JP5169775B2 - 塗布フィルム - Google Patents
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Description
本願における第1の発明は、基材フィルムの少なくとも片面に塗布層が設けられた塗布フィルムであって、前記塗布層はスチレン・アクリル共重合体とポリエステル系樹脂を含み、前記スチレン・アクリル共重合体のスチレンモノマーのモル%がスチレン・アクリル共重合体全体に対し、50モル%以上、80モル%以下である塗布フィルムである。
本願における第2の発明は、前記塗布層の表面固有抵抗値(25℃、15%RH雰囲気下)が1.0×106Ω/□以上1.0×1012Ω/□以下である前記塗布フィルムである。
本願における第3の発明は、前記塗布層が帯電防止剤と下記化学式(1)で示されるグリセリン多量体を含み、前記グリセリン多量体の平均繰り返し単位(n)が2から10である前記塗布フィルムである。
H−(OCH2CH(OH)−CH2)n−OH・・・(1)
本願における第4の発明は、前記塗布層の厚さが0.01〜1.00μmである前記塗布フィルムである。
本願における第5の発明は、全光線透過率が85%以上である前記塗布フィルムである。
本願における第6の発明は、前記塗布フィルムを用いた偏光板保護フィルムである。
一般に、塵埃や指紋等の汚れを容易にふき取れるようにするには、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等の水との接触角が大きい樹脂、すなわち撥水性を付与する塗布層が設けられる。また、油性インキを用いた印字や捺印適正を付与するには親油性を有する塗布層が好ましい。ところが、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等の撥水性樹脂をコーティングすると、同時に油性インキとの馴染みも低下するので、結果として印字、捺印適正が低下してしまう。すなわち、防汚性と印字、捺印適正を両立させることは極めて困難であった。
本発明に用いるスチレン・アクリル共重合体について説明する。
ここで言うスチレン・アクリル共重合体とはスチレンモノマーとアクリルモノマーを共重合して得られるものである。本発明では、塗布性の点から親水性に優れたスチレン・アクリル共重合樹脂が好ましく、このようなスチレン・アクリル共重合体としては、乳化重合による水分散性スチレン・アクリルランダム共重合樹脂が挙げられる。
本発明では塗布層にポリエステル系樹脂を含有する。ポリエステル系樹脂は塗布層の印字・捺印特性を付与するために重要である。また、ポリエステル系樹脂は基材フィルムと塗布層の密着性を向上させるためも必要であり、ポリエステル系樹脂を含まないと微小な塗布層の剥がれが発生しやすくなり、結果として印字の欠け等が発生しやすくなる。
本発明では必要に応じて静電気によるほこり等の付着を防止するために、帯電防止性能をもたせることも好ましい態様である。これにより、欠点評価に紛らわしい粉塵の付着を低下させ、検査性を良好にすることができる。帯電防止性能を必要とする場合、塗布層側から測定した表面固有抵抗値(25℃、15%RHの雰囲気下)が1.0×106Ω/□以上、1.0×1012Ω/□以下とすることが好ましい。さらに、1.0×106Ω/□以上1.0×1011Ω/□以下が好ましく、特に好ましくは1.0×106Ω/□以上1.0×1010Ω/□以下である。表面固有抵抗値が1.0×1012Ω/□を超える場合は、粉塵の付着により検査性が低下する場合がある。
本発明では、塗布層に帯電防止剤を含有させる場合、塗布層の延伸助剤として、下記化学式(1)で表される、平均繰り返し単位(n)が2〜10であるグリセリン多量体を併用することが好ましい。
塗布層を形成させるために用いる溶媒は、基材の熱可塑性樹脂フィルムを溶解又は膨潤しないならばいかなる溶媒も使用可能であるが、水、又は水とアルコール等の有機溶媒との水系混合溶媒を用いることが環境面で好ましい。また、水または水系溶媒を用いる場合、有機溶媒による引火の危険性もないので、インラインコーティング法への適用が可能である。さらに、これらの水系溶媒を用いることにより、基材の熱可塑性樹脂フィルムへの塗布性が向上する場合もある。
さらに、本発明においては、塗布層を構成する組成物には、前記の帯電防止剤、前記のグリセリン多量体以外に、他の機能を付与するために、例えば脂肪酸エステル類、ワックス、界面活性剤、粒子等の任意成分を併用することができる。
本発明における塗布層を形成するための塗布液に、前記溶剤に可溶な界面活性剤をさらに併用することにより、濡れ性の悪い基材フィルムヘの塗布性が向上する。
本発明において、耐削れ性の点から、透明性を大きく阻害しない範囲で、基材フィルム中に粒子を含有させることができる。また、基材フィルム中に粒子を含有させない場合、透明性とハンドリング性の点から、塗布層中に粒子を含有させることが好ましい。このような粒子としては、TiO2、SiO2、カオリン、CaCO3、Al2O3、BaSO4、ZnO、タルク、マイカ、複合粒子等の無機粒子;ポリスチレン、ポリアクリレート、又はそれらの架橋体で構成される有機粒子等が挙げられる。なかでも、透明性の点から、シリカが好ましい。
本発明において、フィルムの滑り性、耐削れ性を向上させるために、透明性の阻害、製膜工程での飛散、圧着時のブロッキングの発生などがない範囲で、塗布層中にワックスを含有させることも好ましい。ワックスの具体例としては、植物系ワックス(カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、パームワックス 、ロジン変性ワックス、オウリキュリーワックス、サトウキビワックス、エスパルトワックス 、バークワックスなど)、動物系ワックス(ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボタロウ、セラックワックスなど)、鉱物系ワックス(モンタンワックス、オゾケライト、セレシンワックスなど)、石油系ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス 、ペトロラクタムなど)、合成炭化水素系ワックス(フィッシャートロプッシュワックス 、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリプロピレンワックスなど)が挙げられる。
