JP5156711B2 - 低誘虫シート及びこれを用いた照明器具 - Google Patents
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Description
(1)少なくとも基材A、低誘虫機能層、基材B、及び微粒子を含有する樹脂組成物で形成される触感付与層を順に積層してなる低誘虫シートであって、該シートの少なくとも低誘虫機能層に紫外線吸収剤を含有し、かつ該シート全体としての該紫外線吸収剤の含有量が1〜28g/m2であり、該樹脂組成物中の微粒子の含有量が1〜30質量%である低誘虫シート、
(2)低誘虫機能層が2層からなるものである上記(1)に記載の低誘虫シート、
(3)2層の低誘虫機能層の間に接着層を有する上記(2)に記載の低誘虫シート、
(4)さらに、基材Bと触感付与層との間に絵柄層を有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の低誘虫シート、
(5)微粒子が、シリカ微粒子、水酸化アルミ微粒子、アクリル樹脂フィラー、ウレタン樹脂フィラー及び尿素樹脂フィラーから選ばれる少なくとも一種である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の低誘虫シート、
(6)微粒子の平均粒径が、0.1〜30μmである上記(1)〜(5)のいずれかに記載の低誘虫シート、
(7)以下の工程(A)〜(C)を有する低誘虫シートの製造方法、
工程(A):基材A及び/又は基材Bに、紫外線吸収剤と電離放射線硬化性樹脂とを含む電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工して低誘虫機能層を形成する工程
工程(B):前記基材Bに、微粒子を含む樹脂組成物を塗工して触感付与層を形成する工程
工程(C):前記低誘虫機能層が基材Aと基材Bとの間になるように、接着剤を介して基材Aと基材Bとを積層させる工程
(8)下記(i)〜(iii)の少なくとも一種の特徴をさらに有する請求項上記(1)〜(6)のいずれかに記載の低誘虫シートを木枠(木調の意匠を有する素材が用いられた場合も含む)に貼り付けて又ははめこみしてなる和風照明器具カバー、及び
(i)基材層A又は基材層Bが、和紙又は布地の裁断片を含有する
(ii)絵柄層が、和紙模様又は布地模様である
(iii)さらに、和紙又は布地からなる層を有する
(9)上記(8)に記載の和風照明器具カバーを用いてなる和風照明器具、
を提供するものである。
本発明の低誘虫シートは、少なくとも基材A、低誘虫機能層、基材B、及び微粒子を含有する樹脂組成物で形成される触感付与層を順に積層してなり、該シートの少なくとも低誘虫機能層に紫外線吸収剤を含有し、かつ該シート全体としての該紫外線吸収剤の含有量が1〜28g/m2であり、該樹脂組成物中の微粒子の含有量が1〜30質量%であることを特徴とするものである。
本発明の低誘虫シートの構造について、図1及び2を用いて説明する。図1は、本発明の低誘虫シート1の層構成の一つを例にとって、その断面を示した模式図である。図1に示される低誘虫シート1は、基材Aの表面上に低誘虫機能層3、基材B、及び微粒子8を含む触感付与層7が順に積層されたものである。また、図2は本発明の低誘虫シート1の好ましい層構成の一つを例にとって、その断面を示した模式図である。図2に示される低誘虫シート1は、基材Aの表面上に、基材Aの表面上に低誘虫機能層31、接着層4、低誘虫機能層32、基材B、絵柄層5、着色ベタ層6、及び微粒子8を含む触感付与層7が順に積層されたものである。
本発明で用いられる基材A及び基材Bは、通常基材として用いられるものであれば特に限定されないが、好ましくはプラスチックフィルム、プラスチックシートなどを用途に応じて適宜選択することができる。
基材の厚さについては特に制限はないが、成形性などを考慮すると、通常20〜200μm程度であり、好ましくは20〜150μm、より好ましくは50〜150μmの範囲である。
上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理法などが挙げられ、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理は、基材の種類に応じて適宜選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から好ましく用いられる。
また、基材は、隣接する他層との層間密着性の強化などを目的として、プライマー層を形成するなどの処理を施してもよい。
低誘虫機能層3は、基材Aと基材Bとの間に設けられる、本発明のシートに低誘虫性を付与する層である。低誘虫機能層3は、基材Aと基材Bとの間にあれば特に制限はなく、例えば、図1に示されるような、1層であってもよいし、低誘虫機能層31及び32からなる2層、あるいは複数層であってもよい。本発明のシートにより多くの紫外線吸収剤を含有させて、優れた低誘虫性を得る観点から、低誘虫機能層3は2層以上の複数層とすることが好ましい。また、低誘虫機能層3は、基材Aと基材Bとの間にあることで、低誘虫機能層の傷つきなどを防止することが可能となる。
