JP5160314B2 - 微多孔膜捲回物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン製微多孔膜捲回物に関するものである。
リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスは、一般に正極と負極の間にセパレータとしてのポリオレフィン微多孔膜を有している(特許文献1参照)。
また、近年、リチウムイオン二次電池の主用途である携帯電話やパソコン、その他携帯機器の多機能化、電池には高容量化、高エネルギー密度化が強く求められている。
特許第2794179号公報
ここで、リチウムイオン二次電池の高容量化要求に対し、リチウムイオン二次電池を複数個使用したり、個体当たりの容量を大きくしたりすること等の方法が有効である。リチウムイオン二次電池の製造コストダウンの観点から、負極、正極およびセパレータを高速で巻き取る方法でリチウムイオン二次電池を生産することが検討されている。また、リチウムイオン二次電池の個体当たりの容量を大きくする観点から、セパレータをより薄膜化することが検討されている。
薄膜のセパレータを高速で巻き取る方法によってリチウムイオン二次電池を製造する場合、搬送される薄膜セパレータに過剰の張力が印加されて破断することを防止すべく、テンションコントロール装置を備えた巻取り装置を使用することが好ましい。また、使用される薄膜セパレータの残量が少なくなる(即ち、巻き芯に近づく)と、状況を感知して巻き取り装置を自動停止させ、薄膜セパレータの捲回体を交換することも好ましい。
巻き取り装置を自動で停止する一般的な手段としては、捲回体の巻芯の近く、一般的には巻芯から例えば2〜3mの位置に表示テープを貼付しておき、当該表示テープを検知して巻き取り装置を停止する方法がある。
しかしながら、ポリオレフィン製微多孔膜が粘弾性体であり、粘性項の影響で巻芯に捲回された後、徐々に縮んでしまう場合がある。このような収縮が生じると、貼付された表示テープから糊がはみ出し、この糊により、テープとテープの外面に接する微多孔膜が接着されたり、捲回物のうちテープを挟んで隣接する2層が接着されたりする場合がある。
このような収縮や糊のはみ出しは、詳細は詳らかではないが、セパレータの膜厚が薄いほど顕著な傾向となる。そして、このような糊のはみ出しは、薄膜のセパレータを高速で巻き取る場合においてはテンションコントロール装置の不必要な作動を招き、巻き取り装置が停止するトラブルが発生する傾向となる。巻き取り装置がトラブルで停止してしまうと、負極、正極、セパレータ等の装置について再度調整を行う必要があり、著しくリチウムイオン二次電池の生産性を悪化させてしまう。
そこで、本発明は、よりスムーズに繰り出し可能なポリオレフィン製微多孔膜捲回物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ポリオレフィン製微多孔膜に貼付するテープの接着層を構成する接着剤の量を調整することに着目し、本発明に到った。
すなわち、本発明に係るポリオレフィン製微多孔膜捲回物は、長尺のポリオレフィン製微多孔膜が巻芯に捲回されてなるポリオレフィン製微多孔膜捲回物である。そして、ポリオレフィン製微多孔膜には、テープが、捲回物におけるポリオレフィン製微多孔膜の繰出し端と反対側の他端から繰出し端側に離して貼付されており、ポリオレフィン製微多孔膜に貼付されるテープは、所定方向に第1の領域、第2の領域及び第3の領域をこの順に有する主面を有する基材と、その主面に設けられ接着剤からなる接着層と、を含み、第3の領域上の接着層の厚さは、第2の領域上の接着層の厚さより薄く且つ0以上であり、テープは、所定方向がポリオレフィン製微多孔膜の長手方向に略一致し、第3の領域が繰出し端側に位置するようにポリオレフィン製微多孔膜に貼付されている。
本発明では、テープにおける上記第3の領域の接着層の厚さが前述のようになっているため、テープが貼付されたポリオレフィン製微多孔膜が巻芯に巻かれて捲回物を構成しても、基材から接着層がはみ出すことが抑制又は防止される。発明者等は鋭意検討の結果、詳細は詳らかではないものの、前記接着層のはみ出しが前記第1の領域側よりはむしろ前記第3の領域側において生じることを見出した。そして、上記第3の領域において接着層を除去ないし接着剤の配置を工夫すれば、接着層を構成する接着剤がテープからはみ出すことを抑制又は防止し得ることを見出したものである。そして、前述したような構成を有するテープを使用してポリオレフィン製微多孔膜捲回物を形成することにより、上記捲回物においてテープの外面に接する微多孔膜とテープとの接着や、テープを挟んで隣接する2層が接着されることが抑制又は防止されるので、捲回物からポリオレフィン製微多孔膜をよりスムーズに繰り出すことができる。
