JP5024105B2 - 車両駆動用アクチュエータ - Google Patents

車両駆動用アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP5024105B2
JP5024105B2 JP2008038312A JP2008038312A JP5024105B2 JP 5024105 B2 JP5024105 B2 JP 5024105B2 JP 2008038312 A JP2008038312 A JP 2008038312A JP 2008038312 A JP2008038312 A JP 2008038312A JP 5024105 B2 JP5024105 B2 JP 5024105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
vehicle
output
power
ball screw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008038312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009196441A (ja
Inventor
弘 岡田
哲也 永田
齋藤  友宏
朋範 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008038312A priority Critical patent/JP5024105B2/ja
Publication of JP2009196441A publication Critical patent/JP2009196441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5024105B2 publication Critical patent/JP5024105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

本発明は、電動モータによって車輪を回転駆動する車両駆動用アクチュエータに関する。
従来、電動モータによって車輪を回転駆動するように構成された駆動アクチュエータにおいて、駆動アクチュエータの駆動力の変化率に応じて、ショックアブソーバの減衰力を変化させるものが提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。
特開2007−99013号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来技術では、車体と車輪との間の振動エネルギは、ショックアブソーバ内の油の発熱によって消費されてしまい、有効利用はされていない。また、一般的な減衰力切替え機構(例えば可動弁によって油の流路抵抗を切り替える機構)を使用した場合、時定数が存在するため、初期振動を低減できない可能性が高いと考えられる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、路面走行に伴う振動エネルギを効率的に回収して電動モータの消費電力を低減可能な車両駆動用アクチュエータを提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
1.電動モータと、バネを介して車体に懸架され且つ前記電動モータの回転を車軸に伝達して車輪を回転駆動する車輪駆動ユニットとを備えた車両駆動用アクチュエータであって、
前記車体と前記車輪駆動ユニットとの相対直動振動を回転運動に変換する変換機構と、
前記電動モータからの動力に前記変換機構からの動力を合成して前記車軸へ伝達する動力合成機構と
を備えたことを特徴とする車両駆動用アクチュエータ。
手段1によれば、車両が路面の凹凸を通過した場合等に、変換機構は、バネによる車体と車輪との相対直動振動を回転運動に変換し、動力合成機構が、電動モータからの動力に変換機構からの動力を合成して車軸へ伝達する。従って、路面の凹凸通過時等の車体と車輪駆動ユニットとの相対直動振動における振動エネルギを効率的に回収して車輪の駆動エネルギとして利用することによって電動モータにおける消費電力の低減を図ると共に、車体と車輪駆動ユニットとの相対直動振動を速やかに減衰させることができる。
2.前記車輪駆動ユニットは、前記電動モータの回転を減速して前記車軸へ伝達するものであって複数の回転要素によって動力を合成分配可能に構成された減速機構を備え、
前記動力合成機構は、前記変換機構から前記回転要素へ動力伝達可能に構成された前記減速機構からなることを特徴とする手段1に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段2によれば、減速機構が、電動モータの回転を減速して伝達する本来の作用に加えて電動モータからの動力に変換機構からの動力を合成して車軸へ伝達する動力合成機構としての作用とを併せ持つので、簡単な構造で車両駆動用アクチュエータを実現することができる。
3.前記減速機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなることを特徴とする手段2に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段3によれば、減速機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなるので、簡単な構造で、電動モータからの動力に変換機構からの動力を合成して車軸へ伝達することができる。
4.前記遊星ギア機構は、前記サンギアに前記電動モータの回転を入力し、前記プラネタリギアから回転を出力すると共に、前記変換機構から前記リングギアへ動力伝達されるように構成されたことを特徴とする手段3に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段4によれば、遊星ギア機構において、サンギアに電動モータの回転が入力され、プラネタリギアから回転が出力される。一方、変換機構からリングギアへ動力伝達されることによってもプラネタリギアに回転が与えられる。従って、サンギアに入力された電動モータの動力にリングギアへ動力伝達された変換機構の動力を合成して、プラネタリギアから車軸へ伝達することができる。
5.前記動力合成機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなり、
前記遊星ギア機構は、前記サンギアに前記電動モータの回転を入力し、前記プラネタリギアから回転を出力すると共に、前記変換機構から前記リングギアへ動力伝達されるように構成されたことを特徴とする手段1に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段5によれば、動力合成機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなるので、簡単な構造で、電動モータからの動力に変換機構からの動力を合成して車軸へ伝達することができる。すなわち、遊星ギア機構において、サンギアに電動モータの回転が入力され、プラネタリギアから回転が出力される。一方、変換機構からリングギアへ動力伝達されることによってもプラネタリギアに回転が与えられる。従って、サンギアに入力された電動モータの動力にリングギアへ動力伝達された変換機構の動力を合成して、プラネタリギアから車軸へ伝達することができる。
6.前記変換機構は、前記車体側に固定されたラックと、前記ラックに噛合するピニオンギアとを有するラックアンドピニオン機構からなることを特徴とする手段4又は5のいずれか1つに記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段6によれば、変換機構は、車体側に固定されたラックと、ラックに噛合するピニオンギアとを有するラックアンドピニオン機構からなるので、簡単な構成で確実に車体と車輪駆動ユニットとの相対直動振動を回転運動に変換することができる。
7.前記ピニオンギアに固定された出力シャフトと、
前記出力シャフト上に固定された出力ギアと
を備え、
前記リングギアは、外周にギア歯面が形成され、前記出力ギアと前記外周ギア歯面とが噛合して前記出力ギアの回転が伝達されるように構成されたことを特徴とする手段6に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段7によれば、ラックとピニオンギアとの相対直動運動によってピニオンギアが回転すると、出力シャフトを介して出力ギアが回転し、出力ギアとリングギアの外周ギア歯面とが噛合してリングギアに回転が確実に伝達される。
8.前記ピニオンギアと前記出力シャフトとの間にワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする手段7に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段8によれば、ピニオンギアと出力シャフトとの間に設けられたワンウェイクラッチによって一方向の回転のみが出力シャフトへ動力伝達されるので、車輪の回転方向と反対方向に動力伝達されて回転駆動力が減少することを防止することができる。
9.前記変換機構は、前記車体側に軸支されたボールネジシャフトと、前記ボールネジシャフトに螺合され且つ前記車輪駆動ユニット側に固定されたボールネジナットとを有するボールネジ機構からなることを特徴とする手段4又は5に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段9によれば、変換機構は、車体側に軸支されたボールネジシャフトと、ボールネジシャフトに螺合され且つ車輪駆動ユニット側に固定されたボールネジナットとを有するボールネジ機構からなるので、簡単な構成で確実に車体と車輪駆動ユニットとの相対直動振動を回転運動に変換することができる。
10.前記ボールネジシャフト上に固定された出力ギアを備え、
前記リングギアは、外周にギア歯面が形成され、前記出力ギアと噛合して前記ボールネジシャフトの回転が伝達されるように構成されたことを特徴とする手段9に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段10によれば、ボールネジシャフトとボールネジナットとの相対的直動運動によってボールネジシャフトが回転すると、出力ギアとリングギア外周のギア歯面とが噛合してリングギアに回転が確実に伝達される。
11.前記ボールネジシャフトと前記出力ギアとの間にワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする手段10に記載の車両駆動用アクチュエータ。
手段11によれば、ボールネジシャフトと出力ギアとの間に設けられたワンウェイクラッチによって一方向の回転のみが出力ギアへ動力伝達されるので、車輪の回転方向と反対方向に動力伝達されて回転駆動力が減少することを防止できる。
以下、本発明の車両駆動用アクチュエータを具体化した一実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本発明の第一の実施形態の車両駆動用アクチュエータA1を示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。図2は、車両駆動用アクチュエータA1を示す内部構成図であり、車両の左後輪周辺を上方から視た図である。
図1及び図2に示すように、車両駆動用アクチュエータA1は、モータジェネレータ10と、サスペンション用バネ3を介して車体1に懸架された車輪駆動ユニット30と、ラックアンドピニオン機構50とを備えて構成されている。
モータジェネレータ10は、モータとしての機能と発電機としての機能を併せもつ装置であって、径方向外側に三相電機子巻線をもつ電機子としてのモータステータ11を、径方向内側に界磁磁石型回転子としてのモータロータ12を有する内転型(インナーロータ型)回転電機である。
モータステータ11は、車両中央側側面に開口するハウジング14の開口部内に収容され且つ円筒状の内周面に固定されている。また、ハウジング14の開口部は、図示しないネジ等で固定されるハウジングキャップ15によって塞がれている。
ハウジング14の開口部内でモータステータ11の径方向内側にはモータロータ12が配置されている。また、モータロータ12にはモータシャフト13が固定され、モータシャフト13は、ハウジングキャップ15に固定された軸受16と、ハウジング14に固定された軸受17とによって回転可能に支持されている。ハウジング14の車両側方側の面には、リングギア36をフリー状態とロック状態とに切り換えるためのブレーキ20が設けられている。
車輪駆動ユニット30は、図2に示すように、ハウジング14の車両側方側に対向配置され図示しないネジによって固定されるハブステイ31と、ハウジング14とハブステイ31との間に形成される空間内に収容される遊星ギア減速機構32とを備えている。尚、ハブステイ31は、サスペンション用バネ3を介して車体1に懸架されている。
遊星ギア減速機構32は、モータシャフト13の回転を減速して車軸シャフト33に伝達する減速機構であって、サンギア34と、複数のプラネタリギア35と、リングギア36とから構成される遊星ギア機構である。
サンギア34は、ハウジング14の車両側方側の面から突出するモータシャフト13の端部に固定されている。
各プラネタリギア35は、サンギア34の外周に噛合するように配置され、遊星プレート37の径方向両端に固定された各遊星シャフト38によってそれぞれ軸支されている。遊星プレート37の中心には車軸シャフト33が固定され、車軸シャフト33は、ハブステイ31に固定された軸受39によって回転可能に支持されている。ハウジング14とハブステイ31との接続面は、Oリング等のシール材でシールされ、遊星ギア減速機構32が収容される内部空間が外部空間から遮断される構成となっている。
リングギア36は、内周部のギア歯面(内歯)がプラネタリギア35の外周に噛合するように配置され、リングギア36の外周部には、平(或いははすば)のギア歯面(外歯)が形成されている。
また、リングギア36の外歯と噛合するように、出力ギア39が配置されている。出力ギア39は、ハウジング14に固定された軸受19とハブステイ31に固定された軸受40とで回転可能に支持される出力シャフト41に固定されている。
尚、モータシャフト13、車軸シャフト33、及び出力シャフト41の外周部には、それぞれオイルシール18、42、21が設けられており、遊星ギア減速機構32を収容するギア潤滑室内の潤滑油の漏れを防止する構造となっている。
ラックアンドピニオン機構50は、図1及び図2に示すように、ラック51と、ピニオンギア52とから構成される。
ラック51は、複数の平行な歯面が形成された棒状の部材であって、長手方向を上下方向として上端が車体1側に固定されている。
ピニオンギア52は、ラック51に噛合する平歯車であって、出力シャフト41の車両中央側端部が固定されている。また、ピニオンギア52には、ワンウェイクラッチ53が内蔵されている。
つまり、車両駆動用アクチュエータA1において、ラックアンドピニオン機構50のラック51のみが車体1側(車両バネ上)に固定され、ピニオンギア52及びワンウェイクラッチ53は、モータジェネレータ10や車輪駆動ユニット30と共にサスペンション用バネ3の下端側(車両バネ下)に固定されている。
次に、上述した構成を有する車両駆動用アクチュエータA1における各部の作用について説明する。
車両駆動用アクチュエータA1を搭載した車両を前進させるために、モータジェネレータ10が通電駆動されると、モータロータ12が回転することによってモータシャフト13を介してサンギア34が回転する。そして、サンギア34の回転によって複数のプラネタリギア35が公転するので、遊星プレート37を介して減速された回転が車軸シャフト33に伝達される。
一方、車両が路面の凹凸上を走行すると、サスペンション用バネ3を介して車体1と車輪駆動ユニット30とが上下に相対直動振動する。この時、車体1に固体された車両バネ上のラック51とラック51に噛合する車両バネ下のピニオンギア52とが相対直動運動することによってピニオンギア52が回転する。すなわち、ラックアンドピニオン機構50によって、車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動が回転運動に変換される。
ピニオンギア52の回転は、内蔵するワンウェイクラッチ53により一方向(前進方向)の成分のみが出力シャフト41に伝達され、出力ギア39が回転する。さらに、出力ギア39の回転によって、これと噛合するリングギア36が回転し、複数のプラネタリギア35へ駆動力が伝達される。従って、複数のプラネタリギア35において、サンギア34を介して入力されるモータジェネレータ10(モータロータ12)からの駆動力に、リングギア36を介して入力されるラックアンドピニオン機構50からの駆動力が合成されて車軸シャフト33に伝達される。
以上詳述したことから明らかなように、車両駆動用アクチュエータA1は、モータジェネレータ10と、サスペンション用バネ3を介して車体1に懸架され且つモータジェネレータ10の回転を車軸シャフト33に伝達して車輪2を回転駆動する車輪駆動ユニット30とを備えたものであり、車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を回転運動に変換する変換機構としてのラックアンドピニオン機構50と、モータジェネレータ10からの動力にラックアンドピニオン機構50からの動力を合成して車軸シャフト33へ伝達する動力合成機構としての遊星ギア減速機構32を備えたことを特徴とする。
従って、車両駆動用アクチュエータA1によれば、路面の凹凸通過時等の車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動における振動エネルギを効率的に回収して車輪2の駆動エネルギとして利用することによって、モータジェネレータ10における消費電力の低減を図ることができる。
また、その駆動力として活用したエネルギによって、ラック51の振動に減衰力が与えられ、車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を速やかに減衰させることができる。また、突起等を乗り越えた場合は駆動に必要なトルクが大きくなるため、減衰力も大きくなるので、振動の大きいときほど大きい減衰力を与えることができる。減衰力は、遊星ギアのトルク分配比により決まるため、駆動力が大きいときほど大きな値となる。
また、遊星ギア減速機構32が、モータジェネレータ10の回転を減速して車軸シャフト33へ伝達する本来の作用に加えて、モータジェネレータ10からの動力に、変換機構としてのラックアンドピニオン機構50からの動力を合成して車軸シャフト33へ伝達する動力合成機構としての作用を併せ持つので、車両駆動用アクチュエータA1の構造を簡単化することができる。
また、車体1側に固定されたラック51と、ラック51に噛合するピニオンギア52とを有するラックアンドピニオン機構50によって、簡単な構成で確実に車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を回転運動に変換することができる。具体的には、ピニオンギア52に固定された出力シャフト41と、出力シャフト41上に固定された出力ギア39とを備え、リングギア36は、外周にギア歯面が形成され、出力ギア39とリングギア36の外歯とが噛合するように構成されている。よって、ラック51とピニオンギア52との相対直動運動によってピニオンギア52が回転すると、出力シャフト41を介して出力ギア39が回転し、出力ギア39とリングギア36の外歯とが噛合してリングギア36に回転が確実に伝達される。
特に、ピニオンギア52と出力シャフト41との間にワンウェイクラッチ53が設けられているので、一方向の回転のみが出力シャフト41へ動力伝達され、車輪2の回転方向と反対方向に動力伝達されて回転駆動力が減少することを防止することができる。
次に、本発明の第二の実施形態の車両駆動用アクチュエータA2の構成について、図3を参照しつつ説明する。図3は、車両駆動用アクチュエータA2を示す内部構成図であり、車両の左後輪周辺を後方から視た図である。尚、上述した第一の実施形態と同一部材には同一符号を付し、それらについての説明を省略する。
上記第一の実施形態では、モータジェネレータ10を車両バネ下に配置し、モータシャフト13に遊星ギア減速機構32のサンギアを直結させる構成としたが、本実施形態では、モータジェネレータ10を車両バネ上に配置し、モータジェネレータ10と遊星ギア減速機構30との間に駆動力伝達機構70が設けられている。尚、本実施形態では、モータジェネレータ10が車両バネ上に配置されることによって、バネ下重量を軽量化して乗り心地の向上を図ることができるという利点がある。
また、本実施形態では、車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を回転運動に変換する変換機構として、第一の実施形態におけるラックアンドピニオン機構50に代えてボールネジ機構90が設けられている。さらに、本実施形態では、モータジェネレータ10からの動力にボールネジ機構90からの動力を合成して車軸シャフト33へ伝達する動力合成機構として遊星ギア機構100を備えている。
以下、駆動力伝達機構70、ボールネジ機構90及び遊星ギア機構100の構成を中心に説明する。
駆動力伝達機構70は、モータジェネレータ10の駆動力を遊星ギア減速機構30へ伝達するための機構であって、伝達軸72、マイタギア76,84、ボールスプラインナット81等を備えている。ハウジング71の上部及び下部には、それぞれ軸受73及び軸受74が固定され、伝達軸72は、上下両端にて軸受73,74によって回転可能に支持されている。ハウジング14から車両側方側に突出するモータシャフト13の端部にはマイタギア75が固定されており、伝達軸72の上部には、マイタギア75に噛合するマイタギア76が固定されている。
伝達軸72の外周部にはスプラインが設けられ、ボールスプラインナット81と噛み合うことによって、直動可能に回転トルクを伝達することができる。ボールスプラインナット81の外周部には、ハウジング80に固定された軸受82,83が設けられ、ボールスプラインナット81を回転可能に支持している。さらに、ボールスプラインナット81の外周には、マイタギア84が固定されている。伝導軸72外周には、オイルシール85(ハウジング71内)、86及び87(ハウジング80内)が設けられている。
ハウジング21には、軸受23によって回転可能に支持されるシャフト22が左右方向に配置されている。シャフト22は、車両中央側のハウジング80内に突出し、その端部にマイタギア24が固定されており、マイタギア24はマイタギア84と噛み合っている。シャフト22の車両側方側端部には、遊星ギア減速機構32のサンギア34が固定され、その外周に設けられた複数のプラネタリギア35に動力を伝達する。プラネタリギア35の公転成分のトルクは、遊星シャフト38、遊星プレート37を介し、車軸シャフト33に出力される。
ボールネジ機構90は、ハウジング71(車体1側、車両バネ上)に軸支されるボールネジシャフト91と、ボールネジシャフト91に螺合され且つハウジング80(車輪駆動ユニット30側、バネ下)に固定されたボールネジナット92とからなる。ボールネジシャフト91は、ハウジング71に設けられた軸受93、95によって回転可能に支持されている。また、ボールネジシャフト91の上端には平ギアである出力ギア94が固定されている。
一方、駆動力伝達機構70の伝達軸72には、マイタギア76の下側に遊星ギア機構100が固定されている。尚、伝達軸72は、上下に二分割され、駆動力の入力側である上方側部分がサンギアに、出力側である下方側部分がプラネタリギアにそれぞれ固定されている。遊星ギア機構100のリングギア101外周には、ギア歯面(外歯)が形成されている。そして、リングギア101の外歯は、ボールネジシャフト91に固定された出力ギア94と噛合している。出力ギア94の内部には、図示しないワンウェイクラッチが内蔵されており、一方向の回転のみをリングギア101に伝達する。よって、ボールネジ機構90により直動力を回転トルクに変換し、車軸シャフト33を回転させるための駆動力の一部として回収可能となっている。
すなわち、車両駆動用アクチュエータA2を搭載した車両が路面の凹凸上を走行すると、サスペンション用バネ3を介して車体1と車輪駆動ユニット30とが上下に相対直動振動し、ボールネジシャフト91とボールネジナット92との相対的直動運動によってボールネジシャフト91が回転する。そして、出力ギア94とリングギア101外周のギア歯面とが噛合してリングギア101に回転が確実に伝達され、リングギア101から複数のプラネタリギアへ駆動力が伝達される。このようにして、遊星ギア機構100のサンギアを介して入力されるモータジェネレータ10(モータロータ12)からの駆動力に、リングギア101を介して入力されるボールネジ機構90からの駆動力が合成されて伝達軸72に伝達される。伝達軸72の駆動力は、マイタギア84,24及び遊星ギア減速機構32を介して車軸シャフト33に伝達される。
以上詳述したことから明らかなように、車両駆動用アクチュエータA2によれば、車体1側に軸支されたボールネジシャフト91と、ボールネジシャフト91に螺合され且つ車輪駆動ユニット30側に固定されたボールネジナット92とを有するボールネジ機構90によって、簡単な構成で確実に車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を回転運動に変換することができる。つまり、ボールネジシャフト91上に固定された出力ギア94を備え、遊星ギア機構100のリングギア101は、外周にギア歯面が形成され、出力ギア94と噛合してボールネジシャフト91の回転が伝達されるように構成されている。
また、出力ギア94とボールネジシャフト91との間にワンウェイクラッチを設けたので、一方向の回転のみがリングギア101へ動力伝達され、車輪2の回転方向と反対方向に動力伝達されて回転駆動力が減少することを防止できる。
尚、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能であることは云うまでもない。
例えば、上記各実施形態では、車体1と車輪駆動ユニット30との相対直動振動を回転運動に変換する変換機構として、ラックアンドピニオン機構50(第一の実施形態)又はボールネジ機構90(第二の実施形態)を採用した例を示したが、同様の作用を有する他の機構を採用しても構わない。
本発明は、電動モータを備えた車両駆動用アクチュエータにおいて、路面走行に伴う振動エネルギを効率的に回収して電動モータの消費電力を低減することが必要な場合に利用可能である。
本発明の第一の実施形態の車両駆動用アクチュエータを示す概略構成図であり、車両の左後輪周辺を前方から視た図である。 第一の実施形態の車両駆動用アクチュエータを示す内部構成図であり、車両の左後輪周辺を上方から視た図である。 第二の実施形態の車両駆動用アクチュエータを示す内部構成図であり、車両の左後輪周辺を後方から視た図である。
符号の説明
A1 車両駆動用アクチュエータ(第一の実施形態)
A2 車両駆動用アクチュエータ(第二の実施形態)
1 車体
2 車輪
3 サスペンション用バネ(バネ)
10 モータジェネレータ(電動モータ)
30 車輪駆動ユニット
32 遊星ギア減速機構(第一の実施形態における動力合成機構)
33 車軸シャフト
34 サンギア
35 プラネタリギア
36 リングギア(回転要素)
39 出力ギア
41 出力シャフト
50 ラックアンドピニオン機構(変換機構)
51 ラック
52 ピニオンギア
53 ワンウェイクラッチ
90 ボールネジ機構(変換機構)
91 ボールネジシャフト
92 ボールネジナット
94 出力ギア
100 遊星ギア機構(第二の実施形態における動力合成機構)
101 リングギア

Claims (11)

  1. 電動モータと、バネを介して車体に懸架され且つ前記電動モータの回転を車軸に伝達して車輪を回転駆動する車輪駆動ユニットとを備えた車両駆動用アクチュエータであって、
    前記車体と前記車輪駆動ユニットとの相対直動振動を回転運動に変換する変換機構と、
    前記電動モータからの動力に前記変換機構からの動力を合成して前記車軸へ伝達する動力合成機構と
    を備えたことを特徴とする車両駆動用アクチュエータ。
  2. 前記車輪駆動ユニットは、前記電動モータの回転を減速して前記車軸へ伝達するものであって複数の回転要素によって動力を合成分配可能に構成された減速機構を備え、
    前記動力合成機構は、前記変換機構から前記回転要素へ動力伝達可能に構成された前記減速機構からなることを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  3. 前記減速機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなることを特徴とする請求項2に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  4. 前記遊星ギア機構は、前記サンギアに前記電動モータの回転を入力し、前記プラネタリギアから回転を出力すると共に、前記変換機構から前記リングギアへ動力伝達されるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  5. 前記動力合成機構は、サンギアと、プラネタリギアと、リングギアとを有する遊星ギア機構からなり、
    前記遊星ギア機構は、前記サンギアに前記電動モータの回転を入力し、前記プラネタリギアから回転を出力すると共に、前記変換機構から前記リングギアへ動力伝達されるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  6. 前記変換機構は、前記車体側に固定されたラックと、前記ラックに噛合するピニオンギアとを有するラックアンドピニオン機構からなることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1つに記載の車両駆動用アクチュエータ。
  7. 前記ピニオンギアに固定された出力シャフトと、
    前記出力シャフト上に固定された出力ギアと
    を備え、
    前記リングギアは、外周にギア歯面が形成され、前記出力ギアと前記外周ギア歯面とが噛合して前記出力ギアの回転が伝達されるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  8. 前記ピニオンギアと前記出力シャフトとの間にワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする請求項7に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  9. 前記変換機構は、前記車体側に軸支されたボールネジシャフトと、前記ボールネジシャフトに螺合され且つ前記車輪駆動ユニット側に固定されたボールネジナットとを有するボールネジ機構からなることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  10. 前記ボールネジシャフト上に固定された出力ギアを備え、
    前記リングギアは、外周にギア歯面が形成され、前記出力ギアと噛合して前記ボールネジシャフトの回転が伝達されるように構成されたことを特徴とする請求項9に記載の車両駆動用アクチュエータ。
  11. 前記ボールネジシャフトと前記出力ギアとの間にワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする請求項10に記載の車両駆動用アクチュエータ。
JP2008038312A 2008-02-20 2008-02-20 車両駆動用アクチュエータ Expired - Fee Related JP5024105B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008038312A JP5024105B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 車両駆動用アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008038312A JP5024105B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 車両駆動用アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009196441A JP2009196441A (ja) 2009-09-03
JP5024105B2 true JP5024105B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=41140457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008038312A Expired - Fee Related JP5024105B2 (ja) 2008-02-20 2008-02-20 車両駆動用アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5024105B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102434413B (zh) * 2011-10-11 2017-08-15 杨亦勇 一种电动汽车行驶时利用车载重物箱垂直动能发电的方法
CN102678483A (zh) * 2012-06-05 2012-09-19 杨亦勇 一种使电动汽车动能发电的受迫振动的实现方法
KR101966459B1 (ko) * 2013-12-10 2019-04-05 현대자동차주식회사 발전 현가장치 및 이에 의한 안티 다이브 제어 방법
DE102015008586B4 (de) 2015-07-02 2018-08-30 Audi Ag Verfahren und Vorrichtung zur Dämpfung eines Radhubs bei einer Fahrzeugrad-Antriebseinrichtung
CN105235466B (zh) * 2015-10-23 2021-05-14 山东同其信息科技有限公司 一种基于滚珠配合的板簧减震器发电机构
CN107276307B (zh) * 2017-07-17 2023-12-19 大连天晟永磁电机有限公司 一种机电一体化永磁驱动系统
KR102254147B1 (ko) * 2017-10-16 2021-05-18 현대모비스 주식회사 차량용 현가장치
CN109318672B (zh) * 2018-09-21 2022-04-29 张朝刚 基于行星齿轮电动机的电磁减震器
CN109899254B (zh) * 2019-03-11 2021-01-05 卢奕彰 重力联动装置
CN111396275A (zh) * 2020-05-15 2020-07-10 李子信 新能源机动车能量回收发电系统
KR102394338B1 (ko) * 2021-08-31 2022-05-18 농업회사법인 심바이오틱 주식회사 회전식 디스크 서스펜션 시스템

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4116796B2 (ja) * 2002-02-04 2008-07-09 財団法人生産技術研究奨励会 電磁ダンパ制御装置
JP4305895B2 (ja) * 2002-05-29 2009-07-29 カヤバ工業株式会社 電磁緩衝器
FR2898833B1 (fr) * 2006-03-23 2008-12-05 Conception & Dev Michelin Sa Liaison au sol pour vehicule
JP4360376B2 (ja) * 2006-03-31 2009-11-11 トヨタ自動車株式会社 車両用駆動輪構造
JP5154159B2 (ja) * 2007-07-30 2013-02-27 本田技研工業株式会社 車両用電動ダンパ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009196441A (ja) 2009-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5024105B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
JP5066924B2 (ja) 車輪駆動装置
JP4550071B2 (ja) ホイール駆動装置
JP4782198B2 (ja) 車両用駆動装置
KR20150002592A (ko) 전기 자동차의 동력 전달 장치
JP5239582B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
JP4900225B2 (ja) ハイブリッド車の駆動装置
CN100467909C (zh) 同轴对转高速行星齿轮传动装置
JP2006345685A (ja) 遊星歯車装置を有するドライブライン電動機
JP2011038637A (ja) 車両用駆動装置および車両の駆動方法
US20140256501A1 (en) Electromechanical damper
KR101630828B1 (ko) 발전 장치
JP2012192766A (ja) モータ式車両駆動装置
WO2017086429A1 (ja) 車両用動力伝達装置
JP2007078174A (ja) 動力伝達装置
JP6781608B2 (ja) インホイールモータ駆動装置
JP2007237945A (ja) 車高調整装置
JP4967789B2 (ja) 車輪駆動装置
JP5354249B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ
CN106712444A (zh) 一种外转子开关磁阻轮毂电机
JP2013203325A (ja) 車両駆動装置の制御装置
JP2012214103A (ja) インホイールモータ駆動装置及び車両用制御装置
JP2005238936A (ja) 電動輪
JP5880672B2 (ja) 移動体の発電装置
JP5263577B2 (ja) 車両駆動用アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120522

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120604

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5024105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees