JP5168881B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子ピアノなどの折り畳み式の鍵盤装置に関する。
従来、電子ピアノなどの鍵盤装置においては、多数の鍵を配列させる必要があるため、鍵盤ケースが鍵の配列方向に長い箱型形状に形成されている。このような鍵盤装置は、持ち運びに不便であるため、特許文献1に記載されているように、鍵盤ケースを鍵の配列方向に対して2つに分割し、この分割された鍵盤ケースにそれぞれ鍵盤部を分割して設けると共に、この分割された鍵盤ケースの互いに隣接する端部同士を一対の平板状の連結金具で折り畳み可能に連結した折り畳み式のものが知られている。
実開昭60−135797号
すなわち、この従来の鍵盤装置は、2つに分割された鍵盤ケースの互いに隣接する端部同士を一対の平板状の連結金具で折り畳み可能に連結する場合、一方の連結金具を分割された鍵盤ケースの端部同士における各前面に架け渡し、この状態で連結金具の両端部を分割された鍵盤ケースの各前面にそれぞれ回動可能に取り付け、また他方の連結金具を分割された鍵盤ケースの端部同士における各後面に架け渡し、この状態で連結金具の両端部を分割された鍵盤ケースの各後面にそれぞれ回動可能に取り付けた構成になっている。
しかしながら、このような従来の鍵盤装置では、一方の連結金具の両端部を分割された鍵盤ケースの各前面にそれぞれ回動可能に取り付け、また他方の連結金具の両端部を分割された鍵盤ケースの各後面にそれぞれ回動可能に取り付けた構成であるから、分割された鍵盤ケースを折り畳んで重ね合わせる際、または分割された鍵盤ケースを連続する状態に展開して開く際に、分割された鍵盤ケースの回動動作が不安定であるばかりか、分割された鍵盤ケースの少なくとも一方側の鍵盤ケースの重量がそのままモーメントとして一対の連結金具に加わるため、分割された鍵盤ケースを回動させるために、大きな操作力が必要になると共に、分割された鍵盤ケースがその自重のモーメントによって急激に回動するため、怪我をする危険性があるという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、複数に分割された鍵盤ケースを安全に且つ容易に折り畳んだり、展開したりすることができる鍵盤装置を提供することである。
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
請求項1に記載の発明は、複数に分割された鍵盤部がそれぞれ設けられた複数の鍵盤ケースと、この複数の鍵盤ケースの互いに隣接する端部同士に跨って配置されて前記複数の鍵盤ケースを回動可能に連結する制動機能を有するヒンジ部材と、を備え、
前記ヒンジ部材は、第1回転軸の回転を制動する制動機能を有する第1ヒンジ部と、第2回転軸の回転を制動する制動機能を有する第2ヒンジ部とからなり、
前記複数の鍵盤ケースのうち、一方側の鍵盤ケース内には、第1補強部材が取り付けられるとともに、当該第1補強部材には、前記第1ヒンジ部の第1回転軸と前記第2ヒンジ部の第2回転軸との軸中心が一致している状態で、前記第1ヒンジ部および第2ヒンジ部が取り付けられたヒンジ取付板が取り付けられ、
他方側の鍵盤ケース内には、前記第1、第2ヒンジ部の前記第1、第2回転軸がそれぞれ取り付けられて前記第1、第2回転軸と共に回動する第2補強部材が取り付けられていることを特徴とする鍵盤装置である。
請求項に記載の発明は、前記第1補強部材は、前記ヒンジ取付板が取り付けられる第1、第2補強板と、この第1、第2補強板を連結固定する第1連結補強部材とを備え、
前記第2補強部材は、前記第1ヒンジ部の前記第1回転軸が取り付けられる第3補強板と、前記第2ヒンジ部の前記第2回転軸が取り付けられる第4補強板と、前記第3、第4補強板を連結固定する第2連結補強部材とを備えていることを特徴とする請求項に記載の鍵盤装置である。
請求項に記載の発明は、前記複数の鍵盤ケースがそれぞれ上ケース部と下ケース部とからなり、これら上ケース部と下ケース部との互いに対向する各内面には、前記第1、第2補強部材を挟み付けて固定する複数の溝付きリブがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項またはに記載の鍵盤装置である。
請求項に記載の発明は、前記ヒンジ部材が、その外周に装着するヒンジカバーと、前記ヒンジ部材の両端部にそれぞれ装着するヒンジキャップとを備えていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の鍵盤装置である。
この発明によれば、ヒンジ部材を中心に複数の鍵盤ケースを相対的に回動させて、複数の鍵盤ケースを折り畳んで重ね合わせる際、または複数の鍵盤ケースを連続する状態に展開させて開く際に、制動機能を有するヒンジ部材によって複数の鍵盤ケースの回動動作を制動することができると共に、複数の鍵盤ケースの回動動作を安定させることができる。このため、複数の鍵盤ケースの各重量が重くても、その重量のモーメントによって複数の鍵盤ケースが急激に回動するのを防ぐことができる。これにより、怪我をする危険性が少なく、安全に且つ容易に複数の鍵盤ケースを回動させて折り畳んだり、連続する状態に展開したりすることができる。
以下、図1〜図30を参照して、この発明を適用した鍵盤装置の一実施形態について説明する。
図1はこの発明の鍵盤装置を展開して開いた状態を示した平面図、図2はその正面図、図3はその底面図、図4は図1の鍵盤装置を折り畳んで重ね合わせた状態を示した正面図である。
この鍵盤装置は、図1〜図4に示すように、左右2つに分割された第1、第2鍵盤ケース1、2と、この第1、第2鍵盤ケース1、2にそれぞれ設けられた第1、第2鍵盤部3、4と、第1、第2鍵盤ケース1、2を折り畳み可能に連結する制動機能を有するヒンジ部材5と、分割された第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士に跨って取り付けられたカバー部材8とを備えている。