上記接着層は、第1及び第2の領域上に設けられており、第3の領域には設けられていないことが好ましい。或いは、上記接着層は、第2の領域上にのみ設けられていることが好ましい。
また、接着層の第3の領域上の厚さは、基材における第3の領域側の端部に向けて薄くなっているとすることもできる。この場合、接着層の上記第1の領域上の厚さは、基材における第1の領域側の端部に向けて薄くなっていてもよい。
上述したポリオレフィン製微多孔膜は、非水電解液電池用セパレータであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン製微多孔膜捲回物によれば、よりスムーズにポリオレフィン製微多孔膜を繰り出すことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態(以下、「本実施形態」と略記する。)について説明する。以下の説明において、同一の要素には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、本実施形態に係るポリオレフィン製微多孔膜捲回物の一実施形態を示す斜視図である。図1(a)は、ポリオレフィン製微多孔膜捲回物においてポリオレフィン製微多孔膜が一部繰り出された状態を模式的に示しており、図1(b)は、ポリオレフィン製微多孔膜がほぼ全て繰り出された状態を模式的に示している。
図1(a)及び図1(b)に示したポリオレフィン製微多孔膜捲回物(以下、捲回物とも称す)10は、長尺のポリオレフィン製微多孔膜(以下、微多孔膜とも称す)12が巻芯14に複数回巻き付けられて構成されている。巻芯14としては図1(a),(b)示すように管が例示される。微多孔膜12は、ポリオレフィンからなる膜であり、複数の微細な孔12aが形成されている。図1(a)及び図1(b)では、孔12aは模式的に示している。また、他の図では孔12aは省略している。図1(a)及び図1(b)に示すように、長尺の微多孔膜12の一端12bが捲回物10からの繰出し端であり、微多孔膜12において一端12bと反対側の他端12cが巻芯14に固定される固定端である。他端12cは、捲回物10から微多孔膜12を繰り出して使用する場合において、微多孔膜12の終わりであるため、繰り出し時の終端でもある。
微多孔膜12は、例えば種々の電池用セパレータとして好適に使用される。特にリチウムイオン二次電池のセパレータとして好適に使用される。本実施形態では、一例としてリチウムイオン二次電池のセパレータとして使用されるものとして説明する。本実施形態に用いられる微多孔膜12は、例えば以下のようにして作製することができる。
ポリオレフィンとしては、ポリオレフィン単独物及び2種類以上のポリオレフィン混合物を使用することができる。主たる成分のポリオレフィンとして、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。主たる成分以外のポリオレフィンとして、成膜性を損なうことなくまた本実施形態の要件を外さない範囲で、各種のポリオレフィンを配合することができる。例えば、孔閉塞特性の向上を目的したα―オレフィンコモノマーの含量が高い低融点ポリエチレンや、耐熱性の向上を目的としたポリプロピレン及びポリー4−メチル−1−ペンテン等を配合することができる。また、ポリオレフィン以外のポリマー材料や他の有機及び無機材料についても、電池用セパレータとしての性能を損なうことなく、成膜性を損なうことなく、そして本実施形態の要件を外さない範囲で配合することができる。使用されるポリオレフィン組成物には、必要に応じて、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の公知の添加剤を混合して使用できる。
これらのポリオレフィンに対して、その融点以上の温度で、可塑剤と呼ばれる溶媒に溶解し、得られた溶液を結晶化温度以下にまで冷却して高分子ゲルを生成し、該高分子ゲルを用いて成膜を行い(成膜工程)、得られた膜を延伸した(延伸工程)後、可塑剤を除去する(可塑剤除去工程)ことによってポリオレフィン製微多孔膜12を作製することができる。なお、後述するように、通常、シート状のポリオレフィン製微多孔膜を作製し、所定の幅に裁断して長尺の微多孔膜12とする。
ここでいう可塑剤は、その沸点以下の温度でポリオレフィンと均一な溶液を形成し得る有機化合物を意味し、その具体例として、デカリン、キシレン、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、デシルアルコール、ノニルアルコール、ジフェニルエーテル、n−デカン、n−ドデカン、パラフィン油などが挙げられる。また、可塑剤除去工程から再生した可塑剤を用いることもできる。
