JP5151379B2 - 太陽電池モジュール用光学フィルム及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用光学フィルム及び太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池モジュールの背面側に設けられる太陽電池モジュール用光学フィルム及び太陽電池モジュールに関するものである。
従来の太陽電池モジュール用光学フィルムとしては、例えば特許文献1に記載されているように、基材フィルム上に高光反射層を設けてなるものが知られている。この特許文献1に記載の光学フィルムは、充填材層を介して太陽電池素子の背面に積層される。
特開2000−141531号公報
太陽電池モジュール用光学フィルムとしては、経年劣化しにくく、長期間使用後でも高い光反射率が確保されることが望まれている。しかし、上記従来技術においては、そのような考慮が十分になされていない。
本発明の目的は、高い光反射率の確保と耐久性の向上とを両立させることができる太陽電池モジュール用光学フィルム及び太陽電池モジュールを提供することである。
また、本発明は、太陽電池素子を有する太陽電池モジュールの背面側に設けられる太陽電池モジュール用光学フィルムであって、基材フィルムと、基材フィルム上に積層され、太陽からの光を太陽電池素子に向けて反射させる金属反射層と、金属反射層上に積層された第1セラミック層と、第1セラミック層上に積層され、第1セラミック層よりも屈折率の高い第2セラミック層とを有し、金属反射層の表面及び裏面は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されており、金属反射層が銀合金で形成されていることを特徴とするものである。
このような太陽電池モジュール用光学フィルムにおいては、金属反射層上に第1セラミック層を積層し、更に第1セラミック層上に、当該第1セラミック層よりも屈折率の高い第2セラミック層を積層することにより、薄膜光学的な作用によって金属反射層の光反射率が高められる。また、第1セラミック層及び第2セラミック層が水分や酸素を金属反射層から遮断することになるため、金属反射層の酸化劣化が抑えられる。これにより、長期間にわたって光学フィルムの高い光反射率を維持しつつ、光学フィルムの耐久性を向上させることができる。
また、金属反射層の表面及び裏面が光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されていることにより、金属反射層が長期間の熱収縮による応力を受けたときでも、金属反射層の剥がれの発生が防止されるようになる。このため、金属反射層の剥がれに起因した水分や酸素の流入が抑制されるため、金属反射層の酸化劣化が更に防止されることとなる。
さらに、金属反射層が銀合金で形成されていることにより、金属反射層の光反射面が水分や酸素の透過から強固に保護されるため、例えば金属反射層を銀で形成した場合に発生しやすい銀の酸化劣化が抑えられ、結果的に水分や酸素による金属反射層の酸化劣化が生じにくくなる。
好ましくは、基材フィルムは、アルミニウム層と、アルミニウム層を上下に挟み込むように積層された樹脂層とを有する。この場合には、アルミニウム層が酸素の透過を妨げることになるため、金属反射層の酸化劣化が更に抑えられる。
さらに、好ましくは、太陽電池素子が両面受光型であり、金属反射層は、ロールトウロールプロセスによって形成されている。
また、好ましくは、太陽電池素子側の端部には、ヒートシーラントで形成された透明接着層が設けられている
た、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子と、太陽電池素子の表面側に配置された前面側透明板と、太陽電池素子の裏面側に配置された背面側透明板と、背面側透明板の背面側に設けられた光学フィルムとを備え、光学フィルムは、基材フィルムと、基材フィルム上に積層され、太陽からの光を太陽電池素子に向けて反射させる金属反射層と、金属反射層上に積層された第1セラミック層と、第1セラミック層上に積層され、第1セラミック層よりも屈折率の高い第2セラミック層とを有し、金属反射層の表面及び裏面は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されており、金属反射層が銀合金で形成されていることを特徴とするものである。
このように金属反射層上に第1セラミック層及び第2セラミック層が順に積層されてなる光学フィルムを設けることにより、上述したように薄膜光学的な作用によって金属反射層の光反射率が高められる。また、第1セラミック層及び第2セラミック層が水分や酸素を金属反射層から遮断することになるため、金属反射層の酸化劣化が抑えられる。これにより、長期間にわたって光学フィルムの高い光反射率を維持しつつ、光学フィルムの耐久性を向上させることができる。
また、金属反射層の表面及び裏面が光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されていることにより、金属反射層が長期間の熱収縮による応力を受けたときでも、金属反射層の剥がれの発生が防止されるようになる。このため、金属反射層の剥がれに起因した水分や酸素の流入が抑制されるため、金属反射層の酸化劣化が更に防止されることとなる。
さらに、金属反射層が銀合金で形成されていることにより、金属反射層の光反射面が水分や酸素の透過から強固に保護されるため、例えば金属反射層を銀で形成した場合に発生しやすい銀の酸化劣化が抑えられ、結果的に水分や酸素による金属反射層の酸化劣化が生じにくくなる。
本発明によれば、光学フィルムの高い光反射率の確保と光学フィルムの耐久性向上とを両立させることができる。これにより、寿命が長く且つ高効率な太陽電池モジュールを得ることが可能となる。
以下、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルム及び太陽電池モジュールの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの実施形態を備えた太陽電池モジュールを示す断面図である。同図において、太陽電池モジュール1は、両面受光型の太陽電池素子2を有している。太陽電池素子2の表面には、リードフレーム(インターコネクタ)3を介して隣接する太陽電池素子2が接続され、太陽電池素子2の裏面には、リードフレーム5を介して反対側に隣接する太陽電池素子2が接続されている。
太陽電池素子2、リードフレーム3,5及びインターコネクタ4,6は、封止樹脂材料7で封止されている。封止樹脂材料としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等が用いられる。太陽電池素子2の表面側には前面側透明板8が配置され、太陽電池素子2の裏面側には背面側透明板9が配置されている。これらの透明板8,9は、例えば白板強化ガラス等で形成されている。背面側透明板9の背面は、凹凸状に腑形されている。
背面側透明板9の背面には、太陽電池モジュール用光学フィルム10が接合されている。光学フィルム10は、太陽電池モジュール1の前面側から入射された太陽からの光(太陽光)を太陽電池素子2の裏面に反射させて集光するためのフィルムである。光学フィルム10は、背面側透明板9の裏面形状に合わせて凹凸状に腑形されている。これにより、太陽電池素子2の周囲に回り込んだ太陽光を太陽電池素子2の裏面に効率良く集光することができる。
図2は、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルム10の第1実施形態を示す断面図である。同図において、本実施形態の光学フィルム10は、基材フィルム11を有している。基材フィルム11は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム12と、この樹脂フィルム12上に積層されたアルミニウム箔13と、このアルミニウム箔13上に積層され、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム14とからなっている。樹脂フィルム12,14を形成する熱可塑性樹脂としては、例えば非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)やポリビニリデンフルオライド等が用いられる。
このような基材フィルム11上には、光硬化樹脂または熱硬化樹脂からなるアンカーコート樹脂層15が積層され、このアンカーコート樹脂層15上には、太陽電池素子2(図1参照)に向けて太陽光を反射させる金属反射層16が積層され、更に金属反射層16上には、樹脂層15と同じ光硬化樹脂または熱硬化樹脂からなる樹脂層17が積層されている。つまり、金属反射層16の表面及び裏面は、光透過性を有する樹脂層15,17で被覆されている。
樹脂層15,17を形成する光硬化樹脂または熱硬化樹脂としては、アクリル系、シリコーン系、フッ素系の何れかより選択される重合モノマー等が好適に用いられる。金属反射層16は、銀合金の蒸着層またはスパッタリング層であるのが好ましい。銀合金としては、銀−パラジウム合金、銀−金合金、銀−白金合金等が用いられ、合金成分の重量比は好ましくは10重量%以下とされる。
樹脂層17上には、例えば波長600nmにおける光線透過率が92%以上の透明樹脂からなる透明接着層18が積層されている。透明接着層18は、上記の背面側透明板9(図1参照)と接着される。透明接着層18を形成する透明樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート系ヒートシーラントが用いられる。ここで、ヒートシーラントの熱変形温度T1は、太陽電池素子2を封止する封止樹脂材料7の熱変形温度T2に対して、T2−20℃<T1<T2+20℃の関係にある。
以上のような太陽電池モジュール1を製造する場合には、まずTダイ押し出し成型により得られた樹脂フィルム12,14でアルミニウム箔13を上下に挟み込み、加熱ロールにより樹脂フィルム12、アルミニウム箔13及び樹脂フィルム14からなる3層構造の基材フィルム11を作製する。
続いて、基材フィルム11にコロナ放電処理を施して表面改質処理を行った後、ロールコーターによって基材フィルム11の樹脂フィルム14上に例えばアクリル系光重合モノマーをコーティングし、紫外線を照射して光重合モノマーを硬化させることにより、樹脂層15を形成する。
続いて、そのフィルムを十分に乾燥させてアウトガスを除去した後に、当該フィルムを例えばロールトウロール型の真空蒸着装置に投入し、樹脂層15上に例えば銀/パラジウム合金を蒸着して金属反射層16を形成する。そして、ロールコーターによって金属反射層16上に例えばアクリル系光重合モノマーをコーティングし、紫外線を照射して光重合モノマーを硬化させることにより、樹脂層17を形成する。
続いて、例えば熱ロールによりポリメチルメタクリレート系ヒートシーラントを樹脂層17に溶着させることにより、透明接着層18を形成する。これにより、図2に示す太陽電池モジュール用光学フィルム10が得られる。
また、太陽電池素子2にリードフレーム3,5を介して他の太陽電池素子2を接続した後、これらの太陽電池素子2等を封止樹脂材料7で封止する。そして、太陽電池素子2の前面側に前面側透明板8を配置し、太陽電池素子2の背面側に背面側透明板9を介して光学フィルム10を配置した状態で、ダイヤフラム式真空プレス装置によって真空吸引下で同時に加熱して溶着する。つまり、1度の熱プレス工程によって、光学フィルム10と背面側透明板9と太陽電池素子2等を封止した封止樹脂材料7と前面側透明板8とが貼り合わせられ、図1に示す太陽電池モジュール1が得られることとなる。
このようにヒートシーラント効果を利用して、太陽電池素子2を前面側透明板8及び背面側透明板9で封止する工程と光学フィルム10を貼り付ける工程とを同時に行うので、光学フィルム10の貼り付け工程を別途設ける必要が無く、太陽電池モジュール1の製造プロセスを簡略化することができる。また、接着剤を有機溶剤に溶かして光学フィルム10を貼り付ける場合と異なり、有機溶剤を用いる必要が無いため、揮発性有機物質によるアウトガスが低減され、環境負荷の極めて少ないモジュール製造工程を実現することができる。さらに、金属反射層16や透明接着層18のコーティング工程をロールトウロールプロセスで行うので、コーティング工程による生産性を飛躍的に向上させることができる。従って、太陽電池モジュール1の製造コストを十分削減することが可能となる。
以上のように本実施形態の太陽電池モジュール用光学フィルム10にあっては、太陽電池素子2に向けて太陽光を反射させる金属反射層16を銀合金で形成したので、金属反射層16の光反射面が水分や酸素の透過から十分保護されるようになる。このため、金属反射層16(特に金属反射層16中に含まれる銀)の酸化劣化が抑えられる。
また、ガスの透過性が低いとされている光硬化樹脂または熱硬化樹脂で形成された樹脂層15上に金属反射層16を積層し、更に金属反射層16上に樹脂層15と同じ樹脂からなる樹脂層17を積層する構造としたので、金属反射層16と樹脂層15,17との接合強度が高くなり、長期間の熱収縮による応力を受けても金属反射層16の剥がれが発生することは殆ど無い。従って、金属反射層16の剥がれに起因した水分や酸素の流入が抑制されるため、金属反射層16の酸化劣化が更に抑えられる。
さらに、基材フィルム11はアルミニウム箔13を樹脂フィルム12,14で上下に挟み込んだ構造となっているので、光学フィルム10の背面側から金属反射層16に酸素が入り込みにくくなる。このため、金属反射層16の酸化劣化がより一層抑えられる。
このように金属反射層16の酸化劣化が十分抑えられるため、光学フィルム10の良好な光反射特性を確保しつつ、光学フィルム10の耐久性を向上させることができる。従って、光学フィルム10が長期間(例えば20年程度)にわたって屋外で使用される場合でも、光学フィルム10の高い光反射率が維持されるため、太陽電池素子2の使用量を十分削減し、高効率な太陽電池モジュール1を実現することができる。また、光学フィルム10の耐久性が向上するため、太陽電池モジュール1の寿命を長くすることができる。
以下、上記第1実施形態に相当する実施例について説明する。まずTダイ押し出し成型によって厚み75μmのA−PETフィルムを成型し、厚み50μmのアルミニウム箔を中心層としてA−PETフィルムを上下に挟み込み、加熱ロールによってA−PET/アルミニウム/A−PETからなる基材フィルムを作製した。続いて、基材フィルムにコロナ放電処理を施して表面改質処理を行った後、ロールコーターによって基材フィルムの片面にアクリル系光重合モノマーを10μmコーティングし、更に紫外線照射を行って光重合モノマーを硬化させた。
そして、当該フィルムを十分に熱乾燥させてアウトガスを除去した後、当該フィルムをロールトウロール型の真空蒸着装置に投入し、銀97%、パラジウム3%なる銀/パラジウム合金を膜厚900nmで蒸着して銀合金蒸着層を形成した。そして、真空蒸着装置からフィルムを取り出した後、ロールコーターによって銀合金蒸着層上にアクリル系光重合モノマーを10μmコーティングし、紫外線照射を行って光重合モノマーを硬化させた。最後に、熱ロールにより厚み20μmのポリメチルメタクリレート系ヒートシーラントを溶着させることにより、太陽電池モジュール用光学フィルムを得た。
このようにして得られた光学フィルムを厚み3mmの白板強化ガラス基板に貼り付けて評価を行ったときの初期光線反射率は、波長650nmにて92%であった。また、ブラックパネル温度75℃、湿度90%なる条件においてキセノンウェザーメーターにより紫外線を500時間照射した後の光線反射率は、同波長にて90%であった。このように紫外線照射の前後における光線反射率の低下は僅かであるので、本発明の有効性が実証されたことになる。
図3は、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの第2実施形態を示す断面図である。図中、上記第1実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態の太陽電池モジュール用光学フィルム10Aは上記基材フィルム11を有し、この基材フィルム11上には、太陽電池素子2(図1参照)に向けて太陽光を反射させる上記金属反射層16が直接積層されている。
金属反射層16上には、例えば屈折率が1.1〜1.9の透明セラミック層19が積層され、この透明セラミック層19上には、透明セラミック層19よりも屈折率の高い(例えば屈折率が2.0〜3.0の)透明セラミック層20が積層されている。透明セラミック層19を形成するセラミック材料としては、シリカ等が用いられ、透明セラミック層20を形成するセラミック材料としては、チタニア等が用いられる。透明セラミック層20上には、上記透明接着層18が積層されている。
このような光学フィルム10Aを備えた太陽電池モジュールを製造する場合には、まず3層構造の基材フィルム11を作製する。続いて、基材フィルム11を十分に乾燥させてアウトガスを除去した後に、当該基材フィルム11を例えばロールトウロール型の真空蒸着装置に投入し、例えば銀/パラジウム合金を蒸着して金属反射層16を形成する。そして、当該フィルムを例えばロールトウロール型のマグネトロンスパッタリング装置に投入し、酸素雰囲気下で金属反射層16上に透明セラミック層19をスパッタリングし、更に透明セラミック層19上に透明セラミック層20をスパッタリングする。
続いて、例えば熱ロールによりポリメチルメタクリレート系ヒートシーラントを透明セラミック層20に溶着させることにより、透明接着層18を形成する。これにより、図3に示す太陽電池モジュール用光学フィルム10Aが得られる。その後、上記第1実施形態と同様にして、図1に示す太陽電池モジュールを得る。
以上のような本実施形態において、金属反射層16上に屈折率の低い透明セラミック層19を積層し、更にこの上に屈折率の高い透明セラミック層20を積層してなる構造は、薄膜光学的な作用によって金属反射層16の光反射率を高めるという機能を有する。このため、金属反射層16を銀合金で形成したことと併せて、金属反射層16の光反射率が十分に高くなる。また、透明セラミック層19,20が水分や酸素を金属反射層16から効果的に遮断することとなるため、金属反射層16の酸化劣化が進んで光反射率が低下することは殆ど無い。これにより、光学フィルム10Aの良好な光反射特性を長期間にわたって維持することができる。また、金属反射層16の酸化劣化が抑制されるため、光学フィルム10Aの耐久性を向上させることができる。
以下、上記第2実施形態に相当する実施例について説明する。まずTダイ押し出し成型によって厚み50μmのポリビニリデンフルオライド樹脂フィルム(PVDF)を成型し、厚み50μmのアルミニウム箔を中心層としてPVDFを上下に挟み込み、加熱ロールによってPVDF/アルミニウム/PVDFからなる基材フィルムを作製した。続いて、その基材フィルムにコロナ放電処理を施して表面改質処理を行った後、グラビアロールによって基材フィルムの片面にフッ素系プライマーを3μmコーティングし、加熱乾燥した後に、再度コロナ放電処理を施した。
そして、当該フィルムを十分に熱乾燥させてアウトガスを除去した後、当該フィルムをロールトウロール型の真空蒸着装置に投入し、銀98%、パラジウム2%なる銀/パラジウム合金を膜厚1200nmで蒸着して銀合金蒸着層を形成した。そして、真空蒸着装置からフィルムを取り出した後、ロールトウロール型のマグネトロンスパッタリング装置に投入し、酸素雰囲気下において銀合金蒸着層上にシリカを300nmスパッタリングし、更にその上にチタニアを200nmスパッタリングした。最後に、熱ロールにより厚み20μmのポリメチルメタクリレート系ヒートシーラントを溶着させることにより、太陽電池モジュール用光学フィルムを得た。
このようにして得られた光学フィルムを厚み3mmの白板強化ガラス基板に貼り付けて評価を行ったときの初期光線反射率は、波長650nmにて96%であった。また、ブラックパネル温度75℃、湿度90%なる条件においてキセノンウェザーメーターにより紫外線を500時間照射した後の光線反射率は、同波長にて95%であった。このように紫外線照射の前後において光線反射率は殆ど変わらないので、本発明の有効性が実証されたことになる。
図4は、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの第3実施形態を示す断面図である。図中、上記第1及び第2実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態の太陽電池モジュール用光学フィルム10Bは、金属反射層16の表面及び裏面が樹脂層15,17で被覆された構造となっている点で、図3に示す光学フィルム10Aと異なっている。具体的には、基材フィルム11上には樹脂層15が積層され、この樹脂層15上には金属反射層16が積層され、更に金属反射層16上には樹脂層17が積層されている。そして、樹脂層17上には、透明セラミック層19,20が順に積層されている。
このような本実施形態においては、上記第1実施形態と同様に、金属反射層16の剥がれに起因した水分や酸素の流入が抑制されるため、金属反射層16の酸化劣化が更に抑えられる。これにより、長期間にわたって光学フィルム10Bの高い光反射率を維持しつつ、光学フィルム10Bの耐久性を向上させることができる。
以下、本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの好適な実施形態について幾つか説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、基材フィルム11を樹脂フィルム12、アルミニウム箔13及び樹脂フィルム14からなる構造としたが、例えば図5(a),(b)に示すように、基材フィルム11を樹脂フィルム14のみで構成しても良い。
また、上記実施形態では、太陽光を反射させる金属反射層16を銀合金で形成したが、金属反射層16を形成する金属材料としては、銀やアルミニウム等といった光反射率の高い金属(例えば波長600nmにおける光線反射率が80%以上の金属)を用いても良い。
本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの実施形態を備えた太陽電池モジュールを示す断面図である。 本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの第1実施形態を示す断面図である。 本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの第2実施形態を示す断面図である。 本発明に係わる太陽電池モジュール用光学フィルムの第3実施形態を示す断面図である。 図2及び図3に示した太陽電池モジュール用光学フィルムの変形例を示す断面図である。
符号の説明
1…太陽電池モジュール、2…太陽電池素子、10,10A,10B…太陽電池モジュール用光学フィルム、11…基材フィルム、12…樹脂フィルム(樹脂層)、13…アルミニウム箔(アルミニウム層)、14…樹脂フィルム(樹脂層)、15…樹脂層、16…金属反射層、17…樹脂層、19…透明セラミック層(第1セラミック層)、20…透明セラミック層(第2セラミック層)。

Claims (5)

  1. 太陽電池素子を有する太陽電池モジュールの背面側に設けられる太陽電池モジュール用光学フィルムであって、
    基材フィルムと、
    前記基材フィルム上に積層され、太陽からの光を前記太陽電池素子に向けて反射させる金属反射層と、
    前記金属反射層上に積層された第1セラミック層と、
    前記第1セラミック層上に積層され、前記第1セラミック層よりも屈折率の高い第2セラミック層とを有し、
    前記金属反射層の表面及び裏面は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されており、
    前記金属反射層が銀合金で形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール用光学フィルム。
  2. 前記基材フィルムは、アルミニウム層と、前記アルミニウム層を上下に挟み込むように積層された樹脂層とを有することを特徴とする請求項記載の太陽電池モジュール用光学フィルム。
  3. 前記太陽電池素子が両面受光型であり、
    前記金属反射層は、ロールトウロールプロセスによって形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用光学フィルム。
  4. 前記太陽電池素子側の端部には、ヒートシーラントで形成された透明接着層が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の太陽電池モジュール用光学フィルム。
  5. 太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子の表面側に配置された前面側透明板と、
    前記太陽電池素子の裏面側に配置された背面側透明板と、
    前記背面側透明板の背面側に設けられた光学フィルムとを備え、
    前記光学フィルムは、基材フィルムと、前記基材フィルム上に積層され、太陽からの光を前記太陽電池素子に向けて反射させる金属反射層と、前記金属反射層上に積層された第1セラミック層と、前記第1セラミック層上に積層され、前記第1セラミック層よりも屈折率の高い第2セラミック層とを有し、
    前記金属反射層の表面及び裏面は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂で被覆されており、
    前記金属反射層が銀合金で形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
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