JP5156147B2 - 整復技術習得用の人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法 - Google Patents

整復技術習得用の人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法 Download PDF

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Description

本発明は、整復技術習得用の人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法に関する。
レントゲン検査や麻酔技術のない時代から、骨折・脱臼の治療方法として柔道整復による治療が広く行われてきた。柔道整復は、東洋医学に属する医療行為であり、現在においても手術や入院の必要のない程度の骨折や、脱臼の治療技術としてその重要性は高い。また、柔道整復による治療は麻酔を行わないため、治療時に痛みを伴うことがあるが、高い技術を有する柔道整復師によれば、効率よく、迅速かつ丁寧に治療され、その痛みを最小限に抑えることができる。柔道整復は、スポーツ、事故、災害現場において、応急的な処置を行う上でも有効である。柔道整復は、医療施設内での医療機器、麻酔下での治療を前提とした西洋医学の整形外科的治療に劣らない優れた治療法である。
上記のような柔道整復を行う柔道整復師になるためには、柔道整復師を養成する専門学校などに通い、整復技術を習得する必要がある。整復技術は視覚、触覚などの感覚によるところが大きいため、臨床の現場において実際に骨折、脱臼した患者に対する指導者の整復を見学したり、実習生自身が実際に整復を行うことにより、その技術を習得する。しかし、近年、規制緩和により柔道整復学校が増加し、学生が急増したことにより、臨床の現場において実習生が実際に患者を整復する機会が減少し、その結果、十分な整復技術を習得できていない柔道整復師が増加しつつある。また、整復技術を有しない実習生が、実習で患者を整復する場合、患者に不安や苦痛を与えるおそれもある。
以上のように、現在、柔道整復学校では、高い技術を有する柔道整復師をいかにして育成するかということに苦慮しており、これは柔道整復学校だけの問題ではなく、柔道整復業界、ひいては日本の医療現場における重要な課題として顕在化しつつある。この問題を解決するため、発明者らは、橈骨遠位端骨折の整復を目的とした整復技術習得用の人体模型教材を提案している(特許文献1)。しかし、柔道整復などに代表される東洋医学の分野において、実際に骨折・脱臼した患者を治療するのと同じような体験をすることができ、多様な骨折・脱臼症状に適用可能な整復技術の習得方法はないのが現状であり、また、人体模型教材についても、さらなる用途、改良が求められている。
実用新案登録第3144317号公報
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、実際の骨折・脱臼に近い症状を人体模型教材上に再現することにより、実際の患者に対して整復することなく整復技術を習得することができる整復技術習得用の人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法を提供することを目的とする。
本発明の肩関節脱臼の整復技術の習得方法は、少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが隣接し、上腕骨状部材の骨頭部に磁石または磁性体が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部が磁石で形成され、あるいは、上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部に磁性体が設けられ、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが人骨の正常な接続関係に近似した状態で接続された正常接続状態と、肩関節脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有し、前記上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石または磁性体が設けられ、前記上腕骨状部材の骨頭部に磁性体が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石が設けられる人体模型教材を用いた肩関節脱臼の整復技術の習得方法であって、該整復技術の習得方法が、上腕骨状部材の骨頭部と、前記異常接続状態にある前記上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、前記異常接続状態にある、前記上腕骨状部材の骨頭部を前記肩甲骨状部材に対して、または前記肩甲骨状部材の関節窩を前記上腕骨状部材に対して、磁力に抗して正常接続状態に移動させ、前記上腕骨状部材の骨頭部と前記肩甲骨状部材の関節窩とを磁力により正常接続状態で保持する工程とを備えることを特徴としている。
本発明の鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法は、少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、鎖骨状部材が、中外1/3境界部にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とからなり、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な鎖骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、鎖骨骨折定型的転位に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法であって、該整復技術の習得方法が、鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、前記異常接続状態に配置された前記鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力に抗して正常接続状態に移動させ、前記鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により正常接続状態で保持する工程とからなることを特徴としている。
本発明の肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材は、少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材であって、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが隣接し、上腕骨状部材の骨頭部に磁石または磁性体が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部が磁石で形成され、あるいは、上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部に磁性体が設けられ、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが、人骨の正常な接続関係に近似した状態で接続された正常接続状態と、肩関節脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有し、前記上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石または磁性体が設けられ、
前記上腕骨状部材の骨頭部に磁性体が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石が設けられることを特徴としている。
本発明の鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材は、少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材であって、上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、鎖骨状部材が、中外1/3境界部にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とからなり、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な鎖骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、鎖骨骨折定型的転位に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有することを特徴としている。
本発明の上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材は、少なくとも上腕骨状部材と前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材であって、上腕骨状部材と前腕骨状部材とが互いに移動可能に接続され、前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とが互いに移動可能に接続され、上腕骨状部材が、上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上近傍にて分離し、かつ接触した近位骨片部材と遠位骨片部材とから構成され、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な上腕骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、上腕骨顆上骨折に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有することを特徴としている。
本発明の上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法は、少なくとも上腕骨状部材と前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、上腕骨状部材と前腕骨状部材とが互いに移動可能に接続され、前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とが互いに移動可能に接続され、上腕骨状部材が上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上近傍にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とから構成され、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な上腕骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、上腕骨顆上骨折に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法であって、該整復技術の習得方法が、上腕骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、前記上腕骨状部材の遠位骨片部材を近位骨片部材に対して、前記異常接続状態から正常接続状態に、磁力に抗して移動させ、前記上腕骨状部材の遠位骨片部材と近位骨片部材とを磁力により正常接続状態で保持する工程とを含むことを特徴としている。
本発明の顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材は、少なくとも結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材であって、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが互いに移動可能に接続され、結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有することを特徴としている。
また、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材との間に、さらに関節円板状部材を備え、結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材とが互いに移動可能に接続され、下顎骨状部材と関節円板状部材とは互いに独立して移動可能であり、結合頭蓋骨状部材の関節円板状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、関節円板状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは結合頭蓋骨状部材の関節円板状部材に接触する側に磁石が設けられ、関節円板状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有することが好ましい。
本発明の顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法は、少なくとも結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが互いに移動可能に接続され、結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、あるいは結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法であって、該整復技術の習得方法が、結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、前記結合頭蓋骨状部材を前記下顎骨状部材に対して、または、前記下顎骨状部材を前記結合頭蓋骨状部材に対して、前記異常接続状態から正常接続状態に、磁力に抗して移動させ、前記結合頭蓋骨状部材と前記下顎骨状部材とを正常接続状態で磁力により保持する工程とを含むことを特徴としている。
本発明の整復技術の習得方法によれば、実際の骨折・脱臼に近い症状を人体模型教材上に再現し、整復動作を施すことができるので、実際の患者に対して整復することなく整復技術を習得することができ、柔道整復師の整復技術を向上させることができる。また、本発明の整復技術習得用の人体模型教材は、実際の患者への治療と異なり、何度でも整復可能であるので、実際の患者に対する治療では1回しか体験できない動作を何度でも繰り返し練習することができる。さらに、技術レベルの低い柔道整復師または実習生の整復による患者の不安、苦痛を軽減し、除去することができる。
本発明の第1の実施の形態による肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材の模式正面図である。 図1の人体模型教材の軟質部材の概略正面図である。 図1の人体模型教材の内部を正面から示した模式断面図であって、骨状部材が異常接続状態に配置された状態を示した図である。 図3に対応する図であって、骨状部材が正常接続状態に配置された状態を示した図である。 図3の上腕骨状部材の骨頭部の内部が露出した状態を正面から見た模式説明図である。 図5の上腕骨状部材を側面から見た模式説明図である。 図3の肩甲骨状部材を斜め前方から見た模式図である。 図7の肩甲骨状部材を後方から見た模式図である。 図3の鎖骨状部材と胸骨状部材との接続箇所を正面から見た拡大説明図である。 図9の鎖骨状部材と胸骨状部材との接続箇所を上面から見た模式説明図である。 図3の肩甲骨状部材と肋骨状部材との接続状態を説明するための模式説明図であって、肩甲骨状部材を斜め前方から見た図である。 図3の肩甲骨状部材と肋骨状部材との接続状態を説明するための模式説明図であって、横断面図である。 本発明の第3の実施の形態による肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材の上腕骨状部材の概略斜視図である。 本発明の第4の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の内部を正面から示した模式断面図であって、骨状部材が異常接続状態に配置された状態を示した図である。 図14に対応する図であって、骨状部材が正常接続状態に配置された状態を示した図である。 図14の鎖骨状部材の概略上面図である。 図16の鎖骨状部材の概略正面図である。 図17に対応する図であって、鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の異常接続状態を示した図である。 図16の遠位骨片部材の模式横断面図である。 図16の近位骨片部材の模式横断面図である。 図16の鎖骨状部材の縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の鎖骨状部材の概略上面図である。 図22の鎖骨状部材の概略正面図である。 図23に対応する図であって、鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の異常接続状態を示した図である。 本発明の第6の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の鎖骨状部材の概略縦断面図である。 本発明の第7の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材の上腕骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の正常接続状態における模式側面図である。 図26の近位骨片部材の模式横断面図である。 図26の近位骨片部材と遠位骨片部材の伸展型骨折状態における模式側面図である。 図26の近位骨片部材と遠位骨片部材の屈曲型骨折状態における模式側面図である。 本発明の第9の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材の結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材の正常接続状態における模式側面図である。 図30の結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材の顎関節前方脱臼状態における模式側面図である。 本発明の第10の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材の結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材の正常接続状態における模式側面図である。 図32の結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材の顎関節前方脱臼状態における模式側面図である。
本発明の実施の形態による整復技術習得用人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法について、添付図面に沿って以下詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態は、肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材およびそれを用いた整復技術の習得方法に関する。第1の実施の形態の説明に入る前に、本実施の形態で想定する肩関節脱臼について簡単に説明する。脱臼とは、関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全または不完全に転位して、関節面の生理的相対関係が失われている状態をいう。脱臼には、外傷性脱臼、先天性脱臼、病的脱臼などの区別があるが、その中でも本実施の形態でいう肩関節脱臼は、発生頻度の高い外傷性脱臼を対象としている。外傷性脱臼とは、外力により関節がその生理的範囲以上の運動を強制された場合、関節端の一方が関節包を損傷して、その裂口から関節外へ出た状態と定義される。この外傷性脱臼の中でも最も頻度が高いのが肩関節脱臼である。
肩関節脱臼は、さらに前方脱臼(烏口下脱臼、鎖骨下脱臼)、後方脱臼(肩峰下脱臼、棘下脱臼)、下方脱臼(腋窩脱臼、関節窩下脱臼)および上方脱臼(烏口突起上脱臼)に分類されるが、そのほとんどが前方脱臼の中の烏口下脱臼であるため、本発明の第1の実施の形態では、烏口下脱臼を整復対象とする。なお、本発明の肩関節脱臼は、烏口下脱臼に限定されるものではない。
第1の実施の形態の理解を容易にするため、肩関節烏口下脱臼の発生機序、症状および代表的な整復法について説明する。
(発生機序)
肩関節烏口下脱臼は、(a)後方からの直達外力によって、または(b)墜落、転倒により手掌を衝き、肩関節に過度の伸展力が働く介達外力によって、(c)肩関節過度外転により大結節が関節窩上縁または肩峰に衝突して槓杆の支点となる介達外力によって、(d)物を投げる際などの自家筋力による介達外力によって、起こる。
(症状)
その症状は、肩関節が約30°外転し、その結果、上腕軸はやや外転内旋位を呈し、また、三角筋部が膨隆消失し、肩峰が角状に突出し、三角筋胸筋三角が消失し、さらに、肩峰下が空虚となり、烏口突起下に骨頭を触知でき(骨頭の位置異常)、さらに、やや外転位の上腕を胸壁につけても手を放すとただちにもとの位置に戻る(弾発性固定)というものである。
(整復法)
コッヘル法による整復法について簡潔に説明する。まず、(1)軽度外転位の上腕を長軸方向に末梢けん引しながら側胸壁に接近させる(内転)。次に、(2)末梢けん引を持続しながら上腕(肩関節)を外旋する。さらに、(3)けん引の手を緩めず外旋位のまま前胸壁を滑らせるよう肘を正中面に近づけながら(内転)屈曲(前方挙上)する。最後に、(4)患側手掌が顔の前を通り、健側にくるように内旋する。このような整復法によって肩関節烏口下脱臼は治療される。
図1は、本発明の第1の実施の形態による肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材の模式正面図であり、図2は、図1の人体模型教材の軟質部材の概略正面図であり、図3は、図1の人体模型教材の内部を正面から示した模式断面図であって、骨状部材が異常接続状態に配置された状態を示した図であり、図4は、図3に対応する図であって、骨状部材が正常接続状態に配置された状態を示した図である。
これらの図に示されるように、本発明の第1の実施の形態による肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材1(以下、人体模型教材1という)は全身模型であり、上半身部分を覆う軟質部材2と、人体模型教材1の骨格を構成する骨状部材3とからなる。なお、人体模型教材1は、肩関節脱臼の整復に必要な上腕骨状部材10、肩甲骨状部材11、鎖骨状部材12および胸郭状部材を少なくとも備えていれば良く、全身模型に限定されるものではない。
軟質部材2は、人体の軟部組織を再現するものであり、図3に示されるように骨状部材3を覆う中空の部材である。なお、軟部組織とは、皮膚、皮下脂肪、筋肉、その他骨以外の人体の組織を含む概念である。軟質部材2は、人体の皮膚や筋肉の質感に近いものであれば特に限定されないが、感触が柔らかく、人体の軟部組織に近い触感のゴム素材でできていることが好ましい。
また、軟質部材2は、透明なゴム素材でできていることがより好ましい。不透明なゴム素材の場合、内部の骨状部材3の状態を目視できないため、より実際の整復に近い状態で整復技術の習得ができるという利点があるが、透明なゴム素材の場合、内部の骨状部材3の動きを確認することができ、整復の動作と骨の動きとの関連性を理解することができるという利点がある。
図2に示されるように、軟質部材2は、人体の胴体に相当する部位と肩関節脱臼を再現した側の腕に相当する部位(図2では右腕部)を有し、頚部および肩関節脱臼を再現した側の反対側の腕の付根に相当する箇所(図2では左腕部の付根)には、人体模型教材1の内部構造を構成する骨状部材3を挿通するための開口が設けられている。また、軟質部材2は、肩関節脱臼を再現した側の反対側が、正面(腹側)と背面(背中側)とに分離され、開くことができるように構成されている。具体的には、軟質部材2の肩部から脇腹部までが正面と背面とに分離されている。これによって、軟質部材2の該開かれた箇所から、人体模型教材1の肩関節脱臼を再現した側の骨状部材3を入れ、服を着せるのと同じ要領で軟質部材2を骨状部材3に装着することができる。
装着された軟質部材2は、分離された肩部と脇腹部に取り付けられた接着部6a,6bによって正面と背面とが着脱自在に接着され、骨状部材3を覆った状態を維持する。接着部6a,6bは、着脱自在に接着可能なものであれば特に限定されるものではなく、マジックテープ(登録商標)やジッパーを用いることができる。中でも、軟質部材2を容易かつ迅速に骨状部材3に装着でき、かつ軟質部材2の柔軟性を損なわない点でマジックテープを用いることが好ましい。
図3および4に示されるように、骨状部材3は、少なくとも上腕骨状部材10、肩甲骨状部材11、鎖骨状部材12および胸郭状部材とから構成される。胸郭状部材は、少なくとも脊椎状部材(胸骨状部材17の背面に位置するため、図示せず)、肋骨状部材16および胸骨状部材17から構成される。これら骨状部材3の各々は、実際の整復技術を習得できるように人骨に近似した形状および配置関係を有することが好ましい。すなわち、上腕骨状部材10と肩甲骨状部材11とは、人体の肩関節(肩甲上腕関節)に相当する箇所において上腕骨状部材10の骨頭部20と肩甲骨状部材11の関節窩21とが移動可能に接続されている。また、肩甲骨状部材11と鎖骨状部材12とは人体の肩鎖関節に相当する箇所において接続され、胸骨状部材17と鎖骨状部材12とは人体の胸鎖関節に相当する箇所において接続され、肩甲骨状部材11と肋骨状部材16とは人体の肩甲胸郭関節に相当する箇所において接続されている。
また、このように構成された骨状部材3は、人体の動作範囲と同じ可動範囲を有する。これにより、人体模型教材1は人体と同じ動きが再現され、より実際の整復動作に近い状態を作出することができる。骨状部材3の各々は、特に後述する場合を除き、人体の関節に相当する箇所において針金、バネまたはゴムなどで互いに移動可能に連結され、バネやゴムなどの弾性体の付勢力により人体と同じ動きおよび動きに対する抵抗感が再現される。
骨状部材3の材質は、人骨の質感を再現できるものであれば特に限定されず、特に後述する場合を除き、人骨の形状に加工することが容易であるという理由からステンレス、鉄、銅、アルミニウムなどの金属製であることが好ましく、また、軽量であるという理由からPVC(ポリ塩化ビニル)などの合成樹脂、FRP、木製であることが好ましい。
図5は、図3の上腕骨状部材の骨頭部の内部が露出した状態を正面から見た模式説明図であり、図6は、図5の上腕骨状部材を側面から見た模式説明図である。
図5および6に示されるように、上腕骨状部材10は、長手方向に平行するように2等分され、重ね合わせて固定される上腕骨近位部材25a,25bと、上腕骨近位部材25a,25bにその一端が挟み込まれて固定される上腕骨骨幹部材26とから構成されている。上腕骨近位部材25a,25bの骨頭部20の内部には、それぞれ半球状の凹部が形成されており、上腕骨近位部材25a,25bを重ね合わせると上腕骨状部材10の骨頭部20の内部に球状の空間が形成される。上腕骨近位部材25a,25bには、互いが対向する面の一方に複数の係止凸部28が形成され、他方の係止凸部28に対応する位置に複数の係止凹部29が形成されており、上腕骨近位部材25a,25bを重ね合わせ、係止凸部28と係止凹部29とを係合させることにより両者を着脱自在に固定することができる。上腕骨近位部材25a,25bの材質はステンレスまたは鉄であることが好ましく、上腕骨骨幹部材26の材質はPVCなどの合成樹脂であることが好ましい。なお、球状に形成された骨頭部20の直径は、特に限定されるものではないが、好ましくは35〜55mmであり、より好ましくは40〜50mmであり、最も好ましくは43〜47mmである。
この上腕骨状部材10の骨頭部20の内部に形成される球状空間には、正常位や脱臼位の静止接着および整復時の筋の抵抗感を再現するためのボール型の磁石27が配置される。この磁石27の大きさは、上腕骨状部材10の骨頭部20の大きさによって変化するものであるが、好ましくは直径10〜40mmであり、より好ましくは15〜38mmであり、最も好ましくは20〜36mmである。また、磁石27の種類はフェライト磁石、ネオジム磁石などの永久磁石を用いることができるが、なかでもネオジム磁石を用いることが好ましい。磁石27の磁力は特に限定されないが、人体における筋肉や腱の抵抗感と同程度の抵抗感を再現するという観点から、好ましくは5800〜7700ガウスであり、より好ましくは6000〜7500ガウスであり、最も好ましくは7500〜7500ガウスである。
図7は、図3の肩甲骨状部材を斜め前方から見た模式図であり、図8は、図7の肩甲骨状部材を後方から見た模式図である。
図7および8に示されるように、肩甲骨状部材11は、上腕骨状部材10との連結箇所となる関節窩21に、人体の関節唇に相当する円形状の関節唇状部材30が固定され、関節唇状部材30の上には磁性体材料31が固定されている。肩甲骨状部材11は、上腕骨状部材10の磁石27に吸着されるため、少なくとも関節窩21とその近傍が磁性体で形成されている必要があり、関節窩21には、ほぼ円形状を有する板状の磁性体材料31がネジまたは接着剤により固定されており、肩甲骨状部材11の前面および後面のほぼ全面には、肩甲骨状部材11の形状に沿うように板状の磁性体(図示せず)がネジまたは接着剤により固定されている。特に図示はしていないが、本実施の形態では、肩甲骨状部材11の前面は、後述する異常接続状態の上腕骨状部材10の骨頭部20に隣接する箇所および肋骨状部材16に隣接する箇所が磁性体で形成されている。また、肩甲骨状部材11の後面は、後述する異常接続状態の上腕骨状部材10の骨頭部20に隣接する箇所である人体の肩甲棘に相当する箇所より下部が磁性体で形成されている。磁性体としては、鉄やマルテンサイト系ステンレス鋼が挙げられる。
関節唇状部材30は、関節窩21全体を覆う円形状を有し、人体の関節唇および関節包に近似する形状を有する。また、関節唇状部材30は、磁性を有しない材料で形成されている。これによって、関節唇状部材30は上腕骨状部材10の磁石27に吸着せず、整復時に上腕骨状部材10の骨頭部20が関節唇状部材30上を滑るように移動することができ、実際の整復に近い動きを再現することができる。関節唇状部材30の材質は、磁性を有しないものであれば特に限定されず、ゴム、合成樹脂、アルミニウムなどの金属を用いることができる。関節唇状部材30の肩甲骨状部材11への固定には、ネジ、接着剤などを用いることができる。
このようにして形成された上腕骨状部材10と肩甲骨状部材11とは、人体の肩関節(肩甲上腕関節)に相当する箇所において上腕骨状部材10の骨頭部20と肩甲骨状部材11の関節窩21とが移動可能に接続され、正常接続状態と異常接続状態を有することができ、肩関節脱臼に近似した状態を再現することができる。ここで、正常接続状態とは、本発明においては骨状部材3の各々が人体の正常な肩関節に近似した状態で連結された状態をいい、本実施の形態においては、上腕骨状部材10の骨頭部20と肩甲骨状部材11の関節窩21とが連結された状態をいう。異常接続状態とは、本発明においては骨状部材3の各々が上述の正常接続状態とは異なる状態、すなわち人体における脱臼や骨折に近似した状態で連結された状態をいい、本実施の形態においては、人体の肩関節脱臼に近似した状態で連結された状態、すなわち、上腕骨状部材10の骨頭部20が、肩甲骨状部材11の関節窩21ではなく、関節窩21の前方、後方または下方に移動して接続された状態をいう。
肩甲骨状部材11と鎖骨状部材12との接続箇所は、人体の肩鎖関節に相当する箇所である。この肩鎖関節は靭帯により強固に結合し、可動しない関節であるので、肩甲骨状部材11と鎖骨状部材12とは、金属性の固定具、ゴム、接着剤などにより連結固定される。
図9は、図3の鎖骨状部材と胸骨状部材との接続箇所を正面から見た拡大説明図であり、図10は、図9の鎖骨状部材と胸骨状部材との接続箇所を上面から見た模式説明図である。
図9および10に示されるように、鎖骨状部材12と胸郭状部材の胸骨状部材17との接続箇所は、人体の胸鎖関節に相当する箇所である。鎖骨状部材12と胸骨状部材17とは、金属製の回動固定具35によって互いに移動可能に接続される。
