JP5163678B2 - ガルバノスキャナ - Google Patents

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Description

この発明は、ガルバノミラーを任意角度に回動させるガルバノスキャナに関し、特に、ガルバノミラーの高速位置決め技術に関する。
ミラーを往復揺動させて光を走査し、光路を連続的に変化させる光スキャナは、レーザ加工機、コピー機、ディスプレイ等でよく用いられている。シャフトに固定されたガルバノミラーは、ガルバノスキャナのシャフト駆動部によって必要な角度に回動される。
特許文献1は、シャフトが一対の軸受により回動可能に支持されているガルバノスキャナを開示している。シャフトの左端は、ミラー取付部としてハウジングの端部から突出している。一対の軸受けの間に設けられた駆動トルク発生部(シャフト駆動部)はコイルと永久磁石とから構成されている。シャフトの軸方向の中央部に配置されたコイルに電流を流すと、電流によって生じるローレンツ力によりシャフトに駆動トルクが加わり、シャフトが回動する。駆動トルク発生部には、磁石が固定されコイルが可動する可動コイル型と、コイルが固定され磁石が可動する可動マグネット型がある。
ガルバノスキャナは、ミラーを必要な角度に回動させるために、ミラーの角度を測定する角度センサを備えている。角度センサは、グレーティング円板と検出ユニットとから構成されている。グレーティング円板は、ハブを介してシャフトの右端に接着固定されている。検出ユニットはグレーティング円板に対向するようにしてハウジング側に固定されている。検出ユニットは、シャフトの回動に伴って検出部を通過するグレーティングにより、シャフトの回動角を検出する。
一方、角度指令発生手段から出力された角度指令データはサーボアンプに入力され、角度センサから入力されたガルバノミラーの角度のデータと比較される。サーボアンプは、目的の角度にガルバノミラーを回動させるように駆動トルク発生部をフィードバック制御する。即ち、目的の角度にガルバノミラーを回動させるのに必要な電力がサーボアンプからコイルに入力され、この電力によって発生した駆動力がシャフトを駆動して、ガルバノミラーを目的の角度に回動させる。このようにして、ガルバノスキャナによってガルバノミラーは所定の角度に制御される
特許文献2は、特許文献1と同様に、光学式の角度センサを備えたガルバノスキャナを開示している。ガルバノスキャナの回動角度は一般的に±20度程度あれば、十分である。特許文献2の角度センサでは、回動軸回りの慣性モーメントの低減を図るため、グレーティング板には必要な回動角度の分だけしかグレーティングパターンが設けられていない。グレーティング板にはシャフト穴があり、ハブとはドーナツ形状の接着面で接着固定してある。
エンコーダ(角度センサ)は投光部と受光部がグレーティングを挟んで対向配置された透過型である。グレーティング板はハブのモータ(シャフト駆動部)から遠い右端面に固定してある。ハブの右端にグレーティング板を固定する場合、ハブの端面全面をグレーティング板との接着面に使用できる。ハブ径は最小化され、ハブの慣性モーメントが小さくなる。このような理由から、ハブの右端面にグレーティング板が固定されている。
特開2004−233825号公報(図10参照) 特開2003−307700号公報(図11参照)
近年、レーザ加工機のようなガルバノスキャナ応用製品は加工効率向上への要求が益々高くなっており、ガルバノスキャナにも高速応答が求められている。特許文献1の円板状のグレーティング板は、回動部分のイナーシャ(慣性モーメント)が大きすぎるため、モータとエンコーダの間のシャフトがねじれるモードでは共振周波数が低くなる。その結果、サーボアンプによるサーボ制御のゲインを上げることができないので、このガルバノスキャナは高速動作には不向きといえる。
特許文献2のグレーティング板は回動角度の一部に設けられているので、特許文献1よりは遙かに低慣性だが、さらなる高速応答が望まれている。そこで、この発明においては、共振周波数を向上させ、高速位置決めが可能なガルバノスキャナを提供することを課題とする。
本発明に関わるガルバノスキャナは、回動するシャフトが設けられているシャフト駆動部と、シャフト駆動部に連結されるミラーと、中空状の円筒部に立設する背板を有し、シャフトに挿入固定されるハブと、表面に反射パターンが形成されているグレーティング板と、シャフトの端部側に配置され、グレーティング板の表面に光を照射する投光部と、グレーティング板から反射された光を検出する受光部を備えていて、ハブの背板はハブのシャフト駆動部側に設けられていて、ハブの背板にはグレーティング板の裏面が接着固定され、グレーティング板の底辺と上辺はシャフトの回動軸に対して同じ側にある
本発明では、グレーティング板を接着固定するためのハブ背板をハブのシャフト駆動部側に設けたため、グレーティング板とシャフト駆動部との距離が近くなり、その間のねじれ剛性が向上し、共振周波数が高くなる。また、検出部であるグレーティング板がねじれ振動モードの節の位置に近づくため、共振ピークが検出されにくい。結果、サーボのノッチフィルタによる位相遅れが低減するので、サーボゲインが向上し、高速位置決めが可能となる。
ガルバノスキャナの構成を概略的に説明する図である。 実施の形態1を説明する図で、ガルバノスキャナの構成を示す断面図(a)、グレーティング板の形態を示す正面図(b)、グレーティング板の別形態を示す正面図(c)である。 ハブ背板とグレーティング板の関係を比較する図で、ハブ背板が円筒部の右端に設けられた場合(a)とハブ背板が円筒部の左端に設けられて場合(b)とハブの外径とグレーティング板の横幅の関係を説明する図(c)である。 ガルバノスキャナに起こるシャフトのねじれ振動モードを説明する図である。 ガルバノスキャナに起こるシャフトの曲げ振動モードを説明する図で、ハブの断面を示す図(a)とグレーティング板の正面を示す図(b)である。 実施の形態2を説明する図で、ガルバノスキャナの構成を示す断面図(a)、グレーティング板の形態を示す正面図(b)である。 グレーティング板に設けられる3種類の光吸収体の構造を説明する図で、基材の裏面側に光吸収膜が形成されている構成を説明する図(a)と、基材の表面側に光吸収膜が形成されている構成を説明する図(b)と、基材が光吸収体であることを説明する図(c)である。 実施の形態3を説明する図で、ガルバノスキャナの構成を示す断面図(a)、グレーティング板の形態を示す正面図(b)である。 実施の形態4を説明する図で、ガルバノスキャナの構成を示す断面図である。
実施の形態1.
図1は、ガルバノスキャナの構成を概略的に示している。ガルバノスキャナ40はガルバノミラー1と、シャフト駆動部44と、角度センサ45と、制御部46から構成されている。シャフト駆動部44は、一対の軸受け2、コイル3、シャフト4、ハブ5、一対の永久磁石11およびミラーマウント47から構成されていて、ガルバノミラー1を必要な角度に回動するトルクを発生する。角度センサ45は、グレーティング板7、投光部8、受光部9から構成されている。制御部46は、角度指令発生器30、サーボアンプ31、アンプ47、カウンタ48およびLEDドライバ49から構成されている。
コイル3の両側には、2本のシャフト4が連結されている。シャフト4は、軸受け2により回動可能に支持されている。図中、右側のシャフト4には中空状のハブ5が挿入固定されている。ハブ5には、シャフトの回動軸に垂直な方向に円筒部から延出したハブ背板6が設けられている。ハブ背板6にはグレーティング板7が接着固定される。グレーティング板7の表面にはグレーティングを利用した反射パターン10が形成されている。この図では、反射パターン10の下端はハブ背板6の外周側面6bよりも低い位置に設けられている。コイル3と一対の永久磁石11はシャフトの軸受け側に配置される。
投光部8はグレーティング板7に光を照射するLED(発光ダイオード)等の光源である。受光部9はPD(フォトダイオード)等の受光素子であり、グレーティング板7から反射された光を受光して電流に変換する。反射光学式エンコーダである角度センサ45は、グレーティング板7を小径にしても、十分に高い分解能が得られる。投光部8に、LEDに代えて、コヒーレント光を発するレーザを用いれば、ノイズが少ない高分解能な位置検出信号が得られる。