高分子ゲル中の可塑剤の割合は特に限定はされないが、好ましくは20%〜90%、より好ましくは50%〜80%である。可塑剤の割合を20%以上とすることは、適当な気孔率を有する微多孔膜12を得る観点から好ましい。一方、90%以下とすることは、熱溶液の粘度が低下してシートの連続成形が困難となるようなおそれを低減する観点から好ましい。
前述したように微多孔膜12はリチウムイオン二次電池のセパレータとして使用される。通常、リチウムイオン二次電池は製造コストダウンを目的として、負極、正極およびセパレータを高速で巻き取り生産されている。高速でリチウムイオン二次電池の巻き取り生産を行うため、使用されるセパレータの終わり、即ち、繰り出し時において微多孔膜12の終端に近づくと、巻取り装置が自動で装置を停止して微多孔膜12を交換することが一般的に行われている。
リチウムイオン二次電池の製造時の巻き取り装置を自動で停止するために、リチウムイオン二次電池用セパレータであり捲回物10を構成する微多孔膜12には、微多孔膜12の他端12cから一端12b側に2〜3m離した位置に微多孔膜12の終わりが近づいていることを表示するための表示テープ16が貼付されている。リチウムイオン二次電池の製造時の巻き取り装置は、この表示テープ16を検知することで、巻き取りを停止させることができるいようになっている。
すなわち、表示テープ16は、捲回物10から微多孔膜12を繰り出して使用するときにおいて、微多孔膜12の終わりが近づいていることを示すためのものである。なお、このような表示テープ16を、捲回物10から微多孔膜12を繰り出して使用するときにおいて、微多孔膜の繰り出しの停止位置を示すためのものとして使用することも可能である。
図2(a)は、ポリオレフィン製微多孔膜に貼付される表示テープの一実施形態を示す側面図である。図2(b)は、図2(a)に示した表示テープがポリオレフィン製微多孔膜に貼付された場合の側面図である。
図2(a)に示すように、表示テープ16は、略直方体形状の基材18の一面(主面)20に接着剤からなる接着層22が設けられて構成されている。基材18及び接着層22の材料としては、通常の粘着テープ等に使用される材料を使用することができる。例えば、基材18の材料としては、ポリプロピレンが例示され、接着層22を構成する接着剤の材料としては、アクリル系粘着剤が例示される。基材18の一面20は、所定方向に第1の領域20a、第2の領域20b及び第3の領域20cをこの順に有しており、第2の領域20bは所定方向において一面20の中心部分に位置する。接着層22は、第2の領域20b上に選択的に形成されている。換言すれば、一面20のうち接着層22が形成されている領域が第2の領域20bであり、他の2つの領域がそれぞれ第1及び第3の領域20a,20cとなる。なお、第2の領域20b上の接着層22の厚さは略均一である。
表示テープ16の所定方向の長さLは、15mm以上60mm以下が例示され、30mm以上50mm以下が好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池の生産時にセパレータである微多孔膜12を巻取る装置の検知器が正しく表示テープ16を検知することができる。また、長さLが長すぎると表示テープ16を貼付する際に微多孔膜12に皺が入ってしまう場合があるが、上記範囲では皺なども防止できる。このような長さを有する表示テープ16においては、第1及び第3の領域20a,20cの所定方向の長さl1,l2は0.1mm以上15mm以下が例示され、好ましくは1mm以上15mm以下、更に好ましくは3mm以上10mm以下である。また、表示テープ16の厚さdは5μm以上35μm以下が例示され、好ましくは10μm以上30μm以下である。厚さdは、図2(b)に示すように、第2の領域20bの位置での一面20に略直交する方向の長さである。
表示テープ16は、図2(b)に示すように、上記所定方向がポリオレフィン製微多孔膜12の長手方向に略一致し、第1の領域20aが巻芯14側に位置するように貼付されている。これにより、第1の領域20aが微多孔膜12の他端12c側に位置し、第3の領域20cが一端12b側に位置することになる。
上記表示テープ16は、例えば、基材18の一面20の全面に接着層22が形成されているいわゆる粘着テープからアセトンなどを使用して粘着テープの両端から粘着テープを構成する接着層を一定の幅で除去することで作製することができる。
上記捲回物10の製造方法の一例について説明する。図3(a)は、ポリオレフィン製微多孔膜捲回物の作製に用いるシート状のポリオレフィン製微多孔膜を模式的に示す平面図である。図3(b)は、図3(a)に示したシート状の微多孔膜から長尺の微多孔膜を製造する工程の一例を模式的に示す図面である。
