JP5152467B2 - 鉄道車両用電磁サスペンション装置 - Google Patents

鉄道車両用電磁サスペンション装置 Download PDF

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Description

本発明は、鉄道車両に用いられて振動抑制を図る鉄道車両用電磁サスペンション装置に関する。
鉄道車両の振動抑制に用いられる振動制御装置では、一般に、鉄道車両の振動加速度を検出し、該検出結果をコントローラにて車体の振動を低減するように補償し、該補償結果により車体−台車間に設置されたアクチュエータを制御する構成となっている。車体の左右方向における振動について、該振動を低減させるよう振動制御装置を設置する場合、車体左右加速度を検出するため車体の前位(車体における、車体を載置する2つの台車のうち前側の台車に対応する部分)及び車体の後位に夫々設置される加速度センサ(前位、後位加速度センサ)からの信号がコントローラに入力され、コントローラは車体−台車間に設置された左右動アクチュエータを制御する構成となる。
従来、アクチュエータには油圧、空気圧を用いた流体アクチュエータが用いられてきたが、近年では電磁力を用いた所謂電磁式アクチュエータを用いた例も見られる。これは、電動モータを発電機として使用しパッシブに減衰力を発生させたり、電動モータをアクチュエータとして使用しアクティブに制振動作させるもので、所謂鉄道車両用電磁サスペンション装置などと呼ばれる。前記アクチュエータと並列に、車体−台車間に減衰係数切替式の油圧ダンパを設置するシステムが知られている(特許文献1)。
このシステムでは、アクティブ制御時には減衰係数切替式の油圧ダンパの減衰係数を「低」として振動低減に最低限必要な減衰力を油圧ダンパで発生させ、前記アクチュエータの制御力負担を減少させるとともに、非制御(パッシブ)時には減衰係数を「高」に切り替え、安全性を確保する。また、前記アクチュエータと並列に、車体−台車間の相対変位を検出するストロークセンサを設置するシステムが知られており、該ストロークセンサは、例えば前記アクチュエータに内蔵される。
一方、電気鉄道では、架線に電圧や周波数が異なる(架線への給電系統が異なる)区間が生じる場合や、運転上、保守上の都合などで架線を区分し、絶縁する必要のある場合、機械的には架線を連続させつつ電気的には絶縁させるために電流区分装置(所謂セクション。以下、セクションと言う。)が設けられる。セクションとしては、架線への給電が完全に遮断された区間(デッドセクション)を設ける場合と、鉄道車両(以下、車両という。)への給電系統を切り替えるため一定の距離を持たせた切り替えセクションを設けておき、地上側の設備で切り替えセクションへの車両の進入を検知するとともに車両への給電系統を切替えるように構成される場合がある。後者は、連続的に高速、力行運転を要求される新幹線(登録商標)で採用されている方式で、デッドセクションは存在しない。
車両がデッドセクションを通過する際、車両への電力供給が停止する時間はデッドセクションの長さとその時の車両の速度によって決まるが、概ね数秒から10数秒の時間である。新幹線車両の場合はデッドセクションは存在しないので、車両への電力供給が停止する時間は車両の速度によらず数100msであるが、車両の2次、3次電源系統の電源供給はセクション通過後も1秒程度は停止するため、振動制御装置への電力供給が停止する時間は概ね1秒から2秒程度となる。
また、アクチュエータヘ供給される電流値から推力を推定し、推力指令と実推力との差を常に計算し、アクチュエータ動力ケーブル系統の断線などの異常を検知するシステム(鉄道車両用電磁サスペンション装置)が知られている。
特開2003−252203号公報
車両がセクションを通過している間は車両への電力供給が停止するため、力行が出来なくなるだけでなく、鉄道車両用電磁サスペンション装置においてはアクチュエータヘの電力供給も停止するのでアクチュエータが制御力を発生できなくなる。また、アクチュエータと並列に車体−台車間に減衰係数切替式の油圧ダンパを設置し、アクティブ制御時には滅衰係数切替式の油圧ダンパの減衰係数を「低」とする鉄道車両用電磁サスペンション装置では、セクション通過時に車体−台車間の減衰力が小さくなるため、車両の乗り心地が悪化するだけでなく、走行安定性が損なわれる虞があつた。
また、セクション通過時に大きな車体振動が発生すると、コントローラは車体振動抑制のための推力指令をアクチュエータに出力するが、アクチュエータは、電力供給を受けていないことから、制御力を発生できない。このため、推力指令と実推力との差が過大となり、鉄道車両用電磁サスペンション装置がフェール状態に遷移してしまうことがあつた。また、実際には制御力を発生できないためにアクチュエータの駆動回路が保護動作状態に入り、鉄道車両用電磁サスペンション装置(システム)がフェール状態に遷移することがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、セクション通過時においても良好な走行性及び優れた乗り心地を確保できる鉄道車両用電磁サスペンション装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、車体と台車との間に介在されて、モータの駆動により推力を発生する電磁サスペンション本体と、該電磁サスペンション本体と並列に設けられ減衰係数を調整可能な油圧ダンパと、前記電磁サスペンション本体及び前記油圧ダンパの作動を制御するコントローラとを備えた鉄道車両用電磁サスペンション装置において、前記モータの駆動電源の供給電圧の低下を監視し、前記供給電圧が予め定めた電圧閾値より小さくなった場合、電源電圧低下と判定する電源電圧低下監視手段を備え、該電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した場合に、前記コントローラは、前記電磁サスペンション本体が発生する推力を低下させ、かつ前記油圧ダンパの減衰係数を大きくすることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の鉄道車両用電磁サスペンション装置において、前記コントローラは、前記電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した時点から所定時間経過後、除々に前記電磁サスペンションが発生する推力を大きくさせることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の鉄道車両用電磁サスペンション装置において、前記コントローラによる前記電磁サスペンション本体の作動は、前記モータに流す電流の大きさを指定する制御指令を前記モータの駆動回路に出力することにより行われ、前記制御指令が示す電流の大きさと前記モータに流れる電流の大きさとを比較する比較手段を設け、前記コントローラは、前記電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した場合に、前記比較手段の作動を所定時間、停止させることを特徴とする。
請求項1〜3に係る発明によれば、電源電圧低下監視手段を設け、電源電圧低下監視手段が電圧低下を検知した場合には、コントローラが、電磁サスペンション本体が発生する推力を低下させ、かつ油圧ダンパの減衰係数を高くするように鉄道車両用電磁サスペンション装置(システム)を制御するので、鉄道車両のセクション通過時などに起こり得る電圧低下時の走行安全性が向上し、また、電圧低下時の乗り心地が向上する。更に、システム全体がフェール状態になることを回避できる。
本発明の一実施の形態に係る鉄道車両用電磁サスペンション装置を、図1〜図5に基づいて説明する。
図1及び図2において、本発明の一実施の形態に係る鉄道車両用電磁サスペンション装置1が用いられる鉄道車両(以下、単に車両ともいう。)2の車体3は、前側、後側の台車(以下、前位、後位台車という。)4f,4rに上下方向の振動抑制を行うサスペンション機構30を介して載置されている。前位、後位台車4f,4rの夫々について、代表して、適宜、台車4ともいう。
前位台車4f上には、左右方向に所定距離をあけて、一対の支持板(前左、前右支持板5fL,5fR)が取付けられている。同様に後位台車4r上には、左右方向に所定距離をあけて、一対の支持板(後左、後右支持板5rL,5rR)が取付けられている。
車体3の下面部における前左、前右支持板5fL,5fRの中間位置に相当する部分には、中心ピン(前中心ピン6f)が取付けられている。同様に、車体3の下面部における後左、後右支持板5rL,5rRの中間位置に相当する部分には、中心ピン(後中心ピン6r)が取付けられている。
