以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のテレビジョン受像機の外観を示す正面図である。
図1のテレビジョン受像機は、本体部(表示部)101と、脚部(スタンド、支持部、支部、台部)102を備えている。本実施形態では、脚部102が本体部101を支えている姿勢を基準に上下を定義している。また、ユーザからの視点を基準に左右を定義すると共に、ユーザに近い方を前、ユーザから遠い方を後と定義している。図1では、左から右、下から上、後から前に向かう方向を、それぞれX方向、Y方向、Z方向として示している。
本体部101は、筐体(覆部材、組合せ部材、部材、構成部品)103と、筐体103内に収容された表示装置(表示モジュール、表示ユニット、電子部品)104と、筐体103のフロント面(前面、表示画面側)に設けられた電源ボタン105、リモコンセンサ106、および第1のインジケータ108を備えている。表示装置104は、筐体103のフロント面に露出した表示画面104aを有している。表示画面104aのON/OFF操作は、電源ボタン105の押下や、リモコンの前部をリモコンセンサ106の方向に向けた状態でリモコンの電源ボタンを押下することで行うことが可能である。
筐体103は、第1から第4の端部(辺部、周部、周縁部、側部、壁、面、)111〜114を有する。第1の端部111は、脚部102が取り付けられた端部(底面、底壁、支持面、支持部、周壁)である。第2の端部(天板、上壁、壁、面、周壁)112は、第1の端部111の反対側に位置し、第1の端部111と略平行に延びている。また、第3の端部(側部、側面、側壁、周壁)113は、第1の端部111と第2の端部112とを繋ぐ端部であり、第1の端部111と略垂直な方向に延びている。第4の端部(側部、側面、側壁、周壁)114は、第3の端部113の反対側に位置し、第3の端部113と略平行に延びている。第4の端部114は、第3の端部113と同様、第1の端部111と第2の端部112とを繋いでいる。
第1および第2の端部111、112は、筐体103の長手方向に延びる端部である。一方、第3および第4の端部113、114は、筐体103の短手方向に延びる端部であり、第1および第2の端部111、112よりも短い。
脚部102が本体部101を支えている場合、第1から第4の端部111〜114はそれぞれ、筐体103の下端部、上端部、左端部、右端部となる。図1では、第1および第2の端部111、112は、X方向に略平行であり、第3および第4の端部113、114は、Y方向に略平行である。なお、図1に示す直線CLは、第1の端部111と第2の端部112との中心線を示す。
なお、本実施形態では、筐体103は、4つの端部111〜114を有しているが、筐体103の端部の個数は、3つ以下や5つ以上でもよい。また、第1の端部111と第2の端部112は、非平行に延びていてもよく、同様に、第3の端部113と第4の端部114は、非平行に延びていてもよい。
図2は、第1実施形態のテレビジョン受像機の構造を示す断面図である。
図2に示すように、筐体103は、フロント面(第1の面、第1壁、壁、マスク)115と、バック面(第2の面、第2壁、壁、カバー)116と、周面(第3の面、第3壁、壁、マスクの一部又はカバーの一部、マスクとカバーに亘る部分)117とを有する。フロント面115は、表示画面104aが露出した面である。バック面116は、フロント面115の反対側に位置する。また、周面117は、フロント面115の周縁部とバック面116の周縁部とを繋ぐ面である。
なお、本実施形態では、筐体103は、フロント面115と、バック面116と、周面117とを有する面構造を有しているが、筐体103は、上記以外の面構造を有していてもよい。
図2に示すように、本体部101はさらに、筐体103内に収容されたミドルフレーム(筐体、支持部、支持面、支持壁、部品載置部、枠、中間部材、骨部材、プレート、補強部)107を備えている。ミドルフレーム107は、種々の部品を支持するための支持部材である。
ミドルフレーム107は、第1の支持面(第1の面)121と、第2の支持面(第2の面)122とを有する。第1の支持面121は、フロント面115側を向いた面である。第2の支持面122は、バック面116側を向いた面であり、第1の支持面121の反対側に位置する。
本体部101は、ミドルフレーム107の第1の支持面121上に配置された第1の電子部品131と、ミドルフレーム107の第2の支持面122上に配置された第2の電子部品132とを備えている。これらの電子部品131、132の例としては、半導体素子や回路素子が実装された回路基板などが挙げられる。なお、ミドルフレーム107の支持面121、122など、ミドルフレーム107の面、領域、部分、支持部上には、電子部品131、132以外の部品が配置されていてもよい。
図2では、回路基板である第1の電子部品131の第1の基板面(第1の面)、第2の基板面(第2の面)が、それぞれ符号133、134で示されている。第1の基板面133は、フロント面115側を向いた面である。第2の基板面134は、バック面116側を向いた面であり、第1の基板面133の反対側に位置する。第2の基板面134は、第1の支持面121に設置されている。
本体部101はさらに、第1の基板面133上に配置されたLED141と、LED141から発せられた光の光路を調整するための1つ以上のレンズ142とを備えている。LED141は、その発光面がフロント面115を向くように配置されている。LED141は、光源の一例である。
なお、図2に示すレンズ142は、光を導くための導光部、光を透過させる透光部、透明部材で形成された透明部などに置き換えてもよい。これら導光部、透光部、透明部は、図2に示すレンズ142と異なるレンズであっても、レンズ以外の部品であってもよい。
本体部101はさらに、LED141から発せられた光を通過させる第1のインジケータ108と、LED141から発せられ、レンズ142を通過した光を通過させる第2のインジケータ109とを備えている。第1のインジケータ108は、筐体103のフロント面115に設けられており、第2のインジケータ109は、筐体103の周面117に設けられている。
これらのインジケータ108、109は、テレビジョン受像機の状態を表示するための表示部である。インジケータ108、109は例えば、テレビジョン受像機の電源がONであるかOFFであるかを表示するために使用される。インジケータ108、109は、物理的には、光を透過させる透光部や、透明部材で形成された透明部などに相当する。本実施形態では、第1のインジケータ108は、透明部材で形成されており、第2のインジケータ109は、図2に示すように、レンズ142の発光面である。
第1のインジケータ108は、図2に示すように、LED141の発光面の正面に配置されている。そのため、第1のインジケータ108には、LED141から発せられた光を、レンズ142を介さずに入射させることが可能である。よって、本実施形態では、LED141の発光面と第1のインジケータ108との間にレンズ142は配置されておらず、第1のインジケータ108には、LED141から発せられた光がレンズ142を介さずに直接入射する。よって、本実施形態によれば、第1のインジケータ108に、光量の強い光を入射させることができる。
一方、第2のインジケータ109は、図2に示すように、LED141の発光面の側方に配置されている。そのため、LED141から発せられた光は、その光路を調整しない限り、第2のインジケータ109にはほとんど入射しない。そこで、本実施形態では、LED141から発せられた光の光路上にレンズ142を配置することで、この光を第2のインジケータ109に入射させている。よって、本実施形態によれば、第1のインジケータ108だけでなく、第2のインジケータ109も発光させることができる。
以上のように、本実施形態では、LED141から発せられる光の光路を2方向に分割することで、同じLED141からの光を、第1のインジケータ108と第2のインジケータ109の両方に入射させる。よって、本実施形態によれば、同じLED141からの光で、第1および第2のインジケータ108、109を発光させることができる。
本実施形態のテレビジョン受像機は、図1に示すように、3個の第1のインジケータ108を備えている。また、本実施形態のテレビジョン受像機は、3個の第2のインジケータ109を備えている。本実施形態によれば、これらのインジケータ108、109を、6個のLED141ではなく、3個のLED141で発光させることができる。このように、本実施形態によれば、インジケータ108、109用のLED141の個数を減らすことが可能となる。
なお、テレビジョン受像機の第1、第2のインジケータ108、109の個数は、それぞれ2個以下でも4個以上でもよい。また、テレビジョン受像機は、1個のLED141で3個以上のインジケータを発光させる構造を備えていてもよい。また、テレビジョン受像機は、2個以上のインジケータを発光させるLED141と、1個のインジケータのみを発光させるLED141の両方を備えていてもよい。
また、本実施形態は、テレビジョン受像機以外の電子機器、例えば、ノートブック型PC(Personal Computer)にも適用可能である。このようなノートブック型PCの例を、第2実施形態にて説明する。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態のノートブック型PCの外観を示す斜視図である。図3のノートブック型PCは、テレビジョン受像機としても機能するPCでもよいし、テレビジョン受像機としては機能しないPCでもよい。