帯電防止性のさらなる向上を目的として、SnO2、ZnOの粉末、それらを被覆した無機粒子(TiO2、BaSO4等)、カーボンブラック、黒鉛、カーボン繊維等のカーボン系導電性フィラー等を添加することもできる。上記の導電材料の含有量は、透明性の点から、帯電防止剤100質量部に対して4質量部以下とすることが好ましい。
本発明で用いる基材フィルムは熱可塑性樹脂フィルムが好適である。熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリメチレンテレフタレート、および共重合成分として、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分や、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分などを共重合したものなどのポリエステル系樹脂などを用いることができる。なかでも、機械的強度、耐薬品性の点からポリエステル系樹脂が好ましい。
粒子を電子顕微鏡または光学顕微鏡で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(多孔質シリカの場合は凝集体の粒径)を測定し、その平均値を平均粒径とする。また、塗布フィルムの被覆層中の粒子の平均粒径を求める場合は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、倍率12万倍で塗布フィルムの断面を撮影し、塗布層の断面に存在する粒子の最大径を求めることができる。凝集体からなる粒子の平均粒径は、塗布フィルムの被覆層の断面を、光学顕微鏡を用いて倍率200倍で300〜500個撮影し、その最大径を測定する。
本発明の製造方法をポリエチレンテレフタレートの例に挙げて説明する。
フィルム原料として用いるポリエチレンテレフタレートペレットの固有粘度は、0.45〜0.70dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.45dl/g未満であると、フィルム製造時に破断が多発しやすくなる。一方、固有粘度が0.70dl/gを超えると、濾圧上昇が大きく、高精度濾過が困難となり、生産性が低下しやすくなる。本発明において、固有粘度は、JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定する。
本発明の塗布フィルムは、上記特性を有するため、偏光板保護フィルムとして好適に用いることができる。偏光板保護フィルムの構成としては、好ましくは、本発明の塗布フィルムの非塗布層面に粘着層を設ける。また、粘着層を保護するために、粘着層表面にさらに離型フィルムを貼り合せることも好ましい態様である。粘着層としては、特に限定しないが、アクリル系粘着層が好適に用いることができる。偏光板の保護に際しては、粘着層を介して偏光板に直接貼り合せることが好ましい。
接触角の測定は、協和界面化学株式会社製接触角計 CA−X型を用いてJISR3257の静滴法に準じ測定した。具体的には温度 23℃、湿度50%RHの環境下で、得られた塗布フィルムの試料片を塗布層面を上にして水平に置き、水、またはヨウ化メチレンで各n=5回測定した接触角の平均値を各溶媒の接触角とした。尚、水の接触角を求める際、滴下量を1.8μlとし1分間静置後の接触角を読み取った。また、ヨウ化メチレンの接触角を求める際は滴下量を0.9μlとし、30秒間静置後の接触角を読み取った。
墨汁(株式会社呉竹社製 BA1−6)を1滴、試料表面に付着させ、自然乾燥後、キムワイプ(登録商標)(日本製紙クレシア株式会社:ワイパーS−200)でふき取り、下記の基準で目視判定した。
◎ 1回のふき取りで、完全に拭き取ることができる。
○ 3回以内の拭き取りで、完全にふき取れる。
× 3回以内の拭き取りで、完全に拭き取ることができない。
シャチハタ工業株式会社製のタートスタンバー(丸形印11号、XQTR−20−P黒、溶剤枝番:RM−31、刻印文字「検」)を用い、捺印後5秒後に目視観察し下記の基準で判定した。
◎ かすれ無く文字が鮮明
○ かすれ無し
△ かすれ少し有り
× かすれ多く有り、文字が不鮮明
表面抵抗測定器(三菱油化製、Hiresta HT−210)を用い、印加電圧500V、25℃、15%RHの条件下で塗布層面側から表面抵抗を測定した。表面固有抵抗値の対数値、単位はLogΩ/□である(Ω/sqとも表す)。
A 6以上10未満
B 10以上13未満
C 13以上
ヘーズメーター(日本電飾製、NDH2000)を用い、JIS K7136に準拠した全光線透過率を測定した。
得られた塗布フィルムの試料片を可視光硬化型樹脂(日本新EM社製、D−800)に包埋し、室温で可視光にさらして硬化させた。得られた包埋ブロックから、ダイアモンドナイフを装着したウルトラミクロトームを用いて70〜100μm程度の厚みの超薄切片を作製し、四酸化ルテニウム蒸気中で30分間染色した。さらにカーボン蒸着を施した後、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、TEM2010)を用いて、塗布層の断面を観察し、写真を撮影した。なお、撮影は、10,000〜100,000倍の範囲で適宜設定する。なお、本発明の実施例1では、拡大倍率を80,000倍(加速電圧200kv)とした。
共重合ポリエステル樹脂分散液(A)の調製
