JP5164461B2 - 燃料電池装置 - Google Patents
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Description
スタック(即ち燃料電池セル)は、燃料(典型的には水素であるが、一酸化炭素など、水素以外の物質が燃料となる場合もある)と酸素を反応させて電流を出力する。供給する燃料の量(特に水素の量)を変化させるとスタックが出力する電流が変化する。従って、燃料電池装置を使用する場合(典型的には燃料電池装置を電源として使用する場合)には、スタックは電流制御されることが多い。本明細書にいう「電流制御」とは、スタックが出力する電流を目標電流に一致させる制御をいう。「電流制御」を実行している間、スタックの電圧はスタックの状態に応じて変化する。通常は、電流レギュレータによってスタックから燃料の量に応じた一定の電流で電力を引き出し、複数のスタックから引き出した電力をインバータ回路などで定電圧に変換して燃料電池装置から出力する。
特許文献1には、スタックの電圧の異常な低下を回避するための技術が開示されている。特許文献1に開示された技術は、スタックの電圧を監視し、その電圧が所定の電圧まで低下したら電流制御の目標電流を下げるものである。
また、スタックの温度が低い状態で燃料電池装置を起動する場合、スタックの温度が低温から所定の温度(定常動作に適する温度範囲の下限温度)まで上昇する間にスタックのI−V特性が急激に変化する。スタックは自己の反応熱によってその温度が急激に変化するため、スタック内の温度にばらつきが生じ、同じ大きさの電流を引き出す場合でも電圧のばらつきが大きくなる。従って、スタックの温度が低い状態で燃料電池装置を起動する場合には、電圧の異常低下を回避する目標電流の設定は困難である。低温環境下では、自己の反応熱は利用できず、ヒータ等でスタックを所定の温度(定常動作に適する温度範囲の下限温度)まで昇温してから燃料電池装置を起動する必要があった。なお、定常動作に適した温度範囲の下限温度を「動作下限温度」と称する。
低温時にスタックの電圧の異常低下を回避しながら起動することができる燃料電池装置が必要とされている。
出力制御器は、電流制御と電圧制御を切替え可能なひとつの装置であってよい。或いは、出力制御器は、電流制御器と電圧制御器と、スタックに対して2つの制御器を切替えて動作させる切換器を含むシステムであってもよい。電流制御を実行する回路、及び電圧制御を実行する回路は、典型的には夫々電流レギュレータと電圧レギュレータでよい。
スタックの温度が閾値より高い場合には、スタックが出力する電流を目標電流に維持する電流制御に切り換える。燃料電池装置を通常に使用できる状態(典型的には電源として使用できる状態)にすることができる。
燃料電池スタックのI−V特性は、同じ大きさの電流を出力する場合は温度が高いほど電圧が高くなる特性を有している。従って、燃料電池スタックを電圧制御する場合、スタックの温度上昇にともなって電圧制御の目標電圧を増加させることによって、スタックが出力する電流を所定範囲内にすることができる。即ち、スタックは実際には電圧制御されているものの、温度上昇にともなって目標電圧を増加させることで擬似的な電流制御を実現できる。さらに、目標電圧を増加させるとスタックが出力する電流が増加する。電流の増加はスタック内の化学反応を促進するため、スタックの温度が早く上昇する。
燃料電池装置が複数のスタックを備える場合には、夫々のスタックで温度がばらつく場合がある。全てのスタックの温度が閾値より大きくなるまでは温度が早く閾値を超えてしまったスタックの目標電流をゼロに維持する。全てのスタックを同じ状態(目標電流ゼロの電流制御状態)にしてから通常の使用(電源としての燃料電池装置の使用)を開始できる。
(第1の特徴)出力制御器は、スタックの電圧を目標電圧に維持する電圧制御を行っている場合に、燃料電池スタックの温度上昇にともなって目標電圧を段階的に増加させる。
図1に、本実施例の燃料電池装置100のブロック図を示す。なお、図1は、本発明を説明するために必要な部品のみを示しており、一般的な燃料電池装置が備える部品(改質器等)については図示を省略している。
