JP5160179B2 - 銅材連続製造方法 - Google Patents

銅材連続製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5160179B2
JP5160179B2 JP2007262002A JP2007262002A JP5160179B2 JP 5160179 B2 JP5160179 B2 JP 5160179B2 JP 2007262002 A JP2007262002 A JP 2007262002A JP 2007262002 A JP2007262002 A JP 2007262002A JP 5160179 B2 JP5160179 B2 JP 5160179B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten copper
copper
gas
specific gravity
argon gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007262002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009090310A (ja
Inventor
徳和 石田
芳明 服部
訓 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2007262002A priority Critical patent/JP5160179B2/ja
Publication of JP2009090310A publication Critical patent/JP2009090310A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5160179B2 publication Critical patent/JP5160179B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、溶解炉から送られた溶銅を樋を経由してタンディッシュに移送し、該タンディッシュから連続鋳造機に供給して、銅材を連続的に製造する方法に係り、特に、溶銅中の脱ガス処理技術に関する。
溶銅中に含まれる酸素や水素は、鋳造した後の銅材にピンホールやブローホール等の欠陥を生じさせ易い。このため、銅を溶解して、その溶銅を鋳造するまでの間に脱ガス処理をするようにしている。
この脱ガス処理しながら銅材を連続して製造する方法として、特許文献1、2に示す方法がある。
特許文献1に記載の方法は、銅原料を溶解する溶解炉から出湯された溶銅を保持炉内で一時保持した後、連続鋳造機に送って連続的に銅材を製造しており、保持炉の前後等で、溶銅中に炭素部材を浸漬したり、溶銅中に不活性ガスをバブリングしたりすることにより、溶銅中の酸素や水素を除去する脱ガス処理がなされている。
また、特許文献2に記載の方法では、シャフト炉などの大型の溶解炉にベルトホイール式連続鋳造機が接続され、溶解炉からの溶銅を連続鋳造圧延して、銅線を大量生産することができるものである。この場合も、溶解炉から保持炉を経由してタンディッシュまでの間の樋の中に堰が設けられ、溶銅が堰を通過する際の攪拌作用によって脱ガスされるようになっている。
特開2000−328152号公報 特開2001−314950号公報
いずれの従来技術も、銅原料を溶解しながら連続的に鋳造する設備の中で脱ガス処理するものであるが、溶解炉から鋳造機までの間の限られた樋等の中で、しかも連続的に流れてくる溶銅に対して脱ガス処理するものであるため、その脱ガスには限界がある。これを改善するには、樋の横幅や長さを大きくするなどにより、樋の雰囲気に接触する溶銅の表面積を大きくしたり、製造速度を落として樋等における滞留時間を長くしたりすることが考えられるが、設備の大型化や生産性の低下を招くことになる。
本発明は、前記事情に鑑みて提案されたもので、設備の大型化や生産性の低下を招くことなく、溶解炉から連続鋳造しながら効率的に脱ガス処理することを目的とする。
