JP5169190B2 - 軽油識別方法及び軽油モニタ - Google Patents

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Description

本発明は、軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油識別方法、及びこの識別方法を実施する軽油モニタに関するものである。
ディーゼルエンジンを使用する自動車や重機等の燃料として、一部で不正軽油が販売、使用されている。これらの不正軽油は、主に、灯油や重油を軽油に混合したものや、あるいは重油を脱色したものを軽油と称しているものがほとんどである。
不正軽油の流通は、その使用によって環境汚染やエンジンの故障、寿命低下を招くため、従来より種々の不正軽油識別方法が提供されている。
不正軽油識別方法の代表的なものとしては、灯油及び重油に識別剤としてクマリンを添加しておき、燃料タンク等から抜き取った燃料を分析してクマリンが検出されれば、軽油であるべき燃料に灯油また重油が混入していることから不正軽油と識別する方法があり、この方法は特許文献1に記載されている。
また、上述したクマリン分析に用いる軽油識別剤として、低温におけるクマリンの析出を防止するようにした技術が特許文献2に記載されている。
更に、クマリン分析における燃料抜き取り作業の繁雑さを解消する他の不正軽油識別方法として、自動車等の排気ガスに含まれる硫黄酸化物量が所定値以上である場合に不正軽油の使用と判定する方法が、特許文献3に記載されている。
他の方法として、特許文献4に記載されているように、ガスクロクロマトグラフィを用いてサンプルの成分を分析することにより、軽油と不正軽油とを識別する方法もある。
特開平10−38878号公報(段落[0004]〜[0013]等) 特開平5−4936号公報(段落[0008]〜[0014]等) 特開2004−219269号公報(段落[0016]〜[0023]等) 特開2006−号公報(段落[0020]〜[0033]等)
前述したクマリン分析による識別方法は、溶媒を用いて分留・抽出したクマリン抽出液に紫外線を当てて蛍光を測定するという紫外線蛍光法を用いており、一連の識別作業が煩雑で多くの時間がかかると共に、廃液処理に伴うコストや作業上の問題がある。
また、クマリン分析による識別方法も含めて、何れの従来技術でも、1サンプル当たり多くの費用が必要なため、不正軽油の使用を取り締まる自治体等にとって大きな負担となっていた。
更に、サンプルの密度や屈折率から不正軽油を識別する方法も提案されているが、例えば灯油と重油を混合したものと軽油との識別が困難である。
そこで、本発明の解決課題は、低コストにて容易かつ確実に不正軽油を識別可能とした軽油識別方法及び軽油モニタを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る軽油識別方法は、軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油識別方法において、
識別対象であるサンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、この色度値を色度しきい値と比較する色判定工程と、
前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定し、このスペクトルの所定の波長領域の面積値を特徴量として面積しきい値と比較する面積値判定工程と、を有し、
前記色判定工程及び面積値判定工程における比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別するものである。
請求項2に係る軽油識別方法は、前記色判定工程と、前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定し、このスペクトルにおける二波長に対応する二つの前記一次微分値の差の値を特徴量として差のしきい値と比較する差の値判定工程と、を有し、
前記色判定工程及び差の値判定工程における比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別するものである。
請求項3に係る軽油識別方法は、請求項1において、前記面積値判定工程は、複数の波長領域の面積値をそれぞれ個別の面積しきい値と順次比較する複数の比較工程を有しており、前記色判定工程、または、前記複数の比較工程のうちのいずれかの比較工程により前記サンプルが不正軽油と判定されたときに前記サンプルが不正軽油であると識別するものである。
請求項4に係る軽油識別方法は、請求項2において、前記差の値判定工程は、複数の差の値をそれぞれ個別の差のしきい値と順次比較する複数の比較工程を有しており、前記色判定工程、または、前記複数の比較工程のうちのいずれかの比較工程により前記サンプルが不正軽油と判定されたときに前記サンプルが不正軽油であると識別するものである。
