形鋼管1を用いた床版橋17とすることができる。
また、各長尺角形鋼管2の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材13が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット14等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部16とすることができる。
また、本第8発明によると、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を少なくとも2本、継手部4で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管2を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニット3が構成され、その長尺床版ユニット3を橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3を一体化するので、面状の長尺床版ユニット3を用いて、床版橋17とすることができる。
また、継手部4を有する面状の長尺床版ユニット3を並列して連結することで、広幅の床版橋17とすることができ、また、下部構造物18間のスパンが長い場合でも、長尺床版ユニット3により容易に対応することができる角形鋼管を用いた床版橋17とすることができる。
また、各長尺角形鋼管2の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材13が充填硬化されているので、継手内部に雨水等の水が浸入するのを防止して継手内部の防錆を図ることができると共に、ボルト・ナット14等の緩み止めを図ることができ、確実に接合されて継手接合部16とすることができる。
また、本第9発明によると、各長尺角形鋼管2の側面に開口部が設けられ、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管に渡って、せん断キーとしての棒状部材15が挿通配置されていると共に、棒状部材15を埋め込むように経時硬化性充填材13が充填硬化されているので、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の一体化を図りながら、輪荷重が一つの角形鋼管に作用した場合に、並列して隣り合う角形鋼管に荷重を伝達して負担する荷重を分散することができる。
また、本第10発明によると、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を少なくとも2本、継手部4で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2が構成され、その長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化するので、長尺角形鋼管2を用いて長尺床版ユニット3を容易に構成することができ、また、そのような長尺床版ユニット3を用いて容易に床版橋17を構成することができる。
また、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管1が配置されて、継手接合部16が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管2における短尺角形鋼管1の継手部におけるウェブ7は、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管2における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7に渡って配置されて、重合されたウェブ7相互が直接または添接板10を用いてボルト・ナット14により摩擦接合されているので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2における当接されるウェブ7相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブ7を、橋軸直角方向の他方の2つのウェブ7に渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ7相互の重合部では、添接板10を配置しなくても、ウェブ7を利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管1(または長尺角形鋼管2)を、ボルト・ナット14を用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板10を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔6の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な長尺床版ユニット3とすることができる。また、添接板10を用いた場合には、継手接合部16の摩擦接合強度を高めた長尺床版ユニット3とすることができる。
また、本第11発明によると、前記長尺角形鋼管2は、少なくとも一箇所の継手接合部16で短尺角形鋼管1を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2であるので、キャンバーが付与された長尺角形鋼管2を用いて、その長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化した長尺床版ユニット3を容易に構成することができ、また、そのような長尺床版ユニット3を用いて容易に床版橋17を構成することができる。
また、本第12発明によると、長尺床版ユニット3を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3を一体化したので、橋軸方向に長尺で橋軸直角方向に広幅の床版橋17でも、長尺床版ユニット3を橋軸直角方向に並列して配設した床版橋17とすることができる。
また、本第13発明によると、端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管1を少なくとも2本、継手部4で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2を地組みし、次いで、その長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して橋台または橋脚の下部構造物18に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化するので、端部に継手部4を有する直線状の短尺角形鋼管1を用いて、床版橋17を容易に構築することができ、施工も容易であるなどの効果が得られる。
また、架設された橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管1が配置され、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管2における短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7を、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管2における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管1の継手部4におけるウェブ7に渡って配置し、継手部4における重合されたウェブ7相互が直接または添接板10を用いてボルト・ナット14により摩擦接合するので、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2における当接されるウェブ7相互間では、橋軸直角方向で一方のウェブ7を、橋軸直角方向の他方の2つのウェブ7に渡って配置するだけで、橋軸直角方向の中間部におけるウェブ7相互の重合部では、添接板10を配置しなくても、ウェブ7を利用して、橋軸直角方向に隣り合う短尺角形鋼管1(または長尺角形鋼管2)を、ボルト・ナット14を用いて接合することができる。このような場合には、橋軸直角方向中間部においては添接板10を用いなくても、接合可能であるため、部品点数が少なくなると共に、ボルト挿通孔6の孔明け加工箇所を少なくすることができ、安価な床版橋17を容易に構築することができる。また、添接板10を用いた場合には、継手接合部16の摩擦接合強度を高めた床版橋を構築することができる。