低誘虫機能層3の形成に用いられる硬化性樹脂組成物は、好ましくは電離放射線硬化性樹脂及び紫外線吸収剤を含む電離放射線硬化性樹脂組成物であり、その他の必要に応じて各種添加剤を含むものであってもよい組成物である。ここで、電離放射線硬化性樹脂とは、電磁波または荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線または電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂である。
本発明の低誘虫シートの低誘虫性は、紫外線吸収剤により発現するものであり、該紫外線吸収剤は、低誘虫層3に含有されることを必須とし、好ましくは上記の基材2のほか、後述する接着層4、絵柄層5、着色ベタ層6及び触感付与層7に含有される。
本発明の低誘虫シートにおける紫外線吸収剤の含有量は、1〜28g/m2であり、好ましくは1〜20g/m2であり、より好ましくは5〜15g/m2である。紫外線吸収剤の含有量が上記範囲内にあれば、優れた低誘虫性が得られつつ、密着性及び耐溶剤性などの機械的特性を十分に確保することができる。
なかでも250〜400nmの間に最大吸収波長を有する紫外線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤の最大吸収波長を上記範囲内とすることで、低誘虫シートの全光線透過率が、虫類を誘引する紫外線領域において低減し、可視光線領域と赤外線領域において高く維持できるので、本発明の低誘虫シートが優れた低誘虫性を有し、照明器具などへの適用が可能なものとなるので、好ましい。
このような紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、トリアジン系などの紫外線吸収剤が好ましく挙げられる。なかでも、優れた低誘虫性と、可視光線領域及び赤外線領域における高い全光線透過率を確保する観点から、ベンゾトリアゾール系が好ましい。
低誘虫機能層3の形成に好ましく用いられる電離放射線硬化性樹脂は、従来電離放射線硬化性の樹脂として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができるが、良好な硬化特性を得る観点から、ブリードアウトしにくく、固形分基準として95〜100%程度としても塗工性を有し、かつ硬化する際に硬化収縮を生じにくいものが好ましい。そのような電離放射線硬化性樹脂の代表例を以下に記載する。また、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
低誘虫機能層3の形成に用いられる硬化性樹脂組成物には、得られる低誘虫機能層の所望物性に応じて、各種添加剤が配合される。添加剤としては、例えば重合禁止剤、架橋剤、帯電防止剤、接着性向上剤、酸化防止剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤などが挙げられる。
本発明の低誘虫シートは、素材特有の触感を感じさせるような優れた意匠性を表現するために、その最表面に微粒子を含有する樹脂組成物で形成される触感付与層7を有する。この触感付与層7は、低誘虫シートを照明器具に適用する場合は、該照明器具の外側となる側に設けられるものである。触感付与層7は、微粒子と、好ましくは熱硬化性樹脂あるいは電離放射線硬化性樹脂とを含む樹脂組成物を硬化させて得られるものである。触感付与層7の形成に用いられる樹脂としては、本発明のシートを照明器具に用いた場合に重要となる木枠との接着性、あるいは生産性や価格などの観点からは熱硬化性樹脂が好ましく、優れた防汚性や耐擦傷性を得る観点からは電離放射線硬化性樹脂が好ましい。これらの樹脂は、本発明のシートの用途に応じて、適宜選択すればよい。
該熱硬化性樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。なかでもポリウレタン樹脂が好適に使用できる。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アルキッド変性アクリルポリオールなどが用いられる。なかでもアルキッド変性アクリルポリオールが好ましい。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、あるいはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどが用いられる。
触感付与層7の形成に用いられる電離放射線硬化性樹脂としては、上記した低誘虫機能層3に用いられる樹脂が好ましく挙げられる。
