JP5168885B2 - フィルムの製造方法およびフィルム - Google Patents

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本発明は、フィルムの製造方法、および、フィルムに関するものである。
エチレン系重合体フィルムなどのポリオレフィン系樹脂フィルムは、食品、医薬品、化粧品、日用品、工業試薬、工業資材などを包装するフィルムあるいは袋、農業用のフィルムなどとして広く用いられている。このようなポリオレフィン系樹脂フィルムを、水性インク等により印刷して用いたり、接着剤により他の原料と接着して用いる場合、印刷性、接着性を高めるために、ポリオレフィン系樹脂フィルムには、表面処理が施されることがある。例えば、ポリオレフィン系樹脂フィルムに窒素および/又は炭酸ガス雰囲気下でコロナ放電処理を行うフィルムの製造方法(例えば、特許文献1参照。)などが知られている。
特開平2000−129016号公報
しかしながら、上記のフィルムの製造方法では、表面改質効率が高いとは言えず、該製造方法は、経済的に十分に満足のいくものではなかった。また、上記のフィルムの製造方法では、高度に改質されたフィルムを得ることができなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、表面改質されたフィルムを経済的に製造する方法を提供することにある。また、高度に表面改質されたフィルムを提供することにある。
すなわち、本発明の第一は、ポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系樹脂100重量部あたり、帯電防止剤0.02〜0.5重量部とを含有する樹脂組成物を成形してなるフィルムの少なくとも片面に、希ガス雰囲気下でコロナ処理を行うことを特徴とするフィルムの製造方法にかかるものである。
本発明の第二は、フィルムの少なくとも片面のぬれ張力が、65mN/m以上であるポリオレフィン系樹脂フィルムにかかるものである。
本発明により、表面改質されたフィルムを経済的に製造する方法を提供することができる。また、高度に表面改質されたフィルムを提供することができる。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂とは、エチレン系重合体、プロピレン系重合体など非極性のオレフィン系モノマーに基づく単量体単位を50wt%以上含有する重合体である。低温成形性、フィルムの柔軟性、フィルムの強度の観点からエチレン系重合体の使用が好ましい。
エチレン系重合体とは、エチレンに基づく単量体単位を50wt%以上含有する重合体である。該エチレン系重合体としては、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体などがあげられ、具体的には、高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体等が例示される。これらのエチレン系重合体は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。該エチレン系重合体の製造方法をしては、過酸化物や酸素を触媒としたラジカル重合法、公知のチーグラーナッタ触媒やメタロセン触媒を触媒とした配位重合法などが用いられる。
プロピレン系重合体とは、プロピレンに基づく単量体単位を50wt%以上含有する重合体である。該プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体等が例示される。該プロピレン系樹脂の製造方法をしては、公知の方法、例えばイオン重合法などが用いられる。
本発明の帯電防止剤とは、非イオン性化合物、陰イオン性化合物、陽イオン性化合物等があげられる。該帯電防止剤としては、非イオン性化合物を用いることが好ましい。
非イオン性化合物としては、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル等があげられる。該非イオン性化合物としては、多価アルコール脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
非イオン性化合物の多価アルコール脂肪酸エステルとしては、多価アルコールと少なくとも1種の炭素数2〜24の脂肪酸とのモノエステル、セスキエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル等があげられる。多価アルコ−ルとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、グリセリンモノアセテート、ショ糖、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等があげられ、炭素原子数2〜24の脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、リノール酸、リシノール酸等があげられる。好ましくは、ジグリセリンと炭素数2から24の脂肪酸とのエステル類である。多価アルコ−ル脂肪酸エステル類としては、例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリンモノオレート、グリセリンジオレート、グリセリンシノレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ソルビタンラウレート、ソルビタンオレート、グリセリンモノアセテートモノステアレート、ショ糖のステアリン酸モノエステル、ペンタエリスリトールオレート等があげられる。好ましくは、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジオレートである。このうち一種あるいは複数種が含まれることが好ましい。
ポリエチレングリコールアルキルエーテルとは、ポリエチレングリコールとアルコールおよび/又は多価アルコールとのエステルである。具体的には、ポリエチレングリコールラウリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールステアリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル等が例示される。好ましくは、ポリエチレングリコールラウリルアルコールエーテル、ポリエチレングリコールステアリルアルコールエーテルである。
