JP5154159B2 - 車両用電動ダンパ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用サスペンション装置に備える車両用電動ダンパ装置に関する。
近年、車両用サスペンション装置において、一般的に用いられていた油圧ダンパ装置(油圧緩衝器)を、電動ダンパ装置に置換する技術の開発が進められている。電動ダンパ装置は、車体に対する車輪の相対的な上下運動を回転運動に変換して電動モータを回転させることにより上下運動を減衰させ、また、車輪の上下運動を減衰させるための減衰力を電動モータが発生するものである。このような電動ダンパ装置としては、各種のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−256921公報
この特許文献1で知られている電動ダンパ装置は、上下方向の直線運動をラックアンドピニオン機構によって回転運動に変換して、電動モータを回転させるというものである。
ところで、特許文献1の電動ダンパ装置において、「ばね上荷重」(車体を含む)を支えるための電動モータは、減衰力を制御する他に、「ばね上荷重」を支える必要があるので、大出力のものにならざるを得ない。大出力のモータに連結された、ラックアンドピニオン機構の耐久性を高める上でも不利である。
しかも、大型モータでは、モータ自体の機械的な内部損失や、ロータの慣性による出力損失が大きい。損失が大きいと、車体に対する車輪の相対的な上下運動を、安定させ且つ滑らかにする上で、不利である。
また、ラックアンドピニオン機構とコイルスプリングとを、単に組み合わせただけでは、コイルスプリングを車両用電動ダンパ装置と並列に配列しなければならず、車両用電動ダンパ装置が大型になってしまう。
本発明は、上下方向の直線運動をラックアンドピニオン機構によって回転運動に変換して、電動モータを回転させる車両用電動ダンパ装置において、車両用電動ダンパ装置を小型にでき、車両の乗り心地性能を高めることができ、ラックアンドピニオン機構の耐久性を高めることができる技術を、提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車両用サスペンション装置に備える車両用電動ダンパ装置であって、上下に細長いシリンダと、このシリンダにスライド可能に収納されるとともに前記シリンダから一端部が突出しているロッドと、このロッドに有しているラックと、このラックに噛み合うピニオンと、このピニオンにモータ軸が連結されるとともに前記シリンダの外周部に取り付けられた電動モータと、この電動モータに対して前記ロッドの長手方向に離れた位置で、前記ロッドに対して同軸に配置されたコイルスプリングとを有し、このコイルスプリングの両端部は、前記シリンダと前記ロッドとに個別に取り付けられ、シリンダは、車体に取り付けられ、ロッドの一端部は、車輪を回転可能に支持するための揺動可能な車輪支持部材に取り付けられ、ロッドは、ロッド長手方向から見た断面形状が円形の部材であり、ロッドの背面をピニオンに押し付けるロッドガイドを有し、電動モータは、コイルスプリングと車体との間に配置されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、電動モータは、モータ軸がロッドに対して直交するとともに、ロッドに対して車体の内側に設けられたことを特徴とする。
請求項3に係る発明では、ロッドの一端部が、開放端であることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、電動モータに対してロッドの長手方向に離れた位置で、ロッドに対して同軸にコイルスプリングを配置し、コイルスプリングの両端部を、シリンダとロッドとに個別に取り付けたものである。
このため、コイルスプリングが配置された位置には、電動モータや、モータ軸に連結されたラックアンドピニオン機構が、配置されていない。つまり、コイルスプリングの径内方にはロッド及びロッドの付属品(例えば、ロッドを覆うダストブーツ等)が通るだけである。しかも、従来の油圧式ダンパ装置のように、コイルスプリングの径内方に大径の油圧用ピストンを設ける必要はない。従って、コイルスプリングのコイル径を小さく設定することが可能となり、設定するのに制約が小さい。コイルスプリングの設計の自由度が高まるとともに、コイルスプリングの小型化、軽量化を図ることができる。この結果、車両用電動ダンパ装置の設計の自由度が高まるので、車両の乗り心地性能を大幅に高めることができるとともに、車両を設計する上で、車室内を広くとれるとともに、美感上の制約も解消することができる。
さらには、コイルスプリングによって「ばね上荷重」(車体を含む)を支えることができるので、電動モータは、減衰力を制御するだけでよい。このため、1/4から1/2程度まで電動モータを小出力の小型のものにすることができる。従って、車両用電動ダンパ装置を小型化することができる。