触感付与層7を形成する触感付与層用樹脂組成物は、防汚性を向上させる目的で、単官能あるいは多官能のシリコーン(メタ)アクリレートを含有することができる。シリコーン(メタ)アクリレートの含有量は、透明性を維持する観点より、硬化性樹脂100質量部に対して1〜5質量部、より好ましくは1〜2質量部である。
触感付与層用樹脂組成物は、本発明の低誘虫シートに触感を付与する目的で、微粒子を含有するものであり、樹脂組成物中の微粒子の含有量は、1〜30質量%の範囲であることを要し、より優れた素材特有の触感を感じさせるような意匠性、防汚性及び樹脂組成物の塗工性を得る観点から、5〜25質量%の範囲がより好ましい。
接着層4は、基材Aと基材Bとを積層するために、低誘虫機能層31と32との間などに必要に応じて設けられる層である。接着層4は、低誘虫シートの層構成や製造工程により設ける箇所は異なるが、例えば、低誘虫機能層3が2層ある図1のような場合は低誘虫機能層31と32との間に、低誘虫機能層3が1層の場合は低誘虫機能層3と絵柄層5との間、あるいは低誘虫機能層3と基材Aとの間などに設けられる。
絵柄層5は、本発明の低誘虫シートに意匠性を与えるために必要に応じて設けられる層である。図2において、絵柄層5は、着色ベタ層6と基材Bとの間に設けられているが、所望する意匠感などによっていずれの箇所に設ければよいか適宜選択すればよく、例えば基材Bと低誘虫機能層32との間に設けてもよい。本発明の低誘虫シートの和風な意匠性を高めるためには、絵柄層5は、図2に示すように、基材Bよりも外側に設けられていることが好ましく、着色ベタ層6は、絵柄層5よりも外側にあることが好ましい。ここで、外側とは、触感付与層7に近い方のことをいい、例えば本発明のシートが照明に用いられる場合は、その使用者が目にする側に近い方である。
本発明の低誘虫シートを照明器具に適用する場合、絵柄層5に適用する模様は、全光線透過率などの照明器具として所望される性能を確保していれば特に制限はないが、色彩が白、乳白色、淡黄色などの淡色系が好ましく、和風照明器具カバーなどに用いる場合には、淡色系かつ和紙模様や布地模様であることが好ましい。
着色ベタ層6は、本発明の低誘虫シートに意匠性を与えるために必要に応じて設けられる層である。本発明においては、絵柄層5を単独で、あるいは着色ベタ層6を単独で設けることもできるが、これらの層を組み合わせて設けることが意匠性の観点から好ましい。
また、着色ベタ層6は、意匠性を高めつつ、高い全光線透過率を確保する観点から、着色透明であることが好ましく、色彩としては乳白色や淡黄色などの淡色系であることがより好ましい。
着色ベタ層6を形成するインキ組成物は、絵柄層5を形成するインキ組成物と同様のものを用いることができ、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができることも同様である。
和紙や布地などの素材を設ける箇所は、特に制限はないが、防汚性を考慮すると、最表面よりも内側、すなわち触感付与層7よりも基材側のいずれかの箇所に設けられることが好ましい。また、当該素材を設ける場合には、必要に応じて、上記した接着層4に用いられる接着剤などを用いればよい。
本発明の低誘虫シートには、優れた意匠性を付与するために、エンボス加工による凹凸模様を施すことができる。凹凸模様は、製造過程にある低誘虫シートがいずれかの手段によってエンボス可能な温度となっているときに、エンボス版で加熱加圧することにより形成することができる。
エンボス版による加熱加圧は、意匠性の観点からは、最表面の感触付与層7側から施すことが好ましい。
凹凸模様の形成には、周知の枚葉、もしくは輪転式のエンボス機が用いられ、凹凸模様の形状としては、木目版導管溝、石板表面凹凸、布地表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝などがあり、絵柄層による絵柄などを考慮して適宜選択することができる。
本発明の低誘虫シートの製造方法は、工程(A):基材A及び/又は基材Bに、紫外線吸収剤と電離放射線硬化性樹脂とを含む電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工して低誘虫機能層を形成する工程、工程(B):前記基材Bに、微粒子を含む樹脂組成物を塗工して触感付与層を形成する工程、及び工程(C):前記低誘虫機能層が基材Aと基材Bとの間になるように、接着剤を介して基材Aと基材Bとを積層させる工程を含むものである。
工程(A)は、基材A及び/又は基材Bに、電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工して低誘虫機能層3(あるいは低誘虫機能層31又は低誘虫機能層32)を形成する工程である。
