JP2002353733A - 無線端末装置 - Google Patents

無線端末装置

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JP2002353733A
JP2002353733A JP2001157684A JP2001157684A JP2002353733A JP 2002353733 A JP2002353733 A JP 2002353733A JP 2001157684 A JP2001157684 A JP 2001157684A JP 2001157684 A JP2001157684 A JP 2001157684A JP 2002353733 A JP2002353733 A JP 2002353733A
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sar
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JP2001157684A
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Masatoshi Sawamura
政俊 澤村
Yoshitaka Kanayama
佳貴 金山
Hirochika Ito
博規 伊藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量化を図れると共に、無線端末から
放射される電磁波が人体の特定部位に吸収される単位時
間・単位質量当たりの電力(SAR)の低減を図ること
ができる無線端末装置を提供する。 【解決手段】 LCD素子12の周縁に、LCD素子1
2を囲むように、導電性部材20を配置し、導電性部材
20の一端を接地に短絡させる。導電性部材20によ
り、SARピークが分散し、SARのピーク値が低減す
る。または、導電性部材により、給電点付近のインピー
ダンスが大きくなり、SARが低減する。LCD素子1
2を囲むように導電性部材20を配置するため、LCD
素子12を取り付ける上での邪魔にならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばGSM
(Global System for Mobile Communication)方式の携
帯電話システムの端末に用いて好適な無線端末装置に関
するもので、特に、無線端末装置のSAR(Specific A
bsorption Rate)の低減に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年の携帯無線端末、特に携帯電話端末
の急速な普及には目を見張るものがあり、日本国内にお
いては、ディジタル携帯電話の加入者数と、PHS(Pe
rsonalHandyphone System;ディジタル簡易携帯電話シ
ステム)の加入者数を合わせると、既に「国民二人につ
き一台」の割合を超えているという。
【0003】このような移動体通信端末市場の爆発的な
伸びの要因としては、インフラの整備、通話料金の値下
げなど、様々な理由が挙げられるが、デバイスの小型・
薄型・軽量化に伴う携帯電話端末自体の小型・軽量化が
最も大きな要因と考えられる。
【0004】しかしながら、このような携帯電話端末の
小型・薄型化の傾向は、端末の局所平均SAR(Specif
ic Absorption Rate;人体の特定部位に吸収される単位
時間・単位質量当たりの電力、以下単にSARと呼ぶ)
値を高くし、このSARを抑えるという面においては、
不利な方向に作用してしまっている。なお、SARが大
きいと人体にどのような影響をもたらすかについては未
だに解明されていないが、SARの値を低下させること
が好ましいことは、議論の余地はない。
【0005】携帯電話端末のSARは、通話時、すなわ
ちユーザーが端末を手に持ち、耳にあてて使用している
状態を想定している。携帯電話端末では、スピーカなど
の裏にある回路基板の接地導体、またはシールドケース
はアンテナの一部であり、ここからも電磁波が放射され
ている。
【0006】そこで、例えば、図30に示すように、携
帯無線端末300に、導電性の平板301を設けて、回
路基板の接地導体またはシールドケースからの電磁波の
放射を抑えることにより、SARの最大値を低減する手
法が考えられる。
【0007】図30は、携帯無線端末のSARを低減さ
せるための従来例を示すものである。図30に示すよう
に、導電性平板301の一端は、短絡導体303により
回路基板302の接地部分またはシールドケースと電気
的に短絡される。そして、導電性平板301の開放端
は、アンテナ305の給電点304のある携帯無線端末
300の上部にくるように設置される。携帯無線端末3
00の上部には、アンテナ305の給電点304が設け
られている。導電性平板301の短絡導体303からそ
の開放端までの距離Lは、使用する無線周波数の波長の
ほぼ1/4とされる。
【0008】このような導電性平板301を携帯無線端
末300配置すると、その短絡部(短絡導体303の部
分)での導電性平板301と接地部分(回路基板の接地
導体やシールドケース)とのインピーダンスはほぼ
「0」となり、開放端での回路基板302と導電性平板
301とのインピーダンスは無限大に近づく。このた
め、アンテナ305の給電点304付近から接地部分に
流れる高周波電流は、導電性平板301の開放端で流れ
にくくなり、回路基板の接地導体やシールドケースか
ら、携帯電話端末の前面側、すなわちユーザー頭部側へ
の電磁波の放射は少なくなる。そのため、携帯電話端末
の通話時のSARは低減される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、携帯無線
端末300に、短絡部から開放端までの距離Lが使用周
波数の波長の1/4となるような導電性平板301を設
けると、SARの低下が図れる。しかしながら、上述の
従来の携帯無線端末装置のSAR低減化対策では、短絡
部から開放端までの距離Lが、物理的に使用する無線周
波数の波長の1/4の長さとなるため、使用する無線周
波数帯域によっては、非常に長いものとなってしまう。
例えば、GSM方式の900MHz帯の端末では、その
波長は333mmとなり、その1/4波長は83mmと
なり、導電性平板301の長さは80mm程度となる。
このため、小型、軽量化の障害となる。
【0010】また、端末前面側には、通常、液晶表示装
置や、キーボードなどが搭載されている。このため、こ
の部分に導電性平板301を設けてしまうと、LCD素
子ややキーボードなどが隠れてしまうという問題があ
る。
【0011】したがって、この発明の目的は、小型、軽
量化を図れると共に、無線端末から放射される電磁波が
人体の特定部位に吸収される単位時間・単位質量当たり
の電力(SAR)の低減を図ることができる無線端末装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、電磁波を放
射するアンテナと、SARの低減を図るために上記アン
テナの給電点の近傍に設けられた導電性部材と、導電性
部材を接地に短絡させる短絡部とを有し、導電性部材
は、アンテナの給電点の近傍に設けられた部材を囲むよ
うに配置されていることを特徴とする無線端末装置であ
る。
【0013】LCD素子の周縁に、LCD素子を囲むよ
うに、導電性部材が配置され、この導電性部材の一端が
接地に短絡されている。このような導電性部材により、
SARを低減させることができる。
【0014】すなわち、このような導電性部材の周囲の
長さを使用する無線周波数の波長のほぼ1/2とする
と、その縦方向の長さと横方向の長さとの和が1/4波