第1鍵盤ケース1は、図6および図7に示すように、上ケース部10と下ケース部11とを備えている。上ケース部10は、図1、図2および図6に示すように、第1鍵盤部3が配置される鍵盤収納部10aが左端部側および後部側を除いて手前上部側、上面側、右端部6側に開放されており、この上ケース部10の左上側には第1スピーカ部12が設けられている。また、下ケース部11は、図7(a)〜図7(c)に示すように、右端部6側に開放され、上ケース部10の下に配置される。この第1鍵盤ケース1の第1鍵盤部3は、図1および図2に示すように、多数の鍵3aが鍵盤収納部10aに対応して配列されている。この場合、第1鍵盤部3の右端部に位置する鍵3aは、第1鍵盤ケース1の開放された右端部6に位置し、この右端部6に位置する鍵3aの右側面が外部に露出する状態で配置されている。
また、第2鍵盤ケース2は、図8および図9に示すように、上ケース部13と下ケース部14とを備えている。上ケース部13は、図1、図2および図8に示すように、第2鍵盤部4が配置される鍵盤収納部13aが右端部側および後部側を除いて手前上部側、上面側、左端部7側に開放されており、この上ケース部13の右上側には第2スピーカ部15が設けられている。また、下ケース部14は、図9(a)〜図9(c)に示すように、左端部7側に開放され、上ケース部13の下に配置される。この第2鍵盤ケース2の第2鍵盤部4も、第1鍵盤部3と同様、多数の鍵4aが鍵盤収納部13aに対応して配列されている。
この場合、第2鍵盤部4の左端部に位置する鍵4aは、図1および図2に示すように、第2鍵盤ケース2の開放された左端部7に位置し、この左端部7に位置する鍵4aの左側面が外部に露出する状態で配置されている。これにより、第1、第2鍵盤部3、4は、図1および図2に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、第1鍵盤部3の右端部の鍵3aと第2鍵盤部4の左端部の鍵4aとが互いに接近することにより、第1、第2鍵盤部3、4の全ての鍵3a、4aが同じ間隔で第1、第2鍵盤ケース1、2に沿って配列されるように構成されている。
一方、ヒンジ部材5は、図10〜図15に示すように、第1トルクヒンジ部16と第2トルクヒンジ部17とを備え、これら第1、第2トルクヒンジ部16、17が第1、第2鍵盤部3、4の後方(図10、図11では手前側)に位置する箇所における第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各上面に跨って配置されている。
すなわち、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、それぞれ第1、第2ヒンジ本体18、19と、この第1、第2ヒンジ本体18、19の中心部に設けられた第1、第2回転軸20、21とを有し、第1、第2回転軸20、21に摩擦による負荷が加わった状態で、第1、第2回転軸20、21が第1、第2ヒンジ本体18、19に回転可能に取り付けられていると共に、これら第1、第2回転軸20、21が同一軸上に配置された構成になっている。
これにより、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、第1、第2鍵盤ケース1、2を相対的に回動させるときに、第1、第2回転軸20、21に摩擦による負荷が加わっていることにより、その摩擦による負荷に対抗するトルクが発生し、このトルクによって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動するように構成されている。なお、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、その各内部に粘度指数が極めて高いオイルが充填され、このオイルの粘性により摩擦による摩耗や異音による騒音の発生を防ぐように構成されていることが好ましい。
この場合、第1トルクヒンジ部16は、図11および図15に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の後部側(図11では手前側)に位置し、その第1回転軸20の一端部が第1ヒンジ本体18の後端面(図11では手前側)から第1、第2鍵盤ケース1、2の後部側に向けて突出した状態で配置されている。第2トルクヒンジ部17は、第1、第2鍵盤部3、4側に位置し、その第2回転軸21の一端部が第2ヒンジ本体19の前端面(図11では上辺側の端面)から第1、第2鍵盤部3、4側に向けて突出した状態で配置されている。
また、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、図10および図11に示すように、第1鍵盤ケース1に設けられた第1補強部材23と、第2鍵盤ケース2内に設けられた第2補強部材24とに取り付けられている。すなわち、第1補強部材23は、図15〜図18に示すように、第1、第2トルクヒンジ部16、17が取り付けられるヒンジ取付板25と、このヒンジ取付板25が取り付けられる第1、第2補強板26、27と、第1、第2補強板26、27間を連結固定する第1連結補強部材28とを備えている。また、第2補強部材24は、図19および図20に示すように、第1トルクヒンジ部16の第1回転軸20の先端部が取り付けられる第3補強板30と、第2トルクヒンジ部17の第2回転軸21の先端部が取り付けられる第4補強板31と、第3、第4補強板30、31を連結固定する第2連結補強部材32とを備えている。
この場合、第1補強部材23のヒンジ取付板25は、図15(a)〜図15(c)に示すように、第1トルクヒンジ部16の第1ヒンジ本体18が取り付けられる第1取付板25aと、第2トルクヒンジ部17の第2ヒンジ本体19が取り付けられる第2取付板25bとを備えている。第1取付板25aは金属板をほぼL字形状に折り曲げたものであり、その先端部に第1トルクヒンジ部16における第1ヒンジ本体18の前端面(図15(a)では上辺側に位置する後端面)がボルト18aによって取り付けられている。
また、第2取付板25bも、図15(a)〜図15(c)に示すように、金属板をほぼL字形状に折り曲げたものであり、その先端部に第2トルクヒンジ部17における第1ヒンジ本体19の後端面(図15(a)では手前側の端面)がボルト19aによって取り付けられている。そして、第1、第2取付板25a、25bは、その各他端部が互いに重なり合った状態で相互に取り付けられている。これにより、第1、第2取付板25a、25bには、第1、第2ヒンジ本体18、19の各ボルト18a、19aが背中合わせに対応すると共に、第1、第2回転軸20、21が同一軸上に配置され、その両者の軸中心が一致した状態で、第1、第2トルクヒンジ部16、17が取り付けられている。
また、第1補強板26は、図10〜図18に示すように、帯状の金属板からなり、第1鍵盤ケース1の後面(図11では手前側面)に沿って配置され、その右端部が第1鍵盤ケース1の右端部6に沿って前方(図11では後方)に向けて折り曲げられ、この折り曲げられた右端部にヒンジ取付板25がビス33によって取り付けられるように構成されている。第2補強板27も、帯状の金属板からなり、第1鍵盤部3の後端面(図11では手前側面)に沿って配置され、その右端部が第1鍵盤ケース1の右端部6に沿って後方(図11では手前側)に向けて折り曲げられて第1補強板26と重なり、この重なった右端部にヒンジ取付板25が第1補強板26と共にビス33によって取り付けられるように構成されている。
さらに、第1連結補強部材28は、帯状の金属板からなり、図16に示すように、第1鍵盤ケース1の右端部6から左側に少し離れた箇所における第1、第2補強板26、27間に配置され、この状態で第1連結補強部材28の両端部が第1、第2補強板26、27にそれぞれビス止めされていることにより、第1、第2補強板26、27の取付強度を高めるように構成されている。これにより、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17は、図10および図11に示すように、第1鍵盤ケース1の右端部6の上面に位置した状態で、第1補強部材23によって第1鍵盤ケース1に強固に取り付けられている。
一方、第2補強部材24の第3補強板30は、図19および図20に示すように、帯状の金属板からなり、第2鍵盤ケース2の後面(図11は手前側)に沿って配置され、その左上端部に第2鍵盤ケース2の左端部7の上面(図20では下側)に向けて円形状に突出した第1軸取付部34が形成され、この突出した円形状の第1軸取付部34に第1トルクヒンジ部16の第1回転軸20が取り付けられるように構成されている。
この場合、第1軸取付部34の中心部には、非円形状(図20では長孔形状)の軸孔34aが設けられており、第1回転軸20の先端部は、断面形状が非円形状(図13に示す平板形状)に形成されている。これにより、第3補強板30は、図11に示すように、第1回転軸20の先端部が第1軸取付部34の軸孔34aに挿入することにより、第1回転軸20と共に一体的に回動するように構成されている。
また、第4補強板31も、図19および図20に示すように、帯状の金属板からなり、第2鍵盤部4の後端面(図11では手前側)に沿って配置され、その左上端部に第2鍵盤ケース2の左端部7の上面(図20では下側)に向けて円形状に突出した第2軸取付部35が形成され、この突出した円形状の第2軸取付部35に第2トルクヒンジ部17の第2回転軸21が取り付けられるように構成されている。
この場合にも、第2軸取付部35の中心部には、第3補強板30の第1軸取付部34と同様、非円形状の軸挿35aが設けられており、第2回転軸21の先端部も、第1回転軸20の先端部と同様、断面形状が非円形状に形成されている。これにより、第4補強板31は、図11に示すように、第2回転軸21の先端部が第2軸取付部35の軸孔35aに挿入することにより、第2回転軸21と共に一体的に回動するように構成されている。
さらに、第2連結補強部材32は、図19に示すように、第2鍵盤ケース2の左端部7の近傍に位置する箇所における第3、第4補強板30、31間に取り付けられる第1補助補強板36と、この第1補助補強板よりも更に右側に離れた箇所における第3、第4補強板30、31間に取り付けられる第2補助補強板37とからなり、これら第1、第2補助補強板36、37によって第3、第4補強板30、31の取付強度を高めるように構成されている。これにより、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17は、図10および図11に示すように、第2鍵盤ケース2の左端部7の上面に位置した状態で、第2補強部材24によって第2鍵盤ケース2に強固に取り付けられている。
ところで、第1、第2鍵盤ケース1、2の各上ケース部10、13と各下ケース部11、14との各内面には、図11に示すように、第1、第2補強部材23、24を固定するための複数の溝付きリブ38が設けられている。この複数の溝付きリブ38は、図21に示すように、各上ケース部10、13と各下ケース部11、14との各内面に起立して設けられた板状部38aにその先端側から各ケース部10、11、13、14側に向けて切込み溝38bを設け、この切込み溝38bに第1、第2補強部材23、24の第1〜第4補強板26、27、30、31がそれぞれ挿入して挟み込まれるように構成されている。
すなわち、第1鍵盤ケース1の上部ケース10の内面には、図10および図11に示すように、第1鍵盤ケース1の後部(図11では手前側)に沿って第1補強板26に対応する複数の溝付きリブ38が配列されていると共に、第1鍵盤部3の後端面(図11では前端面)に沿って第2補強板27に対応する複数の溝付きリブ38が配列されている。また、第1鍵盤ケース1の下ケース部11の内面にも、第1鍵盤ケース1の後部(図11では手前側)に沿って第1補強板26に対応する複数の溝付きリブ38が配列されていると共に、第1鍵盤部3の後端面(図11では前端面)に沿って第2補強板27に対応する複数の溝付きリブ38が配列されている。
これにより、第1補強部材23は、図10および図11に示すように、上ケース部10に設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第1、第2補強板26、27が刺し込まれて保持されることにより、ヒンジ部材5を上ケース部10の右端部6に位置決めする。この状態で、上ケース部10と下ケース部11とを重ね合わせて接合すると、第1、第2補強板26、27が上ケース部10と下ケース部11とにそれぞれ設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第1、第2補強板26、27が刺し込まれて、上ケース部10と下ケース部11との間に挟み付けられる。
また、第2鍵盤ケース2の上ケース部13の内面には、図10および図11に示すように、第2鍵盤ケース2の後部(図11では手前側)に沿って第3補強板30に対応する複数の溝付きリブ38が配列されていると共に、第2鍵盤部4の後端面(図11では前端面)に沿って第4補強板31に対応する複数の溝付きリブ38が配列されている。また、第2鍵盤ケース2の下ケース部14の内面にも、第2鍵盤ケース2の後部(図11では手前側)に沿って第3補強板30に対応する複数の溝付きリブ38が配列されていると共に、第2鍵盤部4の後端面(図11では前端面)に沿って第4補強板31に対応する複数の溝付きリブ38が配列されている。