低誘虫機能層3の形成において、まず、好ましい硬化性樹脂として上記した硬化成分である重合性モノマーや重合性オリゴマーなどの電離放射線硬化性樹脂、紫外線吸収剤、及び各種添加剤を、それぞれ所定の割合で均質に混合して、電離放射線硬化性樹脂組成物を調製する。この電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度は、後述する塗工方式により、基材の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよく、特に制限はない。
そして、調製した電離放射線硬化性樹脂組成物を、基材A及び/又は基材B上に、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷などの公知の方式、好ましくはグラビア印刷により塗工し、未硬化樹脂層を形成する。
低誘虫機能層3の厚さは、低誘虫機能層に含有させる紫外線吸収剤の量などに応じて適宜設定すればよいが、通常10〜60μm、好ましくは3〜55μm、より好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは10〜40μmである。低誘虫機能層の厚さが上記範囲内にあれば、十分な紫外線吸収剤を保持できるので、優れた低誘虫性を得ることができる。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと未硬化樹脂層の厚みとが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈などが用いられる。
工程(B)は、基材Bに、微粒子を含む樹脂組成物を塗工して触感付与層を形成する工程である。触感付与層の形成は、例えば図2の場合であれば、必要に応じて設けられる絵柄層及び着色ベタ層を設けた後、さらに触感付与層用硬化性樹脂組成物を塗工し、硬化して行えばよい。該硬化性樹脂組成物で用いられる硬化性樹脂が電離放射線硬化性樹脂の場合、触感付与層は、上記した低誘虫機能層で用いられる電離放射線硬化性樹脂と同様にして架橋硬化して形成することができる。また、硬化性樹脂組成物で用いられる硬化性樹脂が熱硬化性樹脂の場合、触感付与層は、オートクレーブなどで硬化して形成することができる。
工程(C)は、低誘虫機能層が基材Aと基材Bとの間になるように、接着剤を介して基材Aと基材Bとを積層させる工程である。
このようにして得られる本発明の低誘虫シートは、素材特有の触感を感じさせるような優れた意匠性を有しつつ、優れた低誘虫性と成形性とを有するものである。
本発明の低誘虫シートは、405nmの波長での全光線透過率が好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下であり、かつ555nm及び945nmの波長での全光線透過率がそれぞれ30%以上という特性を有する。本発明の低誘虫シートは、405nmの波長での全光線透過率を5%以下とすることで、優れた低誘虫性を有することができ、555nm及び945nmの波長での全光線透過率をそれぞれ30%以上とすることで、照明器具に適用した場合に十分な明るさを確保し、主に赤外線領域の波長が用いられるリモコン操作への対応が可能となる。
また、本発明の低誘虫シートは、印刷による絵柄層を設けることで、高い意匠性を有し、かつ多様化する嗜好に対応でき、その厚みを350μm程度と抑えることで、様々な形状に成形することが可能となる。
本発明の低誘虫シートは、このような特性を活かして、照明器具カバーとすることができ、該照明器具カバーは照明器具に好適に用いることができる。照明器具としては、例えば光源と光源とを収納する筐体及び本発明の照明器具カバーを有し、該筐体の内部から外部にかけて、該照明器具カバーを経由して該光源からの光を照射する形態のものが挙げられる。
各実施例及び比較例で得られた低誘虫シートについて、以下の方法で評価した。
(1)全光線透過率の測定
分光反射率測定器(「PC−3100(型番)」:島津製作所製)を用いて、405nm、555nm、及び945nmの波長における全光線透過率を測定し、下記の基準で評価した。
405nmの波長における全光線透過率の評価
◎:全光線透過率3%以下
○:全光線透過率3%超5%以下
×:全光線透過率5%超10%以下
555nm、及び945nmのそれぞれの波長における全光線透過率の評価
○:全光線透過率30%以上
×:全光線透過率30%未満
(2)艶の測定
グロスメーター(「グロスメーターGM−3D」:村上色彩技術研究所製)を用いて、ASTM D523に準じ、入射角度60度における光沢度を測定し、以下の基準で評価した。
◎ :4未満
○ :10未満
× :10以上
(3)表面粗さの測定
接触式表面粗さ計(「SV3000S4(型式)」:ミツトヨ社製)を用いて、JIS B0601−1994に準じて、低誘虫シートの触感付与層の面の中心線平均粗さ(Ra)及び最大高さ(Rt)を測定した。
(4)消灯時のテカリの評価
実施例及び比較例で得られたシートを、照明の消灯時と同じ環境下におき、該シートのテカリの具合を以下の基準で評価した。