なお、請求項5に記載するように、前記面積値判定工程または前記差の値判定工程は、前記サンプルによる近赤外光の吸光度の一次微分値のスペクトルを測定することが望ましい。
上記軽油識別方法を実施するための軽油モニタは、請求項6に記載するように、軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油モニタにおいて、
識別対象であるサンプルに光を照射する光源と、
前記サンプルの透過光から前記サンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、検出した前記色度値を色度しきい値と比較する色判定手段と、
前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
前記スペクトルの所定の波長領域の面積値を特徴量として面積しきい値と比較する面積値判定手段と、
前記色判定手段及び面積値判定手段による比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別する識別手段と、を備えたものである。
また、請求項7に記載した軽油モニタは、
前記光源及び色判定手段と、
前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
前記スペクトルにおける二波長に対応する二つの前記一次微分値の差の値を特徴量として差のしきい値と比較する差の値判定手段と、
前記色判定手段及び差の値判定手段による比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別する識別手段と、を備えたものである。
なお、請求項8に記載するように、請求項6または7における前記スペクトル測定手段は、前記サンプルによる近赤外光の吸光度の一次微分値のスペクトルを測定することが望ましい。
本発明に係る軽油識別方法によれば、クマリン分析における分留・抽出等の煩雑な作業が不要であり、また、廃液処理の問題も生じることなく、容易かつ短時間のうちに低コストにて不正軽油を正確に識別することができる。
更に、本発明に係る軽油モニタは、装置本体として光源、サンプル容器、カラーセンサ、分光光度計等を組み合わせ、可搬形ないし携帯形の小型の装置として実現することも容易である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。まず、図1は、本発明の第1実施形態に係る軽油モニタの主要部の構成図である。
図1において、10は可視光から近赤外光に至る連続スペクトル光源としてのタングステンハロゲンランプ等の光源であり、この光源10から出射した光は、不正軽油であるか否かを識別するべきサンプルが格納されたサンプル容器20を透過している。この透過光は、可視光及び近赤外光用のビームスプリッタ30に入射し、反射光はカラーセンサ40へ、透過光は近赤外光用の分光光度計50に入射している。
カラーセンサ40は、ビームスプリッタ30からの反射光(可視光)を観測し、JIS K−2580「石油製品−色試験方法」に規定されたASTM色試験方法により、サンプルのASTM色度値を求める。
そして、図1に示されていないパソコン等の制御装置によりサンプルのASTM色度値を軽油の色度値に相当するしきい値(色度しきい値という)Tcと比較して、サンプルが軽油または不正軽油である可能性を判定する。例えば、サンプルのASTM色度値が色度しきい値Tcより小さい場合に、そのサンプルが軽油である可能性が高いと判定する。
また、分光光度計50は、ビームスプリッタ30の透過光(近赤外光)のスペクトルを測定するものである。そして、前記制御装置を用いて、後述するように上記スペクトルを解析することにより、サンプルが軽油または不正軽油である可能性を判定する。
次に、図2は、本発明の第2実施形態に係る軽油モニタの主要部の構成図である。
この実施形態では、図1におけるビームスプリッタ30を省略し、かつ、可視光及び近赤外用の分光光度計60を用いている。分光光度計60は、第1実施形態と同様にサンプル容器20を透過した近赤外光のスペクトルを測定する機能を有するほか、前記カラーセンサ40の機能を備えており、サンプル容器20を透過した可視光を対象としてASTM色試験方法によるサンプルのASTM色度値の測定が可能である。
なお、図示されていないが、サンプル容器20を透過した光を、光ファイバケーブルを介して可視光及び近赤外光用の分光光度計60に導いても良い。
図3は、第1実施形態または第2実施形態に係る軽油モニタの概念的な全体構成図である。
図において、装置本体100には、図1または図2に示した各構成要素10〜60が収納されている。また、制御装置200は、パソコンやPDA(携帯情報端末)、簡易コントローラ等によって構成されており、各種の入力・設定操作等を行うための操作部201と、サンプルの色度値の比較・判定処理、後述する面積値または差の値の比較・判定処理、及び装置全体の動作制御を行う演算制御部202と、制御装置200が装置本体100との間で種々の制御信号やデータを送受信するための通信部203と、演算制御部202による比較・判定結果や各種しきい値等を記憶する記憶部204と、不正軽油の識別結果等を表示する表示部205と、を備えている。
図示されていないが、制御装置200には、不正軽油の識別結果を音声によって警報出力する音声出力部を設けても良い。
ここで、上記装置本体100は、例えば200mm×300mm×200mm(縦×横×高さ)程度の箱形に形成して可搬形とすることを予定しているが、更に小型化して携帯可能に構成しても良い。勿論、制御装置200の小型化を図ることも望ましい。
装置本体100と制御装置200との間の通信方式としては、USBケーブルまたはRS−232Cケーブル等を用いた有線通信や、小電力無線通信、赤外線通信、スペクトラム拡散通信、Bluetooth(登録商標)通信等の無線通信を用いることができる。
上記構成において、装置本体100内のカラーセンサ40または分光光度計60は、制御装置200内の演算制御部202とあいまって請求項における色判定手段として機能している。また、分光光度計50または分光光度計60は同じくスペクトル測定手段として機能し、演算制御部202は面積値判定手段、差の値判定手段、識別手段として機能している。
次に、分光光度計50または60におけるスペクトルの解析原理について説明する。
まず、発明者は、分光光度計50または60により測定される近赤外線の吸光度一次微分値のスペクトルは、サンプルが軽油の場合と不正軽油の場合とで顕著に相違するという知見を得た。
ここで、図4は光の波長が910[nm]〜940[nm]までの吸光度一次微分値のスペクトル、図5は光の波長が850[nm]〜890[nm]までの吸光度一次微分値のスペクトルである。なお、これらのスペクトルの測定では、凡例に示すように、軽油として2号軽油a,2号軽油b(a,bの相違は元売り会社の相違),3号軽油,特3号軽油を用い、不正軽油として重油+灯油(各50%),重油,灯油を用いている。
図4,図5から明らかなように、軽油及び不正軽油のスペクトルは、ある波長領域において明確な相違があり、この相違に着目すれば不正軽油の識別が可能である。
すなわち、図4において、例えば917[nm]〜928[nm]の波長領域A1’に着目すると、不正軽油では、吸光度の一次微分値が軽油に比べておおむね負側に大きくなっている。また、図5において、860[nm]〜870[nm]の波長領域A3’に着目すると、不正軽油では、吸光度の一次微分値が軽油に比べておおむね正側に大きく、同じく874[nm]〜886[nm]の波長領域A2’に着目すると、不正軽油では、吸光度の一次微分値が軽油に比べておおむね負側に大きくなっている。
このため、これらの波長領域A1’,A2’,A3’における吸光度一次微分値の面積値を特徴量として用い、この特徴量を所定のしきい値(面積しきい値という)と比較することによって不正軽油を識別することができる。
また、ある波長領域における吸光度一次微分値の面積値だけでなく、吸光度一次微分値のスペクトルにおける選択した2つの波長の各値(一次微分値)の差の値を特徴量として用いても良い。
例えば、図4の928[nm]に対応する吸光度一次微分値と917[nm]に対応する吸光度一次微分値との差の値や、図示されていないが、982[nm]に対応する吸光度一次微分値と967[nm]に対応する吸光度一次微分値との差の値も、軽油と不正軽油とを識別する有意な特徴量となり得るものであり、これらの特徴量を所定のしきい値(差のしきい値という)と比較することによって不正軽油を識別できることが発明者によって確認されている。
なお、上述した各波長の値は限定的なものではなく、他の波長によって特定される領域の面積値や差の値を特徴量として用いることも可能である。
ここで、特徴量として、波長領域A1’,A2’,A3’における吸光度一次微分値の面積値(それぞれA1,A2,A3とする)を用いた場合の不正軽油の判定基準を説明すると、次の通りである。
(1)面積値A1<面積しきい値T1のとき→サンプルは不正軽油
面積値A1≧面積しきい値T1のとき→サンプルは軽油
(2)面積値A2<面積しきい値T2のとき→サンプルは不正軽油
面積値A2≧面積しきい値T2のとき→サンプルは軽油
(3)面積値A3<面積しきい値T3のとき→サンプルは軽油
面積値A3≧面積しきい値T3のとき→サンプルは不正軽油
面積しきい値T1〜T3は、例えばCCDアレイセンサにより軽油のスペクトルを撮像することによって予め求めておき、前記記憶部204に記憶しておくものとする。なお、これらの面積しきい値T1〜T3の具体的数値はCCDアレイセンサの画素数や感度に依存するため、一意的に決定されるものではない。また、上記判定に用いる面積値A1〜A3も同様に撮像して測定される。
また、特徴量として、図4の928[nm]に対応する吸光度一次微分値と917[nm]に対応する吸光度一次微分値との差の値(M1とする)、及び、図示されていない982[nm]に対応する吸光度一次微分値と967[nm]に対応する吸光度一次微分値との差の値(M2とする)を用いた場合の不正軽油の判定基準を説明すると、次の通りである。
(4)差の値M1<差のしきい値t1のとき→サンプルは不正軽油
差の値M1≧差のしきい値t1のとき→サンプルは軽油
(5)差の値M2<差のしきい値t2のとき→サンプルは不正軽油
差の値M2≧差のしきい値t2のとき→サンプルは軽油
これらの差のしきい値t1〜t3についても、例えばCCDアレイセンサにより軽油のスペクトルを撮像することによって予め求めておき、前記記憶部204に記憶しておくものとする。なお、差のしきい値t1〜t3の具体的数値も前記同様の理由によって一意的に決定されるものではない。また、上記判定に用いる差の値M1〜M3も同様に撮像して測定される。
次に、この実施形態における一連の不正軽油識別処理を、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。この不正軽油識別処理は、前述したASTM色による判定(請求項における色判定工程という)と、吸光度の一次微分値のスペクトルに基づく判定とを組み合わせたものであり、スペクトルに基づく判定では、特徴量として前述の面積値A1,A2,A3を用いた判定(請求項における面積値判定工程という)を行っている。
なお、スペクトルに基づく判定は、前述した差の値M1,M2を用いた判定(請求項における差の値判定工程という)を行っても良い。
まず、識別対象であるサンプルについてASTM色を測定し(ステップS1)、制御装置200内の演算制御部202が、測定した色度値を色度しきい値Tcと比較する(S2)。その結果、サンプルの色度値が色度しきい値Tc以上でない場合には(S2 NO)、軽油の可能性が高いと判断して判定ビットの1番目に「1」を立てて(S21)ステップS3に移行する。サンプルの色度値が色度しきい値Tc以上である場合にも(S2 YES)、ステップS3に移行する。
次いで、分光光度計50または60により、図4,図5に示したような吸光度一次微分値のスペクトルを測定する(S3)。
その結果、制御装置200内の演算制御部202は、前述した面積値A1に関する判定基準により、A1<T1でないとき(A1≧T1のとき)は、サンプルは軽油の可能性が高いと判定して判定ビットの2番目に「1」を立てて(S4 NO,S41)ステップS5に移行する。A1<T1である場合にも(S4 YES)、ステップS5に移行する。
次に、前述した面積値A2に関する判定基準により、A2<T2でないとき(A2≧T2のとき)は、サンプルは軽油の可能性が高いと判定して判定ビットの3番目に「1」を立てて(S5 NO,S51)ステップS6に移行する。A2<T2である場合にも(S5 YES)、ステップS6に移行する。
更に、前述した面積値A3に関する判定基準により、A3≧T3でないとき(A3<T3のとき)は、サンプルは軽油の可能性が高いと判定して判定ビットの4番目に「1」を立てて(S6 NO,S61)ステップS7に移行する。A3≧T3である場合にも(S6 YES)、ステップS7に移行する。
その後、演算制御部202は、第1番目〜第4番目の判定ビットが全て「1」かどうかを判断する(S7)。
その結果、判定ビットが全て「1」であれば(S7 YES)、サンプルは軽油であると判定し(S8)、「1」でない判定ビットが一つでもあれば(S7 NO)、サンプルは不正軽油であると判定する(S81)。
そして、これらの識別結果を、制御装置200の表示部205に表示するものである。
上記一連の処理において、ステップS2は色判定工程に相当し、ステップS3,S4,S5,S6は面積値判定工程に相当している。
なお、カラーセンサ40や分光光度計50または60の検出信号によって光源10の異常やスペクトルの異常が検出された場合には、例えば表示部205によって「未知」という表示を行わせたり、音声出力部から警報を出力させても良い。
以上のように、本発明に係る軽油識別方法及び軽油モニタによれば、ASTM色による色判定と面積値判定または差の値判定とを組み合わせ、特に面積値判定または差の値判定では複数の特徴量を用いて複数回の判定処理を順次行うことにより、不正軽油を短時間で正確かつ容易に識別することができる。
本発明の第1実施形態の主要部の構成図である。 本発明の第2実施形態の主要部の構成図である。 本発明の第1または第2実施形態の概念的な全体構成図である。 サンプルによる吸光度一次微分値のスペクトルを示す図である。 サンプルによる吸光度一次微分値のスペクトルを示す図である。 本発明の実施形態における不正軽油識別処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10:光源
20:サンプル容器
30:ビームスプリッタ
40:カラーセンサ
50,60:分光光度計
100:装置本体
200:制御装置
201:操作部
202:演算制御部
203:通信部
204:記憶部
205:表示部

Claims (8)

  1. 軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油識別方法において、
    識別対象であるサンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、この色度値を色度しきい値と比較する色判定工程と、
    前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定し、このスペクトルの所定の波長領域の面積値を特徴量として面積しきい値と比較する面積値判定工程と、を有し、
    前記色判定工程及び面積値判定工程における比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別することを特徴とする軽油識別方法。
  2. 軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油識別方法において、
    識別対象であるサンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、この色度値を色度しきい値と比較する色判定工程と、
    前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定し、このスペクトルにおける二波長に対応する二つの前記一次微分値の差の値を特徴量として差のしきい値と比較する差の値判定工程と、を有し、
    前記色判定工程及び差の値判定工程における比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別することを特徴とする軽油識別方法。
  3. 請求項1に記載した軽油識別方法において、
    前記面積値判定工程は、複数の波長領域の面積値をそれぞれ個別の面積しきい値と順次比較する複数の比較工程を有しており、
    前記色判定工程、または、前記複数の比較工程のうちのいずれかの比較工程により前記サンプルが不正軽油と判定されたときに前記サンプルが不正軽油であると識別することを特徴とする軽油識別方法。
  4. 請求項2に記載した軽油識別方法において、
    前記差の値判定工程は、複数の差の値をそれぞれ個別の差のしきい値と順次比較する複数の比較工程を有しており、
    前記色判定工程、または、前記複数の比較工程のうちのいずれかの比較工程により前記サンプルが不正軽油と判定されたときに前記サンプルが不正軽油であると識別することを特徴とする軽油識別方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載した軽油識別方法において、
    前記面積値判定工程または前記差の値判定工程は、前記サンプルによる近赤外光の吸光度の一次微分値のスペクトルを測定することを特徴とする軽油識別方法。
  6. 軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油モニタにおいて、
    識別対象であるサンプルに光を照射する光源と、
    前記サンプルの透過光から前記サンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、検出した前記色度値を色度しきい値と比較する色判定手段と、
    前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
    前記スペクトルの所定の波長領域の面積値を特徴量として面積しきい値と比較する面積値判定手段と、
    前記色判定手段及び面積値判定手段による比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別する識別手段と、
    を備えたことを特徴とする軽油モニタ。
  7. 軽油以外の成分を含む不正軽油を識別するための軽油モニタにおいて、
    識別対象であるサンプルに光を照射する光源と、
    前記サンプルの透過光から前記サンプルの色度値をASTM色試験方法により検出し、検出した前記色度値を色度しきい値と比較する色判定手段と、
    前記サンプルによる吸光度の一次微分値のスペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
    前記スペクトルにおける二波長に対応する二つの前記一次微分値の差の値を特徴量として差のしきい値と比較する差の値判定手段と、
    前記色判定手段及び差の値判定手段による比較結果を用いて前記サンプルが不正軽油であるか否かを識別する識別手段と、
    を備えたことを特徴とする軽油モニタ。
  8. 請求項6または7に記載した軽油モニタにおいて、
    前記スペクトル測定手段は、前記サンプルによる近赤外光の吸光度の一次微分値のスペクトルを測定することを特徴とする軽油モニタ。
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