JP5166915B2 - マルチ型空気調和機 - Google Patents
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Description
そのため、冷暖切換えの前に、室外機ユニットの圧縮機の運転を停止して圧力差を低減する均圧処理を行うことが提案されている。ところが、室外機ユニットの圧縮機の運転を停止すると、冷暖切換えが行なわれない室内機ユニットの空調を維持できないという問題がある。
また、特許文献1には、高圧ガス管から低圧ガス管に冷媒をバイパスさせてから、室内熱交換器のサイクルを切換えることにより、高圧側圧力と低圧側圧力とが均圧化された状態で冷暖の切換えを行なうことを提案している。ところが、この提案においても、冷暖切換えが行なわれない室内機ユニットの空調の能力が低下するという問題がある。
そして本発明のマルチ型空気調和機は、接続切替機構が、高圧ガス管の主管から分岐される高圧ガス分岐管に接続される第1ポートと、室内熱交換器側に接続される第2ポートと、低圧ガス管の主管から分岐された低圧ガス分岐管に接続される第3ポートと、低圧ガス分岐管に合流する低圧バイパス管に接続される第4ポートと、が形成された四方弁と、四方弁の上流側の高圧ガス分岐管上に設けられる第1開閉弁と、第1開閉弁より高圧ガス分岐管の上流側に一端が接続され、かつ第1開閉弁より高圧ガス分岐管の下流側に他端が接続されて、第1開閉弁を迂回する高圧バイパス管と、を備えており、さらに高圧バイパス管の下流側と四方弁の第1ポートとの間の高圧ガス分岐管に一端が接続され、低圧バイパス管が接続される位置よりも下流側の低圧ガス分岐管に他端が接続される高低圧バイパス管と、高低圧バイパス管上に設けられる第2開閉弁と、を備えることを特徴としている。
冷房運転されているいずれかの室内機ユニットを暖房運転へ運転切換えする際、またはその逆の際に、通常は閉じておく第2開閉弁を開くことにより、接続切替機構の四方弁又は第1開閉弁における差圧を低減する。これにより、四方弁の切換え動作、第1開閉弁の開閉動作により生じる切替え音を低減することができる。
より具体的には、本発明によるマルチ型空気調和機が、接続切替機構の動作を制御する制御手段を備え、この制御手段は、冷房運転されているいずれかの室内機ユニットを暖房運転へ運転切換えする際に、運転切換えの指令がなされた後に、閉じていた第2開閉弁を開くステップ(a)と、第2開閉弁を開いた後に、四方弁の第1ポート〜第4ポートの接続状態を、冷房運転用から暖房運転用に切換えるステップ(b)と、第1ポート〜第4ポートの接続状態を、冷房運転用から暖房運転用に切換えた後に、第2開閉弁を閉じるステップ(c)と、を実行させる。
第2開閉弁を開くことにより、四方弁の第1ポートより上流側の冷媒ガスが高低圧バイパス管に流れ込み、四方弁の第1ポートと第2ポートとの間の差圧が小さくなり、四方弁の切替えによる切換音を低減できる。
室外熱交換器12は、室外空気と冷媒とを熱交換するものであり、通過する冷媒の状態に応じて、凝縮器または蒸発器として動作する。各室外熱交換器12a,12bとレシーバ23との間の液管9との間であって、各室外熱交換器12a,12bの近傍には、それぞれ、室外膨張弁(膨張弁)11a,11bが設けられている。室外膨張弁11としては、電子膨張弁が用いられる。
各室外熱交換器12a,12bには、それぞれ、液管9側に設けられた液管側温度センサ30a,30bと、室外四方弁14a,14b側に設けられた四方弁側温度センサ32a,32bが設けられている。
また、室外熱交換器12a,12bの近傍には、室外温度すなわち外気温度を測定する室外温度センサ34が設けられている。
圧縮機10で圧縮された冷媒は、高圧ガス冷媒となり、高圧ガス管5へと吐出される。高圧ガス管5には、吐出冷媒の圧力を測定するための高圧圧力センサPSHが設けられている。また、各圧縮機10a,10bの吐出管には、吐出管温度を測定する吐出管温度センサ36a,36bが設けられている。
室内機ユニット3は、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器40を備えている。室内熱交換器40には、その前後の温度を測定するための温度センサ33,35が設けられている。室内熱交換器40の近傍には、室内温度を測定するための室内温度センサ37が設けられている。室内熱交換器40と液管9とを接続する液冷媒用分岐管44には、室内膨張弁42が設けられている。
分流コントローラ46は、室内四方弁48を備えている。室内四方弁48は、高圧ガス管5の主管から分岐された高圧ガス分岐管5cに接続される高圧ガス管用ポート48−1(第1ポート)と、室内熱交換器40側に接続される室内熱交換器側ポート48−2(第2ポート)と、低圧ガス管7の主管から分岐された室内側低圧ガス分岐管7cに接続される低圧ガス管用ポート48−3(第3ポート)と、室内側低圧ガス分岐管7cの中途位置49に合流する低圧バイパス管50に接続される低圧バイパス管用ポート48−4(第4ポート)とを有している。
室内四方弁48の下流側の低圧バイパス管50には、第2キャピラリチューブ57が設けられている。
制御部70は、入力部72から得られるデータに基づいて、各制御値を演算する。この制御値を、室外膨張弁11a、室外ファンF1、室外四方弁14a、圧縮機10a等の各制御機器に向けて送る。制御部70の各演算結果は、室内制御装置CL2の入力部82へと送られる。
入力部72には、室外熱交換器12aに設けられた液管側温度センサ30a、四方弁側温度センサ32a、室外熱交換器12aの近傍に設けられた室外温度センサ34、圧縮機10aの吐出管に設けられた吐出管温度センサ36a、高圧圧力センサPSH、アキュムレータ20の上流側に設けられた低圧圧力センサPSLおよび吸入管温度センサ38の各出力値が入力される。
制御部80は、入力部82から得られるデータに基づいて、各制御値を演算する。この制御値を、室内膨張弁42、室内ファンF2、分流コントローラ46の室内四方弁48等の制御機器に送る。制御部80の各演算結果は、室外制御装置CL1の入力部72へと送られる。
入力部82には、室内熱交換器40に設けられた各温度センサ33,35、室内温度センサ37の各出力値が入力される。
この第2室外熱交換器12bの停止は次のようになされる。
第2室外熱交換器12bに接続された室外四方弁14bを切換えて(室外四方弁14bに導通させてONとして)、高圧ガス管用ポート14−1と室外熱交換器側ポート14−2との連通を切り、高圧ガス管用ポート14−1とバイパス管側ポート14−4とを連通させ、室外熱交換器側ポート14−2と低圧ガス管側ポート14−3とを連通させる。これにより、圧縮機10aから吐出された高圧ガスを第2室外熱交換器12bに流さないようにする。また、第2室外熱交換器12bに接続された室外膨張弁11bを全閉にする。
高圧液冷媒は、室内機ユニット3fに接続された液冷媒用分岐管44に分岐した後、室内機ユニット3fの室内膨張弁42で絞られて膨張させられる。その後、液冷媒は室内熱交換器40で蒸発して、室内空気から熱を奪い冷却する。蒸発気化した低圧ガス冷媒は、分流コントローラ46の室内四方弁48へと流れ込む。室内四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通させ、且つ、室内熱交換器側ポート48−2と低圧ガス管用ポート48−3とを連通させている。したがって、室内熱交換器40からの低圧ガス冷媒は、室内四方弁48を通り、室内側低圧ガス分岐管7cへと流れ込んだ後、主管である低圧ガス管7を通って室外機ユニット1へと導かれる。なお、高圧液冷媒は、室内機ユニット3gにおいても同様に流れる。
一方、分流コントローラ46の第1高低圧バイパス開閉弁60は閉とされているので、第1高低圧バイパス管58には高圧ガス冷媒が流れない。
分流コントローラ46の室内四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通させ、且つ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通させている。したがって、高圧ガス管5から供給される高圧ガス冷媒は、室内四方弁48を通って、室内熱交換器40へと導かれ、この室内熱交換器40で凝縮・液化することによって室内空気に熱を与えて暖房を行う。室内熱交換器40で液化した高圧液冷媒は、液冷媒用分岐管44を通って、主管である液管9へと合流する。
さて、以上のように、冷暖バランス運転されているエアコン200において、冷房運転されている室内機ユニット3f(または3g)が、リモコン100fの操作により、暖房運転に切り替わるよう指示された場合の各機器の動作を図6に基づいて説明する。
なお、この機器の動作の制御は、室内制御装置CL2にて実現されるが、これに代えて、または、これと協働して、室外制御装置CL1、リモコン100、またこれらの装置以外の外部装置によって行うこともできる。
圧縮機10aの動作周波数(Hz)を低下させてから、時間T4が経過した後、高圧ガス分岐管用開閉弁52を開く(ON)。これにより、分流コントローラ46fは、暖房運転への切換えが完了する。このとき、高圧ガス分岐管用開閉弁52の上流側と下流側とのガス冷媒の差圧が小さいので、切換音を低減することができる。
次に、冷暖バランス運転されているエアコン200において、暖房運転されている室内機ユニット3a(または3e)が、リモコン100a(または100e)の操作により、冷房運転に切り替わるよう指示された場合の各機器の動作を図7に基づいて説明する。
図7に示すように、室内機ユニット3aは、当初、暖房運転されており、PI制御により圧縮機10aは駆動されている。このとき、対応する分流コントローラ46aの室内四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通させ、且つ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通させている(この状態を、図7では「ON」と表示している)。また、分流コントローラ46aにおいて、高圧ガス分岐管用開閉弁52は開いており(ON)、第1高低圧バイパス開閉弁60および第2高低圧バイパス開閉弁64は閉じている(OFF)。
これと同時(又はそれ以降)に、第2高低圧バイパス開閉弁64を閉じる(OFF)。
以上説明した、第1実施形態においては、第2高低圧バイパス管63の第2高低圧バイパス開閉弁64を開閉(ON、OFF)することと、圧縮機10aの回転数を低くすることとを組合せて、室内四方弁48の切換音および高圧ガス分岐管用開閉弁52の切換音の双方の低減を実現した。以下説明するように、本発明は、これに限らず、圧縮機10aの回転数を低くすることのみで、室内四方弁48の切換音および高圧ガス分岐管用開閉弁52の切換音の双方の低減を実現できる。なお、この参考例は、第2高低圧バイパス管63を設けない分流コントローラ46で実現することができる。
次に、暖房運転されている室内機ユニット3a(または3e)が、リモコン100a(または100e)の操作により、冷房運転に切り替わるよう指示された場合の各機器の動作を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、室内機ユニット3aは、当初、暖房運転されている。このとき、対応する分流コントローラ46aの室内四方弁48は、高圧ガス管用ポート48−1と室内熱交換器側ポート48−2とを連通させ、且つ、低圧ガス管用ポート48−3と低圧バイパス管用ポート48−4とを連通させている(この状態を、図9では「ON」と表示している)。また、分流コントローラ46aにおいて、高圧ガス分岐管用開閉弁52は開いており(ON)、第1高低圧バイパス開閉弁60は閉じている(OFF)。
1…室外機ユニット、3a〜3g…室内機ユニット、5…高圧ガス管、5c…高圧ガス分岐管、7…低圧ガス管、7c…室内側低圧ガス分岐管、9…液管、
10a,10b…圧縮機、12a,12b…室外熱交換器、14a,14b…室外四方弁、15a,15b…室外側低圧ガス分岐管、
40…室内熱交換器、46a〜46g…分流コントローラ、48…室内四方弁、48−1…高圧ガス管用ポート、48−2…室内熱交換器側ポート、48−3…低圧ガス管用ポート、48−4…低圧バイパス管用ポート、50…低圧バイパス管、52…高圧ガス分岐管用開閉弁、54…高圧ガス分岐管用バイパス管、58…第1高低圧バイパス管、60…第1高低圧バイパス開閉弁、63…第2高低圧バイパス管、64…第2高低圧バイパス開閉弁、