陰イオン性化合物としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等を用いることができる。カルボン酸塩としては、例えば、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム等があげられる。スルホン酸塩としては、例えば、ステアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ステアリルスルホン酸カリウム、ラウリルスルホン酸カリウム、スルホコハク酸ジブチルナトリウム、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等があげられる。硫酸エステル塩としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等が、リン酸エステル塩としては、例えば、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等があげられる。
陽イオン性化合物としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、ピリジニウム塩等を用いることができる。第4級アンモニウム塩としては、例えば、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等があげられる。アミン塩としては、例えば、オクタデシルアミン酢酸塩、テトラドデシルアミン酢酸塩等があげられる。
帯電防止剤の添加量はポリオレフィン系樹脂100重量部あたり0.02重量部以上である。添加量が少なすぎる場合、表面改質効率、および、表面改質性が不十分となることがある。好ましくは0.03重量部以上である。また、帯電防止剤の添加量はポリオレフィン系樹脂100重量部あたり0.5重量部以下である。添加量が多過ぎる場合は、フィルム表面への帯電防止剤ブリード過多による改質阻害、改質効果の経時低下を起こすことがある。好ましくは0.3重量部以下、より好ましくは0.25重量部以下である。
本発明のフィルムには帯電防止剤以外に、酸化防止剤、抗ブロッキング剤、滑剤、加工性改良剤等の添加剤;他の樹脂などを配合してもよく、該添加剤や他の樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤等が挙げられる。それぞれ単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。
該フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名Irganox1076、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名Irganox1010、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名Irganox3114、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン(商品名Sumilizer GA80、住友化学社製)等があげられる。
該リン系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト(商品名アデカスタブPEP8)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名Irgafos168、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジフォスフォナイト(商品名Sandostab P−EPQ、クラリアントシャパン社製)、ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(商品名:スミライザーGP、住友化学社製)等があげられる。
上記の抗ブロッキング剤としては、無機系抗ブロッキング剤、有機系抗ブロッキング剤が挙げられる。無機系抗ブロッキング剤としては、例えば、シリカ、珪藻土、タルク、アルミノ珪酸塩、カオリン、炭酸カルシウム等が挙げられる。有機系抗ブロッキング剤としては、例えば、エポスタ-MA(日本触媒製)があげられる。
上記の滑剤としては、例えば、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等があげられる。
本発明の製造方法では、ポリオレフィン系樹脂と帯電防止剤と、必要に応じて他の成分とを公知の方法で溶融混練することにより、例えば、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどでドライブレンドした後、更に単軸押出機や多軸押出機などで溶融混練する、またはニーダーやバンバリーミキサーなどで溶融混練することにより得られた樹脂組成物を、公知のフィルム成形方法によりフィルムに成形する。該成形方法としては、インフレーションフィルム成形法、Tダイキャストフィルム成形法等の押出成形法があげられる。フィルム強度が良好となる観点から、好ましくはインフレーションフィルム成形法である。
また、インフレーションフィルム成形法やTダイキャストフィルム成形法などの押出成形を行う場合、押出成形温度は、通常、110℃〜250℃である。好ましくは120℃〜230℃であり、より好ましくは125℃〜210℃であり、更に好ましくは130℃〜190℃である。
本発明のフィルムの厚みは、通常5μm〜200μmである。好ましくは10μm〜170μmであり、より好ましくは15μm〜150μmである。また、本発明のフィルムは単層フィルムであってもよく、多層フィルムであってもよい。
本発明のコロナ処理は、フィルムの少なくとも片面に希ガス雰囲気下で行われる。希ガスとしては、He、Ne、Ar、Xe、Krなどが用いられる。希ガスは単独で用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。表面改質効率、および、表面改質性を高める観点から、好ましくは、Arである。また、希ガス雰囲気には本発明の効果を損なわない範囲において、N2、CO、CO2、H2、過酸化水素、フッ素置換炭化水素、塩素置換炭化水素ガスなどの希ガス以外のガスを1種、または2種類以上含んでいてもよい。フィルムの表面改質効率、および、表面改質性を高める観点から、希ガス雰囲気下の酸素濃度は、好ましくは5vol.%以下であり、より好ましくは3vol.%以下、さらに好ましくは2vol.%以下である。
本発明でのコロナ処理はフィルム製膜装置内に設置するインライン処理、一度製膜して、巻き取ったフィルムを再繰り出しして処理するオフライン処理のどちらの方法でも実施することができるが表面改質効率、および、表面改質性を高める観点からインライン処理を実施することが好ましい。