さらにまた、電動モータを小型化することによって、モータ自体の機械的な内部損失や、ロータの慣性による出力損失を小さくすることができる。例えば、ロータの径が小さいほど、ロータの慣性モーメントは小さくなる(慣性モーメントは、ロータ径の二乗に比例する)。従って、電動モータによって減衰力を制御するのに、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を極力抑制することができる。
例えば、車両の走行中には、車輪の微小な上下動に応じてロッドも上下動する。この上下方向の直線運動は、ラックアンドピニオン機構により回転運動に変換される。電動モータは、頻繁に回転方向を正逆切り替えて作動することによって、減衰力を制御する。上述のように、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を激減することができるので、ラックアンドピニオン機構を小型にでき、しかも、車体に対する車輪の相対的な上下運動を、安定させるとともに滑らかにすることができる。この結果、車両の乗り心地性能を大幅に高めることができる。また、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を激減することができるので、ラックアンドピニオン機構の耐久性を大幅に高めることができる。
また、シリンダが車体に取り付けられ、ロッドの一端部が揺動可能な車輪支持部材に取り付けられている。このため、シリンダに取り付けられている電動モータは、コイルスプリングよりも上方に配置される。電動モータは、車輪が上下動(通常走行時の車輪の微振動、悪路走行中の車輪の振動)をしたときに、車輪と共に上下動することがない。重量物である電動モータがコイルスプリングの下方に配置されないので、その分「ばね下荷重」が減少する。このため、車輪の上下動の慣性力、すなわち「ばね下」の慣性力を低減することができる。この結果、走行中に路面に沿って上下動する車輪の応答性を高めることができ、車両の乗り心地性能を、より高めることができる。
さらには、車輪が上下動したときに、電動モータは車輪と共に上下動しないので、電動モータ内の部品を固定している「ねじ」の緩みなどの心配もなく、耐久性を高めることができる。
さらに、ロッドは、ロッド長手方向から見た断面形状が円形の部材、つまり、円柱(丸棒)である。円形断面のロッドの外周面にラックが形成されることになる。
ところで、ラックアンドピニオン機構は、電動モータから大出力を受けるとともに、車輪が高速で上下動をした場合には高速で回転運動に変換する。この場合であっても、ピニオンとラックの噛み合い状態は確実に維持される必要がある。このため、ピニオンとラックの各歯幅は大きく設定される。つまり、ロッドは大きい歯幅のラックを有する。
ロッドに大きい歯幅のラックを有するには、ロッドの断面形状(ロッドを長手方向から見た断面形状)を矩形にすることが考えられる。しかし、矩形断面のロッドでは、ラックを有していない背面の角の部分が出っ張る。これでは、ロッドを収納するシリンダが大型にならざるを得ない。
これに対して、円形断面のロッドの外周面にラックを有するので、ロッドを収納するシリンダを小型にすることができる。
加えて、ロッドは、ロッドの背面をピニオンに押し付けるロッドガイドを有し、電動モータは、コイルスプリングと車体との間に配置されている。
請求項2に係る発明では、電動モータは、モータ軸がロッドに対して直交するとともに、ロッドに対して車体の内側に設けられた。
請求項3に係る発明では、ロッドの一端部が、開放端である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両用サスペンション装置を備えた車両を背面から見て、模式的に示している。車両10は、車体11に左右一対の車両用サスペンション装置20L,20Rを備えている。車体11は左右の上部にダンパハウジング11a,11aを有している。つまり、ダンパハウジング11a,11aは車体11の一部である。左右の車両用サスペンション装置20L,20Rは、車両10(自動車)のフロントサスペンション又はリヤサスペンションとして採用され、車体11に左右の車輪25L,25Rを懸架する。
左の車両用サスペンション装置20Lは、例えば、上側のアッパアーム21及び下側のロアアーム22と、車輪支持部材23と、車両用電動ダンパ装置30Lとから成る、ダブルウィッシュボーン式サスペンションである。
アッパアーム21及びロアアーム22は、車体11の側部に上下スイング可能に連結されている。車輪支持部材23は、車輪25Lを回転可能に支持するためのナックルから成り、アッパアーム21の先端部及びロアアーム22の先端部に上下スイング可能に連結されている。左の車両用電動ダンパ装置30L(以下、単に「電動ダンパ装置30L」と言う。)は、ダンパハウジング11aと車輪支持部材23の下部との間に掛け渡されて、車輪25Lに作用する上下方向の振動を減衰させるものである。
右の車両用サスペンション装置20Rは、左の車両用サスペンション装置20Lと左右対称である他には同じ構成なので、同一符号を付して説明を省略する。なお、右の車両用電動ダンパ装置については符号30Rを付す。また、左の電動モータについては35Lを付し、右の電動モータについては35Rを付する。
図2は、図1に示された左の車両用電動ダンパ装置30Lの断面構造を示している。図3は、図2の3−3線断面を示している。図2及び図3に示すように、電動ダンパ装置30Lは、シリンダ31とロッド32とラックアンドピニオン機構33とロッドガイド34と電動モータ35Lとコイルスプリング36とダストブーツ37とから成る。
シリンダ31は、上下に細長い部材であって、第1シリンダ41と第2シリンダ42とからなる。第1及び第2シリンダ41,42は、互いに同軸に配置された円筒である。第1シリンダ41は、一端に底板41aを有するとともに、他端が開放されている。底板41aは、皿状のインシュレータ43と取付ボルト44を有している。取付ボルト44は、シリンダ側の取付部となる。以下、取付ボルト44のことを「シリンダ側の取付部44」と言う。第2シリンダ42は、両端が開放されている。第2シリンダ42の一端は、第1シリンダ41の開放端に固定されている。第2シリンダ42の他端は、内部にロッド32をスライド可能に支持する軸受45(滑り軸受)を有している。
ロッド32は、シリンダ31と同軸に配置された細長い丸棒から成り、シリンダ31にスライド可能に収納されるとともに、一端部32aがシリンダ31から(第2シリンダ42の他端から)突出している。突出した一端部32aは、先端に環状の連結部47を有している。以下、連結部47のことを「ロッド側の取付部47」と言う。
図1及び図2に示すように、シリンダ側の取付部44はダンパハウジング11aに取り付けられている。ロッド側の取付部47は車輪支持部材23の下部にスイング可能に取り付けられている。なお、ロッド側の取付部47は、ロアアーム22にスイング可能に取り付けられてもよい。このようにして、シリンダ31は車体11に取り付けられ、ロッド32の一端部32aは車輪支持部材23に取り付けられる。
ところで、第1シリンダ41は、底部にバンプストッパ48を有している。バンプストッパ48は、ラバー等の弾性材から成り、シリンダ31の底板41aに対してロッド32の端面が接近したときに、緩やかに干渉させるものである。
図2及び図3に示すように、ラックアンドピニオン機構33は、ラック51と、このラックに噛み合うピニオン52とから成り、第1シリンダ41の内部に配置されている。ロッド32は外周面にラック51を有している。ピニオン52を有したピニオン軸53は、ロッド32に対して直角方向へ延び、両端部が軸受54,55を介して第1シリンダ41で回転可能に支持されている。
上述のように、ロッド32は細長い丸棒(円柱状の部材)である。つまり、ロッド32は、ロッド長手方向から見た断面形状が円形の部材である。円形断面のロッド32の外周面にラック51が形成されることになる。
ところで、ラックアンドピニオン機構33は、電動モータ35Lから大出力を受けるとともに、車輪25Lが高速で上下動をした場合には高速で回転運動に変換する。この場合であっても、ラック51とピニオン52の噛み合い状態は確実に維持される必要がある。このため、ラック51とピニオン52の各歯幅は大きく設定される。つまり、ロッド32は大きい歯幅のラック51を有する。
ロッド32に大きい歯幅のラック51を有するには、ロッド32の断面形状(ロッド32を長手方向から見た断面形状)を矩形にすることが考えられる。しかし、矩形断面のロッド32では、ラック51を有していない背面の角の部分が出っ張る。これでは、ロッド32を収納する第1シリンダ41が大型にならざるを得ない。
これに対して、本発明では、円形断面のロッド32の外周面にラック51を有するので、ロッド32を収納する第1シリンダ41を小型にすることができる。
ロッドガイド34は、細長い円柱状のロッド32の背面をピニオン52に押し付けることにより、ピニオン52に対してラック51に予圧(プリロード)を付加するものである。このロッドガイド34は、当て部材61とガイド部62と圧縮コイルばね63と調整ボルト64とロックナット65とから成り、第1シリンダ41に設けられている。
ガイド部62は、ラック51の反対側からロッド32を支えるとともに、ロッド32を軸方向にスライド可能に案内する。当て部材61は、ロッド32とガイド部62との間に介在し、ロッド32の外周面に直接に接触して、スライド抵抗を低減する。この当て部材61は、耐摩耗性を有するとともに摩擦抵抗が小さい材料から成る。調整ボルト64は、ガイド部62をロッド32側へ押しつける力を調整するものであり、圧縮コイルばね63(調整ばね63)を介してガイド部62をロッド32側へ押す。ガイド部62と調整ボルト64との間には、調整ボルト64の調整方向に若干の隙間を有する。ロックナット65は、調整ボルト64の位置決めをする。
ロックガイド34によれば、第1シリンダ41にねじ込まれた調整ボルト64で、圧縮コイルばね63を介してガイド部62を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部62でラック51に予圧(プリロード)を与えて、ラック51をピニオン52に押し付けることができる。つまり、ピニオン52に対してラック51を噛み合い方向に押すことにより、ピニオン52とラック51との噛み合いの遊び(バックラッシ)を零又は最小限に設定することができる。これにより、ロッド32の微振動のような上下動であっても、確実にピニオン52の回転に変換することができ、電動モータ35Lに減衰力を発生させることができる。
さらに、ロックガイド34は、ロッド32がピニオン軸53の長手方向へ移動することを規制しつつ、ロッド32をスライド可能に支持することができる。
電動モータ35Lは、例えばブラシ付き直流モータから成り、第1シリンダ41の外周部に取り付けられている。電動モータ35Lの出力軸35a(モータ軸35a)は、ピニオン軸53と同軸に配置されるとともに、ピニオン軸53の一端部に連結されている。連結の構成としては、例えば図3に示すようにセレーションによる連結、または、図示せぬカップリングによる連結がある。このようにして、モータ軸35aはピニオン52に連結される。なお、モータ軸35aをピニオン52に連結する構成には、「モータ軸35aにピニオン52を形成する構成」を含む。
図2に示すように、コイルスプリング36は、車輪25L(図1参照)に作用した車体重量を支えつつ、上下方向の振動や衝撃力を吸収するための弾発部材である。このコイルスプリング36は、電動モータ35Lに対してロッド32の長手方向に離れた位置で、ロッド32に対して同軸に配置されている。このコイルスプリング36の両端部36a,36bは、シリンダ31とロッド32とに個別に取り付けられている。
より詳しく述べると、第2シリンダ42は、長手方向の略中間部分に固定された第1ばね受け座71を有する。ロッド32は、ロッド側の取付部47の近傍に固定された第2ばね受け座72を有する。
コイルスプリング36は、第2シリンダ42と、第2シリンダ42から突出しているロッド32とを、囲むように配置されている。このコイルスプリング36は、第1ばね受け座71と第2ばね受け座72の間に介在することにより、シリンダ31とロッド32とを、軸方向へ且つ互いに離反する方向へ付勢する。
ダストブーツ37は、第2シリンダ42の開放端と、開放端から突出しているロッド32とを覆ってシールする部材であり、ロッド32の軸方向へ伸縮自在である。ダストブーツ37でシリンダ31の内部を外部からシールすることによって、異物の侵入を防止するとともに、シリンダ31内を液密に保持できる。
ところで、図1に示すように、左右の電動ダンパ装置30L,30Rは、それぞれ変位量検出部80L,80Rを有している。左の変位量検出部80Lは、車体11に対して車輪25Lが相対的に上下方向に変位する変位量St(図示せず)を検出するものである。変位量Stは、ストローク量Stとも言う。この左の変位量検出部80Lは、例えば、ロアアーム22が上下にスイングするスイング角を検出することによって、左の車輪25Lの変位量Stを間接的に検出する。
なお、右の変位量検出部80Rは、左の変位量検出部80Lと同じ構成なので、同一符号を付して説明を省略する。
以下、左の変位量検出部80Lについて、詳細に説明する。図4は、図1に示された左の変位量検出部80Lを模式的に示している。図1及び図4に示すように、変位量検出部80Lは、ハウジング81とスイングロッド82とジョイント部83と伝達機構84とポテンショメータ85とから成る。
ハウジング81は、車体11に取り付けられている。スイングロッド82は、ハウジング81に上下スイング可能に取り付けられている。ジョイント部83は、スイングロッド82の先端にねじ込まれるとともに、ロアアーム22に上下にスイング可能に取り付けられている。伝達機構84は、スイングロッド82のスイング運動をポテンショメータ85に伝達するものであり、ハウジング81に内蔵されている。
ポテンショメータ85は、スイングロッド82のスイング角を検出するものであり、ハウジング81に内蔵されている。このポテンショメータ85は、抵抗素子85aと摺動素子85bとから成る。抵抗素子85aの一端は、固定抵抗86を介して定電圧電源87に接続されている。定電圧電源87の端子電圧は一定である。抵抗素子85aの他端は、固定抵抗88を介してアースに接続されている。摺動素子85bは、スイングロッド82のスイング運動に応じて抵抗素子85a上を摺動可能である。摺動素子85bによって得られた電圧信号(変位量検出部80Lの検出信号)は、出力端子85cから出力される。このようにして、変位量検出部80Lは、図1に示す車輪25Lの変位量Stを車輪支持部材23及びロアアーム22を介して検出することができる。
以上の説明をまとめると、次の通りである(図1〜図3参照)。
電動ダンパ装置30Lは、電動モータ35Lに対してロッド32の長手方向に離れた位置で、ロッド32に対して同軸にコイルスプリング36を配置し、コイルスプリング36の両端部36a,36bを、シリンダ31とロッド32とに個別に取り付けたものである。
このため、コイルスプリング36が配置された位置には、電動モータ35Lや、モータ軸35aに連結されたラックアンドピニオン機構33が、配置されていないので、コイルスプリング36を電動ダンパ装置30Lに並列にしないで、同軸に配置することができる。つまり、コイルスプリング36の径内方にはロッド32及びロッドの付属品(例えば、ロッド32を覆うダストブーツ37等)が通るだけである。しかも、従来の油圧式ダンパ装置のように、コイルスプリング36の径内方に大径の油圧用ピストンを設ける必要はない。従って、コイルスプリング36のコイル径を小さく設定するのに制約が小さい。コイルスプリング36の設計の自由度が高まるとともに、コイルスプリング36の小型化、軽量化を図ることができる。この結果、電動ダンパ装置30Lの設計の自由度が高まるので、車両10の乗り心地性能を大幅に高めることができるとともに、車両10を設計する上で、車室内を広くとれるとともに、美感上の制約も解消することができる。
さらには、コイルスプリング36によって「ばね上荷重」(車体11を含む)を支えることができるので、電動モータ35Lは、減衰力を制御するだけでよい。このため、電動モータ35Lを小出力の小型のものにすることができる。従って、電動ダンパ装置30Lを小型化することができる。
さらにまた、電動モータ35Lを小型化することによって、モータ自体の機械的な内部損失や、ロータの慣性による出力損失を小さくすることができる。例えば、ロータの径が小さいほど、ロータの慣性モーメントは小さくなる(慣性モーメントは、ロータ径の二乗に比例する)。従って、電動モータ35Lによって減衰力を制御するのに、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を極力抑制することができる。
例えば、車両10の走行中には、車輪25Lの微小な上下動に応じてロッド32も上下動する。この上下方向の直線運動は、ラックアンドピニオン機構33により回転運動に変換される。電動モータ35Lは、頻繁に回転方向を正逆切り替えて作動することにより、減衰力を制御する。上述のように、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を激減することができるので、車体11に対する車輪25Lの相対的な上下運動を、安定させるとともに滑らかにすることができる。この結果、車両10の乗り心地性能を大幅に高めることができる。また、モータ自体の機械的な内部損失やロータの慣性による影響を激減することができるので、ラックアンドピニオン機構33の小型化ができるとともに耐久性を大幅に高めることができる。
また、シリンダ31が車体11に取り付けられ、ロッド32の一端部32aが車輪支持部材23に取り付けられている。このため、シリンダ31に取り付けられている電動モータ35Lは、コイルスプリング36よりも上方に配置される。電動モータ35Lは、車輪25Lが上下動(通常走行時の車輪25Lの微振動、悪路走行中の車輪25Lの振動)をしたときに、車輪25Lと共に上下動することがない。重量物である電動モータ35Lがコイルスプリング36の下方に配置されないので、その分「ばね下荷重」が減少する。このため、車輪25Lの上下動の慣性力、すなわち「ばね下」の慣性力を低減することができる。この結果、走行中に路面に沿って上下動する車輪25Lの応答性を高めることができ、車両10の乗り心地性能を、より高めることができる。
さらには、車輪25Lが上下動したときに、電動モータ35Lは車輪25Lと共に上下動しないので、電動モータ35L内の部品を固定している「ねじ」の緩みなどの心配もなく、耐久性を高めることができる。
次に、電動ダンパ装置の変形例について図5に基づき説明する。図5は、変形例の電動ダンパ装置30LAの断面構造を、上記図2に対応させて示している。
図5に示す変形例の電動ダンパ装置30LAは、上記図2に示す左の電動ダンパ装置30Lに対して概ね上下逆の構成である。このため、シリンダ31とロッド32とは、上記図2に示す電動ダンパ装置30Lに対して上下逆に配置される。この結果、コイルスプリング36は、ラックアンドピニオン機構33及び電動モータ35Lよりも上位に配置される。
変形例において、ロッド32の一端部32aは、皿状のインシュレータ43と取付ボルト44を有している。取付ボルト44は、一端部32aから上方へ延びた部材であり、ロッド側の取付部となる。また、変形例において、第1シリンダ41の底板41aは、環状の連結部47を有している。
図1及び図5に示すように、変形例では、取付ボルト44はダンパハウジング11aに取り付けられ、連結部47は車輪支持部材23の下部にスイング可能に取り付けられる。このように、変形例の電動ダンパ装置30LAは、シリンダ31が車輪支持部材23に取り付けられ、ロッド32の一端部32aが車体11に取り付けられる。このため、車輪支持部材23から車輪25Lを外すと、シリンダ31に取り付けられている電動モータ35Lが、すぐに見える。従って、電動モータ35Lの保守、点検作業(交換や修理、調整作業など)を容易に行うことができるので、作業性を高めることができる。
さらに、変形例では、ロッド32の一端部32aにバンプストッパ48を有している。このバンプストッパ48は、上記図2に示すバンプストッパ48と実質的に同等品である。バンプストッパ48は、第2シリンダ42の開放端が過大に接近したときに、緩やかに干渉させることによって、過大な動きを防止する。
次に、左右の電動ダンパ装置30L,30Rの制御回路について、図1を参照しながら図6に基づき説明する。図6は、図1に示された左右の電動ダンパ装置30L,30Rの制御回路を示している。図6に示すように、制御回路は、バッテリ101(直流電源101)とメインスイッチ102とメインリレー103と車速検出部104と左右2つの変位量検出部80L,80Rと制御部105と左右2つのモータ駆動部106L,106Rとから成る。
メインスイッチ102は、例えばイグニションスイッチから成る。メインリレー103は、例えば、バッテリ101に接続された常開接点103aと、常開接点103aを閉動作させる励磁コイル103bとから成る。車速検出部104は、車両10の走行速度Vs(車速Vs)を検出するセンサである。左右2つの変位量検出部80L,80Rは、各電動ダンパ装置30L,30Rに個別に有している変位量検出部のことである。左右2つのモータ駆動部106L,106Rは、各電動ダンパ装置30L,30Rに個別に有している電動モータ35L,35Rを、制御部105の制御信号に基づいてそれぞれ駆動するものである。
制御部105を、より詳しく説明する。制御部105は、車速検出部104と左右の変位量検出部80L,80Rと左右の電流検出部124L,124R(詳細は後述する。)とから各検出信号を受けて、左右2つのモータ駆動部106L,106Rを制御することにより、左右の電動モータ35L,35Rを駆動制御するものである。この制御部105は、ワンパルス発生回路111と入力インタフェース回路112と制御回路113と出力インタフェース回路114とウォッチドッグタイマ回路115とリレー駆動回路116とから成る。
ワンパルス発生回路111は、メインスイッチ102がオン操作された時点に1パルスの信号を制御回路113に発するものであり、例えば微分回路から成る。制御回路113は、例えばマイクロコンピュータから成り、入力インタフェース回路112を介して入力信号を受けるとともに、制御信号を出力インタフェース回路114を介して発する。ウォッチドッグタイマ回路115は、制御回路113から受ける一定周期の信号を監視し、信号が途絶えたときや信号の周期が乱れたときに異常信号を発して、制御回路113を停止させる。リレー駆動回路116は、制御回路113の制御信号を受けてメインリレー103をオンにし、そして、異常を検出したときには、メインリレー103をオフにする。
左のモータ駆動部106Lは、ゲート駆動回路121とブリッジ回路122と昇圧回路123と左の電流検出部124Lとから成る。
ゲート駆動回路121は、制御回路113から出力インタフェース回路114を介して受けた制御信号に基づいてブリッジ回路122を駆動制御する。
ブリッジ回路122は、左の電動モータ35Lに駆動電流を供給して駆動する。このブリッジ回路122は、Nチャンネルエンハンスメント型の電界効果型トランジスタ(FET)から成る4個のスイッチング素子をH字状に結線した、いわゆるHブリッジ回路である。
昇圧回路123は、バッテリ101から供給される電力の電圧を昇圧することにより、バッテリ101の電圧よりも約2倍の高電圧を発生させて、ゲート駆動回路121へ供給する。この結果、ゲート駆動回路121は、高電圧の駆動信号をブリッジ回路122に発することにより、ブリッジ回路122をより迅速に且つ確実に駆動することができる。従って、左の電動モータ35Lによるダンパ制御の応答性が高まる。昇圧回路123は、例えば、トランジスタと抵抗とコンデンサの組み合わせから成る。
左の電流検出部124Lは、ブリッジ回路122から左の電動モータ35Lへ供給される実際の駆動電流Id(実電流Id)を検出して制御部105へ発するものであり、例えば、ホール素子や抵抗から成る。
右のモータ駆動部106Rは、左のモータ駆動部106Lと実質的に同じ構成であり、ゲート駆動回路121とブリッジ回路122と昇圧回路123と右の電流検出部124Rとから成る。右の電流検出部124Rは、ブリッジ回路122から右の電動モータ35Rへ供給される実際の駆動電流Id(実電流Id)を検出して制御部105へ発する。
制御回路113は、次の(1)〜(10)の作用をする。
(1)例えば、左の変位量検出部80Lによって検出された変位量Stの値から、車輪25Lの上下方向の変位速度Svを算出する。例えば、変位量Stの値を時間で微分することによって変位速度Svを求める。
(2)次に、変位速度Svの値(正、負の符号も含めた値)に基づいて、車体11に対する車輪25Lの変位方向が上下どちらであるかを判断する。車体11に対して車輪25Lが相対的に下方向へ変位した場合には、電動ダンパ装置30Lが伸びる(電動ダンパ装置30Lの全長Ldが増大する)。車体11に対して車輪25Lが相対的に上方向へ変位した場合には、電動ダンパ装置30Lが縮む(電動ダンパ装置30Lの全長Ldが減少する)。
(3)変位速度Svの値が正の場合には、電動ダンパ装置30Lが伸びた(車輪25Lが下方向へ変位した)と判断して、図7に示すモータ正転時の基準電流マップに基づいて、変位速度Svに応じた基準駆動電流Iexを求める。一方、変位速度Svの値が負の場合には、電動ダンパ装置30Lが縮んだ(車輪25Lが上方向へ変位した)と判断して、図8に示すモータ逆転時の基準電流マップに基づいて、変位速度Svに応じた基準駆動電流Iexを求める。基準駆動電流Iexは、電動モータ35Lに供給する駆動電流の基準となる値である。
図7は、横軸を変位速度Svとし、縦軸を基準駆動電流Iexとして、変位速度Svに応じた基準駆動電流Iexを求めるモータ正転時の基準電流マップMnの説明図である。図8は、横軸を変位速度Svとし、縦軸を基準駆動電流Iexとして、変位速度Svに応じた基準駆動電流Iexを求めるモータ逆転時の基準電流マップMrの説明図である。図7と図8から判るように、電動ダンパ装置30Lの伸び側と縮み側とで、マップを変えている。
ところで、電動モータ35Lが発生する出力、つまり「ダンパ減衰力」は、電動モータ35Lに流される駆動電流に対応する。このため、図7及び図8に示された基準電流マップMn,Mrの説明図は、縦軸の基準駆動電流Iexを基準ダンパ減衰力に置換した、基準ダンパ減衰力マップの説明図と考えることができる。
(4)次に、図9に示す車速補正マップに基づいて、車速Vsに応じた車速補正係数Kvを求める。図9は、横軸を車速Vsとし、縦軸を車速補正係数Kvとして、車速Vsに応じた車速補正係数Kvを求める車速補正マップMvの説明図である。
(5)次に、基準駆動電流Iexの値を車速補正係数Kvによって補正する。車速Vsが大きいほど、基準駆動電流Iex(基準減衰力に相当)を大きく設定できる。
(6)電動モータ35Lが実際に発生する減衰力は、基準減衰力の値から、電動モータ35Lの内部損失(機械的な内部損失と慣性による損失)を減算した値である。この点を踏まえて、基準減衰力の値を、電動モータ35Lの内部損失の分によって補正する。
(7)具体的には、電動モータ35L自体の機械的な内部損失に相当する損失電流I1(粘性補正電流I1)を求める。具体的には、変位速度Svの値に応じた損失電流I1を求める。
(8)次に、左の電動モータ35L自体のロータの慣性による損失に相当する損失電流I2(慣性補正電流I2)を求める。具体的には、変位速度Svの値から変位加速度αを算出し、この変位加速度αに応じた損失電流I2を求める。
(9)次に、基準駆動電流Iexを損失電流I1,I2で補正して、目標駆動電流Imを設定する。
(10)次に、目標駆動電流Imに電流検出部124Lで検出した実電流Idが一致するように、モータ駆動部106Lに駆動制御信号を発して、フィードバック制御をする。この結果、電動ダンパ装置30Lは減衰力を発生させる。
次に、上記構成の電動ダンパ装置30Lの作用を、図1及び図2に基づき説明する。
電動モータ35Lが目標駆動電流Imに応じて駆動トルクを発生したときは、次の作用をなす。この駆動トルクは、ラックアンドピニオン機構33及びロッド32を介して、車輪25Lの上下方向に変位を抑制するように働く。つまり、車輪25Lの上下方向の振動を、回転抑制トルクによって抑制する。このように、車体11に対する車輪25Lの相対的な上下運動を回転運動に変換して電動モータ35Lを回転させることにより、上下運動を減衰させることができる。
また、車輪25Lの上下方向に変位することにより、ロッド32は上下方向に直線運動をする。ロッド32の直線運動は、ラックアンドピニオン機構33によってモータ軸35aの回転運動に変換される。この結果、電動モータ35Lは、回される回転速度に応じた誘導起電圧を発生する。このため、電動モータ35Lは、誘導起電圧に起因するモータ電流を前記目標とする目標駆動電流Imに電流検出部124Lで検出した実電流Idが一致するようにフィードバック制御がなされ、モータ軸35aの回転を抑制しようとするトルク(回転抑制トルク)を発生する。この回転抑制トルクは、ラックアンドピニオン機構33及びロッド32を介して、車輪25Lの上下方向に変位を抑制するように働く。つまり、車輪25Lの上下方向の振動を、回転抑制トルクによって抑制する。このように、車体11に対する車輪25Lの相対的な上下運動を回転運動に変換して電動モータ35Lを回転させることにより、上下運動を減衰させることができる。
なお、本発明では、車両10が、前後左右に4つの車輪を有した自動車から成る場合において、左右の電動ダンパ装置30L,30Rは、左右2つのフロントサスペンションだけに採用、左右2つのリヤサスペンションだけに採用、又は、4つ全てのサスペンションに採用することができる。
この場合に、モータ駆動部106L,106Rは制御部105から分離した構成である。このため、電動ダンパ装置30L,30Rの数量に合わせてモータ駆動部106L,106Rを設ければよい。このように、制御部105とモータ駆動部106L,106Rとを分離したので、各部の構成の簡素化、軽量化、高信頼化、低コスト化を図ることができる。
また、車両用サスペンション装置20L、20Rは、ダブルウィッシュボーン式サスペンションに限定されるものではなく、例えば、ストラット式サスペンションに適用してもよい。
また、シリンダ31は、別部材から成る第1シリンダ41と第2シリンダ42との構成に限定されるものではなく、単一の部材によって構成されてもよい。
また、ロッド32の一端部32aは、車輪支持部材23に直接に取り付けられる構成の他に、アッパアーム21やロアアーム22等を介して、間接的に取り付けられる構成でもよい。
また、電動モータ35L,35Rは、ブラシ付き直流モータに限定されるものではなく、例えば、ブラシレスモータであってもよい。ブラシレスモータは、モータ自体の機械的な内部損失や、モータ自体のロータの慣性による損失が小さい。
また、変位量検出部80L,80Rは、車体11に対して車輪25L,25Rが相対的に上下方向に変位する変位量Stを検出するものであればよい。
このため、スイングロッド82は、ロアアーム22に連結する構成に限定されるものではなく、例えば、アッパアーム21または車輪支持部材23に連結する構成であってもよい。
また、変位量検出部80L,80Rは、図4に示される可変抵抗式の構成に限定されるものではなく、例えば、ロータリエンコーダ式の構成や、電動モータ35L,35Rに発生する逆起電圧から求める構成であってもよい。この逆起電圧は、電動モータ35L,35Rの回転速度に比例する。この回転速度は、車輪25L,25Rの変位速度Svに比例する。このため、回転速度から変位速度Svを求めることができる。
また、変位量検出部80L,80Rは、電動モータ35L,35Rに設けられているレゾルバ(回転角検出手段)によって、回転角を求める構成であってもよい。この回転角から変位量Stを求めることができる。この場合には、新たな変位量検出部を設ける必要がないので、構成を単純化して、低コスト、高信頼性、軽量化を図ることができるとともに、検出精度が高い。
また、基準駆動電流Iexの値を車速Vsに応じて補正する構成の有無は任意である。例えば、車速Vsの代わりに車種毎に適宜設定された一定値によって基準駆動電流Iexを補正してもよい。
また、車輪25L,25Rの変位方向が上下どちらであるかについては、変位量Stと変位速度Svの少なくとも一方の値に基づいて判断すればよい。
また、制御部105は、左右の変位量検出部80L,80Rのいずれか一方で検出された変位量に基づいて制御を行う構成であってもよい。
本発明の車両用電動ダンパ装置30L,30R,30LAは、自動車の各サスペンション装置に用いるのに好適である。
本発明に係る車両用サスペンション装置を備えた車両の模式図である。 図1に示された左の車両用電動ダンパ装置の断面図である。 図2の3−3線断面図である。 図1に示された左の変位量検出部の模式図である。 図2に示された左の車両用電動ダンパ装置の変形例図である。 図1に示された左右の電動ダンパ装置の制御回路図である。 図6に示された制御回路が用いるモータ正転時の基準電流マップの説明図である。 図6に示された制御回路が用いるモータ逆転時の基準電流マップの説明図である。 図6に示された制御回路が用いる車速補正マップの説明図である。
符号の説明
10…車両、11…車体、20L,20R…車両用サスペンション装置、23…車輪支持部材(ナックル)、25L,25R…車輪、30L,30R,30LA…車両用電動ダンパ装置、31…シリンダ、32…ロッド、32a…ロッドの一端部、33…ラックアンドピニオン機構、35L,35R…電動モータ、35a…モータ軸、36…コイルスプリング、36a…コイルスプリングの一端部、36b…コイルスプリングの他端部、51…ラック、52…ピニオン、80L,80R…変位量検出部、101…バッテリ、104…車速検出部、105…制御部、106L,106R…モータ駆動部、124L,124R…電流検出部。

Claims (3)

  1. 車両用サスペンション装置に備える車両用電動ダンパ装置であって、
    上下に細長いシリンダと、
    このシリンダにスライド可能に収納されるとともに前記シリンダから一端部が突出しているロッドと、
    このロッドに有しているラックと、
    このラックに噛み合うピニオンと、
    このピニオンにモータ軸が連結されるとともに前記シリンダの外周部に取り付けられた電動モータと、
    この電動モータに対して前記ロッドの長手方向に離れた位置で、前記ロッドに対して同軸に配置されたコイルスプリングとを有し、
    このコイルスプリングの両端部は、前記シリンダと前記ロッドとに個別に取り付けられ、
    前記シリンダは、車体に取り付けられ、
    前記ロッドの一端部は、車輪を回転可能に支持するための揺動可能な車輪支持部材に取り付けられ、
    前記ロッドは、ロッド長手方向から見た断面形状が円形の部材であり、該ロッドの背面を前記ピニオンに押し付けるロッドガイドを有し、
    前記電動モータは、前記コイルスプリングと前記車体との間に配置されていることを特徴とした車両用電動ダンパ装置。
  2. 前記電動モータは、前記モータ軸が前記ロッドに対して直交するとともに、前記ロッドに対して前記車体の内側に設けられたことを特徴とした請求項1記載の車両用電動ダンパ装置。
  3. 前記ロッドの一端部は、開放端であることを特徴とした請求項1又は請求項2記載の車両用電動ダンパ装置。
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