JP5167173B2 - ノードおよびネットワーク制御方法 - Google Patents
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この後、ルートノードと他のノードとの間でBPDU(Bridge Protocol Data Unit)と呼ばれるネットワーク制御情報をやり取りすることにより、例えばノード間のコストやノードの優先順位に基づいてツリートポロジーの現用系通信経路を設定する。
この際、コストとしては、ルートノードから任意のノードまでの間に位置するノード台数に比例するパラメータが用いられ、その最大コストとなるノード間でブロッキングされる。
このため、リングトポロジーからなる元のリングが、ルートノードN1からノードN3およびノードN4までの2つの枝経路からなるツリートポロジーに変更される。これにより、物理的にリングトポロジーを形成しているネットワークであっても、データループの発生が回避される。
また、イーサネット運用上から見ると、障害発生経路での通信ロスは避けられないが、それ以外のセグメントにも通信ロスが発生すること、および、障害解消時にも、再び通信ロスが発生することは、大きな問題であり、リング型イーサネットにおいて十分な信頼性を得ることはできない。
[本実施の形態の構成]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかるノードについて説明する。図1は、本実施の形態にかかるノードの要部構成を示すブロック図である。
リング接続制御部10は、リング状の通信経路であるリングを介して他のノードとの間のデータ通信(イーサネット準拠)を制御する機能を有している。
アプリケーション処理部20は、リング接続制御部10を介して他のノードとのイーサネット通信により、例えばビル設備やプラント設備を監視制御するための各種アプリケーション処理を行う機能を有している。
MAC処理部11は、リング接続用のポートP1を介してリングの一端L1と接続し、各ノードNとの間でMACフレームを送受信する機能と、リングに関する冗長化制御処理用の制御情報を含むMACフレームをリングから受信した場合、当該MACフレームに対して転送処理部14への出力を規制する機能と、冗長化制御処理用の制御情報を含むMACフレームをRSTP処理部13へ出力する機能とを有している。
RSTP処理部13には、主な処理部として、障害発生処理部13A、ルートID変更処理部13B、ルートID復旧処理部13C、および障害解消処理部13Dが設けられている。
なお、ノードN間でやり取りするルートID変更通知、ルートID復旧通知、MACアドレスをやり取りについては、定期的に送受信するBPDUを用いて通知してもよい。
図2の例では、ノードN3,N4の間を結ぶセグメントのコストが最大となり、このセグメントに接続されるノードN3,N4のうちMACアドレスの大きいノードN4のポートでブロッキングされている。
次に、図3〜図6を参照して、本実施の形態にかかるノードの動作について説明する。図3は、障害発生処理を示すフローチャートである。図4は、ルートID変更処理を示すフローチャートである。図5は、ルートID復旧処理を示すフローチャートである。図6は、障害解消処理を示すフローチャートである。
ここでは、本実施の形態にかかるノードの主な動作として、障害発生処理、ルートID変更処理、ルートID復旧処理、および障害解消処理のそれぞれについて順に説明する。
まず、図3を参照して、本実施の形態にかかるノードの障害発生処理について説明する。
図2のリング型イーサネットシステムでは、ルートノードN1のRSTP処理部13において、RSTP機能に基づく冗長化制御処理が行われており、リングの正常性確認を目的として、ルートノードN1から定期的にBPDUが送信されている。これにより、ルートノードN1からノードN2とノードN4の2つの枝経路へBPDUが送信され、ノードN2でBPDUが中継転送されてノードN3まで送信される。
ここで、BPDUの正常受信を確認できた場合には(ステップ100:YES)、ステップ100へ戻る。
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかるノードのルートID変更処理について説明する。
ルートノードN1以外の各ノードN2〜N5のRSTP処理部13は、MAC処理部11,12でルートID変更通知を受信した場合、ルートID変更部13Bにより、図4のルートID変更処理を実行する。
ここで、ルートノードN1からのBPDUを正常受信していない場合(ステップ112:NO)、ルートID変更部13Bは、受信したルートID変更通知で指定された新たなルートIDを、自ノードのルートIDとして記憶部に設定し(ステップ113)、当該ルートID変更通知を受信した隣接ノードとは反対側に接続されている隣接ノードへ、MAC処理部11,12を介して当該ルートID変更通知を転送し(ステップ114)、一連のルートID変更処理を終了する。
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかるノードのルートID復旧処理について説明する。
ルートノードN1以外の各ノードN2〜N5のRSTP処理部13は、MAC処理部11,12でルートID復旧通知を受信した場合、ルートID復旧部13Cにより、図5のルートID復旧処理を実行する。
ここで、自ノードが障害検出ノードでない場合(ステップ121:NO)、ルートID復旧部13Cは、当該ルートID復旧通知を受信した隣接ノードとは反対側に接続されている隣接ノードへ、MAC処理部11,12を介して当該ルートID復旧通知を転送し(ステップ122)、一連のルートID変更処理を終了する。
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかるノードの障害解消処理について説明する。
ルートノードN1およびノードN2〜N5のRSTP処理部13は、MAC処理部11,12で、自ノードに隣接する隣接ノードとの間のセグメントで発生していた障害が解消され、当該隣接ノードとの間でデータ通信が可能となった場合、障害解消処理部13Dにより、図6の障害解消処理を実行する。
したがって、障害解消処理部13Dは、ブロッキングの位置を決定するため、自MACアドレスと相手MACアドレスとを大小比較する(ステップ131)。
一方、自MACアドレスが相手MACアドレスより小さい場合(ステップ131:NO)、相手ノードでブロッキングが行われるため、障害解消処理部13Dは、直ちに一連の障害解消処理を終了する。なお、両ルートIDが一致しない場合、ブロッキングは不要となる。
次に、本実施の形態にかかるノードおよびリング型イーサネットシステムの動作例について説明する。ここでは、前述した図2のリング型イーサネットシステムにおいて、ルートノードN1とノードN2の間のセグメントで障害が発生した場合の障害発生動作、ルートノードN1とノードN2の間のセグメントで発生した障害が解消された場合の障害解消動作、および未接続状態にあったノードN3,N4間のセグメントを接続した際のセグメント接続動作について、それぞれ説明する。
まず、図7A〜図7Dを参照して、障害発生動作について説明する。図7Aは、障害発生処理を示す説明図である。図7Bは、ルートID変更処理を示す説明図である。図7Cは、ルートID復旧処理(ルートID復旧)を示す説明図である。図7Dは、ルートID復旧処理(ブロッキング)を示す説明図である。
これに応じて、ノードN2は、前述した図3の障害発生処理により、ルートノードN1との間のセグメントでの障害発生を検出し、自MACアドレス「2」を自ノードN2のルートIDとして設定するとともに、ルートノードN1とは逆方向のノードN3側へルートID変更通知を送信する。これにより、図7Bに示すように、ノードN2からノードN3に対してルートID変更通知が転送される。
一方、ノードN4では、ルートID変更通知の受信に応じて、前述した図4のルートID変更処理を実行し、図7Cに示すように、ブロッキングを解除する。この場合、ノードN5を介してルートノードN1からBPDUを正常受信しているので、ルートID復旧通知をノードN3側へ返送する。
また、ノードN2では、ルートID復旧通知の受信に応じて、前述した図5のルートID復旧処理を実行し、自ノードN2のルートIDを元のルートノードN1に復旧する。この場合、自ノードが障害検出ノードであることから、図7Dに示すように、ルートノードN1との間の障害セグメントをブロッキングする。
次に、まず、図8A,図8Bを参照して、障害解消動作について説明する。図8Aは、障害解消処理(ハンドシェーク)を示す説明図である。図8Bは、障害解消処理(ブロッキング)を示す説明図である。
次に、図9A,図9Bを参照して、セグメント接続動作について説明する。図9Aは、セグメント接続処理(MACアドレス交換)を示す説明図である。図9Bは、セグメント接続処理(セグメント接続)を示す説明図である。
このように、本実施の形態は、障害発生時、障害検出ノードからブロッキングノードまでルートID変更通知が送信された後、ブロッキングノードでブロッキングが解除されて障害検出ノードへルートID復旧通知が送信され、障害検出ノードで障害セグメントがブロッキングされる。このため、ブロッキングが解除されてリングのトポロジーが変更されても、RSTP再構築によるコスト再計算が行われなくなるため、障害発生時における通信ロスの発生が回避される。
Claims (4)
- リング状の通信経路を介して複数のノードとを接続することによりこれらノード間のデータ通信を実現するとともに、RSTP(Rapid Spanning Tree Protocol)に基づいて、任意のノードで通信をブロッキングしてルートノードから2つの枝経路で通信を行い、通信の障害発生時には、障害検出ノードに当該ブロッキングを変更して構築したバックアップ系通信経路を用いて通信することで、リングに対する冗長化制御処理を行うリング型イーサネットシステムで用いられるノードであって、
自ノードに隣接する一方の隣接ノードとの間のセグメントでの障害発生に応じて、自ノードに対応するルートノードを識別するための新たなルートIDとして自ノードIDを設定するとともに、当該隣接ノードのルートIDを前記新たなルートIDへ変更指示するルートID変更通知を、自ノードに隣接する他方の隣接ノードへ送信する障害発生処理部と、
自ノードに隣接する一方の隣接ノードからの前記ルートID変更通知の受信に応じて、自ノードに隣接する隣接ノードとの間のセグメントで行っている自ノードでのブロッキングがある場合には、当該ブロッキングを解除する処理と、前記ルートノードからのBPDU(Bridge Protocol Data Unit)を正常受信していない場合には、当該ルートID変更通知で指示された前記新たなルートIDへ自ノードのルートIDを変更するとともに、自ノードに隣接する他方の隣接ノードへ当該ルートID変更通知を転送し、前記ルートノードからのBPDUを正常受信している場合には、変更前のルートIDへの復旧を指示するルートID復旧通知を当該一方の隣接ノードへ返送する処理とを実行するルートID変更処理部と、
前記ルートID復旧通知に応じて、自ノードのルートIDを変更前のルートIDへ復旧する処理と、自ノードが障害検出ノードでない場合には、当該ルートID復旧通知を受信した隣接ノードとは反対側の隣接ノードへ当該ルートID復旧通知を転送し、自ノードが障害検出ノードである場合には、障害セグメントをブロッキングするルートID復旧処理部と
を備えることを特徴とするノード。 - 請求項1に記載のノードにおいて、
自ノードに隣接する一方の隣接ノードとの間の前記障害セグメントで発生した障害の解消に応じて、当該一方の隣接ノードとの間で相互に自ノードのMACアドレスをやり取りし、これらMACアドレスの大小関係に応じたいずれか一方のノードで、当該障害セグメントのブロッキングを行う障害解消部をさらに備えることを特徴とするノード。 - リング状の通信経路を介して複数のノードとを接続することによりこれらノード間のデータ通信を実現するとともに、RSTP(Rapid Spanning Tree Protocol)に基づいて、任意のノードで通信をブロッキングしてルートノードから2つの枝経路で通信を行い、通信の障害発生時には、障害検出ノードに当該ブロッキングを変更して構築したバックアップ系通信経路を用いて通信することで、リングに対する冗長化制御処理を行うリング型イーサネットシステムで用いられるネットワーク制御方法であって、
前記ノードのうち自ノードに隣接する一方の隣接ノードとの間のセグメントでの障害発生を検出した障害検出ノードが、自ノードに対応するルートノードを識別するための新たなルートIDとして自ノードIDを設定するとともに、当該隣接ノードのルートIDを前記新たなルートIDへ変更指示するルートID変更通知を、自ノードに隣接する他方の隣接ノードへ送信する障害発生処理ステップと、
前記ノードのうち自ノードに隣接する隣接ノードとの間のセグメントでブロッキングを行っているブロッキングノードが、前記ルートID変更通知の受信に応じて、当該ブロッキングを解除するとともに、変更前のルートIDへの復旧を指示するルートID復旧通知を当該一方の隣接ノードへ返送するルートID変更処理ステップと、
前記障害検出ノードが、前記ルートID復旧通知の受信に応じて、自ノードのルートIDを変更前のルートIDへ復旧するとともに、前記障害セグメントをブロッキングするルートID復旧処理ステップと
を備えることを特徴とするネットワーク制御方法。 - 請求項3に記載のネットワーク制御方法において、
前記障害検出ノードが、前記障害の解消に応じて、当該障害セグメントを介して接続されている隣接ノードとの間で相互に自ノードのMACアドレスをやり取りし、これらMACアドレスの大小関係に応じたいずれか一方のノードで、当該障害セグメントのブロッキングを行う障害解消ステップをさらに備えることを特徴とするネットワーク制御方法。
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