これにより、第2補強部材24は、図10および図11に示すように、第2鍵盤ケース2の上ケース部13に設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第3、第4補強板30、31が刺し込まれて保持されることにより、ヒンジ部材5を上ケース部13の左端部7に位置決めする。この状態で、上ケース部13と下ケース部14とを重ね合わせて接合すると、第3、第4補強板30、31が上ケース部13と下ケース部14とにそれぞれ設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第3、第4補強板30、31が刺し込まれて、上ケース部13と下ケース部14との間に挟み付けられる。
この場合、ヒンジ部材5は、図12〜図14、図22に示すように、その前後両側に位置する第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21の各先端部、およびこの各先端部に取り付けられた第3、第4補強板30、31の第1、第2軸取付部34、35が、第2鍵盤ケース2の上ケース部13と下ケース部14とに設けられたカバー部40、41によって覆われている。すなわち、第2鍵盤ケース2の上ケース部13における左端部7の上部には、図8および図22に示すように、上方に凸となる半円形状のカバー部40が第3、第4補強板30、31の第1、第2軸取付部34、35に対応して設けられている。また、第2鍵盤ケース2の下ケース部14における左端部7の上部には、図8および図22に示すように、上側のカバー部40に連続して円形状になる下方に凸の円弧形状のカバー部41が設けられている。
また、ヒンジ部材5は、図12に示すように、その外周に装着するヒンジカバー42と、ヒンジ部材5の両端部にそれぞれ装着する一対のヒンジキャップ43とを備えている。ヒンジカバー42は、図12および図23に示すように、上方に凸となる半円筒形状に形成され、その長さが第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2ヒンジ本体18、19に跨って覆う長さに形成され、その一側部が第1鍵盤ケース1の上ケース部10における右端部6の内面に取り付けられている。
また、一対のヒンジキャップ43は、図12および図24に示すように、第2鍵盤ケース2の上ケース部13と下ケース部14とに設けられた円形状に連続するカバー部40、41の外周にそれぞれ装着する大きさに形成されている。この場合、一対のヒンジキャップ43は、その外周部における所定箇所に切欠け部43aがそれぞれ設けられ、この切欠け部43aに第2鍵盤ケース2のカバー部40、41の付け根部分が図13に示すように挿入することにより、円形状に連続するカバー部40、41の外周にそれぞれ装着するように構成されている。
ところで、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士に跨って取り付けられたカバー部材8は、図1〜図5に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、第1、第2鍵盤ケース1、2の端部6、7同士における各下面および各前後面に跨って配置され、ヒンジ部材5を中心に第1、第2鍵盤ケース1、2が相対的に回動して互いに重なり合って閉じるときに、第1、第2鍵盤ケース1、2における端部6、7同士の各対向面を覆って塞ぐように構成されている。
すなわち、このカバー部材8は、図1〜図5、および図25に示すように、帯板状のカバー部45と、このカバー部45の両端にそれぞれ設けられた一対の連結板46と、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作に連動してカバー部45および一対の連結板46を回転移動させる連動機構47とを備えている。この場合、カバー部45は、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、図3に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の端部6、7同士における各下面に跨って配置され、第1、第2鍵盤ケース1、2が重なり合って閉じたときに、図4および図5に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2における端部6、7同士の各対向面を覆って塞ぐものである。
また、カバー部材8における一対の連結板46のうち、一方の連結板46は、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、図2および図26に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の端部6、7同士における各前面に跨って配置されるように構成されている。また、他方の連結板46は、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、図1に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の端部6、7同士における各後面に跨って配置されるように構成されている。
さらに、カバー部材8の連動機構47は、図5、図25、および図26に示すように、第1鍵盤ケース1の右端部6における前面と後面(後面は図示せず)とにそれぞれ設けられた固定軸48と、第2鍵盤ケース2の左端部7における前面と後面(後面は図示せず)とにそれぞれ設けられた移動軸49と、カバー部材8における一対の連結板46の各対向面に設けられて各固定軸48がそれぞれ回転自在に挿入する軸穴50と、一対の連結板46の各対向面に設けられて各移動軸49がそれぞれ移動可能に挿入する細長いガイド溝51とを備えている。