回動固定具35は、長尺の板状体を半円状に反らせた半円部40と、半円部40の両端に固定され、かつ鎖骨状部材12の近位端に形成された孔45に挿通された棒状の軸部41と、半円部40に移動可能に固定され、胸骨状部材17の端部に固定されるピン42とから構成される金属製の部材である。半円部40には、その長手方向に平行するように中央に長孔46が形成されている。この長孔46に、胸骨状部材17に固定されたピン42が長孔46の長手方向に沿って移動可能に固定されている。また、鎖骨状部材12は、軸部41を回転中心として回転自在に回動固定具35に固定されている。これによって、鎖骨状部材12は、胸骨状部材17に対して挙上、回旋、水平屈曲および伸展動作を行うことができる。なお、鎖骨状部材12と胸骨状部材17とは、この回動固定具35に替えてゴムによって互いを移動可能に接続しても良い。
図11は、図3の肩甲骨状部材と肋骨状部材との接続状態を説明するための模式説明図であって、肩甲骨状部材を斜め前方から見た図であり、図12は、図3の肩甲骨状部材と肋骨状部材との接続状態を説明するための模式説明図であって、横断面図である。
図11および12に示されるように、肩甲骨状部材11と胸郭状部材の肋骨状部材16との接続箇所は、人体の肩甲胸郭関節に相当する箇所である。肩甲骨状部材11と肋骨状部材16とは、係止具50により連結固定される。
係止具50は、上方から下方に屈曲した第1屈曲部と、下方から上方に屈曲した第2屈曲部とを有するN字状の部材である。係止具50の第1屈曲部で肋骨状部材16を係止し、第2屈曲部で肩甲骨状部材11を係止することにより、肩甲骨状部材11と肋骨状部材16とは着脱可能に固定される。なお、本実施の形態では、係止具50は金属製の針金を折り曲げることによって形成しているが、これに限定されるものではなく、合成樹脂を上記形状に成形したものであっても良い。これによって、肋骨状部材16に対して、肩甲骨状部材11の挙上、下制運動、外転運動、内転運動、下方回旋(脊椎方向回転)および上方回旋(腋窩方向回転)動作を行うことができる。
次に、本実施の形態による人体模型教材1を用いた肩関節脱臼の整復技術の習得方法について説明する。
まず、人体模型教材1の骨状部材3を、異常接続状態、すなわち人体の肩関節脱臼に近似した状態に配置する。本実施の形態では、図3に示されるように上腕骨状部材10の骨頭部20を、肩甲骨状部材11の関節窩21ではなく、関節窩21の前方に移動させる。このとき、上腕骨状部材10の骨頭部20は、内蔵された磁石27の吸着力により磁性体で形成された肩甲骨状部材11の前面に吸着し、人体の肩関節脱臼に近似した状態が再現される。
次に、異常接続状態にある上腕骨状部材10に対して、上腕骨状部材10を下垂けん引し、肩甲骨状部材11を挙上、下制運動、外転運動、内転運動、下方回旋および上方回旋の少なくとも1以上の整復動作を施し、骨状部材3を正常接続状態に移動させる。また、異常接続状態にある肩甲骨状部材11に対して、肩甲骨状部材11を固定し、上腕骨状部材10を屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋およびけん引の少なくとも1以上の整復動作を施し、骨状部材3を正常接続状態、すなわち上腕骨状部材10の骨頭部20と肩甲骨状部材11の関節窩21とが接続された状態に移動させる。このとき、上腕骨状部材10の骨頭部20を移動させる途中の肩甲骨状部材11の前面では、磁石27と肩甲骨状部材11の磁性体との吸着力により実際の整復時に近い抵抗感が再現される。そして、骨頭部20が、関節唇状部材30に差し掛かると、関節唇状部材30は磁性を有しない材料で形成されているため、関節唇状部材30上を滑るように移動し、それを乗り越えた後、骨頭部20の磁石27は磁性体によって形成された関節窩21と吸着し、図4に示されるように上腕骨状部材10の骨頭部20と肩甲骨状部材11の関節窩21とが正常接続状態で安定する。
以上のように、本発明の肩関節脱臼の整復技術の習得方法によれば、実際の肩関節脱臼の整復において脱臼した上腕骨の骨頭部が肩甲骨関節窩に整復されるまでの平らでなく凸凹がある経路、ならびに肩甲骨関節窩および関節唇が外に広がる構造を、人体模型教材上に再現することができる。そのため、けん引力だけでは上腕骨の骨頭部が肩甲骨の関節窩側面縁に当たってしまい肩甲骨関節窩へ整復されず、回旋力や槓杆力を加えて肩甲骨の関節窩側面縁を乗り越えるようにして整復されるという実際の整復動作に近い動きを体験することができる。また、軟質部材が透明な部材である場合、コッヘル整復法時などの上腕骨の骨頭部の実際の動きを目視により観察することができ、けん引後にどのタイミングで回旋するのか、どの部分を支点にして槓杆力を加えているかを理解することができ、反復練習によりこれまで以上に柔道整復師の技術向上が期待できる。さらに、上記の人体模型教材を用いて、また、該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法を取り入れた整復技術の指導方法を柔道整復学校に提供することにより柔道整復師の技術向上だけでなく、柔道整復教育の向上に貢献することが期待できる。
第2の実施の形態による人体模型教材1および人体模型教材1を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第1の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。第2の実施の形態による人体模型教材1は、図5に示される鉄またはステンレスなどの磁性体によって形成された上腕骨状部材10の骨頭部20にボール型の磁石27が内蔵されておらず、図7および8に示される肩甲骨状部材11の関節窩21に設けられる磁性体材料31が磁石であり、肩甲骨状部材11の前面および後面のほぼ全面に肩甲骨状部材11の形状に沿うように設けられた板状の磁性体が磁石である点が、第1の実施の形態と異なる。
特に図示はしていないが、本実施の形態では、肩甲骨状部材11の前面は、後述する異常接続状態の上腕骨状部材10の骨頭部20に隣接する箇所および肋骨状部材16に隣接する箇所に磁石が固定されている。また、肩甲骨状部材11の後面は、後述する異常接続状態の上腕骨状部材10の骨頭部20に隣接する箇所である人体の肩甲棘に相当する箇所より下部に磁石が固定されている。このように構成することによっても、人体模型教材1上に、人体の肩関節脱臼に近似した状態が再現され、第1の実施の形態によるものと同様の作用、効果を奏することができる。なお、上腕骨状部材10の材質を合成樹脂などの非磁性体とした場合、図5に示される上腕骨状部材10の骨頭部20にボール型の磁性体を内蔵させるよう構成しても良い。
図13は、本発明の第3の実施の形態による肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材の上腕骨状部材の概略斜視図である。第3の実施の形態による人体模型教材1および人体模型教材1を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第1の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図13に示されるように、第3の実施の形態による上腕骨状部材10は、骨頭部20がなく、骨頭部20の基部に雌ネジが形成された上腕骨状部材本体55と、開口を有し、その開口の周縁に該雌ネジに螺合する雄ネジが形成されたほぼ球状の骨頭部材56とからなる点が第1の実施の形態と異なる。骨頭部材56は、その開口から内部にボール型の磁石(図示せず)を挿入することができ、挿入後、上腕骨状部材本体55と骨頭部材56とを螺合すれば、第1の実施の形態の上腕骨状部材10と同様の作用、効果を奏することができる。
本発明の第4の実施の形態は、鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材およびそれを用いた鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法に関する。第4の実施の形態の説明に入る前に、本実施の形態で想定する鎖骨骨折定型的転位の発生機序、症状および代表的な整復法について簡単に説明する。発生機序としては、鎖骨骨折定型的転位は、転倒して肩部を強打して発生することが多い。鎖骨骨折定型的転位の症状は、鎖骨の中外1/3境界部(鎖骨の長手方向を3等分したときの境界部)で発生し、近位骨片が後上方に転位し、遠位骨片が前下方に転位、短縮転位するというものである。
代表的な整復法としては、臥位整復法と坐位整復法がある。臥位整復法の一例を説明する。鎖骨整復台をベッドと同じ高さに調節して、患者がベッド上に背臥した際に、上背部がベッドの端から出て鎖骨整復台上に正しく乗るように設置する。その位置に上体を倒させ、整復台上に背臥させる。両肩を外転させて、鎖骨近位骨片の長軸上に遠位骨片がくるように、後外上方に患側上肢および遠位骨片を十分に引く。この肢位でしばらく放置することにより転位はほとんど整復される。整復不十分な場合には、術者は近位骨片を片手の指で固定し、助手に肩を後外上方に引かせて骨折端を接近させ、一方の手で遠位骨片端を握り、両骨折端に直圧を加えることにより整復を完了する。
坐位整復法は、まず、患者を坐位にし、第1助手は患者の後方に位置して、脊柱部に膝頭を当てがい、両脇に手を入れて両肩を外後方に引き、短縮転位を取り除く。その際、第2助手は患肢の上腕および前腕を把握して上腕と肩甲骨を上外方に持ち上げて、下方転位の遠位骨片を近位骨片に近づける。術者は、臥位整復法と同様に両骨折端を両手で把握し、遠位骨片を近位骨片に適合させるように両骨片に圧迫を加えて整復する。
図14は、本発明の第4の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の内部を正面から示した模式断面図であって、骨状部材が異常接続状態に配置された状態を示した図であり、図15は、図14に対応する図であって、骨状部材が正常接続状態に配置された状態を示した図であり、図16は、図14の鎖骨状部材の概略上面図であり、図17は、図16の鎖骨状部材の概略正面図であり、図18は、図17に対応する図であって、鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の異常接続状態を示した図であり、図19は、図16の遠位骨片部材の模式横断面図であり、図20は、図16の近位骨片部材の模式横断面図であり、図21は、図16の鎖骨状部材の縦断面図である。第4の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1および人体模型教材1を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第1の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図14および15に示されるように、第4の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1(以下、人体模型教材1という)は、鎖骨状部材12がその中外1/3境界部にて分離された近位骨片部材60と遠位骨片部材61とから構成されており、また、上腕骨状部材10と肩甲骨状部材11とが回動固定具62によって接続されている点が、第1の実施の形態によるものと異なる。
