JP5158670B2 - 円筒のアルミナ細孔内における界面活性剤を鋳型としたメソポーラスシリカの構造 - Google Patents

円筒のアルミナ細孔内における界面活性剤を鋳型としたメソポーラスシリカの構造 Download PDF

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本発明は、円筒のアルミナ細孔内に形成された、ナノサイズのシリカナノチャンネル体に関するものであり、更に詳しくは、蛋白質分子を挿入して複合化できる大きさの細孔を有する1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであることで特徴付けられるシリカナノチャンネル体に関するものである。従来、ナノチャンネル体の細孔径は、3〜4nm程度の大きさにすることが限界であり、該ナノチャンネル体と蛋白質等の高分子の複合化は不可能であったが、本発明は、細孔径の大きさを少なくとも8nmまで拡大して、蛋白質分子を複合化することを可能にした新しいナノチャンネル体を提供するものである。
界面活性剤を鋳型としたメソポーラスシリカにおける最近の傾向の一つは、該メソポーラスシリカを、その分子寸法の均一の細孔直径を利用することによるナノ流体システムへの応用である。その目的のために、陽極のアルミナ膜の円筒のアルミナ細孔内でのメソポーラスシリカの合成についての熱心な研究が行われてきた。ここでは、本発明者らは、メソポーラスシリカを有するアルミナ膜をメソポーラス膜と称する。円筒のアルミナ細孔内におけるメソポーラスシリカの成長は、時として、円筒のアルミナ細孔に沿った方向に、界面活性剤を鋳型としたシリカ−ナノチャンネルの1次元の一列の成長になり、チャンネルの方向は、膜表面に対して垂直の方向に向いている。
今まで、円筒のアルミナ細孔内におけるメソポーラスシリカを形成する3つの方法が提案されている。一つは、前駆体溶液におけるメソポーラスシリカの成長であり、アルミナ膜は、前駆体溶液中に浸され、数時間保持される(非特許文献1、2)。第2は、ディップコーティング法であり、前駆体溶液は、円筒のアルミナ細孔の中に供給され、メソポーラスシリカが溶媒の蒸発の間に成長する(非特許文献3−7)。
これらの方法は、メソポーラスシリカの成長の間の温度及び/又は温度と同様にはじめの前駆体溶液における界面活性剤に対するシリカの割合の十分な制御を可能とし、鋳型としての界面活性剤を用いて1次元のメソポーラス膜の合成することに成功したいくつかの研究がある。
しかし、メソポーラスシリカは、時として、円筒のアルミナ細孔内だけでなく、膜表面にも形成されるので、ナノ流体システムのためのメソポーラス膜に適用するために膜表面のメソポーラスシリカは除去される必要がある。これに対して、本発明者らは、他の方法を提案しており、この方法では、アルミナ膜は、通常の膜フィルター装置にセットされ、前駆体溶液は、ゆるやかな撹拌下に円筒のアルミナ細孔に導入される。メソポーラスシリカは、前駆体溶液が円筒のアルミナ細孔を通過する間に成長するので、膜表面でのメソポーラスシリカの形成はほとんど起こらない。
このようにして、本発明者らが提案した方法は、ナノ流体システムに使用するための1次元メソポーラス膜を合成するのに適していると思われる。実際に、本発明者らは、鋳型の界面活性剤としてセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)を用いて1次元メソポーラス膜を合成し、均一なチャンネル直径(3.4nm)に起因する分子のサイズによる分離能を利用したナノ流体システムとしての応用を提案した(非特許文献8)。
ここで、本発明の技術的特徴の理解に資するために、これまでの先行技術について更に詳しく説明すると、従来、例えば、メソポーラス膜を作製するための界面活性剤やアルコキシシラン化合物を含んだ前駆体溶液を用いて、該前駆体溶液と接する固体表面上で、自発的に形成される界面活性剤−シリカナノ複合体を利用したナノチャンネル体を有するメソポーラス膜が作製されていた。このため、作製されたメソポーラス膜におけるナノチャンネルの配向は、基板表面に対して必然的に平行に配列した形になる。
この場合、このような配向からなるナノチャンネル体に進入した物質の移動は、基板表面に対して平行となり、例えば、溶液層−メソポーラス膜−固体基板の3層系において、溶液層からメソポーラス膜を透過して基板表面に物質が移動するような膜透過を実現することができない。しかし、メソポーラス膜を化学物質の分離、濃縮や生化学分析、微量成分分析等のセンサや、高分子合成や触媒反応等に用いる場合には、ナノチャンネルを基板表面に対して垂直方向に配列させることにより、メソポーラス膜における物質透過を実現する必要がある。
そこで、ナノチャンネル体が表面に対してほぼ垂直方向となるような多孔体膜を作製することが種々試みられ、基板表面に対して垂直に形成されているナノオーダーのマクロ細孔内に、界面活性剤を含む前駆体溶液を導入することにより細孔壁を形成すると、この細孔壁とマクロ細孔内を透過する溶液との界面は、基板表面に対して垂直となることが分かった。従って、界面活性剤やアルコキシシラン化合物を含んだ前駆体溶液をこのマクロ細孔内に導入すれば、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体が細孔壁に沿って形成される。
このナノチャンネル体とマクロ細孔の配向は同方向であり、結果的に、ナノチャンネル体が基板表面に対してほぼ垂直となることが期待される。また、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体を含むメソポーラス膜を焼成することにより、この界面活性剤ミセルを除去したシリカナノ細孔が形成されることが期待される。
マクロ細孔を有する薄膜の膜厚が薄く、かつマクロ細孔が表面から底面まで貫通するように形成されていれば、これらのナノチャンネル体やシリカナノ細孔を含む多孔体膜を作製することができ、また、この多孔体膜は、物質が透過し得るメソポーラス膜として取り扱うことができる。
上述した予測に基づき、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜であって、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体膜、更に、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されてなる多孔体膜が開発されている。
この多孔体膜では、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されている。また、この多孔体膜では、基板を酸化させて生成した酸化物層からなる多孔体膜において、シリカナノ細孔体が上記酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されている。
このように、従来、直径約10nm〜数μmのマクロ細孔が表面から底面にかけて貫通するように形成されている酸化物層に界面活性剤を接触させることで、界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体を有する薄膜を作製することや、また、上記界面活性剤を接触させた酸化物層を更に焼成することにより、シリカナノ細孔体を有する薄膜を作製することが行われた。
しかしながら、これまで合成したメソポーラス膜は、ナノチャンネル体の細孔径は3〜4nmの大きさが限界であり、それ以上の細孔径を有するナノチャンネル体は合成されていなかった。例えば、上記界面活性剤ミセルを内包しているナノチャンネル体を有する薄膜を用いた物質の透過性についての実験系では、分子サイズが4.0nmのミオグロビン分子、同6.4nmのアルブミン分子のような分子サイズの大きい蛋白質分子は、膜透過できないことが確認されている。
これらのことは、従来材のナノチャンネル体では、分子サイズの大きい蛋白質分子を膜透過させることが不可能であることを示すだけではなく、それと複合化することも不可能であることを示唆している。このようなことから、当技術分野においては、大きい分子サイズの蛋白質分子を複合化できる大きい細孔形を有するナノチャンネル体を合成できる方法及びそのナノチャンネル体を開発することが強く要請されていた。
J.Am.Chem.Soc.,2004,126,8650 Chem.Mater.,2004,16,4851 Langmuir,2006,22,1839 Angew.Chem.Int.Ed.,2003,42,4201 Nature Mater.,2004,3,816 Chem.Commun.,2005,166 Angew.Chem.Int.Ed.,2006,45,1134 Nature Mater.,2004,3,337
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、分子サイズの大きい蛋白質分子を挿入して複合化できる細孔径を有する1次元のシリカナノチャンネル体を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、鋳型としてトリブロック共重合体界面活性剤を使用すること、前駆体溶液の調製法を改良すること、及び前駆体溶液のアルミナ細孔への導入方法を改良することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、細孔径の大きさを少なくとも8nmまで拡大して、大きな分子サイズを有する蛋白質分子を複合化することを可能にした新しいナノチャンネル体、その合成方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
)蛋白質を挿入して複合化できる大きさである少なくとも8nmのチャンネル径を有する1次元のシリカナノチャンネル体を製造する方法であって、アルミナ膜に、トリブロック共重合体系の界面活性剤を鋳型として含む前駆体溶液を吸引させ、該アルミナ膜に形成された円筒状のアルミナ細孔内に上記前駆体溶液を導入し、乾燥させることにより、上記円筒状のアルミナ細孔内に、1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであるシリカナノチャンネル体を製造し、該シリカナノチャンネル体を所定の条件下で焼成することにより鋳型となった界面活性剤ミセルを除去することを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル体の製造方法。
)上記1次元のシリカナノチャンネル体が、基板に対して垂直方向に形成された円筒状のアルミナ細孔内に形成されている、前記()記載の上記シリカナノチャンネル体の製造方法。
)トリブロック共重合体系の界面活性剤として、P123又はF127を用いて、チャンネル径が少なくとも8nmであるシリカナノチャンネル体を製造する、前記()記載の上記シリカナノチャンネル体の製造方法。
前記(1)から(3)のいずれかに記載の製造方法により製造してなる、円筒状のアルミナ細孔内に形成された、蛋白質を挿入して複合化できる大きさを有する1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであることを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル体。
)上記1次元のシリカナノチャンネル体が、基板に対して垂直方向に形成された円筒状のアルミナ細孔内に形成されている、前記()記載の上記シリカナノチャンネル体。
)上記円筒状のアルミナ細孔の径が少なくとも200nmで、長さが少なくとも45μmである、前記()記載の上記シリカナノチャンネル体。
)前記()から()のいずれかに記載の上記シリカナノチャンネル体が、基板のアルミナ表面に対して垂直方向に並んだ構造を有するシリカナノチャンネル体からなることを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル膜。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、円筒状のアルミナ細孔内に形成された、蛋白質を挿入して複合化できる大きさを有する1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであることを特徴とするものである。本発明では、上記1次元のシリカナノチャンネル体が、基板に対して垂直方向に形成された円筒状のアルミナ細孔内に形成されていること、上記円筒状のアルミナ細孔の径が少なくとも200nmで、長さが少なくとも45μmであること、を好ましい実施の態様としている。
また、本発明は、蛋白質を挿入して複合化できる大きさである少なくとも8nmのチャンネル径を有する1次元のシリカナノチャンネル体を製造する方法であって、アルミナ膜に、トリブロック共重合体系の界面活性剤を鋳型として含む前駆体溶液を吸引させ、該アルミナ膜に形成された円筒状のアルミナ細孔内に上記前駆体溶液を導入し、乾燥させることにより、上記円筒状のアルミナ細孔内に、1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであるシリカナノチャンネル体を製造することを特徴とするものである。
本発明では、基板として、円筒状のアルミナ細孔を有する基板が使用される。この基板は、好適には、例えば、Al基板を陽極酸化することにより生成した酸化物層を有するアルミナから構成される。該酸化物層には、直径約10nm〜500nmのマクロ細孔が酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成されている。このマクロ細孔の細孔壁に沿ってナノメートルサイズの均一な細孔径を有するナノチャンネル体が形成される。
このナノチャンネル体は、シリカ等の無機層と、界面活性剤等の有機分子の集合体がナノオーダーで組織化して、いわゆる疎水場を形成した界面活性剤−シリカナノ複合体である。このナノチャンネル体は、界面活性剤ミセルを内包し、酸化物層の表面から底面にかけて貫通するように形成される。
このナノチャンネル体は、酸化物層の表面又は底面に対してほぼ垂直となるように配向されている場合もある。このナノチャンネル体の他に、該ナノチャンネル体を所定の条件下で焼成することにより作製したシリカナノ細孔体とすることも可能である。このシリカナノ細孔体は、例えば、500℃で6時間焼成し、鋳型として内包されていた界面活性剤ミセルを取り除いて、ナノ細孔を形成したものである。焼成前にチャンネル径が少なくとも8nmである界面活性剤−シリカナノ複合体として構成されるナノチャンネル体は、焼成後には、ほぼ同等の細孔径からなるシリカナノ細孔体として再形成される。
このような構成からなるナノチャンネル体及びシリカナノ細孔体では、試料溶液が接触する表面との界面に対して、ナノチャンネル体やシリカナノ細孔体がほぼ垂直となるように配向している。このため、表面に接触する試料溶液は、このナノチャンネル体やシリカナノ細孔体を通じて多孔体膜を透過することが可能となる。これらは、化学物質の分離、濃縮や生化学分析、微量成分分析などのセンサとして、また、高分子合成や触媒反応等において適用することが可能である。
本発明では、鋳型として、トリブロック共重合体界面活性剤が使用される。本発明では、トリブロック共重合体界面活性剤を使用することが重要である。この界面活性剤としては、例えば、トリブロック共重合体のpluronic P123及びF127が好適なものとして例示されるが、これらに制限されるものではなく、これらと同効のトリブロック共重合体であれば同様に使用することができる。
本発明では、このトリブロック共重合体界面活性剤を含む前駆体溶液を調製する。この場合、例えば、上記P123又はF127を、エタノール、HCl水溶液及び水の混合物中に溶解し、次いで、還流コンデンサーで1〜数時間程度攪拌し、これに、TEOSを添加し、更に、混合物を還流コンデンサーで2〜20数時間程度攪拌して、前駆体溶液を調製する。
上記前駆体の調製過程では、混合物の温度は、例えば、30〜60℃程度に保持される。次に、陽極酸化して作製されたアルミナ膜を通常の膜フィルター装置にセットし、上述の前駆体溶液をアルミナ膜に滴下する。この場合、吸引装置を用いて、穏やかな吸引を行って、前駆体溶液を円筒のアルミナ細孔に導入する。滴下した前駆体溶液を完全にアルミナ細孔に導入した後、前駆体溶液を含むアルミナ膜を更に吸引して乾燥を行うことで、本発明のメソポーラス膜を合成する。
本発明の方法では、円筒メソポーラスシリカは、各円筒アルミナ内に認められ、メソポーラス膜の表面においては、従来法で認められるような著しいメソポーラスシリカの形成は認められない。本発明では、前駆体溶液の調製方法、特に、温度条件、攪拌条件が重要である。例えば、前駆体溶液を30℃で攪拌した場合、短時間(2時間程度)の攪拌では、1次元方向の並びの割合は40%前後であり、攪拌時間を増やすに従って、より1次元方向の並びの割合が増加し、例えば、長時間(24時間程度)の攪拌で1次元シリカ−ナノチャンネルの支配的な形成(95%以上)が行われる。
また、攪拌温度を60℃にすると、6−24時間程度の攪拌で、1次元シリカ−ナノチャンネルの支配的な形成(95%以上)が行われる。このように、1次元シリカ−ナノチャンネルの構造と他の構造の割合が攪拌時間と温度に依存していることが判明したが、生成される1次元シリカ−ナノチャンネルのチャンネル径は、P123の場合、全ての前駆体溶液について常に8±nmである。仮焼した後のメソポーラス膜(アルミナマトリックスのエッチングなしの場合)の窒素の吸着/脱着等温線から各メソポーラス膜のBET表面積を分析したところ、攪拌時間が減少すると、より小さくなる傾向があり、12時間程の攪拌で、最も高い値が得られる。
鋳型の界面活性剤としてP123を使用して1次元メソポーラス膜の形成を行った場合には、円筒のアルミナ細孔内に形成されるメソポーラスシリカのチャンネル径は8nmである。一方、F127の場合は、そのTEM像から見積もった細孔径は12nmである。これらは、分子サイズが4.0nmのミオグロビン、同6.4nmのアルブミン等の大きい分子サイズを有する蛋白質分子を複合化するのに十分な細孔径サイズを有しており、特に、分子サイズの大きい蛋白質分子を複合化するナノチャンネル体として利用することが可能である。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)本発明により、分子サイズの大きい蛋白質分子を挿入して複合化することが可能なナノチャンネル体を提供することができる。
(2)本発明により、従来材の細孔径(3〜4nm)と比べて、拡大した細孔径である8nm以上の細孔径を有するナノチャンネル体を合成し、提供することができる。
(3)本発明により、はじめて、大きな分子サイズを有する蛋白質分子と複合化できる大きい細孔径を持つナノチャンネル体を提供することが可能となった。
(4)本発明の8nm以上の細孔径のナノチャンネル体と蛋白質分子を複合化したナノチャンネル体−蛋白質複合体を提供することができる。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるもではない。
本実施例では、鋳型としてトリブロック共重合体界面活性剤(Pluronic P123及びF127)を用いて、シリカ−ナノチャンネルのより広い直径を持つ1次元のメソポーラス膜を合成した。1次元のメソポーラス膜は、メソポーラスシリカの成長に間に温度及び/又は湿度を制御することにより達成した。しかし、温度及び湿度の制御は、従来提案されている方法とは違っていた。本実施例では、界面活性剤を鋳型としたシリカナノチャンネルの1次元の並びの規制を試みて、前駆体溶液の調製の条件(温度及び撹拌時間)を調べた。
トリブロック共重合体界面活性剤を持つ前駆体溶液を調製した。P123(1.0g)を、エタノール(15g)、HCl(0.10gの37wt%水溶液)、及び水(2.0g)の混合物中に溶解した。混合物を還流コンデンサーで1時間撹拌した。次いで、TEOS(Tetraethoxysilane、2.13g)が混合物に添加され、最終の混合物は還流コンデンサーで2から24時間撹拌された。撹拌した後、この最終の混合物はすぐに前駆体溶液として使用した。
これらの混合物の温度は、油バスを用いて30℃又は60℃に保持した。F127に関しては、前駆体溶液は、F127(0.92g)、エタノール(17.66g)、HCl(0.2gの1mol dn−3水溶液)、水(1.33g)、及びTEOS(2.0g)からなっており、前駆体溶液はP123システムのものと同様であった。
陽極のアルミナ膜(膜直径=4cm、孔径=ca.200nm、厚さ=ca.60μm、Whatmman)を普通の膜フィルター装置にセットし、前駆体溶液をアルミナ膜に滴下した。前駆体溶液の滴下は、P123及びF127の前駆体溶液について、各々の容量を好適な範囲に適宜調整して行った。
吸引装置(Ulvac、Model MDA−15)を用いて穏やかな吸引を行って、前駆体溶液を円筒のアルミナ細孔に入れた。滴下した前駆体溶液を完全にアルミナ細孔に入れた後、前駆体溶液を含むアルミナ膜を5分の吸引により乾燥した。以後、P123及びF127を用いたメソポーラス膜を、各々、P123−M及びF127−Mと称する。
P−123−MのSEMで典型的に示されるように、円筒メソポーラスシリカは、各円筒アルミナ内に認められ、メソポーラス膜の表面においては著しい構造は認められない。10wt%のリン酸溶液を用いてアルミナマトリックスを完全にエッチングした後、円筒のメソポーラスシリカはアルミナ膜上に集められた。図1に、その電子顕微鏡図を示す。10%リン酸溶液に膜を浸すことで支持体である金属部分を溶かした時の電子顕微鏡図であり、図により規則的な筋が上から下まで通っていることが伺える。その直径及び長さは各々、ca.200nm及びca.45μmと見積もられた。これらの値は、界面活性剤の種類及び前駆体溶液の調製条件に依存していない。
円筒のメソポーラスシリカのメソ構造をTEMによって調べた。TEM実験のために、円筒のメソポーラスシリカを、アルミナマトリックスを完全にエッチングした後、除いて、TEMグリッドに合わせた。P123−Mについては、3つの区別されるメソ構造が観察された。円筒のアルミナ壁に沿って並行に向いたシリカ−ナノチャンネルの1次元の並び、並行でない方向のシリカ−ナノチャンネルの3次元の並び、及びこれらの混合物、である。これらの3つの区別される構造の割合を少なくとも100個の円筒メソポーラスシリカのTEM観察によって分析した。分析した割合を表1にまとめた。
前駆体溶液を30℃で撹拌したとき、短時間(2時間)の撹拌では、1次元の並びの割合は41%であった。撹拌時間を増やすに従ってより長くなり、1次元シリカ−ナノチャンネルの支配的な形成(96%)は24時間の撹拌で認められた。反対に、1次元シリカ−ナノチャンネルの支配的な形成(>95%)は撹拌温度60℃で6−24時間の撹拌で認められた。
TEM像から、1次元シリカ−ナノチャンネルのチャンネル径を見積った(表1)。図2に、作製したシリカナノチャンネル膜について、ヘリウム流通測定を行うための膜透過実験装置を示す。ヘリウムの透過実験では、水蒸気圧を増やすことで細孔径の測定ができる。また、図3に、水蒸気圧の増加に伴うヘリウムの透過実験の結果を示す。縦軸がヘリウムの透過量、横軸が水蒸気圧、ある一定の水蒸気圧で急激に透過率が減少するが、これは規則的な細孔があいていることを示している。中の図はそのときの細孔径を示している。1次元シリカ−ナノチャンネルと他の構造の割合が撹拌時間と温度に依存しているとしても、1次元シリカ−ナノチャンネルのチャンネル径は、全ての前駆体溶液について常に8±nmであった。
仮焼した後のメソポーラス膜の窒素の吸着/脱着等温線から(アルミナマトリックスのエッチングなしに)、各メソポーラス膜のBET表面積を分析した。表1にリストしたように、BET表面積は撹拌時間が減少するとより少さくなる傾向であり、最も高い値は12時間の撹拌時間で得られた。上記TEM及び窒素吸着/脱着等温線の測定の結果により、1次元の並びを得る好適な条件は、撹拌温度及び時間が60℃、12時間であると結論した。
観察した等温線がBET表面積の見積りに使用されるとしても、TEM像で与されるメソポロシティーにかかわらず、細孔分布プロットで、その吸着等温線は約8nmで著しいピークを与えなかった。したがって、1次元シリカ−ナノチャンネルの直径はTEM像から見積った。
更に、前駆体溶液中のTEOS及びP127の組成の効果を調べた。前駆体溶液中のP127の分量が増加する(1.5g)、又は1.0gから減少(0.6g)すると、メソ構造のゆがみがTEM観察によって観察された。また、ゆがみは、TEOSの量が1.28g及び3.2gであるとき、観察された。したがって、1次元メソポーラス膜のTEOS及びP127の好適な組成は、2.13g及び1.0gであることが分かった。
P123−Mに対して、鋳型の界面活性剤としてのF127の使用は、並行でない方向のシリカ−ナノチャンネルからなる円筒のメソポーラスシリカのみを、調製条件をP123−Mの調製のためにコントロールされたときでさえ与えた。F127−系のメソポーラス膜の窒素吸着/脱着等温線は、著しい変化点を示し、そのBJH分析は、TEM像から見積った細孔径に一致した12nmのピークでの細孔分布を与えた。
見積られたBET表面積は約22m−1であり、この値は、前駆体溶液の調製の条件に依存しない。結論として、鋳型の界面活性剤としてP123を使用して1次元−メソポーラス膜の形成を行った場合、円筒のアルミナ細孔内に形成された円筒のメソポーラスシリカは直径200nmで長さca.45μmである。
円筒のメソポーラスシリカは界面活性剤を鋳型としたシリカ−ナノチャンネルの1次元の並びからなり、チャンネル径は8nmである。このチャンネル径は、CTAB系の1次元−メソポーラス膜で得られるもの(3.4nm)より約2−4倍大きい。これらの1次元−メソポーラス膜は、ナノ流体システム分子の分離、化学−及びバイオ−センシング、触媒反応、及び1次元ナノワイヤの合成の鋳型として使用可能である。
以上詳述したように、本発明は、円筒のアルミナ細孔内における界面活性剤を鋳型としたメソポーラスシリカの構造に係るものであり、本発明により、従来、合成することができなかった、8nm以上の細孔径を有するナノチャンネル体を合成し、提供することができる。本発明は、従来材では達成することができなかった、分子サイズの大きい蛋白質分子を挿入して複合化することが可能な大きい細孔径を持つナノチャンネル体を合成する方法、そのナノチャンネル体及びその蛋白質複合体を提供することを可能にするものとして有用である。
本発明のナノチャンネル体の電子顕微鏡図を示す。10%リン酸溶液に膜を浸すことで支持体である金属部分を溶かした時の電子顕微鏡図であり、図により規則的な筋が上から下まで通っていることが伺える。 膜透過実験装置を示す。ヘリウムの透過実験では、水蒸気圧を増やすことで細孔径の測定ができる。 水蒸気圧の増加に伴うヘリウムの透過実験の結果を示す。縦軸がヘリウムの透過量、横軸が水蒸気圧、ある一定の水蒸気圧で急激に透過率が減少するが、これは規則的な細孔があいていることを示している。中の図はそのときの細孔径を示している。

Claims (7)

  1. 蛋白質を挿入して複合化できる大きさである少なくとも8nmのチャンネル径を有する1次元のシリカナノチャンネル体を製造する方法であって、アルミナ膜に、トリブロック共重合体系の界面活性剤を鋳型として含む前駆体溶液を吸引させ、該アルミナ膜に形成された円筒状のアルミナ細孔内に上記前駆体溶液を導入し、乾燥させることにより、上記円筒状のアルミナ細孔内に、1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであるシリカナノチャンネル体を製造し、該シリカナノチャンネル体を所定の条件下で焼成することにより鋳型となった界面活性剤ミセルを除去することを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル体の製造方法。
  2. 上記1次元のシリカナノチャンネル体が、基板に対して垂直方向に形成された円筒状のアルミナ細孔内に形成されている、請求項記載の上記シリカナノチャンネル体の製造方法。
  3. トリブロック共重合体系の界面活性剤として、P123又はF127を用いて、チャンネル径が少なくとも8nmであるシリカナノチャンネル体を製造する、請求項記載の上記シリカナノチャンネル体の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の製造方法により製造してなる、円筒状のアルミナ細孔内に形成された、蛋白質を挿入して複合化できる大きさを有する1次元のシリカナノチャンネル体であって、チャンネル径が少なくとも8nmであることを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル体。
  5. 上記1次元のシリカナノチャンネル体が、基板に対して垂直方向に形成された円筒状のアルミナ細孔内に形成されている、請求項記載の上記シリカナノチャンネル体。
  6. 上記円筒状のアルミナ細孔の径が少なくとも200nmで、長さが少なくとも45μmである、請求項記載の上記シリカナノチャンネル体。
  7. 請求項からのいずれかに記載の上記シリカナノチャンネル体が、基板のアルミナ表面に対して垂直方向に並んだ構造を有するシリカナノチャンネル体からなることを特徴とする蛋白質分子複合化用シリカナノチャンネル膜。
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