JP5159138B2 - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5159138B2
JP5159138B2 JP2007085104A JP2007085104A JP5159138B2 JP 5159138 B2 JP5159138 B2 JP 5159138B2 JP 2007085104 A JP2007085104 A JP 2007085104A JP 2007085104 A JP2007085104 A JP 2007085104A JP 5159138 B2 JP5159138 B2 JP 5159138B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
fuel cell
cathode
fuel
cell according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007085104A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008243705A (ja
Inventor
隆博 礒野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2007085104A priority Critical patent/JP5159138B2/ja
Priority to US12/056,028 priority patent/US20080241624A1/en
Publication of JP2008243705A publication Critical patent/JP2008243705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5159138B2 publication Critical patent/JP5159138B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Power Sources (AREA)

Description

本発明は、カソードの表面に生成された水を除去する機構を備えた燃料電池に関する。
自然対流式可搬型燃料電池は、燃料極であるアノードと、酸化剤極であるカソードと、これらの間に設けられた固体高分子膜を備え、アノードには燃料としての水素が、カソードには酸化剤としての酸素が供給され、固体高分子膜を介して水素と酸素が電気化学反応をして、発電する構成となっている。
このような燃料電池のカソードでは水素と酸素が反応し、カソードの表面には水が生成される。
生成された水がカソードの表面に滞留すると、カソードが酸素を取り込みにくくなり、燃料電池の発電効率が低下する。
そこで、燃料電池に吸水シートを設け、この吸水シートの一端をカソードの端部に配置し、カソードで生成された水を吸水シートの一端から毛細管現象を利用して吸水させ、吸水シートの他端から外部へ排出させる燃料電池が提案されている。(特許文献1)
特開2004−165002号公報
しかしながら、この燃料電池によると、カソードの端部から水を吸収するだけで、カソードの表面全体に生成された水を十分に除去することができなく、燃料電池の出力が低下するおそれがある。
本発明は、上記事実を考慮して、カソードの表面に生成された水を除去することが課題である。
本発明の請求項1に係る燃料電池は、燃料極であるアノードと、酸化剤極であるカソードと、前記アノードおよび前記カソードの間に配置された固体高分子膜と、を備える燃料電池セルと、前記カソードの表面に生成された水を集める集水部と、水を吸水する吸水部材と、前記吸水部材を前記集水部に沿って移動させる移動手段と、前記移動手段による前記吸水部材の移動範囲で、かつ、前記カソードの表面に対して外側の位置に配置され、前記吸水部材が吸水した水をスクイズするスクイズ手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、アノードには燃料としての水素が供給され、カソードには酸化剤としての酸素が供給され、固体高分子膜を介して電気化学反応を起こさせることで燃料電池セルが発電する。
ここで、燃料と酸素の電気化学反応によってカソードの表面には水が生成される。
しかし、集水部がカソードの表面に生成された水を集め、さらに、移動手段が吸水部材を集水部に沿って移動させるため、カソードの表面に生成された水を吸水して除去することができる。
本発明の請求項2に係る燃料電池は、請求項1記載において、前記カソードの表面には、撥水性を有する撥水部と、前記集水部として親水性を有する親水部と、が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、カソードの表面に設けられた撥水部が、カソードの表面に生成された水をはじき、撥水部によってはじかれた水は、集水部としての親水性を有する親水部に集まる。
そして、移動手段が吸水部材を親水部に沿って移動させるため、カソードの表面に生成されて親水部に集められた水を吸水して除去することができる。
本発明の請求項3に係る燃料電池は、請求項1記載において、前記カソードには前記集水部へ向って傾斜する斜面が形成されることを特徴とする。
上記構成によれば、カソードには集水部へ向って傾斜する斜面が形成されているため、カソードの表面に生成された水は重力により集水部に集められる。
本発明の請求項4に係る燃料電池は、請求項1記載において、前記集水部は、前記カソードに当接して前記カソードで生成された水を吸い取る吸取部材で構成されることを特徴とする。
上記構成によれば、集水部を構成する吸取部材は、カソードと当接してカソードで生成された水を毛細管現象を利用して吸い取る。
そして、移動手段が吸水部材を吸取部材に沿って移動させるため、カソードの表面に生成されて吸取部材に吸い取られた水を除去することができる。
本発明の請求項5に係る燃料電池は、請求項4記載において、前記カソードには前記吸取部材へ向って傾斜する斜面が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、カソードには吸取部材へ向って傾斜する斜面が形成されているため、カソードの表面に生成された水は重力と毛細管現象を利用して吸取部材によって吸い取られる。
本発明の請求項6に係る燃料電池は、請求項1から5何れか1項記載において、前記移動手段は、前記吸水部材を前記集水部に沿ってガイドするガイド手段と、前記ガイド手段に沿って前記吸水部材を手動で移動させる手動操作部材と、を備えること特徴とする。
