JP5165899B2 - リチウムイオン二次電池およびその充電システム - Google Patents

リチウムイオン二次電池およびその充電システム Download PDF

Info

Publication number
JP5165899B2
JP5165899B2 JP2007008947A JP2007008947A JP5165899B2 JP 5165899 B2 JP5165899 B2 JP 5165899B2 JP 2007008947 A JP2007008947 A JP 2007008947A JP 2007008947 A JP2007008947 A JP 2007008947A JP 5165899 B2 JP5165899 B2 JP 5165899B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
oxidation
negative electrode
lithium ion
ion secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007008947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007227361A (ja
Inventor
万郷 藤川
真治 笠松
幹也 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007008947A priority Critical patent/JP5165899B2/ja
Publication of JP2007227361A publication Critical patent/JP2007227361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5165899B2 publication Critical patent/JP5165899B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に含まれるセパレータの構造および配置に関し、特に、4.3V以上の高電圧まで充電されるリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、ポータブル機器用途を中心に高容量電源として注目されている。現在もリチウムイオン二次電池の更なる高容量化を目指した開発が進められている。一般にリチウムイオン二次電池は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)を活物質とする正極と、各種黒鉛を活物質とする負極とを具備する。正極と負極との間には、両極を電子的に絶縁するとともに電解質を保持するセパレータ(微多孔質樹脂膜)が配置されている。樹脂膜の材質には、一般にポリオレフィンが用いられている。
コバルト酸リチウムを活物質とする正極と、黒鉛を活物質とする負極とを含む電池の充電終止電圧は、一般に4.1〜4.2Vに設定されている。この場合、正極中に含まれるリチウムの全てを電池反応に利用しているわけではない。よって、充電終止電圧を、より高く設定し、コバルト酸リチウム中のリチウムの利用率を高めることにより、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を高めることができる。
一方、正極表面と接するセパレータがポリエチレンからなる場合、充電状態の電池内では、特に高温において、セパレータの酸化劣化が起こる。これに伴い、電池が劣化することが知られている。
そこで、充電状態の電池内におけるセパレータの酸化劣化を防ぐために、セパレータの正極と接する側に、ポリエチレンよりも酸化されにくいポリプロピレンからなる層を設けることが提案されている(特許文献1参照)。例えば、ポリエチレンからなる層とポリプロピレンからなる層とを積層したセパレータが提案されている。
特開2000―100408号公報
しかし、ポリエチレンよりも酸化されにくいポリプロピレンであっても、リチウムイオン二次電池の充電終止電圧を4.3V以上に設定した場合には、酸化が進行し、電池が劣化する。
本発明は、充電終止電圧を高く設定した場合でもセパレータの酸化による劣化が起こりにくい、高性能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、正極と、負極と、非水電解質と、正極と負極との間に介在するセパレータとを備え、負極は、負極活物質を含み、負極活物質は、Siを含む物質であり、セパレータは、ポリオレフィン層と、耐酸化層とを含み、耐酸化層は、耐酸化性高分子を含み、耐酸化性高分子は、主鎖に−CH2−基(メチレン基)を含まず、かつ、−CH (CH3)−基(メチルメチレン基)を含まず、耐酸化層が、正極と対面している、リチウムイオン二次電池に関する。
本発明のリチウムイオン二次電池の充電終止電圧は、4.4V以上、4.5V以下に設定されている。
負極活物質は、Si単体、Si合金およびSiOx(0<x<2)よりなる群から選択される少なくとも1種であることが望ましい。耐酸化性高分子は、ポリイミド、アラミドおよびポリアミドイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが望ましい。ポリオレフィン層は、ポリエチレンを含むことが望ましい。
なお、耐酸化性高分子のIRスペクトルにおいて、2900cm-1付近および1150cm-1付近における吸収ピークの高さが、それぞれ500〜3500cm-1の範囲における吸収ピークの高さの最高値の0〜7%であれば、セパレータの酸化を事実上は回避できる。
ここで、2900cm-1における吸収ピークは−CH2−基のC−H伸縮振動に由来し、1150cm-1における吸収ピークは−CH (CH3)−基のC−C伸縮振動に由来する。
すなわち、微量の−CH2−基および/または−CH (CH3)−基が耐酸化層に含まれている場合でも、耐酸化層は、実質的に−CH2−基を含まず、かつ−CH (CH3)−基も含まないと見なすことができる。
以上を踏まえ、本発明は、さらに、正極と、負極と、非水電解質と、正極と負極との間に介在するセパレータとを備え、負極は、負極活物質を含み、負極活物質は、Siを含む物質であり、セパレータは、ポリオレフィン層と、耐酸化層とを含み、耐酸化層は、耐酸化性高分子を含み、耐酸化性高分子のIRスペクトルにおいて、−CH2−基のC−H伸縮振動に由来する吸収ピークおよび−CH (CH3)−基のC−C伸縮振動に由来する吸収ピークの高さが、それぞれ500〜3500cm-1の範囲における吸収ピーク高さの最高値の0〜7%であり、耐酸化層は、正極と対面し、充電終止電圧が4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池に関する。
耐酸化性高分子に由来する吸収ピークのうち、500〜3500cm-1の範囲で高さが最高となるピークの代表例として、例えば芳香族環のCH面外振動に由来する680cm-1付近〜900cm-1付近の吸収ピーク、アミド基のC=O伸縮振動に由来する1630cm-1付近〜1750cm-1付近の吸収ピーク、N−H変角振動およびC−N伸縮振動に由来する1510cm-1付近〜1630cm-1付近の吸収ピーク、イミドのC=O伸縮振動に由来する1720cm-1付近〜1780cm-1付近の吸収ピーク、芳香族エーテル基のC−O伸縮振動に由来する1250cm-1付近の吸収ピークなどがある。500〜3500cm-1の範囲では、これらの何れかの吸収ピークの高さが最高値を示す。