投光部8にはLEDドライバ49が接続されている。LEDドライバ49は投光部8に電力を供給してLEDを発光させる。投光部8と受光部9は、グレーティング板7の右側(右側シャフトの端部側)に、グレーティング板7から所定のギャップを介して配置されている。左側のシャフト4には、ミラーマウント47が取り付けられている。ミラーマウント47はガルバノミラー1を保持している。ガルバノミラー1に入射した光は表面で反射される。
次に、図1に基づいてガルバノスキャナ40の動作を説明する。サーボアンプ31からコイル3に電流を流すと、電流によって生じるローレンツ力により、コイル3と永久磁石7の間で反発力または吸引力が生じる。コイル3に駆動トルクが加わり、コイル3と一体にガルバノミラー1、シャフト4、ハブ5、グレーティング板7が回動する。ハブ5が回動すると、反射パターン10で反射され、受光部9に達する光量が周期的に変化する。このため受光部9は、グレーティング板7が回動するときに周期時間信号を生じる。光量の周期的変化はアンプ47で増幅されて、カウンタ48で回動角度としてカウントされる。
角度指令発生器30から出力された角度指令データはサーボアンプ31に入力される。サーボアンプ31は、カウンタ48から入力されるガルバノミラー1の角度データと比較し、目的の角度にガルバノミラー1を回動させるようにフィードバック制御を行う。このようにして、ガルバノスキャナ40のガルバノミラー1は目的の角度に制御される。
なお、実施の形態1では、シャフト駆動部44は、永久磁石11が固定されコイル3が可動する可動コイル型で説明しているが、コイル3が固定され永久磁石11が可動する可動マグネット型でもよい。
ハブ5とグレーティング板7の構造を図2に基づいて詳細に説明する。ハブ5は、シャフト4との圧入接着面があるハブ円筒部5aと、グレーティング板7が接着されるハブ背板6とからなる。ハブ背板6は中空状のハブ円筒部5aに立設している。ハブ5の材料にはアルミやステンレス等を用いている。グレーティング板7の表面には反射パターン10が所定間隔で放射状に設けられている。反射パターン10は、アルミニウム等の金属薄膜を基材に蒸着して形成される。アルミ層の代わりに誘電体による増反射多層膜で形成してもよい。グレーティング板7の反射パターン10は投光部8と受光部9に対向している。投光部8と受光部9は、ガルバノスキャナの筐体50に固定されている。実施の形態1では、反射パターン10の底辺はハブ背板6の外周側面6bよりも高い位置(回動軸から遠ざかる方向)に形成されている。
ハブ背板6にはグレーティング板7の裏面が接着固定される。ハブ5の軸方向長さ(厚み)lhは、軸に対するハブ背板6の直角度を出すため、シャフト4の直径と同程度の長さが必要である。短いと、圧入時に斜めに挿入され、回動時に位置によって光学系(投光部8および受光部9)と反射パターン10とのギャップが変動し、位置検出誤差が発生する。図中、符号phはハブ5の回動軸方向の中心位置を、符号pgはグレーティング板7がハブ背板6に取り付けられる回動軸方向の位置を、それぞれ、表している。ハブ背板6はハブ5のシャフト駆動部側(或いは軸受け側)に設けられている。ハブ5の中心位置phはハブ背板6のグレーティング板取り付け位置pgよりも右側シャフトの端部側にある。
グレーティング板7は、図2(b)に示すように、ドーナツ円板の回動角度の一部を切り出したもので、ハブ背板6との接着面も、シャフト4の回り全周のドーナツ面ではなく一部となっており、シャフト穴がない構造である。グレーティング板7は、図2(b)に示した扇形のほかに、図2(c)のように側面が平行であってもよい。図2(b)のようにグレーティング板7の横幅wbはハブ円筒部5aの外径dhよりも小さい。
シャフト4にグレーティング板7を取り付ける際には、先にシャフト4にハブ5を圧入接着固定し、後からグレーティング板7をハブ背板6に接着する。このため、ハブ5の右側に接着代を設ける必要がある。シャフト4にハブ5を接着した後からグレーティング板7を接着するのは、先に付けると、シャフト4に圧入接着する際にグレーティング板7が接着剤で汚れるためである。
グレーティング板にシャフト穴がある場合とない場合の比較を図3に基づいて説明する。図3(a)〜図3(c)はグレーティング板にシャフト穴(内径=シャフト径rs)がある場合のハブの形態を示している。図3(a)は、ハブ背板をハブ円筒部の右端に円筒部全周囲に配置した場合である。グレーティング板の反射パターン10は受光部9を向いていて、ハブ背板の右側面に接着固定されている。図3(b)は、ハブ背板をハブ円筒部の左端に円筒部全周囲に配置した場合である。投光部8と受光部9は反射パターン10と対向している。図3(c)は、図3(b)に示したグレーティング板7を正面から見た状態を表している。ハブ背板6は円筒部の全周に設けられている。グレーティング板7はドーナツ円板から一部延出した部分を有する形状を呈している。反射パターン10は延出した部分に設けられている。グレーティング板7の横幅wbはハブ円筒部5aの外径dhよりも大きい。
図3(a)に示す透過型エンコーダでは、グレーティング板のシャフト駆動部側に投光部8か受光部9のどちらかを配置する必要がある。投光部8或いは受光部9が、軸受け2と干渉するため、グレーティング板7をシャフト駆動部44に接近させることができない。反射型は、光源系をグレーティング板のシャフト駆動部44から遠い側に配置できるため、機械的干渉を回避し、グレーティング板7をシャフト駆動部側に接近させることができる。
図3(b)の形態は、図3(a)に比べて、シャフト穴の内径がハブ円筒部の肉厚thの分大きくなるため、グレーティング板の外径rg及びrgpが、肉厚thの分大きくなる。結果、慣性モーメントが増加する。この問題を回避するために、本実施の形態では、グレーティング板にシャフト穴がない。シャフト穴がない場合、グレーティング板7の底辺と上辺はシャフト4の回動軸に対して同じ側にある。またグレーティング板の横幅wbはハブ円筒部の外径dhよりも小さい。グレーティング板7の横幅wbが小さくなれば、ハブ背板6も小さくなり、その分、グレーティング板7とハブ背板6が軽量化され、慣性モーメントの増加を抑えることができる。
なお、シャフト穴があった方が、その穴でシャフト4とグレーティング板の位置あわせができるため、グレーティング板を回動軸に対して精度良く固定できる。これに対して、シャフト穴がない本実施の形態では位置あわせ精度が悪化する懸念があるが、ガルバノスキャナのように回動角度が小さい場合に限っては、その影響は小さく問題にならない。
図4はガルバノスキャナに発生するねじれ振動モードを説明する図である。この図では、ドーナツ円板状の背板6をシャフトの端部側4aに設けている。シャフト駆動部44と角度センサ45との間が逆位相でねじれる振動モードは、シャフト4のねじれ振動の2次モードとして表れる。サーボゲインを高くするためには、この共振ピークをサーボアンプ31の信号処理回路によるノッチフィルタで除去する必要がある。ノッチフィルタによる位相遅れがゲイン向上のネックとなるため、この共振周波数を高くすることが、位置決めの高速化につながる。
本発明では、ハブ背板6をハブ5のシャフト駆動部側に設けている。ハブ背板6のグレーティング板取り付け位置pgは、ハブ5の中心位置phはよりもシャフト駆動部側にした。その結果、グレーティング板7とシャフト駆動部44との距離が近くなるので、その間のシャフト4のねじれ剛性が向上し、共振周波数が高くなる。また、グレーティング板7がねじれ振動モードの節の位置に近づくため、共振ピークが検出されにくい効果がある。検出されなければ、フィードバックで振動が励起する問題は発生しない。
図5はシャフト4の曲げ振動モードを説明する図である。図に示すように、軸受け2を固定端として、シャフト4が曲がるモードを扱っている。ハブ5とグレーティング板7の重心位置(図中に黒丸で表示)から軸受け2までの距離lwや、偏芯距離hwや、ハブ5とグレーティング板7の重量の増加に応じて、共振周波数が低下する。円板の一部を切り取ったグレーティング板7は偏芯(hw>0)が発生するため、特に共振周波数が低下する。
本発明では、ハブ5とグレーティング板7の重心位置と軸受け2との距離lwが短いため、曲げモードの共振周波数が高い。また検出位置であるグレーティング板7がこの振動モードの節の位置に近いため、この振動が検出されにくい。本発明の構造では、ねじれモード及び曲げモードの共振周波数が向上し、また、検出されにくいため、サーボアンプ31のノッチフィルタを弱めることができる。ノッチフィルタによる位相遅れは低減し、サーボゲインが向上するので、高速位置決めが可能となる。
実施の形態2.