常法によりエステル交換反応および重縮合反応を行って、ジカルボン酸成分として(ジカルボン酸成分全体に対して)テレフタル酸46モル%、イソフタル酸46モル%および5−スルホナトイソフタル酸ナトリウム8モル%、グリコール成分として(グリコール成分全体に対して)エチレングリコール50モル%およびネオペンチルグリコール50モル%の組成の水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂を調製した。次いで、水51.4質量部、イソプロピルアルコール38質量部、n−ブチルセルソルブ5質量部、ノニオン系界面活性剤0.06質量部を混合した後、加熱撹拌し、77℃に達したら、上記水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂30質量部を加え、樹脂の固まりが無くなるまで撹拌し続けた後、樹脂水分散液を常温まで冷却して、固形分濃度25質量%の均一な共重合ポリエステル樹脂分散液(A)を得た。
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(a)の調製
ステンレス製反応容器に水150質量部、ポリエチレンラウリルエーテル4質量部、過硫酸アンモニウム0.5部を窒素で置換した後、投入して、撹拌下窒素気流下で65℃まで昇温した。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部とジ−t−ブチルパーオキサイド5質量部とメチルエチルケトン95質量部の混合溶液を、容器内温度を65℃にコントロールしながら、3時間かけて滴下し、重合させた。その後、同温度で1時間保ち、重合を完結させ、固形分濃度40質量%のエマルジョンに調製し、スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(a)を得た。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は140000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルアクリレート=65/35(モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン39質量部、エチルヘキシルアクリレート56質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(b)を調製した。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は150000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルアクリレート=55/45(モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン38質量部、エチルヘキシルメタクリレート53質量部、メチルメタクリレート4質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(c)を調製した。
スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は140000であり、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート=52/38/5(モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン60質量部、エチルヘキシルアクリレート35質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(d)を調製した。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は150000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルアクリレート=75/25(モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン18質量部、ブチルメタクリレート25質量部、メチルメタクリレート52質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(e)を調製した。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は240000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/ブチルメタクリレート/メチルメタクリレート=20/20/60 (モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン26質量部、エチルヘキシルアクリレート69質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(f)を調製した。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は140000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルアクリレート=40/60(モル比)であった。
スチレン49質量部、エチルヘキシルアクリレート46質量部を用いる代わりにスチレン79質量部、エチルヘキシルアクリレート19質量部に変更した以外はスチレン・アクリル共重合体エマルジョン(a)の調製と同様の方法で固形分濃度40質量%のエマルジョン(g)を調製した。スチレン・アクリル共重合体の平均分子量は240000であった。また、NMRで測定した組成分析結果はスチレン/エチルヘキシルアクリレート=90/10(モル比)であった。
平均分子量7,000のポリスチレン100質量部を1,2−ジクロロエタン400質量部に溶解し、さらにポリエチレングリコール(平均分子量200)1.0質量部を添加して原料溶液を調製した。この原料溶液を温度10℃にてタービン型撹拌機付きの反応器(容量400ml)に、スルホン化剤である無水硫酸とともに連続的に供給して、45℃でスルホン化反応を行った。得られたスルホン化物を10%水酸化ナトリウム水溶液で中和後、分離し、平均分子量120000のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを得、固形分濃度30質量%の帯電防止剤水溶液を得た。
平均粒径2.7μmの多孔質シリカ粒子を600ppm含有するポリエチレンテレフタレートペレットを135℃、1.3hPaで6時間乾燥した。押出機で285℃で溶融した後、濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が15μmのステンレス製濾過材で濾過し、Tダイスからシート状に押出し、25℃の回転式冷却ロールに密着固化させて未延伸ポリエステルフィルムを得た。未延伸ポリエステルフィルムをロール方式の縦延伸機に導き、赤外線ヒーターで100℃に加熱した後、ロールの周速差により縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(a) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(b)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(b)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(b) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(c)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(c)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(c) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(d)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(d)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(d) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(e)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(e)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 5.0質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(b) 0.5質量部
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(分子量120,000)の30質量%水溶液
5.0質量部
ジグリセリンの10質量%水溶液 6.8質量部
ポリエチレンワックスエマルション(分子量4,000:固形分濃度40質量%)
0.5質量部
溶媒(イソプロピルアルコール/水の混合液=50/50;質量比)
82.3質量部
塗布液として以下に示す塗布液(f)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(f)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 3.0質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(b) 1.8質量部
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(分子量120,000)の30質量%水溶液
5.0質量部
ジグリセリンの10質量%水溶液 6.8質量部
ポリエチレンワックスエマルション(分子量4,000:固形分濃度40質量%)
0.5質量部
溶媒(イソプロピルアルコール/水の混合液=50/50;質量比)
83.0質量部
塗布液として以下に示す塗布液(g)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(g)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 2.0質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(b) 2.8質量部
ポリスチレンスルホン酸アンモニウム(分子量120,000)の30質量%水溶液
5.0質量部
ジグリセリンの10質量%水溶液 6.8質量部
ポリエチレンワックスエマルション(分子量4,000:固形分濃度40質量%)
0.5質量部
溶媒(イソプロピルアルコール/水の混合液=50/50;質量比)
82.9質量部
塗布液として以下に示す塗布液(h)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(h)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 2.0質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(b) 2.8質量部
ノニオン系帯電防止剤(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)の30質量%水溶液
5.0質量部
ジグリセリンの10質量%水溶液 6.8質量部
ポリエチレンワックスエマルション(分子量4,000:固形分濃度40質量%)
0.5質量部
溶媒(イソプロピルアルコール/水の混合液=50/50;質量比)
82.9質量部
塗布層の厚さを0.20μmとした以外は実施例2と同様にして塗布フィルムを得た。
塗布層の厚さを0.50μmとした以外は実施例2と同様にして塗布フィルムを得た。