図3のPCは、第1の本体部(第1部分、第1部品収容部)201と、第2の本体部(第2部分、第2部品収容部)202を備えている。
第1の本体部201は、第1の筐体(覆い部材、部材、組立部品、部品、支持部、補強部)211と、第1の筐体211内に収容された表示装置(表示モジュール、表示ユニット、電子部品、部品)212とを備えている。表示装置212は、第1の筐体211のフロント面に露出した表示画面212aを有している。図3に示す直線CL1は、第1の筐体211の中心線を示す。
第2の本体部202は、第2の筐体(覆い部材、部材、組立部品、部品、支持部、補強部)213と、第2の筐体213内に収容されたキーボード(入力部、入力受付部、受部、操作部、操作領域、インターフェイス部、入力モジュール、ユニット、部品)214と、第2の筐体213のフロント面に設けられたポインティングデバイス(入力部、入力受付部、受部、操作部、操作領域、インターフェイス部、入力モジュール、ユニット、部品、面、タッチセンサが機能する領域)215、クリックパッド(入力部、入力受付部、受部、操作部、操作領域、インターフェイス部、入力モジュール、ユニット、部品、面、タッチセンサが機能する領域)216、および指掛け部(開口部、段差部、凹部、引っ掛け部、凸部)217を備えている。キーボード214は、第2の筐体213のフロント面に露出した複数のキー214aを有している。図3に示す直線CL2は、第2の筐体213の中心線を示す。また、直線CL3は、キーボード214の右手のホームポジションと左手のホームポジションとの境界線を示す。
本実施形態では、第2の本体部202を水平面に設置し、第1の本体部201をユーザに近い方から遠い方に開いた状態を基準に、第2の本体部202の左右、上下、前後を定義している。本実施形態では、水平面に平行な方向のうち、ユーザの左目と右目とを結ぶ直線に平行な方向を「左右」と定義すると共に、この直線に垂直な方向を「上下」と定義している。また、水平面に垂直な方向を「前後」と定義し、ユーザに近い方を前、ユーザから遠い方を後と定義している。図1では、左から右、下から上、後から前に向かう方向を、それぞれX方向、Y方向、Z方向として示している。
第2の筐体213は、第1から第4の端部(辺部、周部、周縁部、側部、壁、面)221〜224を有する。第1の端部(ヒンジとは反対側の端部、長手方向の端部、辺部、周部、周縁部、側部、壁、面)221は、指掛け部217が設けられた端部である。第2の端部(ヒンジ側の端部、辺部、周部、周縁部、側部、壁、面)222は、第1の筐体211と第2の筐体213との接続部が設けられた端部であり、第1の端部221の反対側に位置し、第1の端部221と略平行・平行に延びている。また、第3の端部(短手方向の端部、辺部、周部、周縁部、側部、壁、面)223は、第1の端部221と第2の端部222とを繋ぐ端部であり、第1の端部221と略垂直な方向に延びている。第4の端部(短手方向の端部、辺部、周部、周縁部、側部、壁、面)224は、第3の端部223の反対側に位置し、第3の端部223と略平行に延びている。第4の端部224は、第3の端部223と同様、第1の端部221と第2の端部222とを繋いでいる。
第1および第2の端部221、222は、第2の筐体213の長手方向に延びる端部である。一方、第3および第4の端部223、224は、第2の筐体213の短手方向に延びる端部であり、第1および第2の端部221、222よりも短い。
第2の本体部202を水平面に設置し、第1の本体部201をユーザに近い方から遠い方に開いた場合、第1から第4の端部221〜224はそれぞれ、第2の筐体213の下端部、上端部、左端部、右端部となる。図3では、第1および第2の端部221、222は、X方向に略平行であり、第3および第4の端部223、224は、Y方向に略平行である。なお、図3に示す直線CL2は、第1の端部221と第2の端部222との中心線を示す。
なお、本実施形態では、第2の筐体213は、4つの端部221〜224を有しているが、第2の筐体213の端部の個数は、3つ以下や5つ以上でもよい。また、第1の端部221と第2の端部222は、非平行に延びていてもよく、同様に、第3の端部223と第4の端部224は、非平行に延びていてもよい。
また、本実施形態では、ホームポジションの境界線CL3は、中心線CL2よりも第3の端部223側に位置している。そのため、ポインティングデバイス215は、中心線CL2よりも第3の端部223側に重心が位置するように配置されている。また、左右のクリックパッド216の境界線は、中心線CL2よりも第3の端部223側に位置している。また、指掛け部217は、その左端と右端との中心点が中心線CL2よりも第3の端部223側に位置するように設置されている。指掛け部217は、ユーザがキーボード214を使用する際に指を掛けるための窪みである。