吸収ピークの高さは、バックグラウンドを差し引いて求められる。
本発明は、また、上記のリチウムイオン二次電池と、その充電器とを含み、リチウムイオン二次電池の充電終止電圧が4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池の充電システムに関する。また、上記の充電システムと、リチウムイオン二次電池の電力を消費する負荷機器(例えば携帯電子機器など)とを含む充放電システムも本発明に含まれる。
−CHR−基(R=HまたはCH3)の水素原子は引き抜かれやすいため、正極電位に晒されると酸化されやすい。よって、実質的に−CHR−基を含まない耐酸化性高分子からなる耐酸化層を正極と対面させることにより、セパレータの酸化劣化を抑制することができる。また、ポリオレフィン層の存在により、セパレータは、高い柔軟性を確保することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、高電圧まで充電する場合でも劣化しにくい。よって、充電終止電圧を高く設定することにより、エネルギー密度が高く、長寿命のリチウムイオン二次電池を提供することが可能となる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、非水電解質と、正極と負極との間に介在するセパレータとを備えている。セパレータは、ポリオレフィン層と、耐酸化層とを含む。
ここで、耐酸化層は、実質的に−CH2−基を含まず、かつ、−CH (CH3)−基を含まない耐酸化性高分子を含む。また、耐酸化層は、正極と対面するように配置されている。
耐酸化性高分子は、特に限定されないが、260℃以上の熱変形温度(heat distortion temperature)を有することが好ましい。すなわち、アメリカ材料試験協会の試験法ASTM−D648に準拠して1.82MPaの荷重で求められる、耐酸化性高分子の荷重たわみ温度(deflection temperature under load)は、260℃以上であることが好ましい。
耐酸化性高分子の具体例としては、例えばアラミド(aramid)(芳香族ポリアミド(aromatic polyamide))、ポリアミドイミド(polyamideimide)、ポリイミド(polyimide)、ポリフェニレンサルファイド(PPS:polyphenylene sulfide)、ポリエーテルイミド(polyetherimide)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)、ポリベンゾイミダゾール(polybenzoimidazole)などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
耐酸化層の厚みは、特に限定されないが、1〜16μmが好ましく、2〜10μmが特に好ましい。厚みが1μm未満の耐酸化層を欠陥なく形成することは困難である。よって、ポリオレフィン層の酸化を防ぐ観点から、耐酸化層の厚みは1μm以上が好ましい。また、耐酸化層の厚みが16μmを超える場合、電池のインピーダンスが上昇し、充放電特性が若干ではあるが低下する。
耐酸化層の空隙率は、リチウムイオンが十分に移動できる範囲であることが好ましい。このような観点から、空隙率は20〜70%であることが好ましい。なお、空隙率は、一定の寸法を有する耐酸化層の重量と、耐酸化層の厚みと、耐酸化層の真比重から、計算により求めることができる。
耐酸化層は、無機フィラーを含むことができる。無機フィラーの添加により、耐酸化層の耐熱性を高めることができる。無機フィラーの含有量は、耐酸化層の空隙構造を適正化する観点から、耐酸化層の80重量%未満が好ましく、25〜75重量%が特に好ましい。
無機フィラーの具体例としては、例えばアルミナ、マグネシア、シリカ、ジルコニア、チタニア、イットリア、ゼオライト、窒化珪素、炭化珪素などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
耐酸化層と積層されるポリオレフィン層には、柔軟性の観点から、ポリエチレンもしくはポリプロピレンからなる微多孔質膜が好ましく用いられる。例えば従来からセパレータとして用いられているポリオレフィンからなる微多孔質膜をポリオレフィン層として用いることができる。なかでもポリエチレンからなる微多孔質膜が、シャットダウン機能を発現する点で好ましい。
ここで、シャットダウン機能とは、高温で樹脂が溶融もしくは変形し、膜内の細孔が閉塞する機能を言う。シャットダウン機能により、異常高温時には、セパレータのイオン透過性が急激に低下し、電流が遮断される。
耐酸化層は、高温でもシャットダウン機能を発現しない。このような耐酸化層と、融点の低いポリエチレンからなる微多孔質膜とを積層して用いることにより、高温状態の電池の安全性も向上する。
セパレータの厚み(すなわち耐酸化層とポリオレフィン層との合計厚み)は、特に限定されないが、電池の特性、安全性および設計容量を総合的に勘案すれば、10〜25μmであることが好ましい。
耐酸化層は、例えばポリオレフィンからなる微多孔質膜の表面で、耐酸化性高分子を製膜することにより形成される。また、耐酸化性高分子を、微多孔質膜ではない基材上で製膜し、この膜を基材から剥がし、ポリオレフィンからなる微多孔質膜と一体化することにより、耐酸化層を形成することもできる。ただし、耐酸化層の形成方法は、これらに限定されない。
以下、耐酸化性高分子の製膜方法を例示する。
耐酸化性高分子としてアラミド樹脂を用いる場合、アラミド樹脂を極性溶媒に溶かして溶液を調製する。極性溶媒には、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いる。得られたアラミド溶液を、ポリオレフィンからなる微多孔質膜もしくは基材上に塗着し、極性溶媒を揮散させることにより、製膜が可能である。なお、アラミド溶液には、耐熱性の非常に高い膜を形成するために、無機フィラーを添加してもよい。
耐酸化性高分子としてポリイミド樹脂を用いる場合、例えばポリアミド酸をNMPに溶かした溶液を調製する。ポリアミド酸は、例えばピロメリット酸無水物とジアミノジフェニルエーテルとの縮合物であり、加熱により、ポリイミドに変化する。ポリアミド酸溶液を、基材上に塗布し、NMPを揮散させることにより、製膜が可能である。得られた膜を延伸加工すれば、微多孔質膜が得られる。得られた微多孔質膜と、ポリオレフィン製の微多孔質膜とを、熱ロールなどで一体化することにより、耐酸化層を有するセパレータが得られる。耐酸化層の空隙率は、延伸加工の条件を変化させることにより制御できる。
正極は、通常、活物質およびこれを担持するシート状の集電体(芯材)を含む。正極集電体には、アルミニウム箔を用いることが好ましく、その厚みは、例えば10〜30μmである。正極活物質には、従来からリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いられている種々の物質を用いることができる。正極は、正極活物質と少量の任意成分とを含む合剤を集電体に担持させたものであることが望ましい。任意成分としては、結着剤や導電材が挙げられる。