上記構成によれば、ガイド手段によってガイドされる吸水部材を手動操作部材によって集水部に沿って手動で移動させる。このため、適宜、カソードの表面に生成されて集水部に集められた水を除去することができる。
本発明の請求項7に係る燃料電池は、請求項1から5何れか1項記載において、前記アノードへ燃料を供給する燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジを収納する収納部と、を備え、前記移動手段は、前記収納部に移動可能に配置され、前記吸水部材と連結されたスライド部材と、前記収納部への前記燃料カートリッジの脱着動作を前記スライド部材の移動動作に変える動作変換手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、アノードへ水素を供給する燃料カートリッジが設けられており、この燃料カートリッジは、収納部に収納される。
また、吸水部材と連結されるスライド部材が、収納部に移動可能に配置されており、さらに、動作変換手段が、収納部への燃料カートリッジの脱着動作をスライド部材の移動動作に変える。
つまり、収納部へ燃料カートリッジを脱着させると、動作変換手段が、脱着動作をスライド部材の移動動作に変え、スライド部材が移動することで、スライド部材に連結される吸収部材は、集水部に沿って移動する。
このように、燃料カートリッジを脱着させることで、カソードの表面に生成されて集水部に集められた水を除去することができる。
本発明の請求項8に係る燃料電池は、請求項1から5何れか1項記載において、前記吸水部材は、吸水ブロックであって、前記移動手段は、前記吸水ブロックを前記集水部に沿ってスライドさせることを特徴とする。
上記構成によれば、移動手段が、吸水ブロックを集水部に沿ってスライドさせることで、カソードの表面に生成された水を吸水して除去することができる。
本発明の請求項9に係る燃料電池は、請求項8記載において、所定発電時間毎に前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、タイミング制御部が、所定発電時間毎に移動手段を可動させ、定期的に集水部の水を除去することができる。
本発明の請求項10に係る燃料電池は、請求項8記載において、所定発電量毎に前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、タイミング制御部が、所定発電量毎に移動手段を可動させ、発電量に応じてカソードの表面に生成された水を効率よく除去することができる。
本発明の請求項11に係る燃料電池は、請求項8記載において、前記燃料電池セルの電圧が所定電圧以下になったとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、タイミング制御部が、燃料電池セルの電圧が所定電圧以下になったとき、移動手段を可動させるため、可動頻度を少なくすることができる。
本発明の請求項12に係る燃料電池は、請求項8記載において、前記燃料電池セルの電圧変動が所定割合を超えたとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、タイミング制御部が、燃料電池セルの電圧変動が所定割合を超えたとき、移動手段を可動させるため、可動頻度を少なくすることができる。
本発明の請求項13に係る燃料電池は、請求項8記載において、所定の電流−電圧特性を満たさなくなったとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、タイミング制御部が、所定の電流−電圧特性を満たさなくなったとき、移動手段を可動させるため、可動頻度を少なくすることができる。
本発明の請求項14に係る燃料電池は、請求項1から13何れか1項記載において、前記スクイズ手段でスクイズされた水を回収する回収手段が設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、回収手段がスクイズ手段によってスクイズされた水を回収する。
このため、吸水部材は常に集水部の水を十分に除去することができる。
本発明によれば、カソードの表面に生成された水を除去することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池が採用された携帯電話にについて、図1〜図4に従って説明する。
図4に示されるように、携帯電話30は、電源スイッチなどの各種操作キー及びマイク31を備えた板状の操作部材32と、操作部材32からの情報に基づきその情報等を表示する表示画面34A及びスピーカー33を備えた表示部材34と、表示部材34を操作部材32に開閉可能に保持するヒンジ部材36とを備えている。
また、操作部材32のヒンジ部材36と対向する側には、携帯電話30へ電力を供給する燃料電池10が取り付けられている。さらに、この燃料電池10を保護するため、燃料電池10を外から覆うように、薄板状の保護部材24が設けられ、さらに、保護部材24には、燃料電池10へ酸化剤としての空気(酸素)を供給する矩形状の開口部26が設けられている。
次に、燃料電池10に備えられる燃料電池セル12の構成について説明する。
図3に示されるように、燃料電池セル12は、単数または複数の膜−電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)14を有する。
膜−電極接合体14は、燃料極としてのアノード16と、酸化剤極としてのカソード18と、アノード16とカソード18の間に配置された固体高分子膜20を備えている。
この固体高分子膜20は、アノード16とカソード18を隔てるとともに、両者の間で水素イオンを移動させる役割を有している。このため、固体高分子膜20は、水素イオンの伝導性が高い膜であることが好ましい。さらに、固体高分子膜20は、化学的に安定であって機械的強度が高いことが好ましい。固体高分子膜20を構成する材料としては、スルフォン基、リン酸基等の強酸基や、カルボキシル基等の弱酸基等の極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、スルフォン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾール等の芳香族縮合系高分子;スルフォン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(デュポン社製)(登録商標)、アシプレックス(旭化成社製));カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオンS膜(旭硝子社製)(登録商標));等が例示される。