また、本第14発明によると、前記長尺角形鋼管2は、少なくとも一箇所の継手接合部16で短尺角形鋼管1を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2であり、これを地組みするので、キャンバーが付与された長尺角形鋼管2を用いて、その長尺角形鋼管2を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管2を一体化した長尺床版ユニット3を用いて容易に床版橋17を構成することができる。
また、本第15発明によると、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニット3またはキャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺床版ユニット3を地組みし、次いで、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニット3を一体化するので、短尺角形鋼管から橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2、またはキャンバーが付与された長尺角形鋼管2を容易に構成することができると共に、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管2から平坦面状の長尺床版ユニット3、またはキャンバーが付与された長尺角形鋼管2からキャンバーが付与された長尺床版ユニット3を容易に形成することができ、また、長尺床版ユニット3から平坦面状の床版橋17の本体部分、またはキャンバーが付与された長尺床版ユニット3からキャンバーが付与された床版橋17の本体部分を容易に短工期で構築することができ、長スパンの床版橋でも、施工コストを低減できる効果が得られる。
また、本第16発明によると、直列に隣り合う角形鋼管は継手部4における上フランジ7相互と下フランジ8相互が、添接板10およびボルト・ナット14により接合された状態で橋台または橋脚(下部構造物18)に渡って架設され、架設後、並列して隣り合う角形鋼管の継手部4におけるウェブ7相互をボルト・ナット14により接合するので、長尺角形鋼管2または長尺床版ユニット3における継手部4のウェブ7相互を添接板10およびボルト・ナット14により接合することなく、また、継手部内に経時硬化性充填材13を充填することなく、長尺角形鋼管2または長尺床版ユニット3を、下部構造物18間に架設することができ、角形鋼管を用いた床版橋17を効率よく施工することができる。
2 長尺角形鋼管
2A 長尺角形鋼管
2B 長尺角形鋼管
3 長尺床版ユニット
4 継手部
5 上フランジ
6 ボルト挿通孔
6A ボルト挿通孔群
6B ボルト挿通孔群
7 ウェブ
8 下フランジ
9 ハンドホール
10 添接板
11 開口部
12 仕切り板
13 経時硬化性充填材
14 ボルト・ナット(または高力ボルト)
15 棒状部材
16 継手接合部
17 床版橋
18 下部構造物
19 支承
20 平坦部
21 張り出しフランジ
Claims (16)
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする床版橋。
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする床版橋。
- 前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であることを特徴とする請求項1または2に記載の床版橋。
- 短尺角形鋼管の端部の継手部には、上フランジの幅方向中央よりに部材軸方向の端部側に開口するハンドホールと、幅方向両側に複数のボルト挿通孔を備えた上フランジと、複数のボルト挿通孔を備えた少なくとも一方のウェブ、複数のボルト挿通孔を備えた下フランジとを備え、橋軸方向に隣り合う角形鋼管の各上フランジおよびウェブに渡って添接板が配設されてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の床版橋。
- 橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管の接触面および角形鋼管と添接板との接触面は、粗面とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の床版橋。
- 各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の床版橋。
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする床版橋。
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、少なくとも2つの長尺角形鋼管を並列して平行に配置して一体化して、橋軸方向に伸長する長尺床版ユニットが構成され、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化し、各長尺角形鋼管の継手部内側に渡って、経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする床版橋。
- 各長尺角形鋼管の側面に開口部が設けられ、橋軸直角方向に隣り合う角形鋼管に渡って、せん断キーとしての棒状部材が挿通配置されていると共に、棒状部材を埋め込むように経時硬化性充填材が充填硬化されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の床版橋。
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管が構成され、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置されて、継手接合部が橋軸直角方向に千鳥状配置とされ、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブは、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置されて、重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合されていることを特徴とする長尺床版ユニット。
- 前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であることを特徴とする請求項10に記載の長尺床版ユニット。
- 請求項10又は11に記載の長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数本並列して配設し、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化したことを特徴とする床版橋。
- 端部に継手部を有する直線状の短尺角形鋼管を少なくとも2本、継手部で直列に接合して、橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管を地組みし、次いで、その長尺角形鋼管を橋軸直角方向に複数本並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管を一体化し、架設された橋軸直角方向に隣り合う長尺角形鋼管には、平面視で橋軸直角方向に交互に橋軸方向の長さの異なる短尺角形鋼管が配置され、橋軸直角方向に隣り合う一方の長尺角形鋼管における短尺角形鋼管の継手部におけるウェブを、橋軸直角方向に隣り合う他方の長尺角形鋼管における直列に隣り合う2つの短尺角形鋼管の継手部におけるウェブに渡って配置し、継手部における重合されたウェブ相互が直接または添接板を用いてボルト・ナットにより摩擦接合することを特徴とする床版橋の構築方法。
- 前記長尺角形鋼管は、少なくとも一箇所の継手接合部で短尺角形鋼管を屈折配置して、キャンバーが付与された橋軸方向に伸長する長尺角形鋼管であり、これを地組みすることを特徴とする請求項13に記載の床版橋の構築方法。
- 請求項10または請求項11に記載の長尺床版ユニットを地組みし、次いで、その長尺床版ユニットを橋軸直角方向に複数ユニット並列して橋台または橋脚に渡って架設し、その後、橋軸直角方向に隣り合う長尺床版ユニットを一体化することを特徴とする床版橋の構築方法。
- 直列に隣り合う角形鋼管は継手部における上フランジ相互と下フランジ相互が、添接板およびボルト・ナットにより接合された状態で橋台または橋脚に渡って架設され、架設後、並列して隣り合う角形鋼管の継手部におけるウェブ相互をボルト・ナットにより接合することを特徴とする請求項13または14に記載の床版橋の構築方法。
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