正極活物質の具体例としては、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムのようなリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。リチウム含有遷移金属酸化物の遷移金属の一部を他元素で置換してもよい。例えばコバルト酸リチウムのコバルトの一部をアルミニウムやマグネシウムで置換した変性体、ニッケル酸リチウムのニッケルの一部をコバルトやマンガンで置換した変性体などを用いることができる。正極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、充電終止電圧が4.3V以上の電池を得る場合には、特に一般式LiaNi1-(b+c)MnbCoc2(1≦a≦1.05、0.1≦b≦0.5、0.1≦c≦0.8、0.2≦b+c≦0.8)で表される組成を有する正極活物質を用いることが望ましい。
正極合剤に含ませる結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリアクリル酸系ゴム粒子(日本ゼオン(株)製の「BM−500B(商品名)」など)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などが挙げられる。また、PTFEやゴム粒子は、増粘効果のあるカルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド、可溶性変性アクリロニトリルゴム(日本ゼオン(株)製の「BM−720H(商品名)」など)と併用することが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極は、通常、活物質およびこれを担持するシート状の集電体(芯材)を含む。負極集電体には、銅箔を用いることが好ましく、その厚みは、例えば5〜50μmである。負極活物質には、従来からリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いられている種々の物質を用いることができる。負極は、負極活物質と少量の任意成分とを含む合剤を集電体に担持させたものであることが望ましい。任意成分としては、結着剤や導電材が挙げられる。
負極活物質の具体例としては、例えば炭素材料(例えば各種天然黒鉛や人造黒鉛)、Siを含む物質(Si単体、Si合金、SiOx(0<x<2)など)、Snを含む物質(Sn単体、Sn合金、SnOなど)、リチウム金属などを用いることができる。リチウム金属には、リチウム単体のほかに、Al、Zn、Mgなどを含むリチウム合金が含まれる。負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
負極合剤に含ませる結着剤には、正極合剤に含ませるものと同様のものを用いることができる。ただし、過充電時の安全性を向上させる観点から、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)のようなゴム粒子を、増粘効果のあるCMCなどと併用することが好ましい。
正極合剤や負極合剤に含ませる導電材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、各種黒鉛などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非水電解質には、リチウム塩を溶解した非水溶媒を用いることが好ましい。
リチウム塩には、6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCl、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO22、LiAsF6、LiN(CF3SO22、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、4塩化ホウ酸リチウム、4フェニルホウ酸リチウム、リチウムイミド塩等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リチウム塩の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されない。ただし、リチウム塩濃度は0.2〜2mol/Lが好ましく、0.5〜1.5mol/Lが更に好ましい。
非水溶媒には、エチレンカーボネ−ト(EC)、プロピレンカ−ボネ−ト(PC)、ブチレンカーボネート(BC)などの環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)などの鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニソール、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンなどを用いることができる。これらは単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いることが好ましい。なかでも環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒または環状カーボネートと鎖状カーボネートとカルボン酸エステルとの混合溶媒が好ましい。
非水電解質には、電池の充放電特性を改良する目的で、種々の添加剤を添加することができる。添加剤には、例えばビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)、フルオロベンゼンなどを用いることが好ましい。これらの添加剤は、正極および/または負極上に、良好な皮膜を形成し、過充電時の安定性を向上させる。
リチウムイオン二次電池の容量設計は、電池の充電終止電圧を基準として行われる。そのため、リチウムイオン二次電池の充電終止電圧を任意に変更すると、所望の電池特性が得られず、電池の寿命も短くなる。よって、充電終止電圧は、事実上、電池特性を決定する構成要素として扱われる。また、リチウムイオン二次電池とその充電器とを含む充電システムにおいては、電池電圧が所定の充電終止電圧に達した状態で充電が停止される。ただし、通常は、所定の充電終止電圧まで電池を定電流で集電した後、その充電終止電圧において、定電圧充電が行われる。
正極の理論容量は、以下の要領で決定される。
まず、作製した正極の一部(正極片)を用いてセルを組み立てる。正極片に含まれる活物質の重量は、計算などで求めることができる。正極活物質の重量を把握した後、正極片の理論容量に対して過剰量のLi箔と正極片とを対峙させ、豊富な電解質中に浸漬すれば、セルが得られる。このセルを、電池の使用電圧範囲を規定する放電終止電圧および充電終止電圧に対して、それぞれ0.1V高い領域で充放電させる。例えば所望するリチウムイオン二次電池の使用電圧範囲が3.0〜4.2V(すなわち放電終止電圧3.0V、充電終止電圧4.2V)である場合、セルを3.1〜4.3V(すなわち放電終止電圧3.1V、充電終止電圧が4.3V)の領域で充放電させる。このとき得られた2サイクル目の放電容量から単位重量あたりの正極活物質の理論容量(mAh/g)を求めることができる。
正極の理論容量は、正極に含ませる活物質重量と、単位重量あたりの正極活物質の理論容量との積となる。得られた正極の理論容量に基づいて、負極の理論容量を決定することにより、所望の充電終止電圧に適応したリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明は、上記リチウムイオン二次電池を、所定電圧範囲内に制御する充電システムにも関する。ここで、所定電圧範囲の上限電圧は、正極活物質の利用率を高める観点から、4.3V以上、例えば4.4V以上、4.5V以上もしくは4.6V以上に設定されている。
本発明の充電システムは、例えば、リチウムイオン二次電池と、充電器とを含む。充電器の充電終止電圧は、4.3V以上、例えば4.4V以上、4.5V以上もしくは4.6V以上に設定されている。
図1に、本発明の充電システムの一例の回路図を示す。この回路図は、充電システムを負荷装置101(例えばノートパソコン)に適用した状態を示している。
コンセント102が商用電源(図示せず)に接続されると、商用電源からの交流は、AC−DCコンバータ103を経由して、直流に変換される。直流は、逆接続等による逆流を防止するダイオード104を介して、電源ライン105に供給される。電源ライン105は、負荷装置101に接続されている。電源ライン105から供給された電力は、負荷装置101内で、複数の電圧変換コンバータ106〜109を経由して、機能回路110に供給される。機能回路110は、ディスプレイ表示装置、CPU、ドライブ駆動装置などの各装置を駆動する。電圧変換コンバータ106〜109は、電源ライン105から供給される電力を、各装置に必要な電圧(V1〜V4)に変換する。
商用電源から電力が供給されない場合(例えばコンセント102と商用電源とが接続されていない状態)は、二次電池111から電力が供給される。この切り替えは、放電スイッチ115の操作により行われる。放電スイッチ115は、判定回路112により制御されている。判定回路112内の電圧検出器113の電圧値を電子制御装置(ECU)114が読み取り、放電スイッチ115が操作される。
図1の充電システムには、二次電池111として、直列接続された3本のリチウムイオン二次電池が設置されている。例えばリチウムイオン二次電池の充電終止電圧を4.3Vに設定する場合、3本の電池から供給される電圧は、最大でも12.9Vである。一方、AC−DCコンバータ103からは、15Vの電圧が供給される。よって、ECU114は、判定回路112の電圧値が15Vであるのか、12.9V以下であるのかを判別し、商用電源から電力が供給されているかどうかを判定する。
コンセント102が急に外れたときなどは、商用電源からの電力はストップする。しかし、放電スイッチ115は、MOSFETで構成されており、その寄生ダイオード116を通して、二次電池111から少量の電力が電源ライン105に供給される。また、判定回路112には大容量のコンデンサ117が内蔵されており、コンデンサ117からも電流が電源ライン105に供給される。よって、電圧が直ちに0になることは防がれる。ECU114は、このような電圧の低下があると、直ちに放電スイッチ115をオンにして、二次電池111から電力を供給する。
逆に、コンセント102が商用電源に接続されると、電圧が15Vになるので、ECU114は、放電スイッチ115をオフにする。その時、安全回路(SU)118内の電圧検出器119は、二次電池111の電圧を検知し、所定値(例えば3.8V)以下であれば、充電スイッチ120をオンにする。これにより、充電器121による充電が開始される。電圧検出器119が、過充電による電圧上昇や、過放電による電圧低下を検知したときは、SU118内のSUスイッチ122がオフになる。
負荷装置101が停止状態にあるときは、放電スイッチ115は、常にオフになっている。付加装置101の起動時、つまり主電源スイッチがオンになると、ECU114が、判定回路112の電圧を読み取り、商用電源からの電力供給を受けているかどうかを判断し、放電スイッチ115および充電スイッチ120の切り替えを行う。
以下に、充電スイッチ120がオンになり、充電が開始された場合について、さらに詳細に説明する。
商用電源と接続された状態で、二次電池111の容量が少なくなっている場合(例えば二次電池111の電圧が3.8V以下である時)、ECU114は、充電スイッチ120をオンにして、充電器121が充電を開始する。まず、ECU114がセレクター123に指示を出し、電流検出器124と誤差増幅器A125からなる回路をオンにする。このとき、電流制御回路126により、電流値が一定に制御され、定電流充電(CC)が行われる。
二次電池111の電圧が予め定めた充電終止電圧(例えば4.3V)に達すると、ECU114がセレクター123に指示を出し、電流検出器124と誤差増幅器A125からなる回路をオフにし、同時に、電圧検出器127と誤差増幅器V128からなる回路をオンにする。このとき、電流制御回路126により、電圧値が充電終止電圧と同じ4.3Vで一定になるように制御され、定電圧充電(CV)が行われる。よって、電流制御回路126を流れる電流は、徐々に減少する。この電流を、ECU114が、電流検出器124からの信号で検出する。電流値が微小(例えば1mA)になると、ECU114は、充電スイッチ120をオフにして、充電を終止する。
以上のように、本実施形態では、充電終止電圧は、CC/CVの切り替え電圧であり、かつ定電圧充電の基準電圧である。
なお、上記の充電方法は、電動工具用電池パックの充電のように、電池パックを負荷装置(例えば電動工具本体)から取り外し、専用の充電器を用いて充電する場合にも、同様に適用できる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、ここで述べる内容は本発明の例示に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1》
(a)正極の作製
正極活物質であるコバルト酸リチウム3kgと、正極結着剤である呉羽化学(株)製の「#1320(商品名)」(PVDFを12重量%含むNMP溶液)1kgと、導電材であるアセチレンブラック90gと、適量のNMPとを、双腕式練合機で攪拌し、正極合剤スラリーを調製した。このスラリーを正極集電体である厚み15μmのアルミニウム箔の両面に、正極リードの接続部を除いて塗布し、乾燥させた。乾燥後の塗膜をローラで圧延して、正極合剤層を形成した。この際、アルミニウム箔および正極合剤層からなる極板の厚みを160μmに制御した。その後、円筒型電池(直径18mm、長さ65mm)の電池缶に挿入可能な幅に極板を裁断し、正極を得た。
(b)負極の作製
負極活物質である人造黒鉛3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の「BM−400B(商品名)」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体を40重量%含む水性分散液)75gと、増粘剤であるCMCを30gと、適量の水とを、双腕式練合機で攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。このスラリーを負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極リード接続部を除いて塗布し、乾燥させた。乾燥後の塗膜をローラで圧延して、負極合剤層を形成した。この際、銅箔および負極合剤層からなる極板の厚みを180μmに制御した。その後、上述した電池缶に挿入可能な幅に極板を裁断し、負極を得た。
ここでは、充電終止電圧を4.3Vに設定して、正極と負極の理論容量を制御した。
(c)セパレータの作製
厚み10μmのポリエチレンからなる微多孔質膜(ポリオレフィン層)上に、以下の要領でアラミド樹脂からなる耐酸化層を形成した。