◎ :テカリを全く生じなかった
○ :テカリはほとんど生じず、消灯時でもシートが目立つことはなかった
△ :テカリは若干発生するが、消灯時でもシートが目立つことはなかった
× :テカリが発生し、消灯時にシートが目立った
(5)触感の評価
実施例及び比較例で得られたシートの表面を指触して、以下の基準で評価した。
◎ :素材独特の触感が十分に表現され、リアル感がある
○ :素材独特の触感が表現されている
△ :触感はあるが、若干人工的である
× :触感は全く感じられなかった
(6)防汚性の評価
実施例及び比較例で得られたシートの表面上にカーボンブラックを付着させて、これを、中性洗剤を含ませたスポンジで拭取りを行い、防汚性の評価を目視にて行った。
○ カーボンブラックの吹き残りは全くなかった
△ カーボンブラックの吹き残りは若干残ったが、実用上問題ない
× カーボンブラックの吹き残りが著しかった
(7)接着性の評価
実施例及び比較例で得られたシートの触感付与層と木枠(材質:白木)とを、接着剤(「ワーロンボンド」:株式会社ワーロン製)を用いて貼り合わせてから、剥離したときの180°剥離荷重(25.4mm,100m/min)を測定し、以下の基準で評価した。
○ :剥離荷重8N以上
△ :剥離荷重4N以上8N未満
× :剥離荷重4N未満、または自然剥離
(8)密着性
低誘虫シートの表面の一部を、消しゴムで10回擦り、その部分に室温下、セロファンテープ(ニチバン(株)製のセロファン粘着テープ、「セロテープ(登録商標)」25mm幅)を強く貼着させ、低誘虫シートの表面と90度の方向に、該セロファンテープを強制的に剥離した。これを3回繰り返した時のシートの状態を観察した。
○ 問題ない
△ 若干の剥離があるものの、実用上問題がない
× 剥離が著しい
(9)耐溶剤性
低誘虫シートの表面を、メチルエチルケトンを5往復ラビングした(500g荷重)。ラビング後、肉眼観察により、下記の基準で評価した。
○:外観に変化がなかった
△:外観に多少の変化は見られたが、実用上問題なかった
×:外観の白化が著しかった
基材として、ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ140μmのポリオレフィン系樹脂シート(「PPフィルム」(商品名):三菱樹脂株式会社製)を2枚用意した。そのうち1枚の基材B上にウレタン系樹脂を主体とし、着色顔料として白チタンを含有するインキ(「TMK(NT)CCホワイト」(商品名):株式会社昭和インク工業所製)をグラビア印刷することにより乾燥後の塗工量が2g/m2となるように絵柄層5を形成し、さらに電子線硬化性アクリレート樹脂を主体とする電子線硬化性樹脂(「KEB−CW」(商品名):大日精化株式会社製)及び微粒子(平均粒径:3−4μm)を含有する硬化性樹脂組成物(微粒子の含有量:樹脂100質量部に対して20質量部」)を塗工した後、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射して塗膜を架橋硬化させて、触感付与層7を形成した。この基材Bの絵柄層5を設けたのとは反対の面に、下記の組成を有する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工し、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射して塗膜を架橋硬化させて、低誘虫機能層32を形成した。
一方、別の1枚の基材A上に、下記の組成を有する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工し、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射して塗膜を架橋硬化させて、一方の面に低誘虫機能層31を有する基材Aを得た。なお、基材A及び基材Bへの電離放射線硬化性樹脂組成物の塗工において、電離放射線硬化性樹脂と紫外線吸収剤との合計塗工量は、50g/m2となるようにした。
低誘虫機能層32に、2液硬化型のポリエステルポリオールタイプの接着剤を75℃に加温した状態で、ロールコート法により5〜10g/m2で塗工し、低誘虫機能層32と低誘虫機能層31とをラミネートして、本発明の低誘虫シートを得た。得られた低誘虫シートの評価結果を第1表に示す。
電離放射線硬化性樹脂組成物 組成
紫外線吸収剤*1:10質量部
3官能アクリレートモノマー:40質量部
*1,2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート(「TINUVIN109」(商品名):チバスペシャルティケミカルズ(株)製)
実施例1において、微粒子の含有量、平均粒径、あるいは低誘虫機能層用樹脂組成物中の硬化性樹脂及び紫外線吸収剤の量を第1表に記載されるものとした以外は、実施例1と同様にしてシートを作製した。得られたシートの評価結果を第1表に示す。
