JP2007237945A - 車高調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型・軽量化やトルクロスの低減等を実現した車高調整装置を提供する。
【解決手段】 第1ロータ24のギヤ部24bの外周には第1ドリブンギヤ41が形成され、第2ロータ25のギヤ部25bの外周には第2ドリブンギヤ42が形成されている。一方、ドライブシャフト31の内周には、第1ドリブンギヤ41に噛み合う第1ドライブギヤ43と、第2ドリブンギヤ42に噛み合う第2ドライブギヤ44との2枚の内歯ギヤが形成されている。第1ロータ24の軸部24aの外周には雄ねじ部24cが形成される一方、第2ロータ25のハブ部25aの内周には第1ロータ24の雄ねじ部24cに螺合する雌ねじ部25cが形成され、これら雄ねじ部24cと雌ねじ部25cとによって送りねじ機構36が構成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用サスペンションに付設される車高調整装置に係り、小型・軽量化やトルクロスの低減等を実現する技術に関する。
自動車のサスペンションに設けられる車高調整装置としては、油圧式やハイドロニューマチック式が一般的であるが、制御精度が高いことやシステム構成が簡素となる(油圧ユニットやアキュムレータ等が不要となる)ことから、ウォーム減速機構やボールねじ式送り機構等を備えた電動式も開発されている(特許文献1参照)。特許文献1の車高調整装置は、緩衝用のスプリングを支持するアッパスプリングシートと車体側部材との間にボールねじ式の送り機構を介装させ、この送り機構を構成するロータ(雄ねじ部材)を電動モータにより駆動することによってアッパスプリングシートと車体側部材との間隔(すなわち、車高)を調整するようにしている。また、この車高調整装置では、電動モータの小型化や逆転の防止等を図るべく、電動モータと雄ねじ部材との間にウォーム減速機構が設けられている。
特開平11−108100号公報
上述した特許文献1の車高調整装置は、機械効率の低いウォーム減速機構を採用したことに起因する種々の問題を内包していた。例えば、ウォーム減速機構でのトルクロスを補償しなければならないことから、電動モータに発生トルクの大きなものが必要となり、実際には小型化や低コスト化が図りにくく、作動時における消費電力も無視し得ないものとなる。また、機械効率が低い通常の送りねじ機構をウォーム減速機構に組み合わせると総合的な機械効率が非常に低くなるため、高価なボールねじ式の送り機構を採用せざるを得ず、その製造コストが高くなることが避けられなかった。更に、特許文献1では、上述した雄ねじ部材にボールを介して係合する雌ねじ部材が懸架スプリングによって回転規制される旨の記載がなされているが、雌ねじ部材に作用する回転トルクの大きさを考えるとこのような構造は現実的ではなく、車輪側から入力する振動による送りねじ機構の意図しない作動を防止するため、何らかの回転規制手段を別途設ける必要があった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、小型・軽量化やトルクロスの低減等を実現した車高調整装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る車高調整装置は、車体側部材と車輪側部材との間に緩衝用のスプリングを介装してなる車両用サスペンションに付設され、前記スプリングの一端を保持するスプリング保持手段と、前記スプリング保持手段を前記前記体側部材または前記車輪側部材に対して接近または離反させるアクチュエータとを備えた車高調整装置であって、前記アクチュエータは、前記車体側部材または前記車輪側部材に連結されたハウジングと、その外周に第1ドリブンギヤが形成されるとともに、前記ハウジングに相対回転可能に連結された第1ロータと、その外周に前記第1ドリブンギヤと異なる歯数の第2ドリブンギヤが形成されるとともに、前記スプリング保持手段に相対回転可能に連結され、かつ、回転運動を直線運動に変換する送り手段を介して前記第1ロータに結合された第2ロータと、前記第1ドリブンギヤと噛み合う第1ドライブギヤと、前記第2ドリブンギヤと噛み合う第2ドライブギヤとを有するドライブシャフトと、前記ハウジングに保持され、前記ドライブシャフトの回転駆動を行う回転駆動手段とを備え、前記第1ドリブンギヤと前記第1ドライブギヤとの間の歯数比に対して、前記第2ドリブンギヤと前記第2ドライブギヤとの間の歯数比を異ならせたことを特徴とする。
また、請求項2の発明に係る車高調整装置は、請求項1に記載の車高調整装置において、前記送り手段は、前記第1ロータと前記第2ロータとの結合部に形成された送りねじ機構であることを特徴とする。
また、請求項3の発明に係る車高調整装置は、請求項1または請求項2に記載の車高調整装置において、前記ドライブシャフトが中空円筒状を呈し、前記第1ドライブギヤおよび前記第2ドライブギヤが内歯ギヤであることを特徴とする。
請求項1の車高調整装置によれば、第1ドライブギヤ−第1ドリブンギヤ間の歯数比と第2ドライブギヤ−第2ドリブンギヤ間の歯数比とをわずかに異ならせておけば、ドライブシャフトの回転に伴って第1ロータと第2ロータとがわずかに相対回転する。そのため、ドライブシャフトの回転力が大きなトルクロスを伴うことなく高い減速比をもって送り手段に伝達されることになり、電動モータの小型化や消費電力の削減が実現できる。また、第1ドリブンギヤおよび第2ドリブンギヤがドライブシャフトの第1ドライブギヤと第2ドライブギヤとにそれぞれ噛み合っているため、回転規制手段を別途設けることなく第1ドリブンギヤと第2ドリブンギヤとの相対回転が防止でき、部品点数や製造コストの削減が実現できる。また、請求項2の車高調整装置によれば、ボールねじ式の送り機構を採用した場合に較べ、製造コストの大幅な削減等が実現される。また、請求項3の車高調整装置によれば、装置のコンパクト化が図りやすくなる他、ギヤの噛み合い率が高くなって強度の向上や駆動騒音の低減実現され、更に、潤滑用のグリースの保持が容易になる。
以下、図面を参照して、本発明を4輪自動車のフロントサスペンションに適用したいくつかの実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態に係るフロントサスペンションを示す斜視図であり、図2は図1中のII部拡大縦断面図であり、図3はドライブシャフトと第1,第2ロータとの噛み合い状態を示す斜視図である。
≪第1実施形態の構成≫
<サスペンションの構成>
図1に示すように、第1実施形態のフロントサスペンション(車両用サスペンション:以下、単にサスペンションと記す)1は、いわゆるダブルウィッシュボーン式サスペンションであり、ハブベアリング(図示せず)を介してホイールWを回転自在に支持するナックル2と、ナックル2の上端を車体側に連結するアッパアーム3と、ナックル2の下端を車体側に連結するロアアーム(車輪側部材)4と、ロアアーム4とダンパベース(車体)5との間に介装されたダンパ6と、ダンパ6の上部外周に装着された緩衝用のスプリング7と、ダンパ6をダンパベース5に締結するためのマウントプレート(車体側部材)8と、ダンパ6およびスプリング7とダンパベース5との間に設置された車高調整装置9とを主要構成要素としている。また、図1中の符号10で示す装置は、車高調整装置9を駆動制御するECU(Electronic Control Unit)であり、車室内あるいはトランクルームに搭載されている。
図2に示すように、ダンパ6は、作動油が封入されたダンパチューブ11、ダンパチューブ11の上端から突出したダンパロッド12、スプリング7の下端を支持するロアスプリングシート13(図1参照)、フルバンプ時にダンパチューブ11の上端が衝突するバンプストップラバー14、塵埃の侵入を防止するダストカバー15等から構成されている。ダンパロッド12は、上部が小径でテーパ状の段部12aを有する段付き形状を呈しており、その上端がワッシャ16とナット17とによってマウントプレート8に締結されている。
マウントプレート8は、プレス成形品のプレート本体8a、ダンパロッド12に外嵌する円筒状のカラー8b、プレート本体8aとカラー8bとの間に加硫接着されたマウントラバー8c等から構成されている。
ダンパロッド12の段部12aには円盤状の係止リング18が係合しており、前述した車高調整装置9は、この係止リング18とマウントプレート8側のカラー8bとの間に設置されている。
<車高調整装置>
第1実施形態の車高調整装置9は、アッパハーフ21aとロアハーフ21bとからなる上下分割形のハウジング21、ダンパロッド12に外嵌してバンプストップラバー14からのスラスト荷重をハウジング21に伝達する円筒状のセンタカラー22、センタカラー22に上下一対のニードルベアリング23を介して回転自在に支持された第1ロータ24、第1ロータ24に相対回転自在に保持された第2ロータ25、第2ロータ25の下面にスラストベアリング26を介して圧接したシートホルダ27、シートホルダ27の下面に固着されてスプリング7の上端の支持を行うアッパスプリングシート(スプリング保持手段)28、係止リング18とセンタカラー22との間に介装された受けプレート29、ハウジング21に上下一対のボールベアリング30を介して回転自在に支持されたドライブシャフト31、ハウジング21に締結されてドライブシャフト31の駆動を行う電動モータ(回転駆動手段)32を主要構成要素としている。
第1ロータ24は、ハウジング21の上部内端面にスラストベアリング33を介して相対回転自在に圧接している。一方、ドライブシャフト31は、電動モータ32の出力軸32aにスプライン結合等によって連結されている。なお、アッパスプリングシート28の下端からは、車高調整装置9内への塵埃の侵入を防止すべく、内周側に受けプレート29に接続されるダイヤフラム34が延設され、外周側にハウジング21に接続されるダイヤフラム35が延設されている。
第1ロータ24は、円筒状の軸部24aと、軸部24aの上端に形成された円盤状のギヤ部24bとからなっている。また、第2ロータ25は、第1ロータ24の軸部24aに外嵌するハブ部25aと、ハブ部25aの外周に形成された円盤状のギヤ部25bとからなっている。第1ロータ24の軸部24aの外周には雄ねじ部24cが形成される一方、第2ロータ25のハブ部25aの内周には第1ロータ24の雄ねじ部24cに螺合する雌ねじ部25cが形成され、これら雄ねじ部24cと雌ねじ部25cとによって送りねじ機構(送り機構)36が構成される。
第1ロータ24のギヤ部24bの外周には歯数Za(本実施形態の場合、72)の第1ドリブンギヤ41が形成され、第2ロータ25のギヤ部25bの外周には歯数Zb(本実施形態の場合、71)の第2ドリブンギヤ42が形成されている。一方、ドライブシャフト31の外周には、第1ドリブンギヤ41に噛み合う歯数Zc(本実施形態の場合、26)の第1ドライブギヤ43と、第2ドリブンギヤ42に噛み合う歯数Zd(本実施形態の場合、26)の第2ドライブギヤ44とが形成されている。なお、第1ドライブギヤ43と第1ドリブンギヤ41とはその軸方向長さが略同一であるが、第2ドリブンギヤ42が上下動しても噛み合いが維持されるように、第2ドライブギヤ44の軸方向長さは第2ドリブンギヤ42の軸方向長さに対して十分に大きく設定されている。以下、第1ドライブギヤ43と第1ドリブンギヤ41とを第1ギヤ組とし、第2ドライブギヤ44と第2ドリブンギヤ42とを第2ギヤ組として説明する。
≪第1実施形態の作用≫
車両が運転を開始し、運転者による車高調整スイッチの操作や、車両走行状況の変化(通常走行から悪路走行や高速走行への変化等)があった場合、ECU10は、各車輪における目標地上高を設定した後、各車高調整装置9の電動モータ32にそれぞれ駆動電流を出力する。
電動モータ32が起動すると、その出力軸32aに固着されたドライブシャフト31が正逆いずれかの方向に回転し、図3中に矢印で示すように、第1ドライブギヤ43に噛み合った第1ドリブンギヤ41(すなわち、第1ロータ24)と、第2ドライブギヤ44に噛み合った第2ドリブンギヤ42(すなわち、第2ロータ25)とは同一の方向に回転駆動される。この際、第1ギヤ組の減速比R1と第2ギヤ組の減速比R2とはそれぞれ、
R1=Za/Zc=72/26=2.769
R2=Zb/Zd=71/26=2.731
となる。
このように、第1ギヤ組の減速比R1と第2ギヤ組の減速比R2とがごくわずか異なるため、ドライブシャフト31が回転すると、第1ロータ24と第2ロータ25とは微少に差動回転し、送りねじ機構36の作用によって、第1ロータ24に対して第2ロータ25が上下に移動する(図3では、第2ロータ25が上方に移動する状態を示す)。これにより、スラストベアリング26およびシートホルダ27を介して第2ロータ25の下面に圧接したアッパスプリングシート28も上下に移動し、車体側部材であるマウントプレート8と車輪側部材であるロアアーム4との間の距離(すなわち、車高)が変化する。この際、ドライブシャフト31の回転数と送りねじ機構36の回転数との比を差動減速比RDとすると、差動減速比RDは、
RD=R1・R2/(R1−R2)
=2.769・2.731/(2.769−2.731)=199.0
と非常に大きくなる。
これにより、本実施形態では、電動モータ32に小型・小出力のものを採用することが可能となり、車高調整装置9およびサスペンション1の体格や重量の増大を抑制することができた。また、第1ドリブンギヤ41が第1ドライブギヤ43に噛み合い、第2ドリブンギヤ42が第2ドライブギヤ44噛み合っているため、ドライブシャフト31が回転しない限りは第1ドリブンギヤ41と第2ドリブンギヤ42とは相対回転しない。これにより、送りねじ機構36に回転規制手段を設けることなく確実な車高調整作動が実現されるとともに、車輪側から入力する振動等による送りねじ機構36の意図しない作動が防止できた。
[第2実施形態]
図4は第2実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第2実施形態の車高調整装置9も、上述した第1実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31に単一のドライブギヤ45が形成されている点が異なっている。第1ドリブンギヤ41と第2ドリブンギヤ42とは、同一の歯形およびモジュールを有するが、ドライブギヤ45とそれぞれ噛み合うように転移量が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、ドライブシャフト31の製造工数や製造設備(歯切工具等)を簡略化することが可能となり、コストの低減が実現できた。
[第3実施形態]
図5は第3実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図であり、図6は図5中のVI−VI断面図である。第3実施形態のサスペンションは、前述した第1実施形態と同様の全体構成を採っているが、車高調整機構の構造や作動が異なっている。なお、第3実施形態では、記載が煩雑になることを防ぐべく、上述した第1実施形態と同一の機能を有する部材に対しては同一の符号を付し、重複する説明を一部省略する。
<車高調整装置>
図5に示すように、第3実施形態の車高調整装置9は、アッパハーフ21aとロアハーフ21bとからなる上下分割形で中央下方に円筒状の保持筒部21cが突設されたハウジング21、ダンパロッド12に外嵌する円筒状のセンタカラー22、センタカラー22に上下一対のニードルベアリング23を介して回転自在に支持された第1ロータ24、第1ロータ24に相対回転自在に保持された第2ロータ25、ハウジング21の保持筒部21cを外囲する筒状部27aを有するとともに第2ロータ25の下面にスラストベアリング26を介して圧接したシートホルダ27、シートホルダ27の下面に固着されてスプリング7の上端の支持を行うアッパスプリングシート28、係止リング18とセンタカラー22との間に介装された受けプレート29、第1,第2ロータ24,25を外囲するとともにハウジング21に上下一対のニードルベアリング51を介して回転自在に支持されたドライブシャフト31、ハウジング21に円筒状のプレーンベアリング52を介して回転自在に支持されたアイドラギヤ53、ハウジング21に上下一対のボールベアリング54を介して回転自在に支持されたドライブピニオン55、ハウジング21に締結されてドライブシャフト31の駆動を行う電動モータ32を主要構成要素としている。
第1ロータ24は、ハウジング21の上部内端面にスラストベアリング33を介して相対回転自在に圧接している。また、シートホルダ27の筒状部27aは、その内周面に固着された筒状ベアリング61を介して、ハウジング21の保持筒部21cの外周面に摺接している。本実施形態の場合、筒状ベアリング61は、ポリアセタール等の含油樹脂を素材としている。なお、アッパスプリングシート28の下端外周からはハウジング21に接続されるダイヤフラム62が延設される一方、シートホルダ27の下端と受けプレート29との間にはベローズ63が介装され、これらによって車高調整装置9内への塵埃の侵入が防止されている。
ドライブシャフト31の上部外周には円盤状のギヤ部64が形成されており、図6に示すように、このギヤ部64がアイドラギヤ53を介してドライブピニオン55と連結されて、1次減速機構を構成している。本実施形態の場合、ギヤ部64の歯数が72、ドライブピニオン55の歯数が11であるため、1次減速機構の減速比RPは、
RP=72/11=6.545
となる。
第1ロータ24は、円筒状の軸部24aと、軸部24aの上端に形成された軸部24aより大径のギヤ部24bとからなっている。また、第2ロータ25は、第1ロータ24の軸部24aに外嵌するハブ部25aと、ハブ部25aの下端から延設された円筒部25bとからなっている。第1ロータ24の軸部24aの外周には雄ねじ部24cが形成される一方、第2ロータ25のハブ部25aの内周には第1ロータ24の雄ねじ部24cに螺合する雌ねじ部25cが形成され、これら雄ねじ部24cと雌ねじ部25cとによって送りねじ機構(送り機構)36が構成される。
第1ロータ24のギヤ部24bの外周には歯数Za(本実施形態の場合、35)の第1ドリブンギヤ41が形成され、第2ロータ25のギヤ部25bの外周には歯数Zb(本実施形態の場合、36)の第2ドリブンギヤ42が形成されている。一方、ドライブシャフト31の内周には、第1ドリブンギヤ41に噛み合う歯数Zc(本実施形態の場合、40)の第1ドライブギヤ43と、第2ドリブンギヤ42に噛み合う歯数Zd(本実施形態の場合、40)の第2ドライブギヤ44との2枚の内歯ギヤが形成されている。なお、第1ドライブギヤ43と第1ドリブンギヤ41とはその軸方向長さが略同一であるが、第2ドリブンギヤ42が上下動しても噛み合いが維持されるように、第2ドライブギヤ44の軸方向長さは第2ドリブンギヤ42の軸方向長さに対して十分に大きく設定されている。以下、第1ドライブギヤ43と第1ドリブンギヤ41とを第1ギヤ組とし、第2ドライブギヤ44と第2ドリブンギヤ42とを第2ギヤ組として説明する。
≪第3実施形態の作用≫
第3実施形態では、ECU10からの駆動電流によって電動モータ32が起動すると、その出力軸32aに固着されたドライブピニオン55が正逆いずれかの方向に回転し、図6中に矢印で示すように、アイドラギヤ53を介してドライブシャフト31が回転駆動される。すると、前述した第1実施形態と同様に、ドライブシャフト31の第1ドライブギヤ43に噛み合った第1ドリブンギヤ41(すなわち、第1ロータ24)と、第2ドライブギヤ44に噛み合った第2ドリブンギヤ42(すなわち、第2ロータ25)とは同一の方向に回転駆動される。この際、第1ギヤ組の減速比R1と第2ギヤ組の減速比R2とはそれぞれ、
R1=Za/Zb=36/40=0.900
R2=Zc/Zd=35/40=0.875
となる。
第3実施形態においても、第1ギヤ組の減速比R1と第2ギヤ組の減速比R2とがごくわずか異なるため、ドライブシャフト31が回転すると、第1ロータ24と第2ロータ25とは微少に差動回転し、送りねじ機構36の作用によって、第1ロータ24に対して第2ロータ25が上下に移動する。これにより、スラストベアリング26およびシートホルダ27を介して第2ロータ25の下面に圧接したアッパスプリングシート28も上下に移動し、車体側部材であるマウントプレート8と車輪側部材であるロアアーム4との間の距離(すなわち、車高)が変化する。この際、ドライブシャフト31の回転数と送りねじ機構36の回転数との比を総減速比RTとすると、総減速比RTは、前述した1次減速機構の減速比RPが存在するため、
RD=RP・R1・R2/(R1−R2)
=6.545・0.900・0.875/(0.900−0.875)=206.2
と第1実施形態と同様に非常に大きくなる。
第3実施形態では、ドライブシャフト31に形成された内歯ギヤ(第1,第2ドライブギヤ43,44)に第1,第2ロータ24,25に形成された第1,第2ドリブンギヤ41,42を内接させるようにしたため、ハウジング21の外径が小さくなって車高調整装置9のコンパクト化が図られた他、ギヤの噛み合い率が高くなって強度の向上や駆動騒音の低減実現され、更に、潤滑用のグリースの保持が容易になった。
[第4実施形態]
図7は第4実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第4実施形態の車高調整装置9も、上述した第3実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31に単一のドライブギヤ45が形成されている点が異なっている。第1ドリブンギヤ41と第2ドリブンギヤ42とは、同一の歯形およびモジュールを有するが、ドライブギヤ45とそれぞれ噛み合うように転移量が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、ドライブシャフト31の製造工数や製造設備(歯切工具等)を簡略化することが可能となり、コストの低減が実現できた。
[第5実施形態]
図8は第5実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。同図に示すように、第5実施形態の車高調整装置9も、上述した第4実施形態と略同様の構造を採っているが、ドライブシャフト31の上部外周には円盤状のスプロケット部71が形成される一方、電動モータ32の出力軸32aにドライブスプロケット72が連結され、スプロケット部71とドライブスプロケット72とにタイミングベルト73が巻き掛けられている点が異なっている。本実施形態では、このような構成を採ったことにより、構成部品点数や加工工数が削減でき、コストの更なる低減が実現できた。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は4輪自動車のフロントサスペンションに設けられる車高調整装置に本発明を適用したものであるが、リアサスペンションや2輪車や6輪以上の自動車のサスペンションに設けられる車高調整装置にも適用できる。また、上記実施形態では車高調整装置をスプリングと車体側部材(ダンパベース)との間に設置したが、スプリングと車輪側部材(ロアアーム)との間に設置するようにしてもよいし、ダンパとスプリングとが分離して配置されたサスペンションに設置するようにしてもよい。また、上記実施形態では送り機構として送りねじ機構を用いたが、ボールねじ式の送り機構や円筒カム機構等を採用してもよい。その他、サスペンションや車高調整装置の具体的構成や各ギヤの歯数等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第1実施形態に係るフロントサスペンションを示す斜視図である。 図1中のII部拡大縦断面図である。 ドライブシャフトと第1,第2ロータとの噛み合い状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。 第3実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。 図5中のVI−VI断面図である。 第4実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。 第5実施形態に係るフロントサスペンションの要部拡大縦断面図である。
符号の説明
1 サスペンション
4 ロアアーム(車輪側部材)
7 スプリング
8 マウントプレート(車体側部材)
9 車高調整装置
21 ハウジング
24 第1ロータ
25 第2ロータ
28 アッパスプリングシート(スプリング保持手段)
31 ドライブシャフト
32 電動モータ(回転駆動手段)
36 送りねじ機構(送り機構)
41 第1ドリブンギヤ
42 第2ドリブンギヤ
43 第1ドライブギヤ
44 第2ドライブギヤ
45 ドライブギヤ
55 ドライブピニオン
72 ドライブスプロケット
73 タイミングベルト

Claims (3)

  1. 車体側部材と車輪側部材との間に緩衝用のスプリングを介装してなる車両用サスペンションに付設され、前記車体側部材または前記車輪側部材に対して前記スプリングの一端を保持するスプリング保持手段を接近あるいは離反させることによって車高の調整を行う車高調整装置であって、
    前記車体側部材または前記車輪側部材に連結されたハウジングと、
    前記ハウジングに相対回転可能に連結され、その外周に第1ドリブンギヤが形成された第1ロータと、
    前記スプリング保持手段に相対回転可能に連結されるとともに、その外周に第2ドリブンギヤが形成され、かつ、回転運動を直線運動に変換する送り手段を介して前記第1ロータに相対回転可能に結合された第2ロータと、
    前記ハウジングに相対回転可能に保持され、前記第1ドリブンギヤと噛み合う第1ドライブギヤと、前記第2ドリブンギヤと噛み合う第2ドライブギヤとを有するドライブシャフトと、
    前記ハウジングに保持され、前記ドライブシャフトの回転駆動を行う回転駆動手段と
    を備え、
    前記第1ドリブンギヤと前記第1ドライブギヤとの間の歯数比に対して、前記第2ドリブンギヤと前記第2ドライブギヤとの間の歯数比を異ならせたことを特徴とする車高調整装置。
  2. 前記送り手段は、前記第1ロータと前記第2ロータとの間に形成された送りねじ機構であることを特徴とする、請求項1に記載の車高調整装置。
  3. 前記ドライブシャフトが中空円筒状を呈し、前記第1ドライブギヤおよび前記第2ドライブギヤが内歯ギヤであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車高調整装置。
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