まず、NMP100重量部に対し、乾燥した無水塩化カルシウムを6.5重量部添加し、反応槽内で加温して完全に溶解させた。この塩化カルシウムのNMP溶液を常温に戻した後、パラフェニレンジアミン(paraphenylenediamine)を3.2重量部添加し、完全に溶解させた。その後、反応槽を20℃の恒温室に入れ、テレフタル酸ジクロライド5.8重量部を、1時間をかけてNMP溶液に滴下した。その後、NMP溶液を20℃の恒温室内で1時間放置し、重合反応を進行させることにより、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(polyparaphenylene terephthalamide)(PPTA)を合成した。反応終了後、NMP溶液(重合液)を、恒温室から真空室に移し、減圧下で30分間撹拌して脱気した。得られた重合液を、さらに塩化カルシウムのNMP溶液で希釈し、PPTA濃度が1.4重量%のアラミド樹脂のNMP溶液を得た。
得られたアラミド樹脂のNMP溶解液を、ポリエチレンからなる微多孔質膜(PE膜)上に、バーコーターにより薄く塗布し、80℃の熱風(風速0.5m/秒)で乾燥させ、アラミド樹脂膜を形成した。アラミド樹脂膜を担持したPE膜を、純水で十分に水洗し、乾燥させた。水洗により、アラミド樹脂膜から塩化カルシウムが除去され、アラミド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)が形成された。耐酸化層の厚みは10μmであり、PE膜と耐酸化層とを含むセパレータの厚みは20μmであった。アラミド樹脂の熱変形温度は321℃であり、耐酸化層の空隙率は45%であった。
(d)非水電解質の調製
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比3:7で含む非水溶媒の混合物に、LiPF6を1mol/Lの濃度で溶解させた。得られた溶液100重量部あたり、ビニレンカーボネート(VC)を3重量部添加し、非水電解質を得た。
(e)電池の作製
以下の要領で円筒型電池を作製した。
まず、正極および負極のリード接続部に、それぞれ正極リードおよび負極リードの一端を接続した。その後、セパレータの耐酸化層が正極と対面し、PE膜が負極と対面するように、正極と負極とをセパレータを介して捲回し、最外周がセパレータで覆われた円柱状の電極群を構成した。
電極群を上部絶縁リングと下部絶縁リングで挟み、電池缶に収容した。次いで、上記の非水電解質5gを電池缶内に注入した。その後、電極群に非水電解質を含浸させた。すなわち、電極群の表面に非水電解質の残渣が確認できなくなるまで、電極群を133Paの減圧下に放置した。
その後、正極リードの他端を電池蓋の裏面に、負極リードの他端を電池缶の内底面にそれぞれ溶接した。最後に、周縁に絶縁パッキンが配された電池蓋で、電池缶の開口部を塞ぎ、円筒型リチウムイオン二次電池を完成させた。
参考
充電終止電圧を4.4Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、参考例1と同様の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
参考
充電終止電圧を4.5Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、参考例1と同様にして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
《参考例4〜6
PE膜上にポリアミドイミド樹脂からなる耐酸化層を形成したこと以外、参考例1、2および3と同様にして、それぞれ参考例4、5および6の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。ポリアミドイミド樹脂からなる耐酸化層は、以下の要領で形成した。
まず、NMP100重量部に対し、無水トリメリット酸モノクロライド(trimellitic anhydride monochloride)2.1重量部と、ジアミン(ジアミノジフェニルエーテル)(diaminodiphenylether ether)2.0重量部とを添加し、室温で混合し、ポリアミド酸のNMP溶液(ポリアミド酸濃度3.9重量%)を調製した。得られたポリアミド酸のNMP溶液を、PE膜上に、バーコーターにより薄く塗布した。その後、水洗により塗膜からNMPを除去した。次に、塗膜を80℃の熱風(風速0.5m/秒)で乾燥させると同時に、ポリアミド酸を脱水閉環させた。その結果、PE膜上に、厚み10μmのポリアミドイミド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)が形成された。ポリアミドイミドの熱変形温度は280℃であり、耐酸化層の空隙率は46%であった。
《参考例7〜9
PE膜上にポリイミド樹脂からなる耐酸化層を形成したこと以外、参考例1、2および3と同様にして、それぞれ参考例7、8および9の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。ポリイミド樹脂からなる耐酸化層は、以下の要領で形成した。
まず、NMP100重量部に対し、ピロメリット酸二無水物(pyromellitic dianhydride)2.1重量部と、ジアミン(ジアミノジフェニルエーテル)2.0重量部とを添加し、室温で混合し、ポリアミド酸のNMP溶液(ポリアミド酸濃度3.9重量%)を調製した。得られたポリアミド酸のNMP溶液を、SUS基材上にバーコーターにより塗布した。その後、塗膜を80℃の熱風(風速0.5m/秒)で乾燥させた。次に、塗膜を基材から剥がし、延伸加工して、ポリイミド前駆体からなる微多孔質膜を得た。
ポリイミド前駆体からなる微多孔質膜を300℃で加熱して、脱水イミド化を行い、厚み10μmのポリイミド樹脂からなる微多孔質膜を得た。その後、ポリイミド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)とPE膜とを重ね、80℃の熱ロールで圧延して一体化することにより、厚み20μmのセパレータを得た。ポリイミド樹脂の熱変形温度は362℃であり、耐酸化層の空隙率は50%あった。
参考例10
PE膜上にポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂からなる耐酸化層を形成したこと以外、参考例2と同様にして、参考例10の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。ポリフェニレンサルファイド樹脂からなる耐酸化層は、以下の要領で形成した。
まず、1−クロロナフタレン(1-chloronaphthalene)100重量部に、ポリフェニレンサルファイド延伸糸の短繊維(東レ(株)製の「トルコン(Torcon)(商品名)」)1.2重量部を280℃で溶解させた。得られた溶液に、無機フィラーとしてメディアン径0.3μmのアルミナを2重量部添加し、十分に攪拌してスラリーを得た。
得られたスラリーを、210℃のガラス板上にバーコーターで塗布し、250℃の乾燥炉中で3時間の乾燥処理を行い、茶褐色膜を得た。この茶褐色膜を、N,N’−ジメチルホルムアミドとメタノールで順次洗浄し、更に純水で洗浄を行って微多孔質膜を得た。その後、ポリフェニレンサルファイド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)とPE膜とを重ね、80℃の熱ロールで圧延して一体化することにより、厚み20μmのセパレータを得た。ポリフェニレンサルファイド樹脂の熱変形温度は135℃であり、耐酸化層の空隙率は53%であった。
参考例11
PE膜上にポリエーテルイミド樹脂からなる耐酸化層を形成したこと以外、参考例2と同様にして、参考例11の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。ポリエーテルイミド樹脂からなる耐酸化層は、以下の要領で形成した。