図16,17および18に示されるように、鎖骨状部材12は、その中外1/3境界部の分離面70にて分離された近位骨片部材60と遠位骨片部材61とから構成されている。近位骨片部材60および遠位骨片部材61は全体が鉄またはステンレスなどの磁性体からなることが好ましいが、合成樹脂製であっても良い。
遠位骨片部材61の分離面70側末端近傍の上側には、図示しない凹部が形成されており、この凹部に磁石65が収容されている。この凹部は、遠位骨片部材61の上方を削るか、分離面を削ることで形成することができる。
また、図19および20に示されるように、近位骨片部材60および遠位骨片部材61の双方の分離面70側には、鉄またはステンレスなどの磁性体からなる板状体66,67が、それぞれ部材の外形に沿うように巻き付けられて固定されている。これによって、近位骨片部材60が後上方へ転位し、遠位骨片部材61が前下方および短縮転位しても磁石65の吸着力により離れず、中外1/3境界部にて分離した鎖骨骨折定型的転位を再現することができる。
磁石65は、角型のネオジム磁石を用いることが好ましい。磁石65の磁力は、好ましくは1900〜5500ガウスであり、より好ましくは2500〜4500ガウスであり、最も好ましくは3000〜4000ガウスである。本実施の形態に好適な磁石65の例として、20mm×10mm×5mmの角型で3530ガウスを有し、吸着力が4.58kgのものが挙げられる。なお、磁石65は分離面70に露出せず、鉄などの板状体を介することが好ましい。これによって、近位骨片部材60との接触によって磁石65が壊れることが防止される。
図21に示されるように、近位骨片部材60および遠位骨片部材61の分離面70には、それぞれ対応する形状の凸部75と凹部76が形成されている。これによって、異常接続状態の近位骨片部材60および遠位骨片部材61を整復動作によって正常接続状態に移動させたとき、その位置で移動可能な程度に位置決めされ、適切な整復動作がなされたかどうか把握することができる。また、実際の骨折箇所は平坦ではなく、凹凸があるため、より実際の整復に近づくという利点もある。なお、凸部75および凹部76は、位置決めできるものであれば、より緩やかな曲面形状とすることもでき、あるいは、位置決めをより認識しやすいバネホックであっても良い。
また、図14に示されるように、上腕骨状部材10と肩甲骨状部材11とは回動固定具62によって互いに移動可能に接続されている。この回動固定具62は、長尺の板状体を半円状に反らせた半円部と、半円部の両端に固定され、かつ上腕骨状部材の骨頭部に形成された孔に挿通された棒状の軸部と、半円部に移動可能に固定され、肩甲骨状部材11の関節窩20に固定されるピンとから構成される金属製の部材であり、その形状および構成は、前述した回動固定具35と基本的に同じであるので、説明は繰り返さない。なお、上腕骨状部材10と肩甲骨状部材11とは、この回動固定具62に替えてゴムによって互いを移動可能に接続しても良い。
次に、本実施の形態による人体模型教材1を用いた鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法について説明する。
まず、人体模型教材1の骨状部材3を、異常接続状態、すなわち人体の鎖骨骨折定型的転位に近似した状態に配置する。本実施の形態では、図14に示されるように近位骨片部材60の分離面70側端部を、遠位骨片部材61の後上方にずらし、遠位骨片部材61の分離面70側端部を、近位骨片部材60の前下内方にずらす。このとき、図18に示されるように遠位骨片部材61の上側には磁石65が収容されているため、その吸着力により、近位骨片部材60と遠位骨片部材61とは、近位骨片部材60の分離面70側端部が、遠位骨片部材61の後上方にずれ、遠位骨片部材61の分離面70側端部が、近位骨片部材60の前下内方にずれた状態で維持される。これによって、人体模型教材1上に、人体の鎖骨骨折定型的転位に近似した状態が再現される。
次に、異常接続状態に配置された肩甲骨状部材11と上腕骨状部材10との接続箇所に対して、上腕骨状部材10を屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋およびけん引の少なくとも1以上の整復動作を施し、また、肩甲骨状部材11と胸郭状部材に対して、肩甲骨状部材11を挙上、下制運動、外転運動、内転運動、下方回旋および上方回旋の少なくとも1以上の整復動作を施し、さらに、鎖骨状部材12の近位骨片部材60と胸郭状部材に対して、近位骨片部材60を固定、挙上、回旋、水平屈曲および伸展の少なくとも1以上の整復動作を施し、近位骨片部材60と遠位骨片部材61の両端に直圧を加える整復動作を施し、図15に示されるように正常接続状態、すなわち、近位骨片部材60と遠位骨片部材61とが正常な鎖骨と同じ形状となるように移動させる。近位骨片部材60と遠位骨片部材61とが正常接続状態になると、両者の分離面70に形成された凸部75と凹部76が係合し、これによって位置決めされ、近位骨片部材60と遠位骨片部材61とが正常接続状態で係止されたことを認識することができる。
図22は、本発明の第5の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の鎖骨状部材の概略上面図であり、図23は、図22の鎖骨状部材の概略正面図であり、図24は、図23に対応する図であって、鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の異常接続状態を示した図である。第5の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1および人体模型教材1を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第4の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図22,23および24に示されるように、第5の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1(以下、人体模型教材1という)は、磁石65が、遠位骨片部材61ではなく、近位骨片部材60の分離面70側末端近傍の下側に収容されている点が第4の実施の形態と異なる。これによっても、人体模型教材1上に、人体の鎖骨骨折定型的転位に近似した状態が再現され、第4の実施の形態によるものと同様の作用、効果を奏することができる。
図25は、本発明の第6の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材の鎖骨状部材の概略縦断面図である。第6の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1および人体模型教材1を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第4の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図25に示されるように、第6の実施の形態による鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材1(以下、人体模型教材1という)は、近位骨片部材60と遠位骨片部材61のそれぞれの分離面70側末端を覆う鉄またはステンレスなどの磁性体からなるキャップ80,81が取り付けられている点が第4の実施の形態と異なる。近位骨片部材60と遠位骨片部材61のそれぞれの分離面70側末端は、キャップ80,81を取り付けられるように削られており、キャップ80,81は、その凹部を近位骨片部材60と遠位骨片部材61のそれぞれの分離面70側末端に嵌め込んで固定する。固定には接着剤などを用いても良い。また、キャップ81の凹部には予め磁石65が嵌め込まれており、キャップ81を遠位骨片部材61に取り付けることによって磁石65は遠位骨片部材61の分離面70側に配置される。これによって、遠位骨片部材61の分離面70側末端に設けられた磁石65が、近位骨片部材60の分離面70側末端と直接接触せず、磁石65は壊れにくいという利点がある。なお、磁石65は、キャップ81ではなく、キャップ80の凹部に嵌め込んで構成しても良い。
以上のように、本発明の鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法によれば、実際の鎖骨骨折定型的転位の整復動作に近い動きを体験することができる。また、軟質部材が透明な部材である場合、整復時などの骨状部材の実際の動きを目視により観察することができる。さらに、反復練習が可能であるため、これまで以上に柔道整復師の技術向上が期待できる。さらに、上記の人体模型教材を用いて、また、該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法を取り入れた整復技術の指導方法を柔道整復学校に提供することにより柔道整復師の技術向上だけでなく、柔道整復教育の向上に貢献することが期待できる。
本発明の第7の実施の形態は、上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材およびそれを用いた上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法に関する。第7の実施の形態の説明に入る前に、上腕骨顆上骨折の発生機序、症状および整復法について簡単に説明する。
上腕骨顆上骨折は、上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上で近位側2cm以内で発生する骨折である。上腕骨顆上部は上腕骨が近位側の断面円形状から遠位方向の三角形状に移行するところであり、力学的に弱い部位であるため骨折が発生しやすい。発生機序から伸展型骨折と屈曲型骨折に分けられるが、その多くは伸展型骨折である。
(発生機序と症状)
伸展型骨折は、肘関節伸展位で手を衝いて倒れた場合、肘関節部に強力な前方凸の屈曲力が作用することによって起こる。骨片転位は、近位骨片に対して遠位骨片が、後方、内方、外方、内旋、外旋、短縮のいずれかの方向へ移動する転位である。屈曲型骨折は、肘関節屈曲位で肘部を衝いて倒れた場合、上腕骨遠位端に後方凸の屈曲力が作用することによって起こる。骨片転位は、近位骨片に対して遠位骨片が、前方、内方、外方、内旋、外旋、短縮のいずれかの方向へ移動する転位である。
(整復法)
伸展型骨折の場合、まず患者をベッドに背臥位とし、肩関節を外転する。(1)助手に上腕部を保持させ、術者は一方の手で上腕下端を握り、他方の手で前腕を握り、ゆっくりと末梢けん引を加えて短縮転位を整復する。(2)けん引を持続したまま、上腕下端においた手で側方転位(内方、外方)と回旋転位(内旋、外旋)を整復する。(3)けん引を持続したまま、母指は肘頭部、他四指を近位骨片前方におく。近位骨片を四指で把持しながら母指で肘頭を前方に押すとともに、骨片転位方向により前腕を回内位、回外位とし、肘関節を徐々に90度から110度まで屈曲し、後方転位を整復し、整復完了する。屈曲型骨折の場合は、患者の位置、肩関節の外転、助手の固定は伸展型骨折と同じであるが、術者は肘関節を屈曲し、短縮転位、側方転位(内方、外方)と回旋転位(内旋、外旋)を整復した後、遠位骨片を後方に押し、前方転位を整復し、整復完了する。
図26は、本発明の第7の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材の上腕骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材の正常接続状態における模式側面図であり、図27は、図26の近位骨片部材の模式横断面図であり、図28は、図26の近位骨片部材と遠位骨片部材の伸展型骨折状態における模式側面図であり、図29は、図26の近位骨片部材と遠位骨片部材の屈曲型骨折状態における模式側面図である。第7の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材および人体模型教材を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第1の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
これらの図に示されるように、第7の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材(以下、人体模型教材という)は、上腕骨状部材90と前腕骨状部材(図示せず)と手根骨・中手骨・指骨状部材(図示せず)とを備え、上腕骨状部材90が近位骨片部材91と遠位骨片部材92とから構成されており、近位骨片部材91の分離面側に磁石93が内蔵されている。
特に図示しないが、上腕骨状部材90と前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材は、それぞれ上腕骨と前腕骨と手根骨・中手骨・指骨に近似する形状を有し、それらは人骨に近似する配置関係を有する。また、上腕骨状部材90と前腕骨状部材とは互いに移動可能に接続され、前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とは互いに移動可能に接続されており、各部材は人体の動作範囲と同じ可動範囲を有するよう構成されている。
図26に示されるように、上腕骨状部材90は、近位骨片部材91と遠位骨片部材92とから構成されており、近位骨片部材91と遠位骨片部材92とは、上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上近傍にて分離されている。上腕骨顆上骨折をより正確に再現するため、分離は上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上で近位側2cm以内であることが好ましい。近位骨片部材91と遠位骨片部材92との分離面はほぼ平面であり、両部材を重ね合わせると正常状態の上腕骨が再現された上腕骨状部材90となる。なお、分離面は平面に限定されるものではなく、凹凸面とすることもできる。
近位骨片部材91は鉄やステンレスなどの磁性体製または合成樹脂製とすることができ、それらを組み合わせて作製することもできる。
図26および図27に示されるように、近位骨片部材91の分離面側末端近傍には、磁石93が内蔵されている。磁石93は、近位骨片部材91の分離面に形成された穴に収容され、蓋部材(図示せず)で封止されている。磁石の近位骨片部材への取付けはこれに限定されるものではなく、近位骨片部材の外側からネジなどの公知の固定手段を用いて固定するなど種々の取付け方法を採用することができる。
また、遠位骨片部材92は、全体が鉄またはステンレスなどの磁性体によって形成されているが、これに限定されるものではない。遠位骨片部材92をポリ塩化ビニルなどの合成樹脂で成形し、近位骨片部材91との分離面およびその近傍に、鉄またはステンレスなどの磁性体部材を固定したものであっても良い。これによって、遠位骨片部材92を近位骨片部材91に対して転位させたとき、磁石の吸着力により近位骨片部材91と遠位骨片部材92が離れず、人体模型教材上に上腕骨顆上骨折の伸展型骨折や屈曲型骨折を再現することができる。
磁石93の種類や磁力、形状、大きさは特に限定されず、近位骨片部材91と遠位骨片部材92とが離れないよう転位する範囲内において種々のものを用いることができる。
次に、本実施の形態による人体模型教材を用いた上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法について説明する。
まず、人体模型教材の骨状部材を、異常接続状態、すなわち人体の上腕骨顆上骨折に近似した状態に配置する。本実施の形態では、遠位骨片部材92の分離面を、近位骨片部材91の分離面からずらす。このとき、遠位骨片部材92を近位骨片部材91に対して後方(図26の左側)にずらせば、図28に示されるように伸展型骨折の転位状態を再現することができ、逆に、遠位骨片部材92を近位骨片部材91に対して前方(図26の右側)にずらせば、図29に示されるように屈曲型骨折の転位状態を再現することができる。近位骨片部材91の分離面近傍には磁石93が収容されており、遠位骨片部材92は磁性体材料で形成されているため、磁石の吸着力により、近位骨片部材91と遠位骨片部材92とは異常接続状態で離れず維持される。これによって、人体模型教材上に人体の上腕骨顆上骨折に近似した状態が再現される。
次に、近位骨片部材91を固定し、遠位骨片部材92をけん引、内方、外方、内旋、外旋、前方、後方の少なくとも1以上の整復動作を施し、異常接続状態に配置された近位骨片部材91と遠位骨片部材92を正常接続状態、すなわち正常な上腕骨と同じ形状となるように移動させる。
以上のように人体模型教材を構成し、その人体模型教材を用いて整復技術の習得を行うことにより、第1の実施の形態と同様、本発明の作用・効果を奏することができる。
第8の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材および人体模型教材を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第7の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
特に図示しないが、第8の実施の形態による上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材(以下、人体模型教材という)は、上腕骨状部材の近位骨片部材が、ネオジム磁石粉末を配合したエポキシ樹脂で形成されている点が、第7の実施の形態によるものと異なる。ネオジム磁石粉末は、近位骨片部材と遠位骨片部材が吸着する程度にエポキシ樹脂中に配合されていれば良い。このように構成することによっても、第7の実施の形態と同様の作用・効果を奏することができる。
本発明の第9の実施の形態は、顎関節前方脱臼の整復技術を習得することができる人体模型教材および該人体模型教材を用いた整復技術の習得方法に関する。第9の実施の形態の説明に入る前に、顎関節前方脱臼の発生機序、症状および整復法について簡単に説明する。
頭蓋は身体の最上部に位置する骨格部で、一つの骨からできているのではなく、これを分解してみると15種23個の頭蓋骨からなり、頭蓋の連結は下顎骨と舌骨を除いては固く結合され、下顎骨は顎関節によって頭蓋と可動的結合を営んでいる。顎関節は側頭骨と下顎骨との間の関節であり、側頭骨の下顎窩と下顎骨の下顎頭が連結しており、下顎窩の前縁で隆起している関節結節、下顎窩と下顎頭の間には線維性の円板である関節円板がある。
(発生機序と症状)
顎関節脱臼とはいわゆる顎がはずれた状態で顎関節の下顎頭、下顎窩、関節結節、関節円板などの構造が正常な相対的な位置関係を失い、生理的な可動範囲をはずれて機能を営めなくなったもので、通常下顎頭は下顎窩を大きくはずれ、関節結節の前方に脱出、転位する。原因は、あくびなどの過度の開口や骨折などを伴う外力による。脱臼の方向により、前方脱臼(両側脱臼、片側脱臼)、後方脱臼、側方脱臼などに分けられるが、後方、側方脱臼は骨折に伴うものであり、通常は前方脱臼がほとんどである。
(整復法)
前方脱臼の整復法としては、口内法と口外法がある。口内法の場合、(1)患者を背臥位または坐位にさせ、頭部を前屈位にして保持させる。(2)術者は両母指にガーゼを包巻し、患者の口腔に入れ、母指腹を左右の大臼歯上に当て、他の四指は口外より下顎骨を把持する。(3)両母指腹でゆっくりと大臼歯を下方に押圧し、さらに力を緩めず後方に導くように圧していくと、わずかに関節頭が引き込まれるような感触が伝わる。このとき、把持した下顎を前上方にすくいあげるように操作すると整復される。口外法の場合、(1)患者を背臥位または坐位にさせる。(2)背臥位の場合は、術者が正坐し、患者の後頭部を膝の上に乗せて頭部を前屈させ、左右の母指球を下顎角から下顎体部に密着させ把持する。坐位の場合は、術者は患者の後方に立ち、身体を背部に接するようにする。次に左右の母指球を下顎角から下顎体部に密着させ把持し、頭部を前屈させる。(3)把持した母指球の力を緩めることなく、下顎体を前下方にゆっくりと押圧していくと、口の開きが拡大し、抵抗感が強くなる。このとき、他の指で顎部を挙上させ、口を閉じるように操作すると整復される。
図30は、本発明の第9の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材の結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材の正常接続状態における模式側面図であり、図31は、図30の結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材の顎関節前方脱臼状態における模式側面図である。第9の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材および人体模型教材を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第1の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図30および図31に示されるように、第9の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材(以下、人体模型教材という)は、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101とを備える。ここで、結合頭蓋骨状部材100は、15種23個の頭蓋骨のうち、下顎骨と舌骨を除いた骨が固く結合された形状に近似した形状を有している。また、下顎骨状部材101は、下顎骨に近似した形状を有している。これらの骨状部材は、人骨に近似する配置関係を有する。さらに、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101とは、後述する磁石の吸着力により互いに移動可能に接続され、各部材は人体の動作範囲と同じ可動範囲を有するよう構成されている。
軟質部材については、特に図示しないが、いわゆる顔面、頭部を覆うマスク状のゴム素材で、特に口の部分が開口しており、骨状部材に対して着脱可能なものが好適に用いられる。
結合頭蓋骨状部材100には、側頭骨の下顎窩および関節結節前方に対応する2箇所に、それぞれ磁石102a、102bが固定されている。磁石102a、102bの結合頭蓋骨状部材100への取付け方法は特に限定されず、結合頭蓋骨状部材100の外側からネジなどの公知の固定手段を用いて固定するなど種々の取付け方法を採用することができるが、磁石102a、102bを骨状部材から突出しないように結合頭蓋骨状部材100に形成された凹部に埋込み固定することが好ましい。結合頭蓋骨状部材100は、鉄やステンレスなどの磁性体製または合成樹脂製とすることができるが、結合頭蓋骨状部材100に磁石102a、102bを取り付ける場合、合成樹脂製とすることが好ましい。
また、下顎骨状部材101には、結合頭蓋骨状部材100の下顎窩および関節結節前方と接触する箇所である下顎頭に相当する箇所が鉄またはステンレスなどの磁性体部材103によって形成されている。なお、磁性体部材103の下顎骨状部材101への取付け方法はこれに限定されず、下顎骨状部材101をポリ塩化ビニルなどの合成樹脂で成形し、結合頭蓋骨状部材100の下顎窩および関節結節前方と接触する箇所に、鉄またはステンレスなどの磁性体部材を固定したものであっても良い。これによって、下顎骨状部材101を結合頭蓋骨状部材100に対して転位させたとき、磁石の吸着力により下顎骨状部材101と結合頭蓋骨状部材100が離れず、人体模型教材上に顎関節前方脱臼を再現することができる。
磁石102a、102bの種類や磁力、形状、大きさは特に限定されず、下顎骨状部材101と結合頭蓋骨状部材100とが離れないよう転位する範囲内において種々のものを用いることができる。
次に、本実施の形態による人体模型教材を用いた顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法について説明する。
まず、人体模型教材の骨状部材を、異常接続状態、すなわち人体の顎関節前方脱臼に近似した状態に配置する。本実施の形態では、図31に示されるように、下顎骨状部材101を結合頭蓋骨状部材100から前方へずらす。結合頭蓋骨状部材100の関節結節前方には磁石102bが固定されており、下顎骨状部材101は、磁石102bに接触する下顎頭に相当する箇所が磁性体部材103で形成されているため、磁石の吸着力により、下顎骨状部材101と結合頭蓋骨状部材100とは異常接続状態で離れず維持される。これによって、人体模型教材上に人体の顎関節前方脱臼に近似した状態が再現される。
次に、結合頭蓋骨状部材100に対して下顎骨状部材101を前方、後方、上方、下方、右方、左方の少なくとも1以上の整復動作を施し、あるいは下顎骨状部材101に対して、結合頭蓋骨状部材100の顔面部を右方、左方、上方、下方、右側屈、左側屈の少なくとも1以上の整復動作を施し、顎関節前方脱臼という異常接続状態に配置された結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101を正常接続状態、すなわち正常な顎関節と同じ形状となるように移動させる。すると、下顎骨状部材101の磁性体部材103が、結合頭蓋骨状部材100の下顎窩近傍に固定された磁石102aに吸着され、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101とは正常状態で安定する。
以上のように人体模型教材を構成し、その人体模型教材を用いて整復技術の習得を行うことにより、第1の実施の形態と同様、本発明の作用・効果を奏することができる。
図32は、本発明の第10の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材の結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材の正常接続状態における模式側面図であり、図33は、図32の結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材の顎関節前方脱臼状態における模式側面図である。
第10の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材および人体模型教材を用いた整復技術の習得方法は、先に説明した第9の実施の形態によるものと基本的に同じなので、相違点を中心に説明する。
図32および図33に示されるように、第10の実施の形態による顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材(以下、人体模型教材という)は、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101との間に、さらに関節円板状部材104を備える点が、第9の実施の形態によるものと異なる。
関節円板状部材104は、後方肥厚部、中央狭窄部、前方肥厚部を有する関節円板に近似した形状を有しており、関節円板は線維性の組織で弾力性があることから、関節円板状部材104は、ゴムなどの可撓性素材で形成することが好ましい。
関節円板状部材104には、その後方肥厚部と前方肥厚部の結合頭蓋骨状部材100側に磁性体部材105a、105bが固定されている。磁性体部材105a、105bは磁石であっても良い。これによって、結合頭蓋骨状部材100と関節円板状部材104とが互いに移動可能に接続される。一方、関節円板状部材104の後方肥厚部と前方肥厚部の下顎骨状部材101側には磁性体部材105a、105bは固定されていない。そのため、下顎骨状部材101と関節円板状部材104とは互いに独立して移動可能な状態となっている。また、磁性体部材105a、105bは、中央狭窄部に固定しないことが好ましい。これによって、可撓性を有する中央狭窄部で折れ曲がることが可能となる。
このように構成することにより、図33に示されるように、下顎骨状部材101を結合頭蓋骨状部材100から前方へずらすと、関節円板状部材104も前方にずれ、結合頭蓋骨状部材100の関節結節前方の磁石102bと、関節円板状部材104の磁性体部材105a、105bとが磁石の吸着力により固定され、関節円板状部材104と結合頭蓋骨状部材100とは異常接続状態で離れず維持される。これによって、人体模型教材上に人体の顎関節前方脱臼に近似した状態が再現される。また、上述した整復動作を施すことにより、関節円板状部材104を結合頭蓋骨状部材100との正常接続状態、すなわち正常な顎関節と同じ形状となるように移動させると、関節円板状部材104の磁性体部材105a、105bが、結合頭蓋骨状部材100の下顎窩近傍に固定された磁石102aに吸着され、結合頭蓋骨状部材100と関節円板状部材104とは正常状態で安定する。
以上、本実施の形態による人体模型教材によれば、整復動作を施す際は、関節円板状部材104を取り外し、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101とで整復動作を行なうことができる。また、顎関節前方脱臼時と整復時の障害となるメカニズムを学習する際には、結合頭蓋骨状部材100と下顎骨状部材101との間に関節円板状部材104を取り付けることにより、脱臼時と整復時に関節円板状部材104と下顎骨状部材101の下顎頭が結合頭蓋骨状部材100の関節結節を乗り越えて前方へ転位する様子と後方に整復される様子を再現することができ、実用性の高い顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法が提供される。
なお、上記各実施の形態では、磁石および/または磁性体は、予め成形された骨状部材に取り付け、または収納されるものであったが、これに限定されるものではなく、骨状部材の成形時に、合成樹脂を型内に流し込むときに磁石を型内に配置しておき、成形された骨状部材内に磁石および/または磁性体が埋め込まれたものを用いても良い。これによって、磁石および/または磁性体の取付け金具が不要になるため、製造がしやすく、また、骨状部材の形状をより骨格の形状に近づけることができる。さらに、磁石および/または磁性体を骨状部材の内部に埋設した場合、磁石および/または磁性体は骨状部材の表面に露出せず、保護された状態となり、割れにくくなる利点がある。そのような骨状部材の作製方法としては、特に限定されないが、例えば、高粘度の合成樹脂で磁石および/または磁性体を型内の所望の位置に仮固定し、その後、低粘度の合成樹脂を流し込み、成形する方法が挙げられる。
1 (整復技術習得用)人体模型教材
2 軟質部材
3 骨状部材
6a,6b 接着部
10 上腕骨状部材
11 肩甲骨状部材
12 鎖骨状部材
16 肋骨状部材
17 胸骨状部材
20 骨頭部
21 関節窩
25a,25b 上腕骨近位部材
26 上腕骨骨幹部材
27 磁石
28 係止凸部
29 係止凹部
30 関節唇状部材
31 磁性体材料
35 回動固定具
40 半円部
41 軸部
42 ピン
45 孔
46 長孔
50 係止具
55 上腕骨状部材本体
56 骨頭部材
60 近位骨片部材
61 遠位骨片部材
62 回動固定具
65 磁石
66,67 板状体
70 分離面
75 凸部
76 凹部
80 キャップ
81 キャップ
90 上腕骨状部材
91 近位骨片部材
92 遠位骨片部材
93 磁石
100 結合頭蓋骨状部材
101 下顎骨状部材
102a、102b 磁石
103 磁性体部材
104 関節円板状部材
105a、105b 磁性体部材

Claims (9)

  1. 少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが隣接し、
    上腕骨状部材の骨頭部に磁石または磁性体が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部が磁石で形成され、
    あるいは、上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部に磁性体が設けられ、
    肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが人骨の正常な接続関係に近似した状態で接続された正常接続状態と、肩関節脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有し、
    前記上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石または磁性体が設けられ、
    前記上腕骨状部材の骨頭部に磁性体が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石が設けられる人体模型教材を用いた肩関節脱臼の整復技術の習得方法であって、
    該整復技術の習得方法が、
    上腕骨状部材の骨頭部と、前記異常接続状態にある前記上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、
    前記異常接続状態にある、前記上腕骨状部材の骨頭部を前記肩甲骨状部材に対して、または前記肩甲骨状部材の関節窩を前記上腕骨状部材に対して、磁力に抗して正常接続状態に移動させ、前記上腕骨状部材の骨頭部と前記肩甲骨状部材の関節窩とを磁力により正常接続状態で保持する工程とを備えた肩関節脱臼の整復技術の習得方法。
  2. 少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、
    鎖骨状部材が、中外1/3境界部にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とからなり、
    近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な鎖骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、鎖骨骨折定型的転位に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法であって、
    該整復技術の習得方法が、
    鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、
    前記異常接続状態に配置された前記鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力に抗して正常接続状態に移動させ、前記鎖骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により正常接続状態で保持する工程とからなる鎖骨骨折定型的転位の整復技術の習得方法。
  3. 少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材であって、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが隣接し、
    上腕骨状部材の骨頭部に磁石または磁性体が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部が磁石で形成され、
    あるいは、上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられ、肩甲骨状部材の関節窩の少なくとも一部に磁性体が設けられ、
    肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが、人骨の正常な接続関係に近似した状態で接続された正常接続状態と、肩関節脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有し、
    前記上腕骨状部材の骨頭部に磁石が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石または磁性体が設けられ、
    前記上腕骨状部材の骨頭部に磁性体が設けられる場合は、前記異常接続状態にある上腕骨状部材の骨頭部に隣接する箇所に磁石が設けられる肩関節脱臼の整復技術習得用人体模型教材。
  4. 少なくとも上腕骨状部材、肩甲骨状部材、鎖骨状部材および胸郭状部材を備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材であって、
    上腕骨状部材と肩甲骨状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と鎖骨状部材とが連結固定され、鎖骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、肩甲骨状部材と胸郭状部材とが互いに移動可能に接続され、または連結固定され、
    鎖骨状部材が、中外1/3境界部にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とからなり、
    近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは、近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な鎖骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、鎖骨骨折定型的転位に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する鎖骨骨折定型的転位の整復技術習得用人体模型教材。
  5. 少なくとも上腕骨状部材と前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材であって、
    上腕骨状部材と前腕骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    上腕骨状部材が、上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上近傍にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とから構成され、
    近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な上腕骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、上腕骨顆上骨折に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する上腕骨顆上骨折の整復技術習得用人体模型教材。
  6. 少なくとも上腕骨状部材と前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、
    上腕骨状部材と前腕骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    前腕骨状部材と手根骨・中手骨・指骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    上腕骨状部材が上腕骨遠位端の上腕骨内側上顆と外側上顆の上近傍にて分離し、かつ隣接した近位骨片部材と遠位骨片部材とから構成され、
    近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは近位骨片部材の遠位骨片部材に接触する側に磁石が設けられ、遠位骨片部材の近位骨片部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    近位骨片部材と遠位骨片部材とが、正常な上腕骨と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、上腕骨顆上骨折に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法であって、
    該整復技術の習得方法が、
    上腕骨状部材の近位骨片部材と遠位骨片部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、
    前記上腕骨状部材の遠位骨片部材を近位骨片部材に対して、前記異常接続状態から正常接続状態に、磁力に抗して移動させ、前記上腕骨状部材の遠位骨片部材と近位骨片部材とを磁力により正常接続状態で保持する工程とを含む上腕骨顆上骨折の整復技術の習得方法。
  7. 少なくとも結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有する顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材であって、
    結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材。
  8. 結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材との間に、さらに関節円板状部材を備え、
    結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材とが互いに移動可能に接続され、下顎骨状部材と関節円板状部材とは互いに独立して移動可能であり、
    結合頭蓋骨状部材の関節円板状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、関節円板状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは結合頭蓋骨状部材の関節円板状部材に接触する側に磁石が設けられ、関節円板状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    結合頭蓋骨状部材と関節円板状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する請求項7記載の顎関節前方脱臼の整復技術習得用人体模型教材。
  9. 少なくとも結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを備え、それらが人骨に近似する配置関係を有する硬質の骨状部材を有し、
    結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが互いに移動可能に接続され、
    結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁石または磁性体で形成され、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、
    あるいは結合頭蓋骨状部材の下顎骨状部材に接触する側に磁石が設けられ、下顎骨状部材の結合頭蓋骨状部材に接触する箇所の少なくとも一部が磁性体で形成され、
    結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とが、正常な顎関節と同じ形状となるように接続された正常接続状態と、顎関節前方脱臼に近似した状態で接続された異常接続状態の少なくとも2つの接続状態を有する人体模型教材を用いた顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法であって、
    該整復技術の習得方法が、
    結合頭蓋骨状部材と下顎骨状部材とを磁力により吸着させ、異常接続状態に配置する工程と、
    前記結合頭蓋骨状部材を前記下顎骨状部材に対して、または、前記下顎骨状部材を前記結合頭蓋骨状部材に対して、前記異常接続状態から正常接続状態に、磁力に抗して移動させ、前記結合頭蓋骨状部材と前記下顎骨状部材とを正常接続状態で磁力により保持する工程とを含む顎関節前方脱臼の整復技術の習得方法。
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