JP5166293B2 - 検体前処理システム - Google Patents

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本発明は血液、尿などの生体サンプルを分析処理するための前処理を自動で行う検体前処理システムに係り、システム構成に従い保守、点検項目をユーザが作成、編集し前処理操作部にて登録、管理可能な検体前処理システムに関する。
従来の検体前処理システムでは、前処理操作部での保守点検管理は実施されていないため、ユーザは取扱説明書や、ワンシートマニュアル等に従いメンテナンスを行っている。メンテナンス台帳をユーザ側で準備し、メンテナンス実施日、消耗品の在庫管理を管理している場合もある。
特開平9−196924号公報 特開平9−211003号公報
自動分析装置では、保守管理や精度管理を分析装置用操作部で行っているが、検体前処理システムにおいては分析、測定を行わないため、測定結果や精度管理を必要としていなかった。しかしながら、昨今の検体前処理システムはより高精度化され、高い信頼性を求められていることから、ユーザ側で保守管理を行う必要があり、保守管理を徹底する上で不便であった。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、検体前処理システムの構成に対応する保守点検.管理が的確に行われ、高精度化、高い信頼性に応えることができる検体前処理システムを提供することにある。
本発明は、検体投入部,搬送部,各種処理部の制御およびステータス表示、上位ホストとの情報交換を行う前処理操作部を有する検体前処理システムにおいて、前処理操作部は、前記検体投入部、前記搬送部、前記各種処理部、前記検体収納部における各々の保守点検.管理項目を当該検体前処理システムのシステム構成に従いユーザが作成、編集可能な入力機能と、保守点検.管理に関するデータを登録、管理する保守管理データベースを備えることを特徴とする。
本発明によれば、各々の保守点検.管理項目を当該検体前処理システムのシステム構成に従いユーザが作成、編集可能な入力機能と、保守点検.管理に関するデータを登録、管理する保守管理データベースを備えるので、検体前処理システムの構成に対応する保守点検.管理が的確に行われ、高精度化、高い信頼性に応えることができる。また、ユーザの求めに柔軟に対処した保守、点検管理が実現できる。
以下、図1〜図5を用いて、本発明の一実施形態による検体処理システムについて説明する。
図1は本発明の一実施形態による一般的な検体前処理システムの全体構成図である。
まず、検体前処理システムについて説明する。
検体前処理システムは、患者から採取した検体を検体容器に入れ、ラック3に載せてセットする検体投入部1と、ラックを搬送する搬送ライン2a〜2iを含む搬送部と、検体や検体が入った検体容器の各種処理を行う各種処理部と、処理が行われた検体容器を収納する検体収納部11を有する。
各種処理部は、検体容器に与えられている情報を読み取る情報読取処理部および、検体容器の形状を検出する検出処理部、検体容器の栓形状を検出する栓検出処理部3a、検体の遠心分離を行う遠心分離処理部4、遠心分離処理中にラックを待機させるラックバッファリング処理部4a、栓付き検体容器の栓を開栓する開栓処理部5を有する。
また、各種処理部は、検体前処理システムに接続された自動分析装置13に検体を搬送するため別検体容器に必要な分析処理に応じた分注を行うオンライン分注処理部6と、検体前処理システムに未接続の自動分析装置に分注するオフライン分注処理部7を有する。
更に、各種処理部は、オンライン分注処理部6で分注された検体容器に検体識別のためのバーコードラベルを貼り付けるバーコード貼り付け処理部8と、分注された検体容器に栓をする閉栓処理部9、オンライン分注6にて分注された検体容器を保存、外注委託等に振り分ける分類処理部10を有する。
各種処理が行われ、オンライン分注部6で分注された検体が入る検体容器を載せたラック6a、6bは分析装置接続ライン12にて接続された自動分析装置13に搬送され、必要に応じた分析処理がされる。
検体投入部1、搬送ライン2a〜2i、各処理部4、5、6、7、8、9、10、検体収納部11および分析装置接続ライン12には、CPUが内蔵されており、検体前処理システム用の前処理操作部14に通信ケーブルにて接続され、前処理操作部14は各処理部を含む各部の制御を行う。
自動分析装置13は分析装置用操作部15と通信ケーブルにて接続され分析作動の制御を行う。検体前処理システム用の前処理操作部14および、分析装置用操作部15は通信ケーブルを介して上位ホスト16と接続されている。
図1のシステム構成図は、一例であり、実際には規模や、運用方法が各ユーザで異なるため、検体前処理システムを複数台設置する場合や、一台の検体前処理システム内で処理部を複数台で構成する場合もある。
また、設置面積や、運用上の都合、予算費用の関係などで、必要な処理部を追加、または不要な処理部を検体前処理システムの構成から外すことも可能である。分析装置接続ラインを増やすことで、複数台の自動分析装置との接続も可能であり、検体前処理システムはユーザの都合で自由かつ柔軟に構成することができる。
検体前処理システムにおける保守点検.管理項目には、検体投入部1、搬送ライン2a〜2i、各処理部4、5、6、7、8、9、10、および分析装置接続ライン12で異なり、定期的な清掃が必要になるもの、定期的に交換が必要になるもの、消耗品の補充、廃棄が必要なものなどが含まれる。
図2にて検体前処理システムの保守点検.管理画面の一実施例を説明する。
図2は保守点検.管理画面であり、検体前処理システムを構成する検体投入部、搬送ライン、各処理部、検体収納部、分析装置接続ラインなど、全てのユニット(各処理部や各部)が予め製造メーカにて登録されており、稼動状況やアラーム発生状態が画面で確認できる。
また、検体前処理システム全体に関する保守点検.管理項目や、消耗品の在庫数、ユーザが個別登録する項目も設けており、同様に稼動状況やアラーム発生状態が確認できる。検体前処理システム構成に含まれない処理部は未稼働として管理項目から外すことができるため、検体前処理システムの構成に合わせた設定が可能である。詳細の確認を行う場合は、確認したいユニット(各処理部や各部)を選択することで各ユニット(各処理部や各部)の画面へ推移する。
図3は図2にて開栓処理部を選択した際に表示される画面で、開栓処理部に関する詳細状況が確認できる。
保守点検.管理項目、点検周期、経過時間/処理数、アラーム設定、状態、点検日が確認できる。経過時間/処理数は、タイマー/カウンタ機能(計測機能)により、随時更新される。
設定した時間を経過した経過後,または設定した数量を超えた超過経過後には、報知機能のより報知が行われる。定期的に注意、警告などのアラームの発生や表示をする報知機能を用いてアラーム設定が行われる。アラーム設定は、項目の重要度に合わせて設定されており、警告レベルのアラームが発生した場合、点検実施後、実施確認のチェックを選択しアラーム解除を行う。アラーム解除を行わないと装置のステータスがSTOPとなり、検体前処理システムとして稼動ができないため、メンテナンス不足による検体前処理システムの不具合発生を事前に回避できる。
注意レベルのアラームの場合は、検体前処理システムとしては稼動が可能であるが、一定周期にてアラームを発生させ、ユーザに注意を促す。実施確認のチェックを実施後は、経過時間/処理数がリセットされる。
また、プリンタ出力ボタンにより保守管理リストを出力することができ、プリンタ以外のCDやFDを含む外部媒体に出力することも可能である。ここで登録されている保守管理項目は予め製造メーカにて登録されているものであり、ユーザが編集、追加することはできない。
図4は図2にて消耗品を選択した際に表示される画面で、消耗品の在庫状況を管理する画面である。
消耗品に関する消耗品管理画面には、保守点検.管理項目、在庫数、アラーム設定、状態、確認日が表示される。在庫数は、カウンタ機能により使用数に合わせて減少する。項目について、ここでは、オンライン分注処理部、オフライン分注処理部で使用する分注チップ、ろ紙、チップ廃棄袋、閉栓処理部で使用する閉栓キャップ、オンライン分注処理部で使用する子検体試験管、サンプルカップ、開栓処理部で使用する栓廃棄袋、ろ紙、バーコード貼付処理部で使用するバーコードラベル、インクリボンが項目として設定されている。
これらの消耗品は、運用状況使用しないものがある場合や、使用量に差がある場合など、ユーザ毎に条件が異なるため、保守点検.管理項目の追加、項目の削除を選択し、ユーザの条件に合わせて登録ができる。在庫数や、アラーム設定についても、保守点検.管理項目編集を選択することで、自由に選択が可能にある。消耗品を購入し在庫数が増えた場合は、在庫数を選択し数量の変更を行う。アラーム発生時はアラーム設定数以上の在庫数を入力すればアラームが自動的に解除される。
検体前処理システム内にセットされている消耗品が不足した場合には、各処理部にてアラームが発生するため、随時補充可能であるが、検体前処理システム外に保管している在庫分までの管理は出来ない。よって、不足した場合は検体前処理システムが稼動できないリスクがある。ここでは、検体前処理システム外の在庫分を含めて管理が出来るため、在庫切れのリスクを回避できる。また必要に応じてプリンタ出力ボタンにより保守管理リストを出力することができ、プリンタ以外のCDやFDに出力することも可能である。従来はユーザ側で、消耗品管理ノートなどで、手書き管理している場合が多かったため、管理を簡素化できる。
図5は図2にてユーザ設定を選択した際に表示される画面で、ユーザの運用、使用環境は様々であり、必要な保守点検.管理項目に対し、自由に追加入力、編集、削除できる画面である。点検周期、経過日数、アラーム設定、状態、点検日、実施確認が表示される。点検項目、点検周期、アラーム設定は、ユーザが任意に入力、設定することができる。アラーム発生時は、保守点検.管理項目を実施し、実施確認のチェックを選択し、アラームを解除する。保守点検.管理項目を新規に追加したい場合は、項目追加を選択し入力を行い、削除したい場合は保守点検.管理項目削除を選択、設定済みの保守点検.管理項目の編集を行いたい場合は、保守点検.管理項目編集を選択して変更を行う。ユーザでの設定項目が無い場合は、稼動/稼動停止を選択し、稼動停止に切り替えができる。
図6はユーザの要求により製品納入後に検体前処理システムのシステム構成の変更(増設)を行った際の全体構成図である。分類処理部(増設用)17と、搬送ライン(増設用)2jが追加されている。増設作業は必ず製造メーカもしくは製造メーカが認可した保守メーカが実施する。ユーザでの作業はできない。
図7は検体前処理システムの構成変更後(増設後)の保守点検.管理画面である。
分類処理部(増設用)17が追加されたことにより、検体分類処理部(増設1)の項目が追加されている。保守点検.管理画面の設定変更は増設作業時に製造メーカもしくは製造メーカが認可した保守メーカが実施し、ユーザは変更できない。
図8はユーザの要求により製品納入後に検体前処理システムのシステム構成の変更(縮小)を行った際の全体構成図である。
閉栓処理部8と、搬送ライン2fが削除されている。縮小作業は必ず製造メーカもしくは製造メーカが認可した保守メーカが実施する。ユーザでの作業はできない。
図9はシステム構成変更後(縮小後)の保守点検.管理画面である。
閉栓処理部8が削除されたことにより、閉栓部の項目が削除されている。保守点検.管理画面の設定変更は縮小作業時に製造メーカもしくは製造メーカが認可した保守メーカが実施し、ユーザは変更できない。
本発明の実施例に係るもので、検体前処理システムと自動分析装置を全体的に示した概略図である。 本発明の実施例に係わるもので、前処理操作部の保守点検.管理画面図である。 本発明の実施例に係わるもので、保守点検.管理画面の開栓処理部図である。 本発明の実施例に係わるもので、保守点検.管理画面の消耗品管理画面図である。 本発明の実施例に係わるもので、保守点検.管理画面のユーザ設定画面図である。 本発明の実施例に係わるもので、システム構成が増設されたときの検体前処理システムと自動分析装置を全体的に示した概略図である。 本発明の実施例に係わるもので、システム構成が増設されたときの前処理操作部の保守管理画面図である。 本発明の実施例に係わるもので、システム構成が縮小されたときの検体前処理システムと自動分析装置を全体的に示した概略図である。 本発明の実施例に係わるもので、システム構成が縮小されたときの前処理操作部の保守管理画面図である。
1…検体投入部、2a〜2i…搬送ライン、3…ラック、4…遠心分離処理部、4a…ラックバッファリンブ処理部、5…開栓処理部、6…オンライン分注処理部、6a〜6b…分注用の検体容器を載せたラック、7…オフライン分注処理部、8…バーコード貼付処理部、9…閉栓処理部、10…分類処理部、11…検体収納部、12…分析装置接続ライン、13…自動分析装置、14…検体前処理システム用の前処理操作部、15…分析装置用操作部、16…上位ホスト、17…分類処理部(増設用)、2j…搬送ライン(増設用)。

Claims (6)

  1. 患者から採取した検体が入る検体容器をセットする検体投入部と、
    前記検体容器を搬送する搬送部と、
    前記搬送部で搬送されて来る前記検体容器の検体を遠心分離する遠心分離処理部,前記検体容器の栓を開栓する開栓処理部,前記検体容器の検体を分注する分注処理部,前記検体容器にバーコードを貼付するバーコード貼付処理部,前記検体容器に栓をする閉栓処理部,前記検体容器を仕分けする分類処理部の少なくとも一つを含む各種処理部と、
    前記各種処理部で処理した処理後の前記検体容器を収納する検体収納部と、
    前記検体投入部,前記搬送部,前記各種処理部の制御およびステータス表示、上位ホストとの情報交換を行う前処理操作部を有する検体前処理システムにおいて、
    前記前処理操作部は、前記検体投入部、前記搬送部、前記各種処理部、前記検体収納部における各々の保守点検.管理項目を同一画面上に表示する表示部を有し、
    前記表示部は、保守点検・管理項目の表示として、当該検体前処理システム内外に限らず在庫として保管しており、前記各種処理部において検体に前処理を施す際に使用する消耗品を管理する消耗品管理画面を表示することを特徴とする検体前処理システム。
  2. 請求項1記載の検体前処理システムにおいて、
    前記前処理操作部は、製造メーカにて予め登録されている保守点検.管理項目およびユーザが作成した保守点検.管理項目に対するタイマー機能,またはカウンタ機能を含む計測機能と、設定した時間を経過した経過後,または設定した数量を超えた超過経過後に定期的に注意、警告などのアラームの発生や表示をする報知機能を有することを特徴とする検体前処理システム。
  3. 請求項1記載の検体前処理システムにおいて、
    前記前処理操作部は、製造メーカにて予め登録された保守点検.管理項目の編集、削除することは不可能であり、ユーザが作成した保守点検.管理項目は編集、削除ができる機能を有することを特徴とする検体前処理システム。
  4. 請求項記載の検体前処理システムにおいて、
    前記消耗品は、分注チップ、ろ紙、チップ廃棄袋、閉栓キャップ、子検体試験管、サンプルカップ、栓廃棄袋、ろ紙、バーコードラベル、インクリボンが含まれることを特徴とする検体前処理システム。
  5. 請求項1記載の検体前処理システムにおいて、
    前記前処理操作部は、消耗品管理画面にて管理する消耗品をユーザが編集可能な編集機能を備えたことを特徴とする検体前処理システム。
  6. 請求項5記載の検体前処理システムにおいて、
    前記編集機能は消耗品の在庫数情報を編集可能であることを特徴とする検体前処理シス
    テム。
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