本発明でのコロナ処理におけるフィルムの引取り速度は、通常3〜120m/minで行われ、好ましくは、5〜80m/minで行われる。放電量は通常1.5〜400W・min/m2で行われ、好ましくは、2.5〜350W・min/m2で行われる。
本発明のフィルムの製造方法は、フィルムの少なくとも片面が65mN/m以上のぬれ張力であるフィルムの製造に好適できる。また、本発明の製造方法は、68mN/m以上のフィルムの製造により好適であり、73mN/m以上のフィルムの製造にさらに好適である。なお、ぬれ張力は、JIS K6768−1999 プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法に規定された方法により測定された値である。
本発明製造方法により得られたフィルムは単体フィルムと使用してもよく、種々の基材と貼合して複合フィルムとして使用してもよい。該基材としては、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂からなるフィルム、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂からなるフィルム、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂からなるフィルム、セロハンがあげられ、これらのフィルムに延伸フィルムを使用することもできる。上記以外の基材としては、紙、アルミニウム箔などがあげられる。複合フィルムを製造する方法としては、例えば、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、サンドラミネート法、ホットメルトラミネート法等が用いられる。
本発明のフィルムは、シート状、袋状など、種々の形体で用いられる。本発明のフィルムは、グラビア印刷性、フレキソ印刷性などの印刷適正に良好である。また、防曇性に優れるため、食品、医薬品、化粧品、日用品などの包装に好適に用いられ、屋外での防汚性に優れるため、農業用のなどの屋外展張フィルムに好適に用いられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
[フィルムの物性]
(1)ぬれ張力(単位:mN/m)
JIS K6768−1999 プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法に規定された方法に従い測定した。
[コロナ処理条件]
(2)ガス濃度(単位:vol.%)
所定のフィルム製膜中、インフレーションフィルム製膜装置内に設置したコロナ処理ステーション(900mmガス封入式両面処理装置:春日電機製)に所定のガスを流入させ、コロナ処理機を起動していない状態で、携帯型酸素濃度計(新コスモス製、型式:XPO−318)を用いて酸素濃度を測定した。また、コロナ処理ステーション内のガス中に含まれる酸素は空気由来のものであるとして、そして、空気は酸素:窒素=1:4(体積比)として、測定酸素濃度を用いて、下記式で算出した値を所定のガス濃度とした。
1)実施例1(アルゴンガスを流入させた場合)
アルゴンガス濃度(vol.%)=100−5×(測定酸素濃度)
2)比較例1(窒素ガスを流入させた場合)
窒素ガス濃度(vol.%)=100−(測定酸素濃度)
(3)放電量(単位:W・min/m2
高周波電源AGI−023(春日電機製)およびSUS5型8山900mm電極(春日電機製)を使用し、コロナ処理時に印加した電力量(ワット:W)をコロナ処理幅(電極幅:m)にフィルムの引取り速度(m/min)を乗じた値で除することで放電量(W・min/m2)を算出した。
実施例1
(1)原料配合
エチレン−1−ヘキセン共重合体(日本エボリュー製造、住友化学販売スミカセンE FV202)のペレット100重量部と、帯電防止剤(第一工業製薬製造、 レジスタッド PE139(脂肪酸モノグリセライドのほう酸エステルを含む))2wt%マスターバッチのペレット2.5重量部と、アンチブロッキング剤マスターバッチ(住友化学製造、EMB−21)のペレット2.0重量部とを、タンブラーブレンダーを用いてペレット混合し、フィルム成形原料とした。
(2)フィルムの製膜と表面処理
該原料を、スクリュー径55mmφでL/D32の単軸押出機、リップ径125mmφ、リップギャプ2.0mmのサーキュラーダイスを備えたインフレーションフィルム成形機(SHIモダンマシナリー製)に導入し、加工温度(押出機およびダイ設定温度)190℃、外冷風温度15℃とし、ブローアップ比約2.0、引取速度20.0m/min、押出量30kg/hrの条件でインフレーションフィルム加工を行い、厚み30μmおよび折り幅393mmの筒状フィルムを成形した。成形されたフィルムを、ニップロールにより折りたたみ、次いで、該折りたたまれた筒状フィルムを、インフレーションフィルム成形機のニップロールの下流に設置した上面処理用コロナ処理ステーション(900mmガス封入式両面処理装置:春日電機製)に通して、フィルムの上面に200Wの電力を印加することでコロナ処理を行った。続いて、下面処理用コロナ処理ステーション(900mmガス封入式両面処理装置:春日電機製)に通して、フィルムの下面に200Wの電力を印加することでコロナ処理を行った。コロナ処理は、上面処理、下面処理ともに、SUS5型8山900mm電極(春日電機製)を使用し、電極とフィルムとのギャップを2.0mmとし、コロナ処理ステーション内にアルゴンガスを流速100L/minで流入させ、コロナ処理ステーション内をアルゴン雰囲気として同一条件で行った。得られたフィルムのぬれ張力評価結果を表1に示す。
比較例1
アルゴンガスに変えて窒素(N2)ガスを使用した以外は実施例1と同様な方法で表面処理フィルムを得た。得られたフィルムのぬれ張力評価結果を表1に示す。
比較例2
コロナ処理ステーション内にアルゴンガスを流さなかった以外は実施例1と同様な方法で表面処理フィルムを得た。得られたフィルムのぬれ張力評価結果を表1に示す。
Figure 0005168885

Claims (2)

  1. ポリオレフィン系樹脂と、ポリオレフィン系樹脂100重量部あたり、帯電防止剤0.02〜0.5重量部とを含有する樹脂組成物をフィルムに押出成形し、該フィルムの少なくとも片面に、該押出成形のインラインにて希ガス雰囲気下でぬれ張力が65mN/m以上となるようにコロナ処理を行うことを特徴とするフィルムの製造方法。
  2. ポリオレフィン系樹脂がエチレン系重合体である請求項1に記載のフィルムの製造方法。
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