まず、NMP100重量部に対し、4,4´〔イソプロピリデンビス(p−フェニレンオキシ)〕ジフタル酸二無水物(4,4'[isopropylidenebis(p-phenyleneoxy)] diphthalic dianhydride)5重量部と、メタフェニレンジアミン(metaphenylenediamine)1重量部とを添加し、室温で混合して溶液を得た。
得られたNMP溶液を、PE膜上に、バーコーターにより薄く塗布し、水洗により溶媒除去した後、120℃の熱風(風速0.5m/秒)で加熱して脱水させた。その結果、PE膜上に、厚み10μmのポリエーテルイミド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)が形成された。なお、ポリエーテルイミド樹脂の熱変形温度は200℃で、耐酸化層の空隙率は47%であった。
参考例12
PE膜上にポリアリレート樹脂からなる耐酸化層を形成したこと以外、参考例2と同様にして、参考例12の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。ポリアリレート樹脂からなる耐酸化層は、以下の要領で形成した。
0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(2,2-bis(4-hydroxyphenyl)propane)(ビスフェノールA)を溶かし、ビスフェノールAの濃度が2.4重量%の溶液Aを得た。一方、クロロホルムに、テレ/イソ混合(重量比1:1)フタル酸ジクロライドを溶かし、フタル酸ジクロライド濃度が2.3重量%の溶液B得た。次に、100重量部の溶液Aと、100重量部の溶液Bとを混合し、常温でビスフェノールAとフタル酸ジクロライドとを反応させ、ポリアリレート溶液を調製した。
得られたポリアリレート溶液を、PE膜上に、バーコーターにより薄く塗布した。次に、トルエン洗浄により、塗膜から溶媒を除去した。その後、80℃の熱風(風速0.5m/秒)で塗膜を乾燥させた。その結果、PE膜上に、厚み10μmのポリアリレート樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)が形成された。ポリアリレート樹脂の熱変形温度は164℃であり、耐酸化層の空隙率は45%であった。
参考例13〜16
アラミド樹脂からなる微多孔質膜の厚みを、0.5μm、5μm、15μmまたは20μmとし、セパレータの厚みを10.5μm、15μm、25μmまたは30μmとしたこと以外、参考例2と同様にして、参考例13、14、15および16の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
参考例17
アラミド樹脂からなる微多孔質膜の厚みを2μmとし、PE膜の厚みを6μmとし、セパレータの厚みを8μmとしたこと以外、参考例2と同様にして、参考例17の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
参考例18
PE膜の厚みを20μmとし、セパレータの厚みを30μmとしたこと以外、参考例2と同様にして、参考例18の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
参考例19〜21
正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/32を用いたこと以外、参考例2、5および8と同様にして、それぞれ参考例19、20および21の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
参考例22〜24
正極活物質としてLiNiO2を用いたこと以外、参考例2、5および8と同様にして、それぞれ参考例22、23および24の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
《実施例1〜3
以下の要領で作製した負極を用いたこと以外、参考2、5およびと同様にして、それぞれ実施例1、2およびの円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
負極活物質であるケイ素単体粉末3kgと、負極結着剤である日本ゼオン(株)製の「BM−400B(商品名)」750gと、増粘剤であるCMCを300gと、適量の水とを、双腕式練合機で攪拌し、負極合剤スラリーを調製した。このスラリーを負極集電体である厚さ10μmの銅箔の両面に、負極リード接続部を除いて塗布し、乾燥させた。乾燥後の塗膜をローラで圧延して、負極合剤層を形成した。この際、銅箔および負極合剤層からなる極板の厚みを180μmに制御した。その後、上述した電池缶に挿入可能な幅に極板を裁断し、負極を得た。
参考例25》
PE膜上に、無機フィラーとしてアルミナを含む耐酸化層を形成したこと以外、参考例2と同様にして、参考例25の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。耐酸化層は、以下の要領で形成した。
参考例1で得たアラミド樹脂のNMP溶液に、アラミド樹脂100重量部あたり、アルミナ微粒子(メディアン径0.3μm)を200重量部加えて攪拌した。得られた分散液を、PE膜上に、バーコーターにより薄く塗布し、80℃の熱風(風速0.5m/秒)で乾燥させ、厚み10μmのフィラーを含むアラミド樹脂膜を形成した。次に、アラミド樹脂膜を担持したPE膜を、純水で十分に水洗し、乾燥させ、アラミド樹脂膜から塩化カルシウムを除去した。得られたアラミド樹脂からなる微多孔質膜(耐酸化層)の厚みは10μmであり、PE膜と耐酸化層とを含むセパレータの厚みは20μmであった。アラミド樹脂の熱変形温度は320℃であり、耐酸化層の空隙率は56%であった。
《比較例1》
厚み20μmのPE膜を単独でセパレータとして用い、充電終止電圧を4.2Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、参考例1と同様の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例2》
厚み10μmのPE膜と、厚み10μmのポリプロピレンからなる微多孔膜(PP膜)とを重ね、120℃の熱ロールで圧延して一体化することにより、厚み20μmのセパレータを得た。こうして得られたセパレータを用い、PP膜が正極と対面し、PE膜が負極と対面するように極板群を構成し、充電終止電圧を4.2Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、参考例1と同様にして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例3〜5》
充電終止電圧を4.3V、4.4Vまたは4.5Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、比較例2と同様にして、比較例3、4または5の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例6》
実施例1〜3で用いたのと同じ負極を用い、充電終止電圧を4.4Vに設定して正極と負極の理論容量を制御したこと以外、比較例2と同様にして、比較例6の円筒型リチウムイオン二次電池を作製した。
各電池の構成を表1に示す。また、各電池の充電終止電圧を表2に示す。なお、各電池で用いたセパレータの耐酸化層のIRスペクトルを測定したところ、2900cm-1付近および1150cm-1付近には、吸収ピークが観測されなかった。
Figure 0005165899
Figure 0005165899
