JP5157810B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置を備える内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃焼行程において燃焼室からクランクケースに漏出するガス、いわゆるブローバイガスには、炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)等の成分が含まれている。こうしたブローバイガスに含まれるNOxがクランクシャフト内のエンジンオイルに接触すると、スラッジが生成し、同エンジンオイルの劣化が生じることとなる。そこで、こうした不都合を抑制するために、例えば特許文献1に記載されるように、ブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置が提案されている。同文献に記載のブローバイガス環流装置は、内燃機関のクランクケースと吸入通路とを接続するブリーザ通路、及びこのブリーザ通路に設けられ、クランクケースと吸気通路との圧力差に基づいて開弁するPCVバルブを備えている。こうしたブローバイガス環流装置を採用した内燃機関において、PCVバルブがクランクケースと吸気通路との圧力差に基づいて開弁することにより、クランクケース内のブローバイガスが吸気通路を通じて燃焼室に導入され再燃焼することができる。
特開2006−250080号公報
このようにブローバイガスを吸気通路に環流させることにより、同ブローバイガスに起因するエンジンオイルの劣化を抑制することが可能にはなる。ただし、上述のPCVバルブはクランクケースと吸気通路との圧力差に基づいて開弁するものであるため、例えば機関停止直前の運転期間においてその圧力差が低く、PCVバルブが開弁できないことがある。このように機関停止直前の運転期間にPCVバルブが開弁しない場合、その運転期間に発生したブローバイガスがクランクケースに貯留されてしまい、機関停止時においてエンジンオイルの悪化が発生するおそれがある。また、このように機関停止時にブローバイガスがクランクケースに貯留されると、機関が一旦冷間状態になった後に再度始動した場合に、クランクケースに貯留されたブローバイガスが燃焼室において燃焼しないまま排気系に排出されてしまうことがある。ここで、内燃機関の排気系には、HCやNOxを浄化するための排気浄化触媒が通常設けられているが、機関の冷間状態にはこの排気浄化触媒が活性化されていないため、ブローバイガスに含まれるHCやNOxがそのまま大気に排出され、エミッションの悪化を招くこととなる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、機関停止時にブローバイガスがクランクケースに貯留されることに起因するエンジンオイルの劣化及びエミッションの悪化を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置と、排気系に設けられ、排気を浄化する排気浄化触媒とを備える内燃機関の制御装置において、前記ブローバイガス環流装置には前記ブローバイガスの環流量を調整する電子制御式のブローバイガス調流弁が設けられ、前記内燃機関の運転中に、機関運転状態に基づいて前記ブローバイガス調流弁の開度を調整するとともに、前記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、前記ブローバイガス調流弁を開弁状態に維持して前記クランクケース内のブローバイガスを前記吸気通路に環流させることをその要旨とする。
同構成によれば、ブローバイガス環流装置がブローバイガスの環流量を調整する電気駆動式のブローバイガス調流弁を備えるため、例えばクランクケースと吸気通路との圧力差に基づいて開弁する調流弁を備えるブローバイガス環流装置を採用した場合と比較して、その圧力差に依存せずにブローバイガスの環流量を自由に調整することができるようになる。また、内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、ブローバイガス調流弁を開弁状態に維持することによりブローバイガスの環流量を維持することができる。これにより、内燃機関が停止する前にクランクケース内のブローバイガスの排出を確保することができ、内燃機関の停止時においてクランクケースにブローバイガスが貯留されることを抑制することができる。ここで、燃料カットが実行されてから内燃機関が停止するまでの間に、排気系に設けられた排気浄化触媒は活性化しているため、ブローバイガスに含まれるHCやNOxを浄化することができ、同成分が大気に排出されることを抑制することができる。したがって、上記構成によれば、機関停止時にブローバイガスがクランクケースに貯留されることに起因するエンジンオイルの劣化及びエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置と、排気系に設けられ、排気を浄化する排気浄化触媒とを備える内燃機関の制御装置において、前記ブローバイガス環流装置には前記ブローバイガスの環流量を調整する電子制御式のブローバイガス調流弁が設けられるとともに、前記内燃機関には吸気バルブと排気バルブとの開弁期間のオーバーラップ量を変更可能な可変動弁機構が設けられ、前記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、前記ブローバイガス調流弁を開弁状態に維持し、前記排気浄化触媒が活性化したか否かを判断し、前記内燃機関の始動時に前記排気浄化触媒が活性化していない旨が判断されたときに、前記可変動弁機構を通じて前記オーバーラップ量を大きくすることにより内部EGR量を増大させて前記排気浄化触媒を早期に活性化させる早期活性化制御を実行するとともに、前記早期活性化制御の実行中に前記ブローバイガス調流弁の開度を強制的に小さくすることにより前記ブローバイガスの環流量を制限することをその要旨とする。
