JP5155588B2 - 導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法 - Google Patents

導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法に関するものである。
例えば、ピストンのような往復動部品を有するエンジン等の原動機においては、ピストンとシリンダ等の摺動により、ピストン及びシリンダ等に磨耗が生じ、鉄粉等の導電体が生じる。而して、このような導電体が生じた際には、エンジンからの潤滑油が流通する流路に潤滑油と同伴して導電体が流れるため、流路の潤滑油中に含まれる導電体の濃度を適宜測定し、機器の磨耗状況を正確に把握する必要がある。
一般に、機器の磨耗状態を把握する場合には、手作業で潤滑油をサンプリングして化学的な手法により導電体の濃度を計測したり、又、潤滑油が流れる流路の近傍に導電体濃度計測装置を配置して導電体の濃度を計測している。
ここで、導電体のうち磁性体の濃度計測装置の一例としては、潤滑油が流下する流路の近傍に、磁場印加手段と、超電導量子干渉素子の磁気センサを含む磁気計測手段とを備え、磁化された磁性成分の磁場のみを検出するものがある(例えば特許文献1参照。)。又、他の例としては、潤滑油の流路近傍に第一コイルを配する実測用のLC発振回路と、潤滑油の導電体の影響を受けない位置に第二コイルを配する補正用のLC発生回路とを備え、実測用のLC発生回路の発振周波数と、補正用のLC発生回路の発振周波数との差を利用して磁性体の濃度を検出するものがある(例えば特許文献2参照。)。
特開平10−268013号公報 特開2005−83897号公報
しかしながら、従来例の磁性金属成分の磁場、単なる発振周波数の差により磁性体の濃度を計測する方法では、ステンレスやアルミ等のような非磁性体の導電体の濃度を測定することができないという問題があった。又、従来例の如く、化学的な手法、磁性金属成分の磁場、単なる発振周波数の差により金属の濃度を計測する方法では、磁性金属であっても金属の濃度を精度良く計測することができないという問題があった。
又、手作業により潤滑油等の流体をサンプリングして導電体の濃度を計測する場合には、手間がかかると共に一定の間隔でしか計測を行うことができないという問題があった。更に、従来の導電体濃度計測装置を用いる場合には、固形分の堆積や流体の流量変化により、外乱を生じると共に、連続的に精度良く計測できないという問題があった。更に又、他の例の導電体濃度計測装置を用いる場合であっても、ノイズを一層低減して微量な導電体の濃度を精度良く計測することが求められていた。
本発明はこのような実情に鑑みてなしたもので、磁性体や非磁性体等の導電体の濃度を精度良く計測し、更に流体に含まれる導電体の微小な濃度を連続的に計測する導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、励磁用コイルと、該励磁用コイルに交流電流が流れると励磁電圧を発生する出力用コイルと、
検査対象物と前記励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させるように、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から流体の検査対象物を導出入する流体導出入手段と、
励磁用コイルと出力用コイルに接続され且つロックインアンプを使用する信号処理部とを備える導電体濃度計測装置であって、
前記信号処理部は、
流体導出入手段により流体の検査対象物を導入した際に、出力用コイルから導電体の検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、導電体の濃度用の出力値として直流電圧信号に変換し、
流体導出入手段により流体の検査対象物を排出した際に、出力用コイルから補正用検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより補正用検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、比較用の出力値として直流電圧信号に変換し、
導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分を求め、該差分から導電体の濃度を把握するように構成されたことを特徴とする導電体濃度計測装置、にかかるものである。
本発明において、リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすように構成することが好ましい。
本発明において、励磁用コイルを、互いに逆方向に巻くように複数配置すると共に、出力用コイルを複数の励磁用コイルの間に配置することが好ましい。
本発明において、導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の状態を判断するように構成することが好ましい。
本発明において、摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発する警告手段を備えることが好ましい。
本発明において、摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御するように構成することが好ましい。
本発明は、励磁用コイルと、該励磁用コイルに交流電流が流れると励磁電圧を発生する出力用コイルと
検査対象物と前記励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させるように、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から流体の検査対象物を導出入する流体導出入手段と、
励磁用コイルと出力用コイルに接続され且つロックインアンプを使用する信号処理部とを備える導電体濃度計測方法であって、
前記信号処理部は、
流体導出入手段により流体の検査対象物を導入した際に、出力用コイルから導電体の検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、導電体の濃度用の出力値として直流電圧信号に変換し、
流体導出入手段により流体の検査対象物を排出した際に、出力用コイルから補正用検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより補正用検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、比較用の出力値として直流電圧信号に変換し、
導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分を求め、該差分から導電体の濃度を把握する特徴とする導電体濃度計測方法、にかかるものである。
本発明において、リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすことが好ましい。
本発明において、導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の状態を判断することが本装置の自己診断を行い、適切な状態で計測していることを常時確認する上で好ましい。
本発明において、摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発することが適切な状態で計測していることを常時確認する上で好ましい。
本発明において、摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御することが好ましい。
このように、本発明によれば、励磁用コイルの電圧と出力用コイルの電圧との間に生じる位相差の変化を利用するので、導電性を有するものならば、磁性体のみならず、非磁性体等の検査対象物であっても導電体の濃度を計測することができる。又、導電体の濃度に応じて生じる励磁用コイルの電圧と出力用コイルの電圧とその信号の位相差の変化を利用するので、導電体を含む検査対象物と、励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させることで、この電圧と位相差の変化を感度良く検出することができる。即ち、導電体の濃度を精度良く計測することができる。更に、本発明は、励磁用コイルの電圧と出力用コイルの電圧との間に生じる位相差及び出力用コイルの電圧変化を用いるので、導電体の有無による励磁用コイルのリアクタンスの変化、導電体の有無による出力用コイルのリアクタンスの変化、検査対象物に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化、コイルの周辺物体に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化等の様々な変化を総合的に捉え、導電体の濃度を精度良く計測することができる。
本発明において、計測手段にロックインアンプを使用すると、導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出すると共にノイズ除去し、検出した位相差の量に応じた信号に変換するので、わずかな位相差で導電体の濃度を高感度に検出し、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
本発明において、ロックインアンプのリファレンス信号として励磁用コイルの電圧を用いると、交流電圧を利用して位相差の変化を容易に計測し得るので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
本発明において、出力用コイルの電圧信号を部分的に位相反転し、直流化して位相差の変化を計測すると、位相差を容易に検出すると共にノイズ除去するので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
本発明において、励磁用コイルの電圧信号を用いて、出力用コイルの電圧信号を部分的に位相反転させると、位相差を容易に検出すると共にノイズ除去するので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
本発明において、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から検査対象物を導入する駆動手段を有すると、検査対象物と前記励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させるので、位相差の変化を容易に計測し、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
本発明において、リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすと、信号の増幅を容易に行い得るので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に計測することができる。
本発明において、導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の摺動状態を判断すると、摺動物の状態確認、メンテナンス、潤滑油の制御を極めて容易且つ正確に行うことができる。
本発明において、摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発する警告手段を備えると、摺動物の状態確認、メンテナンスを極めて容易且つ迅速に行うことができる。
本発明において、摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御するように構成すると、摺動物の摺動状態を好適に維持することができる。
以上説明したように、本発明によれば、位相差の変化を利用するので、導電性を有するものならば、磁性体のみならず、非磁性体等の検査対象物であっても導電体の濃度を計測することができる。又、導電体の濃度を精度良く、連続的に計測することができるという優れた種々の効果を奏し得る。
本発明の実施の形態の第一例である導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法を説明する。図1〜図8は本発明の実施の形態の第一例を示すものである。
第一例の導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法は、導電体粉を含む潤滑油等の流体が流れる配管の流路1に、流体導出入手段(駆動手段)2及び検出手段3を備える検出部4を接続し、検出部4の検出手段3には、信号処理装置5を備える信号処理部(計測手段)6を接続し、更に信号処理部6には、計測値表示及び異常判定装置7を接続している。
配管の流路1は、直線で水平方向に延在し、摺動物を備えた機器(図示せず)へ潤滑油を流出入するものである。ここで、配管の流路1は、直線で水平方向に延在する流路に限定されるものでなく、曲線状に延在する流路、角度を有して延在する流路、鉛直方向や斜め方向に延在する流路でも良い。又、流体は、潤滑油に限定されるものでなく、流体ならばどのようなものでも良い。更に、摺動物は、駆動用ピストン及び駆動用シリンダに限定されるものでなく、摺動するものならばどのようなものでも良い。
検出部4は、流路1に開口8を形成する筒状の検出部本体9と、検出部本体9の内部を摺動して潤滑油(検出流体)を導出入する流体導出入手段2のピストン2aと、流体導出入手段2のピストン2aを進退動させる駆動手段の回転部10と、検出部本体9の外周部に配置される検出手段3のコイル11を備えている。
又、検出手段3のコイル11は、互いに逆方向に巻かれて直列に接続された二個の励磁用コイル11a,11aと、二個の励磁用コイル11a,11aの間に近接配置される出力用コイル11bとを備え、励磁用コイル11aに交流電圧を印加した際には、出力用コイル11bに交流電圧(励磁電圧)の出力信号を生じさせるようになっている。又、二個の励磁用コイル11a,11aと、出力用コイル11bは、相互インダクタンスが略均等になるようにコイル11の巻き数、コイル11間の距離を調整して、相互インダクタンスが略同じとなるように調整している。又、励磁用コイル11aと出力用コイル11bの個数は特に限定されるものではない。更にコイル11の外方には、外部からノイズが入らないよう、アルミ製の筒等のシールドを設けることが好ましい。
更に、検出手段3のコイル11は、図2に示す如く、一個の励磁用コイル11cと、一個の励磁用コイル11cに近接して配置される出力用コイル11dとを備えても良く、この場合も同様に、励磁用コイル11cに交流電圧を印加した際には、出力用コイル11dに交流電圧(励磁電圧)の出力信号を生じるようになっており、導電体の非検出時には、出力用コイル11dの交流電圧(励磁電圧)の出力信号が小さくなるように調整されている。
信号処理部6は、図3に示す如く、出力用コイル11bの出力信号から導電体の検出信号又は補正用検出信号を取得するよう、出力用コイル11bに接続されて微弱な波形信号を増幅する増幅回路12と、増幅回路12に接続されて波形信号のノイズを所定範囲で削除するバンドパスフィルタ13と、励磁用の正弦波を得る正弦波発振回路14と、正弦波発振回路14に接続されて正弦波の位相をずらす位相回路15と、位相回路15に接続されて正弦波を矩形波にするエッジトリガー回路16とを備えている。
ここで、位相回路15は、設定の際や調整の際に、導電体非検出時の状態で位相を10°〜170°、好ましくは45°〜135°、更に好ましくは90°前後ずらすことが好ましい。なお、波形の電気的なずれにより多少前後してずらしても良い。又、位相回路15は、バンドパスフィルタ13と信号処理装置5との間に位置し、リファレンス信号の代わりに、導電体の検出信号及び補正用検出信号をずらすようにしても良い。更に、信号処理装置5は、位相差の変化を計測できるようにロックインアンプを備えている。

又、信号処理部6は、バンドパスフィルタ13とエッジトリガー回路16とに夫々接続される信号処理装置5と、信号処理装置5に接続されて出力信号を直流電圧信号に変換するローパスフィルタ17と、ローパスフィルタ17に接続されて直流電圧信号を増幅する増幅器18と、増幅器18に接続され且つ検出流体の導出入による直流電圧信号の変動量のみを透過させる交流信号透過回路19と、交流信号透過回路19に接続される増幅器20とを備えている。ここで、交流信号透過回路19と増幅器20の間には、図4に示す如く、ピストン2aの動きに応じた交流信号を直流信号に変換する直流変換回路21を備え、後の処理を容易にするようにしても良い。
更に計測値表示及び異常判定装置7は、図1〜図4に示す如く、信号処理部6の増幅器20に接続されて、信号を導電体の濃度に変換するようになっており、内部には、摺動物の潤滑状態に対して潤滑制御や異常の警告等を為し得るよう、所定の制御を行う制御部22を備えている。
以下、本発明を実施する形態の第一例の作用を説明する。
潤滑油(流体の検査対象物)に含まれる導電体粉の濃度を計測する際には、流体導出入手段2のピストン2aを引き込むことにより流路1から潤滑油を検出部4内に導入し、潤滑油のある状態で出力信号を計測処理する。ここで、流体導出入手段2のピストン2aは、励磁用コイル11aの一個、出力用コイル11bの半分程度に潤滑油が位置するまで潤滑油を引き込むことが好ましい。
検出部4内に潤滑油を導入した状態で計測処理する際(流体導入時の処理工程)には、検出部4の潤滑油から、出力用コイル11b、増幅回路12及びバンドパスフィルタ13を介して導電体の検出信号を取得する(図6では(A'))と共に、励磁用コイル11a、正弦波発振回路14、位相回路15及びエッジトリガー回路16により、所定の角度で位相をずらして励磁電圧と同一周波数で一定の位相差を生じる矩形波のリファレンス信号を準備し(図6では(B'))、信号処理装置5により、リファレンス信号をあわせてノイズ除去を行うと共に、導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、ローパスフィルタ17により、導電体の濃度用の出力値として平滑な直流電圧信号に変換し(図6では(D'))、増幅器18を介して交流信号透過回路19に入力する。なお、図6の(B')では位相を90°前後ずらして設定しており、図6の(C')は、リファレンス信号により、導電体の検出信号を反転させた状態を示し、この面積を積分処理すると図6の(D')となっている。
続いて、流体導出入手段2のピストン2aを押し出すことにより検出部4内の潤滑油を排出(導出)し、潤滑油がない状態(流体導出入手段2自体)の出力信号を計測処理する。ここで、流体導出入手段2の往復運動の時間間隔は、計測する流体の粘度等により変化するが、数秒間隔で行うことが好ましい。
検出部4内から潤滑油を排出(導出)した状態で計測処理する際(流体排出時の処理工程)には、検出部4から出力用コイル11b、増幅回路12及びバンドパスフィルタ13を介して補正用検出信号を取得する(図5では(A))と共に、励磁用コイル11a、正弦波発振回路14、位相回路15及びエッジトリガー回路16により、所定の角度で位相をずらして励磁電圧と同一周波数で一定の位相差を生じる矩形波のリファレンス信号を準備し(図5では(B))、信号処理装置5により、リファレンス信号をあわせてノイズ除去を行うと共に、補正用検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、ローパスフィルタ17により、比較用の出力値として平滑な直流電圧信号に変換し(図5では(D))、増幅器18を介して交流信号透過回路19に入力する。なお、図5の(B)では位相を90°前後ずらして設定しており、図5の(C)は、リファレンス信号により、導電体の検出信号を反転させた状態を示し、この面積を積分処理すると図5の(D)となっている。
そして、交流信号透過回路19により、導電体の濃度用の出力値を補正するよう、図6に示す如く、導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分ΔVを求め、計測値表示及び異常判定装置7により、予め求めた濃度との相関性(関数処理)によって差分を導電体の濃度に変換する。ここで、導電体の濃度用の出力値(直流電圧信号)と、比較用の出力値(直流電圧信号)は、信号処理装置5により、導電体の出力信号とリファレンス信号との位相差Δfと、及び補正用の出力信号とリファレンス信号と位相差(図示せず)とを検出し、検出した位相差の量に応じて変換されるものであっても良い。
続いて、流体導出入手段2のピストン2aを連続的に往復動することにより、検出部4内に潤滑油を導入した状態での計測処理(流体導入時の処理工程)と、検出部4内から潤滑油を排出(導出)した状態での計測処理(流体排出時の処理工程)とを交互に連続的に繰り返し、交流信号透過回路19等により、導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分の信号を検出すると共に移動平均処理を行い、計測値表示及び異常判定装置7を介して導電体の濃度の平均値を求める。なお、導電体の濃度用の出力値は、図5の(D')の如く、流体導出入手段2の往復動により、比較用の出力値に対して上下動する交流信号となっている。又、この交流信号を直流変換回路21を用いて直流信号に変換しても良い。
更に、計測表示及び異常判定装置7では、制御部22により、図7に示す如く、予め、原動機のピストン等における摺動物の摺動状態と導電体の濃度との相関関係(基準データ)が入力される(ステップS1)と共に、導電体を含む流体(検査対象物)から、信号処理部6等を介して導電体の濃度、導電体の濃度の変化率、導電体の濃度変化の振幅、導電体の濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し(ステップS2)、次いで、相関関係(基準データ)と導電体を含む流体(検査対象物)から取得した情報を比較し(ステップS3)、ピストン等の摺動物の摺動状態を判定し(ステップS4)、ピストン等の摺動物の摺動状態に応じて、摺動物に対する潤滑油(潤滑流体)の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑油(潤滑流体)の噴射方法、潤滑油(潤滑流体)の性状を制御する(ステップS5)と共に、導電体粉の濃度が一定の濃度を超えてピストン等の摺動物の磨耗量が大きいと判定した場合には、整備が必要な時期に達しているとして、計測値表示及び異常判定装置7より警告表示、警報、警告灯を介し管理者に告知する(ステップS6)。
このように、実施の形態の第一例によれば、励磁用コイル11aの電圧と出力用コイル11bの電圧との間に生じる位相差の変化を利用するので、導電性を有するものならば、磁性体のみならず、非磁性体等の検査対象物であっても導電体の濃度を計測することができる。又、励磁用コイル11aの電圧と出力用コイル11bの電圧との間に生じる位相差を用いると共に、導電体を含む検査対象物と、励磁用コイル11a又は/及び出力用コイル11bとを接近させた際に、導電体の濃度に応じて生じる位相差の変化を利用するので、導電体の濃度を精度良く計測することができる。更に、本発明は、励磁用コイル11aの電圧と出力用コイル11bの電圧との間に生じる位相差及び出力用コイル11bの電圧変化を用いるので、導電体の有無による励磁用コイル11aのリアクタンスの変化、導電体の有無による出力用コイル11bのリアクタンスの変化、検査対象物に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化、コイル11a,11bの周辺物体に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化等の様々な変化を総合的に捉え、導電体の濃度を精度良く計測することができる。ここで、導電体の濃度を計測する際に、導電体の有無による励磁用コイル11aのリアクタンスの変化、導電体の有無による出力用コイル11bのリアクタンスの変化、検査対象物に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化、コイル11a,11bの周辺物体に発生する渦電流の変化、渦電流によるジュール損失の変化等の中から一部の変化の位相差を利用して計測した場合には、電圧の位相差の場合と異なり、他の変化の影響を受けるので、導電体の濃度を精度良く計測することができない。
又、検出部4内の流体より導電体の検出信号を取得すると共に同一周波数のリファレンス信号を準備し、リファレンス信号との位相差及び出力用コイル11bの電圧変化を計測し、計測した位相差の量に応じた信号に変換し、次に、流体が排出された検出部4より検出部4内の補正用検出信号を取得すると共にリファレンス信号との位相差の変化を計測し、計測した位相差の量に応じた信号に変換し、変換後の流体導入時の値と、変換後の流体排出時の値との差分を導電体の濃度とするので、位相差の変化及び出力用コイル11bの電圧変化を利用して導電体の濃度を極めて精度良く計測することができる。なお、位相差の変化及び出力用コイル11bの電圧変化は最終的に電圧の実効値に変換され、磁性体検出信号とする。
事実、本発明者が行った実験結果によれば、図8のグラフで示す通り、実施の形態例で数百ppmの鉄粉を含む流体(検査対象物)を測定した場合には、検査対象物の投入と同時に出力(濃度)が上昇し、更に検査対象物の排出に伴って出力(濃度)が低下しており、導電体に対する反応が明瞭且つ迅速で、導電体の濃度を精度良く計測できることが明らかである。
又、第一例において、計測手段に信号処理装置5のロックインアンプを使用すると、導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出すると共にノイズ除去し、検出した位相差の量に応じた信号に変換するので、わずかな位相差で導電体の濃度を高感度に検出し、潤滑油の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。又、信号処理部6は、信号処理装置5のロックインアンプにより、同一周波数のリファレンス信号を用いて、流体導入時の導電体の検出信号、又は流体排出時の補正用検出信号からノイズ除去を行うので、測定時の出力信号に重畳したノイズを除去することができる。
第一例において、ロックインアンプのリファレンス信号として励磁用コイル11aの電圧を用いると、交流電圧を利用して位相差の変化を容易に計測し得るので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。又、検出手段3は、導電体の検出信号を取得する出力用コイル11bと、励磁用コイル11aとを備え、励磁用コイル11aに交流電圧を印加して出力用コイル11bに交流電圧の出力信号を生じさせ、出力信号から導電体の検出信号又は補正用検出信号を取得すると共に、励磁用コイル11aに接続された発振回路からリファレンス信号を取得するように構成されると、交流電圧により導電体の濃度に応じて電圧及び位相が変化するので、導電体の濃度の計測を容易にし、潤滑油の導電体の微小な濃度を好適に計測することができる。
第一例において、出力用コイル11bの電圧信号を部分的に位相反転し、直流化して位相差の変化を計測すると、位相差を容易に検出すると共にノイズ除去するので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
第一例において、励磁用コイル11aの電圧信号を用いて、出力用コイル11bの電圧信号を部分的に位相反転させると、位相差を容易に検出すると共にノイズ除去するので、検査対象物の導電体の微小な濃度を好適に精度良く計測することができる。
第一例において、検査対象物と励磁用コイル11a又は/及び出力用コイル11bとを接近させる手段として、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から検査対象物を導入する駆動手段を有すると、流体の検査対象を容易に取得若しくは排出するので、潤滑油の導電体の微小な濃度を連続的に精度良く計測することができる。ここで、第一例の如く検査対象物を流体導出入手段(駆動手段)により検出部4に近づける代わりに、検出部4を検査対象物に近づけても良く、この場合であっても同じ作用効果を得ることができる。
第一例において、リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすと、増幅器18,20による信号の増幅を一層容易に行い得るので、潤滑油の導電体の微小な濃度を好適に計測することができる。ここで、位相を10°〜170°ずらした場合には導電体の微小な濃度を計測でき、位相を45°〜135°ずらした場合には導電体の微小な濃度を好適に計測でき、位相を90°前後ずらした場合には導電体の微小な濃度を極めて好適に計測できる。又、ロックインアンプの出力信号を直流電圧信号に変換した値をゼロに近づけると、信号の増幅を容易に行い得るので、潤滑油の導電体の微小な濃度を好適に計測することができる。
第一例において、励磁用コイル11aを、互いに逆方向に巻くように複数配置すると共に、出力用コイル11bを複数の励磁用コイル11aの間に配置すると、導電体の濃度を高感度に検出するので、潤滑油の導電体の微小な濃度を精度良く計測することができる。又、出力用コイル11bの出力信号が小さくなるように構成されると、増幅器18,20を介して導電体の濃度を極めて高感度に検出するので、潤滑油の導電体の微小な濃度を精度良く計測することができる。
第一例において、流体導出入手段2は、ピストン2aの往復動で潤滑油を導出入するように構成されると、堆積した固形分を容易に排出すると共に計測を連続的に行い、外乱や経時変化による計測誤差を排除し、潤滑油の導電体の微小な濃度を連続的に精度良く計測することができる。又、ピストン2aの往復運動により固形分等の堆積物を好適に排除するので、定期的なエアブローや機械的な除去を不要にすることができる。更に、潤滑油が高粘度の場合であってもピストン2aの往復運動により一定間隔で潤滑油を確実に導出入し得るので、潤滑油の導電体の濃度を連続的に精度良く計測することができる。
第一例において、導電体の濃度を、潤滑油の導出入の1回における変化幅を計測値として取得すると共に、潤滑油の導出入を連続して行って信号値を連続して取得するので、複数のデータを平均処理して、経時変化による基準点(ゼロ点)のドリフトや、オフセットの変化(揺らぎ)の影響を常に排除し、潤滑油の導電体の微小な濃度を連続的に計測することができる。
第一例において、導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の摺動状態を判断すると、摺動物の状態確認、メンテナンス、潤滑油の制御を極めて容易且つ正確に行うことができる。
第一例において、摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発する警告手段を備えると、摺動物の状態確認、メンテナンスを極めて容易且つ迅速に行うことができる。
第一例において、摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御するように構成すると、摺動物の摺動状態を好適に維持することができる。
本発明の実施の形態の第二例である導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法を説明する。図9は本発明の実施の形態の第二例を示すものである。なお、図中、図1〜図8と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
第二の導電体濃度計測装置は、潤滑油等の流体が流れる配管の流路1を変形したものであり、第二例の流路31には第一例と略同じ検出手段3を接続し、更に同様な信号処理部6、計測値表示及び異常判定装置7を順に接続している。
配管の流路31は、摺動物を備えた機器(図示せず)から潤滑油を排出するものであり、流路31の下流には、潤滑油の溜り部32を形成する閉止手段の開閉弁33と、開閉弁33を回避するように配置される分岐流路34とを備えており、分岐流路34は、溜り部32の上流側に形成される分岐口35と、開閉弁33の下流側に形成される合流口36とを備え、溜り部32から溢れ出した潤滑油を下流側へ流すようになっている。又、流体は、潤滑油に限定されるものでなく、導電体を含む流体ならばどのようなものでも良い。更に、摺動物は、駆動用ピストン及び駆動用シリンダに限定されるものでなく、摺動するものならばどのようなものでも良い。
検出手段3の検出部4は、第一例と略同じ構成を備えており、筒状の検出部本体の開口を溜り部32に形成し、開閉弁33と分岐口35の間の流路31に配置されるようにしている。
以下、本発明を実施する形態の第二例の作用を説明する。
潤滑油(流体)に含まれる導電体粉の濃度を計測する際には、予め検出部4の流体導出入手段2のピストン2aを押し出した状態で流路31の開閉弁33を閉じ、溜り部32に一定量の潤滑油を溜め、流体導出入手段2のピストン2aを用いて溜り部32の潤滑油を導出入することにより、実施の形態の第一例と略同様に、導電体の濃度を計測する。ここで、流体導出入手段2のピストン2aは、励磁用コイル11aの一個、出力用コイル11bの半分程度に潤滑油が位置するまで潤滑油を引き込むことが好ましい。
このように実施の形態の第二例によれば、第一例と同様な作用効果を得ることができる。
又、第二例によれば、流路の溜り部32により、ピストン2aにより検出部4内にエアを混入することなく、流体を導出入するので、検出部4での流体の置換を容易に行い、流体の導電体粉の濃度を連続的に精度良く計測することができる。
以下、本発明の実施の形態の第三例である導電体濃度計測装置を説明する。図10は本発明の実施の形態の第三例を示すものである。なお、図中図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
第三例の導電体濃度計測装置は、潤滑油等の流体が流下する配管の流路31を変形したものであり、第三例の流路41には第二例と略同じ検出部4を接続している。
第二例の配管の流路41は、駆動用ピストンと駆動用シリンダ等を備えたディーゼルエンジン等の機器(図示せず)から潤滑油を排出するものであり、流路41の下流には、水平方向から鉛直方向に湾曲して延在するメイン流路42と、メイン流路42の鉛直方向の部分に配置される閉止手段の開閉弁43と、開閉弁43を回避するよう第一例と略同様に分岐口44と合流口45を形成して配置される分岐流路46と、開閉弁43と分岐口44の間から所定長さで水平方向に延在する延在流路47と、延在流路47の端側とメイン流路42の水平方向の部分とを接続する小径の連絡流路48とを備えている。
ここで、分岐口44から閉止手段の開閉弁43までのメイン流路42は、古い潤滑油の流体を溜める第一の溜り部49となり、延在流路47と連絡流路48は、新たな潤滑油の流体を受け入れて溜める第二の溜り部50となっている。又、分岐流路46は、第一例と同様に第一の溜り部49から溢れ出した潤滑油を下流側へ流すようになっている。更に、連絡流路48は、メイン流路42の鉛直方向の部分よりも、潤滑油が最初に流入されるように配置されている。
一方、検出部4は、延在流路47と連絡流路48の合流部分に配置されるように第二の溜り部50に開口8を形成する筒状の検出部本体9と、検出部本体9の内部を摺動する流体導出入手段2のピストン2aと、流体導出入手段2のピストン2aを駆動させる駆動手段(図示せず)と、検出部本体9の外周部に配置される検出手段3の複数のコイル11と、コイル11の信号を制御する検出手段3の信号処理部6と、信号処理部6に接続された計測値表示及び異常判定装置7とを備えている。又、検出部4の検出部本体9は、流体の導出入の確実性を高めるために、延在流路47の端部から延在するように配置されている。
以下、本発明を実施する形態の第三例の作用を説明する。
潤滑油に含まれる導電体粉の濃度を計測する際には、予め検出部4の流体導出入手段2のピストン2aを押し出した状態で配管のメイン流路42の開閉弁43を閉じ、第一の溜り部49及び第二の溜り部50に一定量の潤滑油を溜め、流体導出入手段2を用いて第二の溜り部50の潤滑油を導出入することにより、実施の形態の第一例と略同様に、導電体の濃度を計測する。
このように実施の形態の第三例によれば、第一例及び第二例と略同様な作用効果を得ることができる。又、実施の形態の第三例において、古い流体を溜める第一の溜り部49と、新たな流体を受け入れて溜める第二の溜り部50を備えるので、検出部4内へ新たな潤滑油の流体を常に導入し、古い流体と新たな流体が混ざることを防止し、流体の導電体の濃度を連続的に精度良く計測することができる。更に、検出部4の配置と共に第一の溜り部49及び第二の溜り部50により流体へのエアの混入を好適に防止するので、流体の導電体粉の濃度を連続的に且つ極めて精度良く計測することができる。
なお、本発明の導電体濃度計測装置及び導電体濃度計測方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、導電体の濃度を連続的に測定して外乱や経時変化の影響を排除するものならば、形態例に限定されるものでなく、他の構成や信号処理でも良いこと、流体は潤滑油に限定されるものでなく、他の油、水溶液、水、粉体等でも良いこと、流体導入時の処理工程の信号と、流体排出時の処理工程の信号との差分を求めることができるものならば、手段は限定されるものでなく、他の処理手段でも良いこと、流体導出入手段はピストンの代わりに偏心回転体でも良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の実施の形態の第一例を示す概念図である。 本発明の実施の形態の第一例において他の例を示す概念図である。 本発明の実施の形態における流体導出入手段及び信号処理部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における流体導出入手段及び信号処理部の構成を示す他の例のブロック図である。 導電体の影響のない状態で出力信号から比較用の出力値(直流電圧信号)までの処理を示す概念図である。 導電体の影響のある状態で出力信号から導電体の濃度用の出力値(直流電圧信号)までの処理を示す概念図である。 導電体(検査対象物)の濃度等を求めて摺動物の摺動状態を判定するフロー図である。 実際に検査対象物を測定した際の検出状態を示すグラフである。 本発明の実施の形態の第二例を示す概略図である。 本発明の実施の形態の第三例を示す概略図である。
符号の説明
1 流路
2 流体導出入手段(駆動手段)
2a ピストン
3 検出手段
4 検出部
5 信号処理装置
6 信号処理部(計測手段)
7 計測値表示及び異常判定装置(警告手段)
11 コイル
11a 励磁用コイル
11b 出力用コイル
11c 励磁用コイル
11d 出力用コイル
14 正弦波発振回路(発振回路)
31 流路
32 溜り部
41 流路
49 第一の溜り部
50 第二の溜り部

Claims (11)

  1. 励磁用コイルと、該励磁用コイルに交流電流が流れると励磁電圧を発生する出力用コイルと、
    検査対象物と前記励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させるように、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から流体の検査対象物を導出入する流体導出入手段と、
    励磁用コイルと出力用コイルに接続され且つロックインアンプを使用する信号処理部とを備える導電体濃度計測装置であって、
    前記信号処理部は、
    流体導出入手段により流体の検査対象物を導入した際に、出力用コイルから導電体の検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、導電体の濃度用の出力値として直流電圧信号に変換し、
    流体導出入手段により流体の検査対象物を排出した際に、出力用コイルから補正用検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより補正用検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、比較用の出力値として直流電圧信号に変換し、
    導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分を求め、該差分から導電体の濃度を把握するように構成されたことを特徴とする導電体濃度計測装置。
  2. リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすように構成したことを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測装置。
  3. 励磁用コイルを、互いに逆方向に巻くように複数配置すると共に、出力用コイルを複数の励磁用コイルの間に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電体濃度計測装置。
  4. 導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の状態を判断するように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電体濃度計測装置。
  5. 摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発する警告手段を備えたことを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測装置。
  6. 摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御するように構成したことを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測装置。
  7. 励磁用コイルと、該励磁用コイルに交流電流が流れると励磁電圧を発生する出力用コイルと
    検査対象物と前記励磁用コイル又は/及び出力用コイルとを接近させるように、導電体を含む流体が流れる流路又は導電体を含む流体が溜る溜り部から流体の検査対象物を導出入する流体導出入手段と、
    励磁用コイルと出力用コイルに接続され且つロックインアンプを使用する信号処理部とを備える導電体濃度計測方法であって、
    前記信号処理部は、
    流体導出入手段により流体の検査対象物を導入した際に、出力用コイルから導電体の検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより導電体の検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、導電体の濃度用の出力値として直流電圧信号に変換し、
    流体導出入手段により流体の検査対象物を排出した際に、出力用コイルから補正用検出信号を取得すると共に、励磁用コイルから同一周波数のリファレンス信号を準備し、ロックインアンプにより補正用検出信号とリファレンス信号との位相差を検出し、検出した位相差の量に応じるように、比較用の出力値として直流電圧信号に変換し、
    導電体の濃度用の出力値と、比較用の出力値とから差分を求め、該差分から導電体の濃度を把握する特徴とする導電体濃度計測方法。
  8. 前記リファレンス信号の位相又は導電体の検出信号の位相をずらすことを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測方法。
  9. 導電体を含む検査対象物から、導電体の濃度、濃度の変化率、濃度変化の振幅、濃度変化の周期、多点計測時における濃度偏差のうち少なくとも一つ以上の情報を取得し、予め求めた導電体の濃度と摺動物の状態との相関関係より、摺動物の状態を判断することを特徴とする請求項7又は8に記載の導電体濃度計測方法。
  10. 摺動物の状態に応じて警告又は/及び警報を発することを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測方法。
  11. 摺動物の状態に応じて、摺動物に対する潤滑流体の供給量、供給時期、供給圧力、供給温度、潤滑流体の噴射方法、潤滑流体の性状を制御することを特徴とする請求項に記載の導電体濃度計測方法。
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