JP5165874B2 - 下塗材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物、土木構築物等の塗装に適した新規な下塗材組成物に関するものである。
従来、建築物、土木構築物等を構成する基材としては、コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板等の無機質基材が多く用いられている。これらの面に塗装を施す場合には、密着性を確保し、さらには経時的な塗膜の膨れ、剥れ、浮き等を防止するために、通常、下塗材が施されている。また、経年劣化した旧塗膜面に対して塗装を施す場合においても、同様に下塗材が必要となる。このような下塗材は、主に溶剤系下塗材、水性系下塗材に分類される。
このうち、特に被塗面の表面が脆弱な場合は、溶剤系下塗材が好適に使用されている。これは、溶剤系下塗材が被塗面への浸透性に優れ、被塗面表層部を補強する作用を有するためである。
しかし、このような浸透型の溶剤系下塗材の多くは、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤を媒体とする強溶剤形塗料である。強溶剤形の塗料は、その塗膜物性においては優れた性能を有するものであるが、人体に対する毒性や、作業上の安全性等の点、さらには大気汚染に及ぼす影響等を考慮すると、あまり好ましいものとは言えない。また、強溶剤形塗料を旧塗膜面に適用すると、リフティングが発生するおそれもある。
最近では、このような芳香族炭化水素系溶剤の使用を抑える動きが強まっている。
このような動きに対応するため、脂肪族炭化水素系溶剤を主たる溶剤とする弱溶剤形塗料への転換が要望されるようになってきた。この弱溶剤形塗料は、強溶剤形塗料に比べ低毒性であり、作業上の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいといった長所をもつため、環境対応型の塗料として好ましいものである。
特許文献1には、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素系溶剤に対して十分な溶解性を示す塗料用エポキシ樹脂が開示されている。しかしながら、該公報に記載の樹脂を下塗材の結合材として使用しても、十分な成膜性能が得られ難く、特に、吸込みの大きな被塗面に対して適用した場合には多回数塗付しなければシール性が確保できないという問題が生じ、上塗り塗装後の仕上がり性にも悪影響を及ぼす。また、特許文献1記載の樹脂は、可とう性、密着性等の塗膜物性において十分な性能を有しているとは言えず、塗膜の割れ、浮き、剥れ等を引き起こすおそれもある。
本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、成膜性、可とう性、密着性等において優れた性能を有する弱溶剤形の下塗材組成物を提供することを目的とするものである。
特開平9−227825号公報
このような問題を解決するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定のポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂とを反応させて得られるウレタン変性可溶形エポキシ樹脂、及びアミン化合物を含む弱溶剤形下塗材組成物に想到し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の下塗材組成物は下記の特徴を有するものである。
1.炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネート(p)と、フェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とダイマー酸との反応物(q)とを、NCO/OH当量比が0.02〜0.5となるように反応させて得られ、数平均分子量が500〜10000であるウレタン変性エポキシ樹脂(A)、及び
ポリアミドアミン(m)に対してエポキシ基含有アクリル樹脂(n)を、ポリアミドアミン(m)中の活性水素とエポキシ基含有アクリル樹脂(n)中のエポキシ基との当量比が1:0.01〜1:0.25となる割合で付加して得られるアミン化合物(B)を含み、溶剤として脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とすることを特徴とする下塗材組成物。
2.脂肪族炭化水素系溶剤の比率が、全溶剤中50重量%以上であることを特徴とする1.に記載の下塗材組成物。

本発明の下塗材組成物は成膜性能に優れるものであり、吸い込みの大きな下地に対しても、比較的少ない塗付量でシール性に優れた下塗り塗膜を形成することができ、上塗り塗装後の仕上がり性、光沢性等においても有利である。
さらに、本発明の下塗材組成物は、可とう性、密着性等においても優れた性能を有するものであり、塗膜の割れ、浮き、剥れ等を防止することができる。
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
本発明の下塗材組成物は、ウレタン変性可溶形エポキシ樹脂(A)、及びアミン化合物(B)を必須成分として含むものである。このうち、ウレタン変性可溶形エポキシ樹脂(A)(以下「(A)成分」という)は、炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネート(p)(以下「(p)成分」という)と、水酸基含有可溶形エポキシ樹脂(q)(以下「(q)成分」という)との反応により得られるものである。
本発明では、このような(A)成分を必須成分として用いることにより、成膜性、可とう性、密着性等において優れた性能を有する下塗材組成物が得られる。このような効果が奏される理由は明確ではないが、特定の化学構造を有する(p)成分によって(q)成分が適度に高分子化されることにより、脂肪族炭化水素系溶剤への溶解性を確保しつつ、成膜性を高めることができ、その結果、吸い込みの大きな下地に適用した場合であっても、比較的少ない塗付量でシール性を発現することが可能になるものと推測される。加えて、(p)成分と(q)成分の反応によるウレタン結合を介した構造が付加されることによって、可とう性、密着性等が高まるものと推測される。
(p)成分は、炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られるものである。このうちモノアルコールとしては、炭素数が1〜12のものであれば特に限定されず使用可能である。具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、2−エチル−1−ヘキサノール、n−ヘプタノール、イソヘプチルアルコール、n−オクタノール、2−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデシルアルコール、n−ドデシルアルコール等が挙げられる。
(p)成分におけるイソシアネート化合物としては、通常、ジイソシアネートが使用される。この中でも、脂肪族ジイソシアネートや脂環族ジイソシアネートが好適である。具体的には、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。これらイソシアネート化合物のなかでも、特に、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネートから選ばれる1種以上が好適である。
(p)成分は公知の方法によって得ることができる。具体的には、例えば、モノアルコールの水酸基の一部または全部を、イソシアネート化合物中のイソシアネート基の一部と反応させて、アロファネート化触媒の存在化でアロファネート化させる方法等が挙げられる。また、モノアルコールの水酸基の一部または全部を、イソシアネート化合物中のイソシアネート基の一部と反応させてウレタン化した後、触媒の存在下でイソシアヌレート化させる方法等によれば、イソシアヌレート化とアロファネート化を同時に行うこともできる。本発明における(p)成分としては、アロファネート構造に加えイソシアヌレート構造を有するものが好適である。
(q)成分は、エポキシ基と水酸基を併有する化合物であり、例えばエポキシ樹脂のエポキシ基を開環させることにより水酸基を生成させたもの、あるいはエポキシ樹脂と水酸基含有化合物との反応物等が使用できる。具体的には、エポキシ樹脂とアミン化合物との反応物、エポキシ樹脂と脂肪酸との反応物、エポキシ樹脂とアクリル樹脂との反応物、フェノール化合物とエポキシ樹脂との反応物、フェノール化合物と二塩基酸とエポキシ樹脂との反応物等が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂の他、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール樹脂のグリシジルエーテル化合物等が使用できる。(q)成分として、フェノール化合物と二塩基酸とエポキシ樹脂との反応物を用いた場合は、とりわけ可とう性向上の点で有利である。
(q)成分の水酸基価は、通常10〜300KOHmg/g、好ましくは50〜200KOHmg/gである。(q)成分のエポキシ当量は、通常100〜5000g/eq程度である。
(A)成分は、上述の(p)成分と(q)成分を反応させることにより得られる。この際、(p)成分と(q)成分の混合比率は、(p)成分のNCO基と(q)成分のOH基につき、NCO/OH当量比が0.02〜0.5、好ましくは0.05〜0.3となるように調製する。このような比率であれば、脂肪族炭化水素系溶剤への溶解性を確保しつつ、成膜性等を高めることができる。NCO/OH当量比が小さすぎる場合は、成膜性が不十分となり、上塗り塗装後の仕上がり性、光沢性等に悪影響を及ぼす。逆に大きすぎる場合は、脂肪族炭化水素系溶剤への溶解性が低下し、弱溶剤形の塗料を設計することが困難となる。また、貯蔵安定性が低下するおそれもある。
(A)成分の数平均分子量は500〜10000、好ましくは800〜8000、より好ましくは1000〜5000である。本発明では、このような分子量を有する(A)成分を使用することにより、成膜性、仕上がり性、密着性、下地補強効果、溶解性等において有利な効果を得ることができる。数平均分子量が上記値よりも小さすぎる場合は、成膜性が不十分となり、上塗り塗装後の仕上がり性、光沢性等に悪影響を及ぼす。数平均分子量が大きすぎる場合は、密着性、下地補強効果において十分な性能が得られ難くなり、脂肪族炭化水素系溶剤への溶解性も低下する。なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィによって測定される値である。
本発明組成物におけるアミン化合物(B)(以下「(B)成分」という)は、上記(A)成分の硬化剤としてはたらくものである。(B)成分としては、例えば、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、ポリアミドアミン、複素環状アミン等、またはこれらの変性物等が使用できる。
このうち、好適な(B)成分としては、ポリアミドアミン(m)(以下「(m)成分」という)と、エポキシ基含有アクリル樹脂(n)(以下「(n)成分」という)との反応により得られる変性アミン化合物(B−1)(以下「(B−1)成分」という)が挙げられる。
(B−1)成分を構成する(m)成分としては、公知または市販のポリアミドアミンが使用でき、具体的には、重合脂肪酸とポリアミンとの縮合反応生成物等が使用できる。このうち、重合脂肪酸としては、例えば、リノレイン酸、オレイン酸、リノール酸、エライジン酸、リシノレイン酸等の、分子中に不飽和結合を有する高級脂肪酸を重合させて得られるダイマー酸、トリマー酸等が挙げられる。また、ポリアミンとしては、脂肪族ジアミン類、アルキレンポリアミン類、ポリメチレンジアミン類、ポリアルキレンポリアミン類等が挙げられる。
(n)成分は、分子中に1個以上のエポキシ基を有するアクリル樹脂である。このような(n)成分としては、例えば、エポキシ基含有単量体とアクリル系単量体との共重合物や、エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂との反応生成物等が使用できる。このうち、後者の反応生成物においては、エポキシ樹脂のエポキシ基とカルボキシル基含有アクリル樹脂のカルボキシル基との当量比において、エポキシ基が残存するように調製すればよい。エポキシ樹脂の比率は、通常、(n)成分中に5〜50重量%(好ましくは10〜40重量%)程度とすればよい。
(n)成分におけるアクリル樹脂部分のガラス転移温度(Tg)は、通常−30〜60℃、好ましくは−10〜40℃程度に設定すればよい。(n)成分のエポキシ当量は、通常100〜10000g/eq、好ましくは300〜5000g/eq、より好ましくは500〜2000g/eq程度である。
(B−1)成分は、上記(m)成分に対し、上記(n)成分を(m)成分のアミノ基が残存するように付加して得られるものである。ここで、(m)に対する(n)成分の割合は、(m)成分中の活性水素と(n)成分中のエポキシ基との当量比が1:0.01〜1:0.25(好ましくは1:0.03〜1:0.20)となるように設定する。(B−1)成分において、このような割合で(m)成分と(n)成分が複合化されることにより、下塗材中でのアクリル樹脂の立体障害作用が適度なものとなり、下塗材の官能基と上塗材の金属ドライヤーの直接的な接触が抑えられ、上塗材の硬化過程における金属ドライヤーの失活が抑制されるものと考えられる。その結果、上塗材塗装後の硬化性、密着性、仕上がり性、重ね塗り適性等において、いっそう優れた効果を得ることができるのである。
本発明の下塗材組成物は、溶剤として非水系溶剤を用いるもので、当該非水系溶剤として脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とするものである。このような脂肪族炭化水素系溶剤は、芳香族炭化水素系溶剤に比べ、低毒性であり、作業上の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいという特徴をもつものである。さらに、脂肪族炭化水素系溶剤は、適度な蒸発速度を有するため、本発明下塗材組成物の含浸補強性等に対しても有利にはたらくものである。脂肪族炭化水素系溶剤の比率は、全溶剤中50重量%以上とすればよい。
脂肪族炭化水素系溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカンのほか、テルピン油やミネラルスピリット等が例示できる。このような脂肪族炭化水素系溶剤の他に、必要に応じ、通常塗料に用いられる非水系溶剤を使用することも可能であるが、本発明では特に、トルエン、キシレンを含まず、引火点21℃以上の消防法第四類第2石油類に該当するものが、安全衛生上好ましい。
本発明組成物では上述の成分の他、必要に応じ着色顔料、体質顔料、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、触媒、硬化促進剤等を、本発明の効果が阻害されない範囲内で混合することができる。
本発明組成物の固形分は、通常5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%である。固形分をこのような範囲内に設定すれば、含浸補強性とシール性のバランスが良好となり、さらに塗装作業性を高めることもできる。
本発明組成物は、建築物、土木構築物等における新築時あるいは改修時の下塗材として使用することができる。適用可能な下地としては、例えば、コンクリート、モルタル、スレート板、珪酸カルシウム板、ALC板、押出成型板、スレート瓦、セメント瓦、新生瓦等の無機質基材面、各種金属からなる金属基材面、プラスチック等からなる有機質基材面等の各種基材面、あるいは、これら基材面に、アルキッド樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等による各種塗膜が形成された旧塗膜面等が挙げられる。
下塗材の塗装方法としては、例えば、刷毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコーター、フローコーター等、種々の方法を用いることができる。塗装時の塗付量は、通常50〜500g/m、好ましくは80〜300g/mである。
下塗材の塗回数は、被塗面の表面状態等によって適宜設定すればよいが、通常1〜2回である。本発明の下塗材では、このような少ない塗回数であっても、シール性に優れた塗膜が形成できる。
下塗材の乾燥時間は、通常3時間以上とすればよい。
本発明では、下塗材を乾燥させた後、各種上塗材を塗装することができる。
上塗材としては、化粧性を有するものであれば特に限定されず、各種のものを使用することができる。具体的には、例えば、アルキッド樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等が挙げられる。これら上塗材は、弱溶剤形塗料または水性塗料であることが望ましい。
上塗材は1層で仕上げてもよく、2層以上を積層して仕上げることもできる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(実施例1)
ポリイソシアネートとして、イソシアヌレート構造・アロファネート構造併有ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネートとn−ブチルアルコールとの反応生成物、不揮発分100重量%、NCO含有量21重量%)を用意し、これを水酸基含有可溶形エポキシ樹脂(フェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とダイマー酸との反応物、固形分:60重量%、水酸基価:100KOHmg/g、エポキシ当量:1200g/eq、数平均分子量:2010、溶剤:ミネラルスピリット)に滴下混合した。この際、ポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂の混合比率は、NCO/OH当量比が0.15となるようにした。以上の方法で得られたウレタン変性可溶形エポキシ樹脂の数平均分子量は2500であった。
上記ウレタン変性可溶形エポキシ樹脂100重量部に対し、ミネラルスピリット115重量部、シリコーン系消泡剤0.1重量部を混合し、次いでアミン化合物(組成:ポリアミドアミン、アミン価:100KOHmg/g、固形分:40重量%)70重量部を混合して下塗材を得た。
得られた下塗材につき以下の試験を行った。
(1)シール性
下塗材を珪酸カルシウム板に塗付量150g/mで刷毛塗りした。標準状態(温度23℃・相対湿度50%)にて7日間養生後、試験体表面に1mlの水をスポットして、その部分を時計皿で覆い、24時間放置後までの状態を確認した。評価基準は、スポットが減少しなかったものを「○」、スポットが減少したものを「△」、スポットが消失したものを「×」とした。
(2)可とう性
下塗材をブリキ板に塗付量80g/mで刷毛塗りした。標準状態にて7日間養生後、JIS K5600−5−1「耐屈曲性」の方法により試験板を折り曲げた後、その表面状態を観察した。評価基準は、割れが生じなかったものを「○」、僅かに割れが生じたものを「△」、割れが生じたものを「×」とした。
(3)仕上がり性
下塗材を珪酸カルシウム板に塗付量150g/mで刷毛塗りした。標準状態にて3時間養生後、上塗材(ポリウレタン樹脂塗料)を塗付量200g/mで刷毛塗りした。標準状態にて7日養生後、塗膜表面の鏡面光沢度(測定角度:60度)を測定することにより仕上がり性を評価した。評価基準は、鏡面光沢度70以上を「○」、鏡面光沢度60以上70未満を「△」、鏡面光沢度60未満を「×」とした。