同構成のように、内燃機関の始動時に排気浄化触媒が活性化していない旨が判断されたときに吸気バルブと排気バルブとの開弁期間のオーバーラップ量を大きくすることにより、内部EGR量を増大させて機関燃焼速度を緩慢にすることができる。このように機関燃焼速度が緩慢になると、排気温度が上昇するため、排気浄化触媒が早期に活性化するようになる。
また、排気浄化触媒が活性化していない期間にブローバイガスを吸気通路に環流させた場合、ブローバイガスに含まれるNOxが吸気通路及び燃焼室を通じて排気系に進入して排気浄化触媒により還元されずに大気に排出され、エミッションが悪化するおそれがある。この点、上記構成によれば、排気浄化触媒が活性化していない期間にブローバイガスの環流量を制限することにより、ブローバイガスに含まれるNOxが大気に排出されることに起因するエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
なお、請求項3に記載のように、前記早期活性化制御の実行中に、前記ブローバイガス調流弁を全閉にする、といった構成を採用することが望ましい。こうした構成を採用することにより、エミッションの悪化を極力抑制することができる。
請求項1〜3に記載の発明において、ブローバイガス環流装置の具体的な構成としては、例えば請求項4に記載されるように、前記吸気通路には吸入空気量を調整するスロットルバルブが設けられ、前記ブローバイガス環流装置は、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも上流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、前記吸気通路内の空気を前記クランクケースに導入する導入通路と、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも下流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、同クランクケース内の前記ブローバイガスを前記吸気通路に環流させるブリーザ通路とを備え、前記ブローバイガス調流弁は、前記ブリーザ通路に設けられる、といった構成を採用することができる。
ところで、請求項2及び3の発明に係る発明では、吸気バルブと排気バルブとの開弁期間のオーバーラップ量を大きくすると、吸気行程において燃焼室の負圧が小さくなり、エンジンブレーキが作用したときにその効果が低下するおそれがある。この点、早期活性化制御の実行中にブローバイガス調流弁の開度を強制的に小さくすることによりブローバイガスの環流量を制限するようにしている。
ここで、請求項2及び3の発明において、請求項4の発明の構成を採用した場合、ブローバイガス調流弁の開度小さくなることにより、吸気行程において燃焼室に吸入される気体の総量が減少し、燃焼室の負圧が増大するようになる。そのため、上記構成によれば、早期活性化制御の実行中、すなわち吸気バルブと排気バルブとの開弁期間のオーバーラップ量が大きくなったときに、ブローバイガス調流弁の開度を強制的に小さくすることにより、燃焼室の負圧を確保することができ、エンジンブレーキの効果が低下することを抑制することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記吸気通路には吸入空気量を調整するスロットルバルブが設けられ、前記ブローバイガス環流装置は、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも上流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、前記吸気通路内の空気を前記クランクケースに導入する導入通路と、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも下流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、同クランクケース内の前記ブローバイガスを前記吸気通路に環流させるブリーザ通路とを備え、前記ブローバイガス調流弁は、前記ブリーザ通路に設けられ、前記スロットルバルブの凍結固着を検出し、前記内燃機関の始動時に前記スロットルバルブの凍結固着が検出されたときに、機関運転状態に基づいて前記ブローバイガス調流弁の開度を変更することにより前記吸入空気量を制御することをその要旨とする。
外気温が低い場合に、内燃機関の停止中にスロットルバルブの凍結固着が発生することがある。このようにスロットルバルブの凍結固着が発生すると、次回の機関始動時にスロットルバルブにより吸入空気量を制御することができなくなり、吸入空気量の不足により機関の始動性が悪化するおそれがある。
上記構成のように、ブローバイガス環流装置は、吸気通路におけるスロットルバルブよりも上流側の部分とクランクケースとを接続する導入通路と、同吸気通路におけるスロットルバルブよりも下流側の部分とクランクケースを接続するブリーザ通路とを備えた場合、ブローバイガス調流弁の開度が変化すると、吸入空気が流通する通路の総断面積が変化するため、吸入空気量が変化する。したがって、上記構成によれば、内燃機関の始動時にスロットルバルブの凍結固着が検出されたときに、ブローバイガス調流弁の開度を変更することで吸入空気量を制御することにより、スロットルバルブの凍結固着が発生した場合であっても、吸入空気量の制御不能により機関の始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
なお、請求項に記載のように、前記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに前記ブローバイガス調流弁を全開状態に維持する、といった構成を採用することが望ましい。こうした構成を採用することにより、内燃機関が停止する前にクランクケース内のブローバイガスの排出を極力促進することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関の回転速度が所定の速度以上であることを条件に前記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持することをその要旨とする。
ブローバイガス調流弁の開度が一定である場合、内燃機関の回転速度が低いときほど、ブローバイガスの環流量が小さくなり、ブローバイガス環流装置によりクランクケース内のブローバイガスを排出する効率が低下するようになる。
上記構成では、内燃機関の回転速度が所定の速度以上であることを条件にブローバイガス調流弁を開弁状態に維持するようにしている。このように、内燃機関の回転速度が高いとき、すなわちクランクケース内のブローバイガスを排出する効率が高いときのみに、ブローバイガスを排出するための制御を実行するため、同制御を簡素化することができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持する制御が完了した後に、同制御において設定された前記ブローバイガス調流弁の開度よりも小さい値に前記内燃機関の停止時における前記ブローバイガス調流弁の開度を設定することをその要旨とする。
内燃機関の停止中に、クランクケース内のエンジンオイルから揮発するHCが吸気通路を通じて燃焼室に進入することがある。このように燃焼室に進入したHCは、次回の機関始動時のクランキング期間において燃焼しきれずに大気に排出され、エミッションが悪化するおそれがある。
この点、上記構成によれば、内燃機関の停止時におけるブローバイガス調流弁の開度を小さい値に設定することにより、内燃機関の停止中にクランクケース内のエンジンオイルから揮発するHCが吸気通路を通じて燃焼室に進入することを抑制することができ、これに起因するエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、外気温を検出し、前記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持する制御が完了した後に、検出された外気温が低いときほど、前記内燃機関の停止時における前記ブローバイガス調流弁の開度を大きく設定することをその要旨とする。
外気温が低い場合、内燃機関が停止した後にブローバイガス調流弁の凍結固着が発生することがある。ここで、ブローバイガス調流弁の開度が小さいときほど、すなわちブローバイガス調流弁の弁体と弁座との距離が近いときほど、該調流弁の凍結固着が発生しやすくなる。
この点、上記構成によれば、内燃機関が停止したときに検出された外気温が低いときほど、内燃機関の停止時におけるブローバイガス調流弁の開度を大きくすることにより、外気温が低い場合であっても、内燃機関が停止した後にブローバイガス調流弁の凍結固着が発生することを好適に抑制することができるようになる。
また、同構成によれば、外気温が高いときに、すなわちブローバイガス調流弁の凍結固着が発生する可能性が低いときに、内燃機関の停止時におけるブローバイガス調流弁の開度が小さく設定される。これにより、内燃機関の停止中にクランクケース内のエンジンオイルから揮発するHCが吸気通路を通じて燃焼室に進入することを抑制することができ、これに起因するエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
(第1の実施形態)
以下、この発明に係る内燃機関の制御装置を車載の内燃機関を統括的に制御する電子制御装置に具体化した第1の実施形態について図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関及びその電子制御装置を模式的に示す概略構成図である。同図1に示されるように、内燃機関100のシリンダブロックには、複数のシリンダ1(図中ではその1つのみを示す)が形成されており、これらシリンダ1には、ピストン2が往復動可能にそれぞれ収容されている。ピストン2は、コンロード4を介してクランクシャフト5に連結されており、機関運転中にピストン2の往復運動がそのコンロード4によりクランクシャフト5の回転運動に変換される。なお、これらコンロード4及びクランクシャフト5は、シリンダ1の下方に位置するクランクケース1a内に収容されている。
ピストン2の頂面とシリンダ1の内壁とにより、複数の燃焼室3が区画されている。これら燃焼室3の上方には、点火プラグ6及び筒内燃料噴射弁9がそれぞれ設けられているとともに、各燃焼室3に連通する吸気ポート7と排気ポート8とがそれぞれ形成されている。そして、吸気ポート7は、吸気マニホールド10と接続されて吸気通路の一部を構成しているとともに、排気ポート8は、排気マニホールド20と接続されて排気通路の一部を構成している。吸気マニホールド10には、吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ12が設けられているとともに、排気マニホールド20には、排気中に含まれる炭化水素(HC)や窒素酸化物(NOx)を浄化するための排気浄化触媒22が設けられている。
燃焼室3の上部には、吸気ポート7と燃焼室3とを連通・遮断する吸気バルブ11と、排気ポート8と燃焼室3とを連通・遮断する排気バルブ21とが設けられている。これら吸排気バルブ11,21は、クランクシャフト5に連結された吸気カムシャフト及び排気カムシャフトによって開閉駆動される。また、吸気バルブ11及び排気バルブ21には、これらのバルブの開弁時期を変更可能な可変動弁機構30,40がそれぞれ設けられている。
また、本実施形態に係る内燃機関100には、燃焼行程において燃焼室3からクランクケース1aに漏出するガス、いわゆるブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置50が設けられている。このブローバイガス環流装置50は、吸気マニホールド10においてスロットルバルブ12よりも上流側に位置する部分とクランクケース1aとを連通する導入通路51、クランクケース1aと吸気マニホールド10においてスロットルバルブ12よりも下流側に位置するサージタンク13とを連通するブリーザ通路52、及びこのブリーザ通路52に設けられブローバイガスの環流量を調整するためのPCVバルブ53を備えて構成されている。こうした構成により、機関運転状態に基づいてPCVバルブ53が開弁すると、吸気マニホールド10内の吸入空気の一部が導入通路51を通じてクランクケース1aに導入されるとともに、クランクケース1a内のブローバイガスがブリーザ通路52を通じてサージタンク13に導入される。なお、本実施形態に係るPCVバルブ53は、クランクシャフト5と吸気マニホールド10との圧力差とは関係なく、電気信号に基づいてその開度が調節される電子制御式のものである。
また、内燃機関100には、機関運転状態を検出するためのセンサが複数設けられている。例えば、吸気マニホールド10には、吸入空気量を検出するためのエアフロメータ61が設けられているとともに、スロットルバルブ12の開度を検出するための開度センサ62が設けられている。クランクシャフト5の近傍には、クランクシャフト5の回転位置及び機関回転速度NEを検出するためのクランクセンサ63が設けられている。排気マニホールド20において排気浄化触媒22よりも上流側に位置する部分には、混合気の空燃比のリッチ・リーン状態を検出する空燃比センサ64が設けられるとともに、その排気浄化触媒22よりも下流側に位置する部分には、排気中の酸素の濃度を検出するための酸素センサ65が設けられている。その他、アクセルペダルの踏込量を検出するためのアクセル開度センサ66、イグニッションスイッチ(IG)のオン・オフ操作を検出するためのイグニッションセンサ67、外気温を検出するための外気温センサ68、機関冷却水の水温を検出するための水温センサ69、吸気マニホールド10のスロットルバルブ12よりも下流側の部分の圧力、すなわち吸気圧を検出するための吸気圧センサ70、大気圧を検出する大気圧センサ71等が設けられている。これらセンサの出力信号は、内燃機関100の各種制御を統括的に実行する電子制御装置60により取込まれる。この電子制御装置60は、プログラムによって数値計算や情報処理等を行う中央演算処理装置、及び各種の制御に必要なプログラムやデータを記憶するメモリを備えている。
前述したように、ブローバイガスの量を調整するための調流弁として、クランクケース1aと吸気通路との圧力差に基づいて開弁するPCVバルブを採用した従来のブローバイガス環流装置を備える内燃機関においては、以下の不都合が発生するおそれがある。すなわち、クランクケース1aと吸気通路との圧力差に基づいて開弁するPCVバルブを採用した場合、例えば機関停止直前の運転期間においてその圧力差が低く、PCVバルブが開弁できないことがある。このように機関停止直前の運転期間にPCVバルブが開弁しない場合、その運転期間に発生したブローバイガスがクランクケース1aに貯留されてしまい、機関停止時においてクランクケース1a内のエンジンオイルの悪化が発生するおそれがある。また、このように機関停止時にブローバイガスがクランクケース1aに貯留されると、機関が一旦冷間状態になった後に再度始動した場合に、クランクケース1aに貯留されたブローバイガスが燃焼室3において燃焼しないまま排気系に排出されてしまうことがある。ここで、内燃機関の排気マニホールド20には、排気浄化触媒22が設けられているが、機関の冷間状態にはこの排気浄化触媒22が活性化されていないため、ブローバイガスに含まれるHCやNOxがそのまま大気に排出され、エミッションの悪化を招くこととなる。
そこで、本実施形態では、上述したように電子制御式のPCVバルブ53を採用しており、内燃機関100が停止する前に、同PCVバルブ53に対する適切な停止前制御を行うことにより、こうした不都合を抑制するようにしている。以下、この制御について図2及び図3のフローチャートを参照して説明する。なお、これら図2及び図3に示される処理は、電子制御装置60により所定の周期をもって繰り返して実行される。
この処理ではまず、イグニッションセンサ67によりイグニッションオフの指令があったか否か、換言すれば運転者によりイグニッションスイッチのオフ操作が行われたか否かを判定する(ステップS10)。イグニッションオフの指令がない旨が判定された場合には(ステップS10:NO)、この処理を一旦終了する一方、イグニッションオフの指令があった旨が判定された場合には(ステップS10:YES)、この指令に基づいて燃料カット(F/C)を実行する(ステップS20)。
そして、このように燃料カットが実行された後に、クランクセンサ63により検出された機関回転速度NEが予め設定された所定速度NE0(本実施形態では150rpm)以上であるか否かを判定する(ステップS30)。ここで、機関回転速度NEが所定速度NE0以上である旨が判定された場合には(ステップS30:YES)、PCVバルブ53を全開状態に維持し(ステップS40)、この処理を一旦終了する。
一方、機関回転速度NEが所定速度NE0よりも低い旨が判定された場合には(ステップS30:NO)、PCVバルブ53の開度を外気温に基づいて制御する(ステップS50)。図3のフローチャートは、この制御の具体的な処理手順を示している。
すなわち、外気温センサ68により検出された外気温Tgを読込み(ステップS51)、この外気温Tgに基づき演算用マップを参照して機関停止時におけるPCVバルブ53の目標開度Dを算出する(ステップS52)。図4は、この演算用マップにおける外気温Tgと目標開度Dとの関係を示している。同図4に示されるように、外気温Tgが上限値TMX(本実施形態では0℃)以上であるときに、目標開度Dが全閉(0%)に設定され、外気温Tgが下限値TMN(本実施形態では−20℃)以下であるときに、目標開度Dが全開(100%)に設定される。また、外気温Tgがこれら上下限値の間である場合には、その外気温Tgが低いときほど、目標開度Dが大きく設定される。
そして、PCVバルブ53の開度がステップS52で設定された目標開度Dになるようにこれを制御し(ステップS53)、この一連の処理を一旦終了する。これにより、機関停止後におけるPCVバルブ53の開度はその目標開度Dに維持されるようになる。
以下、図5を参照して、上述した機関停止前の制御についてその一具体例を説明する。なお、図5は、内燃停止前後においてイグニッションスイッチの状態、燃料カットの実施状態、機関回転速度NE、及びPCVバルブ53の開度の時間的な推移を示す図である。
図5に示されるように、時刻T1においてイグニッションセンサ67によりイグニッションスイッチのオフ操作が検出される、換言すればイグニッションオフの指令があると(ステップS10:YES)、まず燃料カットが実行される(ステップS20)。燃料カットが実行された直後には、機関回転速度NEが所定速度NE0(150rpm)以上であるため(ステップS30:YES)、PCVバルブ53の開度が成り行きの開度から全開(100%)に制御され、同PCVバルブ53が全開状態に維持される(ステップS40)。
そして、機関回転速度NEが徐々に低下し、時刻T2において機関回転速度NEが所定速度NE0(150rpm)よりも低くなると(ステップS30:NO)、外気温センサ68により検出された外気温Tgに基づいて目標開度Dが算出される(ステップS51,S52)。例えば外気温Tgが上限値TMX(0℃)以上である旨が判定されると、その目標開度Dが全閉(0%)に設定され、PCVバルブ53の開度がこの目標開度D(0%)になるように制御される。その結果、機関停止後(時刻T3)において、PCVバルブ53が全閉に維持されるようになる。
こうした機関停止時の制御が完了し、内燃機関100が一旦冷間状態になった後に再度始動した場合に、以下の不都合が発生するおそれがある。
すなわち、機関の冷間状態においては排気浄化触媒22が活性化しないため、同触媒が活性化するまでの間に、排気に含まれるHCやNOxがそのまま大気に排出されることがある。そこで、排気浄化触媒22を早期に活性化させるために、例えば吸気バルブ11と排気バルブ21との開弁期間のオーバーラップ量を増大させて内部EGR量を増大させる早期活性化制御を実行することができる。
具体的には、上述の酸素センサ65により検出された排気中の酸素の濃度に基づいて排気浄化触媒22が活性化していない旨が判定された場合に、可変動弁機構30,40を通じて吸気バルブ11と排気バルブ21との開弁期間のオーバーラップ量が増大するようにこれら弁の開弁時期を変更する。これにより、内部EGR量が増大し、機関の燃焼速度が緩慢になるとともに、排気温度が上昇するようになる。その結果、排気浄化触媒22が早期に活性化するようになる。ところで、このように吸気バルブ11と排気バルブ21との開弁期間のオーバーラップ量を大きくすると、吸気行程において燃焼室3の負圧が小さくなり、エンジンブレーキが作用したときにその効果が低下するおそれがある。
また、機関始動時において排気浄化触媒22が活性化していない期間にブローバイガスを吸気マニホールド10に環流させると、ブローバイガスに含まれるNOxが吸気通路及び燃焼室3を通じて排気通路に進入して排気浄化触媒22により還元されずに大気に排出され、エミッションが悪化するおそれがある。
そこで、本実施形態では、内燃機関100の始動時に以下に説明する始動時制御を実行することによりこうした不都合を抑制するようにしている。
以下、図6のフローチャートを参照してこの始動時制御について説明する。なお、この図6に示される処理は、イグニッションスイッチがオン操作された後に、電子制御装置60により所定の周期をもって繰り返して実行される。
この処理ではまず、機関回転速度NE等に基づいて内燃機関100が完爆したか否かを判定する(ステップS110)。内燃機関100が完爆していない旨が判定された場合には(ステップS110:NO)、機関停止時にクランクケース1aに発生したHCが燃焼室3で燃焼しきれずに排出されることを抑制するために、PCVバルブ53を全閉状態に制御し(ステップS120)、この一連の処理を一旦終了する。一方、内燃機関100が完爆した旨が判定された場合には(ステップS110:YES)、上述の早期活性化制御が実行されているか否かを判定する(ステップS130)。
ここで、早期活性化制御が実行されている旨が判定された場合には(ステップS130:YES)、PCVバルブ53を全閉状態に制御する(ステップS140)。一方、その早期活性化制御が実行されていない旨が判定された場合には(ステップS130:NO)、水温センサ69により検出された機関冷却水の水温Twが所定の判定温度(本実施形態では0℃)以下であるか否かを判定する(ステップS150)。
水温Twがその判定温度以下である旨が判定された場合には(ステップS150:YES)、PCVバルブ53の凍結固着が発生する可能性が高いと判断し、先の図4に示される演算用マップを参照してPCVバルブ53の開度を設定する(ステップS160)。水温Twが判定温度よりも高い旨が判定された場合には(ステップS150:NO)、PCVバルブ53の凍結固着が発生する可能性が低いと判断し、PCVバルブ53の通常制御、すなわち予め設定された通常運転制御マップを参照して機関運転状態に基づいてPCVバルブ53の開度を設定する制御を実行する(ステップS170)。
次に、図7を参照して上述の始動時制御の一具体例について説明する。なお、図7は、機関始動前後においてイグニッションスイッチの状態、機関回転速度NE、早期活性化制御の実行状態、及びPCVバルブ53の開度の時間的な推移を示す図である。
同図7に示されるように、時刻t1においてイグニッションスイッチがオン操作されたとき、機関が完爆していないため(ステップS110:NO)、PCVバルブ53が全閉状態に制御される(ステップS120)。そして、時刻t2において機関が完爆した旨が判定されると(ステップS110:YES)、早期活性化制御が実行され(ステップS130:YES)、PCVバルブ53が継続して全閉状態に制御される(ステップS140)。
時刻t3において早期活性化制御が完了した後(ステップS130:NO)、水温Twが判定温度(0℃)よりも高い旨が判定されると(ステップS150:NO)、PCVバルブ53の通常制御が実行される(ステップS170)。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)ブローバイガスの環流量を調整する調流弁として電気駆動式のPCVバルブ53を採用するようにした。これにより、例えばクランクケース1aと吸気マニホールド10との圧力差に基づいて開弁する調流弁を採用した場合と比較して、その圧力差に依存せずにブローバイガスの環流量を自由に調整することができるようになる。また、内燃機関100を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、PCVバルブ53を全開状態に維持するようにした。これにより、内燃機関100が停止する前にクランクケース1a内のブローバイガスの排出を極力促進することができ、内燃機関100の停止時においてクランクケース1aにブローバイガスが貯留されることを抑制することができる。ここで、燃料カットが実行されてから内燃機関100が停止するまでの間に、排気浄化触媒22は活性化しているため、ブローバイガスに含まれるHCやNOxを浄化することができ、同成分が大気に排出されることを抑制することができる。したがって、この実施形態の構成によれば、機関停止時にブローバイガスがクランクケース1aに貯留されることに起因するエンジンオイルの劣化及びエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
(2)機関回転速度NEが所定速度NE0以上であることを条件にPCVバルブ53を全開状態に維持するようにした。ここで、PCVバルブ53の開度が一定である場合、機関回転速度NEが低いときほど、ブローバイガスの環流量が小さくなり、ブローバイガス環流装置50によりクランクケース1a内のブローバイガスを排出する効果が低下するようになる。したがって、このように機関回転速度NEが高いとき、すなわちクランクケース1a内のブローバイガスを排出する効率が高いときのみに、ブローバイガスを排出するための制御を実行するため、同制御を簡素化することができるようになる。
(3)内燃機関100が停止したときに外気温Tgが低いときほど、機関停止時におけるPCVバルブ53の開度を大きくするようにした。ここで、外気温が低い場合、内燃機関100が停止した後にPCVバルブ53の凍結固着が発生することがあり、PCVバルブ53の開度が小さいときほど、すなわちPCVバルブ53の弁体と弁座との距離が近いときほど、該調流弁の凍結固着が発生しやすくなる。したがって、上述のように外気温Tgに基づいて機関停止時におけるPCVバルブ53の開度を設定することにより、外気温Tgが低い場合であっても、内燃機関100が停止した後にPCVバルブ53の凍結固着が発生することを好適に抑制することができるようになる。
また、同構成によれば、外気温Tgが高いときに、すなわちPCVバルブ53の凍結固着が発生する可能性が低いときに、機関停止中におけるPCVバルブ53の開度が小さく設定される。これにより、機関停止中にクランクケース1a内のエンジンオイルから揮発するHCが吸気通路を通じて燃焼室3に進入することを抑制することができ、これに起因するエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
(4)機関始動時において早期活性化制御の実行中にPCVバルブ53を全閉状態に制御するようにした。このようにPCVバルブ53を全閉にしてブローバイガスの環流量を制限することにより、早期活性化制御において吸気バルブ11と排気バルブ21との開弁期間のオーバーラップ量が大きくなったときに、燃焼室3の負圧を確保することができ、エンジンブレーキの効果が低下することを抑制することができる。また、このように排気浄化触媒22が活性化していない期間にブローバイガスの環流量を制限することにより、ブローバイガスに含まれるNOxが大気に排出されることに起因するエミッションの悪化を抑制することができるようになる。
(第2の実施形態)
以下、本発明に係る第2の実施形態について第1の実施形態との相違点を中心に説明する。この第2の実施形態も、内燃機関100及び電子制御装置60の基本的な構成は先の第1の実施形態と同様であり、機関始動時の制御のみがその第1の実施形態と異なっている。
外気温Tgが低い場合に、機関停止中にスロットルバルブ12の凍結固着が発生することがある。このようにスロットルバルブ12の凍結固着が発生すると、次回の機関始動時にスロットルバルブ12により吸入空気量を制御することができなくなり、吸入空気量の不足により機関の始動性が悪化するおそれがある。
そこで、本第2の実施形態では、機関始動時に以下の吸入空気量制御を実行することにより、こうした不都合を抑制するようにしている。図8は、この吸入空気量制御についてその処理手順を示している。なお、この図8に示される処理は、内燃機関100が始動した後に電子制御装置60により所定の周期をもって繰り返して実行される。
前述の開度センサ62の出力に基づいてスロットルバルブ12の凍結固着が発生したか否かを判定する(ステップS210)。スロットルバルブ12の凍結固着が発生していない旨が判定された場合には(ステップS210:NO)、この処理を一旦終了する。一方、スロットルバルブ12の凍結固着が発生した旨が判定された場合には、スロットルバルブ12の凍結固着の解消による吸入空気量の急変を防止するために、スロットルバルブ12の開度の制御目標値を該時点の開度に設定する、換言すればスロットルバルブ12の駆動制御を停止する(ステップS220)。
そして、クランクセンサ63により検出された機関回転速度NEの実際値とその制御目標値との偏差を算出し(ステップS230)、この偏差に基づいて吸入空気量の不足量を算出する(ステップS240)。
次に、この吸入空気量の不足量及びスロットルバルブ12の前後の圧力差ΔPに基づき、演算用マップを参照してPCVバルブ53の開度を制御し(ステップS250)、この一連の制御を一旦終了する。なお、スロットルバルブ12の前後の圧力差は、前述の吸気圧センサ70と大気圧センサ71との出力に基づいて検出することができる。図9は、上述の演算用マップにおける吸入空気量の不足量及びその圧力差ΔPとPCVバルブ53の開度との関係を示している。同図9に示されるように、吸入空気量の不足量が大きいときほど、圧力差ΔPが小さいときほど、PCVバルブ53の開度が大きく設定される。
以上に説明した第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態の効果(1)〜(3)に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(5)排気浄化触媒22が活性化している旨が判断され、且つスロットルバルブ12の凍結固着が検出されたときに、PCVバルブ53の開度を変更することにより吸気空気量を制御するようにした。ここで、外気温Tgが低い場合に、機関停止中にスロットルバルブ12の凍結固着が発生することがある。排気浄化触媒22の早期活性化制御が完了した後においてもスロットルバルブ12の凍結固着が解消しないときに、機関始動時にスロットルバルブ12により吸入空気量を制御することができなくなり、吸入空気量の不足により機関の始動性が悪化するおそれがある。そこで、上述したようにPCVバルブ53の開度を変更することにより吸入空気量を制御することにより、吸入空気量の制御不能により機関の始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記第1の実施形態では、機関始動時において排気浄化触媒22の早期活性化制御の実行中にPCVバルブ53を全閉状態にするようにしている。これに限れず、例えばPCVバルブ53の開度を全閉以外の開度にまで小さくする構成を採用することもできる。こうした構成を採用することにより、早期活性化制御の実行中にブローバイガスの環流量を制限することもできる。
・また、例えば上述の早期活性化制御の実行中に、吸気バルブ11と排気バルブ21との開弁オーバーラップによるエンジンブレーキ効果への影響が無視することができ、ブローバイガスの環流量を制限する必要がない場合には、PCVバルブ53の開度を小さく制御せずにPCVバルブ53の通常制御を実行してもよい。
・上記第1の実施形態では、機関始動時において早期活性化制御が完了した後、水温Twが判定温度以下であるときに、PCVバルブ53の凍結固着を抑制するために、図4に示される演算用マップを参照してPCVバルブ53の開度を設定するようにしている。例えばPCVバルブ53が一旦凍結したとしてもその凍結が機関の発熱により速やかに解消できる場合には、上述したPCVバルブ53の凍結固着を抑制するための制御を割愛してもよい。
・上記各実施形態では、図4に示される演算用マップを参照して外気温Tgが低いときほど、機関停止時におけるPCVバルブ53の開度を大きく設定するようにしている。これに限らず、上述の演算用マップを参照せず、一旦全開に制御されたPCVバルブ53の開度を所定量で小さくして機関停止時におけるPCVバルブ53の開度を設定する構成を採用することもできる。また、例えば機関停止時においてPCVバルブ53が凍結したとしても、機関の始動後に機関の発熱によりその凍結が速やかに解消できる場合には、上述した機関停止時のPCVバルブ53の開度に対する制御を割愛してもよい。
・上記各実施形態では、イグニッションスイッチがオフ操作された後に、機関回転速度NEが所定速度NE0以上であることを条件にPCVバルブ53を全開にするようにしているが、機関回転速度NEが「0rpm」になるまでの間にPCVバルブ53を全開にする構成を採用することもできる。また、必ずしもPCVバルブ53を全開にする必要がなく、同PCVバルブ53を所定開度で開弁状態に維持すれば、機関停止前にブローバイガスを排出することを確保することができる。
この発明の第1の実施形態に係る内燃機関及びその電子制御装置を模式的に示す概略構成図。 同実施形態に係る電子制御装置により実行される機関停止前の制御についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態に係る電子制御装置により実行される機関停止前の制御についてその処理手順を示すフローチャート。 上記停止前制御に用いられる演算用マップにおける外気温とPCVバルブの目標開度との関係を示す図。 上記停止前制御が実行されるときに機関停止前後においてイグニッションスイッチの状態、燃料カットの実施状態、機関回転速度、及びPCVバルブの開度の時間的な推移を示す図。 同実施形態に係る電子制御装置により実行される機関始動時の制御についてその処理手順を示すフローチャート。 上記始動時制御が実行されるときに機関始動前後においてイグニッションスイッチの状態、機関回転速度、早期活性化制御の実行状態、及びPCVバルブの開度の時間的な推移を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る電子制御装置により実行される機関始動時の制御についてその処理手順を示すフローチャート。 上記始動時制御に用いられる演算用マップにおける吸入空気量の不足及び圧力差とPCVバルブの開度との関係を示す図。
符号の説明
1…シリンダ、1a…クランクケース、2…ピストン、3…燃焼室、4…コンロード、5…クランクシャフト、6…点火プラグ、7…吸気ポート、8…排気ポート、9…筒内燃料噴射弁、10…吸気マニホールド、11…吸気バルブ、12…スロットルバルブ、13…サージタンク、20…排気マニホールド、21…排気バルブ、22…排気浄化触媒、30…可変動弁機構、40…可変動弁機構、50…ブローバイガス環流装置、51…導入通路、52…ブリーザ通路、53…PCVバルブ、60…電子制御装置、61…エアフロメータ、62…開度センサ、63…クランクセンサ、64…空燃比センサ、65…酸素センサ、66…アクセル開度センサ、67…イグニッションセンサ、68…外気温センサ、69…水温センサ、70…吸気圧センサ、71…大気圧センサ、100…内燃機関。

Claims (9)

  1. クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置と、排気系に設けられ、排気を浄化する排気浄化触媒とを備える内燃機関の制御装置において、
    前記ブローバイガス環流装置には前記ブローバイガスの環流量を調整する電子制御式のブローバイガス調流弁が設けられ、
    前記内燃機関の運転中に、機関運転状態に基づいて前記ブローバイガス調流弁の開度を調整するとともに、
    前記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、前記ブローバイガス調流弁を開弁状態に維持して前記クランクケース内のブローバイガスを前記吸気通路に環流させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置と、排気系に設けられ、排気を浄化する排気浄化触媒とを備える内燃機関の制御装置において、
    前記ブローバイガス環流装置には前記ブローバイガスの環流量を調整する電子制御式のブローバイガス調流弁が設けられるとともに、前記内燃機関には吸気バルブと排気バルブとの開弁期間のオーバーラップ量を変更可能な可変動弁機構が設けられ、
    前記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに、前記ブローバイガス調流弁を開弁状態に維持し
    前記排気浄化触媒が活性化したか否かを判断し、前記内燃機関の始動時に前記排気浄化触媒が活性化していない旨が判断されたときに、前記可変動弁機構を通じて前記オーバーラップ量を大きくすることにより内部EGR量を増大させて前記排気浄化触媒を早期に活性化させる早期活性化制御を実行するとともに、前記早期活性化制御の実行中に前記ブローバイガス調流弁の開度を強制的に小さくすることにより前記ブローバイガスの環流量を制限する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項に記載の内燃機関の制御装置において、
    記早期活性化制御の実行中に、前記ブローバイガス調流弁を全閉にする
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路には吸入空気量を調整するスロットルバルブが設けられ、前記ブローバイガス環流装置は、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも上流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、前記吸気通路内の空気を前記クランクケースに導入する導入通路と、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも下流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、同クランクケース内の前記ブローバイガスを前記吸気通路に環流させるブリーザ通路とを備え、前記ブローバイガス調流弁は、前記ブリーザ通路に設けられる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記吸気通路には吸入空気量を調整するスロットルバルブが設けられ、前記ブローバイガス環流装置は、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも上流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、前記吸気通路内の空気を前記クランクケースに導入する導入通路と、前記吸気通路において前記スロットルバルブよりも下流側に位置する部分と前記クランクケースとを接続し、同クランクケース内の前記ブローバイガスを前記吸気通路に環流させるブリーザ通路とを備え、前記ブローバイガス調流弁は、前記ブリーザ通路に設けられ、
    前記スロットルバルブの凍結固着を検出、前記内燃機関の始動時に前記スロットルバルブの凍結固着が検出されたときに、機関運転状態に基づいて前記ブローバイガス調流弁の開度を変更することにより前記吸入空気量を制御す
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    記内燃機関を停止する指令に基づいて燃料カットが実行されたときに前記ブローバイガス調流弁を全開状態に維持する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    記内燃機関の回転速度が所定の速度以上であることを条件に前記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持する制御が完了した後に、同制御において設定された前記ブローバイガス調流弁の開度よりも小さい値に前記内燃機関の停止時における前記ブローバイガス調流弁の開度を設定す
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    外気温を検出し、前記ブローバイガス調流弁を前記開弁状態に維持する制御が完了した後に、検出された外気温が低いときほど、前記内燃機関の停止時における前記ブローバイガス調流弁の開度を大きく設定す
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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