さらに、アノード16およびカソード18は、それぞれ、触媒を担持した炭素粒子と固体電解質の微粒子とを含むアノード側触媒層16A及びカソード側触媒層18Aをそれぞれアノード基体16Bおよびカソード基体18B上に形成した構成とすることができる。
アノード側触媒層16Aの触媒としては、白金、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、コバルト、ニッケル、レニウム、リチウム、ランタン、ストロンチウム、イットリウム、またはこれらの合金等が例示される。
また、カソード18に用いるカソード側触媒層18Aの触媒としては、アノード側触媒層16Aと同様のものを用いることができ、上記例示物質を使用することができる。なお、アノード側触媒層16Aおよびカソード側触媒層18Aの触媒は同じものを用いても異なるものを用いてもどちらでもよい。
さらに、触媒を担持する炭素粒子としては、アセチレンブラック(デンカブラック(電気化学社製)(登録商標)、vulcanXC72(キャボット社製)等)、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等が例示される。
また、アノード側触媒層16Aおよびカソード側触媒層18Aにおける固体電解質の微粒子は、同一のものであっても異なるものであってもよい。ここで、固体電解質の微粒子は、固体高分子膜20と同じ材料を用いることができるが、固体高分子膜20とは異なる材料や、複数の材料を用いることもできる。
さらに、アノード基体16Bおよびカソード基体18Bとしては、カーボンペーパー、カーボンの成形体、カーボンの焼結体、焼結金属、発泡金属等の多孔性基体を用いることができる。
また、燃料としてメタノールやエタノールを使用する場合、アノード16でこのメタノールやエタノールから水素イオンができるときに二酸化炭素の気泡が副生成物として発生する。アノード基体16Bにおけるこの二酸化炭素の気泡の滞留は発電効率の低下の原因となる。この気泡滞留の原因は、気泡を覆う水分がアノード基体16Bに付着して留まっているためである。
そこで、アノード基体16Bの表面に、親水性コート材あるいは疎水性コート材による表面処理を行うことが好ましい。親水性コート材により表面処理することで、アノード基体16Bの表面における燃料の流動性が高められる。これにより二酸化炭素の気泡は燃料とともに移動しやすくなる。
また、疎水性コート材により処理することにより、アノード基体16Bの表面に、気泡の形成の原因となる水分の付着を軽減できる。したがって、アノード基体16Bの表面上における気泡の形成を軽減できる。親水性コート材としては、例えば酸化チタン、酸化ケイ素などが挙げられる。一方、疎水性コート材としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、シランなどが例示される。
このように構成された燃料電池セル12において、アノード16には燃料電池セル12に隣接して配置された燃料カートリッジ22(図1参照)から燃料が、カソード18には開口部26を通って空気が供給されて電気化学反応により、燃料電池セル12が発電する。
また、燃料としては、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、または他のアルコール類、シクロパラフィン等の液体炭化水素等、ホルマリン、ギ酸、あるいはヒドラジン等の液体燃料を用いることができる。液体燃料は、水溶液とすることができる。また、燃料にはアルカリを加えることもできる。これにより、水素イオンのイオン伝導性を高めることができる。
酸化剤としては、通常、空気を用いることができるが、酸素ガスを供給してもよい。
燃料として水素を用いた場合、アノード16での反応は以下の式(1)のようになる。
3H2 → 6H+ + 6e− (1)
一方、燃料としてメタノールを用いた場合、アノード16での反応は以下の式(2)のようになる。
CH3OH + H2O → 6H+ + CO2 + 6e− (2)
いずれの場合も、固体高分子膜20を介して、水素イオンが移動してカソード18での反応は以下の式(3)のようになる。
3/2O2 + 6H+ + 6e− → 3H2O (3)
このように、燃料電池セル12において、上記式(3)に示すように、カソード18では水が生成される。さらに、アノード16で発生した水素イオンと共に水も固体高分子膜20を通ってカソード18に達するため、カソード18の表面に水が滞留することとなる。
カソードの表面に水が滞留すると、酸素を取り込みにくくなり、燃料電池10の発電効率が低下し、さらに、出力が低下する。
次に、カソード18の表面に滞留した水を除去する吸水部材等について説明する。
図1(A)に示されるように、吸水部材としての吸水ブロック40は、燃料が収納される燃料カートリッジ22の上側に、燃料カートリッジ22の幅方向(図1(A)で示す矢印A方向)に沿って2個設けられている。
吸水ブロック40の一辺(燃料電池セル12と対向する辺)には、ワイヤー42の一端が取り付けられており、このワイヤー42の他端は、カソード18の表面に沿って伸び、燃料電池セル12を挟んで吸水ブロック40と対向する位置に設けられたプーリー44に固定されている。
このプーリー44は、図示せぬブラケットに回転可能に支持された回転軸46に取り付けられている。また、回転軸46の一端には、手動で回転させることができる略円形状のダイヤル48が固定され、このダイヤル48は、携帯電話30の外部へ突出して設けられている。
さらに、吸水ブロック40の他辺には、ワイヤー50の一端が取り付けられており、ワイヤー50の他端は、燃料カートリッジ22を挟んで燃料電池セル12と対向する側に設けられたプーリー52に固定されている。プーリー52は、図示せぬフレーム部材に回転可能に支持された回転軸53に取り付けられている。
また、回転軸53には、吸水ブロック40を燃料カートリッジ22の上側に配置されるように付勢する図示せぬコイルスプリングが設けられている。これにより、外力が負荷されない状態では、吸水ブロック40は燃料カートリッジ22の上側に付勢されている。
ワイヤー42がプーリー44に巻き取られて、吸水ブロック40がカソード18の表面に沿ってスライドする際に、吸水ブロック40が通るカソード18の表面には、親水性を有する親水コーティングが施された2個の親水部54が吸水ブロック40の移動方向に伸びて設けられている。
さらに、カソード18の表面には、2個の親水部54を挟むように、撥水性を有する撥水コーティングが施された3個の撥水部56が設けられている。つまり、カソード18の表面に生成される水は、撥水部56で撥水され、親水部54に集まるようになっている。