図4は、第2実施形態のノートブック型PCの外観を示す六面図である。
図4(a)は、本実施形態のPCの正面図である。図4(a)には、第1の本体部201のバック面が示されている。また、図4(b)は、本実施形態のPCの背面図である。図4(b)には、第2の本体部202のバック面が示されている。また、図4(c)、(d)、(e)、(f)はそれぞれ、本実施形態のPCの上面図、下面図、左側面図、右側面図である。
図4(b)に示す符号218は、第2の筐体213内に収容されたファンを示す。ファン218は、図4(b)に示すように、第2の端部222に配置されており、ファン218の通気口が、第2の筐体213のバック面に設けられている。
図5は、第2実施形態のノートブック型PCの内部構造を示す斜視図である。
図5に示すように、第2の筐体213の内部には、メイン回路基板(プリント配線板、回路基板、基板、電子部品、部品、モジュール)231と、バッテリ(電池、電源供給部、ユニット、充電部、部品、モジュール)232と、クリックボタン234用の回路基板233が収容されている。
メイン回路基板231は、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)235などの半導体素子や回路素子が実装された回路基板である。メイン回路基板231は、第2の端部222に配置されている。なお、ファン218は、CPU235などの半導体素子や回路素子を冷却するために使用されるため、メイン回路基板231と共に、第2の端部222に配置されている。
バッテリ232は、クリックボタン234用の回路基板233を挟んで、第1の端部221に配置されている。本実施形態では、第2の端部222側のスペースにメイン回路基板231を配置するため、残りの第1の端部221側のスペースにバッテリ232を配置する。
回路基板233は、クリックボタン234が実装された回路基板である。回路基板233は、第1の端部221に配置されている。具体的には、回路基板233は、Z方向から見て、クリックパッド216とクリックボタン234が重なる位置に配置されている。
符号219は、第1の本体部201と第2の本体部202との接続部を示す。接続部219の詳細を、図6から図8に示す。図6は、接続部(ヒンジ部、ヒンジ機構、連結部)219の構造を示す斜視図である。図6(a)は、接続部219の第4の端部224側の部分を示し、図6(b)は、接続部219の第3の端部223側の部分を示す。また、図7、図8はそれぞれ、図6の接続部219を拡大した斜視図および断面図である。本実施形態では、このような接続部219により第1の本体部(第1の筐体部)201と第2の本体部(第2の筐体部)202が接続されている。
なお、図8に示すように、第2の筐体213は、フロント面(第1の面、壁、上面、上壁、第1ケース、第1部品)225と、バック面(第2の面、壁、下面、底壁、第2ケース、第2部品)226と、周面(第3の面、周壁、側壁、壁、面、領域、側部、立壁)227を有する。フロント面225は、キーボード214が露出した面である。バック面226は、フロント面225の反対側に位置する。また、周面227は、フロント面225の周縁部とバック面226の周縁部とを繋ぐ面である。フロント面225は、図8に示すように、接続部219が入り込んだ窪み部を有している。
なお、本実施形態の第2の筐体213は、フロント面225と、バック面226と、周面227とを有する面構造を有しているが、第2の筐体213は、上記以外の面構造を有していてもよい。
図9は、第2の本体部202の外観を示す正面図である。
図9には、図3にて便宜上記載を省略した指紋認証デバイス241が示されている。指紋認証デバイス241は、第2の筐体213のフロント面に配置されており、より詳細には、第1の端部221においてマウスパッド216の間に配置されている。
上述のように、本実施形態では、ホームポジションの境界線CL3が、中心線CL2よりも第3の端部223側に位置している。そのため、指紋認証デバイス241は、中心線CL2よりも第3の端部223側に重心が位置するように配置されている。
(1)回路基板233の詳細
以下、図10と図11を参照し、クリックボタン234用の回路基板233(図5)の詳細について説明する。
図10は、クリックボタン234用の回路基板233の構造を示す正面図(図10(a))と斜視図(図10(b))である。
回路基板233は、第1の基板面(第1の面、領域、部分)247と、第2の基板面(第2の面、領域、部分)248を有する。第1の基板面247は、第2の筐体213のフロント面225側を向いた面である。第2の基板面248は、第2の筐体213のバック面226側を向いた面であり、第1の基板面247の反対側に位置する。クリックボタン234は、回路基板233の第1の基板面247に配置されている。クリックボタン234は、入力操作用のボタンの一例である。
図10に示すように、回路基板233は、第1の基板面247上に一列に配置された第1、第2のLED243、244と、回路基板233の端部に設けられた第1、第2の凹部242、245と、第1の基板面247から第2の基板面248に貫通する複数のビス穴246とを有している。
後述するように、本実施形態では、第1のインジケータ251が、第2の筐体213のフロント面225において、第1の端部221付近に配置されている(図11)。また、第2のインジケータ252が、第2の筐体213の周面227において、第1の端部221付近に配置されている(図11)。
よって、第1、第2のLED243、244は、第1の基板面247上において、第2の筐体213の第1の端部221側に配置されている。なお、第1のLED243は、第1および第2のインジケータ251、252を発光させるために使用され、第2のLED244は、第1のインジケータ251のみを発光させるために使用される。第1、第2のLED243、244は、発光面がフロント面225を向くように配置されている。
第1の凹部242は、指紋認証デバイス241(図9)を入れ込むために使用される。本実施形態では、第1、第2のLED243、244が、第2の筐体213の第1の端部221側に配置されるため、第1の凹部242は、残りの第2の端部222側に設けられている。この第1の凹部242により、指紋認証デバイス241を、クリックボタン234や第1、第2のLED243、244の近くに配置することが可能となる。
第2の凹部245は、後述する第1のレンズ253(図11)を入れ込むために使用される。そのため、第2の凹部245は、第1の端部221側において、第1のLED243付近に設けられている。この第2の凹部245により、第1のレンズ253を、第1のLED243の近くに配置することが可能となる。
図11は、第2の本体部202の内部構造を示す断面図である。図11には、図10と同様に、回路基板233の第1の基板面247上に配置された第1のLED243が示されている。
図11に示すように、第2の筐体213は、フロント面225の大部分を構成する上側部材213aと、フロント面225の第2の端部222付近の部分を構成するカバー部材213bと、バック面226と周面227を構成する下側部材213cにより構成されている。カバー部材213bは、指掛け部217を有している。また、周面227は、フロント面225側に位置する平面部227aと、バック面226側に位置する曲面部227bを有している。曲面部227は、図11に示すように、周面227からバック面226にわたって延在している。
第2の本体部202は、第1のLED243から発せられた光の光路を調整するための第1、第2のレンズ253、254を備えている。第2の本体部202はさらに、第1のLED243から発せられた光を通過させる第1のインジケータ251と、第1のLED243から発せられ、第1、第2レンズ253、254を通過した光を通過させる第2のインジケータ252とを備えている。第1のインジケータ251は、第2の筐体213のフロント面225に設けられており、第2のインジケータ252は、第2の筐体213の周面227に設けられている。
第1のインジケータ251は、第1のLED243の発光面の正面に配置されている。そのため、第1のインジケータ251には、第1のLED243から発せられた光を、レンズ253、254を介さずに入射させることが可能である。よって、本実施形態では、第1のLED243の発光面と第1のインジケータ251との間にレンズ253、254は配置されておらず、第1のインジケータ251には、矢印I1で示すように、第1のLED243から発せられた光がレンズ253、254を介さずに直接入射する。よって、本実施形態によれば、第1のインジケータ251に、光量の強い光を入射させることができる。本実施形態では、第1のインジケータ251は、透明部材で形成されている。
一方、第2のインジケータ252は、第1のLED243の発光面の側方に配置されている。そのため、第1のLED243から発せられた光は、その光路を調整しない限り、第2のインジケータ252にはほとんど入射しない。そこで、本実施形態では、第1のLED243から発せられた光の光路上にレンズ253、254を配置することで、矢印I2で示すように、この光を第2のインジケータ252に入射させている。よって、本実施形態によれば、第1のインジケータ251だけでなく、第2のインジケータ252も発光させることができる。
第2の本体部202はさらに、第1、第2のLED243、244の側方に設置された遮光部材255を備えている。遮光部材255には、第1、第2のLED243、244から発せられた光が第2の筐体213内に拡散することを防ぐ効果がある。
次に、図11を参照し、第1、第2のレンズ253、254について詳細に説明する。
第2の本体部202は、図11に示すように、第1のLED243から発せられた光が通過する第1のレンズ253と、第1のレンズ253を通過した光が通過する第2のレンズ254とを備えている。このように、第1のLED243用のレンズを2個のレンズ253、254に分けることには、第2の本体部202が組み立てやすくなるという利点がある。第1のレンズ253は、上側部材213aに取り付けられており、第2のレンズ254は、下側部材213cに取り付けられている。
第1のレンズ253は、S1で示す受光面と、S2で示す発光面とを有する。受光面S1は、第1の基板面247に垂直な方向、すなわちZ方向に対し傾いている。このような傾斜には、第1のLED243からの光を受光しやすくする効果と、この光の光路を曲げる効果がある。Z方向に対する受光面S1の角度は、例えば5度から15度、より詳細には10度程度である。
第2のレンズ254は、S3で示す受光面と、第2のインジケータ252として機能する発光面とを有する。第2のレンズ254の発光面を第2のインジケータ252として使用することには、第2のレンズ254と別個に第2のインジケータ252用の透明部材を用意する必要がなくなるという利点がある。さらには、透明部材による光量の減少を回避できるという利点がある。
なお、本実施形態では、第2のレンズ254の受光面S3は、第1のレンズ253の発光面S2に平行に設定されている。これには、第2のレンズ254が、第1のレンズ253からの光を受光しやすいという利点がある。
また、本実施形態では、第2のレンズ254の受光面S3の面積は、図11に示すように、第1のレンズ253の発光面S2の面積よりも小さくなっている。これには、第2のレンズ254内での光の拡散が抑制され、第2のレンズ254内で光のむらができにくいという利点がある。
また、本実施形態では、第2のインジケータ252は、周面227の平面部227aに設けられている。このような配置には、例えば、第2のレンズ254の発光面も平面にすることで、周面227と第2のインジケータ252との段差を小さくし、装置のデザイン性を高めることができるという利点がある。
また、図11に示す符号Rは、第1のインジケータ251とZ方向に重なる領域を示している。本実施形態では、レンズ253、254は、この領域Rの外部に位置し、この領域R内には入り込んでいない。そのため、第1のインジケータ251には、矢印I1で示すように、第1のLED243から発せられた光がレンズ253、254を介さずに直接入射する。
以上のように、本実施形態では、第1のLED243から発せられる光の光路を2方向に分割することで、同じ第1のLED243からの光を、第1のインジケータ251と第2のインジケータ252の両方に入射させる。よって、本実施形態によれば、同じ第1のLED243からの光で、第1および第2のインジケータ251、252を発光させることができる。
本実施形態のノートブック型PCは、図4(d)に示すように、3個の第2のインジケータ252を備えている。また、本実施形態のノートブック型PCは、第1のLED243用の第1のインジケータ251として、3個の第1のインジケータ251を備えている。本実施形態によれば、これらのインジケータ251、252を、6個の第1のLED243ではなく、3個の第1のLED243で発光させることができる。このように、本実施形態によれば、これらのインジケータ251、252用の第1のLED243の個数を減らすことが可能となる。
本実施形態の第1、第2のインジケータ251、252には、ノートブック型PCを開いた状態でも閉じた状態でも、ユーザがノートブック型PCの状態を知ることができるという利点がある。ユーザは、PCの使用中には第1のインジケータ251でPCの状態を知ることができ、PCの持ち運び時には第2のインジケータ252でPCの状態を知ることができる。
なお、第2のLED244用の第1のインジケータ251は、図11に示す第1のLED243用の第1のインジケータ251と同様に構成可能である。本実施形態のノートブック型PCは、第2のLED244用の第1のインジケータ251として、3個の第1のインジケータ251を備えている。本実施形態では、これらのインジケータ251を3個の第2のLED244で発光させる。