夫々のスタック10a、10bには、複数の燃料電池セル(不図示)が積層されて収容されている。夫々のスタック内において複数の燃料電池セルは直列に連結されている。従って、ひとつのスタックは一対の電極を備える。
スタック10aは、電圧・電流制御器14aに接続されている。スタック10bは、電圧・電流制御器14bに接続されている。電圧・電流制御器14aと14bは、電力制御器16に接続されている。電圧・電流制御器14aは内部にトランス(不図示)を有しおり、スタック10aが出力する電力をそのトランスを介して電力制御器16へ出力する。電圧・電流制御器14bも同様に内部にトランス(不図示)を有しおり、スタック10bが出力する電力をそのトランスを介して電力制御器16へ出力する。電力制御器16は、スタック10a、10bが出力する電力を合計し、合計した電力を所定の電圧に保持して燃料電池装置100の出力端40へ交流出力する。燃料電池装置100は、出力端40を介して所定の電圧の電力を外部に供給することができる。なお、燃料電池装置100に対して所定の大きさの電流の供給が要求される場合には、電力制御器16は要求される大きさの電流を外部に供給する回路を有していてもよい。
電圧・電流制御器14aは、電圧制御を実行するときにはいわゆる電圧レギュレータとして機能し、電流制御を実行するときにはいわゆる電流レギュレータとして機能する。電圧・電流制御器14aがいずれの制御を実行するかは、統括制御器20からの指令で決定される。また、電圧・電流制御器14aの制御目標値(電圧制御のときは目標電圧であり電流制御のときは目標電流である)も統括制御器20から指令される。電圧・電流制御器14aは、具体的には、電圧を目標電圧に維持する制御と電流を目標電流に維持する制御を選択的に実行可能なDC/DCコンバータであってよい。
電圧・電流制御器14bは、スタック10bの電圧を目標電圧に維持する電圧制御と、スタック10bから出力される電流を目標電流に維持する電流制御を選択的に実行可能な装置である。電圧・電流制御器14bの機能は電圧・電流制御器14aの機能と同じであるので説明を省略する。
後述するように、電圧・電流制御器14a、14bと統括制御器20が連携して出力制御器30として機能し、スタック10a、10bの出力は、出力制御器30によって制御される。目標電圧と目標電流は統括制御器20に予め記憶されている。
電圧・電流制御器14bは、スタック10bの出力電圧を検出する電圧センサ18bを備えている。電圧・電流制御器14bは、スタック10bの出力電流を検出する電流センサ19bを備えている。
電圧・電流制御器14aは、電圧センサ18aが検出した電圧に基づいて、スタック10aの電圧を目標電圧に維持する電圧制御を実行することができる。また、電圧・電流制御器14aは、電流センサ19aが検出した電流に基づいて、スタック10aの出力電流を目標電流に維持する電流制御を実行することができる。
同様に電圧・電流制御器14bは、スタック10bの電圧を目標電圧に維持する電圧制御とスタック10bの出力電流を目標電流に維持する電流制御を行うことができる。
スタック10に燃料(水素と酸素)を供給すると、化学反応により電流が発生する。この化学反応を安定して行わせるためには、スタック10を適切な温度範囲に維持する必要がある。適切な温度範囲の下限値を動作下限温度と称する。燃料電池装置100は、夫々のスタック10a、10bを動作下限温度以上に昇温してから定常動作(即ち、一定の電力を外部に供給する動作)を開始する。
なお、スタック10が過熱しないように燃料電池装置100にはスタック10を冷却するクーラ(不図示)も備えられている。
スタック10の温度が動作下限温度以下の場合には、スタック10の出力(化学反応によって生じる電力)を適切に制御する(スタック10の電圧が異常に低下しないように制御する)必要がある。燃料電池装置100の起動時において、スタック10の温度が動作下限温度以上となるまでのスタック10の出力の制御を起動制御と称する。
電圧・電流制御器14a、14bは、統括制御器20によって、同じ制御状態(スタック10a、10bが出力する電流を目標電流に維持する電流制御の状態、又は、スタック10a、10bの夫々の電圧を目標電圧に維持する電圧制御の状態)に制御される。
以下の説明に表れる第1温度T0、第2温度T1、動作下限温度Tokの大小関係は、T0<T1<Tokである。以下の説明に表れる第1電圧V1、第2電圧V2、最大電圧Vmaxの大小関係は、V1<V2<Vmaxである。
なお、燃料電池装置100の起動前は、当然に電圧・電流制御器14は停止状態であるので、ステップS100の処理が実行される時点では電圧制御と電流制御はともに停止している。にもかかわらず図2のステップS100には「電流制御 OFF」と示してある。これは、統括制御器20が電圧・電流制御器14に対して電圧制御と電流制御のいずれかを選択的に実行させることを明示するためである。
スタック10a、10bの温度がともに第1温度T0を超える場合(ステップS102:YES)、統括制御器20は、スタック10a、10bの温度がともに動作下限温度Tokを超えているか否かを判断する(ステップS104)。ここで、スタック10a、10bの温度がともに動作下限温度Tokを超えている場合とは、スタック10a、10bがともに定常動作が可能な温度に達していることを意味する。この場合(ステップS104:YES)には、起動制御を終了することができるのでステップS114へ処理を移行する。ステップS114の処理については後述する。
ステップS104がNOの場合、即ち、スタック10a、10bの少なくとも一方の温度が動作下限温度Tokに達していない場合には、電圧・電流制御器14における電圧制御の目標電圧Vsetを第1電圧V1に変更する(ステップS106)。なお、ステップS102の処理とステップS104の処理を合わせて数式で表現すると、T0<T_min<Tokの場合にステップS106を実行すると表現できる。
スタック10a、10bの温度がともに第2温度T1を超えた場合(ステップS108:YES)、統括制御器20は、電圧・電流制御器14における電圧制御の目標電圧Vsetを第2電圧V2に変更する(ステップS110)。
統括制御器20は、スタック10a、10bの温度がともに動作下限温度Tokを超えるまで、目標電圧Vsetを第2電圧V2に設定したまま、電圧・電流制御器14に電圧制御を維持させる(ステップS112:NO)。
スタック10a、10bの温度がともに動作下限温度Tokを超えた場合(ステップS112:YES)、統括制御器20は、電圧・電流制御器14に対して次の指令を出力する。即ち、電圧・電流制御器14に対して、電圧制御を停止し、目標電流Isetをゼロに設定して電流制御を開始させる指令を出力する(ステップS114)。これにより、スタック10(スタック10a及びスタック10b)は、その出力電流が目標電流Iset=ゼロに維持される。
統括制御器20は、起動制御が終了すると、燃料電池装置100に要求される出力電圧に応じて目標電流Isetを所定の値に設定する。電圧・電流制御器14は、スタック10が出力する電流をIsetに維持する電流制御を行う。
また、スタック10のI−V特性は、スタック10の温度に対する依存性が強い。即ち、同じ電流を出力する場合であっても、温度が低いほどスタックの電圧は低くなり、かつ、電圧のばらつきが大きくなる。
スタック10は、供給する燃料のうちの水素がイオン化するときに発生する電子を電流として出力する。従って、定常状態ではスタックは電流制御される。ここで、目標電流IsetをI1に設定してスタックを電流制御する場合を想定する。図3より、スタックの出力電流がI1のときに、スタックの温度が第2温度T1であればスタック電圧は第1電圧V1となり、スタックの温度が(T1−ΔT)であればスタックの電圧はVeとなる。温度変化に対する電圧の変化率ΔV/ΔTは、目標電流I1及びスタック温度T1の付近で大きい。従って、目標電流IsetをI1に設定してスタックを電流制御すると、スタックの温度が第2温度T1まで上昇する間にスタックの電圧が急激に変化する。このとき、目標電流I1に対してスタックの能力が予定外に低いと、スタックの電圧が異常に低下してしまう(スタックの電圧が所定の電圧より低下してしまう)。スタックの能力が予定外となり得ることが、スタックの電圧がばらつく要因である。燃料電池のスタックは、電圧が異常に低い状態で電流を出力させ続けると劣化することが知られている。スタックの温度が低い状態で燃料電池装置を起動するときにスタックを電流制御する場合は、スタックの温度上昇にともなってI−V特性が変化するため、電圧の異常低下を回避するための目標電流を定めることは困難である。
また、ひとつのスタックの内部でも温度分布が存在する。例えば、スタックの内部で温度がT1の領域と温度が(T1−ΔT)の領域が存在すると、温度が(T1−ΔT)の領域で局所的に電圧がVeまで低下する。スタックの内部にΔTの温度分布がある場合、スタック内部の電気的状態の分布(この場合は電圧の分布)が不均一となる。スタック内部の電気的状態の不均一は、スタックを劣化させる一因となる。
さらに、スタック10の電圧が目標電圧Vset=V1となるように電圧制御すると、図3に示すように、スタック10の温度が第2温度T1まで上昇していればスタック10が出力する電流はI1となる。スタック10の温度が(T1−ΔT)の場合にはスタック10が出力する電流はIeとなる。I1とIeの電流差ΔIは小さい。従って、スタック10の内部でΔTの温度分布がある場合でも、スタックの内部で電気的状態の分布(ここでは電流の分布)の不均一さは小さくなる。スタック10を電圧制御すると、スタックの内部の温度分布による電気状態の不均一さを電流制御時の不均一さよりも小さくすることができる。スタック10を電圧制御すると、スタックの内部の温度分布による劣化を低減することができる。
図3に示す通り、スタックを電流制御する場合でも、目標電流を小さく設定すればスタックの電圧が極端に低下することはない。しかしながら、スタックからは所定の電流を引き出す(出力させる)方がよい。これは次の理由による。前述した通り、燃料電池装置のスタックは、燃料がイオン化する際に放出する電子を電流として出力する。スタックから出力される電流を小さくすると、イオン化されない燃料がスタック内で局所的に燃焼するため、温度分布の不均一や局所的な劣化が生じる虞がある。そのような事象を生じさせないためにスタックからは所定の電流を引き出す方がよい。さらに、スタックから所定の電流を引き出すことで、化学反応による発熱を増加させることができる。スタック内での発熱を増加させることで、スタックを素早く昇温することができる。燃料電池装置では、スタックの異常な電圧低下を回避しながら所定の電流を出力させることが望まれている。
本実施例の燃料電池装置100は、温度が動作下限温度Tok以下の場合にスタック10をあえて電圧制御する。燃料電池装置100は、スタック10の温度が動作下限温度Tokまで上昇するまでの過渡期において、スタック10の目標電圧を適切に選定すれば電圧制御であっても所定の電流をスタック10から引き出すことができる。これによってスタック10の異常な電圧低下を回避しながら所定の電流をスタック10から引き出すことができる。
スタック10の温度が動作下限温度Tokに上昇するまでにスタック10のI−V曲線上の動作点は次の通り変化する。なお、ここではひとつのスタックのみを考える。即ち、図2では複数のスタック10a、10bの温度のうち低い温度をTx_minで表したが、ここではひとつのスタックの温度Txのみを考える。
スタック10の温度Txが第1温度T0に達すると、目標電圧Vsetが第1電圧V1に設定される(ステップS106)。このときスタック10の動作点は図3の点P1である。スタック10の温度が第1温度T0から第2温度T1まで上昇するにつれて、スタック10の動作点は点P1から点P2へ移動する。スタック10の温度が第2温度T1を超えると目標電圧Vsetが第1電圧V1から第2電圧V2に変更される(ステップS108:YES、及びステップS110)。このときスタック10の動作点は点P2から点P3へ移動する。スタック10の温度が第2温度T1から動作下限温度Tokまで上昇するにつれて、スタック10の動作点は点P3から点P4へ移動する。