なお、本実施形態では、固体高分子膜20は7cm×7cm、カソード18は6cm×6cm、親水部54の幅は2mmとされており、図1では、分かりやすくするため、親水部54の幅を広くして記載している。
一方、図1(A)に示されるように、吸水ブロック40と燃料電池セル12に挟まれる燃料カートリッジ22の上面には、断面三角形のスクイズ凸部58が吸水ブロック40に隣接して設けられている。これにより、吸水ブロック40がワイヤー42、50に押し引きされ、スクイズ凸部58を通過する際には、吸水ブロック40が、スクイズ凸部58に押圧されて、吸水ブロック40に吸水された水が搾り取られるようになっている。
また、スクイズ凸部58の表面には、吸水孔59が設けられており、さらに、吸水孔59から燃料カートリッジ22の内部に入った水を吸収する多孔質部材60が燃料カートリッジ22の内部の内部に設けられている。
次に、吸水ブロック40がカソード18の表面で生成され、親水部54に集められた水を除去する動作について説明する。
図1(A)、図2(A)に示されるように、ダイヤル48に回転力を負荷しない状態では、吸水ブロック40は、燃料カートリッジ22の上側にコイルスプリングの付勢力で配置されている。
図1(B)、図2(B)に示されるように、ダイヤル48を回転軸46中心に矢印C方向へ回転させると、プーリー44も一緒に回転し、プーリー44はワイヤー42を巻き取る。
プーリー44がワイヤー42を巻き取ることで、ワイヤー42の一端に取り付けられた吸水ブロック40は、カソード18の表面の親水部54に沿ってスライドする。
図1(C)、図2(C)に示されるように、吸水ブロック40が親水部54を通過すると、ダイヤル48の矢印C方向への回転動作が図示せぬストッパーによって阻止される。
そして、ダイヤル48への負荷を解除すると、回転軸53に設けられたコイルスプリングの付勢力で吸水ブロック40は、図1(A)に示されるように、燃料カートリッジ22の上側に付勢され初期位置に復帰する。
ここで、吸水ブロック40が初期位置へ復帰するときに、吸水ブロック40の表面はスクイズ凸部58に押圧され、吸水した水が吸水ブロック40の表面に溢れ出る。この溢れ出た水は、スクイズ凸部58に設けられた吸水孔59を通って燃料カートリッジ22の内部に設けられた多孔質部材60によって回収される。
このように、吸水ブロック40をカソード18の親水部54に沿ってスライドさせることで、カソード18の表面に生成されて親水部54に集められた水を除去することができる。
また、スライド中の吸水ブロック40は、カソード18全面を覆うことがないため、空気をカソード18へ供給するのを妨げることはない。
また、多孔質部材60は、吸水ブロック40が吸水した水を回収するため、次回吸水ブロック40を使用するときでも、吸水ブロック40は、親水部54に集められた水を十分除去することができる。なお、吸水ブロック40としては親水性のある多孔質材料が用いられる。例えば、フェルト、スポンジ、樹脂粒子焼結体、樹脂繊維焼結体、天然繊維、樹脂繊維束体などからなる多孔体が用いられる。さらに、吸水ブロック40の材質はポリエステル、レーヨン等が好ましい。また、吸水ブロック40をカソード18の表面に接触させずに表面に付着した水滴の液面に触れさせて水を吸水する構成でもよい。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、吸水ブロック40をダイヤル48を回転させることで、親水部54に沿ってスライドさせたが、これに替えて、吸水ブロック40をモータ等の駆動力を利用してスライドさせてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る燃料電池11が採用された携帯電話30を図5〜図7に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図6(A)(B)に示されるように、この実施形態では、第1実施形態のように、燃料電池セル12は、板状に形成されておらず、それに替えて、吸水部材の搬送方向から見て波型形状になるように形成されている。また、カソード18の表面には、親水部54及び撥水部56は設けられていない。つまり、カソード18の表面に生成される水は、波型形状の傾斜面64を重力で下方へ流れ、底部66(集水部)に集められるようになっている。
なお、本実施形態では、波型形状の山〜山の周期は1.4cm、振幅は0.7cmとされている。
さらに、吸水ブロック68の形状は、底部66に沿って湾曲状に形成されており、底部66に集められた水を効率よく吸い取るようになっている。なお、吸水ブロック68の燃料電池セル12と対向する面には、面取り(図示省略)が施されており、吸水ブロック68は、燃料電池セル12の端面に引っ掛ることなく底部66をスライドするようになっている。また、図6(B)では、アノード16を省略して記載している。
さらに、回転軸46の一端には、モータ70が設けられている。また、燃料電池11には、モータ70の回転を制御するタイミング制御部72が設けられている。
次に、吸水ブロック68がカソード18の底部66に集められた水を除去する動作について説明する。
図5(A)に示されるように、モータ70に回転力を負荷しない状態では、吸水ブロック68は、コイルスプリングの付勢力で燃料カートリッジ22の上側に配置されている。
図5(B)に示されるように、タイミング制御部72が、モータ70を矢印D方向へ回転させ、プーリー44がワイヤー42を巻き取ると、吸水ブロック68は、カソード18の底部66に沿ってスライドして、底部66に集められた水を吸水して除去する。
図5(C)に示されるように、吸水ブロック68が底部66に沿ってスライドし、カソード18を通過すると、タイミング制御部72が、モータ70の負荷を解除して停止させる。
モータ70の負荷を解除すると、回転軸53に設けられたコイルスプリングの付勢力でプーリー52が、ワイヤー50を巻取り、吸水ブロック68は図5(A)に示す初期位置へ復帰する。なお、吸水ブロック68がスライドして、カソード18の底部66の水を除去する動作時間は、空気をカソード18へ供給することを考慮すると1秒以下にすることが好ましい。
ここで、タイミング制御部72が、モータ70を回転させ、吸水ブロック68をカソード18の底部66に沿ってスライドさせるタイミングについて図7に基づいて説明する。
先ず、ユーザーが携帯電話30の電源を入れると、ステップ1000で、燃料電池11が発電を開始して、ステップ1100へ移行する。
ステップ1100では、タイミング制御部72が、モータ70を回転させ、吸水ブロック68をカソード18の底部66に沿ってスライドさせ、さらに、モータ70の負荷を解除し、吸水ブロック68を初期位置へ復帰させて吸水動作を行う。吸水動作が完了すると、ステップ1200へ移行する。