実施例1で用いた多孔質シリカ粒子を600ppm含有するポリエチレンテレフタレートペレットを180℃、1.3hPaで6時間乾燥した後、押出機1に、粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペレットを押出機2にそれぞれ供給し、285℃で溶解した。この2つのポリマーを、それぞれステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度15μm粒子95%カット)で濾過し、矩形積層部を備えた2層合流ブロックにて、積層し、口金よりシート状にして押し出した後、25℃の回転式冷却ロールに密着固化させて未延伸ポリエステルフィルムを得た。この際、層状の溶融樹脂を静電密着法を用いて回転式冷却ロールに密着させた。その後、実施例2と同様の方法で厚さ38μm(基材フィルムの厚み比A層/B層/C層=2/8/2)の塗布フィルムを得た。
用いた塗布液を塗布液(f)とした以外は実施例11と同様の方法で塗布フィルムを得た。
塗布層を設けなかった以外は実施例1と同様にしてポリエステルフィルムを得た。
塗布液として以下に示す塗布液(i)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(i)の組成)
共重合ポリエステル系樹脂水分散液(A) 7.5質量部
下記の方法で調合した自己架橋型ポリウレタン系樹脂水溶液 11.0質量部
有機スズ系触媒(10質量%水溶液) 0.3質量部
フッ素系ノニオン型界面活性剤(10質量%水溶液) 0.6質量部
溶媒(イソプロピルアルコール/水の混合液=50/50;質量比)
80.6質量部
アジピン酸//1.6ーヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール(モル比:4//2/3)の組成からなるポリエステルジオール(OHV:2000eq/ton)100質量部と、キシリレンジイソシアネートを41.4質量部混合し、窒素気流下、80〜90℃で1時間反応させた後、60℃まで冷却し、テトラヒドロフラン70質量部を加えて溶解し、ウレタンプレポリマー溶液(NCO/OH比:2.2、遊離イソシアネート基:3.30質量%)を得た。引き続き、前記のウレタンプレポリマー溶液を40℃にし、次いで、20質量%の重亜硫酸ナトリウム水溶液を45.5質量部加えて激しく撹拌を行いつつ、40〜50℃で30分間反応させた。遊離イソシアネート基含有量(固形分換算)の消失を確認した後、乳化水で希釈し、固形分20質量%の重亜硫酸ソーダでブロックしたイソシアネート基を含有する自己架橋型ポリウレタン系樹脂水溶液を得た。
塗布液として以下に示す塗布液(j)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(j)の組成)
紫外線カチオン硬化型シリコーンレジン(東芝シリコーン社製 UV9315)
2.0質量部
硬化触媒(ビス(アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートの10質量%ノルマルヘキサン溶液) 0.2質量部
溶剤(ノルマルヘキサン) 97.8質量部
塗布液として以下に示す塗布液(k)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(k)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(e) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(l)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(l)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(f) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(m)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(m)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 12.5質量部
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(g) 1.8質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.7質量部
塗布液として以下に示す塗布液(n)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(n)の組成)
スチレン・アクリル共重合体のエマルジョン(a) 9.5質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
90.5質量部
塗布液として以下に示す塗布液(o)を用いた以外は実施例1と同様にして塗布フィルムを得た。
(塗布液(o)の組成)
共重合ポリエステル樹脂分散液(A) 15.0質量部
溶媒にはイソプロピルアルコール/水の混合液(=50/50;質量比)
85.0質量部
Claims (5)
- 基材フィルムの少なくとも片面に塗布層が設けられた塗布フィルムであって、前記塗布層はスチレン・アクリル共重合体とポリエステル系樹脂を含み、前記スチレン・アクリル共重合体のスチレンモノマーのモル%がスチレン・アクリル共重合体全体に対し、50モル%以上、80モル%以下である塗布フィルムを用いた偏光板保護フィルム。
- 前記塗布層の表面固有抵抗値(25℃、15%RH雰囲気下)が1.0×106Ω/□以上1.0×1012Ω/□以下である請求項1記載の偏光板保護フィルム。
- 前記塗布層が帯電防止剤と下記化学式(1)で示されるグリセリン多量体を含み、前記グリセリン多量体の平均繰り返し単位(n)が2から10である請求項1又は2記載の偏光板保護フィルム。
H−(OCH2CH(OH)−CH2)n−OH・・・(1) - 前記塗布層の厚さが0.01〜1.00μmである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板保護フィルム。
- 全光線透過率が85%以上である請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板保護フィルム。
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