全ての実施例、参考例および比較例の電池を、それぞれ50個ずつ作製し、以下の評価を行った。
(絶縁性)
各電池について、慣らし充放電を二度行い、更に400mAの電流値で4.1Vに達するまで充電した。その後、充電状態の電池を、45℃環境下で7日間保存した。保存前に比べ、保存後の開回路電圧が50mV以上低下した電池は、絶縁不良と判断した。50個の電池における絶縁不良の発生確率を「不良率」として表2に示す。
(高出力特性)
20℃環境下で、以下の条件で充放電を行い、高出力放電時の放電容量を求めた。
定電流充電:時間率0.7C(It)の定電流で、設定した充電終止電圧まで充電
定電圧充電:設定した充電終止電圧で、充電終止電流100mAまで充電
定電流放電:時間率0.2Cの定電流で、放電終止電圧2.5Vまで放電
定電流充電:時間率1Cの定電流で、設定した充電終止電圧まで充電
定電圧充電:設定した充電終止電圧で、充電終止電流100mAまで充電
定電流放電:時間率2Cの定電流で、放電終止電圧2.5Vまで放電
ここで、時間率X(C)は、電池の理論容量を1/X時間で放電もしくは充電することを示す。X値が大きいほど、電流値は大きくなる。0.2C放電時の放電容量に対する、2C放電時の放電容量の比率を「高出力特性」として表2に示す。
(サイクル寿命特性)
25℃および45℃環境下で、以下の条件で、電池の充放電を300サイクル繰り返した。初期の放電容量に対する、300サイクル目の放電容量の比率を「容量維持率」として表2に示す。
定電流充電:時間率0.7の定電流Cで、設定した充電終止電圧まで充電
定電圧充電:設定した充電終止電圧で、充電終止電流100mAまで充電
定電流放電:時間率1Cの定電流で、放電終止電圧2.5Vまで放電
[考察]
セパレータがPE膜のみからなる比較例1では、充電終止電圧が4.2Vの場合でも、45℃で充放電サイクルを繰り返すと、容量維持率がやや低くなった。よって、高温では4.2Vでもポリエチレンの酸化が促進されて、容量低下が起こったものと考えられる。
ポリエチレンよりも酸化電位の高いポリプロピレンからなるPP膜を正極と対面させた比較例2では、充電終止電圧が4.2Vの場合には、酸化が抑制され、良好なサイクル特性を示した。しかし、充電終止電圧を4.3Vに設定すると(比較例3)、高温での容量維持率に低下が起こり始めた。また、充電終止電圧を4.4V(比較例4)または4.5V(比較例5)に設定した場合には、常温でも容量維持率の低下が顕著になった。
一方、PE膜と耐酸化層とを含むセパレータを用い、耐酸化層を正極と対面させた電池では、充電終止電圧を4.5Vまで高くしても、高温下での容量維持率が良好であった。ただし、耐酸化層の厚みが0.5μmと薄い参考例13では、容量維持率に若干の低下が見られた。よって、耐酸化層の厚みは1μm以上とすることが望まれる。また、耐酸化層の厚みが20μmと厚い参考例16では、高出力特性に低下が見られた。これは、耐酸化層が厚いため、抵抗が大きくなったためと考えられる。以上を勘案すると、耐酸化層の厚みは1〜16μmが好適である。
耐酸化層とPE膜との合計厚みが8μmである参考例17では、不良率が高かった。これは、セパレータが薄いため、内部短絡が発生しやすくなったためと考えられる。一方、セパレータが厚い参考例18では、参考例16と同様に、内部抵抗が高くなり、高出力特性が低下した。以上を勘案すると、セパレータの厚みは10〜25μmが好適である。
耐酸化層の存在によるサイクル寿命特性の向上効果は、正極活物質がLiCoO2の場合だけでなく、LiNi1/3Mn1/3Co1/32やLiNiO2である場合にも確認された。また、負極活物質として黒鉛を用いる場合だけでなく、充放電に伴う膨張と収縮の大きい材料(ケイ素単体)を用いた場合にも、サイクル寿命特性の向上効果が得られた。
耐酸化層に無機フィラーを添加した参考例10および25では、高出力特性に向上が見られた。これは無機フィラーの添加により、耐酸化層内の空隙構造が最適化され、イオン伝導性が向上したためと考えられる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、充電終止電圧を高く設定した場合でも良好なサイクル特性を有し、高容量が得られる。よって、本発明のリチウムイオン二次電池は、あらゆる機器の電源として好適であり、例えば携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等の電源に用いることができる。ただし、用途は特に限定されない。本発明は、リチウムイオン二次電池一般に適用可能であるが、特に、ニッケルまたはコバルトを主成分とするリチウム含有複合酸化物を正極活物質として含むリチウムイオン二次電池において有用である。
本発明の充電システムの一例を示す回路図である。
符号の説明
101 負荷装置
102 コンセント
103 AC−DCコンバータ
104 ダイオード
105 電源ライン
106〜109 電圧変換コンバータ
110 機能回路
111 二次電池
112 判定回路
113 電圧検出器
114 電子制御装置(ECU)
115 放電スイッチ
116 寄生ダイオード
117 コンデンサ
118 安全回路(SU)
119 電圧検出器
120 充電スイッチ
121 充電器
122 SUスイッチ
123 セレクター
124 電流検出器
125 誤差増幅器A
126 電流制御回路
127 電圧検出器
128 誤差増幅器V

Claims (7)

  1. 正極と、負極と、非水電解質と、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータとを備え、
    前記負極は、負極活物質を含み、
    前記負極活物質は、Siを含む物質であり、
    前記セパレータは、ポリオレフィン層と、耐酸化層とを含み、
    前記耐酸化層は、耐酸化性高分子を含み、前記耐酸化性高分子は、主鎖に−CH2−基を含まず、かつ、−CH (CH3)−基を含まず、
    前記耐酸化層は、正極と対面し、
    充電終止電圧が4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記負極活物質は、Si単体、Si合金およびSiOx(0<x<2)よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記耐酸化性高分子は、ポリイミド、アラミドおよびポリアミドイミドよりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記ポリオレフィン層が、ポリエチレンを含む、請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 正極と、負極と、非水電解質と、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータとを備え、
    前記負極は、負極活物質を含み、
    前記負極活物質は、Siを含む物質であり、
    前記セパレータは、ポリオレフィン層と、耐酸化層とを含み、
    前記耐酸化層は、耐酸化性高分子からなり、
    前記耐酸化性高分子のIRスペクトルにおいて、−CH2−基のC−H伸縮振動に由来する吸収ピークおよび−CH (CH3)−基のC−C伸縮振動に由来する吸収ピークの高さが、それぞれ500〜3500cm-1の範囲における吸収ピークの高さの最高値の0〜7%であり、
    前記耐酸化層は、正極と対面し、
    充電終止電圧が4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池。