ステップ1200では、タイミング制御部72の内部に設けられた発電時間を管理するタイマがリセットされ、さらにステップ1300でタイマがスタートして、ステップ1400へ移行する。
ステップ1400では、発電時間が所定時間に達すると、ステップ1100へ移行して吸水動作を行い、発電時間が所定時間に満たない場合は、ステップ1500へ移行する。
ここで、燃料電池セル12を0.75Vで発電するときの電流密度が0.3A/cmであった場合、1cmあたりの生成水量は約1.68μl/分となる。これがすべてカソード18の表面に滞留すると仮定すると30分後に0.5mm厚の水膜となり、空気の拡散を阻害する原因となる。実際にはアノード16ヘの拡散や蒸発によりすべての生成水がカソード18の表面に滞留するわけではないが、30分程度で空気の拡散阻害による電圧低下が起こり始める。したがって、発電開始後10分〜60分、好ましくは20分〜40分毎に吸水ブロック68を作動させると良い。
ステップ1500では、タイミング制御部72が燃料電池セル12の電圧を検知し、検知した電圧が所定電圧以下の場合には、ステップ1100へ移行して吸水動作を行い、電圧が所定電圧より高い場合には、ステップ1600へ移行する。
ここで、通常は燃料電池セル12の電圧は0.3V以上までは電流値と比例して変化するが、0.3V以下になると空気の拡散律速により電流値変化に比例せず急激に電圧低下が生じる。したがって、燃料電池セル12の電圧が0.2〜0.5V以下、好ましくは0.25〜0.4V以下に低下した場合に吸水ブロック68を作動させると良い。
ステップ1600では、タイミング制御部72が燃料電池セル12の電圧変動を検知し、検知した電圧変動が所定割合を超えた場合は、ステップ1100へ移行して吸水動作を行い、電圧変動が所定割合を超えない場合は、ステップ1700へ移行する。
ここで、通常、単位時間当たりの電圧変動が0.1V/分より大きくなるのは、急激な負荷変動が生じたときと空気の拡散律速により燃料電池セル12の電圧の維持が困難になったときである。したがって、電圧変動が0.05〜2.0V/分以上、好ましくは0.08〜1.2V/分以上なった場合に吸水ブロック68を作動させると良い。
ステップ1700では、タイミング制御部72が、燃料電池セル12の発電量を検知し、所定発電量に達すると、ステップ1100へ移行して吸水動作を行い、発電量が所定量に満たない場合は、ステップ1800へ移行する。
ここで、例えば燃料電池セルの電圧を0.75Vで発電するときの電流密度が0.3A/cmであった場合、30分で発電する電力量は0.112Wh/cmである。電流密度が前述したのと異なる場合も、この電力量を基準として、発電電力量が0.04〜0.23Wh/cm、好ましくは0.08〜0.15Wh/cm毎に吸水ブロック68を作動させると良い。
ステップ1800では、タイミング制御部72が、電流−電圧特性を検知して所定の電流−電圧特性を満たさない場合は、ステップ1100へ移行して吸水動作を行い、所定の電流−電圧特性を満たす場合は、ステップ1900へ移行する。
ここで、燃料電池セル12を機器に組み込む際には燃料電池セル12の基本特性(電流−電圧特性)を測定しておくのが普通である。発電中の燃料電池セル12の性能がこの基本特性より下回ったときには、空気の拡散阻害が生じている可能性がある。したがって、セル性能(ある電流値のときの電圧値)があらかじめ測定した基本特性より0〜30%下回ったとき、好ましくは0〜15%下回った場合に吸水ブロック68を作動させると良い。
ステップ1900では、携帯電話30の電源が入っている場合は、再度ステップ1400へ移行し、タイミング制御部72が各特性をモニタリングして吸水動作を行い、携帯電話30の電源が入っていない場合は、ステップ2000へ移行して発電を停止してステップ2100で終了する。
このように、カソード18の表面に生成された水を重力で底部66に集め、吸水ブロック68を底部66に沿ってスライドさせることで底部66の水を吸水する。このため、カソード18の表面に生成された水を除去することができる。
また、タイミング制御部72が、所定発電時間毎にモータ70を可動させるため、定期的にカソード18の表面の水を拭き取ることができる。
また、タイミング制御部72が、燃料電池セル12の電圧が所定電圧以下になったとき、モータ70を可動させるため、燃料電池セル12の電圧が所定電圧以下になるのを防止することができ、さらに、吸水動作の頻度を少なくすることができる。
また、タイミング制御部72が、燃料電池セル12の電圧変動が所定割合を超えたとき、モータ70を可動させるため、燃料電池セル12の電圧変動を抑制し安定した電気を供給することができ、さらに、さらに、吸水動作の頻度を少なくすることができる。
また、タイミング制御部72が、所定発電量毎にモータ70を可動させるため、発電量に応じて生成された水を効率よく拭き取ることができる。
また、タイミング制御部72は、燃料電池セル12が所定の電流−電圧特性を満たさなくなったとき、モータ70を可動させるため、所定の電流−電圧特性を満たした電気を供給することができ、さらに、吸水動作の頻度を少なくすることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る燃料電池13が採用された携帯電話30を図8に従って説明する。
なお、第2実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図8(A)に示されるように、この実施形態では、第2実施形態のように、燃料電池セル12は、波型形状に形成されておらず、それに替えて、燃料電池セル12は平板状に形成され、また、カソード18は、吸水ブロック40の搬送方向と直交する方向へ3分割されている。
さらに、3分割されたカソード18の縁部に当接してカソード18を囲むように、カソード18の表面に生成された水を毛細管現象を利用して吸い取る吸取部材80が、カソード18の表面を覆わないように設けられている。
また、吸水ブロック40は、カソード18に挟まれた吸取部材80に沿ってスライドするようになっており、スライド時には、カソード18を覆わないように吸水ブロック40の大きさが決められている。
つまり、カソード18の表面に生成される水は、カソード18の縁部から毛細管現象を利用して吸取部材80よって吸い取られて集められ、吸取部材80によって吸い取られた水は、スライドする吸水ブロック40に吸水されるようになっている。
次に、吸水ブロック40が吸取部材80によって集められた水を除去する動作について説明する。
図8(A)に示されるように、モータ70に回転力を負荷しない状態では、吸水ブロック40は、コイルスプリングの付勢力で燃料カートリッジ22の上側に配置されている。
また、3分割されたカソード18の縁部に当接してカソード18を囲むように設けられた吸取部材80は、カソード18の表面に生成された水を毛細管現象を利用して吸取って集める。
図8(B)に示されるように、タイミング制御部72が、モータ70を矢印D方向へ回転させ、プーリー44がワイヤー42を巻き取ると、吸水ブロック40は、カソード18に挟まれた吸取部材80に沿ってスライドして、吸取部材80によって集められた水を吸水して除去する。
図8(C)に示されるように、吸水ブロック40がカソード18に挟まれた吸取部材80を通過すると、タイミング制御部72が、モータ70の負荷を解除して停止させる。
モータ70の負荷を解除すると、回転軸53に設けられたコイルスプリングの付勢力でプーリー52が、ワイヤー50を巻取り、吸水ブロック40は図8(A)に示す初期位置へ復帰する。
このように、カソード18の表面に生成された水を吸取部材80が毛細管現象を利用して吸い取って集め、吸取部材80に集められた水を吸水ブロック40が吸取部材80に沿ってスライドすることで吸水する。これにより、カソード18の表面に生成された水を除去することができる。
また、スライド中の吸水ブロック40は、カソード18の表面を覆うことがないため、空気をカソード18へ供給するのを妨げることはまったくない。
次に、本発明の第4実施形態に係る燃料電池15が採用された携帯電話30を図9、図10に従って説明する。
なお、第3実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図10(A)に示されるように、この実施形態では、第3実施形態のように、燃料電池セル12は、板状に形成されておらず、それに替えて、吸水部材の搬送方向から見て波型形状になるように形成されている。さらに、カソード18に挟まれた吸取部材80は、波型形状の底部90に配置されるようになっている。
つまり、カソード18の表面に生成される水は、波型形状の傾斜面88を重力で下方へ流れ、吸取部材80によって吸取られて集められるようになっている。
なお、本実施形態では、波型形状の山〜山の周期は1.4cm、振幅は0.7cmとされている。
さらに、吸水ブロック68の形状は、底部90に沿って湾曲状に形成されており、吸取部材80に集められた水を効率よく吸い取るようになっている。また、スライド時には、吸水ブロック68がカソード18を覆わないように、吸水ブロック68の大きさは決められている。なお、吸水ブロック68の燃料電池セル12と対向する面には、面取り(図示省略)が施されており、吸水ブロック68は、燃料電池セル12の端面に引っ掛ることなく底部66をスライドするようになっている。また、図10(B)には、アノード16を省略して記載している。
次に、吸水ブロック68が吸取部材80によって集められた水を除去する動作について説明する。
図9(A)に示されるように、モータ70に回転力を負荷しない状態では、吸水ブロック68は、コイルスプリングの付勢力で燃料カートリッジ22の上側に配置されている。
図9(B)に示されるように、タイミング制御部72が、モータ70を矢印D方向へ回転させ、プーリー44がワイヤー42を巻き取ると、吸水ブロック68は、底部90に沿ってスライドして、吸取部材80によって集められた水を吸水して除去する。
図9(C)に示されるように、吸水ブロック68が底部90に沿ってスライドし、カソード18の間に設けられた吸取部材80を通過すると、タイミング制御部72が、モータ70の負荷を解除して吸水ブロック68を停止させる。
モータ70の負荷を解除すると、回転軸53に設けられたコイルスプリングの付勢力でプーリー52が、ワイヤー50を巻取り、吸水ブロック68は図9(A)に示す初期位置へ復帰する。
このように、カソード18の表面に生成された水を吸取部材80が重力と毛細管現象を利用して集め、さらに、吸取部材80に集められた水を吸水ブロック68が吸取部材80に沿ってスライドすることで吸水する。これにより、カソード18の表面に生成された水を除去することができる。
次に、本発明の第5実施形態に係る燃料電池17が採用された携帯電話30を図11、図12に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
図12(A)に示されるように、この実施形態では第1実施形態のように、吸水部材としての吸水ブロック40は、燃料カートリッジ22の上側に配置されておらず、燃料電池セル12を挟んで燃料カートリッジ22と対向する位置に配置されたプーリー44の上側に配置されている。
さらに、プーリー44を回転可能に支持する回転軸46には、吸水ブロック40をプーリー44の上側に付勢する図示せぬコイルスプリングが設けられている。これにより、外力が負荷されない状態では、吸水ブロック40はプーリー44の上側に付勢されている。
また、吸水ブロック40の端部に取り付けられたワイヤー50は、カソード18の表面に沿って延びて、燃料電池セル12と燃料カートリッジ22の間に配置された定滑車92に巻き掛けられて下方へ延びている。さらに、下方へ延びたワイヤー50の端部は、定滑車92の下方に配置された定滑車94に巻き掛けられ、燃料カートリッジ22を格納する燃料カートリッジケース96の背板96Aを貫通して燃料カートリッジケース96の内部へ挿入されている。
図11(A)に示されるように、背板96Aの燃料カートリッジケース96の内側には、押引板98が設けられており、前述したワイヤー50の端部が固定されている。この押引板98の燃料カートリッジ22側には、凹状の係合凹部98Aが設けられており、燃料カートリッジ22に設けられた係合凸部22Bと係合するようになっている。つまり、燃料カートリッジ22を図11(A)に示す矢印E方向へ引抜くと、係合凸部22Bと係合凹部98Aが係合しているため、燃料カートリッジ22と一緒に押引板98が矢印E方向へスライドするようになっている。
また、燃料カートリッジ22の交換用に開放された燃料カートリッジケース96の縁部には、内側に突設した引掛部100が設けられている。図11(C)に示すように、燃料カートリッジ22を交換する際には、燃料カートリッジ22と一緒にスライドしてきた押引板98が、引掛部100と当り、係合凸部22Bと係合凹部98Aの係合が解除され、押引板98は、燃料カートリッジケース96の内部に取り残されるようになっている。
次に、吸水ブロック40がカソード18の表面で生成され、親水部54に集められた水を除去する動作について説明する。