長に近くなり、枠状導電性部材の開放端のインピーダン
スが大きくなる。このため、下側短絡にすると、導電性
部材の開放端が給電点の近傍に来るため、給電点付近の
インピーダンスが大きくなり、SARが低減される。
【0015】また、この導電性部材の周囲の長さを使用
する無線周波数の波長の1/2より小さくすると、導電
性部材の短絡部のインピーダンスが小さくなる。ここ
で、上側短絡にすると、もともと端末の中心にあったS
ARのピークからやや外れたところに短絡部が位置する
ため、SARピークが分散し、SARのピーク値が低減
する。
【0016】ここで、LCD素子の周縁に、LCD素子
を囲むように、右辺(または左辺)と下辺からなり、下
辺の長さを1/4にした形状の導電性部材を設け、上側
短絡にすると、SARの低減効果が大きい。
【0017】そして、LCD素子の周縁に、LCD素子
を囲むように、導電性部材を配置するため、LCD素子
を取り付ける上での邪魔にならず、小型、軽量化が図れ
るという利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用
される携帯無線端末の外観を示すものである。この携帯
無線端末1は、GSM(Global System for Mobile Com
munication)方式の900MHz帯の携帯電話システム
で用いられるものである。
【0019】携帯無線端末1は、前面キャビネット2及
び背面キャビネット3で覆われている。また、携帯無線
端末1の前面キャビネット2には、スピーカ部4と、マ
イクロホン部5と、キーボード部6と、液晶表示部7と
が設けられる。携帯無線端末1の上側には、アンテナ8
が取り付けられる。
【0020】前面キャビネット2及び背面キャビネット
3とからなる携帯無線端末1の筐体は、非導電性の材料
で構成されており、その内部には無線機として必要な回
路基板が収納されている。この回路基板には、例えば、
基地局と通信するための送受信回路や、その他種々の回
路が実装されている。この送受信回路は、所定の信号形
式の送信信号を生成し、アンテナ給電部を介してアンテ
ナ8から基地局に信号を所定周波数の電磁波として送信
するとともに、アンテナ8によって受信した基地局から
の信号を、アンテナ給電部を介して取り込み、復調する
等の処理を行っている。
【0021】また、回路基板には、送受信回路やその他
種々の回路が相互に影響を及ぼしあったり、アンテナや
他の機器に影響を与えたりしないように、通常、接地導
体やシールドケースなどによりシールドが施されてい
る。
【0022】アンテナ8には、ホイップアンテナやヘリ
カルアンテナ、さらに、それらを複合した伸縮式のも
の、また、近年では、板状逆Lアンテナや逆Fアンテナ
のような、端末内部に装備された、いわゆる内蔵アンテ
ナなど様々なものが提案されているが、いずれのタイプ
のアンテナにおいても、アンテナ8のみが電磁波を送信
するアンテナとして動作するのではなく、回路基板の接
地導体またはシールドケースにも高周波電流が流れ、携
帯無線端末1全体がアンテナとして動作している。この
ため、ユーザが携帯無線端末1を手に持ち、スピーカ部
4の部分をユーザの耳に押し当てて通話を行うと、ユー
ザの頭部に電磁波が漏れ込む可能性がある。
【0023】この発明は、図1に示すような携帯無線端
末1のSARの低減を図り、ユーザの頭部に漏れ込む電
磁波を極力小さくすると共に、携帯無線端末1を小型、
軽量化できるようにしたものである。
【0024】前述したように、従来では、使用する無線
周波数の波長の1/4の大きさの導電性平板(図30の
導電性平板301)を用いて、SARの低減を図るよう
にしている。ところが、このような導電性平板では、小
型、軽量化の障害となる。
【0025】そこで、本願発明者は、一端が接地に短絡
された枠状の導電性部材を配置して、携帯無線端末のS
ARの低減を図ることを考えた。枠状の導電性部材を使
った理由の1つは、LCD(Liquid Crystal Display)
素子の外周に沿って配置できるようにするためである
が、そのことについては、後に、実装例として説明する
ことにする。
【0026】このような枠状の導電性部材によるSAR
の低減効果を確認するために、本願発明者は、一端が接
地に短絡された枠状の導電性部材を設けた場合のSAR
や磁界分布について、シミュレーションを行った。その
結果、一端が接地に短絡された枠状の導電性部材を配置
すると、その導電性部材の大きさや短絡位置により、S
ARの分布や磁界分布に変化が生じ、枠状の導電性部材
によるSARの低減が図れることを確認した。以下、そ
のシミュレーション結果について説明していくことにす
る。
【0027】シミュレーションには、FDTD法(Fini
te Difference Time Domain Method)を用いた。FDT
D法は、空間および時間を離散化し、Maxwell方程式そ
のものの差分表示により逐次掲載する方法であり、電磁
界現象を忠実に表現でき、アンテナなどの電磁界解析に
広く使われている。FDTD法では、アンテナなどの解
析物体を含む有限の解析領域を設定し、解析領域を波長
の1/10以下のセル(微小直方体)で分割し、解析領
域の端部は、電磁波の反射がないように吸収境界条件を
設定する。
【0028】携帯無線端末のモデルとしては、枠状導電
性部材の大きさやその短絡位置によってSARや磁界分
布がどのように変化するかを解明するために、図2に示
すような3種類の外観ものを用意した。図2に示すよう
に、3種類の携帯無線端末のモデル101A、101
B、101Cの大きさは、いずれも同じで、幅30m
m、高さ115mm、厚さ7.5mmである。
【0029】給電点102は、端末の上方にあり、アン
テナ103としては、1/4波長のホイップアンテナを
用いるようにした。
【0030】図2Aは、枠状導電性部材104がないと
きのモデルであり、以下、このモデル101Aをノーマ
ルモデルと称することにする。
【0031】図2B及び図2Cは、枠状導電性部材10
4を配置したときのモデルであり、図2Bは枠状導電性
部材104の上側(給電点102に近い所)に、接地へ
の短絡部105を設けたモデルであり、図2Cは枠状導
電性部材104の下側(給電点102に遠い所)に、接
地への短絡部105を設けたモデルである。
【0032】枠状導電性部材104の大きさについて
は、縦方向の長さL1としては、(L1=47.5m
m)のものと、(L1=30mm)のものの2通りを用
いてシミュレーションを行った。横方向の長さL2は、
30mmとした。そして、枠状導電性部材104は、回
路基板107から5mmの間隔を離して配置した。枠状
導電性部材104は、完全導体(導電率∞)とした。
【0033】図2Bに示すように、枠状導電性部材10
4の上側に短絡部105を設けたモデルを、以下、上側
短絡モデルと称し、図2Cに示すように、枠状導電性部
材104の下側に短絡部105を設けたモデルを、以
下、下側短絡モデルと称することにする。
【0034】図3は、ユーザの頭部モデルを示すもので
ある。FDTD法では、当然、セルサイズが小さければ
小さいほど精度良く解析できる。また、人間の頭部の形
状は、複雑な形状をしている。しかしながら、ユーザの
頭部の形状を忠実にモデル化し、セルサイズを小さくす
ると、計算に時間がかかる。
【0035】ここでは、携帯無線端末のSAR低減効果
のおおまかな傾向分析を示すことを目的としたため、図
3に示すように、ユーザの頭部モデル110の解析範囲
を、X=130mm、Y=120mm、Z=120mm
の直方体とし、1セル一辺の長さを2.5mmに設定し
た。解析領域のほぼ中心に、X=80mm、Y=80m
m、Z=100mmの直方体の頭部の被測定領域を設定
した。また、ユーザー頭部モデル110と、携帯無線端
末モデル101A、101B、101Cとの距離を、同
図中に示した通り、7.5mmとした。また、ユーザー
頭部モデル110の電気特性としては、誘電率εr=4
5.8055、導電率σ=0.7665とした。
【0036】図4から図13は、このようなモデルを使
って、SAR分布と磁界分布をシミュレーションした結
果を示すものである。周波数は、GSMの送信周波数帯
のほぼ中央である900MHz(連続波)を入力し、入
力パワーは250mW(GSMではMAXパワー2W、
8タイムスロット中、送信は1スロット)にて行った。
【0037】図4および図5は、ノーマルモデル101
A、すなわち枠状導電性部材104を使用していない図
2Aのモデルを用いた場合のSARおよび磁界分布のシ
ミュレーション結果である。図4に示すように、ノーマ
ルモデル101Aのときの1g平均のSARの値は、
1.460W/kgである。以下、このノーマルモデル
101Aの場合と比較して、枠状導電性部材104を使
用した場合のSAR低減について検証することにする。
【0038】前述したように、枠状導電性部材104の
縦方向の長さL1については、(L1=47.5mm)
のモデルと、(L1=30mm)のモデルとが用意され
ている。まず、(L1=47.5mm)の場合のシミュ
レーション結果について説明する。
【0039】図6及び図7は、枠状導電性部材104の
縦方向の長さL1を(L1=47.5mm)としたとき
の、上側短絡モデル101B(図2Bに示すモデル)を
用いた場合のSARおよび磁界分布のシミュレーション
結果を示し、図8及び図9は、枠状導電性部材104の
縦方向の長さL1を(L1=47.5mm)としたとき
の、下側短絡モデル101C(図2Cに示すモデル)を
用いた場合のSARおよび磁界分布のシミュレーション
結果を示すものである。
【0040】図4および図5と、図6および図7とを比
較すれば分かるように、(L1=47.5mm)の場
合、1g平均SARの値は、ノーマルモデル101A
で、1.460W/kgなのに対して、上側短絡モデル
101Bの構成では1.591W/kgとなり、SAR
の値は、かえって悪化している。これに対して、図4お
よび図5と、図8および図9とを比較すれば分かるよう
に、下側短絡モデル101Cの構成では、1g平均SA
Rの値は1.230W/kgとなり、ノーマルモデル1
01AのときのSARの値(1.460W/kg)に対
して、約15%程度SARが低減している。
【0041】以上の結果から、枠状導電性部材104の
縦方向の長さL1を(L1=47.5mm)とした場合
には、図2Cに示したような下側短絡モデル101Cを
採用すると、SARの低減が図れ、図2Bに示したよう
な上側短絡モデル101Bを採用すると、SARの値が
かえって低下することが分かった。
【0042】次に、(L1=30mm)の場合のシミュ
レーション結果について説明する。
【0043】図10及び図11は、枠状導電性部材10
4の縦方向の長さL1を(L1=30mm)としたとき
の、上側短絡モデル101B(図2Bに示すモデル)を
用いた場合のSARおよび磁界分布のシミュレーション
結果を示し、図12及び図13は、枠状導電性部材10
4の縦方向の長さL1を(L1=30mm)としたとき
の、下側短絡モデル101C(図2Cに示すモデル)を
用いた場合のSARおよび磁界分布のシミュレーション
結果を示したものである。
【0044】図4および図5と、図10および図11と
を比較すれば分かるように、(L1=30mm)の場
合、1g平均SARの値は、ノーマルモデル101A
で、1.460W/kgなのに対して、上側短絡モデル
101Bの構成では1.340W/kgとなり、SAR
の低減効果は見られる。これに対して、図4および図5
と、図12および図13とを比較すれば分かるように、
下側短絡モデル101Cの構成では、1g平均SARの
値は1.445W/kgとなり、ノーマルモデルのとき
のSARの値(1.46W/kg)に比べると、下がっ
てはいるものの、その効果は小さい。
【0045】以上の結果から、枠状導電性部材104の
縦方向の長さL1を(L1=30mm)とした場合に
は、図2Bに示したような上側短絡モデル101Bを採
用すると、SARの低減が図れ、図2Cに示したよう
に、下側短絡モデル101Cを採用すると、SARの低
減は殆どは図れないということが分かった。
【0046】このように、枠状導電性部材104の縦方
向の長さL1を(L1=47.5mm)とした場合に
は、図2Cに示すように、下側を短絡させると効果的に
SARの低減が図れる。これに対して、枠状導電性部材
104の縦方向の長さL1を(L1=30mm)とする
と、図2Bに示したように、上側を短絡させると、SA
Rの低減が図れる。このように、枠状導電性部材104
の縦方向の長さL1が(L1=47.5mm)のとき
と、(L1=30mm)のときとでは、SARが低減さ
れる短絡位置が異なる。このような結果となった理由に
ついて、本願発明者は、検討を行った。
【0047】まず、(L1=47.5mm)の場合に、
下側短絡させると、SARが低減される理由について、
検討する。
【0048】(L1=47.5mm)の場合、枠状導電
性部材104の周囲長は、(L2=30mmであるか
ら、155mmとなる。これは、解析している周波数9
00MHzの波長の1/2程度の長さとなる。したがっ
て、接地と短絡している短絡部105から、その対角上
にある部分106までの長さは、ほぼ1/4波長程度と
なる。このため、部分106の開放端でのインピーダン
スが無限大に近づく。
【0049】図2Cに示すような下側短絡のモデルの場
合には、部分106はアンテナ給電点102の近傍に来
る。このため、部分106の開放端でのインピーダンス
が無限大に近づくと、アンテナ給電点102の付近から
回路基板の接地導体またはシールドケースに流れる高周
波電流は抑制される。したがって、回路基板の接地導体
またはシールドケースから、とくに携帯無線端末1の前
面側、すなわち、ユーザー頭部側からの電磁波の放射は
少なくなると考えられる。
【0050】これに対して、図2Bに示すような上側短
絡モデルにすると、部分106はアンテナ給電点102
から遠くなり、短絡部105が給電点102に近づいて
くる。短絡部105と給電点102とが近接している
と、アンテナ103と枠状導電性部材104とから、1
/2波長ダイポールアンテナのような疑似アンテナが構
成されてしまい、そこに高周波電流が載ってしまう可能
性がある。このような疑似アンテナが構成されてしまう
と、回路基板の接地導体またはシールドケースに流れる
高周波電流は抑制されているものの、ユーザー頭部に近
いこの疑似アンテナの部分に、高周波電流が集中してし
まう。そのため、図6及び図7に示すように、SAR分
布および近傍磁界分布は、形成された疑似アンテナの中
央部に近い頭部付近に強い分布となったと考えられる。
【0051】このように、(L1=47.5mm)の場
合には、短絡部105からこれと対向する位置までの縦
方向と横方向との長さの和がほぼ1/4波長となり、対
角線の部分106の位置のインピーダンスが大きくな
る。このような理由から、対角線の部分106の位置と
給電点102の位置とが近くなる下側短絡のときにSA
Rの低減効果が得られる。上側短絡のときには、アンテ
ナ103と枠状導電性部材104とからなるアンテナに
高周波電流が載ってしまい、SARの低減効果が得られ
ず、かえって、SARが増加する。
【0052】一方、(L1=30mm)の場合には、短
絡部105からこれと対向する対角線の部分106まで
の縦方向と横方向との和の長さは1/4波長に満たなく
なる。このため、部分106の開放端でのインピーダン
スは無限大とならず、図2Cに示すような下側短絡のモ
デル101Cとして、部分106と給電点102と近接
させたとしても、アンテナ給電点102の付近から回路
基板の接地導体またはシールドケースに流れる高周波電
流の抑制は期待できない。
【0053】図2Bに示すように、上側短絡としたとき
には、前述と同様に、アンテナ103と枠状導電性部材
104とから疑似ダイポールアンテナが構成されると考
えられるが、一方のエレメント(枠状導電性部材10
4)の長さは1/4波長に満たないので、対称性が崩れ
たアンテナ系を形成していると見なすことができる。よ
って、このようにして構成される疑似アンテナには高周
波電流が載りにくいと考えられる。
【0054】(L1=30mm)の場合に、上側短絡の
ときに、SARが低減できる理由は、短絡部105の付
近のインピーダンスが下がることにより、SARのピー
クが分散するためであると考えられる。
【0055】つまり、図4のシミュレーション結果から
明らかなように、ノーマルモデルのときには、SARの
ピークは、端末(グランド基板)の中央部に集中してい
る。ここに、枠状導電性部材104が置かれると、短絡
部105の近辺のインピーダンスが低くなり、SARの
ピーク部分が、インピーダンスの低い短絡部105によ
り分散していき、SARのピーク値が下がると考えられ
る。
【0056】図14は、このときのSARの分布を模式
的に示したものである。図14Aに示すように、ノーマ
ルモデルのときには、回路基板107のほぼ中央にSA
Rのピークがある。ここに枠状導電性部材104を置く
と、短絡部105の付近のインピーダンスが低下し、S
ARのピーク値が短絡部105の方に向かって動いてい
き、SARが分散していく。
【0057】図14Bに示すように、下側短絡のときに
は、短絡部105がもともとのSARのピークに近い所
にあるので、SARのピーク部分の分散効果が小さい。
【0058】これに対して、図14Cに示すように、上
側短絡のときには、短絡部105がもとのSARのピー
クから外れているため、もともと端末の中央にあったS
ARのピークが端末の上方に移るため、SARのピーク
部分が分散され、SARのピーク値が低下する。磁界分
布についても同様である。
【0059】以上のシミュレーションにより、以下のこ
とが分かった。
【0060】枠状導電性部材の周囲長が使用する無線周
波数の波長のほぼ1/2となるときには、枠状導電性部
材の開放端のインピーダンスが大きくなるので、下側短
絡にして、枠状導電性部材の開放端が給電点の近傍に来
るようにすると、給電点付近のインピーダンスが大きく
なり、SARが低減効果が大きくなる。
【0061】枠状導電性部材の周囲長が使用する無線周
波数の波長のほぼ1/2より短いときには、上側短絡に
して、もともとのSARのピークからやや外れたところ
に短絡部を位置させるようにすると、SARのピーク値
の分散効果が大きくなり、SARの低減効果が大きくな
る。
【0062】次に、携帯無線端末のアンテナとして、内
蔵アンテナ(逆Lアンテナエレメント210)を採用し
た場合のシミュレーションについて説明する。
【0063】図15は、内蔵アンテナを用いた場合のモ
デルを示している。内蔵アンテナのエレメントとして
は、モノポールアンテナを途中で折り曲げて低姿勢化し
た逆Lアンテナエレメントを用いた。また、図15Bに
示すように、逆Lアンテナエレメントのサイズとして
は、(30mm×25mm)とし、回路基板207から
7.5mm離した位置に設置した。また、給電点202
と逆Lアンテナエレメント210を給電ピン211で接
続している。
【0064】なお、逆Lアンテナエレメント210は、
図15中に示したように、高域用と低域用との二つの周
波数帯域に対応したアンテナエレメント、すなわち、高
域用放射導体210Aと、低域用放射導体210Bをそ
れぞれ設置するような構成が可能で、いわゆるデュアル
バンド対応のシステムに対応した内蔵アンテナとして有
効であるので、本解析ではこのタイプのものにて行っ
た。また、図15では図示していないが、導電性部材
(図2における枠状導電性部材104)については、図
2と同サイズ、同位置のものを使用した。なお、内蔵ア
ンテナの場合には、(L1=30mm)の場合、すなわ
ち、周囲長が使用する無線周波数の波長の1/2より短
い場合のみ説明する。
【0065】図16および図17は、内蔵アンテナで、
ノーマルモデルのときのSARおよび磁界分布のシミュ
レーション結果を示す。図16に示すように、ノーマル
モデルの1g平均のSARの値は、1.547W/kg
である。以下、このノーマルモデルの場合と比較して、
導電性部材を使用した場合のSAR低減について検証す
ることにする。
【0066】図18および図19は、上側短絡モデルを
使用した場合のSARおよび磁界分布のシミュレーショ
ン結果を示し、図20および図21は、下側短絡モデル
を使用した場合のシミュレーション結果を示すものであ
る。
【0067】図16及び図17と、図18及び図19と
を比較すれば分かるように、ノーマルモデルのときの1
g平均のSARの値は1.547W/kgであるのに対
して、上側短絡モデルのときの1g平均のSARの値は
1.110W/kgとなり、SARの低減が図れる。
【0068】これに対して、図16及び図17と、図2
0及び図21とを比較すれば分かるように、下側短絡モ
デルのときの1g平均のSARの値は1.366W/k
gとなり、ノーマルモデルのときの1g平均のSARの
値(1.547W/kg)よりは低減するが、SARの
低減効果は少ない。
【0069】このように、内蔵アンテナの解析結果で
は、上側短絡でも下側短絡でも、SAR値自体は、枠状
導電性部材がないノーマルモデルのものに比べて低減し
ているが、その効果は上側短絡にて顕著にあらわれてい
る。これは、やはりホイップアンテナの時と同様、上側
短絡モデルの場合には、もともと端末中央部にあったS
ARのピークが、短絡部の方へ拡散され、結果として、
ピーク値が効果的に分散され、SARが低減したと考え
られる。
【0070】これに対し、下側短絡モデルの場合は、端
末中央部にこのインピーダンスが比較的低い短絡部が存
在するため、もともと磁界のピークがこの周辺にあった
ものが拡散しなかったため、SARは低減はしている
が、上側短絡モデルの場合ほど低減効果があらわれなか
ったものと考えられる。
【0071】次に、このように、一端が接地に短絡され
た枠状導電性部材を用いてSARの低減をはかるように
した携帯無線端末の具体的な実装方法について説明す
る。
【0072】上述したように、SARを低減させるよう
にするための枠状導電性部材は、その中心に開口が形成
されており、その一端が接地に短絡されている。そし
て、携帯無線端末の上方にあるアンテナの給電点の近傍
に設けられる。
【0073】枠状導電性部材を取り付けるための携帯無
線端末の上方の位置には、通常、各種の動作状態を表示
するLCD素子が配設されている。
【0074】図30に示したように、従来の導電性平板
は板状であり、その大きさも、短絡部から開放端までの
距離が使用する無線周波数の波長のほぼ1/4とされて
いる。このため、このような導電性平板を配設すると、
LCD素子を配置する上での傷害となる。
【0075】これに対して、この発明が適用された枠状
導電性部材は、その中心が開口とされており、また、前
述したように、SARのピーク値を分散させるアプロー
チを使えば、導電性部材の大きさを小さくできる。この
ため、LCD素子の外周を囲うように、枠状導電性部材
を配置することができる。
【0076】図22は、LCD素子の周囲を囲うよう
に、枠状導電性部材を取り付けるようにした実装例を示
すものである。
【0077】携帯無線端末1は、図22Aに示すよう
に、前面キャビネット2及び背面キャビネット3で覆わ
れている。また、携帯無線端末1の前面キャビネット2
には、スピーカ部4と、マイクロホン部5と、キーボー
ド部6、液晶表示部7が設けられる。携帯無線端末1の
上側には、アンテナ8が取り付けられる。
【0078】前面キャビネット2及び背面キャビネット
3で覆われた筐体内には、図22B及び図22Cに示す
ように、回路基板11が設けられる。回路基板11に
は、例えば、基地局と通信するための送受信回路や、そ
の他種々の回路が実装されている。
【0079】また、回路基板11の前面側11Aの中央
部より少し上側にLCD素子12が実装され、その上側
にスピーカ13が実装され、下側に、マイクロホン14
が実装される。LCD素子12の外縁には、図22Cに
示すように、枠状導電性部材20が取り付けられる。
【0080】また、回路基板11の前面側11AのLC
D素子12の取り付け位置よりすぐ下側の所には、キー
ボードを構成する各種のキースイッチ(図示せず)が実
装されている。
【0081】また、回路基板11の背面側11Bの上側
には、アンテナ接続部15が設けられており、このアン
テナ接続部15に、アンテナ8が取り付けられる。アン
テナ8は、例えば、1/4波長のホイップアンテナで、
アンテナ接続部15が給電点となる。
【0082】前面キャビネット2には、図22Aに示す
ように、LCD素子12の位置に対応して表示窓穴16
が形成され、スピーカ13の位置に対応して音声出力穴
17が形成され、マイクロホン14の位置に対応して音
声入力穴18が形成される。
【0083】携帯無線端末1の組み立て時には、LCD
素子12、スピーカ13、マイクロホン14等が実装さ
れた回路基板11が、前面キャビネット2及び背面キャ
ビネット3からなる筐体内に収納され、前面キャビネッ
ト2と背面キャビネット3とが固定される。
【0084】回路基板11が前面キャビネット2及び背
面キャビネット3からなる筐体内に収納されて固定され
ると、LCD素子12の表示面が表示窓穴16から露呈
されて、液晶表示部7が構成される。また、音声出力穴
17の下にスピーカ13が配置され、スピーカ部4が形
成される。また、音声入力穴18の下にマイクロホン1
4が位置されるようになり、マイクロホン部5が構成さ
れる。また、前面キャビネット2上に配置されたキーボ
ードの下にキースイッチが配置されるようになり、キー
ボード部6が構成される。
【0085】図22Cに示すように、LCD素子106
の外縁に沿って、枠状導電性部材20が配設される。枠
状導電性部材20は、前述したように、SARの低減を
図るためのものである。枠状導電性部材20の一端から
は、図23に示すように、短絡部21が導出されてお
り、この短絡部21が回路基板11の接地導体に短絡さ
れる。
【0086】短絡部21の短絡位置は、前述したよう
に、枠状導電性部材20の周囲長が使用する無線周波数
の波長のほぼ1/2となり、その長さが波長のほぼ1/
4になるときには、下側(スピーカ13やアンテナ接続
部15から遠い側)に設けた方が効果的である。また、
枠状導電性部材20の周囲長がそれより短いときには、
上側(スピーカ13やアンテナ接続部15に近い側)に
設けることが効果的である。図示の例では、枠状導電性
部材20の周囲長を波長の1/2以下としているので、
上側短絡としている。
【0087】枠状導電性部材20は、図23に示すよう
に、4辺20A、20B、20C、20Dとからなる枠
状のもので、この枠状導電性部材20は、LCD素子1
2の外縁に沿って配置される。この枠状導電性部材20
は、枠状であるから、その中央に、長方形の開口22が
形成される。このため、LCD素子12の周縁に沿って
枠状導電性部材20を配置すると、LCD素子12の表
示部は外部に露呈されることになり、LCD素子12を
取り付ける上での邪魔にならない。
【0088】このように、LCD素子12の外縁に枠状
導電性部材20を配置すると、スペースを有効利用で
き、枠状導電性部材20が邪魔にならない。これと共
に、LCD素子12の外縁に枠状導電性部材20を配置
すると、LCD素子12を操作するデバイスの静電破壊
を防止させる機能を持たせることができる。
【0089】この枠状導電性部材20は、勿論、導電性
の板金で加工することができるが、LCD素子20の外
縁に沿って、導電性テープで固定することがとができ
る。また、LCD素子20の外縁に沿って、導電メッキ
を施したり、導電性塗料を塗布して、枠状導電性部材2
0を形成するようにしても良い。
【0090】枠状導電性部材28のより具体的な固定方
法としては、図24に示すように、LCD素子12を固
定するホルダー23の上に、導電性テープからなる枠状
導電性部材20を貼り付ける方法が考えられる。
【0091】すなわち、図24において、LCD素子1
2は、ホルダー23内に嵌合されて、装着される。ホル
ダー23には、回路基板11の外縁部に係合される例え
ば4つの爪部25、25、…が設けられている。ホルダ
ー23に装着されたLCD素子12は、爪部25、2
5、…により、回路基板11に固定される。
【0092】ウレタン等の部材26がホルダー23の上
側の外周23Aと対応する形状に加工され、この部材2
6に、銅箔テープ等の導電性テープが貼り付けられる。
この導電性テープにより、枠状導電性部材20が形成さ
れる。また、この導電性テープの一部が引き出され、こ
こに、短絡部21が形成される。
【0093】このように、ウレタン等の部材26上に導
電性テープを貼り付けて形成した枠状導電性部材20が
ホルダー23の上側の外周23A上に貼り付けられる。
これにより、LCD素子12の外周を囲むように、枠状
導電性部材20が配置されたことになる。
【0094】そして、導電性テープが引き延ばされて形
成された短絡部21が回路基板11の接地部分24に貼
り付けられる。これにより、枠状導電性部材20の一端
が接地に短絡されたことになる。
【0095】このように、回路基板11上の接地部分2
4と導通できるような粘着性のある導電性テープを貼り
付けるようにして、枠状導電性部材20を取り付けるよ
うにする方法は、枠状導電性部材20を比較的安価に、
簡単に取り付けられるという利点がある。しかしなが
ら、枠状導電性部材20の短絡部21を回路基板11上
の接地部分24に貼り付けて固定しているため、この部
分が剥離する危険性がある。
【0096】そこで、前面キャビネット2の内部にクッ
ション部材26を両面テープなどで貼付し、前面キャビ
ネット2側から短絡部21をクッション部材26で押圧
させて、枠状導電性部材20の短絡部21を回路基板1
1上の接地部分24に固定することが考えられる。
【0097】図24に示したような枠状導電性部材20
の固定方法は、人間による手作業の場合には簡単ではあ
るが、携帯電話端末の組立て工程において、導電性テー
プ自体が柔らかいため、機械による貼付には向いていな
い。さらに、機械による貼付だとLCD素子12を傷つ
けてしまう可能性がある。
【0098】また、導電性テープを板金材に置き換え、
例えば、機械によるオートメーション作業で設置できた
としても、枠状導電性部材20の短絡部21と回路基板
11上の接地部分24との接続には、例えばクッション
部材26のような部材を取り付けて、確実に接触させる
必要がある。
【0099】図25は、LCD素子12を装着するため
のホルダー23に、直接、メッキ、若しくは、導電塗装
を施して、枠状導電性部材20を形成するようにしたも
のである。
【0100】すなわち、LCD素子12は、ホルダー2
3内に装着される。ホルダー23の上側の外周23Aに
は、直接、メッキ、若しくは、導電塗装を施して、枠状
導電性部材20が形成される。短絡部21は、メッキ、
若しくは、導電塗装で形成するようにしても良いし、確
実に短絡するように、バネ性のある金属の別部材を用い
るようにしても良い。このホルダー23に装着されたL
CD素子12は、爪部25、25、…により、回路基板
11に固定される。
【0101】この場合、ホルダー23を爪部25により
回路基板11に固定すると、短絡部21が回路基板11
の接地部分24に接触される。ホルダー23は爪部25
により回路基板11に確実に固定されるため、枠状導電
性部材20の短絡部21を回路基板11上の接地部分2
4に確実に接触でき、枠状導電性部材20の短絡部21
を回路基板11上の接地部分24に固定させるための特
別な部材を設ける必要なない。また、メッキ、もしくは
導電塗装により形成された枠状導電性部材20は、ホル
ダー23と一体となっているため、新たな部品は発生し
ておらず、組み立て工程において取り付けの工数も増え
ずにすむという利点がある。
【0102】なお、ここでは、爪部25、25、…によ
り、LCD素子12が装着されたホルダー23を回路基
板11に取り付けるようにしているが、LCD素子12
が装着されたホルダー23を回路基板11にネジ止めす
るようにしても良い。
【0103】また、上述の例では、LCD素子12側に
枠状導電性部材20を取り付けるようにしているが、前
面キャビネット2の内部に、表示窓穴16に沿って、薄
板上の金属からなる、或いは導電テープの枠状導電性部
材20を取り付けるようにしても良い。また、前面キャ
ビネット2内の表示窓穴16に沿って、導電メッキをし
たり、導電塗料を塗布して、枠状導電性部材20を形成
するようにしても良い。このように、表示窓穴16に沿
って枠状導電性部材20を取り付けておくと、回路基板
11が前面キャビネット2及び背面キャビネット3から
なる筐体内に収納されて固定されると、LCD素子12
が表示窓穴16に対応する所に位置し、LCD素子12
の周縁に、枠状導電性部材20が配置されることにな
る。
【0104】なお、ここでは、LCD素子12の周縁部
に、LCD素子12を囲むように、導電性部材20を取
り付けるようにしている。現在販売されている殆どの携
帯電話端末は、端末の上部にLCD素子12が取り付け
られているので、このような端末の場合には、LCD素
子12の周縁部に導電性部材20を取り付けるのが最も
効果的である。端末の上部にLCD素子がない機器の場
合には、LCD素子の代わりとなる取り付け部材を設
け、この取り付け部材に導電性部材を取り付けるように
すれば良い。
【0105】ところで、前述までの例では、4辺を有す
る枠状の形状の導電性部材を用いている。しかしなが
ら、その形状は、LCD素子を囲むように配置できる形
状であれば良く、枠型とする必要はない。例えば、枠状
4辺のうちの一辺を切り取った構造としても、前述と同
様に、LCD素子の周縁部に配置することができる。さ
らに、枠状の導電性部材の一辺を切り取った構造とし、
その長さを変えるようにすることが考えられる。さら
に、また、枠状の導電性部材の4辺のうち、その2辺を
切り取った構造としたり、その長さを変えたら、一辺の
みの構造としたりすることが考えられる。
【0106】本願発明者は、さらに、導電性部材の辺の
数や長さを変えたり、その長さを変えたりして、SAR
の低減効果について検討を行った。
【0107】図26は、導電性部材の形状と、SARの
低減効果との関係を実験により確かめたものである。な
お、図27Aに示すように、携帯無線端末1としては、
幅45mm、高さ120mmのものを使用し、導電性部
材20としては、図27Bに示すように、(35mm×
40mm)の板金を用い、導電性部材20は、携帯無線
端末の上端から20mm離れた所のLCD素子に、回路
基板から5mm程度離して取り付けた。この導電部材の
4辺P1、P2、P3、P4の各辺をを切り取ってサン
プルを作製した。
【0108】導電性部材20のサンプルとしては、図2
8に示すように、サンプルAからサンプルLまでの12
個のサンプルを用意した。SARの値は、図28Aに示
すような、4辺P1、P2、P3、P4を全て有し、枠
状の導電性部材(サンプルA)を使ったときの測定値を
基準として示してある。
【0109】サンプルB(図28B)は、4辺P1、P
2、P3、P4を有しているが、辺P1の一部を切り取
り、その長さを1/2にしたものである。このようなサ
ンプルBを使った場合のSARの値は、図26に示すよ
うに、サンプルAの1.0595倍であり、サンプルA
に比べて、若干、SARが増加している。
【0110】サンプルC(図28C)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1を除いたものである。こ
のようなサンプルCを使った場合のSARの値は、図2
6に示すように、サンプルAの0.9940倍であり、
サンプルAに比べて、若干、SARが低減している。
【0111】サンプルD(図28D)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1を除き、さらに、辺P4
の長さを3/4にしたものである。このようなサンプル
Dを使った場合のSARの値は、図26に示すように、
サンプルAの1.02380倍であり、サンプルAに比
べて、若干、SARが増加している。
【0112】サンプルE(図28E)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1を除き、さらに、辺P4
の長さを1/2にしたものである。このようなサンプル
Eを使った場合のSARの値は、図26に示すように、
サンプルAの1.02380倍であり、サンプルAに比
べて、若干、SARが増加している。
【0113】サンプルF(図28F)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1を除き、さらに、辺P4
の長さを1/4にしたものである。このようなサンプル
Fを使った場合のSARの値は、図26に示すように、
サンプルAの1.0774倍であり、サンプルAに比べ
て、若干、SARが増加している。
【0114】サンプルG(図28G)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除いたもの
である。このようなサンプルGを使った場合のSARの
値は、図26に示すように、サンプルAの1.0298
倍であり、サンプルAに比べて、若干、SARが増加し
ている。
【0115】サンプルH(図28H)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除き、さら
に、辺P3の長さを3/4にしたものである。このよう
なサンプルHを使った場合のSARの値は、図26に示
すように、サンプルAの1.0080倍であり、サンプ
ルAに比べて、若干、SARが増加している。
【0116】サンプルI(図28I)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除き、さら
に、辺P3の長さを5/8にしたものである。このよう
なサンプルIを使った場合のSARの値は、図26に示
すように、サンプルAの1.0655倍であり、サンプ
ルAに比べて、若干、SARが増加している。
【0117】サンプルJ(図28J)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除き、さら
に、辺P3の長さを1/2にしたものである。このよう
なサンプルIを使った場合のSARの値は、図26に示
すように、サンプルAの0.9880倍であり、サンプ
ルAに比べて、若干、SARが低減している。
【0118】サンプルK(図28K)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除き、さら
に、辺P3の長さを3/8にしたものである。このよう
なサンプルKを使った場合のSARの値は、図26に示
すように、サンプルAの0.9047倍であり、サンプ
ルAに比べて、若干、SARが低減している。
【0119】サンプルL(図28L)は、4辺P1、P
2、P3、P4のうち、辺P1と辺P4とを除き、さら
に、辺P3の長さを1/4にしたものである。このよう
なサンプルLを使った場合のSARの値は、図26に示
すように、サンプルAの0.8214倍であり、サンプ
ルAに比べて、かなりSARが低減している。
【0120】以上の実験結果から、導電性部材として、
辺P2と辺P3からなり、辺P3の長さを1/4にした
形状のもの(サンプルL)がSARの低減効果が大きい
ことは明らかである。
【0121】図29は、導電性部材20として、サンプ
ルLのような形状のものを用いた場合の実装例を示すも
のである。SARの低減を図ると言う意味からは、この
実装例が最も好ましい。
【0122】携帯無線端末101は、900MHz帯の
GSM方式の携帯電話の端末であり、(45mm×12
0mm)程度の大きさである。このような携帯無線端末
では、端末のほぼ中央にSARのピーク値が来ることが
確認されている。
【0123】携帯無線端末51は、図29Aに示すよう
に、前面キャビネット52及び背面キャビネット53で
覆われている。また、携帯無線端末51の前面キャビネ
ット52には、スピーカ部54と、マイクロホン部55
と、キーボード部56、液晶表示部57が設けられる。
携帯無線端末51の上側には、アンテナ58が取り付け
られる。
【0124】前面キャビネット52及び背面キャビネッ
ト53で覆われた筐体内には、図29B及び図29Cに
示すように、回路基板61が設けられる。回路基板61
には、例えば、基地局と通信するための送受信回路や、
その他種々の回路が実装されている。
【0125】また、回路基板61の前面側61Aの中央
部より少し上側にLCD素子62が実装され、その上側
にスピーカ63が実装され、下側に、マイクロホン64
が実装される。LCD素子62の外縁には、図29Cに
示すように、右辺と下辺からなり、下辺の長さを1/4
にした形状の導電性部材70が取り付けられる。導電性
部材の一端は、短絡部71により、接地に短絡される。
導電性部材は、例えば、端末の上方から20mmの位置
に取り付けられ、右辺の長さは35mm、下辺の長さは
10mmである。
【0126】また、回路基板61の前面側61AのLC
D素子62の取り付け位置よりすぐ下側の所には、キー
ボードを構成する各種のキースイッチ(図示せず)が実
装されている。
【0127】また、回路基板61の背面側61Bの上側
には、アンテナ接続部65が設けられており、このアン
テナ接続部65に、アンテナ58が取り付けられる。ア
ンテナ58は、例えば、1/4波長のもので、アンテナ
接続部65が給電点となる。
【0128】前面キャビネット2には、図29Aに示す
ように、LCD素子62の位置に対応して表示窓穴66
が形成され、スピーカ63の位置に対応して音声出力穴
67が形成され、マイクロホン64の位置に対応して音
声入力穴68が形成される。
【0129】携帯無線端末51の組み立て時には、LC
D素子62、スピーカ63、マイクロホン64等が実装
された回路基板61が、前面キャビネット52及び背面
キャビネット53からなる筐体内に収納され、前面キャ
ビネット52と背面キャビネット53とが固定される。
【0130】回路基板61が前面キャビネット52及び
背面キャビネット53からなる筐体内に収納されて固定
されると、LCD素子62の表示面が表示窓穴66から
露呈されて、液晶表示部57が構成される。また、音声
出力穴67の下にスピーカ63が配置され、スピーカ部
54が形成される。また、音声入力穴68の下にマイク
ロホン64が位置されるようになり、マイクロホン部5
5が構成される。また、前面キャビネット52上に配置
されたキーボードの下にキースイッチが配置されるよう
になり、キーボード部56が構成される。
【0131】この例では、LCD素子62の周縁に、L
CD62を囲むように、右辺と下辺からなり、下辺の長
さを1/4にした形状の導電性部材70が設けられる。
このような形状の導電性部材70を使うと、図26の実
験結果より明らかなように、SARの低減効果が大き
い。
【0132】なお、導電性部材の取り付け方法について
は、前述の枠状導電性部材を用いた場合と同様である。
すなわち、導電性部材としては、銅箔テープのような導
電性テープを用いたり、導電性塗料を用いたり、導電メ
ッキを用いることができる。また、LCD素子のホルダ
ーと導電性部材とを一体化するようにしても良い。ま
た、キャビネット内に、導電性部材を形成するようにし
ても良い。
【0133】
【発明の効果】この発明によれば、LCD素子の周縁
に、LCD素子を囲むように、導電性部材が配置され、
この導電性部材の一端が接地に短絡されている。このよ
うな導電性部材により、SARを低減させることができ
る。
【0134】すなわち、この導電性部材の周囲の長さが
使用する電磁波の波長のほぼ1/2となるときには、枠
状導電性部材の開放端のインピーダンスが大きくなるの
で、下側短絡にすると、枠状導電性部材の開放端が給電
点の近傍に来るため、給電点付近のインピーダンスが大
きくなり、SARが低減する。
【0135】また、この導電性部材の周囲の長さが使用
する電磁波の波長の1/2より小さくなるときのよう
に、アンテナと導電性部材とがアンバランスとなるよう
なときには、導電性部材の短絡部のインピーダンスが小
さくなり、SARのピークが分散されるようになる。こ
こで、上側短絡にすると、元のSARのピークからやや
外れたところに短絡部が位置するようになるため、ピー
クの分散効果が大きくなり、SARのピークが低減す
る。
【0136】また、LCD素子の周縁に、LCD素子を
囲むように、右辺(又は左辺)と下辺からなり、下辺の
長さを1/4にした形状の導電性部材を設けると、SA
Rの低減効果が大きい。
【0137】そして、この発明では、LCD素子の周縁
に、LCD素子を囲むように、導電性部材を配置するた
め、LCD素子を取り付ける上での邪魔にならず、小
型、軽量化が図れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用できる携帯無線端末の外観構成
を示す斜視図である。
【図2】ホイップアンテナを採用した携帯無線端末のF
DTDシミュレーションモデルを示した図である。
【図3】FDTDシミュレーションモデルにおける、座
標系、ユーザー頭部モデルの概要およびユーザー頭部モ
デルと携帯無線端末接地部を示した図である。
【図4】ホイップアンテナで、ノーマルモデルを使った
場合のSAR分布のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図5】ホイップアンテナで、ノーマルモデルを使った
場合の磁界分布のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図6】ホイップアンテナで、(L1=47.5mm)
で上側短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレ
ーション結果を示す図である。
【図7】ホイップアンテナで、(L1=47.5mm)
で上側短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図8】ホイップアンテナで、(L1=47.5mm)
で下側短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレ
ーション結果を示す図である。
【図9】ホイップアンテナで、(L1=47.5mm)
で下側短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図10】ホイップアンテナで、(L1=30mm)で
上側短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図11】ホイップアンテナで、(L1=30mm)で
上側短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレーシ
ョン結果である。
【図12】ホイップアンテナで、(L1=30mm)で
下側短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレー
ション結果を示す図である。
【図13】ホイップアンテナで、(L1=30mm)で
下側短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図14】SARのピークの分散の説明に用いる図であ
る。
【図15】内蔵アンテナを採用した携帯無線端末のFD
TDシミュレーションモデルを示した図である。
【図16】内蔵アンテナで、ノーマルモデルを使った場
合のSAR分布のシミュレーション結果を示す図であ
る。
【図17】内蔵アンテナで、ノーマルモデルを使った場
合の磁界分布のシミュレーション結果を示す図である。
【図18】内蔵アンテナで、(L1=30mm)で上側
短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレーショ
ン結果を示す図である。
【図19】内蔵アンテナで、(L1=30mm)で上側
短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレーション
結果を示す図である。
【図20】内蔵アンテナで、(L1=30mm)で下側
短絡モデルを使った場合のSAR分布のシミュレーショ
ン結果を示す図である。
【図21】内蔵アンテナで、(L1=30mm)で下側
短絡モデルを使った場合の磁界分布のシミュレーション
結果である。
【図22】この発明の第1の実施の形態を示す斜視図で
ある。
【図23】この発明の第1の実施の形態における導電性
部材の説明に用いる斜視図である。
【図24】この発明の第1の実施の形態における導電性
部材の取り付けの一例の説明に用いる斜視図である。
【図25】この発明の第1の実施の形態における導電性
部材の取り付けの他の例の説明に用いる斜視図である。
【図26】導電性部材の形状とSARとの関係を説明す
るための図である。
【図27】導電性部材の形状とSARとの関係を求める
ための実験の説明に用いる図である。
【図28】導電性部材の形状の説明に用いる図である。
【図29】この発明の第2の実施の形態を示す斜視図で
ある。
【図30】従来のSARの低減方法の説明に用いる斜視
図である。
【符号の説明】
1・・・携帯無線端末、2・・・前面キャビネット、4
・・・スピーカ部、5・・・マイクロホン部、6・・・
キーボード部、8・・・アンテナ、11・・・回路基
板、12・・・LCD素子、13・・・スピーカ、14
・・・マイクロホン、20・・・導電性部材、23・・
・ホルダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 博規 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5J020 EA05 EA06 EA09 5K023 AA07 BB23 BB28 HH07 LL05 QQ02 RR05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波を放射するアンテナと、 SAR(Specific Absorption Rate)の低減を図るため
    に上記アンテナの給電点の近傍に設けられた導電性部材
    と、 上記導電性部材を接地に短絡させる短絡部とを有し、 上記導電性部材は、上記アンテナの給電点の近傍に設け
    られた部材を囲むように配置されていることを特徴とす
    る無線端末装置。
  2. 【請求項2】 上記導電性部材により、SARのピーク
    を分散させて上記SARの最大値を低減させるようにし
    た請求項1に記載の無線端末装置。
  3. 【請求項3】 上記導電性部材により、上記アンテナの
    給電点の近傍のインピーダンスを大きくして上記SAR
    の最大値を低減させるようにした請求項1に記載の無線
    端末装置。
  4. 【請求項4】 上記導電性部材の周囲の長さを使用する
    無線周波数の波長のほぼ1/2以下とし、上記短絡部を
    上記アンテナの給電点に近い側に設けるようにした請求
    項2の記載の無線端末装置。
  5. 【請求項5】 上記導電性部材の周囲の長さを使用する
    無線周波数の波長のほぼ1/2とし、上記短絡部を上記
    アンテナの給電点から遠い側に設けるようにした請求項
    3の記載の無線端末装置。
  6. 【請求項6】 上記導電性部材は、上記アンテナの給電
    点の近傍に設けられた部材の4辺を囲むようにした請求
    項1に記載の無線端末装置。
  7. 【請求項7】 上記導電性部材は、上記アンテナの給電
    点の近傍に設けられた部材の4辺を囲むようにし、その
    うちの1辺の長さを異なるようにした請求項1に記載の
    無線端末装置。
  8. 【請求項8】 上記導電性部材は、上記アンテナの給電
    点の近傍に設けられた部材の3辺を囲むようにした請求
    項1に記載の無線端末装置。
  9. 【請求項9】 上記導電性部材は、上記アンテナの給電
    点の近傍に設けられた部材の3辺を囲むようにし、その
    うちの1辺の長さを異なるようにした請求項1に記載の
    無線端末装置。
  10. 【請求項10】 上記導電性部材は、上記アンテナの給
    電点の近傍に設けられた部材の2辺を囲むようにした請
    求項1に記載の無線端末装置。
  11. 【請求項11】 上記導電性部材は、上記アンテナの給
    電点の近傍に設けられた部材の2辺を囲むようにし、そ
    のうちの1辺の長さを異なるようにした請求項1に記載
    の無線端末装置。
  12. 【請求項12】 上記導電性部材は、キャビネットの内
    部に上記アンテナの給電点の近傍に設けられた部材と対
    向するように取り付けるようにした請求項1に記載の無
    線端末装置。
  13. 【請求項13】 上記アンテナの給電点の近傍に設けら
    れた部材は、液晶表示素子である請求項1に記載の無線
    端末装置。
  14. 【請求項14】 上記導電性部材は、板金により形成す
    るようにした請求項1に記載の無線端末装置。
  15. 【請求項15】 上記導電性部材は、導電性のテープに
    より形成するようにした請求項1に記載の無線端末装
    置。
  16. 【請求項16】 上記導電性部材は、導電性のメッキに
    より形成するようにした請求項1に記載の無線端末装
    置。
  17. 【請求項17】 上記導電性部材は、導電性の塗料によ
    り形成するようにした請求項1に記載の無線端末装置。
  18. 【請求項18】 上記導電性部材を、上記給電点の近傍
    に設けられた部材を固定するためのホルダー部分に、導
    電性のメッキ若しくは塗料で形成するようにした請求項
    1に記載の無線端末装置。
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