JP5158072B2 - 金属含有塗料塗布物の電気特性解析装置 - Google Patents

金属含有塗料塗布物の電気特性解析装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属を含有する塗料を塗布した物質についての電気的特性を解析する装置に関する。
近年、音楽プレーヤ等の操作部(例えば、再生ボタン)に、いわゆるタッチパネルを使用する場合が増加してきている。タッチパネルは、例えば、プラスチックでできた操作部に静電センサを装着し、操作部上に指を近づけた場合に指−センサ間の容量成分が変化したことを検知することで、当該操作を検出している。
一方、音楽プレーヤ等の筐体などには、その見栄えの良さ等から金属を含有するいわゆるメタリック塗料が塗布される場合がある。このメタリック塗料は、タッチパネル上にも塗布される。メタリック塗料に含まれる金属が多いと、指−センサ間の容量が大きくなるので、容量成分の変化が小さくなってしまう。その結果、センサが動作しなくなってしまう。そこで、センサが正常に動作できる金属の含有量を解析する必要がある。
上記技術に関連して、特許文献1には、電位解析によって得られた被塗装物表面の電流密度から塗膜析出量を求める際に、電流密度以外の物理量も加味することにより、電着塗装解析の精度が向上した電着塗装解析方法について開示されている。また、特許文献2には、被塗装物に置き換えた解析モデルを用いて、高い精度で、被塗装物の各部に電着した塗膜の膜厚を算出することができる電着塗膜の膜厚算出方法について開示されている。
ここで、センサが正常に動作できる金属の含有量をFDTD(Finite Difference Time Domain)法等を用いて解析する場合、筐体に塗布されるメタリック塗料の厚さに応じて、タイムステップ(シミュレーション時の時間の最小単位)を決めることになる。
一般に、筐体に塗布されるメタリック塗料の厚さは、数μm〜nm以下程度なので、タイムステップもそれに応じて小さくする必要がある。その結果、現実的な時間内にシミュレーションによる解析結果を得ることができなくなってしまう等の問題があった。
特開2002−180295号公報 特開2002−327294号公報
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、金属を含有する塗料を塗布した物質についての電気的特性を容易かつ短時間に解析することが可能な電気特性解析装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気特性解析装置は、所定の割合で金属を含有する塗料が塗布された物質に対して、波源から与えた電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を解析する電気特性解析装置において、前記塗料を塗布された物質を含む解析対象となる領域を定義する解析モデル情報を記憶手段から読み出す解析モデル取得手段と、前記波源から与えられる信号情報を記憶手段から読み出す波源情報取得手段と、前記解析対象となる領域内の物質の物性値であって、前記塗料の導電率を含む物性値を記憶手段から読み出す物性値取得手段と、解析対象となる領域をメッシュ分割した各格子における電界と磁界をマクスウェルの方程式に基づいて解析的に計算することにより、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電界及び磁界の変化を求める電磁界解析手段と、を備える。
本発明によると、物性値取得手段は塗料についての導電率を取得するので、電磁界解析手段は所定の割合の金属を含有する塗料を、導電率を有する誘電体として解析的に計算することができる。そのため、塗料についてのモデル化が簡素化される。その結果、所定の割合で金属を含有する塗料が塗布された物質に対して、波源から与えた電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を容易かつ短時間に解析することが可能となる。
以上に説明したように、本発明によると、金属を含有する塗料を塗布した物質についての電気的特性を容易かつ短時間に解析することが可能な電気特性解析装置を提供できる。
本発明の実施例に係る電気特性解析装置の動作原理を説明する図である。 本発明の実施例に係る電気特性解析装置の構成例を示す図である。 本発明の実施例に係る電気特性解析装置で解析する解析モデルの斜視図である。 本発明の実施例に係る解析モデルについての等価回路を示す図である。 本発明の実施例に係る解析モデルをメッシュ分割した場合の断面図である。 本発明の実施例に係る解析モデルをメッシュ分割した格子の拡大図である。 本発明の実施例に係る電気特性解析装置の具体的な処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係る解析モデルの波源及び観測点における信号を示す図である。 本発明の実施例に係る解析モデルの波源及び観測点における信号を示す図である。 本発明の実施例に係る解析モデルの波源及び観測点における信号を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図8Cに基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る電気特性解析装置100の動作原理を説明する図である。
図1に示す電気特性解析装置100は、解析モデル情報を取得する解析モデル取得手段101と、波源情報を取得する波源情報取得手段102と、解析モデルに関する物性値を取得する物性値取得手段103と、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を解析する電磁界解析手段104と、を備える。
解析モデル取得手段101、波源情報取得手段102及び物性値取得手段103は、記憶手段105の所定の位置から、それぞれ解析モデル情報、波源情報、物性値を読み出す。
ここで、解析モデル情報は、例えば、所定の割合で金属を含有する塗料(以下、単に「メタリック塗料」という)やこのメタリック塗料を塗布した物質についての形状、この物質を含む解析対象となる領域(空間)、この領域をメッシュ分割した場合の格子のサイズ、解析時間の刻み時間幅(タイムステップ)等が少なくとも含まれる。
また、波源情報は、波源において解析モデルに与える電気的又は磁気的な信号に関する情報である。例えば、電気信号で与えてもよいし、電磁波等で与えてもよい。
また、物性値には、例えば、解析対象となる領域(空間)にある物質の誘電率ε、透磁率μ及び導電率ρ等が少なくとも含まれる。ここで、本実施例に係る物性値には、必ずメタリック塗料の導電率が含まれるものとする。すなわち、電磁界解析手段104において、本実施例に係るメタリック塗料は一定の導電性を有する誘電体として解析的に計算される。
以上の情報が取得されると、電磁界解析手段104は、解析対象となる領域をメッシュ分割した各格子における電界と磁界をマクスウェルの方程式に基づいて解析的に計算することにより、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電界及び磁界の変化を求める。そして、例えば、電界と電位との関係から、所望の観測点における電気特性を得る。
図2は、本発明の実施例に係る電気特性解析装置100の構成例を示す図である。
図2に示す電気特性解析装置100は、本実施例に係る電気特性解析を実現するプログラムを実行するCPU201と、プログラムの実行時に使用される揮発性のメモリ202(例えばRAM)と、電気特性解析装置100に対するデータ等の入力手段である入力装置203(例えばキーボードやマウス)と、表示装置にデータ等を出力する出力装置204と、電気特性解析装置100の実現に必要なプログラムやデータ等を記録する外部記憶装置205と、メモリ202や外部記憶装置205のデータを可搬記録媒体207(例えばフロッピイディスクやMOディスク、CD−RやDVD−Rなど)に出力し、或は可搬記録媒体207からプログラムやデータ等を読み出す媒体駆動装置206と、ネットワークに接続するネットワーク接続装置208と、を有し、これらの装置がバス209に接続されて相互にデータの受け渡しが行える構成となっている。
なお、入力装置203、出力装置204、外部記憶装置205、媒体駆動装置206、ネットワーク接続装置208については、必須の構成ではなく、必要に応じて備えればよい。
以上の構成において、解析モデル取得手段101、波源情報取得手段102、物性値取得手段103及び電磁界解析手段104は、所定のプログラムに記載された命令をCPU210に実行させることによって実現される。
以下、本実施例に係る電気特性解析装置100による電気特性解析について説明する。
(解析モデル)
図3は、本実施例に係る電気特性解析装置100で解析する解析モデルの斜視図である。
図3に示すモデルを解析モデル300は、所定の割合で金属が含まれるメタリック塗料301と、音楽プレーヤ等の筐体302と、平面状の容量センサ303及びグランド層のASIC304と、が層状に重ねられている。なお、平面状の容量センサ303とASIC304とは配線パターン308で接続されている。
本実施例では、メタリック塗料301について具体的なモデル化(例えば、メタリック塗料301を、所定の割合で一様に金属粒子が散りばめられた誘電体と定義)することはせずに、一定の導電性を有する誘電体として取り扱う。
筐体302は、プラスチックで構成されたものとする。また、容量センサ303は、一定の容量を有する容量センサ(例えば、コンデンサや導体等)で構成され、メタリック塗料301面上への指の接近に応じて容量成分が変動する。指は金属棒でできた導体305で模擬する。
ここで、波源306から所定の入力信号(例えば、図8Aに示す信号)が入力されると、当該信号は容量センサ303とASIC304を伝達して観測点307で観測される。この観測点307で観測される信号(以下、「観測信号」という)の波形は、ASIC304等の内部抵抗や容量センサ303のキャパシタにより、鈍りが生じる(例えば、図8Bに示す信号)。
そこで、入力信号と観測信号との差分信号を求め、差分信号が所定の閾値以上となった場合に、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していると判断される。
したがって、本実施例に係る電気特性解析処理により、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接している場合(導体305がある場合)と接していない場合(導体305がない場合)とについて、波源306に所定の入力信号を入力した場合における観測点307での電界E(及び磁界H)を解析して観測信号を求め、解析の結果得られる両信号(例えば、図8Cに示す信号)を比較して一定の閾値以上の差分があるか否かで、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していることを検出可能か否かを判断できる。
その結果、当該メタリック塗料301における金属含有率(以下、単に「金属含有率」という)において、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していることを検出可能か否かを判断することが可能となる。さらに、様々な金属含有率のメタリック塗料301について、上記電気特性解析処理を行うことによって、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していることを検出可能な金属含有率の範囲(又は上限値)を求めることが可能となる。
ここで、図3に示した解析モデル300は、図4に示す回路構成と考えることができる。すなわち、容量センサ303とASIC304の内部抵抗Rと、容量センサ303のキャパシタCと、で構成されたローパスフィルタ回路(以下、単に「RC回路」という)と考えることができる。
RC回路は、図3には図示しない比較器Aと接続される。そして、入力端子INに入力される信号a(例えば、図8Aに示す入力信号)と、RC回路を介して得られる信号bと、の比較を行って、所定の閾値以上の差分信号を検出する。
例えば、導体305を筐体表面に近づけると、キャパシタCが大きくなる。すると、RC回路を介して得られる信号bは、図8Bに示す実線のように鈍る(平滑化される)ので、信号aとの差が大きくなる。その結果、閾値以上の差を検出した場合に、導体305が筐体表面に接したと判断できる。
なお、内部抵抗RとキャパシタCが容易に分かる場合には、図4に示した回路から定量的に信号bを算出することが出来るので、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していることを検出できる金属含有量の範囲を定量的に求めることができる。
しかし、一般に、指(導体305)をメタリック塗料301面上に近づけた場合のキャパシタCの容量を算出することは難しいため、本実施例では、導体305をメタリック塗料301面上に近づけた場合にRC回路を介して得られる信号bを、FDTD法によって解析的に算出し、指(導体305)がメタリック塗料301面上に近づいたことを検出できる金属含有量の範囲(金属を含有可能な上限値)を求める。
上述のように、本実施例に係る電気特性解析装置100は、電気特性解析処理をFDTD法によって行う。そこで、図3に示した解析モデル300を、所定のサイズ(Δx,Δy,Δz)にメッシュ分割し、各格子における電界E及び磁界H(いずれもベクトル量)を求める。
図5に、本実施例に係る解析モデル300をメッシュ分割した場合の断面図を示す。本実施例に係る電気特性解析処理では、点線で示すように、解析モデル300を含有する所定の範囲の空間を全てメッシュ分割し、当該空間についての電界E及び磁界Hを解析的に計算することによって、メタリック塗料301の電気特性を求める。
また、メッシュ分割された格子(Yee格子)の拡大図を図6に示す。格子は、縦、横、高さがそれぞれΔx、Δy、Δzの直方体となっている。○はその位置における電界E(電界Ex、Ey、Ezの合成ベクトル)を表し、□はその位置における磁界H(磁界Hx、Hy、Hzの合成ベクトル)を表す。
(物性値)
本実施例に係るメタリック塗料301、筐体302、容量センサ303、ASIC304及び導体305の物性値は、表1のデータを使用する。
Figure 0005158072
なお、本実施例に係るメタリック塗料301の導電率ρ0は、あらかじめ測定した抵抗値R0から算出される。メタリック塗料301の厚みがT、メタリック塗料301を塗布した面積がSの場合における抵抗値をR0とすると、導電率ρ0は、次式から求めることができる。
ρ0 = (1/R0)*(T/S) [S/m] ・・・ (1)
(電気特性解析処理)
図7は、本実施例に係る電気特性解析装置100の具体的な処理を示すフローチャートである。
利用者は、図3で示した解析モデル300の形状、波源、物性値等をモデルデータとして外部記憶装置205に入力する。そして、利用者が所定の操作を行うと、電気特性解析装置100は、解析モデル300の電気特性の解析を開始する(ステップS700)。
ステップS701において、電気特性解析装置100は、外部記憶装置205を参照し、メタリック塗料301、筐体302、容量センサ303、ASIC304及び導体305の形状やメッシュ分割による分割幅や刻み時間(Δx、Δy、Δz、Δt)を読み出す。
ステップS702において、電気特性解析装置100は、外部記憶装置205を参照し、波源に関するデータを読み出す。本実施例では、図8Aに示す入力信号を波源として使用する。
ステップS703において、電気特性解析装置100は、外部記憶装置205を参照し、表1に示したメタリック塗料301、筐体302、容量センサ303、ASIC304及び導体305の物性値(誘電率ε、透磁率μ、メタリック塗料301以外の導電率ρ)を読み出す。
以上のように、解析モデル300を読出し及び設定の処理が完了すると、電気特性解析装置100は、処理をステップS704に移行する。
ステップS704において、電気特性解析装置100は、メタリック塗料301の導電率ρ0を算出する。本実施例では、厚さT、面積Sのメタリック塗料301における抵抗値R0を実際に測定し、物性値等の情報とともに外部記憶装置205に記憶しておく。そして、電気特性解析装置100が、厚さT、面積S及び抵抗値R0を読出し、式(1)に代入して導電率ρ0を算出する。なお、あらかじめ算出した導電率ρ0を外部記憶装置205に記憶しておき、ステップS703において、他の物性値とともに読み出すようにしてもよい。
導電率ρ0を算出すると、電気特性解析装置100は、処理をステップS705に移行して、FDTD法による電気特性解析処理を開始する。なお、FDTD法による電界・磁界の解析手法については、公知の技術であるので詳細な説明については省略する。
ステップS705において、電気特性解析装置100は、時間tと整数nを初期化し、t=0、n=1とする。そして、処理をステップS706に移行する。
ステップS706において、電気特性解析装置100は、電界Eについて計算する。ここで、電界Eは、誘電率ε、導電率ρ及び刻み時間幅(タイムステップ)Δtを、次式に与えることで求めることができる。なお、誘電率ε及び導電率ρについては、その位置(x,y,z)の素材(メタリック塗料、プラスチック、容量センサ、導体等)に応じたものが選択され、式(2)に代入される。
Figure 0005158072
電界Eについて計算が完了すると、必要に応じてインピーダンス整合等の吸収境界処理を行った後、処理をステップS707に移行する。
ステップS707において、電気特性解析装置100は、磁界Hについて計算する。ここで、磁界Hは、透磁率μ及び刻み時間幅Δtを次式に与えることで求めることができる。なお、透磁率μについても、その位置(x,y,z)の素材に応じたものが選択され、式(3)に代入される。
Figure 0005158072
磁界Hについて計算が完了すると、電気特性解析装置100は、処理をステップS708に移行する。そして、時間tが所定の時間Tと一致するか否かをチェックする。時間tが所定の時間Tと一致しない場合には、処理をステップS709に移行する。
ステップS709において、電気特性解析装置100は、時間tと整数nを更新する。本実施例では、刻み時間幅をΔtとしているので、時間tにt+(Δt/2)を代入する。また、整数nを1だけインクリメントする。
時間tと整数nの更新をすると、電気特性解析装置100は、処理をステップS710に移行する。そして、電気特性解析装置100は、波源を更新する。すなわち、更新された時間tにおける波源の電界Eを求める。そして、処理をステップS706に移行する。
以上のようにして、電気特性解析装置100は、時間tが所定の時間TとなるまでステップS706〜S710の処理を行って、観測点における電界E、すなわち、電位Vを求める。
ステップS708において、時間tが所定の時間Tと一致すると、電気特性解析装置100は、処理をステップS711に移行する。そして、ステップS706〜S710の処理によって求められた電位Vを外部記憶装置205に出力して記憶する。そして、処理をステップS712に移行し、電気特性の解析処理を終了する。
以上の説明において、本実施例では、波源において図8Aに示した信号を与えた場合を示したが、例えば、任意の位置から電磁的な信号を与えた場合についても、同様の手順で観測点における電気的特性を解析的に計算することが可能である。
図8A〜図8Cは、本実施例に係る解析モデル300の波源306及び観測点307における信号を示す図である。
図8Aは、本実施例に係る波源306に入力する入力信号を示す。また、図8Bは、本実施例に係る電気特性解析処理によって得られる観測点307における電気特性を示す。なお、実線は、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接している場合の特性を示し、点線は、メタリック塗料301面上に接していない場合の特性を示す。
図8Cは、メタリック塗料301の金属含有量が1%(実線)、5%(点線)、10%(一点波線)、20%(二点波線)の場合について、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接している場合の電気特性解析を行い、指(導体305)がメタリック塗料301面上に接していない場合との差分をとったグラフである。
図8Cのグラフから、金属含有率が20%の場合は、図8Aの入力信号に対する応答が、所定の閾値以下にまで鈍ってしまうことがわかる。したがって、メタリック塗料301における金属含有量は10%程度が上限であると判断することができる。
以上に説明したように、本実施例に係る電気特性解析装置100は、あらかじめ測定されたメタリック塗料301についての抵抗値R0から、メタリック塗料301の透磁率ρ0を算出し、メタリック塗料301については、一定の導電率を有する誘電体として電界E及び磁界Hを計算する。
そのため、メタリック塗料301についての特別な解析モデルを必要としない。したがって、メタリック塗料301を塗布した物質に対して、所定の波源から与えた(電気的又は電磁的)信号に応じた観測点における電界E及び磁界Hの解析的な計算が容易となる。また、特別な解析モデルを必要としないため、例えば、計算時間を短くすることが可能となる。

Claims (6)

  1. 所定の割合で金属を含有する塗料が塗布された物質に対して、波源から与えた電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を解析する電気特性解析装置において、
    前記塗料を塗布された物質を含む解析対象となる領域を定義する解析モデル情報を記憶手段から読み出す解析モデル取得手段と、
    前記波源から与えられる信号情報を記憶手段から読み出す波源情報取得手段と、
    前記解析対象となる領域内の物質の物性値であって、前記塗料の導電率を含む物性値を記憶手段から読み出す物性値取得手段と、
    解析対象となる領域に含まれる前記塗料をメッシュ分割した各格子における電界と磁界をマクスウェルの方程式に基づいて前記導電率の導電性を有する誘電体として解析的に計算することにより、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電界及び磁界の変化を求める電磁界解析手段と、
    を備える電気特性解析装置。
  2. 前記解析モデル情報は、前記塗料及び前記物質の形状と、該塗料を塗布された物質を含む解析対象となる領域と、該領域をメッシュ分割した格子のサイズと、解析時間の最小単位である刻み時間幅と、少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の電気特性解析装置。
  3. あらかじめ計測された前記塗料の抵抗値から該塗料の導電率を算出して記憶部に記憶する導電率算出手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電気特性解析装置。
  4. 前記電磁界解析手段は、前記塗料を導電性を有する誘電体として解析的に計算する、ことを特徴とする請求項1に記載の電気特性解析装置。
  5. 所定の割合で金属を含有する塗料が塗布された物質に対して、波源から与えた電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を解析する電気特性解析方法において、
    前記塗料を塗布された物質を含む解析対象となる領域を定義する解析モデル情報を記憶する解析モデル情報記憶手段から該解析モデル情報を読み出す解析モデル取得処理と、
    前記波源から与えられる信号情報を記憶する信号情報記憶手段から該信号情報を読み出す波源情報取得処理と、
    前記解析対象となる領域内の物質の物性値であって、前記塗料の導電率を含む物性値を記憶する物性値記憶手段から該物性値を読み出す物性値取得処理と、
    解析対象となる領域に含まれる前記塗料をメッシュ分割した各格子における電界と磁界をマクスウェルの方程式に基づいて前記導電率の導電性を有する誘電体として解析的に計算することにより、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電界及び磁界の変化を求める電磁界解析処理と、
    を情報処理装置に行わせる電気特性解析方法。
  6. 所定の割合で金属を含有する塗料が塗布された物質に対して、波源から与えた電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電気特性を解析する電気特性解析処理を情報処理装置に行わせるプログラムにおいて、
    前記塗料を塗布された物質を含む解析対象となる領域を定義する解析モデル情報を記憶する解析モデル情報記憶手段から該解析モデル情報を読み出す解析モデル取得処理と、
    前記波源から与えられる信号情報を記憶する信号情報記憶手段から該信号情報を読み出す波源情報取得処理と、
    前記解析対象となる領域内の物質の物性値であって、前記塗料の導電率を含む物性値を記憶する物性値記憶手段から該物性値を読み出す物性値取得処理と、
    解析対象となる領域に含まれる前記塗料をメッシュ分割した各格子における電界と磁界をマクスウェルの方程式に基づいて前記導電率の導電性を有する誘電体として解析的に計算することにより、波源から与えられる電気的又は磁気的な信号に応じた観測点における電界及び磁界の変化を求める電磁界解析処理と、
    を情報処理装置に行わせるプログラム。
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