起動制御中に電圧制御されているスタック10が出力する電流は、図3のIminからImaxの範囲となる。スタック10の温度上昇にともなって段階的に増加させる目標電圧の値(上記の例では第1電圧V1と第2電圧V2)を適宜調整することによって、起動制御中にスタック10が出力する電流を所定の範囲内とすることができる。このことは即ち、擬似的な電流制御を実現できることを意味する。しかもスタックは実際には電圧制御されているので、スタックの電圧が目標電圧より低くなることはない(但し、電圧制御とはいえ多少の電圧変動は起こり得る)。スタック10の温度上昇にともなって電圧制御の目標電圧を段階的に増加させることによって、スタック10の電圧が異常に低くなることを回避しながら(即ち、スタックの劣化を抑制しながら)、擬似的な電流制御を行うことができる。
上記の「所定の範囲」は、スタック10に供給する燃料(水素)の量に見合った電流の範囲に設定されることが好ましい。電圧制御であっても、スタック10の出力電流をスタック10に供給される燃料に見合った範囲内とすることができる。これによって、イオン化されない燃料がスタック内で局所的に燃焼する現象を抑制することができる
さらに統括制御器20は、スタック10a、10bの温度がともに動作下限温度Tokを超えるまでは、先に温度が動作下限温度Tokを超えたスタックに対して目標電流Isetをゼロに維持する。
第2実施例の燃料電池装置によれば、スタックごとに温度がばらついていても、夫々のスタックの温度に対して適切な目標電圧に維持することができる。さらに、複数のスタックのうち、温度が早く動作下限温度を超えたスタックは、全てのスタックが動作下限温度を超えるまで目標電流Isetをゼロとした状態で維持される。これによって、全てのスタックを同じ状態(即ち、目標電流Isetをゼロに設定した電流制御状態)にしてから通常の動作(電源としての燃料電池装置の使用)を開始できる。
なお、第2実施例の燃料電池装置においても、電圧・電流制御器14a、14bと統括制御器20が連携して、スタック10a、10bの出力を制御する出力制御器30として機能する。
例えば、燃料電池装置は、電圧制御と電流制御を切り換える電圧・電流制御器14の代わりに、電圧制御器と電流制御器を個別に備えていても良い。
また、上記の実施例では、図2を参照して燃料電池装置の起動制御を説明した。図2の処理は起動時だけでなく、燃料電池装置の動作中に何らかの原因でスタックの温度が動作下限温度より低くなった場合に実行されることも好適である。即ち、本発明は、起動時だけでなく、スタックの温度が動作下限温度以下となった場合にも有効である。
また、上記の実施例では、起動制御中の目標電圧を2段階に変更した(第1電圧V1と第2電圧V2)。スタックの温度上昇にともなって目標電圧を段階的に増加させる場合、3段階以上に細かく増加させてもよい。或いはスタックの温度上昇にともなって目標電圧を連続的に増加させてもよい。
12a、12b:温度センサ
14a、14b:電圧・電流制御器
16:電力制御器
18a、18b:電圧センサ
20:統括制御器
30:出力制御器
40:出力端
100:燃料電池装置
Claims (2)
- 少なくともひとつの燃料電池セルを有する複数のスタックと、
夫々のスタックに備えられており、スタックの温度を検出する温度センサと、
温度センサが検出した温度が閾値より低い場合に該スタックが出力する電圧を目標電圧に維持する電圧制御を実行し、検出した温度が閾値より高い場合に該スタックが出力する電流を目標電流に維持する電流制御を夫々のスタックに対して独立に実行する出力制御器と、
を備えており、
出力制御器は、全てのスタックの温度が閾値より大きくなるまでは、温度が閾値を超えたスタックの目標電流をゼロに維持することを特徴とする燃料電池装置。 - 出力制御器は、電圧制御において、
スタックの起動直後にスタックの温度が第1温度以下の場合は目標電圧をスタックの最大出力電圧に設定し、
スタックの温度が第1温度を超えたら目標電圧を最大出力電圧よりも低い第1電圧に変更し、その後はスタックの温度上昇にともなって目標電圧を増加させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
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