捲回物10を製造する場合、先ず、図3(a)に示すようなシート状の微多孔膜24を作製する。次いで、微多孔膜24の一端24aから一定の距離、例えば、2〜3mの位置に予め準備していた表示テープ16を貼付する。図3(b)に示した表示テープ16では、表示テープ16の幅方向が前述した所定の方向である。次に、微多孔膜24をスリット機により所望の幅でスリットして複数本の長尺の微多孔膜12を得る。図3(b)ではスリット位置を一点鎖線で示している。そして、スリットして得られた微多孔膜12において表示テープ16が貼付された側の端側から巻芯14に巻き付けることでポリオレフィン製微多孔膜捲回物10を得ることができる。この場合、スリットされた後の微多孔膜12において表示テープ16が貼付された側の端が他端12cとなる。捲回物10の製造方法についてより詳細に説明する。
先ず、シート状のポリオレフィン製微多孔膜24の製造方法について、成膜工程、延伸工程及び可塑剤除去工程に分けて説明する。
[成膜工程]
成膜方法は特に限定されないが、例えば押出機に混合ポリオレフィン粉末と可塑剤とを供給し、両者を200℃程度の温度で溶融混錬した後、通常のハンガーコートダイから冷却ロールの上へキャストすることによって数十μmから数mmの膜厚のシートを連続的に成形することができる。
[延伸工程]
次に得られたシートを少なくとも一軸方向に延伸することによって延伸膜とする。延伸方法は特に限定はされないが、テンター法、ロール法、圧延法等が使用できる。このうち、テンター法による同時2軸延伸が好ましい。延伸温度は常温から高分子ゲルの融点までの温度、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは100〜130℃である。延伸倍率は面積による倍率で4〜400倍であり、好ましくは8〜200倍、さらに好ましくは16〜100倍である。延伸倍率が4倍以下ではセパレータとしての強度が不十分であり、400倍以上では延伸が困難であるだけでなく、得られた微多孔膜24(又は微多孔膜12)の気孔率が低い等の弊害が生じやすい。
[可塑剤除去工程]
次に、延伸膜から可塑剤を除去することによって微多孔膜24を得る。可塑剤の除去方法は特に限定されない。例えば可塑剤としてパラフィン油やジオクチルフタレートを使用する場合は、これらを塩化メチレンやメチルエチルケトン等の有機溶媒で抽出すればよいが、得られた微多孔膜24をその融点温度以下の温度で過熱乾燥することによってより十分に除去することもできる。また、例えば可塑剤としてデカリン等の低沸点化合物を使用する場合は、微多孔膜24の融点温度以下の温度で加熱乾燥するだけで除去することができる。低コストを実現するため、使用した有機溶剤は回収して再度可塑剤除去に使用してもよい。透過性を改善したり、寸法安定性を高めるため、以上述べた製法によって得られたポリオレフィン製微多孔膜24に、必要に応じて融点温度以下の温度で熱処理を施すことも好ましい。
上記のようにして得られたシート状の微多孔膜24に対して以下のスリット工程及び巻付け工程を施す。
[スリット工程]
図3(b)に示すように、微多孔膜24の一端24aから一定の距離離して表示テープ16を貼付する。次いで、シート状の微多孔膜12をスリット機にて所望の幅にスリットして複数本の長尺のポリオレフィン製微多孔膜12を得る。スリット機としては一般的に市販されているスリット機を用いることができる。
[巻付け工程]
上記スリット工程でスリットして得られた微多孔膜12を巻芯14に所定の張力で巻き付ける。巻芯14に巻きつける時の上記所定の張力としては0.2N/mmが例示される。
図1(a)及び図1(b)に示した捲回物10では、図2(a)に示したように表示テープ16の両端側に接着剤(例えば糊)がついていない領域を有するものを使用している。これにより、巻芯14に表示テープ16を巻き付けても接着層22を構成する接着剤が表示テープ16からはみ出ることが防止又は抑制されている。
そのため、捲回物10において微多孔膜12のうち表示テープ16が貼付されている領域近傍と、表示テープ16の一面20と反対側の面(外面)に接している領域とが接着することや、捲回物10に巻かれた微多孔膜12のうち表示テープ16外面に接する領域と表示テープ16の外面とが接着することが抑制又は防止される。その結果、捲回物10から微多孔膜12をスムーズに繰り出すことが可能となる。この作用効果について図4及び図5に示した従来の場合と比較して説明する。
図4(a)は、従来のテープの側面図である。図4(b)は、従来のテープが貼付されたポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。図5は、図4に示したテープが貼付されたポリオレフィン製微多孔膜の平面図である。なお、図5では、接着層を構成する接着剤がはみ出した状態を模式的に示している。
