JP5152561B2 - ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ Download PDF

Info

Publication number
JP5152561B2
JP5152561B2 JP2007232295A JP2007232295A JP5152561B2 JP 5152561 B2 JP5152561 B2 JP 5152561B2 JP 2007232295 A JP2007232295 A JP 2007232295A JP 2007232295 A JP2007232295 A JP 2007232295A JP 5152561 B2 JP5152561 B2 JP 5152561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin resin
foam
polyolefin
adhesive tape
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007232295A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009062470A (ja
Inventor
宗暁 塚田
精三 青木
森  薫
Original Assignee
東レペフ加工品株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東レペフ加工品株式会社 filed Critical 東レペフ加工品株式会社
Priority to JP2007232295A priority Critical patent/JP5152561B2/ja
Publication of JP2009062470A publication Critical patent/JP2009062470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5152561B2 publication Critical patent/JP5152561B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)

Description

本発明はポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープに関するものである。
ポリオレフィン系樹脂発泡体は冷暖房機器の配管用断熱材、水道管凍結防止用断熱材、屋根用断熱材、各種マット、自動車内装材など保温性、保冷性、断熱性、緩衝性、クッション性等が要求される用途で広く使用されている。
従来、屋外に設置された冷暖房機器や水道管の結露防止用の断熱材を被覆した配管や、断熱材を設けた屋根材、電線や配線等の各種線、物品を収納する箱、支柱等の物品は表面を塩ビやオレフィン等のプラスチック素材のシートやフィルム等の表皮材を用いて耐久性、耐候性、傷防止、意匠性等を付与している場合があり、物品や表皮材の固定のため片面に粘着剤を塗布した塩ビやオレフィン等の素材のテープを使用している。
例えば配管の補修では比較的多く用いられている塩ビフィルムを用いた粘着テープについて、気温差による機械的強度等の物性変化軽減や環境への負担を軽減させる目的でポリオレフィン系フィルム支持体の片面に感圧性粘着剤層が設けられた保温材被覆用粘着テープが開示されているが(特許文献1参照)、断熱材表面に剥がれないよう貼るにはテープにある程度の力を加え巻く必要があり、この時加えた力で断熱材が厚み方向に圧縮され厚みが薄くなり断熱性能が低下する問題や、配管用断熱材が気候変化等の温度変化によって寸法が変化するため隙間無く施工した断熱材の繋ぎ部分に隙間が生じ、フィルム状のテープではこの隙間部での断熱性能を補うことができず保温保冷不良や結露の問題があった。
また、屋外に設置された物品や表皮材にポリオレフィン系樹脂を用いる場合、太陽光に含まれる紫外線でポリオレフィン系樹脂が劣化し易く、実用性に難点があった。
特開平9−227839号公報
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、断熱や緩衝性能を付与し、また屋外での実用性を満足するよう紫外線劣化を軽減したポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次の手段を採用するものである。すなわち、厚みが0.2〜4mmの範囲であるポリオレフィン系樹脂発泡体を基層とする片面の表層面に、厚みが0.03〜0.5mmで少なくとも無機系顔料と紫外線吸収剤とを含む規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を設け、該樹脂層の反対面側の表層面に少なくとも粘着剤層を設け、前記紫外線吸収剤がベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、またはシアノアクリレート系であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープである。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを用いることで、保温性、保冷性、断熱性、緩衝性、クッション性等のポリオレフィン系樹脂発泡体が有する機能に加え、屋外での実用的使用に耐えうる紫外線劣化を軽減する特性を備え、また、表面に配した規則的凹凸模様有するポリオレフィン系樹脂層により更に傷防止、施工性、意匠性といった特性を向上することが可能となる。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープとは、厚みが0.2〜4mmの範囲であるポリオレフィン系樹脂発泡体を基層とする片面の表層面に、少なくとも無機系顔料を含む規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を設け、該樹脂層の反対面側の表層面に少なくとも粘着剤層を設けることが必要である。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは、配管を被覆する発泡断熱材を施工する際に生じる湾曲部位、継手部位、バルブ等の流量調節部位等の発泡断熱材を切断し施工する必要がある部位や、支柱や直管に発泡断熱材を長手方向に切開し取り付ける場合、あるいは施工時に誤って発泡断熱材表面を切傷した場合や物品との接触による傷が発生した場合等に用いる補修、断熱材を施した屋根材への断熱材固定のため、発泡断熱材を切断や切開し施工した継ぎ目や切開面の隙間、切傷や接触傷の部分に発泡断熱材の保温性、保冷性、断熱性、緩衝性、クッション性等の特性低下を補う目的と、各種屋外に設置された物品への断熱性、緩衝性、クッション性等の特性を付与する目的のためポリオレフィン系樹脂発泡体を基層とする必要がある。
本発明に用いるポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン系炭化水素の重合体または共重合体である。ポリオレフィン系樹脂としては特に限定されないが、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体、エチレン−オクテン共重合体、低密度ポリエチレン、エチレンと炭素数が4〜12のα−オレフィンとを共重合した直鎖状のポリエチレン、高密度ポリエチレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等が例示され、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエラストマー成分を含まないポリプロピレン系樹脂は単独で使用せず上記樹脂と併用し組み合わせて使用することが好ましい。
かかるエチレンに共重合させるα−オレフィンについては特に限定されないが、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−オクタデセン等が好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂の融点は60℃〜160℃が好ましく、更に80℃〜140℃が好ましい。融点が60℃未満であれば、一般的な使用環境温度で寸法等の著しい変化が生じる場合や加熱を伴う成型加工等で早期に溶融するため表面不良や成型不良といった不良が発生する場合がある。一方融点が160℃を超えると加熱加工の際、ポリオレフィン系樹脂の熱劣化による加工不良や規則的凹凸模様の高さや深さが不規則となる成型不良が発生する場合がある。
ポリオレフィン系樹脂には例えばエチレンを主鎖とするポリエチレン系樹脂あるいはその共重合体などと、プロピレンを主鎖とするポリプロピレン系樹脂あるいはその共重合体などがあり、メルトフローレート(MFR)の測定温度は主に主鎖を形成する成分や融点に関連している。ポリオレフィン系樹脂に使用する融点が100〜140℃の範囲であるエチレンを主鎖とするポリエチレン系樹脂あるいはその共重合体などは190℃で測定したMFRにおいて0.1〜50g/10分であることが好ましく、更に、1〜30g/10分であることが好ましい。MFRが0.1g/10分未満であると押出機等でフィルム状のポリオレフィン系樹脂層を製造する際、混錬圧力過剰による生産性低下や無機系顔料の分散不良あるいは吐出変動による幅方向、長手方向の厚み不良等の不具合が生じる場合があり、一方50g/10分を越えると混錬圧力不足による幅方向の厚み調整不良や無機系顔料の分散不良となる場合がある。
また、ポリオレフィン系樹脂に使用する融点が130℃〜160℃の範囲であるプロピレンを主鎖とするポリプロピレン系樹脂あるいはその共重合体などは230℃で測定したMFRにおいて0.1〜50g/10分であることが好ましく、更に、0.3〜30g/10分であることが好ましい。MFRが0.1g/10分未満であると押出機等でフィルム状のポリオレフィン系樹脂層を製造する際、混錬圧力過剰による生産性低下や無機系顔料の分散不良あるいは吐出変動による幅方向、長手方向の厚み不良等の不具合が生じる場合があり、一方50g/10分を越えると混錬圧力不足による幅方向の厚み調整不良や無機系顔料の分散不良となる場合がある。ここで示すMFRとはJIS K 6922−2及びJIS K 6921−2(2001年版JISハンドブック記載)に準じた測定方法で測定したものである。また、ここで示す融点とは、示差走査熱量分析で測定したDSC曲線から得られるものであり、測定方法は次に示すとおりである。
示差走査熱量分析装置を用い、−50℃から200℃の間で10℃/分の速度で昇温し、200℃で5分間保持した後、200℃から−50℃の間で10℃/分の速度で降温し、更に−50℃で5分間保持した後、−50℃から200℃の間で10℃/分の速度で昇温した2度目の昇温で得られたDSC曲線の結晶融解ピーク温度を融点とする。
本発明に用いるポリオレフィン系樹脂発泡体とはポリオレフィン系樹脂とガスの混合体であり、その製造方法は特に限定されないが、押出機内でガスあるいは気化する溶剤を溶融させ高圧下で押出ながら発泡する押出発泡法、ガスあるいは気化する溶剤を含有した樹脂粒子を予備発泡し更に金型内で発泡融着するビーズ発泡法、高圧容器内でポリオレフィン系樹脂にガスを溶解し常圧で加熱し発泡するガス含浸法といった溶剤気散法やポリオレフィン系樹脂と熱分解型化学発泡剤を溶融混錬し常圧加熱にて発泡する常圧発泡法、押出機内で熱分解型化学発泡剤を加熱分解し高圧下で押出ながら発泡する押出発泡法、プレス金型内で熱分解型化学発泡剤を加熱分解し減圧しながら発泡するプレス発泡法といった発泡剤分解法等が例示される。
ここで示す溶剤気散法に用いるガスあるいは気化する溶剤は特に限定するものではなく、例えば有機、無機系の各種があり、有機系物理発泡剤としてはプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン等の環式脂肪族炭化水素、シクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリクロロフルオロメタン、テトラフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素が例示され、無機系物理発泡剤としては炭酸ガス、窒素、ヘリウム等が例示され、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、発泡剤分解法に用いる熱分解型化学発泡剤とは、熱を加えることで分解しガスを放出する化学発泡剤であれば特に限定するものではなく、例えば有機、無機系の各種があり、有機系にはアゾジカルボンアミド、N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、P.P´−オキシベンゼンスルフォニルヒドラジドなど、無機系には重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジドなどが例示され、それぞれ単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができ、必要に応じて熱分解型発泡剤の分解性を改善する尿素、脂肪酸の金属塩、亜鉛華等の発泡助剤を添加しても良い。
かかるポリオレフィン系樹脂発泡体は、電離性放射線を照射し架橋させる電子線架橋法、ジクミルパ−オキサイド、ターシャリーブチルパ−ベンゾエ−ト、ジタ−シャリ−ブチルパ−オキサイド等の有機過酸化物を混練し発泡時に該有機過酸化物を分解し架橋させる化学架橋法、シラン基を持つポリオレフィン系樹脂を混合し加熱水分と接触することで架橋させるシラン架橋法などの方法を用いポリオレフィン系樹脂架橋発泡体としても良く、必要に応じて架橋特性を改善するジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の架橋助剤を用いても良い。
本発明に用いるポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みは0.2〜4mmが好ましく、更には0.5〜3mmが好ましい。厚みが0.2mm未満であれば保温性、保冷性、断熱性や緩衝性、クッション性といった特性を付与することが困難な場合があり、一方、厚みが3mmを越えると剛性が強くなり補修時の作業性低下や配管を被覆する発泡断熱材との密着性が損なわれる場合がある。ここで示す厚みとは、JIS K 7222(2001年版JISハンドブック記載)準じた測定方法で測定した数値を示す。
本発明に用いるポリオレフィン系樹脂発泡体の見掛け密度は10〜300kg/mが好ましく、更には15〜250kg/mが好ましい。見掛け密度が10kg/mより小さい場合、圧縮特性や強伸度等の機械的特性が低下し、施工や補修時に加えた力により、厚み減少や発泡体の切断により保温性、保冷性、断熱性や緩衝性、クッション性といった特性が補えない場合があり、一方見かけ密度が300kg/mを超える場合、剛性が高くなり補修時の作業性低下や配管を被覆する発泡断熱材との密着性が損なわれる場合がある。
ここで示す厚み、見掛け密度とは、JIS K 7222(2001年版JISハンドブック記載)準じた測定方法で測定した数値を示す。
本発明に用いる無機系顔料とは、着色による意匠性を付与するために必要であることと、屋外に施工された配管を被覆する発泡断熱材の紫外線による劣化を軽減するために、紫外線の透過を抑制する効果を付与するために必要である。
かかる無機系顔料は具体的には天然由来の鉱物や土等を粉砕したもの人工的に合成した金属化合物が例示され、更に具体的には酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、カオリン、炭酸カルシウム、雲母、カーボンブラックから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
上記無機系顔料は単独で用いても2種類以上を併用してもよく、該無機系顔料の総添加量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対し1〜30重量部が好ましく、更に、2〜20重量部が好ましい。添加量が1重量部未満であれば紫外線の透過を抑制する効果が劣る場合や均一な分散が困難となる場合があり、一方30重量部を超えると引張強度、引裂強度、伸度等の機械的特性が著しく低下する場合や加熱溶融加工等の方法でポリオレフィン系樹脂に添加する時に分散不良、混練不良といった工程上、品質上の不具合が発生する場合がある。また鮮明な色調による意匠性を付与するため黄土、アンバー等の有色粘土を用いた土性顔料や紺青、郡青、コバルト青等の青系発色顔料、更に発色性に優れる石油化学合成から作られる有機系顔料を併用しても良く、その添加量は上記無機系顔料の総添加量の範囲に含まれる。
上記無機系顔料をポリオレフィン系樹脂に混合する方法は特に限定されないが、単軸押出機や二軸押出機等の公知の押出機やニーダーやカレンダーロール等の公知の混合機を用い、ポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度で溶融させ混合、混練する方法が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂への分散性を向上させるため無機系顔料表面に公知の表面処理剤、分散剤等を用いても良い。
更に紫外線による劣化軽減効果を増加する目的で、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層に上記無機顔料に加え、紫外線吸収剤、光安定剤から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、更に上記無機顔料と紫外線吸収剤と光安定剤の3種を併用し用いることで、より長期的に紫外線による劣化軽減効果を持続することができ好ましい。
かかる紫外線吸収剤は特に限定されないが、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系が好ましく、光安定剤は特に限定されないが、ヒンダードアミン系が好ましい。
更に上記紫外線吸収剤や光安定剤の中で10%減量温度が250℃以上で且つ分子量が250以上を満たす特性ものが好ましい。10%減量温度が250℃未満であればポリオレフィン系樹脂と溶融混練する際、一部が分解し紫外線による劣化軽減効果が低下する場合や一部の分解により加熱溶融加工時の分散不良、混練不良といった不具合が発生する場合があり、分子量が250未満であれば規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層の表面へのブリード量が多くなり紫外線による劣化軽減効果が低下する場合や加熱溶融加工時の分散不良、混練不良、加工機器の各所ロールへの付着による工程不安定といった不具合が発生する場合がある。なお10%減量温度は熱天秤を用い10℃/分の昇温速度で加熱した時、初期重量に対し10%減量したときの温度を示す。また分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い標準ポリスチレン換算で表した数平均分子量を示す。
かかるベンゾフェノン系紫外線吸収剤は2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−ブタンが例示され、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチリフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドイルメチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールが例示され、ベンゾエート系紫外線吸収剤は2’,4’−ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートが例示され、シアノアクリレート系紫外線吸収剤は2’−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートが例示される。
かかるヒンダードアミン系光安定剤はポリ[{(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4ジイル){(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}}、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−無水マレイン酸重縮合物、1,6−ヘキサンジアミン,N,N’−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−,ポリマーズモルホリン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンが例示される。
上記紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤は単独で用いても2種類以上を併用してもよく、また、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を併用して用いても良い。
上記紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤をポリオレフィン系樹脂に混合する方法は特に限定されないが、単軸押出機や二軸押出機等の公知の押出機やニーダーやカレンダーロール等の公知の混合機を用い、ポリオレフィン系樹脂の融点以上、かつ10%減量温度以下の温度で溶融させ混合、混練する方法が好ましい。また、ポリオレフィン系樹脂への分散性を向上させるため表面処理剤、分散剤等を用いても良い。
かかる紫外線吸収剤やヒンダードアミン系光安定剤の総添加量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部が好ましく、更に0.3〜2重量部が好ましい。添加量が0.1重量部未満であれば紫外線による劣化軽減効果が劣る場合や均一分散が困難となる場合があり、一方5重量部を超えると規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層の表面へのブリード量が多くなり紫外線による劣化軽減効果が低下する場合や加熱溶融加工等の方法でポリオレフィン系樹脂に添加する時の分散不良、混練不良、加工機器の各所ロールへの付着による工程不安定といった不具合が発生する場合があり、併せて紫外線による劣化軽減効果の向上効果も少ない。
本発明で用いる規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層とは、円筒状や湾曲状等の曲面形状に貼り付けた際の表面皺を目立たなくする意匠性向上効果、凹凸模様の山谷構造で曲げ加工が容易となる密着性向上効果や施工時の作業性向上効果、物品との接触面積を小さくし傷を軽減する効果等のためポリオレフィン系樹脂層に規則的凹凸形状を設けること(エンボス加工)が必要である。
かかる樹脂層の厚みは0.03〜0.5mmが好ましく、更に0.05〜0.3mmが好ましい。厚みが0.03mm未満であれば規則的凹凸模様を成型する際に樹脂破れ等の樹脂被覆不良が発生する場合や被着材に巻付ける際に破断による巻付け不良が発生する場合、あるいは紫外線の透過を抑制する効果が劣り紫外線劣化による崩壊が発生する場合があり、一方0.5mmを超えると剛性が強くなり補修時の作業性低下や配管を被覆する発泡断熱材との密着性が損なわれる場合がある。ここで示す厚みとは一辺が2cmの正方形に裁断した規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を自動比重測定装置を用いて液浸前重量と液浸法による比重を測定し、液浸前重量を液浸法による比重で除した数値を求め、この数値を更に裁断した面積で除して求めた値である。厚みを測定する樹脂層はポリオレフィン系樹脂発泡体と積層する前に採取したものが好ましいが、積層した樹脂層を剥してキシレンやテトラリン等のポリオレフィン系樹脂が溶解する溶剤を用いて剥した積層面の樹脂層以外を極力溶解除去したものを用いても良い。
かかる樹脂層を設ける方法としては特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂を加工するロールに表面を規則的凹凸形状に刻印した金属ロールを用い、該金属ロールの模様をポリオレフィン系樹脂に転写する方法が例示される。具体的には予めTダイを用いた単軸押出機や二軸押出機等の公知の押出機やカレンダーロール等で未延伸のフィルム状に成形した無機系顔料や紫外線吸収剤、光安定剤等を含むポリオレフィン系樹脂層を溶媒系、水系等の液状、ゲル状、固形状の公知の接着剤や公知の粘着テープを介してポリオレフィン系樹脂発泡体と積層する方法や熱風、ヒータ等の公知の熱源による加熱、火炎処理等でポリオレフィン系樹脂発泡体の表面を溶融後、予め未延伸フィルム状に成型した該樹脂層と圧着により溶着する方法等により積層してポリオレフィン系樹脂積層発泡体とし、その後熱風や赤外線を放射するセラミックやハロゲンランプ等の各種ヒータを用いた加熱装置でポリオレフィン系樹脂層表面やポリオレフィン系樹脂積層発泡体全体を加熱した後、ポリオレフィン系樹脂層側に配置した表面を規則的凹凸形状に刻印した金属ロールを加圧転写する方法が例示される。
特にポリオレフィン系樹脂の表面に安定的な規則的凹凸形状を施し、かつ無機系顔料や紫外線吸収剤、光安定剤等を均一分散させ、ポリオレフィン系樹脂発泡体に強固に積層する方法として、公知の押出機等でポリオレフィン系樹脂と無機系顔料や紫外線吸収剤、光安定剤等をポリオレフィン系樹脂の融点以上、かつ10%減量温度等の分解が発生する温度を有する場合にはその分解温度以下の温度で溶融混錬し、Tダイでフィルム状に押し出した樹脂層とポリオレフィン系樹脂発泡体を、該樹脂層側に配置した表面を規則的凹凸形状に刻印した金属ロールと表面を公知のゴム成分を含む樹脂で被覆したロールの間に同時に通し、圧着冷却し積層する方法が好ましい。更にポリオレフィン系樹脂層とポリオレフィン系樹脂発泡体の主要樹脂を同一とすることで強固な融着が可能となり安定的に積層できることから好ましい。ここで主要樹脂とは複数種類のポリオレフィン系樹脂を混合した場合は最も多い樹脂成分を示す。
本発明に用いる粘着剤とは、指圧程度の圧力で物品に付着する接着剤であり、配管を被覆する発泡断熱材を施工、補修する際に粘着剤により物品固定、隙間の閉塞固定や表面傷の被覆固定を行うために必要である。
かかる粘着剤は特に限定されないが、その主成分が有機質で構成されるものが好ましく、天然材料を主成分とする天然系粘着剤と人工的に合成した材料を主成分とする合成系粘着剤とに大別される。
かかる天然系粘着剤とは天然ラテックスを主成分とし、四塩化炭素やトルエン、シクロヘキノール等の有機溶剤に溶解させる溶剤系や水に分散・浮遊させるエマルジョン系の粘着剤が例示される。
かかる合成系粘着剤とは熱硬化性樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂系粘着剤、熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性樹脂系粘着剤、エラストマー樹脂を主成分とするエラストマー樹脂系粘着剤が例示され、上記樹脂成分は四塩化炭素やトルエン、シクロヘキノール等の有機溶剤に溶解さものを溶剤系粘着剤、水に分散・浮遊させるエマルジョン系粘着剤、水に溶解させた水溶系粘着剤に大別される。具体的には熱硬化性樹脂系粘着剤はポリウレタン樹脂またはウレタンプレポリマーを溶剤に溶融させた溶剤系粘着剤、ウレタン樹脂エマルジョンを主成分とするエマルジョン系粘着剤、エポキシ樹脂エマルジョンを主成分とするエマルジョン系粘着剤、レゾール形フェノール樹脂を主成分とする溶剤粘着剤等が例示され、熱可塑性樹脂系粘着剤はアクリル酸および誘導体を主成分とする溶剤系粘着剤、アクリル樹脂エマルジョンを主成分とするエマルジョン系粘着剤、α-オレフィンの一種であるイソブチレンと無水マレイン酸との共重合樹脂を主成分とする水溶系粘着剤、メチルセルロースやカルボキシメチルセルロース等のエーテル系誘導体セルロースを主成分とする水溶系粘着剤、エチレンビニルアルコールと酢酸ビニルを共重合させた樹脂のエマルジョンを主成分とするエマルジョン系粘着剤、ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とする溶剤系や水溶系粘着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョンを主成分とするエマルジョン系粘着剤、セルロースのエステル系誘導体のひとつであるニトロセルロースを主成分とする溶剤系や水溶系粘着剤、酢酸ビニル樹脂を主成分とする溶剤粘着剤、ポリスチレン樹脂を主成分とする溶剤系粘着剤等が例示され、エラストマー樹脂系粘着剤はクロロプレンゴムとフェノール樹脂を主成分とする溶剤系粘着剤、スチレンとブタジエンとの共重合体を主成分とする溶剤系粘着剤、ラテックス状のスチレンとブタジエンとの共重合体を主成分とするエマルジョン系粘着剤、ニトリルゴムを主成分とする溶剤系粘着剤等が例示される。
上記粘着剤をポリオレフィン系樹脂積層発泡体に塗布する方法は特に限定されないが、刷毛やへら等で粘着剤を被塗物に塗布する方法、粘着剤に圧縮空気との混合や直接圧力を加える方法で微細孔を通して霧化し吹付け被塗物に塗布する方法、回転するロールに粘着剤を塗りつけ被塗物に塗布する方法が例示される。特に均一に粘着剤を塗布し、かつ工業的に安定な大量生産が可能となる塗布方法として、回転するロールに粘着剤を塗りつけ被塗物に塗布する方法が好ましい。
かかる方法はより具体的には、粘着剤溶液中に一部浸漬させた刻印したロールを用いて粘着剤の塗布量を調整し被塗物に塗布するグラビアロールコート法、被塗物への塗布後に圧縮空気や刃を用いて粘着剤の塗布量を調整するエアーナイフコート法やナイフコート法、少なくとも1本のロールを粘着剤溶液中に一部浸漬させた2本以上のロールを用いてロールの間隙で粘着剤の塗布量を調整するカレンダーロールコート法等の塗布量調整方法が例示され、被塗物の進行方向と同じ方向にロールを回転させるナチュラルロールコート法、被塗物の進行方向と逆方向にロールを回転させるリバースロールコート法等の塗布方法が例示される。溶剤系、エマルジョン系、水溶系の粘着剤を用いた場合、上記塗布方法で塗布した後、熱風や赤外線を放射するセラミックやハロゲンランプ等の各種ヒータを用いて乾燥させることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂発泡体又はポリオレフィン系樹脂積層発泡体の発泡体表面に直接粘着剤を塗布しても良いが、該粘着テープを使用するまで粘着面を保護し、該粘着テープを巻取り状態の姿で保管することが可能なことから、紙又は公知のプラスチックフイルム等の基材表面を、シリコーンやふっ素系及び長鎖脂肪族系等に例示される公知の剥離性を容易にするための材料で処理したセパレーターを用い、該セパレーターに上記方法で粘着剤を塗布した後、ポリオレフィン系樹脂発泡体又はポリオレフィン系樹脂積層発泡体の発泡体表面とを2本のロールを介し圧着させる方法が特に好ましい。
また、必要に応じて粘着剤を更に均一に塗布するための被塗物表面改質を行っても良い。かかる表面改質の方法は特に限定されないが、高周波電源により供給される高周波・高電圧出力を放電電極を介し印加することで物理的な表面改質と極性官能基生成による化学的な表面改質の相乗効果が得られるコロナ放電処理方法、真空下で不活性ガス等を用いグロー放電により表面改質するプラズマ処理方法、不揮発分の少ない低粘度液体からなる公知の下地処理剤を用いたプライマー処理方法、クロム酸やナトウリウム−ナフタレン溶液等を用いた化学的処理法が例示される。
かかる粘着剤の塗布量は5〜300g/mが好ましく、更に30〜100g/mが好ましい。塗布量が5g/m未満であれば必要な粘着剤の固定する力が得られず剥がれやはく離等による物品への密着性が低下する場合があり、一方塗布量が300g/mを超えると乾燥時の部分的乾燥不良による粘着剤の固定力不良や側面に面した粘着剤により保管時の側面粘着による取扱い不良が発生する場合がある。
ここで示す粘着剤の塗布量は、有機溶剤や水等の溶媒を加温により揮発乾燥させた粘着剤の重量である。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープの幅は10〜300mmが好ましく、更には20〜150mmが好ましい。幅が10mm未満であれば物品への施工や補修等の貼り付け作業を実施する際に多くの貼り付け作業を必要とし作業性が著しく低下する場合や隙間の少ない無物品への貼り付けが困難となる場合があり、一方幅が300mmを越えるとや微小な湾曲によるシワ修正や間隙を小さくする貼り付けが困難となり取扱い性が著しく低下し作業が困難となる場合や外観性に劣る場合がある。
かかるポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを所定の幅に裁断する方法は特に限定されないが、巻き取った長尺ロールを回転する円形刃で所定の幅に裁断するロールカッター機器を用いて裁断する方法、円形回転刃と受け刃が所定の幅間隔に設けられシート状で搬送しながら裁断するリワインドスリット機器を用いて裁断する方法、連続円周状の板刃(バンドナイフ)を回転させるバーチカル裁断機、スライス裁断機を用いてロール状またはシート状で所定の幅に裁断する方法が例示される。
本発明に用いる粘着剤の固定する力とは、配管を被覆する発泡断熱材を施工、補修するテープとして用いるため、円筒状や円形の不定形状に即して巻付けることのできる柔軟性が必要であり、ほぼ不可逆寸法変化なしに180度の角度に曲げることができるたわみ性被着材であることが好ましく、粘着剤の固定する力はステンレス鋼板を剛性被着材として用いた180度はく離試験において、平均はく離力が5N以上が好ましく、更には基層であるポリオレフィン系樹脂発泡体の基材破壊が発生するはく離力が好ましい。平均はく離力が5N未満であれば剥がれやはく離等による物品への密着性が低下する場合がある。
ここで示す180度はく離試験はJIS K 6854−2(2001年版JISハンドブック記載)に準じた測定方法で測定したもので、剛性被着材のステンレス鋼板はSUS304を用いた。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは屋外で用いられる場合があり、更に直接太陽光を受ける場合があるため、特に紫外線による劣化が抑制されていることが好ましい。紫外線による劣化状態を評価する方法として、屋外暴露試験で生じる天候起因による温度や日射時間、季節的要因等の標準化が困難な影響が排除できる紫外線照射促進試験機を用いるのが好ましく、紫外線による劣化状態を示す指標としては分子鎖の切断等の初期変化の状態で変化する伸びの変化を測定するのが好ましい。
具体的な試験方法は、水冷式メタルハライドランプを光源とした波長範囲が295〜450nmの紫外線を照射する超促進耐候試験機(アイスーパーUVテスターSUV−W151:岩崎電気株式会社製)を用いて、紫外線強度を1000W/m、照射時間4時間と結露時間4時間の繰返し試験とし、照射条件として温度63℃、湿度50%とした促進試験において、108MJ/mの紫外線照射量に相当する総試験時間60時間の繰返し暴露試験を行い紫外線を照射した後、JIS Z 0237(2001年版JISハンドブック記載)に準じた方法で伸びを測定し、紫外線を照射した後の伸び(A)を測定する。
伸び(A)は紫外線による劣化が少ないほど紫外線を照射する前の伸び(B)に近傍する数値を示し、上記紫外線照射試験後の伸びは次式:
(A)/(B) > 0.3
を満足することが好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは、必要に応じて例えば難燃剤、難燃助剤、分散剤、顔料、離型剤、造核剤、消臭剤、酸化防止剤など公知の各種添加剤をポリオレフィン系樹脂層及び/又はポリオレフィン系樹脂発泡体に単独あるいは2種類以上を併用して用いても良い。上記添加剤のうち有機系の添加剤は熱分解等により加熱溶融加工時の分散不良、混練不良といった不具合が生じる場合があるためポリオレフィン系樹脂100重量部に対し5重量部未満であることが好ましい。また、無機系の添加剤は引張強度、引裂強度等の機械的特性を低下させる場合があるためポリオレフィン系樹脂100重量部に対し総添加量が30重量部未満の添加が好ましい。
以下、本発明を以下の実施例を用いて更により詳細に説明するが、以下の実施例は一例であり特に限定されるものではない。
本発明における加工方法は次の通りである。
「刻印金属ロール」
(1)金属ロール表面全体に一辺が2.5mm、深さが1.5mmの凹状四角錐を規則的な配列で連続的に刻印した刻印金属ロール。
(2)上下面の2面が正方形で側面4面が等脚台形である凹状6面体であり、刻印底面の一辺が0.8mmの正方形、深さが1.0ミリ、ロール表面側が一辺が2.5mmの正方形を規則的な配列で金属ロール表面全体に連続的に刻印した刻印金属ロール。
「押出ラミネート方法」
樹脂組成物に接する金属ロールに2種類の刻印金属ロール(1)または(2)のいずれかを用い、発泡体に接するロール表面にシリコーン樹脂で覆ったゴムロールを配置し、ゴムロールを600kPaの圧力で圧接した2本のロール間に押出した樹脂と発泡体を同時に供給し積層した。スライス裁断機で厚み調整した発泡体を用いた場合はスキン面側を金属ロール側に配した。
「粘着剤塗布方法」
セパレータとして紙の表面にシリコン剤による剥離加工を施したものを用い、該セパレータにドクターナイフで塗布量を調整するナチュラルロールコーターで粘着剤を塗布した後、80〜120℃に設定した熱風循環式乾燥機中で2〜7分間の十分な乾燥を行い、押出ラミネートした発泡体と同時に400kPaの圧力で圧接した2本のゴムロール間に供給しセパレータ付き粘着加工を実施した。
本発明における物性測定方法は次の通りである。
「発泡体の厚み、見掛け密度」
JIS K 7222(2001年版JISハンドブック記載)に準じた測定方法で測定した。
「樹脂層の厚み」
ポリオレフィン系樹脂発泡体と積層する前に採取したポリオレフィン系樹脂層を2cmの正方形に裁断し、自動比重測定装置(メトラー・トレド株式会社製SGM−6)を用いて液浸前重量および比重を測定し、下式により樹脂層の厚みを求めた。
樹脂層の厚み=液浸前重量/(比重×2cmの正方形に裁断した面積)
10点について上記の測定を行い、その平均値を樹脂層の厚みとした。
「粘着剤の塗布量」
粘着剤を塗布する前のポリオレフィン系樹脂積層発泡体を一辺が30cmの正方形に裁断し、その重量を測定した。この時の測定数は5点とし、5点平均値をポリオレフィン系樹脂積層発泡体の重量とした。その後、粘着剤を塗布したポリオレフィン系樹脂積層発泡体を一辺が30cmの正方形に裁断した後セパレータを剥し、その重量を測定した。この時の測定数は5点とし、5点平均値を粘着剤を塗布したポリオレフィン系樹脂積層発泡体の重量とした。
粘着剤の塗布量は上記粘着剤を塗布したポリオレフィン系樹脂積層発泡体の重量からポリオレフィン系樹脂積層発泡体の重量を減した数値とした。
「テープの伸び」
JIS Z 0237(2001年版JISハンドブック記載)に準じた方法で測定した。
「テープの180度はく離試験」
JIS K 6854−2(2001年版JISハンドブック記載)に準じた測定方法で測定した。
本発明における評価方法および判定基準は次の通りである。
「暴露後の外観性」
超促進耐候試験機(アイスーパーUVテスターSUV−W151:岩崎電気株式会社製)を用いて、紫外線強度を1000W/m、照射時間4時間と結露時間4時間の繰返し試験とし、照射条件として温度63℃、湿度50%とした促進試験において、108MJ/mの紫外線照射量に相当する総試験時間60時間の繰返し暴露試験を行い紫外線を照射した後、試験体の表面を肉眼およびマイクロスコープで100倍まで拡大して観察し、表面が特に変化が見られなかったものを良好と判断し、表面に亀裂、破れ、穴開き等の変化があったものを不良と判定した。
「施工時の外観性」
被施工支持体として発泡体のみで構成したパイプカバーPM−13(東レペフ加工品株式会社製)、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を有するペフチューブSBW404(東レペフ加工品株式会社製)、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を有する継手カバーPPXL1270とし、作業者3名により長尺テープは10mを、単尺テープは総長10m以上となる枚数分を施工した後、観察者3名で施工した外観性を判定した。シワ、傷、密着状態、剥がれ、破れ等の見栄えが悪い外観状態が1被施工支持体に1名でも観察されたものを不良と判定し、それ以外を良好と判定した。
「施工時の作業性」
被施工支持体として発泡体のみで構成したパイプカバーPM−13(東レペフ加工品株式会社製)、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を有するペフチューブSBW404(東レペフ加工品株式会社製)、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を有する継手カバーPPXL1270とし、作業者3名により長尺テープは10mを、単尺テープは総長10m以上となる枚数分を施工した後、作業が困難、作業中特に作業速度を著しく低下させないと外観性に不良が発生する、幾度も貼り直しを繰り返さないと外観性に不良が発生する等の作業が安定的に進行できない状況が1被施工支持体に1名でも観察されたものを不良と判定し、それ以外を良好と判定した。
「総合判定」
テープの伸び(A)/(B)が0.3以上、かつテープの180度はく離試験が5N以上、かつ暴露後の外観と施工時の外観性と施工時の作業性が全て良好であるものを合格と判定した。
テープの伸び(A)/(B)が0.3未満、またはテープの180度はく離試験が5N未満、または暴露後の外観と施工時の外観性と施工時の作業性の何れか一つでも不良であるものを不合格と判定した。
参考例1]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが8g/10分、密度が0.925g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ニポロン−L M60)100重量部に無機系顔料として酸化チタン(石原産業株式会社製タイぺークR−980)4重量部をスーパーミキサーで混合し、150〜250℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を160〜230℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、トーレペフ 30020−A405(東レ株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向に半裁した長尺発泡体と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてぺガールLL−6004A(高圧ガス工業株式会社製)を用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表1に示すとおりである。
[実施例2]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが8g/10分、密度が0.925g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ニポロン−L M60)100重量部に無機系顔料として酸化チタン(石原産業株式会社製タイぺークR−980)7重量部、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製トーカブラック#7360SB)1重量部、その他添加剤(顔料)としてC.I.ピグメントイエロー53(長瀬産業株式会社製イルガカラーYellow 10401)0.5重量部、紫外線吸収剤として2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチリフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(シプロ化成株式会社製SEESORB703)0.5重量部をスーパーミキサーで混合し、150〜250℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を160〜230℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、トーレペフ 30020−A405(東レ株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向に半裁した長尺発泡体と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてぺガールLL−6004A(高圧ガス工業株式会社製)を用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表1に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表1に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは総合判定で合格であった。
参考例3]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが8g/10分、密度が0.925g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ニポロン−L M60)100重量部に無機系顔料として酸化亜鉛(住友大阪セメント株式会社製ZnO−350)2重量部をスーパーミキサーで混合し、150〜250℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を160〜230℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、トーレペフ 30060−AL00(東レ株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向にスライスした長尺発泡体と共に刻印金属ロール(2)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてぺガールLL−6004A(高圧ガス工業株式会社製)を用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表1に示すとおりである。
参考例4]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが7g/10分、密度が0.92g/cm3、酢ビ含有量が6重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体(住友化学株式会社製エバテートD3022)100重量部に無機系顔料として酸化セリウム(多木化学株式会社製ニードラルW−100)10重量部をスーパーミキサーで混合し、100〜160℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を90〜130℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、長尺発泡体であるトーレペフ 5S002−NA65(東レ株式会社製)と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてバインゾールR−8900(一方社油脂工業株式会社製)100重量部に対し架橋剤B−45(一方社油脂工業株式会社製)1.7重量部混合したものを用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表1に示すとおりである。
[実施例5]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが8g/10分、密度が0.925g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン(東ソー株式会社製ニポロン−L M60)100重量部に無機系顔料として酸化マグネシウム(神島化学工業株式会社製スターマグU)15重量部、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製トーカブラック#7360SB)1重量部、その他添加剤(顔料)としてC.I.ピグメントイエロー53(長瀬産業株式会社製イルガカラーYellow 10401)0.5重量部、紫外線吸収剤として2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチリフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(シプロ化成株式会社製SEESORB703)0.5重量部、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート(旭電化工業株式会社製アデカスタブLA−77Y)0.5重量部をスーパーミキサーで混合し、150〜250℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を160〜230℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、トーレペフ 30030−AT60(東レ株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向に半裁した長尺発泡体と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてKH15(コニシ株式会社製)を用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表2に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表2に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは総合判定で合格であった。
参考例6]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが7g/10分、密度が0.92g/cm3、酢ビ含有量が6重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体(住友化学株式会社製エバテートD3022)100重量部に無機系顔料として白雲母(株式会社山口雲母工業所製SYA−21R)10重量部と酸化亜鉛(住友大阪セメント株式会社製ZnO−350)5重量部を、その他添加剤(顔料)としてピグメントブルー−15(長瀬産業株式会社製イルガライトBlue BSP)0.5重量部、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート(旭電化工業株式会社製アデカスタブLA−77Y)0.5重量部をスーパーミキサーで混合し、100〜160℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を90〜130℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、長尺発泡体であるミナフォーム #120(酒井化学株式会社製)と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてバインゾールR−8900(一方社油脂工業株式会社製)100重量部に対し架橋剤B−45(一方社油脂工業株式会社製)1.7重量部混合したものを用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表2に示すとおりである。
[実施例7]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが7g/10分、密度が0.92g/cm、酢ビ含有量が6重量%のエチレン-酢酸ビニル共重合体(住友化学株式会社製エバテートD3022)100重量部に無機系顔料として炭酸カルシウム(白石工業株式会社製SL−101)4重量部、カオリン(竹原化学工業株式会社製サテントン5)4重量部、その他添加剤(顔料)としてピグメントレッド−57−1(長瀬産業株式会社製イルガライトRubine 4BP)0.5重量部、紫外線吸収剤として2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチリフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(シプロ化成株式会社製SEESORB703)0.2重量部をスーパーミキサーで混合し、100〜160℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を90〜130℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、ソフトロンZ LD15(積水化学工業株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向にスライスした単板状発泡体と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてぺガールLL−6004A(高圧ガス工業株式会社製)を用いて上記方法で粘着剤を塗布した後、バーチカルカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表2に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表2に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは総合判定で合格であった。
参考例8]
粉砕機を用い2mm以下に粉砕したMFRが4g/10分、密度が0.918g/cm3のエチレン-α-オレフィン共重合体(日本ポリケム株式会社製カーネルKF380)100重量部に無機系顔料として酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製A−12)10重量部、カーボンブラック(東海カーボン株式会社製トーカブラック#7360SB)3重量部、その他添加剤(難燃剤)としてノーバペレット(燐化学工業株式会社製)3重量部をスーパーミキサーで混合し、120〜180℃に加熱した40mmφの二軸押出機で溶融混練し、ノズルから押出すことにより直径2mmの棒状のストランドを作り、水冷後長さ3mmにカッティングして無機系顔料を含む樹脂組成物を作成した。該樹脂組成物を100〜160℃に加熱した65mmφの単軸押出機に投入しTダイを介してシート状に押し出した直後、ハイエチレンS EF−U3004(日立化成株式会社製)をスライス裁断機にて厚み方向に半裁した長尺発泡体と共に刻印金属ロール(1)を用いて押出ラミネートし規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体を得た。粘着剤としてバインゾールR−8900(一方社油脂工業株式会社製)100重量部に対し架橋剤B−45(一方社油脂工業株式会社製)1.7重量部混合したものを用いて上記方法で粘着剤を塗布しロール状に巻き取った後、ロールカッター機器を用いて30mm幅に裁断しポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表2に示すとおりである。
[比較例1]
粘着剤を用いない以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表3に示すとおりである。
テープの評価結果は表3に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体テープは巻崩れによる施工時の外観性不良、巻崩れのために繰返し修正作業を行うことから作業遅延が著しく施工時の作業性不良が生じたため総合判定で不合格とした。
[比較例2]
無機系顔料を用いない以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表3に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表3に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは紫外線照射後の伸びが著しく低下し、暴露後の外観性において部分的に微細な亀裂が発生していたため不良と判定し、総合判定で不合格とした。
[比較例3]
無機系顔料を用いず有機系顔料としてピグメントレッド−57−1(長瀬産業株式会社製イルガライトRubine 4BP)3重量部を用いた以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表3に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表3に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは紫外線照射後の伸びが著しく低下し、暴露後の外観性において部分的に微細な亀裂が発生していたため不良と判定し、総合判定で不合格とした。
[比較例4]
押出ラミネートを行わずポリオレフィン系樹脂層を設けない以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表3に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表3に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは紫外線照射後の伸びが著しく低下し、暴露後の外観性において部分的に微細な亀裂が発生していたため不良と判定し、総合判定で不合格とした。
[比較例5]
押出ラミネート方法において樹脂組成物に接する金属ロールとして鏡面ロールを用いて規則的凹凸模様を有しないポリオレフィン系樹脂層とした以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表4に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表4に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体テープは表面のシワや一部が浮いた状態の密着性不良よる施工時の外観性不良、容易に偏伸びしないことから僅かな湾曲貼りでシワが発生するため修正による作業遅延が著しく施工時の作業性不良が生じたため総合判定で不合格とした。
[比較例6]
厚み10.13mmのトーレペフ 30100−AG00(東レ株式会社製)を用いた以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表4に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表4に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体テープは厚みが厚いため剛性が強く、規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を有する被施工支持体では施工開始部と完了部で剥がれによる施工時の外観性不良、剛性により作業遅延が著しく施工時の作業性不良が発生し、特に継手カバーのような複雑な形状の被施工支持体では微細な施工調整が困難であり、外観や作業で著しい不良であったため総合判定で不合格とした。
[比較例7]
厚み5.07mmのパロニア(三井化学ファブロ製)を用いた以外は参考例1と同様にポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープを得た。このときの発泡体の厚み、見掛け密度、樹脂層の厚み粘着剤層の塗布量は表4に示すとおりである。
粘着テープの評価結果は表4に示す通りであり、上記方法で得たポリオレフィン系樹脂積層発泡体テープは剛性が強く180度はく離試験ができず、また施工もできない状況であったため総合判定で不合格とした。
Figure 0005152561
Figure 0005152561
Figure 0005152561
Figure 0005152561
本発明のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープは保温性、保冷性、断熱性、緩衝性、クッション性等の発泡体特性に加え紫外線劣化を軽減する特性を有し、更に規則的凹凸模様により傷防止、施工性、意匠性等の特性が付与されたテープであり、屋外に設置された物品や配管等に広く用いられる。
本発明の刻印金属ロール(1)を用いた粘着テープの(a)平面図、(b)断面図を模式的に示す。 本発明の刻印金属ロール(2)を用いた粘着テープの(a)平面図、(b)断面図を模式的に示す。
符号の説明
1 規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層
2 ポリオレフィン系樹脂発泡体
3 粘着剤層

Claims (4)

  1. 厚みが0.2〜4mmの範囲であるポリオレフィン系樹脂発泡体を基層とする片面の表層面に、厚みが0.03〜0.5mmで少なくとも無機系顔料と紫外線吸収剤とを含む規則的凹凸模様を有するポリオレフィン系樹脂層を設け、該樹脂層の反対面側の表層面に少なくとも粘着剤層を設け、前記紫外線吸収剤がベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、またはシアノアクリレート系であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ。
  2. ポリオレフィン系樹脂層に紫外線吸収剤、光安定剤から選ばれる添加剤を少なくとも1種を含み、該添加剤の含有量の総量が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部である請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ。
  3. 引張試験における伸びにおいて、波長範囲が295〜450nmの紫外線を108MJ/m2照射した後の伸び(A)と紫外線を照射する前の伸び(B)が以下の計算式を満足する請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ。
    (A)/(B) > 0.3
  4. ステンレス鋼板を剛性被着材として用いた180度はく離試験において、平均はく離力が5N以上である請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ。
JP2007232295A 2007-09-07 2007-09-07 ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ Active JP5152561B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232295A JP5152561B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232295A JP5152561B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009062470A JP2009062470A (ja) 2009-03-26
JP5152561B2 true JP5152561B2 (ja) 2013-02-27

Family

ID=40557350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007232295A Active JP5152561B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5152561B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5836463B1 (ja) * 2014-09-29 2015-12-24 積水化学工業株式会社 両面粘着テープ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58128955U (ja) * 1982-02-24 1983-09-01 積水化学工業株式会社 発泡体粘着テ−プ
JPH0633022A (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 Sekisui Chem Co Ltd 粘着シートもしくはテープ用基材の製造方法、及び粘着シートもしくはテープ用基材、並びに粘着シートもしくはテープ
JP2002225108A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Tamapori Kk ポリオレフィン多層フィルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009062470A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6871290B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ
WO2016052556A1 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ
CN110382607B (zh) 发泡体及其制造方法
TW201619255A (zh) 聚烯烴系樹脂發泡片及黏著帶
CN105907322A (zh) 拉伸剥离带
JP2014159733A (ja) 金属屋根用熱可塑性樹脂積層ポリオレフィン系発泡断熱材、金属屋根および建築物
JP7183792B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体とその製造方法及び、粘着テープ
JP2004323842A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ
JP4904526B2 (ja) 消臭機能を有するポリオレフィン系樹脂積層発泡体、およびそれからなる円筒体または成型体
JP2017190375A (ja) 透過性ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP5374440B2 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート及び粘着テープ
JP5152561B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂積層発泡体粘着テープ
JP2008087169A (ja) 粘着フィルムおよびその製造方法
JPS5991178A (ja) 発泡体粘着テ−プもしくはシ−ト
JP6955947B2 (ja) 積層体
CN113474401B (zh) 聚烯烃系树脂发泡体片及使用其的粘接胶带
JP5152555B2 (ja) 耐候性ポリオレフィン系樹脂積層発泡体
JP7078381B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその成形体
JP2009051155A (ja) 防カビ機能を付与したポリオレフィン系樹脂積層発泡体、およびそれからなる円筒体または成型体
JP2012224978A (ja) 折板屋根用金属板、折板屋根および構築物
JP3311106B2 (ja) 架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP3454739B2 (ja) 架橋オレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
EP2385079A1 (en) Bitumen polyolefin foam and its production
JP2018059338A (ja) 発泡壁紙
JP2009537647A (ja) フィルムが電子線照射によって横方向に引き裂き可能である、マスキング接着テープにおける、ハロゲン不含フィルムの使用

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100303

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100303

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121002

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20121002

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20121002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5152561

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250