図6と図7に基づいて実施の形態2を説明する。図6に示すように、実施の形態2では反射パターン10の位置が実施の形態1と異なる。反射パターン10の下端(底辺)はハブ背板6の外周側面6bよりも低い位置に設けられている。図7(a)〜図7(c)はグレーティング板7の断面構造を示している。図7(a)では、基材23の表面に反射パターン10が形成され、基材23の裏面には光吸収膜21がそれぞれ形成されている。光吸収膜21は基材23に蒸着された酸化クロム膜などを表している。グレーティング板7の基材23にはガラスや樹脂等を用いる。接着剤20はハブ背板6と光吸収膜21を固定している。
図7(b)は光吸収膜21の表面に反射パターン10が形成されていることを示している。接着剤20はハブ背板6と基材23を固定している。図7(c)では、基材23を例えば黒色として、基材23に光吸収特性を持たせている。ハブ背板6と基材23は接着剤20で固定されている。
仮に、光吸収膜21がなくて、反射パターン10の裏側にハブ背板6が存在するとすれば、反射パターン10を透過した光の一部はハブ背板6で反射される。反射光は、受光部9にノイズ光を生じるので、位置検出誤差が発生する。グレーティング板7に設けた光吸収膜21は、反射パターン10を通過した光を吸収するので、ハブ背板6で反射されるノイズ光による位置検出誤差の発生を防止する。結果、反射パターン10をハブ背板6に重ねることが可能となり、グレーティング板7の外径を小さくできる。反射パターン10の小径化に伴い、慣性モーメントが低下するので、ねじれ共振周波数が高くなる。また、外径が小さくなると、グレーティング板7の重心が軸心に近づくため、偏芯が低減する。
グレーティング板7のたわみには面倒れ共振のモードがある。面倒れ共振のモードは、グレーティング板7を梁(はり)、ハブ5との接着剤20を固定端と考え、方向22(図3参照)にグレーティング板7がたわむモード形状である。この振動モードが発生すれば、角度センサの光学系(投光部8と受光部9)とグレーティング板7の間のギャップが変化し検出誤差が発生するため、グレーティング板7の厚みを薄くすることはできない。逆に厚みを厚くした場合は、グレーティング板7の製造時の厚みばらつきが大きくなる。
光吸収膜21は反射パターン10を透過した光がハブ背板6で反射することを防止するうえに、反射パターン10の裏側にハブ背板6があるため、グレーティング板7の面倒れ共振が防止でき、グレーティング板の薄肉化、ひいては低慣性化が可能になる。薄板は厚みばらつきが小さいため、グレーティング板7と光学系とのギャップ誤差が小さく高精度な検出が可能になる。接着剤20とグレーティング部を重ねられるので、グレーティング板7の小径化低慣性化が可能である。また、偏芯が低減するため、シャフトの曲げ振動も低減できる。ハブ背板6とグレーティング板7を完全に重ねた場合は、グレーティング板7に剛性が不要となるので、テープ状のグレーティングでもよい。
これに対し、図3(a)に示す透過型エンコーダの場合は、グレーティング板のパターン面がハブ5との接着面と同じである。グレーティング板7の厚みが変化しても、グレーティングパターン面と受光部とのギャップが変化しないので、問題とならない。しかし、本実施例のような反射型エンコーダの場合は、グレーティングパターン面がハブ5との接着面からグレーティング板7の厚み分離れているため、グレーティング板の厚みが変化すれば、ギャップ誤差が発生する。特にグレーティング板7が円板の一部しかない場合、幅が狭いため、グレーティング板7の曲げ剛性が弱く面倒れ振動は大きくなる。これを防止するためには、板厚を厚くする必要があった。つまり、グレーティング板7が円板の一部しかない場合で角度センサ45が反射型の場合は、特にギャップ誤差が大きくなり、検出誤差が発生した。
本実施の形態では、グレーティング板7の背面接着部に光吸収膜21を設け、反射パターン10とハブ背板6を重ねたことによって、グレーティング板7の外径rgpを小さくした。外径が小さくなれば、梁の理論により、グレーティング板7を薄肉化できる。薄板は厚みばらつきが小さいため、組立後のギャップ誤差が小さくなり、高精度な検出が可能となる。