図11(A)、図12(A)に示されるように、燃料カートリッジ22が燃料カートリッジケース96に収納された状態では、吸水ブロック40は、コイルスプリングの付勢力でプーリー44の上側に配置されている。そして、燃料カートリッジ22を交換する際には、ユーザーが燃料カートリッジ22を矢印E方向へ引き抜く。
図11(B)、図12(B)に示されるように、燃料カートリッジ22を矢印E方向へ引き抜くと、燃料カートリッジ22の係合凸部22Bと押引板98の係合凹部98Aが係合しているため、燃料カートリッジ22と一緒に押引板98も矢印E方向へ向けてスライドする。
押引板98がスライドすることで、ワイヤー50が引っ張られ、ワイヤー50に取り付けられた吸水ブロック40は、親水部54に沿ってスライドする。
図11(C)、図12(C)に示されるように、吸水ブロック40が親水部54を通りすぎると、押引板98が、引掛部100と当り、係合凸部22Bと係合凹部98Aの係合が解除され、押引板98は、燃料カートリッジケース96の内部に取り残されるようになっている。押引板98が取り残されると、回転軸46に設けられたコイルスプリングの付勢力で、押引板98は、背板96Aに向けてスライドし、吸水ブロック40は、図12(A)に示されるように、プーリー44の上側の初期位置に復帰する。
このように、燃料カートリッジ22を交換するだけで、吸水ブロック40を親水部54に沿ってスライドさせることができ、これにより、カソード18の表面に生成されて親水部54に集められた水を除去することができる。
なお、新しい燃料カートリッジ22を燃料カートリッジケース96に押し込むことで、係合凸部22Bと係合凹部98Aは係合するようになっている。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、携帯電話30を例にとって、本願発明の燃料電池を説明したが、携帯電話30に限られるものではなく、携帯パソコン、携帯ゲーム、デジタルカメラ、ムービー等の全ての電子機器に本願発明の燃料電池を使用することができる。
(A)(B)(C)本発明の第1実施形態に係る燃料電池を示し、吸水ブロックの動きを表した斜視図である。 (A)(B)(C)本発明の第1実施形態に係る燃料電池を示し、吸水ブロックの動きを表した側面図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池の燃料電池セルを示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る燃料電池が採用された携帯電話の斜視図である。 (A)(B)(C)本発明の第2実施形態に係る燃料電池を示し、吸水ブロックの動きを表した斜視図である。 (A)第2実施形態に係る燃料電池セルを示した斜視図である。(B)第2実施形態に係る燃料電池セルを示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池の吸水シートの作動モードを示したフロー図である。 (A)(B)(C)本発明の第3実施形態に係る燃料電池を示し、吸水シートの動きを表した斜視図である。 (A)(B)(C)本発明の第4実施形態に係る燃料電池を示し、吸水シートの動きを表した斜視図である。 (A)第4実施形態に係る燃料電池セルを示した斜視図である。(B)第2実施形態に係る燃料電池セルを示した断面図である。 (A)(B)(C)本発明の第5実施形態に係る燃料電池を示し、吸水ブロックの動きを表した側面図である。 (A)(B)(C)本発明の第5実施形態に係る燃料電池を示し、吸水ブロックの動きを表した斜視図である。
符号の説明
10 燃料電池
11 燃料電池
12 燃料電池セル
13 燃料電池
15 燃料電池
16 アノード
17 燃料電池
18 カソード
20 固体高分子膜
22 燃料カートリッジ
22B 係合凸部(動作変換手段)
40 吸水ブロック(吸水部材)
42 ワイヤー(ガイド手段)
48 ダイヤル(手動操作部材)
50 ワイヤー(ガイド手段)
54 親水部
56 撥水部
58 スクイズ凸部(スクイズ手段)
60 多孔質部材(回収手段)
64 傾斜面
66 底部(集水部)
68 吸水ブロック
70 モータ(移動手段)
72 タイミング制御部
80 吸取部材
88 傾斜面
90 底部(集水部)
96 燃料カートリッジケース(収納部)
98 押引板(スライド部材)
98A 係合凹部(動作変換手段)

Claims (14)

  1. 燃料極であるアノードと、酸化剤極であるカソードと、前記アノードおよび前記カソードの間に配置された固体高分子膜と、を備える燃料電池セルと、
    前記カソードの表面に生成された水を集める集水部と、
    水を吸水する吸水部材と、
    前記吸水部材を前記集水部に沿って移動させる移動手段と、
    前記移動手段による前記吸水部材の移動範囲で、かつ、前記カソードの表面に対して外側の位置に配置され、前記吸水部材が吸水した水をスクイズするスクイズ手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記カソードの表面には、撥水性を有する撥水部と、前記集水部として親水性を有する親水部と、が設けられることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記カソードには前記集水部へ向って傾斜する斜面が形成されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記集水部は、前記カソードに当接して前記カソードで生成された水を吸い取る吸取部材で構成されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記カソードには前記吸取部材へ向って傾斜する斜面が形成されていることを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
  6. 前記移動手段は、前記吸水部材を前記集水部に沿ってガイドするガイド手段と、前記ガイド手段に沿って前記吸水部材を手動で移動させる手動操作部材と、を備えること特徴とする請求項1から5何れか1項に記載の燃料電池。
  7. 前記アノードへ燃料を供給する燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジを収納する収納部と、を備え、
    前記移動手段は、前記収納部に移動可能に配置され、前記吸水部材と連結されたスライド部材と、前記収納部への前記燃料カートリッジの脱着動作を前記スライド部材の移動動作に変える動作変換手段と、を備えることを特徴とする請求項1から5何れか1項に記載の燃料電池。