基材として、ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ140μmのポリオレフィン系樹脂シート(「PPフィルム」(商品名):三菱樹脂株式会社製)を2枚用意した。そのうち1枚の基材B上にウレタン系樹脂を主体とし、着色顔料として白チタンを含有するインキ(「TMK(NT)CCホワイト」(商品名):株式会社昭和インク工業所製)をグラビア印刷することにより乾燥後の塗工量が2g/m2となるように絵柄層5を形成し、さらにシリカ微粒子(平均粒径:4−5μm)を含む熱硬化性ウレタン系樹脂組成物(微粒子の含有量:ウレタン系樹脂100質量部に対して20質量部」)を塗工して、40℃に保った養生室にて72時間放置して硬化させて、触感付与層7を形成した。この基材Bの絵柄層5を設けたのとは反対の面に、下記の組成を有する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工し、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射して塗膜を架橋硬化させて、低誘虫機能層32を形成した。
一方、別の1枚の基材A上に、下記の組成を有する電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工し、電子線を175keV、50kGy(5Mrad)の条件で照射して塗膜を架橋硬化させて、一方の面に低誘虫機能層31を有する基材Aを得た。なお、基材A及び基材Bへの電離放射線硬化性樹脂組成物の塗工において、電離放射線硬化性樹脂と紫外線吸収剤との合計塗工量は、50g/m2となるようにした。
低誘虫機能層32に、2液硬化型のポリエステルポリオールタイプの接着剤を75℃に加温した状態で、ロールコート法により5〜10g/m2で塗工し、低誘虫機能層32と低誘虫機能層31とをラミネートして、本発明の低誘虫シートを得た。得られた低誘虫シートの評価結果を第2表に示す。
硬化性樹脂組成物 組成
紫外線吸収剤*1:10質量部
3官能アクリレートモノマー:40質量部
*1,2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネート(「TINUVIN109」(商品名):チバスペシャルティケミカルズ(株)製)
実施例9において、微粒子の含有量及び平均粒径を第2表に記載されるものとした以外は、実施例9と同様にしてシートを作製した。得られたシートの評価結果を第2表に示す。
A.基材A
B.基材B
3.低誘虫機能層
31.低誘虫機能層
32.低誘虫機能層
4.接着層
5.絵柄層
6.着色ベタ層
7.触感付与層
8.微粒子
Claims (9)
- 少なくとも基材A、低誘虫機能層、基材B、及び微粒子を含有する樹脂組成物で形成される触感付与層を順に積層してなる低誘虫シートであって、該シートの少なくとも低誘虫機能層に紫外線吸収剤を含有し、かつ該シート全体としての該紫外線吸収剤の含有量が1〜28g/m2であり、該樹脂組成物中の微粒子の含有量が1〜30質量%である低誘虫シート。
- 低誘虫機能層が2層からなるものである請求項1に記載の低誘虫シート。
- 2層の低誘虫機能層の間に接着層を有する請求項2に記載の低誘虫シート。
- さらに、基材Bと触感付与層との間に絵柄層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の低誘虫シート。
- 微粒子が、シリカ微粒子、水酸化アルミ微粒子、アクリル樹脂フィラー、ウレタン樹脂フィラー及び尿素樹脂フィラーから選ばれる少なくとも一種である請求項1〜4のいずれかに記載の低誘虫シート。
- 微粒子の平均粒径が、0.1〜30μmである請求項1〜5のいずれかに記載の低誘虫シート。
- 以下の工程(A)〜(C)を有する、少なくとも基材A、低誘虫機能層、基材B、及び触感付与層を順に積層してなる低誘虫シートの製造方法。
工程(A):基材A及び/又は基材Bに、紫外線吸収剤と電離放射線硬化性樹脂とを含む電離放射線硬化性樹脂組成物を塗工して低誘虫機能層を形成する工程
工程(B):前記基材Bに、微粒子を含む樹脂組成物を塗工して触感付与層を形成する工程
工程(C):前記低誘虫機能層が基材Aと基材Bとの間になるように、接着剤を介して基材Aと基材Bとを積層させる工程 - 下記(i)〜(iii)の少なくとも一種の特徴をさらに有する請求項1〜6のいずれかに記載の低誘虫シートを木枠(木調の意匠を有する素材が用いられた場合も含む)に貼り付けて又ははめこみしてなる和風照明器具カバー。
(i)基材層A又は基材層Bが、和紙又は布地の裁断片を含有する
(ii)絵柄層が、和紙模様又は布地模様である
(iii)さらに、和紙又は布地からなる層を有する - 請求項8に記載の和風照明器具カバーを用いてなる和風照明器具。
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