図4(a)に示すように、従来のテープ26は、基材18の一面20の全面に接着層22がほぼ均一な厚さで形成されている。このテープ26のポリオレフィン製微多孔膜12への貼付の直後は、図4(b)に示すように接着層22はテープ26からはみ出すことはない。しかしながら、ポリオレフィン製の微多孔膜12が粘性を有するため、その影響で巻芯14に捲回された後、徐々に縮んでしまう。そのため、図5に示すように、貼付されたテープ26から糊等の接着剤からなる接着層22のはみ出しが生じ易い。微多孔膜が粘性を示すことにより捲回物に巻き締まりが発生し、微多孔膜12の一端12b側から(すなわち、テープ26のうち繰り出し方向に対して終端から遠い側)から接着層22のはみ出しが生じ易い。その結果、表示テープ26の外面(一面20と反対側の面)に接する微多孔膜12とはみ出した接着層22とが接着される。また、巻芯14に巻かれた微多孔膜12のうち表示テープ26外面に接する領域と表示テープ26外面とが接着されることなどが生じる。
これに対して、図2(a)に示した表示テープ16を使用した場合、表示テープ16の両端において接着剤がついていない領域が存在するため、表示テープ16が貼付された微多孔膜12が巻芯14に巻かれても接着層22が表示テープ16からはみ出すことが抑制又は防止される。そのため、捲回物10内で微多孔膜12同士の接着や、微多孔膜12と表示テープ16の外面との接着が抑制又は防止されるので、表示テープ16の位置までポリオレフィン製微多孔膜12をスムーズに繰り出すことができる。その結果、捲回物10をリチウムイオン二次電池の生産に使用したとしても、リチウムイオン二次電池を効率的に生産することが可能である。
なお、表示テープ16を構成する接着層22を小さくしすぎると、接着剤の量が少なく成りすぎて表示テープ16が剥がれてしまったり、表示テープ16に皺がでて微多孔膜12に皺が転写されたりする場合がある。そのため、図2(a)に示した表示テープ16において、第1及び第3の領域20a,20cの所定方向の長さl1,l2は、先に例示した長さのものが好ましい。
本実施形態では、表示テープ16の一実施形態として図2に示したものを例示したが、捲回物10を構成する微多孔膜12に貼付される表示テープは、図6〜図8に示すものを使用することも可能である。
図6(a)は、表示テープの第2の実施形態の側面図である。図6(b)は、図6(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。
図6(a)に示す表示テープ28は、基材18の一面20のうち第1及び第2の領域20a,20bに接着層22が形成されている点で、図2(a)に示した表示テープ16の構成と相違する。なお、第1及び第2の領域20a,20b上の接着層22の厚さはほぼ均一である。このテープ28では、第3の領域20cに接着剤(例えば、糊)が付けられていないことになる。そして、テープ28の微多孔膜12への貼付の方法は、図2(b)に示した場合と同様である。すなわち、第3の領域20cが他端12cから遠い側になるように貼付する。図6(a)に示した表示テープ28の場合には、一面20は、第3の領域20cとそれに隣接する他の領域とから構成されているものとみなすこともできる。
表示テープ28を使用した時も表示テープ28に接着剤が付けられていない領域が存在するため、表示テープ28からの接着層22(或いは接着剤)のはみ出しが抑制又は防止される。そして、前述したように、他端12cから遠い側の方が接着層22のはみ出しが生じ易い傾向にあるため、図6(a)に示す表示テープ28を図6(b)に示すように微多孔膜12に貼付することで、捲回物10内で微多孔膜12同士の接着や、微多孔膜12と表示テープ16の外面との接着が抑制又は防止することができる。よって、微多孔膜12を表示テープ28の位置までスムーズに繰り出すことが可能である。その結果、図2(a)に示した表示テープ16を使用した場合と同様に、捲回物10をリチウムイオン二次電池の生産に好適に使用することができる。
図7(a)は、表示テープの第3の実施形態の側面図である。図7(b)は、図7(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。
図7(a)に示した表示テープ30は、基材18の一面20の全面に接着層22が形成されている点で、図2(a)に示した表示テープ16と相違する。この表示テープ30では、第1及び第3の領域20a,20cの接着層22の厚さは基材18の端部18a,18bに向けて薄くなっている。換言すれば、接着層22が端部18a,18bに向けて傾斜している。そのため、第1及び第3の領域20a,20cの接着層22の厚さは、第2の領域20bの接着層22の厚さより薄い。表示テープ30の微多孔膜12への貼付の方法は、図2(b)に示した場合と同様である。すなわち、第3の領域20cが他端12cから遠い側になるように貼付する。
表示テープ30が有する接着層22の厚さが、基材18の両端部18a,18bに向けてそれぞれ薄くなっていることから、テープ28の両端部近傍での接着剤の量が少なくなっている。そのため、図4に示したように接着層22の厚さが一定である場合に比べて、表示テープ30からの接着層22(或いは接着剤)のはみ出しが抑制又は防止される。これにより、捲回物10内で微多孔膜12同士の接着や、微多孔膜12と表示テープ16の外面との接着が抑制又は防止されるので、微多孔膜12を表示テープ30の位置までスムーズに繰り出すことができる。その結果、図2(a)に示した表示テープ16の場合と同様に、捲回物10をリチウムイオン二次電池の生産に好適に使用することができる。
図8(a)は、表示テープの第4の実施形態の側面図である。図8(b)は、図8(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。
図8(a)に示した表示テープ32は、基材18の一面20の第1及び第2の領域20a,20bの接着層22の厚さが一定であり、第3の領域20c上の接着層22の厚さが基材18の端部18bに向けて薄くなっている点で、図7(a)に示した表示テープ30と相違する。この場合、第3の領域20cの接着層22の厚さが、第2の領域20bの接着層22の厚さより薄い。表示テープ32の微多孔膜12への貼付の方法は、図2(b)や図7(b)に示した場合と同様である。すなわち、第3の領域20cが他端12cから遠い側になるように貼付する。図8(a)に示した表示テープ32の場合、一面20は、第3の領域20cとそれに隣接する他の領域とから構成されているものとみなすこともできる。
前述したように、他端12cから遠い側の方が接着層22のはみ出しが生じ易い傾向にある。よって、図8(a)に示す表示テープ28を図8(b)に示すように微多孔膜12に貼付することで、図4に示したテープ26の場合に比べて表示テープ32からの接着層22のはみ出しが抑制又は防止される。これにより、捲回物10内で微多孔膜12同士の接着や、微多孔膜12と表示テープ16の外面との接着が抑制又は防止することができる。そのため、微多孔膜12を表示テープ32の位置までスムーズに繰り出すことが可能である。その結果、図2(a)に示した表示テープ16の場合と同様に、捲回物10をリチウムイオン二次電池の生産に好適に使用することができる。
次に、実施例及び比較例によって本実施形態を具体的に説明するが、これらは本実施形態の範囲を制限しない。ここで説明する実施例及び比較例では、ポリオレフィン製の微多孔膜12に貼付する表示テープ以外の条件(微多孔膜の製造方法や、試験方法など)は同じであるため、先ず、共通の条件について説明する。
[シート状微多孔膜の作製(製膜工程、延伸工程及び可塑剤除去工程)]
Mv27万のポリエチレン35重量%、Mv95万のポリエチレン65重量%の混合物を、タンブラーブレンダーを用いてドライブレンドし、ポリオレフィン組成物を得た。得られた組成物30重量%と流動パラフィン70重量%を、二軸押し出し機にて均一な溶融混練を行い、ポリエチレン溶融混練物を得た。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数170rpm、吐出量15kg/hrで行った。続いて、溶融混練物を、220℃に保持されたT−ダイ(幅250mm)を用い、溶融混練物をシート状に押し出した。表面温度60℃に制御された金属ロールで溶融混練物を圧着、冷却することにより、厚み1000μmの厚み安定性に優れたゲルシートを得た。
次に同時ニ軸延伸機を用いて、延伸温度125℃で7×7倍に延伸し、続いて、メチルエチルケトン槽に導き、メチルエチルケトン中に充分に浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、その後メチルエチルケトンを乾燥除去した。
さらに、テンター延伸機で、横方向に120℃で1.5倍延伸を行い、125℃で熱固定を行い、厚さ18μmのシート状の微多孔膜24を得た。
[長尺の微多孔膜の作製(スリット工程)]
上記のようにして作製したシート状の微多孔膜24の所定位置に表示テープを貼付し、個別駆動スリッターで巾50mmにスリットして複数本の微多孔膜12を得た。
[捲回物の作製(巻付け工程)]
スリット工程で得られた長尺の微多孔膜12を外径6インチのABSの管(巻芯14)に0.2N/mmの張力で1000mの長さを捲回し、ポリオレフィン製微多孔膜捲回物とした。
上記のようにして得られた捲回物からポリオレフィン製微多孔膜12を繰り出してリチウムイオン二次電池を生産する場合を想定し、捲回物において、微多孔膜12の巻き終わり自動検出のために貼付する表示テープを挟んで巻芯14の径方向に隣接する2層の密着による捲回機での急停止トラブルの程度については、以下の試験方法に基づいて測定した。
[表示テープ外側の微多孔膜との密着性評価方法]
