JP5150782B1 - ブロック材の製造方法、ブロック材、舗装路、建築物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブロック材の製造方法は、少なくとも空隙形成材と、砂と、セメントと、水とを攪拌混合して攪拌混合体を作製する攪拌混合工程S1と、攪拌混合体を成形、硬化させて、マイクロ波の照射により発熱する発熱体を含ませたブロック材1を形成するブロック材形成工程S2と、マイクロ波をブロック材1に照射し、マイクロ波による発熱によりブロック材1における空隙形成材の占める体積を減少させ、ブロック材1に微細な空隙2を形成するマイクロ波照射工程S4とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このようなブロック材は、毛管現象による揚水機能を有しており、舗装路の舗装材として使用された場合、その揚水機能によって舗装材や舗装地盤から水分を舗装表面まで吸い上げる。その結果、この種のブロック材は、舗装表面からの水分の蒸発により市街地でのヒートアイランド現象の発生等を抑制することができる。このブロック材は、舗装路だけでなく建築物の資材としても活用することができる。
(2)前記空隙形成材が、油であり、前記発熱体が水であること、を特徴とする(1)のブロック材の製造方法。
(3)前記攪拌混合工程は、発熱体に係る水を封入したカプセルを、前記空隙形成材と、砂と、セメントと、水とを攪拌混合して攪拌混合体を作製すること、を特徴とする(2)のブロック材の製造方法。
(4)前記空隙形成材が、発砲ウレタン樹脂又は発砲スチロールであり、前記発熱体が、金属であること、を特徴とする(1)のブロック材の製造方法。
(5)(1)から(4)までのいずれかのブロック材の製造方法により製造されたブロック材。
(6)(5)のブロック材を敷き詰めた舗装路。
(7)(5)のブロック材を使用した建築物。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、第1実施形態のブロック材1の全体構成を示す図である。図1(a)は、ブロック材1の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のa−a断面の拡大図である。ブロック材1は、略直方体のブロックであり、外部から見て取ることが困難に、発熱体としての金属棒3をコンクリート素体1Aで囲った形状により作製される。
まずブロック材1の製造工程は、コンクリート素体1Aの構成材料であるセメント、砂、砂利、水を、空隙形成材と共に攪拌機に投入し、攪拌、混合することによってブロック材1の母材となる混合体を作製する。ここで空隙形成材は、マイクロ波の照射によりブロック材1が温度上昇すると、このブロック材1に占める体積が減少し、ブロック材1に微細な空隙2を作製する材料であり、この実施形態ではこの体積の減少によりブロック材1に微細な空隙2が形成される。
次に、作製した混合体をブロック材1の外形を形成する成形型に流し込み、混合体からブロック材1を成形する。このとき、金属棒3も成形型に投入して、内部に金属棒3を配置したブロック材1を成形する。
続いて、成形したブロック材1の養生処理を行い、ブロック材1を硬化させる。具体的には、成形したブロック材1を、温度、湿度が管理された環境に一定時間、配置して、ブロック材1を硬化させる。ここで、養生処理によって硬化したブロック材1には、まだ、図1に示すような微細な空隙2が形成されておらず、微細な空隙2が形成される位置に空隙形成材が存在した状態となる。
次に、硬化したブロック材1を工業用電子レンジに投入し、所定の時間、マイクロ波を照射して加熱処理を行う。加熱することによって、ブロック材1に混入する空隙形成材が溶融して空隙形成材の体積が減少し、ブロック材1には、空隙形成材の存在した個所に微細な空隙2が形成される。なお、形成された微細な空隙2の壁面には、空隙形成材の残渣であるウレタン樹脂の付着痕が残存する。
(1)空隙形成材を含んだ混合体によりブロック材を形成し、マイクロ波を照射することにより、空隙形成材を加熱溶融させて空隙2を作成しているので、微細な空隙2を有するブロック材を簡易に製造することができる。
また、空隙形成材に、使用済みの畳の畳床のように廃材となった発砲ウレタン樹脂を使用するので、資源を有効活用して微細な空隙2を有するブロック材1を製造することができる。
(3)ブロック材1は、微細な空隙2により毛管現象を発生させて揚水機能を確保することができ、さらには保水機能を確保することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、図1との対比により第2実施形態のブロック材を示す図である。この実施形態において、第1実施形態と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。この実施形態のブロック材21は、全体がコンクリート素体1Aにより構成され、またこのコンクリート素体1Aに微細な空隙2が形成される。これらの構成に加えて、コンクリート素体1Aには、直径数mm〜数cm程度の大きな空隙22が複数個所に設けられる。
まずコンクリート素体1Aの材料であるセメント、砂、砂利、水を、空隙形成材、発熱体と共に攪拌機に投入し、攪拌、混合することによってブロック材1の母材となる混合体を作製する。ここでこの実施形態において、空隙形成材は、油が適用され、マイクロ波の照射により発熱してブロック材21が温度上昇すると、ブロック材21より流出してブロック材21に占める体積が減少し、ブロック材21に微細な空隙を作製する。
次に、攪拌混合工程S1で作製した混合体をブロック材21の外形を形成する成形型に流し込み、混合体からブロック材21の外形を成形する。
続いて、成形したブロック材21の養生処理を行い、ブロック材21を硬化させる。ここで、養生処理によって硬化したブロック材21には、まだ、微細な空隙2が形成されておらず、微細な空隙2が形成される位置に油が存在した状態となる。また水を封入したカプセルが保持されている状態である。
次に、硬化したブロック材21を工業用電子レンジに投入し、所定の時間、マイクロ波を照射して加熱処理を行う。加熱することによって、ブロック材21に混入したカプセル内の水が温度上昇し、この温度上昇によりブロック材21全体の温度が短時間で上昇する。この温度上昇により空隙生成材としての油は流動性が増加してブロック材21より流出し易くなり、表面では油が染み出すようになる。
(1)廃油等を利用して微細な空隙を有するブロック材を簡易に製造することができる。また油の回収により資源を有効活用することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の舗装路は、歩道などの一般の舗装路に敷き詰められたブロック状の舗装材の代わりに、上述の第1実施形態又は第2実施形態のブロック材を舗装材として路面に敷き詰めたものである。
本実施形態の舗装路は、上述の実施形態のブロック材が路面に敷き詰められることによって、ブロック材に形成された微細な空隙2により、路面上の雨水などの水分の排水特性を向上させることができる。またこのとき微細な空隙2に一時的に雨水を蓄積、保持するようにして、路面の温度上昇を低減してヒートアイランド現象の発生を抑制することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態の建築物は、一般の家屋などの建築物の内壁材として使用される石膏ボードの代わりに、板状に形成された上述の第1実施形態又は第2実施形態のブロック材を内壁材として使用したものである。
本実施形態の建築物は、上述の実施形態のブロック材を板状に形成し内壁材として使用することによって、ブロック材が微細な空隙2により水分を保ち、建築物の室内を適度に保湿することができる。
また、本実施形態の建築物は、ブロック材が、微細な空隙2により断熱材としての役割を果たすので、外気温による建築物の室内への影響を抑制することができ、建築物の冷暖房効率を向上することができる。
また微細な空隙2により、空気中に浮遊するホルムアルデヒド等の有害成分を付着して、いわゆるシックハウス症候群を予防することができる。
(1)第1実施形態において、金属棒3をブロック材1の内部に配置する例で説明したが、これに限定されず、金属棒3の代わりに、棒状以外の形状の金属片をブロック材1の内部に配置してもよい。具体的に、金属棒に代えて、又は金属棒に加えて、各種形状の金属片、各種形状の金属箔をブロック材に混入させてもよい。また金属棒に代えて、又は金属棒に加えて、針金による金網を適用するようにし、この金網により強度を補強するようにしてもよい。
(3)空隙形成材として、第1実施形態では発泡樹脂の破砕物を、第2実施形態では油を、それぞれ混合体に含ませたが、その両方を混合体に含めてブロック材を形成してもよい。
2 微細な空隙
3 金属棒
Claims (7)
- 少なくとも空隙形成材と、砂と、セメントと、水とを攪拌混合して攪拌混合体を作製する攪拌混合工程と、
前記攪拌混合体を成形、硬化させて、マイクロ波の照射により発熱する発熱体を含ませたブロック材を形成するブロック材形成工程と、
マイクロ波を前記ブロック材に照射し、前記マイクロ波による前記発熱体の発熱により前記ブロック材における前記空隙形成材の占める体積を減少させ、前記ブロック材に微細な空隙を形成するマイクロ波照射工程とを備えること、
を特徴とするブロック材の製造方法。 - 前記空隙形成材が、油であり、
前記発熱体が水であること、
を特徴とする請求項1に記載のブロック材の製造方法。 - 前記攪拌混合工程は、発熱体に係る水を封入したカプセルを、前記空隙形成材と、砂と、セメントと、水とを攪拌混合して攪拌混合体を作製すること、
を特徴とする請求項2に記載のブロック材の製造方法。 - 前記空隙形成材が、発砲ウレタン樹脂又は発砲スチロールであり、
前記発熱体が、金属であること、
を特徴とする請求項1に記載のブロック材の製造方法。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のブロック材の製造方法により製造されたブロック材。
- 請求項5に記載のブロック材を敷き詰めた舗装路。
- 請求項5に記載のブロック材を使用した建築物。
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JP2001158676A (ja) * | 1999-12-03 | 2001-06-12 | Kurimoto Ltd | 保水性コンクリート固化体及びその製造方法 |
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