前中心ピン6fと前左支持板5fLとの間には、直動式のモータからなり電磁サスペンション本体に相当する電磁アクチュエータ(前位電磁アクチュエータ7f)が介在され、前中心ピン6fと前右支持板5fRとの間には、減衰係数切替式の油圧ダンパ(前位油圧ダンパ8f)が介在されている。同様に、後中心ピン6rと後左支持板5rLとの間には、直動式のモータからなり電磁サスペンション本体に相当する電磁アクチュエータ(後位電磁アクチュエータ7r)が介在され、後中心ピン6rと後右支持板5rRとの間には、減衰係数切替式の油圧ダンパ(後位油圧ダンパ8r)が介在されている。
前位電磁アクチュエータ7f及び後位電磁アクチュエータ7rは、直動式モータからなり、コントローラ10に内蔵されたモータドライバ(モータの駆動回路)で駆動されることにより長手方向の推力を発生し得るようになっている。また、前位電磁アクチュエータ7f及び後位電磁アクチュエータ7rには、それぞれストロークセンサ(図示省略)が備えられており、コイルと磁石との相対位置を検出して、それぞれの検出信号をコントローラ10に入力する。
なお、前位、後位電磁アクチュエータ7f,7rの夫々について、代表して、適宜、電磁アクチュエータ7ともいう。また、減衰係数切替式の前位、後位油圧ダンパ8f,8rの夫々について、代表して、適宜、油圧ダンパ8ともいう。
車体3における前位、後位台車4f,4rに対応した部分には、車体3に作用する左右方向の加速度を検出する加速度センサ(以下、前位、後位加速度センサ9f,9rという。)が配置されている。
前位、後位加速度センサ9f,9rは検出信号をコントローラ10に入力する。コントローラ10は、前位、後位加速度センサ9f,9rの検出信号などにより、車体3に作用する左右方向の加速度が小さくなるよう電磁アクチュエータ7、油圧ダンパ8を制御する。車体振動を抑制させるための振動制御方法は所謂スカイフック制御などによるが、詳細は公知であるのでここでは省略する。
セクション通過時の電磁アクチュエータ7の制御は、制御指令に低電圧ゲイン比率を掛けて得られるゲイン処理制御指令を電磁アクチュエータ7の駆動回路、すなわち、コントローラ10のモータドライバへ出力することにより行うようにしている。低電圧ゲイン比率は、図3(C)に示すように、定常時は、1.0とされ、後述するように、AC400V電源電圧低下が検出されると、gl(gl<1.0)とされる。また、低電圧ゲイン比率は、図3(B)、(C)の復帰時間の領域Tsに示されるように、その値がgl〜1.0の範囲で変化され得るようになっている。
電磁アクチュエータ7への制御指令(ゲイン処理制御指令)は、電磁アクチュエータ7に流す電流の大きさを示す情報(以下、制御指令指示電流という。)であり、制御指令(ゲイン処理制御指令)を出力するコントローラ10を介して制御指令指示電流に対応した電流を電磁アクチュエータ7に流すようにしている。また、コントローラ10は、制御指令指示電流と実際に電磁アクチュエータ7に流れる電流とを比較する比較手段15を備えており、この比較手段15による比較結果(制御指令指示電流と実際に電磁アクチュエータ7に流れる電流との差)が大きいとき(例えば,電磁アクチュエータ7ケーブルの断線などの場合)にフェール状態となりコントローラ10は停止させるようにしている。
また、電磁アクチュエータ7は、コントローラ10を介して車両2の3次電源であるAC400V電源17に接続されており、AC400V電源17からの電力の供給を受けて駆動される。AC400V電源17とコントローラ10とを接続する電力ケーブル16の途中には、電磁アクチュエータ7がAC400V電源17から受ける電圧(AC400V電源17の供給電圧)〔以下、AC400V電源電圧ともいう。〕の大きさ、ひいてはAC400V電源電圧の低下を監視(検出)するAC400V電源電圧監視装置20(電源電圧低下監視手段)が設けられている。AC400V電源電圧監視装置20の検出結果はコントローラ10に入力される。
コントローラ10は、車両2のセクション通過に伴い以下のように処理を行う。この処理内容について、図3(セクション通過時の処理の流れを時系列に示す図)に基づいて説明する。
車両2がセクションに進入すると、図3(A)のAC400Vセンサ14の出力波形で示すように、車両2がAC400V電源17から受ける電圧(供給電圧)〔以下、AC400V電源電圧という。〕は低下する。そして、AC400V電源電圧が予め定めた電圧閾値(例えぱAC280V)以下となった場合、AC400V電源電圧監視装置20は、上述したAC400V電源電圧が電圧閾値以下となったこと(以下、AC400V電源電圧低下又はAC400V低電圧状態ともいう。)を検知する〔図3(B)で信号レベルがハイレベルからローレベルに変化する部分〕。
なお、AC400V電源電圧が電圧閾値以下となったことは、電磁アクチュエータ7の作動を適正に行えないことに相当することから、このことを、AC400V電源断ともいう。
そして、コントローラ10はAC400V電源電圧低下を検出する〔図3(B)〕と、システム全体が直ちにフェール状態になることを防止するために、次の(1)〜(3)の一連の処理を行う。
(1)図3(D)に示すように、油圧ダンパ8の減衰係数を「高」に切替えるように制御する。
(2)制御指令に「低電圧ゲイン比率gl」〔図3(C)〕を乗じることにより得たゲイン処理制御指令をコントローラ10から出力することにより電磁アクチュエータ7の推力を低下させる。
(3)比較手段15による制御指令指示電流と電磁アクチュエータ7に流れる実際の電流との比較処理、ひいては、制御指令(ゲイン処理制御指令)に基づく推力指令と実際に得られる推力(実推力)との差を求める演算を停止させる〔図3(E)〕。
これら一連の(1)〜(3)の処理は、まず「AC400V電源断検知時間Td」の間、実行される。なお、「AC400V電源断検知時間Td」とはAC400V電源電圧低下がセクション通過などに伴う一時的なものか、ある一定時間以上継続する連続的なものかを判断する時間で、例えばTd=3秒などと設定しておく。
車両2が新幹線車両である場合、セクション通過の際はAC400V電源電圧は1秒程度で復帰するので、この場合AC400V電源電圧低下は一時的なものと判断される。この場合、AC400V電源断検知時間Td経過後上記(3)で停止された処理〔比較手段15による制御指令指示電流と実際に検出した電流値との比較処理、ひいては、制御指令(ゲイン処理制御指令)に基づく推力指令と実際に得られる推力(実推力)との差を求める演算〕を再開させるとともに、復帰時間Tsの間、徐々に「低電圧ゲイン比率gl」を大きくしていき、復帰時間Tsが経過すると「低電圧ゲイン比率=1.0」とする。また、油圧ダンパ8の減衰係数は復帰時間Tsの間は「高」状態としておく。
なお、「復帰時間Ts」とは、ある時間Tsを持って徐々に正規の制御状態へ復帰させるための時定数で、例えばTs=3秒などと設定しておく。
このように、車両2のセクション通過時などによりAC400V電源電圧が低下した場合に、制御指令指示電流と実際に電磁アクチュエータ7に流れる電流との差が極めて大きくなってフェール状態になってしまうため、AC400V電源電圧低下が検出された場合には、比較手段15の作動を停止させて、システム全体がフェール状態になることを適切に回避できるようにしている。
図3では、セクション通過に伴いAC400V電源電圧低下が一時的なものである場合を例にしたが、AC400V電源電圧低下が一時的なものではなく、ある一定時間以上継続する連続的なものである場合がある。このような場合におけるコントローラ10の処理の流れを、図3に対応させて図4に示す。
図4に示すように、AC400V電源電圧低下が検出されると、コントローラ10は、まず上記(1)〜(3)の一連の処理を実行する。次いで、図4(B)に示すようにAC400V電源断検知時間Td経過後のAC400V電源電圧〔図4(A)〕を判断し、ここでもAC400V電源電圧低下と検知した場合は、AC400V電源電圧低下がある一定時間以上継続する連続的なものであると判断し、フェール処理に入る。すなわち、図4(D)に示すように、油圧ダンパ8の減衰係数を「高」のまま保持するとともに、電磁アクチュエータ7へのAC400V電源17からの電力供給を遮断する(パッシブ化)。また、図4(E)に示すように比較手段15による上記比較処理ひいては推力指令と実推力との差を求める演算を継続して停止させるとともに、図4(C)に示すように「低電圧ゲイン比率」などを含む制御演算を停止させ、上位の制御装置(図示省略)へ当該電磁サスペンション装置1がフェール状態になっていることを通知する。
上述したように構成された鉄道車両用電磁サスペンション装置1の作用を、図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5において、まず、AC400V電源電圧が電圧閾値(例えばAC280V)未満であるか否かを判断する(ステップS1)。ステップS1でYes(AC400V電源電圧低下状態)と判定した場合は、サンプリング前のAC400V電源電圧が電圧閾値未満で、かつ、保護動作状態でないか判断する(ステップS2)。ステップS2でYesと判定した場合は、AC400V低電圧保護動作状態に設定する(ステップS3)。
ステップS3に続いて、油圧ダンパ8の減衰係数を「高」に切替えて(ステップS4)、これに続いて、保護動作時間をゼロクリアする(ステップS5)。
ステップS5に続いて、AC400V低電圧保護動作中であるか否かを再度判断する(ステップS6)。ステップS6でYes(AC400V低電圧保護動作中である)と判定した場合は、油圧ダンパ8の減衰係数が「低」に設定されているか否かの判定を行う(ステップS7)。ステップS7でYesと判定すると、油圧ダンパ8の減衰係数を「高」に切替える(ステップS8)。
ステップS6でNo(AC400V低電圧保護動作中でない)と判定すると、AC400V低電圧保護動作状態設定を解除し(ステップS18)、推力指令と推力推定値(実推力)との差分を算出して(ステップS19)、低電圧ゲイン比率を1とする(ステップS20)。
ステップS8の処理後又はステップS7でNoと判定した場合はステップS9に進む。
ステップS9では、保護動作時間がAC400V電源断検知時間Td(例えば3秒経過)を経過したか否かを判定する。ステップS9でYes(Td経過した)と判定した場合は再度AC400V電源電圧が電圧閾値より大きいかどうかを判断する(ステップS10)。
ステップS10でNoと判定するとフェール処理(パッシブ化、制御演算停止、上位制御装置へ通知)を行う(ステップS22)。
すなわち、保護動作時間が経過して(ステップS9でYesと判定)もAC400V電源電圧が電圧閾値未満(ステップS10でNoと判定)の場合は、フェール処理(パッシブ化、制御演算停止、上位制御装置へ通知)を行う(ステップS22)。
ステップS10でYesと判定すると、保護動作時間がTd+Ts(AC400V電源断検知時間Tdと復帰時間Tsとを加えた総時間)の間に入っているか否かを判定する(ステップS11)。
ステップS11でYesと判定すると、油圧ダンパ8の減衰係数を「低」に切替えて(ステップS12)、AC400V低電圧保護動作状態を終了させる(ステップS13)。
ステップS13に続いて、推力指令と推力推定値(実推力)との差分をゼロとし(ステップS14)、保護動作時間>AC400V電源断検知時間Tdであるか否かの判定を行う(ステップS15)。
ステップS15でYes(保護動作時間>AC400V電源断検知時間Td)と判定すると、低電圧ゲイン比率を、低電圧ゲイン比率=gl+(1−gl)×(保護動作時間−Td)/Tsとする(ステップS16)。ステップS15でNoと判定した場合は低電圧ゲイン比率=glとする(ステップS17)。
なお、ステップS1でNoと判定した場合及びステップS2でNoと判定した場合は、ステップS6に進む。
また、ステップS9でNOと判定した場合は、ステップS11に進む。
そして、ステップS16、ステップS17、ステップS20の各処理が行われると、制御演算を実行する(ステップS21)。
ステップS21の制御演算及びステップS22のフェール処理に続いて、AC400V電源電圧監視装置20の検出結果について過去4サンプリング分のAC400V電源電圧のデータを記憶する(ステップS23)。
上記実施の形態によれば、AC400V電源電圧監視装置20(電源電圧低下監視手段)を設け、AC400V電源電圧監視装置20が電源電圧低下を検知した場合には、コントローラ10が油圧ダンパ8の減衰係数を高くするように制御するので、以下の効果を奏する。
(i) 車両2の電源電圧低下時の走行安全性が向上する。
(ii) 車両2の電源電圧低下時の乗り心地が向上する。また、電源電圧低下を検知した場合には、所定時間、電磁アクチュエータ7の推力を低下させるので、電磁アクチュエータ7の駆動回路が保護動作状態に入ることがない。
(iii) セクション通過時にシステム(鉄道車両用電磁サスペンション装置)がフェール状態に遷移することを回避することができる。また、電源電圧低下を検知した場合には、コントローラ10は停止して、電磁アクチュエータ7ヘの制御指令電流と実電流を比較する比較手段15の実行を所定時間停止するので、推力指令と推力推定値(実推力)との差が過大とならない。
(iv) 前記(iii)の効果(推力指令と推力推定値(実推力)との差が過大とならない)に伴い、セクション通過時にシステム(電磁サスペンション装置)がフェール状態に遷移することを回避することができる。
なお、上記実施の形態では車両のセクション通過時の電源電圧低下をAC400V電源電圧監視にて行ったが、AC400Vの周波数を監視することで行ってもよい。例えば、AC400Vの周波数が通常の60Hzから40Hz以下に低下したことを検知することで、車両のセクション通過時の電源電圧低下を検知する。
上記実施の形態では、電磁サスペンション本体として、直動式のモータからなる電磁アクチュエータを用いた場合を例にしたが、これに代えて、電磁サスペンション本体を固定子及び回転子からなる回転式の電動モータ及びこの電動モータ(回転子)の回転動を直線動に変換する回転−直線動変換機構とを備えて構成される電磁アクチュエータを用いてもよい。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両用電磁サスペンション装置の概略構造を示す模式図である。 図1の鉄道車両用電磁サスペンション装置及びこれを用いる鉄道車両を模式的に示す平面図である。 AC400V電源電圧低下が一時的である場合におけるセクション通過時におけるコントローラの処理の流れを示すタイミングチャートである。 AC400V電源電圧低下が一定時間以上継続場合におけるセクション通過時におけるコントローラの処理の流れを図3に対応して示すタイミングチャートである。 図1の鉄道車両用電磁サスペンション装置の作用を示すためのフローチャートである。
符号の説明
1…鉄道車両用電磁サスペンション装置、2…鉄道車両(車両)、3…車体、4…台車、7f,7r(7)…前位、後位電磁アクチュエータ(電磁アクチュエータ、電磁サスペンション本体)、8f,8r(8)…前位、後位油圧ダンパ(油圧ダンパ)、10…コントローラ、15…比較手段、20…AC400V電源電圧監視装置(電源電圧低下監視手段)。

Claims (3)

  1. 車体と台車との間に介在されて、モータの駆動により推力を発生する電磁サスペンション本体と、該電磁サスペンション本体と並列に設けられ減衰係数を調整可能な油圧ダンパと、前記電磁サスペンション本体及び前記油圧ダンパの作動を制御するコントローラとを備えた鉄道車両用電磁サスペンション装置において、
    前記モータの駆動電源の供給電圧の低下を監視し、前記供給電圧が予め定めた電圧閾値より小さくなった場合、電源電圧低下と判定する電源電圧低下監視手段を備え、
    該電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した場合に、前記コントローラは、前記電磁サスペンション本体が発生する推力を低下させ、かつ前記油圧ダンパの減衰係数を大きくすることを特徴とする鉄道車両用電磁サスペンション装置。
  2. 前記コントローラは、前記電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した時点から所定時間経過後、除々に前記電磁サスペンション本体が発生する推力を大きくさせることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用電磁サスペンション装置。
  3. 前記コントローラによる前記電磁サスペンション本体の作動は、前記モータに流す電流の大きさを指定する制御指令を前記モータの駆動回路に出力することにより行われ、
    前記制御指令が示す電流の大きさと前記モータに流れる電流の大きさとを比較する比較手段を設け、
    前記コントローラは、前記電源電圧低下監視手段が電源電圧低下と判定した場合に、前記比較手段の作動を所定時間、停止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用電磁サスペンション装置。
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