CL1…室外制御装置
CL2…室内制御装置
Claims (5)
- 圧縮機と、外気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器とを備える室外機ユニットと、
室内の空気と前記冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器を備え、前記室外機ユニットに対して並列に接続される複数の室内機ユニットと、
前記圧縮機の吐出側に一端が接続される高圧ガス管と、
前記圧縮機の吸入側に一端が接続される低圧ガス管と、
前記室内機ユニットのそれぞれについて、前記冷媒の流れ方向を制御し冷暖房運転を選択的に切換える複数の接続切替機構と、を備え、
前記接続切替機構は、
前記高圧ガス管の主管から分岐される高圧ガス分岐管に接続される第1ポートと、前記室内熱交換器側に接続される第2ポートと、前記低圧ガス管の主管から分岐された低圧ガス分岐管に接続される第3ポートと、前記低圧ガス分岐管に合流する低圧バイパス管に接続される第4ポートと、が形成された四方弁と、
前記四方弁の上流側の前記高圧ガス分岐管上に設けられる第1開閉弁と、
前記第1開閉弁より前記高圧ガス分岐管の上流側に一端が接続され、かつ前記第1開閉弁より前記高圧ガス分岐管の下流側に他端が接続されて、前記第1開閉弁を迂回する高圧バイパス管と、
前記高圧バイパス管の下流側と前記四方弁の前記第1ポートとの間の前記高圧ガス分岐管に一端が接続され、前記低圧バイパス管が接続される位置よりも下流側の前記低圧ガス分岐管に他端が接続される高低圧バイパス管と、
前記高低圧バイパス管上に設けられる第2開閉弁と、
を備えることを特徴とするマルチ型空気調和装置。 - 前記接続切替機構の動作を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、冷房運転されているいずれかの前記室内機ユニットを暖房運転へ運転切換えする際に、
前記運転切換えの指令がなされた後に、閉じていた前記第2開閉弁を開くステップ(a)と、
前記第2開閉弁を開いた後に、前記四方弁の前記第1ポート〜前記第4ポートの接続状態を、冷房運転用から暖房運転用に切換えるステップ(b)と、
前記第1ポート〜前記第4ポートの接続状態を、冷房運転用から暖房運転用に切換えた後に、前記第2開閉弁を閉じるステップ(c)と、
を実行させることを特徴とする請求項1に記載のマルチ型空気調和装置。 - 前記制御手段は、
前記ステップ(c)の後に、
前記室外機ユニットの前記圧縮機の運転能力を下げるステップ(d)と、
前記圧縮機の運転能力が低減された後に、閉じていた前記第1開閉弁を開くステップ(e)と、
前記第1開閉弁を開いた後に、前記室外機ユニットの前記圧縮機の運転能力を上げるステップ(f)と、
を実行させることを特徴とする請求項2に記載のマルチ型空気調和装置。 - 前記接続切替機構の動作を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、暖房運転されているいずれかの前記室内機ユニットを冷房運転へ運転切換えする際に、
前記運転切換えの指令がなされた後に、開いていた前記第1開閉弁を閉じるステップ(j)と、
前記第1開閉弁が閉じた以降に、前記第2開閉弁を開くステップ(k)と、
を実行させることを特徴とする請求項1に記載のマルチ型空気調和装置。 - 前記制御手段は、
前記ステップ(k)の後に、
前記室外機ユニットの前記圧縮機の運転能力を下げるステップ(l)と、
前記圧縮機の運転能力が低減された後に、前記四方弁の前記第1ポート〜前記第4ポートの接続状態を、暖房運転用から冷房運転用に切換えるステップ(m)と、
前記四方弁の前記第1ポート〜前記第4ポートの接続状態を、暖房運転用から冷房運転用に切換えた後に、前記室外機ユニットの前記圧縮機の運転能力を上げるステップ(n)と、
を実行させることを特徴とする請求項4に記載のマルチ型空気調和装置。
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