  6. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池と、前記二次電池の充電器とを含み、
    前記二次電池の充電終止電圧が、4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池の充電システム。
  7. 請求項5記載のリチウムイオン二次電池と、前記二次電池の充電器とを含み、
    前記二次電池の充電終止電圧が、4.4V以上、4.5V以下に設定されている、リチウムイオン二次電池の充電システム。
JP2007008947A 2006-01-27 2007-01-18 リチウムイオン二次電池およびその充電システム Active JP5165899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007008947A JP5165899B2 (ja) 2006-01-27 2007-01-18 リチウムイオン二次電池およびその充電システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018733 2006-01-27
JP2006018733 2006-01-27
JP2007008947A JP5165899B2 (ja) 2006-01-27 2007-01-18 リチウムイオン二次電池およびその充電システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007227361A JP2007227361A (ja) 2007-09-06
JP5165899B2 true JP5165899B2 (ja) 2013-03-21

Family

ID=38548944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007008947A Active JP5165899B2 (ja) 2006-01-27 2007-01-18 リチウムイオン二次電池およびその充電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5165899B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100971107B1 (ko) 2006-11-20 2010-07-20 데이진 가부시키가이샤 비수계 이차 전지용 세퍼레이터, 그 제조 방법 및 비수계 이차 전지
JP4748136B2 (ja) 2007-10-03 2011-08-17 ソニー株式会社 耐熱絶縁層付きセパレータ及び非水電解質二次電池
JP5154349B2 (ja) * 2008-09-09 2013-02-27 日東電工株式会社 電池用セパレータとその製造方法、並びに、リチウムイオン二次電池とその製造方法
US8610408B2 (en) 2009-11-27 2013-12-17 Panasonic Corporation Lithium ion secondary battery charging method and battery pack
JP5665964B2 (ja) * 2010-03-23 2015-02-04 エルジー・ケム・リミテッド 電気化学素子用セパレータ、その製造方法、及びこれを備えた電気化学素子
JP5099184B2 (ja) * 2010-07-20 2012-12-12 ソニー株式会社 非水電解質二次電池
EP2880701A1 (en) * 2012-07-30 2015-06-10 SABIC Global Technologies B.V. High temperature melt integrity separator

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000100408A (ja) * 1998-09-21 2000-04-07 Sumitomo Chem Co Ltd 非水電解液二次電池
JP4487457B2 (ja) * 2000-08-30 2010-06-23 住友化学株式会社 非水電解液二次電池用セパレータおよび非水電解液二次電池
WO2005048380A1 (ja) * 2003-11-17 2005-05-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 非水電解液二次電池
KR100590096B1 (ko) * 2004-04-29 2006-06-14 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차 전지

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007227361A (ja) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8455132B2 (en) Lithium ion secondary battery and charge system therefor
JP5209964B2 (ja) リチウム二次電池
US7695854B2 (en) Lithium secondary battery
US8088510B2 (en) Lithium secondary battery comprising double-structured battery case
US20180048022A1 (en) Gel electrolytes and precursors thereof
CN113394375B (zh) 电化学装置和电子装置
KR20160061335A (ko) 축전 디바이스용 폴리이미드 바인더, 그것을 이용한 전극 시트 및 축전 디바이스
JP5165899B2 (ja) リチウムイオン二次電池およびその充電システム
WO2007083405A1 (ja) リチウム二次電池
EP4191725A1 (en) Electrochemical device and electronic device
KR20070021078A (ko) 비수 전해액 2차 전지
CN113066961A (zh) 负极极片、电化学装置和电子装置
US20220407081A1 (en) Electrochemical apparatus and electronic apparatus
KR20210097303A (ko) 음극 활물질, 이를 포함하는 음극 및 이차전지
CN114188504B (zh) 一种电化学装置和电子装置
JP2011222537A (ja) リチウム二次電池
JP5209875B2 (ja) リチウム二次電池
CN117397085A (zh) 电解液、电化学装置和电子装置
CN118213600A (zh) 一种二次电池以及电子装置
CN116598426A (zh) 电化学装置和电子装置
CN113921908A (zh) 一种电化学装置及包含该电化学装置的电子装置
CN103367731A (zh) 锂离子二次电池

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120920

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5165899

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150