本発明は、溶解炉から送られた溶銅を樋を経由してタンディッシュに移送し、該タンディッシュから連続鋳造機に供給して、銅材を連続的に製造する方法であって、前記樋を流れる溶銅の上方の雰囲気中に、窒素ガスとアルゴンガスを別々に注入することによって、溶銅の表面にアルゴンガスの層を形成し、前記アルゴンガスの層の上方の雰囲気が窒素ガス雰囲気とされていることを特徴とする。
つまり、樋の雰囲気中に比重の異なる複数の不活性ガスを注入すると、これら不活性ガスの比重分離により、樋の雰囲気の下側に比重の大きい不活性ガスが流れ、雰囲気の上側には比重の小さい不活性ガスが流れることになる。言い換えれば、溶銅の表面が比重の大きい不活性ガスの層によって覆われた状態となるのである。そして、溶銅から放出されたガスは、比重が小さい水素や一酸化炭素が主体であり、比重の大きい不活性ガスの層を通過して比重の小さい不活性ガス雰囲気中に混入されるが、比重の大きい不活性ガスの層が溶銅表面に対する封止層となり、抜けたガスが溶銅表面に再接触することが防止される。一方、溶銅表面は常にフレッシュな不活性ガスの層と接触することから、ガスの放出が促進されることになる。
この場合、前記複数の不活性ガスとして、窒素ガスとアルゴンガスを用いるとよく、アルゴンガス(比重1.38)が溶銅表面を覆う層となり、窒素ガス(比重0.967)がその上方に充満することになる。
本発明によれば、比重の大きい不活性ガスによって溶銅の表面を覆って封止するので、一旦溶銅から放出され比重の小さい不活性ガス雰囲気に混入されたガスは、再び溶銅と接触することが防止されるとともに、溶銅表面は常にフレッシュな不活性ガスの層と接触するから、ガスの放出が促進され、効率的に脱ガス処理することができる。その結果、溶解炉から鋳造機までの樋の幅や長さを大きくする必要もないので、設備の大型化や生産性の低下を招くことなく、溶解炉から連続鋳造しながら効率的に脱ガス処理することができる。
以下、本発明の銅材連続製造方法の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
この実施形態は、銅材として銅線を連続的に製造する方法であり、まず、その製造装置について説明する。
本実施形態の製造装置1は、その主要部が、溶解炉Aと、保持炉Bと、樋Dと、ベルトホイール式連続鋳造機Eと、圧延機Fと、コイラーGとに大別構成されている。
溶解炉Aとしては、円筒形の炉本体を有する、例えばシャフト炉が好適に用いられている。溶解炉Aの下部には、円周方向に複数のバーナー(図示略)が、上下方向に多段状に設けられている。この溶解炉Aでは、還元性の雰囲気で燃焼が行われて、いわゆる低酸素銅の溶銅がつくられる。還元性の雰囲気は、例えば、燃料ガスと空気との混合ガスにおいて、燃料比を高めることで得られる。
保持炉Bは、溶解炉Aから出湯された溶銅を一時保持し、下流側への溶銅の供給量を一定に制御するためのものである。この保持炉Bには、バーナー等の加熱手段を備えられており、保持した溶銅が温度低下しないようにしている。また、炉内は、バーナーの燃料比を高める等により還元性雰囲気とされている。
樋Dは、保持炉Bとタンディッシュ2との間を連結し、溶銅を不活性ガスでシールして脱ガス処理しながらタンディッシュ2まで移送するものである。この場合、不活性ガスとしては、窒素(N)とアルゴンガス(Ar)とが用いられており、これら不活性ガスを樋Dの溶銅の上方空間に注入するための注入口3,4が樋Dに長さ方向に適宜の間隔をおいて複数設けられている。これら注入口3,4は、アルゴンガスと窒素ガスとではこれらを別々に注入できるように注入個所を異ならせて配置されており、樋Dの全長のうち中流位置から下流位置の間で例えば2箇所にアルゴンガス注入口3が設けられ、樋Dの上流位置、中流位置、下流位置の例えば5箇所に分散して窒素ガス注入口4が設けられている。両ガスの量の比率は、Ar:N=(3〜5):12が好ましい。例えば、アルゴンガスが30〜50l/分の流量で注入され、窒素ガスが120ml/分の流量で注入される。
前記タンディッシュ2には、溶銅の流れ方向の終端に注湯ノズル9が設けられており、タンディッシュ2からの溶銅がベルトホイール式連続鋳造機Eへ供給されるようになっている。
前記ベルトホイール式連続鋳造機Eは、周回移動する無端ベルト11と、この無端ベルト11に円周の一部を接触させて回転する鋳造輪12とにより構成される。鋳造機Eは、さらに圧延機Fと連結されている。
圧延機Fは、鋳造機Eから出た鋳造母線材21を圧延するものである。この圧延機Fは、探傷器14を介して、コイラーGに連結されている。
次に、このように構成した製造装置1を使用して線材22を製造する方法について説明する。
まず、溶解炉Aに電気銅などの銅原料を装入し、この銅原料をバーナの燃焼によって溶解して溶銅を得る。このとき、溶解炉A内を還元性雰囲気とし、低酸素状態の溶銅を製造する。
溶解炉Aで得られた溶銅は保持炉Bで一旦保持されることにより、一定の流量に制御された状態で移送される。
樋Dを経由して溶銅を送るのであるが、この樋Dの中には、前述したようにアルゴンガスと窒素ガスとが供給されており、窒素ガスに比べてアルゴンガスの比重が大きいことから、これらの比重分離によって溶銅の表面にはアルゴンガスの層が形成され、そのアルゴンガスの層の上方の雰囲気が窒素ガス雰囲気となる。
そして、この脱ガス処理された溶銅がタンディッシュ2に送られ、該タンディッシュ2で、必要に応じて添加元素が加えられた後、タンディッシュ2からベルトホイール式連続鋳造機Eに注入されて連続的に鋳造され、ベルトホイール式連続鋳造機Eを出たところで鋳造母線材21に成形される。この鋳造母線材21は、圧延機Fによって圧延されて、線材22となり、探傷器14により傷の有無が検知された後、ワックス等の潤滑油を塗布されながらコイラーGに巻回される。
このような連続製造において、樋Dの雰囲気中に注入されるアルゴンガスと窒素ガスとは、アルゴンガスが比重1.38、窒素ガスが比重0.967で、両者の比重が異なることから、溶銅上の雰囲気の下側に比重の大きいアルゴンガスが層状となって流れ、雰囲気の上側には比重の小さい窒素ガスが流れることになる。このため、溶銅の表面は、比重の大きいアルゴンガスの層によって覆われた状態となる。
そして、溶銅から放出されるガスは、比重が小さい水素(比重0.07)や一酸化炭素(比重0.967)が主体であり、溶銅表面のアルゴンガスの層を通過して、その上の窒素ガス雰囲気中に混入され、この窒素ガスとともに上流に流されて排出される。また、溶銅の表面は比重の大きいアルゴンガスの層によって覆われていることから、溶銅から一旦放出され窒素ガス雰囲気に混入した一酸化炭素等のガスは、再びアルゴンガスの層を通過して溶銅に接触することがなく、確実に排出される。一方、放出した一酸化炭素が溶銅の表面にとどまってしまうと、その一酸化炭素の酸素成分と溶銅中の酸素とが平衡して、新たに溶銅中の酸素を放出することが困難になるが、溶銅の表面が常にフレッシュなアルゴンガスの層と接触していることから、ガスの放出が促進されることになる。
なお、本発明においては、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、樋を流れる溶銅の表面にカーボン製ボールを浮遊させてもよいし、さらにCO(一酸化炭素)ガスを注入して還元性雰囲気にしてもよい。この場合、COは比重が0.967であり、アルゴンガスの層の上を流通することになる。また、本発明はベルトホイール式連続鋳造機によって連続鋳造する場合以外にも、縦型連続鋳造機等によって連続鋳造する場合も適用可能である。
本発明の一実施形態である銅材製造方法に使用される製造装置を概略的に示した構成図である。
符号の説明
1 銅材製造装置
A 溶解炉
B 保持炉
D 樋
E ベルトホイール式連続鋳造機
F 圧延機
G コイラー
2 タンディッシュ
3 アルゴンガス注入口
4 窒素ガス注入口
5 バブリングガス注入口
9 注湯ノズル

Claims (1)

  1. 溶解炉から送られた溶銅を樋を経由してタンディッシュに移送し、該タンディッシュから連続鋳造機に供給して、銅材を連続的に製造する方法であって、
    前記樋を流れる溶銅の上方の雰囲気中に、窒素ガスとアルゴンガスを別々に注入することによって、溶銅の表面にアルゴンガスの層を形成し、前記アルゴンガスの層の上方の雰囲気が窒素ガス雰囲気とされていることを特徴とする銅材連続製造方法。
JP2007262002A 2007-10-05 2007-10-05 銅材連続製造方法 Active JP5160179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007262002A JP5160179B2 (ja) 2007-10-05 2007-10-05 銅材連続製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007262002A JP5160179B2 (ja) 2007-10-05 2007-10-05 銅材連続製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009090310A JP2009090310A (ja) 2009-04-30
JP5160179B2 true JP5160179B2 (ja) 2013-03-13

Family

ID=40662826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007262002A Active JP5160179B2 (ja) 2007-10-05 2007-10-05 銅材連続製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5160179B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2689540B2 (ja) * 1988-11-21 1997-12-10 三菱マテリアル株式会社 低酸素含有銅の製造方法及び製造装置
JP3152075B2 (ja) * 1994-08-08 2001-04-03 日立電線株式会社 銅の連続鋳造方法およびその装置
JP3651386B2 (ja) * 2000-02-24 2005-05-25 三菱マテリアル株式会社 銅線の製造方法及び製造装置
JP4240768B2 (ja) * 2000-07-07 2009-03-18 三菱マテリアル株式会社 無酸素銅線の製造方法、製造装置、及び無酸素銅線
JP4182429B2 (ja) * 2003-11-14 2008-11-19 三菱マテリアル株式会社 Cr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法
JP4593397B2 (ja) * 2005-08-02 2010-12-08 古河電気工業株式会社 回転移動鋳型を用いた連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009090310A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8251128B2 (en) Method of producing copper alloy wire
JP2010188362A (ja) Cu−Mg系荒引線の製造方法及びCu−Mg系荒引線の製造装置
JP4747689B2 (ja) 銅合金の連続製造方法
JP2009226419A (ja) 銅または銅合金線材の製造方法および銅または銅合金線材
JP3552043B2 (ja) ベルト&ホイール式連続鋳造圧延法による無酸素銅線材の製造方法および銅合金線材の製造方法
JP5160179B2 (ja) 銅材連続製造方法
JP2001297629A (ja) 耐密着性無酸素銅荒引線、その製造方法及び製造装置
JP2020032442A (ja) 溶鋼の鋳造方法
JP4240768B2 (ja) 無酸素銅線の製造方法、製造装置、及び無酸素銅線
JP3651386B2 (ja) 銅線の製造方法及び製造装置
CN107530769B (zh) 使用结晶器保护渣的连铸方法,及使用该方法制造的板坯
JP2005105326A (ja) 被覆金属線の製造方法及び製造装置
CN104907540B (zh) 一种带钢水分流器的电渣液态浇注连铸坯的方法
FR2591135A1 (fr) Procede ameliore de reglage des conditions de coulee en continu.
JP4998734B2 (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
TW202122178A (zh) 鋼水的鑄造方法、連續鑄造鑄片的製造方法以及軸承用鋼材的製造方法
JP3674499B2 (ja) 銅メッキ用含リン銅母材の製造方法及びその製造装置
JP3817188B2 (ja) スカム堰およびスカム堰を有した双ドラム式連続鋳造機による薄肉鋳片の製造方法
US10718037B2 (en) Copper alloy material and production method therefor
JP2005144492A (ja) Cr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法
JP6672909B2 (ja) 銅合金材の製造装置
RU2637454C1 (ru) Способ совмещенного литья и прокатки медных сплавов из медных ломов
JP2020157351A (ja) 鋳造材の製造方法
KR102098443B1 (ko) 구리 주괴, 구리 선재, 및 구리 주괴의 제조 방법
JP4325527B2 (ja) ベルトホイール式連続鋳造機、ベルトホイール式連続鋳造機用リングモールド、荒引線の製造装置及び製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120511

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5160179

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3