すなわち、この連動機構47は、図1および図2に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、図26に示すように、各固定軸48と各移動軸49とが最も接近し、これに伴って各固定軸48が一対の連結板16の各軸穴50に回転自在に挿入した状態で、各移動軸49が各ガイド溝51の左端部に位置する。また、この状態で、図4および図5に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2が回動して重なり合って閉じるときには、図27〜図30に示すように、各固定軸48が一対の連結板46の各軸穴50に回転自在に挿入した状態で、各移動軸49が各固定軸48を中心に斜め上方に向けて移動しながら離れることにより、各移動軸49が各固定軸48から離れる方向に向けて各ガイド溝51内を移動して右端部(図30では上端部)に位置する。
次に、第1、第2鍵盤ケース1、2の作用について説明する。
第1、第2鍵盤ケース1、2を連続する状態に展開して使用する場合には、図1および図2に示すように、ヒンジ部材5を中心に第1、第2鍵盤ケース1、2を回動させて180°に開くと、図26に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各対向面が互いに対面して突き当たる。これにより、図1および図2に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2に設けられた第1、第2鍵盤部3、4の各鍵3a、4aが全て同じ間隔で第1、第2鍵盤ケース1、2に沿って連続して配列されるので、第1、第2鍵盤部3、4の各鍵3a、4aを操作して演奏することができる。
このときには、図3および図26に示すように、カバー部材8のカバー部45が第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各下面に跨って配置されると共に、カバー部材8の一対の連結板46が第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7の各前面と各後面とにそれぞれ跨って配置される。この状態では、図26に示すように、連結機構47の各固定軸48と各移動軸49とが互いに接近した位置に配置される。
また、第1、第2鍵盤ケース1、2を折り畳んで重ね合わせる場合には、ヒンジ部材5を中心に、第1、第2鍵盤ケース1、2を相対的に回動させて折り畳む。このときには、第1鍵盤ケース1に対して第2鍵盤ケース2を上方に持ち上げて回動させると、図11および図27に示すように、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17の回転中心である第1、第2回転軸20、21を中心に、第2鍵盤ケース2が第1鍵盤ケース1に対し相対的に回動する。
このときに、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17における第1、第2回転軸20、21に摩擦による負荷が加わり、この摩擦による負荷に抗してトルクが発生し、このトルクによって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作が制動される。このため、第1、第2鍵盤ケース1、2の各重量が重くても、その重量のモーメントによって第1、第2鍵盤ケース1、2が急激に回動することがなく、安全に且つ良好に第1、第2鍵盤ケース1、2を回動させることができる。
また、このときには、図27に示すように、第2鍵盤ケース2の左端部7が第1鍵盤ケース1の右端部6から斜め上方に向けて離れるので、カバー部材8の連動機構47における各移動軸49が、第2鍵盤ケース2の左端部7と共に一対の連結板46の各ガイド溝51内を移動しながら、各固定軸48に対し斜め上方に向けて移動する。これにより、カバー部材8の一対の連結板46が各固定軸48を中心に図27において反時計回りに回動すると共に、カバー部45が各固定軸48を中心に同方向に回転移動する。
この状態で、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17における第1、第2回転軸20、21を中心に、第1、第2鍵盤ケース1、2が更に閉じる方向に回動すると、図28に示すように、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士が第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21を中心に更に回動して互いに離れる。このときにも、第1、第2トルクヒンジ部16、17によって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作が制動されると共に、図28に示すように、カバー部材8の連動機構47における各移動軸49が、第2鍵盤ケース2の左端部7と共に一対の連結板46の各ガイド溝51内を移動しながら、各固定軸48から斜め上方に向けて更に移動する。
これにより、カバー部材8の一対の連結板46が各固定軸48を中心に図29において反時計回りに更に回動すると共に、カバー部45が各固定軸48を中心に更に回転移動し、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各対向面に次第に接近する。この後、図30に示すように、第1、第2トルクヒンジ部16、17における第1、第2回転軸20、21を中心に、第1、第2鍵盤ケース1、2が更に回動して重なると、図4、図5、図30に示すように、第1、第2鍵盤部3、4が互いに対面した状態で、第1、第2鍵盤ケース1、2が上下に重なり合うと共に、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士が、ヒンジ部材5を中心に180°回動して最も離れた状態で開く。
このときには、図30に示すように、カバー部材8の連動機構47における各移動軸49が、第2鍵盤ケース2の左端部7と共に一対の連結板46の各ガイド溝51内を移動しながら、各固定軸48のほぼ垂直上方に移動する。これにより、図30に示すように、カバー部材8の一対の連結板46が各固定軸48を中心に反時計回りに更に回動してほぼ垂直に起立すると共に、カバー部45が各固定軸48を中心に更に回転移動してほぼ垂直に起立する。この状態では、図4および図30に示すように、起立したカバー部45が、第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各対向面に対面して、各端部6、7の各対向面を覆って塞ぐ。これにより、第1、第2鍵盤ケース1、2が折り畳まれて互いに重なり合っているので、コンパクトに携帯することができる。
このように、この鍵盤装置によれば、2つに分割された第1、第2鍵盤部3、4がそれぞれ設けられた第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7同士の各上面に跨って制動機能を有するヒンジ部材5を設け、このヒンジ部材5によって第1、第2鍵盤ケース1、2を回動可能に連結したので、ヒンジ部材5を中心に第1、第2鍵盤ケース1、2を相対的に回動させる際、ヒンジ部材5によって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動しながら安全に、第1、第2鍵盤ケース1、2を折り畳んで重ね合わせたり、第1、第2鍵盤ケース1、2を連続する状態に展開させたりすることができる。
すなわち、ヒンジ部材5を中心に第1、第2鍵盤ケース1、2を相対的に回動させて、第1、第2鍵盤ケース1、2を折り畳んで重ね合わせる際、または第1、第2鍵盤ケース1、2を連続する状態に展開させて開く際に、ヒンジ部材5が制動機能を有しているので、このヒンジ部材5によって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動することができると共に、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を安定させることができる。このため、第1、第2鍵盤ケース1、2の各重量が重くても、その重量のモーメントによって第1、第2鍵盤ケース1、2が急激に回動するのを防ぐことができる。これにより、怪我をする危険性が少なく、安全に且つ容易に第1、第2鍵盤ケース1、2を回動させて折り畳んだり、連続する状態に展開したりすることができる。
この場合、ヒンジ部材5は、第1回転軸20の回転を摩擦力によって制動する制動機能を有する第1トルクヒンジ部16と、第2回転軸21の回転を摩擦力によって制動する制動機能を有する第2トルクヒンジ部17とを有し、第1トルクヒンジ部16の第1回転軸20と第2トルクヒンジ部17の第2回転軸21とを同一軸上に配置したので、ヒンジ部材5を中心に第1、第2鍵盤ケース1、2を相対的に回動させるときに、第1、第2トルクヒンジ部16、17が摩擦力による負荷に対抗するトルクを発生し、このトルクによって第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動することができる。
特に、ヒンジ部材5は、2つの第1、第2トルクヒンジ部16、17で構成されているので、1つのトルクヒンジ部を用いて十分なトルク値を得る場合に比べて、第1、第2トルクヒンジ部16、17の各トルク値を小さくすることができると共に、第1、第2トルクヒンジ部16、17の外径を小さくすることができ、これによりヒンジ部材5全体をコンパクトに構成することができる。
また、このヒンジ部材5は、第1、第2トルクヒンジ部16、17で構成されていることにより、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作時にヒンジ部材5に発生する応力が第1、第2トルクヒンジ部16、17に分散して均等に生じるので、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作時にヒンジ部材5に発生する応力の偏りを防ぐことができ、これによっても第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を安定させることができると共に、その回動動作を確実に且つ良好に制動することができる。
この場合、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、その第1、第2回転軸20、21に対する摩擦力による負荷を第1、第2鍵盤ケース1、2の各重量によるモーメントとほぼ同じ強さに設定することにより、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作時にその自重による急激な回動を防ぐと共に、第1、第2鍵盤ケース1、2を任意の開き角度に保つことができ、これにより極めて安全にゆっくり第1、第2鍵盤ケース1、2が回動するように制動することができる。
また、この鍵盤装置では、第1、第2鍵盤ケース1、2のうち、第1鍵盤ケース1内に、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17が取り付けられる第1補強部材23が設けられ、第2鍵盤ケース2内には、第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21がそれぞれ取り付けられて第1、第2回転軸20、21と共に回転する第2補強部材24が設けられているので、第1、第2補強部材23、24によって第1、第2トルクヒンジ部16、17を第1、第2鍵盤ケース1、2に強固に取り付けることができる。
このため、第1、第2鍵盤ケース1、2の重量が重く、第1、第2鍵盤ケース1、2を回動させるときに、第1、第2トルクヒンジ部16、17に大きな動作力が加わっても、その動作力を第1、第2補強部材23、24によって確実に受け止めることができる。これにより、第1、第2鍵盤ケース1、2がその回動動作時にヒンジ部材5に加わる動作力によって破損するのを防ぐことができる。
この場合、第1補強部材23は、第1、第2トルクヒンジ部16、17が取り付けられるヒンジ取付板25と、このヒンジ取付板25が取り付けられる第1、第2補強板26、27と、この第1、第2補強板26、27を連結固定する第1連結補強部材28とを備え、第2補強部材24は、第1トルクヒンジ部16の第1回転軸20が取り付けられる第3補強板30と、第2トルクヒンジ部31の第2回転軸21が取り付けられる第4補強板31と、第3、第4補強板30、31を連結固定する第2連結補強部材32とを備えているので、第1、第2トルクヒンジ部16、17を第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7の所定位置に確実に且つ強固に固定することができ、これによっても第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を安定させることができる。