(4)密着性
下塗材をスレート板に塗付量100g/mで刷毛塗りした。標準状態にて3時間養生後、上塗材(ポリウレタン樹脂塗料)を塗付量200g/mで刷毛塗りし、標準状態にて7日養生した。以上の方法で得られた試験板を50℃温水に24時間浸漬した後、碁盤目テープ法(4×4mm・25マス)により密着性を評価した。評価基準は、破断が認められなかったものを「○」、破断面積が5/25未満であったものを「△」、破断面積が5/25以上であったものを「×」とした。
試験結果を表1に示す。実施例1では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
(実施例2)
イソシアヌレート構造・アロファネート構造併有ポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂の混合比率を、NCO/OH当量比が0.10となるようにした以外は、実施例1と同様の方法で下塗材を製造した。なお、実施例2におけるウレタン変性可溶形エポキシ樹脂の数平均分子量は2380であった。得られた下塗材につき、実施例1と同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(実施例3)
ポリアミドアミン(アミン価:280KOHmg/g、固形分:100重量%)をミネラルスピリットに20重量%溶解させて得た溶液に対し、エポキシ基含有アクリル樹脂(エポキシ樹脂とカルボキシル基含有アクリル樹脂との反応物、エポキシ樹脂比率:15重量%、アクリル樹脂Tg:18℃、エポキシ当量:800g/eq、固形分:60重量%)を、活性水素とエポキシ基との当量比が1:0.10となる割合で混合し、80℃で2時間反応させた後、室温まで放冷することにより、変性アミン化合物を得た。
アミン化合物として、上記方法で得られた変性アミン化合物を使用した以外は、実施例1と同様の方法で下塗材を製造した。得られた下塗材につき、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
ウレタン変性可溶形エポキシ樹脂に替えて、未変性の水酸基含有可溶形エポキシ樹脂を用い、実施例1と同様の方法で下塗材を製造した。得られた下塗材につき、実施例1と同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(比較例2)
イソシアヌレート構造・アロファネート構造併有ポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂の混合比率を、NCO/OH当量比が0.01となるようにした以外は、実施例1と同様の方法で下塗材を製造した。なお、比較例1におけるウレタン変性可溶形エポキシ樹脂の数平均分子量は2020であった。得られた下塗材につき、実施例1と同様の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(比較例3)
イソシアヌレート構造・アロファネート構造併有ポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂の混合比率を、NCO/OH当量比が0.55となるようにした以外は、実施例1と同様の方法で下塗材の製造を試みた。しかし、この比較例3では、ポリイソシアネートと水酸基含有可溶形エポキシ樹脂の反応物において、凝集物が発生してしまった。
Figure 0005165874

Claims (2)

  1. 炭素数1〜12のモノアルコールとイソシアネート化合物との反応によって得られる、アロファネート構造を有するポリイソシアネート(p)と、フェノールノボラック樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とダイマー酸との反応物(q)とを、NCO/OH当量比が0.02〜0.5となるように反応させて得られ、数平均分子量が500〜10000であるウレタン変性エポキシ樹脂(A)、及び
    ポリアミドアミン(m)に対してエポキシ基含有アクリル樹脂(n)を、ポリアミドアミン(m)中の活性水素とエポキシ基含有アクリル樹脂(n)中のエポキシ基との当量比が1:0.01〜1:0.25となる割合で付加して得られるアミン化合物(B)を含み、溶剤として脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とすることを特徴とする下塗材組成物。
  2. 脂肪族炭化水素系溶剤の比率が、全溶剤中50重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の下塗材組成物。
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