巻付け工程にて0.2N/mmの張力で巻芯14に巻きつけた10個のポリオレフィン製微多孔膜捲回物を40℃のオーブン中に24時間保管し、オーブンから取り出して24時間室温にて放置する。その後、表示テープから1mまでポリオレフィン製微多孔膜12を繰り出して切断する。表示テープから先の1mを自重で落とし、表示テープが1m分の微多孔膜12の自重で剥がれれば良好、自重で剥がれなければ不良と判断した。
(実施例1)
実施例1では、表示テープとして図2(a)に示した表示テープ16を使用した場合について試験を行った。表示テープ16は次のようにして準備した。すなわち、30mm幅で厚さ55μmである日東電工社製ポリプロピレン粘着テープ(No.3703DF緑)について、粘着テープの幅方向(所定方向)について粘着テープの両端から5mmの糊(接着剤)についてアセトンを用いて拭き取り、粘着テープの中央部(第2の領域20b)20mmについてのみ糊が塗布された粘着テープを作成し、これを表示テープ16として使用した。なお、上記粘着テープの幅とは、図3(b)に示す表示テープ16の長手方向に直交する方向である。また、アセトンにより糊(接着剤)がふき取られた領域が第1及び第3の領域20a,20cに対応する。その後、上述した方法に即し、表示テープ外側の微多孔膜との密着性を評価した。結果を下表1に示す。
(実施例2)
実施例2では、図6(a)に示した表示テープ28を使用した場合について試験を行った。使用する表示テープ28は次のようにして準備した。すなわち、30mm幅で厚さ55μmである日東電工社製ポリプロピレン粘着テープ(No.3703DF緑)について、テープ幅方向について一方の粘着テープの端から5mmの糊についてアセトンを用いて拭き取り、粘着テープの片端のみ糊が付着していない粘着テープを作成し、表示テープ28とした。スリット時にスリット前の微多孔膜24に表示テープ28を貼付する際に、糊の着いていない表示テープ28の端が捲回物10の繰出し端側になるように貼付した。なお、アセトンにより糊(接着剤)がふき取られた領域が第3の領域20cに対応し、一面20において他の領域が第1及び第2の領域20a,20bからなる領域に対応する。その後、上述した方法に即し、表示テープ外側の微多孔膜との密着性を評価した。結果を下表1に示す。
(実施例3)
実施例3では、図7(a)に示した表示テープ30を使用した場合について試験を行った。使用する表示テープ30は次のようにして準備した。すなわち、30mm幅で厚さ55μmである日東電工社製ポリプロピレン粘着テープ(No.3703DF緑)について、粘着テープ方向について粘着テープ端から5mmの糊についてアセトンとカッターナイフを用いて、粘着テープの端部に近づくにつれて糊(接着剤)の量が減り、端部では糊が付着していない粘着テープを作製し、これを表示テープ30とした。なお、アセトン等により糊(接着剤)の量を調整した領域が第1及び第3の領域20a,20cに対応する。その後、上述した方法に即し、表示テープ外側の微多孔膜との密着性を評価した。結果を下表1に示す。
(実施例4)
実施例4では、図8に示した表示テープ32を使用した場合について試験を行った。使用する表示テープ32は次のようにして準備した。すなわち、30mm幅で厚さ55μmである日東電工社製ポリプロピレン粘着テープ(No.3703DF緑)について、粘着テープの幅方向について一方の粘着テープ端から5mmの糊についてアセトンとカッターナイフを用いて、粘着テープ端部に近づくにつれて糊の量が減り、端部では糊が付着していない粘着テープを作成し、表示テープ32とした。スリット時にスリット前の微多孔膜12に表示テープ32を貼付する際に、傾斜的に糊の着いている表示テープ32端が微多孔膜捲回物10の巻き外側になるように貼付した。なお、アセトン等により糊(接着剤)の量を調整した領域が第3の領域20cに対応する。その後、上述した方法に即し、表示テープ外側の微多孔膜との密着性を評価した。結果を下表1に示す。
(比較例1)
比較例1では、図4に示した表示テープ26を使用した場合について試験を行った。表示テープ26としては30mm幅であり総厚55μmである日東電工社製ポリプロピレン粘着表示テープ(No.3703DF緑)を使用した。その後、上述した方法に即し、表示テープ外側の微多孔膜との密着性を評価した。結果を下表1に示す。
Figure 0005160314

表1の結果より、実施例1〜4の場合の方が比較例1より良好率が高い、すなわち、密着性が低減していることがわかる。その結果、実施例1〜4で使用した表示テープ16を貼付したポリオレフィン製微多孔膜12が巻かれた捲回物10により、例えば、リチウムイオン二次電池の生産をより効率的に実施することができる。
以上、本実施形態及びその実施例について説明したが、本実施形態は上述した形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々変形することができる。
捲回物10は、リチウムイオン二次電池といった非水電解液電池の生産に用いるだけではなく、例えば、リチウム一次電池、その他の非水電解液電池、水系電解液電池等に使用してもよい。また、表示テープ16,28〜32は、市販の粘着テープの糊の一部をアセトンやカッターナイフ等で除去することにより作製するものとしたが、図2,図6〜図9に示したように、基材18上に接着層22を形成してもよい。
本実施形態に係るポリオレフィン製微多孔膜捲回物の一実施形態を示す斜視図である。 図2(a)は、ポリオレフィン製微多孔膜に貼付される表示テープの一実施形態を示す側面図である。図2(b)は、図2(a)に示した表示テープがポリオレフィン製微多孔膜に貼付された場合の側面図である。 図3(a)は、ポリオレフィン製微多孔膜捲回物の作製に用いるシート状のポリオレフィン製微多孔膜の平面図である。図3(b)は、図3(a)に示したシート状の微多孔膜から長尺の微多孔膜を製造する工程の一例を示す図面である。 図4(a)は、従来のテープの側面図である。図4(b)は、従来のテープが貼付されたポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。 図5は、図4に示したテープが貼付されたポリオレフィン製微多孔膜の平面図である。 図6(a)は、表示テープの第2の実施形態の側面図である。図6(b)は、図6(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。 図7(a)は、表示テープの第3の実施形態の側面図である。図7(b)は、図7(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。 図8(a)は、表示テープの第4の実施形態の側面図である。図8(b)は、図8(a)に示した表示テープを貼付したポリオレフィン製微多孔膜の側面図である。
符号の説明
10…ポリオレフィン製微多孔膜捲回物、12…ポリオレフィン製微多孔膜、12b…一端(繰出し端)、12c…他端(一端)、14…巻芯、16,28,30,32…表示テープ、18…基材、18a…基材の第1の領域側の端部、18b…基材の第3の領域側の端部、20…一面(主面)、20a…第1の領域、20b…第2の領域、20c…第3の領域、22…接着層。

Claims (6)

  1. 長尺の蓄電デバイス用セパレータであるポリオレフィン製微多孔膜が巻芯に捲回されてなるポリオレフィン製微多孔膜捲回物であって、
    前記ポリオレフィン製微多孔膜には、前記ポリオレフィン製微多孔膜の繰り出しの停止位置を示すためのテープが、前記捲回物における前記ポリオレフィン製微多孔膜の繰出し端と反対側の他端から前記繰出し端側に離して貼付されており、
    前記ポリオレフィン製微多孔膜に貼付される前記テープは、
    所定方向に第1の領域、第2の領域及び第3の領域をこの順に有する主面を有する基材と、
    前記主面に設けられ接着剤からなる接着層と、
    を含み、
    前記第3の領域上の前記接着層の厚さは、前記第2の領域上の前記接着層の厚さより薄く且つ0以上であり、
    前記テープは、前記所定方向が前記ポリオレフィン製微多孔膜の長手方向一致し、前記第3の領域が前記繰出し端側に位置するように前記ポリオレフィン製微多孔膜に貼付されている、
    ポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
  2. 前記接着層は、前記第1及び第2の領域上に設けられており、前記第3の領域には設けられていない、
    請求項1に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
  3. 前記接着層は、前記第2の領域上にのみ設けられている、
    請求項1に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
  4. 前記接着層の前記第3の領域上の厚さは、前記基材における前記第3の領域側の端部に向けて薄くなっている、
    請求項1に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
  5. 前記接着層の前記第1の領域上の厚さは、前記基材における前記第1の領域側の端部に向けて薄くなっている、
    請求項4に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
  6. 前記ポリオレフィン製微多孔膜は、非水電解液電池用セパレータである、請求項1〜5の何れか一項に記載のポリオレフィン製微多孔膜捲回物。
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