すなわち、第1、第2トルクヒンジ部16、17は、第1補強部材23のヒンジ取付板25に取り付けられるので、ヒンジ部材5が2つの第1、第2トルクヒンジ部16、17を用いた構成であっても、第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21を簡単に同一軸上に配置させて、各軸中心を一致させることができる。また、第1、第2トルクヒンジ部16、17が取り付けられたヒンジ取付板25は、第1、第2補強板26、27に取り付けられて第1鍵盤ケース1内に配置されるので、第1、第2トルクヒンジ部16、17を第1鍵盤ケース1の右端部6の所定位置に確実に且つ強固に固定することができる。
この状態で、第1、第2補強板26、27は、その両者が第1連結補強部材28によって強固に連結されているので、第1補強部材23全体の強度を高めることができ、これにより第1、第2トルクヒンジ部16、17の取付強度を更に高めることができる。また、第2補強部材24の第3、第4補強板30、31は、第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21にそれぞれ取り付けられて第1、第2回転軸20、21と共に回動する状態で、第2鍵盤ケース2に配置されているので、第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21を第2鍵盤ケース2の左端部7の所定位置に確実に且つ強固に固定することができる。
このときにも、第3、第4補強板30、31は、その両者が第2連結補強部材32によって強固に連結されているので、第2補強部材24全体の強度を高めることができ、これにより第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21に対する第2鍵盤ケース2の取付強度を更に高めることができる。これらによって、第1、第2トルクヒンジ部16、17を第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7の所定位置に確実に且つ強固に固定することができると共に、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を、より一層、安定させることができる。
また、この鍵盤装置では、第1、第2鍵盤ケース1、2がそれぞれ上ケース部10、13と下ケース部11、14とからなり、これら各上ケース部10、13と各下ケース部11、14との互いに対向する各内面に、第1、第2補強部材23、24を挟み付けて固定する複数の溝付きリブ38がそれぞれ設けられているので、予め、各上ケース部10、13に設けられた複数の溝付きリブ38によって第1、第2補強部材23、24を所定位置に位置決めして保持することができ、この状態で各下ケース部11、14を組み付けることにより、第1、第2補強部材23、24を第1、第2鍵盤ケース1、2に容易に取り付けることができる。
すなわち、各上ケース部10、13に設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第1、第2補強部材23、24の第1〜第4補強板26、27、30、31を刺し込むことにより、各上部ケース部10、13に第1、第2補強部材23、24を簡単に保持させることができると共に、ヒンジ部材5の第1、第2トルクヒンジ部16、17を第1、第2鍵盤ケース1、2の互いに隣接する端部6、7の上面における所定位置に正確に且つ確実に位置決めすることができる。
この状態で、各上ケース部10、13と各下ケース部11、14とを重ね合わせて接合するときに、各下ケース部11、14に設けられた複数の溝付きリブ38の各切込み溝38bに第1、第2補強部材23、24の第1〜第4補強板26、27、30、31を刺し込むことにより、各下部ケース部11、14に第1、第2補強部材23、24を保持することができると共に、第1、第2補強部材23、24の第1〜第4補強板26、27、30、31を各上部ケース部10、13と各下ケース部11、14との間に挟み付けることができる。これにより、第1、第2補強部材23、24を第1、第2鍵盤ケース1、2内に簡単に且つ容易に組み込むことができると共に、ヒンジ部材5を第1、第2鍵盤ケース1、2の所定位置に確実に且つ正確に組み付けることができる。
また、ヒンジ部材5は、その外周に装着するヒンジカバー42と、ヒンジ部材5の両端部にそれぞれ装着するヒンジキャップ43とを備えているので、ヒンジカバー42によって第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2ヒンジ本体18、19を覆うことができると共に、ヒンジキャップ43によって第1、第2トルクヒンジ部16、17の第1、第2回転軸20、21の各先端部および第2補強部材24の第1、第2補強部30、31の各先端部を覆うことができる。このため、ヒンジ部材5が外部に露呈することがないので、外観的に好ましく、デザイン性の高いものを得ることができるほか、ヒンジ部材5による怪我を防ぐことができ、これによって安全性の高いものを得ることができる。
さらに、この鍵盤装置によれば、第1、第2鍵盤ケース1、2が連続する状態に展開して開いたときに、第1、第2鍵盤ケース1、2の端部6、7同士における各下面に跨って配置され、ヒンジ部材5により第1、第2鍵盤ケース1、2が相対的に回動して互いに重なり合って閉じるときに、第1、第2鍵盤ケース1、2における端部6、7同士の各対向面を塞ぐカバー部材8を備えているので、このカバー部材8によって第1、第2鍵盤ケース1、2の各端部6、7から第1、第2鍵盤ケース1、2の内部が見えないように隠すことができると共に、第1、第2鍵盤ケース1、2を折り畳んで重ね合わせたときに、第1、第2鍵盤ケース1、2の各端部6、7からごみなどの異物が第1、第2鍵盤ケース1、2に侵入するのを防ぐことができる。
なお、上記実施形態の鍵盤装置では、ヒンジ部材5の第1、第2ヒンジ部として、第1、第2トルクヒンジ部16、17を用いた場合について述べたが、これに限らず、例えばオイル式のロータリーヒンジ部やコイルばねを併用したトルクヒンジ部をそれぞれ2組ずつ用いても良い。この場合、オイル式のロータリーヒンジ部は、油圧によってロータリーダンパの圧力を変化させて、回転トルク値を制御することにより、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動する構成である。
また、コイルばねを併用したトルクヒンジ部は、コイルばねのばね力をも付加させて回転トルク値を大きくすることにより、第1、第2鍵盤ケース1、2の回動動作を制動する構成である。このようなオイル式のロータリーヒンジ部またはコイルばねを併用したトルクヒンジ部においても、回転トルク値を第1、第2鍵盤ケース1、2の各重量によるモーメントとほぼ同じ値に設定することにより、第1、第2鍵盤ケース1、2を任意の開き角度に保つことができ、これにより極めて安全にゆっくり第1、第2鍵盤ケース1、2が回動するように制動することができる。
また、上記実施形態の鍵盤装置では、鍵の配列方向に対し第1、第2鍵盤ケース1、2の2つに分割した場合について述べたが、これに限らず、鍵の配列方向に対し各鍵盤ケースを3つ以上に分割しても良い。この場合にも、3つ以上に分割された各鍵盤ケースの各端部同士にそれぞれ、ヒンジ部材5、第1、第22補強部材23、24、およびカバー部材8を設ければ良い。
この発明を適用した一実施形態の鍵盤装置を展開させて開いた状態を示した平面図である。 図1の鍵盤装置の正面図である。 図1の鍵盤装置の底面図である。 図1の鍵盤装置を折り畳んで重ね合わせた状態を示した拡大正面図である。 図4の鍵盤装置においてカバー部材を分解した状態を示した拡大正面図である。 図1の第1鍵盤ケースの上ケース部を示し、(a)はその平面図、(b)はその背面図、(c)はその右側面図である。 図1の第1鍵盤ケースの下ケース部を示し、(a)はその平面図、(b)はその背面図、(c)はその右側面図である。 図1の第2鍵盤ケースの上ケース部を示し、(a)はその平面図、(b)はその背面図、(c)はその左側面図である。 図1の第2鍵盤ケースの下ケース部を示し、(a)はその平面図、(b)はその背面図、(c)はその左側面図である。 図1の第1、第2鍵盤ケースにおける各上ケース部を下側から見た底面図である。 図10の要部を示した拡大底面図である。 図1のヒンジ部材においてヒンジキャップを分解した状態を示した拡大平面図である。 図12のヒンジ部材の箇所を示した拡大正面図である。 図12のA−A矢視における拡大断面図である。 図12のヒンジ部材を示し、(a)はその平面図、(b)はその右側面図、(c)はその正面図である。 図11においてヒンジ部材が取り付けられた第1補強部材を示した平面図である。 図16の左側面図である。 図16の背面図である。 図11における第2補強部材を示した底面図である。 図19の第2補強部材を示した背面図である。 図7、図9、図10における各上ケース部と各下ケース部とに設けられた溝付きリブによって補強板を保持した状態を示した要部の拡大断面図である。 図13に示された第2鍵盤ケースの上ケース部と下ケース部とに設けられたヒンジ部材のカバー部を示した拡大正面図である。 図12のヒンジ部材を覆うヒンジカバーを示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。 図12のヒンジ部材の両端部をそれぞれ覆うヒンジキャップを示し、(a)はその拡大正面図、(b)はその拡大底面図である。 図1におけるカバー部材を示した斜視図である。 図2の要部を示した拡大正面図である。 図26の状態で第1、第2鍵盤ケースを約30°回動させた状態を示した要部の拡大正面図である。 図26の状態で第1、第2鍵盤ケースを約90°回動させた状態を示した要部の拡大正面図である。 図26の状態で第1、第2鍵盤ケースを約120°回動させた状態を示した要部の拡大正面図である。 図26の状態で第1、第2鍵盤ケースを180°回動させて重ね合わせた状態を示した要部の拡大正面図である。
符号の説明
1、2 第1、第2鍵盤ケース
3、4 第1、第2鍵盤部
5 ヒンジ部材
6 第1鍵盤ケースの端部
7 第2鍵盤ケースの端部
8 カバー部材
10、13 上ケース部
11、14 下ケース部
16、17 第1、第2トルクヒンジ部
18、19 第1、第2ヒンジ本体
20、21 第1、第2回転軸
23、24 第1、第2補強部材
25 ヒンジ取付板
26、27 第1、第2補強板
28、32 第1、第2連結補強部材
30、31 第3、第4補強板
34、35 第1、第2軸取付部
38 溝付きリブ
42 ヒンジカバー
43 ヒンジキャップ

Claims (4)

  1. 複数に分割された鍵盤部がそれぞれ設けられた複数の鍵盤ケースと、
    この複数の鍵盤ケースの互いに隣接する端部同士に跨って配置されて前記複数の鍵盤ケースを回動可能に連結する制動機能を有するヒンジ部材と、を備え、
    前記ヒンジ部材は、第1回転軸の回転を制動する制動機能を有する第1ヒンジ部と、第2回転軸の回転を制動する制動機能を有する第2ヒンジ部とからなり、
    前記複数の鍵盤ケースのうち、一方側の鍵盤ケース内には、第1補強部材が取り付けられるとともに、当該第1補強部材には、前記第1ヒンジ部の第1回転軸と前記第2ヒンジ部の第2回転軸との軸中心が一致している状態で、前記第1ヒンジ部および第2ヒンジ部が取り付けられたヒンジ取付板が取り付けられ、
    他方側の鍵盤ケース内には、前記第1、第2ヒンジ部の前記第1、第2回転軸がそれぞれ取り付けられて前記第1、第2回転軸と共に回動する第2補強部材が取り付けられていることを特徴とする鍵盤装置。
  2. 前記第1補強部材は、前記ヒンジ取付板が取り付けられる第1、第2補強板と、この第1、第2補強板を連結固定する第1連結補強部材とを備え、
    前記第2補強部材は、前記第1ヒンジ部の前記第1回転軸が取り付けられる第3補強板と、前記第2ヒンジ部の前記第2回転軸が取り付けられる第4補強板と、前記第3、第4補強板を連結固定する第2連結補強部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤装置。
  3. 前記複数の鍵盤ケースはそれぞれ上ケース部と下ケース部とからなり、これら上ケース部と下ケース部との互いに対向する各内面には、前記第1、第2補強部材を挟み付けて固定する複数の溝付きリブがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍵盤装置。
  4. 前記ヒンジ部材は、その外周に装着するヒンジカバーと、前記ヒンジ部材の両端部にそれぞれ装着するヒンジキャップとを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鍵盤装置。
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