つまり、反射型で回転角度の一部しかないグレーティング板を用いた構成のデメリットである、組立時のギャップばらつきを防止できる。また、薄肉化によって、グレーティング板7が軽量化し、回動方向の慣性モーメントが低減し、ねじり共振周波数は向上する。軽量化によって、グレーティング板の偏芯量が小さくなるため、シャフトの曲げ振動モードも低減できる。また、グレーティング板の径rgpが小径になるため、グレーティング板の偏芯量が小さくなる。
実施の形態3.
図8に基づいて実施の形態3を説明する。ここでは、グレーティング板7がシャフト4の回動中心に対して対称に2個設けられている。慣性モーメントは、幾分増えるが偏芯が完全になくなるため、シャフト4の曲げ振動が発生しない。グレーティング板7が前にあるため、ねじれ共振周波数が高い等、実施例1と同様の効果が得られる。
実施の形態4.
実施の形態1〜3では、ガルバノミラー1がガルバノスキャナ40の左端にある場合で説明したが、図9のように、ガルバノミラー1を右端に固定した場合でも、シャフト駆動部44とグレーティング板7との距離が短いため、この間のシャフト4のねじれ剛性が向上し、同様の効果が得られる。軸受け2を固定端としたシャフト4の曲げ振動モードについても、グレーティング板7が軸受けに近いため、実施例1と同様の効果が得られる。
1 ガルバノミラー、2 軸受け、3 コイル、4 シャフト、5 ハブ、5a ハブ円筒部、6 ハブ背板、6b 外周側面、7 グレーティング板、8 投光部、9 受光部、10 反射パターン、11 マグネット、20 接着剤、 21 光吸収膜、22 面倒れ振動方向、23 基材、44 シャフト駆動部

Claims (9)

  1. 回動するシャフトが設けられているシャフト駆動部と、前記シャフト駆動部に連結されるミラーと、中空状の円筒部に立設する背板を有していて、前記シャフトに挿入固定されるハブと、表面に反射パターンが形成されているグレーティング板と、前記シャフトの端部側に配置され、前記グレーティング板の表面に光を照射する投光部と、前記グレーティング板から反射された光を検出する受光部を備えているガルバノスキャナであって、
    前記ハブの背板はハブのシャフト駆動部側に設けられていて、前記ハブの背板には前記グレーティング板の裏面が接着固定され、前記グレーティング板の底辺と上辺は前記シャフトの回動軸に対して同じ側にあることを特徴とするガルバノスキャナ。
  2. グレーティング板とハブの背板との接着面は、ハブの長さ方向の中央位置よりもシャフト駆動部側に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のガルバノスキャナ。
  3. グレーティング板の幅はハブの円筒部の外径よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のガルバノスキャナ。
  4. 反射パターンの底辺は背板の外周側面よりもシャフトの回動軸側にあることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
  5. グレーティング板の基材には裏面側に光吸収膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
  6. グレーティング板の基材には表面側に光吸収膜が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
  7. グレーティング板の基材は光吸収体であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
  8. ミラーとハブがシャフト駆動部の両側に別れて配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
  9. ミラーとハブがシャフト駆動部の同じ側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のガルバノスキャナ。
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