  8. 前記吸水部材は、吸水ブロックであって、前記移動手段は、前記吸水ブロックを前記集水部に沿ってスライドさせることを特徴とする請求項1から5何れか1項に記載の燃料電池。
  9. 所定発電時間毎に前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする請求項8項に記載された燃料電池。
  10. 所定発電量毎に前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする請求項8項に記載された燃料電池。
  11. 前記燃料電池セルの電圧が所定電圧以下になったとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする請求項8項に記載された燃料電池。
  12. 前記燃料電池セルの電圧変動が所定割合を超えたとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする請求項8項に記載された燃料電池。
  13. 所定の電流−電圧特性を満たさなくなったとき、前記移動手段を可動させるタイミング制御部を備えることを特徴とする請求項8項に記載された燃料電池。
  14. 前記スクイズ手段でスクイズされた水を回収する回収手段が設けられていることを特徴とする請求項1から13何れか1項に記載された燃料電池。
JP2007085104A 2007-03-28 2007-03-28 燃料電池 Expired - Fee Related JP5159138B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007085104A JP5159138B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 燃料電池
US12/056,028 US20080241624A1 (en) 2007-03-28 2008-03-26 Fuel cell device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007085104A JP5159138B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008243705A JP2008243705A (ja) 2008-10-09
JP5159138B2 true JP5159138B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=39914776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007085104A Expired - Fee Related JP5159138B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5159138B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6363935B2 (ja) * 2014-10-28 2018-07-25 ダイハツ工業株式会社 燃料電池システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161997A (ja) * 2000-11-24 2002-06-07 Sony Corp 水素カートリッジ、水素ガス供給システム及び水素カートリッジの管理方法
JP4013218B2 (ja) * 2002-04-23 2007-11-28 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 固体高分子電解質形燃料電池
WO2005045972A1 (ja) * 2003-11-06 2005-05-19 Nec Corporation 燃料電池および燃料電池の運転方法
JP2006228501A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Nec Tokin Corp 固体高分子型燃料電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008243705A (ja) 2008-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4951847B2 (ja) 燃料電池の活性化方法
JP5519858B2 (ja) 直接酸化型燃料電池システム
JP4781626B2 (ja) 燃料電池
WO2006101132A1 (ja) 燃料電池
WO2003069709A1 (en) Liquid fuel cell
JP2004171844A (ja) 液体燃料電池
JP2004127824A (ja) 液体燃料電池とその液体燃料の供給・排出方法
JP2004079506A (ja) 液体燃料電池
JP3866534B2 (ja) 燃料電池
JP5159138B2 (ja) 燃料電池
JP5487097B2 (ja) 燃料電池用膜/電極接合体
JP2006221849A (ja) 液体燃料電池
US20060177708A1 (en) Fuel cell power system and operating method thereof
JP3746047B2 (ja) 液体燃料電池およびそれを用いた発電装置
WO2004032270A1 (ja) 燃料電池および燃料電池の駆動方法
JP2005353605A (ja) 燃料電池およびその燃料電池を搭載した携帯型電気機器
JP5207019B2 (ja) 固体高分子型燃料電池およびこれを備えた電子機器
JP2004127833A (ja) 燃料電池
JP5159137B2 (ja) 燃料電池
JP2008198516A (ja) 燃料電池
JP3724470B2 (ja) 燃料電池システム、燃料電池システムを用いた携帯型電気機器、および燃料電池の駆動方法
US20080241624A1 (en) Fuel cell device
JP2004165002A (ja) 燃料電池および燃料電池の運転方法、ならびにその燃料電池を搭載した携帯型電気機器
JP2010170895A (ja) 膜電極接合体の製造方法および製造装置
JP2009231195A (ja) 燃料電池及び電子装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121211

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees