JP4793623B2 - 光応答性メソポーラス体とその徐放機能 - Google Patents
光応答性メソポーラス体とその徐放機能 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4793623B2 JP4793623B2 JP2005074209A JP2005074209A JP4793623B2 JP 4793623 B2 JP4793623 B2 JP 4793623B2 JP 2005074209 A JP2005074209 A JP 2005074209A JP 2005074209 A JP2005074209 A JP 2005074209A JP 4793623 B2 JP4793623 B2 JP 4793623B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mesoporous
- azobenzene
- release
- group
- silica
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Description
に染みこませて徐放させるものである。また、特開平11-319059(特許文献2)は、シリ
カ等の多孔材に芳香剤を入れ込み、外部の気流により内包化合物の放出を制御するというものである。特開平09-249510(特許文献3)は、オゾンをシリカに充填させて袋に封入
し、温度の上昇に伴いオゾンを放出するという制御技術である。また、特開平08-277216
(特許文献4)は、シリカに有機基を修飾しての薬物徐放制御であるが、シリカへの有機基の修飾の程度・特性、すなわち修飾した有機基と内包物との相互作用により徐放速度を制御するもので、外部刺激により応答して徐放速度を変化させるものではない。同様に、特開平05-271056(特許文献5)も薬物徐放性はあるが、外部刺激応答性は付与されてい
ない。一方、光に関連した化合物の放出に関しての技術としては特開平07-113272(特許
文献6)があるが、吸湿材に吸着した水分を光触媒により放出させて吸湿機能を再生させるというものであり、光刺激による内包化学物質の放出制御ではない。
ポーラス体は、この内包化合物の徐放機能材料への応用に対し有望である。最近、MCM−41内に包含された薬物の自然拡散による徐放の特性について報告がなされた(非特許文献2〜3:M. Vallet-Regi et al.: Chem. Mater., 13, 308 (2001);B. Munoz et al.: Chem. Mater., 15, 500 (2003))。この報告は、応答性の無い単なる徐放であるが、その後、外部応答によるオン−オフ制御が報告された(例えば、非特許文献4〜7:C.-Y. Lai et al.: J. Am. Chem. Soc., 125, 4451 (2003);R. Hernandez et al.: J. Am. Che
m. Soc., 126, 3370 (2004);Q. Fu et al.: Adv. Mater., 15, 1262 (2003);R. Casasus et al.: J. Am. Chem. Soc., 126, 8612 (2004))。またすでに発明者らも、無機メソ
ポーラス体に、光照射により可逆的に二量化する有機分子を修飾させて、いわば分子の「ドア」として作用させることにより、内包化学物質の外部への放出をオン−オフで制御する技術を発明し、特許出願し(特許文献10:特開2004-026636)、論文発表も行った(
非特許文献8〜9:N. K. Mal, M. Fujiwara and Y. Tanaka: Nature, 421, 350 (2003)
;N. K. Mal et al.: Chem. Mater., 15, 3385 (2003))。しかしながら、上記のシリカ
の徐放のオン−オフ制御機能やMCM−41類を用いた応答性ドラッグデリバリーシステムも、内包化合物を外部刺激を受けるまで貯めておくという機能はあっても、外部刺激を受けた後の放出は拡散でのみ起こり、その速度を向上させるという機能は全くない。このように、従来の全ての発明・技術は、メソポーラス体等に内包された化合物の放出は、拡散をドライビングフォース(駆動力)とする徐放であり、その徐放速度を向上させる・制御するという技術は存在していなかった。
1. 可逆的光異性化基を細孔内に有する光応答性メソポーラス体。
2. 可逆的光異性化基がアゾベンゼン部分、スピロピラン部分及びスピロオキサジン部分からなる群から選ばれる少なくとも1種の部分(moiety)を有する項1に記載の光応答性メソポーラス体。
3. メソポーラス体がメソポーラスシリカである項1に記載のメソポーラス体。
4. 化学物質を細孔に内包してなる項1〜3のいずれかに記載のメソポーラス体。
5. 前記細孔の両端部に光により開閉可能な制御機構を備える項1〜4のいずれかに記載のメソポーラス体。
6. メソポーラス体の細孔内に可逆的光異性化基を導入する工程、前記化学物質を前記細孔に内包させる工程を有する、光照射に伴う光異性化基の可逆的異性化により細孔内の化学物質の放出を促進可能な光応答性メソポーラス体の製造方法。
キシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシなど)、アリールオキシ(フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、アラルキ
ルオキシ(ベンジルオキシ、フェネチルオキシなど)、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、ニ
トロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、モノアルキルアミノ(メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec-ブチルアミノ、tert-ブチルアミノなど)、ジアルキルアミノ(ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ジn-プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジn-ブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジsec-ブチルアミノ、ジtert-ブチルアミノなど)、アルカノイル(アセチル、
プロピオニル、n-ブチリル、イソブチリル、sec-ブチリル、tert-ブチリルなど)、アシ
ルオキシ(アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、n-ブチリルオキシ、イソブチリルオキ
シ、sec-ブチリルオキシ、tert-ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ベンゾイルオキシ)
などが挙げられる。
度、より好ましくは2〜15nm程度である。細孔直径が小さすぎると可逆的光異性化基を導入するのが困難になる。一方、細孔直径が大きすぎると拡散でも細孔内部の化学物質の放出速度が速くなるため、本発明による細孔内部の化学物質の放出促進ないし制御の必要性が小さくなる。
なお、細孔の「直径」は、細孔が円筒型のみならず筒状(断面が4角形、5角形、6角形、8角形など)の場合にも、円筒型に換算した値が使用される。
細孔に内包される化学物質としては特に限定されず、天然及び合成の低分子化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマー等が広く包含され、例えばコレスタン、コレステロール、プロゲステロン、テストステロン、エストラジオール等のステロイド類や、ビタミンA、ビタミンD等のビタミン類、アドレナリン、ノルアドレナリン、アセチルコリン、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、オピオイドペプチド、副腎皮質刺激ホルモン、プロスタグランジン類などの生理活性物質、ペニシリン、イブプロフェン等の医薬化合物、リン酸エステル類等の農薬化合物、アルカロイド等の植物由来の化合物、アミノ酸、単糖類、多糖類を含む糖類、脂肪ないしは脂肪酸、タンパク質、核酸等を用いることができる。
本発明の光応答性メソポーラス体は、細孔の両端部に光により開閉可能な制御機構を備えるのが好ましい。このような制御機構としては、特許文献10に記載されるような、2つのクマリン残基を各細孔端部に結合させ、光によりクマリン二量体を形成させて細孔端部を開口し、クマリン二量体に光照射してクマリン単量体に解離させ、細孔端部を開放する機構が挙げられる。このクマリン二量体を用いた開閉システム以外にも、開閉可能なシステムであれば特に制限なく細孔端部に導入することができる。
本発明の光応答性メソポーラス体として、メソポーラスシリカからなるメソポーラス体の調製法を以下に例示する。メソポーラスシリカ以外のメソポーラス体についても、以下の記載を参考にして当業者であれば容易に調製することができる。
も良好なヘキサゴナルミセルを構築できるものならば、特に限定されない。また、Brij類の界面活性剤(例えば、Brij56の組成はC16H33(OCH2CH2)10OH))も同様に、その疎水性
炭化水素と親水性ポリエチレングリコールの比は良好なヘキサゴナルミセルを構築できるものならば、特に限定されない。また、メソポーラス体の組成は、種々の条件で安定に細孔構造を維持できるものならば、シリカに限定されるものではなく、他のメソポーラス体
、例えば、シリカ・アルミナ、シリカ・チタニア等のシリカ系複合酸化物、チタニア、ジルコニア、アルミナ等のシリカ以外の酸化物、およびリン酸アルミニウム、リン酸チタン、リン酸スズ等の金属リン酸塩等でも良い。
た無機メソポーラス体に、光により分子の形が変化する、すなわち異性化する有機基を導入する。このような可逆的光異性化基としては、アゾベンゼン部分、スピロピラン部分及びスピロオキサジン部分からなる群から選ばれる少なくとも1種の部分(moiety)を有する基が挙げられ、好ましくは、アゾベンゼン部分を有する基(以下、「アゾベンゼン誘導体」ということがある)が挙げられる。アゾベンゼン誘導体で修飾されたメソポーラス体は、例えば下記スキーム1のように合成することができる。この際、アゾベンゼン誘導体としては、光照射や加熱により可逆的に異性化するものならば、特に限定されない。また、アゾベンゼン・シラン化合物(例えば、原料3)のメソポーラス体への修飾方法も、有機基が細孔内に有効に分散されて修飾されるならば、特に方法は限定されない。さらに、アゾベンゼン以外にも、スピロピラン、スピロオキサジン等のような可逆的に光異性化する有機化合物ならば良い。
スキーム1
上記の方法で合成された光応答性有機官能基修飾メソポーラス体による、内包化合物の外
部への放出速度の光制御は、例えば以下のように行うことができる。
うな完全な放出制御が実現できる。すなわち、クマリン基を細孔の出口に修飾し、アゾベンゼン基を細孔内に修飾することによりクマリン基に二量化により細孔内の内包物を放出せずに貯蔵することができ、クマリン二量体を開裂させて細孔内より内包物を放出する際には、アゾベンゼンへの光照射によりその放出速度を制御することができる。図4に、クマリン二量体を開裂させた後のコレステロールの溶媒への放出を挙動を示す。(a)は図3の(a)と、(b)は図3の(c)と、(c)は図3の(d)と同様な条件下での放出挙動である。この場合においても、アゾベンゼンのトランス・シスの異性化の両反応が進行する条件での放出が速く、自然拡散による放出は著しく遅い。
細孔径が2から6nmのメソポーラス体の合成は、イオン性界面活性剤(カチオン型およびアニオン型界面活性剤)やBrij等の分子鎖の短い中性界面活性剤を用い、金属酸化物やそのアルコキシド等から合成できる。この方法は以下の参考文献に従い実施できる:C. T. Kresge et al., Nature, 359, 710 (1992);D. Zhao et al., Science, 279, 548 (1998);D. Zhao et al., J. Am. Chem. Soc., 120, 6024 (1998);D. M. Antonelli et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 34, 2014 (1995);T. Martin et al., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 41, 2590 (2002)など。
例えば、細孔径が3nm程度になるメソポーラスシリカ体の合成は、以下のように行うことができる。水酸化ナトリウム2.70g(67mmol)と臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム9.85g(27mmol)を100mlの水に加え、十分撹拌して溶解させる。この均一な水溶液をテフロン(登録商標)製ビーカー容器に移し替え、シリカゲル16.24g(270mmol)を加え、ビーカーごとオートクレーブに入れて、135℃で24時間静置下で反応させた。反応終了後、ろ別し、十分にイオン交換水で洗浄し、120℃で12時間乾燥させ、MCM−41型メソポーラスシリカの鋳型除去前の粗生成物を得た。この粗生成物を2g取り、1M塩酸のエタノール溶液(400ml)に加え、環流処理を4時間行った。この処理を赤外線スペクトルより界面活性剤が完全になくなったことを確認するまで行った。通常は2〜3回程度で完了した。
参考例2:細孔径が6nm以上のメソポーラス体の合成
細孔径が6nm以上のメソポーラス体の合成は、分子鎖の長いPluronic P123等の中性
界面活性剤を用い、金属塩化合物やそのアルコキシド等から合成できる。この方法は下記の参考文献に従い実施可能である:D. Zhao et al., Science, 279, 548 (1998);D. Zhao et al., J. Am. Chem. Soc., 120, 6024 (1998)など。
交換水に溶かし、240mLの2M塩酸水溶液に加えた。この液にテトラエトキシシラン(17.06g:82mmol)を加え、350℃で20時間反応させた。さらに静置下で80℃で24時間反応させた後、ろ別し、十分にイオン交換水で洗浄し、120℃で12時間乾燥させ、メソポーラスシリカ体の鋳型除去前の粗生成物を得た。この粗生成物を2g取り、エタノール溶液に加え、環流処理を4時間行った。この処理を赤外線スペクトルより界面活性剤が完全になくなったことを確認するまで行った。通常は2〜3回程度で完了した。
参考例3:アゾベンゼン・シラン化合物の合成
式−1の原料3の合成法を示す。0.244gの塩化4−(フェニルアゾ)ベンゾイル
(原料1)(1mmol)を脱水トルエン(10ml)に溶解させ、これに0.221gの3−アミノプロピルトリエトキシシラン(1mmol)を加え、20時間110℃で反応させた。反応終了後、溶媒や副生した塩酸をエバポレーターや真空ポンプで十分に除去して、原料3を得た(0.41g;収率96%)。
実施例1:アゾベンゼン・シラン化合物のメソポーラス体への修飾
参考例3で合成されたアゾベンゼン・シラン化合物0.08g(0.19mmol)を脱水トルエン10mlに溶かし、この溶液に参考例1で得られたメソポーラス体1gを加え、80℃で1時間加熱撹拌した。この反応液から揮発成分をロータリーエバポレーター(80℃、2時間)および真空ポンプ(90℃、24時間)で留去し、得られた固体をトルエンとエタノールで洗浄後、80℃で12時間乾燥させ、目的物を得た。図5−7に、得られた生成物の拡散反射の紫外線スペクトル(図5)、赤外線スペクトル(図6)、熱分析(図7)結果を示す。図5の紫外線スペクトルにはアゾベンゼン特有の吸収(〜330nm、〜430nm)が観測され、また図6の赤外線スペクトルより、アルキル基特有の2900〜3000cm−1の吸収が確認できた。さらに、図7と非修飾のメソポーラスシリカ(図8)の熱重量分析(TGA)の結果より、4〜5重量%分の有機基が修飾されていることも確認できた。以上のことより、メソポーラスシリカにはアゾベンゼン基が確かに修飾されていることがわかった。
実施例2:アゾベンゼン修飾メソポーラスシリカ体による内包化合物の外部への放出
実施例1で得られた1gのアゾベンゼン修飾メソポーラスシリカ体を、1gのコレステロールが溶解したn−ヘキサンとエタノールの混合溶液(20ml、体積比=3:1)に加え、40℃で3、5日間撹拌した。その後、ろ別、n−ヘキサンで十分に洗浄した後、60℃で12時間乾燥させた。こうして得られたサンプル1gを紫外線スペクトル用石英セルに入れ、n−ヘキサンを加え、ランプで光を照射した。ランプとしては、ウシオ電機UXL−500SXを用いた。紫外線フィルターとしては、UV−D36A(c)、UV−D36C(b)を用いた。また、放出されたコレステロールの量は、溶液を一部抜き取り、ガスクロマトグラフィーにより定量した。結果は、図3に示すように、光の照射の仕様により、コレステロールの外部への放出速度は著しく変化した。
実施例3:アゾベンゼン・シラン化合物およびクマリン・シラン化合物のメソポーラス体への修飾
参考例1で合成したメソポーラスシリカの粗生成物(界面活性剤入り)を用い、特開2004-026636で述べた方法によりクマリン修飾メソポーラスシリカを合成した。界面活性剤を
溶媒抽出により除去したこの材料に、実施例1と同様の方法でアゾベンゼン・シラン化合物を修飾し、アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカを合成した。この場合、アゾベンゼン基は細孔全体に修飾されているが、クマリンは細孔の出口近傍にのみ修飾されている。図9−14に、得られた生成物の拡散反射の紫外線スペクトル(クマリン修飾メソポーラスシリカ:図9、アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカ:図10)、赤外線スペクトル(アゾベンゼン修飾メソポーラスシリカ:図11、アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカ:図12)、熱分析(クマリン修飾メソポーラスシリカ:図13、アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカ:図14)結果を示す。図9,10の紫外線スペクトルより、クマリン基とアゾベンゼン基が修飾されていることが観測され、またこのことは、図11,12の赤外線スペクトルでのアルキル基等の吸収で追認できた。さらに、図8,13,14の熱重量分析(TGA)結果の比較より、メソポーラスシリカには1〜2重量%のクマリン基と4〜5重量%分のアゾベンゼン基が修飾されていることも確認できた。以上のことよりに、メソポーラスシリカには、クマリン基およびアゾベンゼン基が確かに修飾されていることが確認できた。
実施例4:アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカ体による内包化合物の外部への放出
実施例2と同様な方法で、アゾベンゼン・クマリン修飾メソポーラスシリカ体の細孔内にコレステロールを充填した。このサンプルにウシオ電機製高圧水銀ランプUM−452を
パイレックス(登録商標)ガラスを通じて30分照射してクマリン部を光二量化させた。十分に溶媒で洗浄の後、実施例5と同じ条件で、内包されたコレステロールの放出を試みたが、溶媒中に検出可能な量のコレステロールは見いだせなかった。このサンプルをろ別後、ウシオ電機製低圧水銀ランプ(ULO−6DQ)を用いて250−260nmの紫外線を2.5分間照射した。得られたサンプルを再び実施例5と同様な方法で、溶媒へのコレステロールの溶出を分析した。この際、光照射の条件は実施例5と同様な方法で行った。その結果は図4に示したが、実施例2、図3と同様に、結果は、図4に示すように、光の照射の仕様により、コレステロールの外部への放出速度は著しく変化した。
Claims (3)
- アゾベンゼン部分、スピロピラン部分及びスピロオキサジン部分からなる群から選ばれる少なくとも1種の部分(moiety)を有する可逆的光異性化基を、細孔直径2〜15nmの細孔内に有し、さらに前記細孔内に化学物質を内包してなる光応答性メソポーラス体に、光照射することにより、細孔内の化学物質の外部への放出を促進することを特徴とする、細孔内の化学物質の放出速度を制御する方法。
- 前記光応答性メソポーラス体がメソポーラスシリカである請求項1に記載の方法。
- 前記光応答性メソポーラス体が、前記細孔の両端部に光により開閉可能な制御機構を備えるものである、請求項1又は2に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074209A JP4793623B2 (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 光応答性メソポーラス体とその徐放機能 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005074209A JP4793623B2 (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 光応答性メソポーラス体とその徐放機能 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006256885A JP2006256885A (ja) | 2006-09-28 |
JP4793623B2 true JP4793623B2 (ja) | 2011-10-12 |
Family
ID=37096533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005074209A Expired - Fee Related JP4793623B2 (ja) | 2005-03-16 | 2005-03-16 | 光応答性メソポーラス体とその徐放機能 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4793623B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5158670B2 (ja) * | 2007-02-14 | 2013-03-06 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 円筒のアルミナ細孔内における界面活性剤を鋳型としたメソポーラスシリカの構造 |
JP2010280512A (ja) * | 2007-09-25 | 2010-12-16 | Osaka Univ | 無機有機複合物質、無機有機複合物質の製造方法、無機有機複合物質を用いた製品 |
JP5354591B2 (ja) * | 2009-08-28 | 2013-11-27 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 光異性化基を有するアミド化合物及び該化合物が自己集合してなる有機ナノチューブ並びにその製造方法 |
JP5598898B2 (ja) * | 2009-10-19 | 2014-10-01 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 水素の貯蔵方法 |
JP5687832B2 (ja) * | 2009-12-10 | 2015-03-25 | 花王株式会社 | 複合シリカ粒子 |
JP5699112B2 (ja) * | 2012-07-27 | 2015-04-08 | 富士フイルム株式会社 | 平版印刷版原版及びその製版方法 |
JP6112566B2 (ja) * | 2014-03-10 | 2017-04-12 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 液体の膜透過の光制御技術 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4192235B2 (ja) * | 2002-04-30 | 2008-12-10 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 徐放機能を有するメソポーラス無機材料 |
-
2005
- 2005-03-16 JP JP2005074209A patent/JP4793623B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006256885A (ja) | 2006-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4793623B2 (ja) | 光応答性メソポーラス体とその徐放機能 | |
Bai et al. | Light-triggered release from Pickering emulsions stabilized by TiO2 nanoparticles with tailored wettability | |
Ciriminna et al. | The sol–gel route to advanced silica-based materials and recent applications | |
Anirudhan et al. | Adsorptive removal of basic dyes from aqueous solutions by surfactant modified bentonite clay (organoclay): kinetic and competitive adsorption isotherm | |
JP4256070B2 (ja) | 光触媒組成物 | |
Mal et al. | Photo-switched storage and release of guest molecules in the pore void of coumarin-modified MCM-41 | |
McCormack et al. | Inhibition of nanoceria’s catalytic activity due to Ce3+ site-specific interaction with phosphate ions | |
Hornebecq et al. | Stable silver nanoparticles immobilized in mesoporous silica | |
Sierocki et al. | Photoisomerization of azobenzene derivatives in nanostructured silica | |
Picchetti et al. | Breaking with light: stimuli-responsive mesoporous organosilica particles | |
Takagi et al. | Light-harvesting energy transfer and subsequent electron transfer of cationic porphyrin complexes on clay surfaces | |
JP5345506B2 (ja) | 光触媒、その製造方法、光反応器及び光分解方法 | |
JP4192235B2 (ja) | 徐放機能を有するメソポーラス無機材料 | |
US20030203206A1 (en) | Mesoporous silica having controlled-release on-off control function, production method thereof and method using same | |
US20040213996A1 (en) | Mesoporous inorganic materials having controlled-release on-off control function, production method thereof and method using same | |
Sels et al. | Kinetics of the oxygenation of unsaturated organics with singlet oxygen generated from H2O2 by a heterogeneous molybdenum catalyst | |
Alvaro et al. | Reversible porosity changes in photoresponsive azobenzene-containing periodic mesoporous silicas | |
Berton et al. | Ionic liquids as fragrance precursors: smart delivery systems for volatile compounds | |
Demina et al. | Freezing-induced loading of TiO2 into porous vaterite microparticles: Preparation of CaCO3/TiO2 composites as templates to assemble UV-responsive microcapsules for wastewater treatment | |
US6365007B1 (en) | Photocatalysts for the degradation of organic pollutants | |
EP3544594B1 (en) | Mesoporous silica materials for the controlled release of active substances and their applications | |
Lopez-Sanchez et al. | Mechanically interlocked profragrances for the controlled release of scents | |
Mao et al. | Adsorption and controlled release of three kinds of flavors on UiO‐66 | |
Rajkumar et al. | Montmorillonite/Poly (L-Lactide) microcomposite spheres as reservoirs of antidepressant drugs and their controlled release property | |
Zhou et al. | Hydrolyzable quaternary pyridinium surfactants: antimicrobial profragrances for controllable perfume release |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091203 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091215 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100215 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110301 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110517 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20110524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110712 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110713 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4793623 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |