JP5152048B2 - ディーゼルエンジンの制御装置 - Google Patents

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この発明は、ディーゼルエンジンにおける実着火時期の推定ないし検出を行うディーゼルエンジンの制御装置に関する。
ディーゼルエンジンにおける着火時期は、基本的には、燃料噴射時期によって制御されるが、実際の着火時期は直接には検出されず、実際の着火時期が所望の着火時期に正しく合致しているか否かは一般に不明である。ディーゼルエンジンにおける着火時期は、排気中のNOx排出量や燃料消費率に影響し、実際の着火時期を所望の着火時期に制御することが、トレードオフの関係にあるNOx排出量と燃料消費率とを両立させる上で重要である。
特許文献1には、ディーゼルエンジンのシリンダブロックに加速度センサであるノックセンサを取り付け、その振幅があるレベルになったときに、単純に、着火時期と判定するようにした技術が開示されている。
特開平9−144583号公報
しかし、実際には、複数の気筒の着火時期を、ノックセンサのような一つの加速度センサからの信号により判定する場合、気筒毎にセンサまでの距離が異なることなどから、同等の振動であっても信号の大きさが気筒毎に異なる。このため、一つの着火時期判定レベルで各気筒の着火時期を判定した場合、複数の気筒にわたって正確な着火時期を判定することができない可能性がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものである。すなわち本発明は、複数の気筒の燃焼室を構成するエンジン本体に取り付けられ、振動加速度に相当する信号を出力する加速度センサを有し、この加速度センサの出力信号に基づいて各気筒の実着火時期を判定するディーゼルエンジンの制御装置に関し、主燃焼期間の開始時期より、上記振動加速度センサの出力値を積算する主燃焼信号積算手段と、上記積算手段による積算値と着火時期判定レベルとを比較する比較手段と、上記積算値が上記着火時期判定レベルに到達した到達時期に基づいて、各気筒毎に実着火時期を判定する実着火時期判定手段とを備える。
そして、上記主燃焼期間より前に発生する予備燃焼期間より、上記振動加速度センサの出力値を積算する予備燃焼信号積算手段と、上記予備燃焼期間の積算値に基づいて、上記着火時期判定レベルを各気筒毎に補正する判定レベル補正手段と、を有することを特徴としている。
すなわち、本発明の基本原理を説明する。
加速度センサの搭載位置によっては、各気筒からの距離が不均等になるために、それぞれの気筒からの信号強度が異なるものとなってしまうため、すべての気筒に対して同じ閾値を設定しても実際の着火時期を検出することができない可能性があるのだが、同一気筒からの主燃焼期間における信号レベルと、主噴射とは異なるプレ噴射等の予備噴射による予備燃焼期間における信号レベルとの関係には、それぞれの燃焼が正しく行われていれば、気筒にかかわらず一定の関係がある。そこで、各気筒の閾値の設定に予備燃焼期間の信号レベルを考慮しようというものである。
本発明によれば、ノックセンサのような加速度センサを用いた簡素な構成で検出する各気筒からの信号レベルに違いがあっても、実着火時期を精度良く検出することができる。
本発明に係る制御装置が適用されるディーゼルエンジンの一例を示す構成説明図。 本発明の第1実施例に係る着火時期の判定処理の流れを示すフローチャート。 上記第1実施例に係る着火時期判定レベルの補正処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第2実施例に係る着火時期判定レベルの補正処理の流れを示すフローチャート。 ノックセンサの出力信号を示す説明図。 プレ燃焼期間及び主燃焼期間における積算値の変化を示す説明図。 #3気筒と#4気筒の積算値及び着火時期判定レベルを示す説明図。 積算される振動加速度の周波数範囲の一例を示す説明図。 総積算値比と補正値との関係を示す説明図。
図1は、この発明が適用されるディーゼルエンジン1の全体的構成を示している。このディーゼルエンジン1は、コモンレール式の燃料噴射装置を備えたもので、各気筒の燃焼室2の上部中央に燃料噴射ノズル3を有し、サプライポンプ4により加圧された燃料が蓄圧室(コモンレール)5に蓄えられたあとに各気筒の燃料噴射ノズル3に分配され、各燃料噴射ノズル3の開閉に応じてそれぞれ噴射される。上記蓄圧室5には、燃料圧力(レール圧)を検出するための燃料圧力センサ6が設けられている。
また、このディーゼルエンジン1は、排気タービン12とコンプレッサ13とを同軸状に備えたターボ過給機11を有している。コンプレッサ13から燃焼室2に至る吸気通路14には、インタークーラ15が介装されている。燃焼室2から排気タービン12に至る排気通路16と上記吸気通路14との間には、EGR通路17が設けられており、このEGR通路17には、EGRクーラ18およびEGR制御弁19が介装されている。吸気通路14のコンプレッサ13よりも上流側には、エアクリーナ21およびエアフロメータ22を備えている。
そして、エンジン本体の一部であるシリンダブロック25の側壁に、加速度センサとしてシリンダブロック25の振動に応答する公知のノックセンサ26が取り付けられている(加速度検出手段)。このノックセンサ26は、複数の気筒の振動を検知し得る適宜な位置を選択してシリンダブロック25に1つだけ設けている。振動加速度に相当するノックセンサ26の検出信号は、コントロールユニット30に入力され、これに基づいて、後述するように、燃料噴射ノズル3からの燃料噴射時期が遅進補正される。
排気タービン12の下流側の排気通路16には、排気ガスを浄化する触媒として、上流側より順に、酸化触媒27と、排気中のNOxを吸着及び脱離・浄化するNOx浄化触媒28と、排気中の排気微粒子(PM)をトラップし、堆積したPMを燃焼などの方法により定期的に除去すなわち再生する排気後処理装置としての微粒子捕捉フィルタすなわちDPF29と、が設けられている。
制御部としてのコントロールユニット30には、上述のノックセンサ26やエアフロメータ22の検出信号のほかに、クランクシャフトのクランク角(エンジン回転速度)を検出するクランク角センサ31,過給圧を検出する過給圧センサ32,排気通路における酸化触媒27の上流側の酸素濃度を検出する第1酸素センサ33、排気通路におけるNOx浄化触媒28とDPF29との間の酸素温度を検出する第2酸素センサ34、DPF29の入口温度を検出する入口温度センサ35、DPF29の出口温度を検出する出口温度センサ36、DPF29の前後の差圧を検出するDPF差圧センサ37の他、冷却水温を検出する水温センサ,アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ,吸気温度を検出する吸気温度センサ等のセンサ類の検出信号が入力されている。コントロールユニット30は、これらの検出信号に基づいて、燃料噴射ノズル3の他、吸気通路14の絞り量を調整する吸気絞り弁38や、ターボ過給機11の可変ノズルの開度を調整する圧力制御弁39等へ制御信号を出力し、その動作を制御する。
図2は、本発明の第1実施例に係る各気筒の実着火時期の検出・判定のための処理の流れを示すフローチャートである。本ルーチンはごく短い所定の演算間隔(例えば、所定のクランク角毎あるいは所定時間)毎に上記コントロールユニット30により繰り返し実行される。
先ずステップS1では、クランク角センサ31より検出されるクランク角等の各種信号が読み込まれる。ステップS2では、各気筒毎に着火時期判定レベルSL(図6及び図7参照)を設定する。この着火時期判定レベルSLの具体的な設定内容については後述する。
ステップS3では、クランク角が各気筒の燃焼サイクルにおける所定の主燃焼期間ΔSmain内にあるかを判定する。主燃焼期間ΔSmainになければ、ステップS10において、後述する主燃焼期間ΔSmainの積算値を0に初期化する。この主燃焼期間ΔSmainは、図5および図6に示すように、機関出力を得るための主噴射の着火時期を含み、燃焼圧の発生区間を抽出するように設定され、例えば50〜60°CA程度の期間とされる。すなわち、主燃焼期間ΔSmainは、後述するプレ噴射等の主噴射とは別に噴射される予備噴射による振動の影響を回避するために、この予備燃焼期間ΔSpreと重複しないように設定される。主噴射期間ΔSmainの積算開始時期は、少なくとも着火時期よりも前であって、主噴射の開始時期以降に設定され、圧縮上死点付近とされる。なお、主燃焼期間ΔSmainをエンジン運転条件に応じて可変としても良く、例えば、圧力上昇率dP/dθの立ち上がりと熱発生の立ち上がりとを検出・推定し、無制御燃焼期間から後燃期間までの期間としてもよい。
主燃焼期間ΔSmain内であれば、ステップS4へ進み、ノックセンサ26が出力する振動加速度に相当するノック信号を読み込み、ステップS5で、バンドパスフィルタ処理(あるいは、ハイパスフィルタ処理)を行って、明らかにノイズど考えられる周波数帯域を除いた所定周波数範囲ΔFrqの信号のみを抽出する(フィルタ手段)。この所定周波数範囲ΔFrqは、図8に示すように、燃焼による振動を抽出するように、5kHz〜10kHz、あるいは5kHz〜20kHz程度の範囲に設定される。2〜4kHz付近の範囲は、一般に、燃焼期間に重複して発生する燃料噴射ノズル3の駆動に伴う振動成分を多く含み、少なくともこれを排除することが望ましい。
そして、ステップS6において、この振動加速度の振幅に相当する値(絶対値)を、所定のサンプリング周期毎に積算して、その積算値を更新する(積算手段)。サンプリング周期(演算間隔)は、例えば1°CAの単位クランク角であり、あるいは、1/(360/0.25×Ne/60)×106[μs]等に設定される。なお、絶対値の積算として、この実施例では、正負に反転する振動加速度の二乗値を順次積算している。
ステップS7では、各クランク角毎の積算値を該当する気筒の着火時期判定レベルSLと比較する(比較手段)。積算値が着火時期判定レベルSLに到達していなければ、本ルーチンを終了する。一方、積算値が着火時期判定レベルSLに到達すると、ステップS8,S9へ進み、この積算値が着火時期判定レベルSLに到達した到達時期Tθに基づいて、当該気筒の実着火時期を算出する(実着火時期判定手段)。具体的には、積算開始時期から到達時期Tθまでの経過時間を算出し(S8)、この経過時間をクランク角に変換して、各気筒の実着火時期(クランク角)を求める。
なお、上記の例では、実時間ベースで処理を行っているが、サンプリング等を含めた一連の処理をクランク角ベースで行うこともでき、この場合は、上記ステップS9の実時間からクランク角への変換処理を省略し、到達時期Tθ(クランク角)から直接的に実着火時期(クランク角)を求めることができる。
このようにして求められた各気筒の実着火時期は、ディーゼルエンジン1における種々の制御に利用することができる。例えば、実着火時期が目標着火時期となるように燃料噴射時期が進角もしくは遅角補正される。
図3は、図2のステップS2における着火時期判定レベルSLの設定処理を示すサブルーチンである。ステップS11では、プレ燃焼期間ΔSpreの終了時期であるかを判定する。プレ燃焼期間ΔSpreは、図5及び図6に示すように、主噴射の前に少量の燃料を噴射して火種を生成し、急激な燃焼を抑制するプレ噴射による振動を抽出するように設定され、こののプレ噴射の着火時期を含み、上記の主燃焼期間ΔSmainと重なることのないように、この主燃焼期間ΔSmainよりも前の所定のクランク角範囲、例えば各気筒の圧縮上死点前30°CA程度の期間とされる。このプレ燃焼期間ΔSpreも、主燃焼期間ΔSmainと同様、エンジン運転条件に応じて可変としても良い。
このプレ燃焼期間ΔSpreにおいては、その開始時期よりノックセンサ26から出力される振動加速度の振幅に相当する値(絶対値)を積算しており、プレ燃焼期間ΔSpreの終了時期であると判定されると、ステップS11からステップS12へ進み、このプレ燃焼期間ΔSpreの開始時期から終了時期までの総積算値SPREが演算・記憶される。
また上述したように、主燃焼期間ΔSmainにおいても、その開始時期よりノックセンサ26から出力される振動加速度の振幅に相当する値(絶対値)を積算しており、主噴射期間ΔSmainの終了時期であると判定されると、ステップS13からステップS14へ進み、主燃焼期間ΔSmainの開始時期から終了時期までの総積算値SMAINが演算・記憶される。
ステップS15では、上記のステップS12,ステップS14で演算されたプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREと主燃焼期間ΔSmainの総積算値SMAINとの比である総積算値比SPRE/SMAINを求める。
そして、ステップS16,S17において、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに基づいて、着火時期判定レベルSLを各気筒毎に補正する。具体的には、ステップS16では、総積算値比SPRE/SMAINに基づいて、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに対する補正値を算出する。図9に示すように、総積算値比SPRE/SMAINが大きくなると補正値が小さくなり、総積算値比SPRE/SMAINが小さくなると補正値が大きくなる。ステップS17では、上記の補正値に基づいて、着火時期判定レベルSLを各気筒毎に算出する。つまり、補正値を用いて着火時期判定レベルSLを補正・更新する。この実施例においては、補正値をプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに対する補正値として求めており、この補正値をプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに乗算することにより着火時期判定レベルSLを算出している。但し、補正手法はこれに限らず、例えば、補正値を予め設定された基準の着火時期判定レベルに対する補正値として求め、この補正値を基準の着火時期判定レベルに掛け合わせて着火時期判定レベルSLを各期等毎に補正・更新するようにしても良い。
このように本実施例では、既存のディーゼルエンジンでのノッキングの検知に一般的に用いられる複数の気筒に共用のノックセンサ26が出力する振動加速度を利用し、明らかにノイズと考えられる周波数帯域を除いた上で、その振動加速度の振幅の二乗値(絶対値)を各気筒の主燃焼期間ΔSmainの開始時期より積算していく。積算開始時期を着火時期前で、かつシリンダブロック25の振動伝達遅れを考慮した主燃料噴射時期以降の適切な時期に設定することで、着火燃焼による振動以外のノイズを排除し、着火燃焼に起因する振動加速度の積算値を精度よく求めることができる。そして、この積算値が所定の着火時期判定レベルSLに達する到達時期Tθ(クランク角)に基づいて、実着火時期を燃焼成分以外の種々の振動成分に影響されずに精度よく求めることができる。
図7を参照して、気筒毎にノックセンサ26からの距離が異なるため、同様の振動の大きさであっても、ノックセンサ26から出力される信号の大きさが異なるものとなる。また、シリンダブロック等の個体ばらつきにより、全体的なノックセンサ26の信号レベルもエンジン(車両)間で異なるものとなる。このように個々のエンジン及び気筒によって信号レベルが異なるために、個々のエンジン及び気筒に応じて着火時期判定レベルSLを設定する必要がある。ここで、燃焼していない区間のノックセンサ26の信号レベルは気筒にかかわらず同等であるため、エンジンの個体ばらつきを検出することは可能であるものの、気筒間の信号レベルの差を検出することはできない。
このように信号レベルは気筒毎に異なるものの、図7にも示すように、プレ燃焼や主燃焼が正しく行われていれば、プレ燃焼期間ΔSpreにおける信号レベルと主燃焼期間ΔSmainにおける信号レベルとの間には気筒にかかわらず一定の関係があり、図7の#3気筒のようにプレ燃焼期間ΔSpreの信号レベルが大きければ主燃焼期間ΔSmainの信号レベルも大きくなり、#4気筒のようにプレ燃焼期間ΔSpreの信号レベルが小さければ主燃焼期間ΔSmainの信号レベルも小さくなる。つまり、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREと、主燃焼期間ΔSmainの総積算値SMAIN、あるいは主燃焼の実着火時期に対応する着火時期判定レベルSLとの間には、気筒にかかわらずほぼ一定の関係がある。
そこで上記実施例では、各気筒毎にプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREを求め、このプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに基づいて着火時期判定レベルSLを各気筒毎に補正している。つまり、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに応じて着火時期判定レベルSLを補正しており、図7にも示すように、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREが小さい#4気筒では、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREが大きい#3気筒に比して、着火時期判定レベルSLを小さく設定している。これによって、気筒間での実着火時期のばらつきを良好に相殺し、各気筒毎の実着火時期を精度よく求めることができる。
特に、上記実施例においては、燃焼が正しく行われていれば、主燃焼期間ΔSmainの総積算値SMAINに対するプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREの総積算値比SPRE/SMAINが一定となり、プレ燃焼が異常であれば総積算値比SPRE/SMAINが変動することに着目し、この総積算値比SPRE/SMAINに基づいて予備燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに対する補正値を求め、補正値を用いて着火時期判定レベルSLを補正しているために、プレ噴射による振動のばらつきを吸収・相殺し、更に精度良く各気筒毎の実着火時期を求めることができる。
図4は、着火時期判定レベルSLの演算処理の第2実施例を示すフローチャートである。この実施例では、上記の第1実施例に対し、ステップS15A,S15Bの処理が追加されている。すなわち、ステップS15における総積算値比SPRE/SMAINの算出後、ステップS15Aに進み、この総積算値比SPRE/SMAINと所定の基準総積算値比sSPRE/SMAINとの差が所定範囲内であるかを判定する。基準総積算値比sSPRE/SMAINは、燃焼が正しく行われている場合の総積算値比に相当する。この差が所定範囲内でなければ、プレ燃焼が正しく行われていないと判断し、着火時期判定レベルSLの補正・更新を行うことなく、ステップS15Bにおいてプレ噴射量を補正する。具体的には、総積算値比SPRE/SMAINが小さ過ぎる場合には、プレ噴射量を増量し、総積算値比SPRE/SMAINが大き過ぎる場合には、プレ噴射量を減量する。
そして、総積算値比SPRE/SMAINと基準総積算値比sSPRE/SMAINとの差が所定範囲内である場合には、プレ燃焼が正しく行われていると判断し、プレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに基づいて、各気筒毎に着火時期判定レベルSLを補正する。具体的には、上記の第1実施例と同様、ステップS16において、総積算値比SPRE/SMAINに基づいてプレ燃焼期間ΔSpreの総積算値SPREに対する補正値を算出し、ステップS17において、この補正値を用いて着火時期判定レベルSLを補正・更新する。
この第2実施例によれば、上記第1実施例と同様の作用効果が得られることに加え、プレ噴射量の精度を補償することができ、これにより着火時期判定レベルSLの補正精度も向上し、より精度良く各気筒毎の実着火時期を求めることができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記着火時期判定レベルSLの補正・更新に用いる予備噴射としては、上記のプレ噴射に限らず、主噴射の前に噴射することで着火の前に空気と燃料の予混合気を形成し、燃焼音の低減を図るパイロット噴射を利用することもできる。
1…ディーゼルエンジン
2…燃焼室
3…燃料噴射ノズル
25…シリンダブロック(エンジン本体)
26…ノックセンサ(加速度センサ)
30…コントロールユニット
31…クランク角センサ

Claims (4)

  1. 複数の気筒の燃焼室を構成するエンジン本体に取り付けられ、振動加速度に相当する信号を出力する加速度センサを有し、この加速度センサの出力信号に基づいて各気筒の実着火時期を判定するディーゼルエンジンの制御装置において、
    主燃焼期間の開始時期より、上記振動加速度センサの出力値を積算する主燃焼信号積算手段と、
    上記積算手段による積算値と着火時期判定レベルとを比較する比較手段と、
    上記積算値が上記着火時期判定レベルに到達した到達時期に基づいて、各気筒毎に実着火時期を判定する実着火時期判定手段とを備え、
    更に、上記主燃焼期間より前に発生する予備燃焼期間より、上記振動加速度センサの出力値を積算する予備燃焼信号積算手段と、
    上記予備燃焼期間の積算値に基づいて、上記着火時期判定レベルを各気筒毎に補正する判定レベル補正手段と、
    を有することを特徴とするディーゼルエンジンの制御装置。
  2. 上記主燃焼期間の開始時期から終了時期までの間、上記振動加速度の振幅に相当する値を積算することにより、上記主燃焼期間の総積算値を算出する手段と、
    上記予備燃焼期間の積算値と上記主燃焼期間の総積算値との比に基づいて、上記予備燃焼期間の積算値を各気筒毎に補正する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  3. 上記主燃焼期間の総積算値と上記予備燃焼期間の積算値との比が所定範囲内となるように、上記予備噴射の噴射量を各気筒毎に補正する予備噴射量補正手段を有し、
    上記判定レベル補正手段は、上記比が所定範囲内であるときの上記予備燃焼期間の積算値に基づいて、上記着火時期判定レベルを補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のディーゼルエンジンの制御装置。
  4. 所定周波数範囲の上記振動加速度を抽出するフィルタ手段を有し、
    上記積算手段は、上記所定周波数範囲の振動加速度の二乗値を積算することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディーゼルエンジンの制御装置。
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