(2)第1、第2のレンズ253、254の詳細
次に、図12と図13を参照し、第1、第2のレンズ253、254についてさらに詳細に説明する。
図12は、第1のレンズ253の形状を示す正面図(図12(a))と斜視図(図12(b))である。
図12に示すように、第1のレンズ253は、第1のLED243の個数と同数のレンズ本体253aと、これらのレンズ本体253a同士を接合する接合部253bを有している。クリックボタン234用の回路基板233の第2の凹部245(図10)内には、これらレンズ本体253aが差し込まれる。
各レンズ本体253aは、発光面S2側の断面積を受光面S1側の断面積よりも小さく絞るための絞り部253cを有している。図12(a)から解るように、各レンズ本体253aのXZ断面の断面積は、レンズ絞り部253cを境に小さくなっている。このような構成には、第2のインジケータ252における光量を増加させる効果がある。
図13は、第2のレンズ254の形状を示す正面図(図13(a))と斜視図(図13(b))である。
図13に示すように、第2のレンズ254は、第1のLED243の個数と同数のレンズ本体254aと、これらのレンズ本体254a同士を接合する接合部254bを有している。
各レンズ本体254aは、接合部254bに対し、第2のインジケータ252の方向に突出している。この突出部は、周面227の平面部227aに設けられた開口部内に差し込まれる。これにより、この突起部を第2のインジケータ252として使用することが可能となる。
(3)第2の筐体213のフロント面225の詳細
次に、図14、図15を参照し、第2の筐体213のフロント面225について詳細に説明する。
図14は、クリックボタン234用の回路基板233の取り付け方法を説明するための正面図である。
図14に示すように、第2の筐体213のフロント面225は、回路基板233を差し込んで第2の本体部202に取り付けるための開口部261を有する。図中で矢印で示すように、回路基板233は、開口部261内に+X方向に向けて差し込まれる。
本実施形態の回路基板233は、例えば、4個のビス穴246を有する。これらのビス穴246のうち、左側の2個のビス穴246は、回路基板233の左側の端部に設置されている。一方、右側の2個のビス穴246は、回路基板233の右側の端部から離れた位置に設置されている。これは、回路基板233の右側の先端を、開口部261からフロント面225の裏側に差し込むためである。回路基板233は、ビス穴246にビスを取り付けることで、第2の本体部202に固定される。
図15は、第1のインジケータ251の具体例を示す正面図である。
図15は、第2の筐体213のフロント面225に設けられた6個の第1のインジケータ251を示す。符号Q1で示す3つの第1のインジケータ251はそれぞれ、充電中、充電満了、電源ON/OFFを示すインジケータである。また、符号Q2で示す3つの第1のインジケータ251はそれぞれ、HDDインジケータ、無線LANインジケータ、電波状況インジケータである。
これらの第1のインジケータ251のうち、符号Q1で示す第1のインジケータ251の表示内容は、PCの持ち運び時にもユーザが知ることを望む情報である。よって、本実施形態では、符号Q1で示す第1のインジケータ251に対応する3つの第2のインジケータ252を、第2の筐体213の周面227に設けている(図4(d)参照)。
(4)第2実施形態の効果
最後に、第2実施形態の効果について説明する。
以上のように、本実施形態では、LED243から発せられる光の光路を、1つ以上のレンズ253、254により分割することで、同じLED243からの光を、第1のインジケータ251と第2のインジケータ252の両方に入射させる。よって、本実施形態によれば、同じLED243からの光で、第1および第2のインジケータ251、252を発光させることができる。よって、本実施形態によれば、これらのインジケータ251、252用のLED243の個数を減らすことが可能となる。
なお、本実施形態は、テレビジョン受像機など、ノートブック型PC以外の種々の電子機器にも適用可能である。
以上、第1及び第2実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施することができる。また、これらの実施形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことにより、様々な変形例を得ることもできる。これらの形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれており、特許請求の範囲及びこれに均等な範囲には、これらの形態や変形例が含まれる。