JP5149951B2 - 溶融金属供給装置とそのダクト汚れ検知方法 - Google Patents

溶融金属供給装置とそのダクト汚れ検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶融アルミニウムや溶融亜鉛等の溶融金属を搬送するために使用される溶融金属供給装置とそのダクトの汚れを検知する方法に関し、特に給湯停止時にダクトの内周に溶融アルミニウム等の金属酸化物が付着したり、或いはダクト内面そのものが酸化した等のダクト内の汚れを簡単な手段で知ることが出来る溶融金属供給装置とそのダクト汚れ検知方法に関する。
例えばアルミ鋳造の分野では鋳型等の搬送先に溶融金属を供給するために、電磁誘導作用により溶融金属に推力を与えて搬送する溶融金属用誘導電磁ポンプを用いた容器供給装置が使用されている。このような溶融金属用誘導電磁ポンプは、磁性体製のヨークにコイルを巻いた誘導子により筒状のダクト内部に移動磁界を発生させて溶融金属に推力を与え、供給する形式の誘導形電磁ポンプが主流である。
このような溶融金属の供給装置に使用される誘導形電磁ポンプは、例えば下記特許文献2(特開2006−341281号公報)に記載されている。溶融金属が流れる管状のダクトの外周に移動磁界を発生するため、ヨークにコイルを巻いた誘導子を配置し、管状のダクトの内部に誘導子により発生した磁界の磁路となる磁性体のコアを配置している。コアは耐熱性及び耐蝕性を有する筒状の保護管により覆われている。従って、溶融金属の流路は管状のダクトと保護管との間に形成される環状部分となり、これにより、この種の誘導電磁ポンプは環状流路形誘導電磁ポンプと呼ばれている。
このような溶融金属用誘導電磁ポンプを使用した溶融金属供給装置は、間欠的に毎回一定量の溶融金属をダイキャスト装置や重力鋳造装置等の搬送先に供給するのに用いられる。誘導電磁ポンプの駆動により、溶融金属を供給するときは、ダクトはヒータにより加熱され、ダクト内はそれを通る溶融金属が凝固しないように溶融金属の融点以上の温度が維持される。他方、誘導電磁ポンプの駆動を停止し、溶融金属の供給を停止しているときは、ヒータによるダクトの加熱も停止する。
ところが、誘導電磁ポンプの駆動を停止し、溶融金属の供給を停止すると共に、ヒータによるダクトの加熱を暫く停止した後、暫くしてから再度ヒータによりダクトを加熱すると共に、誘導電磁ポンプを駆動し、溶融金属の供給を開始すると、ダクト内に溶融金属の酸化物の塊片が混ざることがある。この溶融金属の酸化物の塊片は、ダクト内の溶融金属の流通の妨げとなり、或いは酸化物の塊片が目的の供給先に搬送され、鋳物の品質低下等の問題を引き起こす。そこで、溶融金属の供給開始時には、この溶融金属の酸化物の塊片の除去作業が必要となる。
溶融金属を搬送するダクトの内側は、外部から観察することが出来ないため、そのダクトの内側の汚れ具合を簡単に把握することは難かしい。そのため従来では、所定の量の溶融金属を供給する毎に、或いは所定時間溶融金属を供給する毎に溶融金属の供給を止め、ダクトを洗浄している。しかしながら、ダクトの内側の汚れは使用状態によって一様ではなく、汚れの進行速度にかなりの差があるため、ダクト内部の清掃時期を予測することは困難であった。下記特許文献には、このダクト内部の汚れを検知し、その清掃時期を知るための手段について何ら記載されていない。
特開2009−012024号公報 特開2006−341281号公報 特開平05−285638号公報 特開平05−042357号公報
本発明は、前述した従来の溶融金属供給装置における課題に鑑み、簡単な設備と方法により、ダクトの内部の溶融金属の酸化物の発生等の汚れを検知し、これによりダクトの清掃時期を容易に知り、ダクトの詰まりや酸化物の塊片が溶融金属の中に浮遊するのを防止することが出来る溶融金属供給装置とそのダクト汚れ検知方法を提供することを目的とする。
本発明では、前記の目的を達成するため、誘導子14により所定の高さまでダクト1内の溶融金属12を汲み上げたことを検知するレベルセンサ19を用い、このレベルセンサ19で前記誘導子14がダクト1内で溶融金属12を所定の高さだけ押し上げるのに要した時間を測定し、その測定を予め設定した基準値と比較することにより、ダクト1内の汚れを検知するものである。
すなわち、本発明による溶融金属供給装置は、ダクト1内の溶融金属12に推力を与えて供給するための誘導子14、24を備えているが、さらにこの誘導子14、24によりダクト1内で汲み上げられた溶融金属12を検知するレベルセンサ19を備えている。さらにこのレベルセンサ19で前記誘導子14がダクト1内の溶融金属12を予め定められた高さh2まで押し上げたことを検知すると共に、その溶融金属12の押し上げに要した時間を測定し、この測定値を予め定められた基準値と比較することにより、同ダクト1内の汚れを検知する手段を有する。
また、本発明による溶融金属供給装置のダクト内汚れ検知方法は、前述した溶融金属供給装置を使用し、前記レベルセンサ19で前記誘導子14がダクト1内の溶融金属12を予め定められた高さh2まで押し上げたことを検知する。そしてこの溶融金属12の高さh2の押し上げに要した時間を測定し、この測定値を予め定められた基準値と比較することにより、同ダクト1内の汚れを検知する。
このような溶融金属供給装置とそのダクト内汚れ検知方法により、溶融金属12をダクト1の中に押し上げたことを検知するレベルセンサ19を使用し、誘導子14により溶融金属12を所定の高さh2まで押し上げる時間を測定し、比較するだけで、ダクト1内の汚れや障害物の存在を簡単に検知することができる。
より具体的には、誘導子14、24は、立上げ用誘導子24と給湯誘導子14とを有する。立上げ用誘導子24は、汲み上げられる溶融金属12を給湯誘導子14の推進力が作用する高さL1までポンプ側ダクト1内に汲み上げる。他方、給湯誘導子14は、前記立上げ用誘導子24でレベルL1までポンプ側ダクト1内に汲み上げられた溶融金属12を、レベルL2まで押し上げ、更にレベルL3まで押し上げる。その後、レベルL2まで戻し溶融金属12が供給出来る待機状態とする。その後さらにこの給湯誘導子14は、溶融金属12を押し上げ、給湯側ダクト1’を通して目的の個所まで溶融金属12を供給する。このような例では、給湯誘導子14が溶融金属12をダクト1の中でレベルL2からレベルL3まで高さh2だけ押し上げるのに要した時間を測定し、その測定時間を所定の基準値と比較する。
給湯誘導子14で溶融金属12を給湯待機のレベルL2からL3まで立上げる高さh2は、予め定められた一定の高さとする。またその時の給湯誘導子14に通電する電圧と電流も予め定められた定電圧、定電流とする。この定電力、定電流を給湯誘導子14に通電することで、同誘導子14がダクト1内の溶融金属12を所定の高さh2だけ押し上げるのに要した時間を測定し、この測定時間を所定の基準値と比較することで、ダクト1内の汚れを判定する。
以上説明した通り、本発明による溶融金属供給装置とそのダクト内汚れ検知方法では、誘導子14、24とレベルセンサ13、19という、溶融金属供給装置として通常必要な要素のみを使用し、ダクト1の内面の酸化物等による汚れを容易に検知することが出来る。これにより、特別な機器を増やすことなく、既存の溶融金属供給装置のままで、ダクト1の内部の清掃時期を容易に知ることが出来る。よって、ダクト1の内部流路が酸化物で狭くなったり、詰まったりしたり、供給する溶融金属12に酸化物の塊片等が混じる等のトラブルを早期に防止することが出来る。これにより、溶融金属12の搬送の確実性や製品の品質の向上を図ることが出来る。
溶融金属供給装置の一実施例を示す断面図である。 溶融金属供給装置の立上誘導子と給湯誘導子の制御出力の例を示すグラフである。 溶融金属供給装置の汚れ検知システムのブロック図である。 溶融金属供給装置の他の実施例を示す断面図である。
本発明では、誘導子14がダクト1内で溶融金属12を所定の高さh2だけ押し上げるのに要した時間を測定し、この測定値を所定の基準値と比較することにより、ダクト1内の汚れを検知することにより、その目的を達成する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1は、本発明による溶融金属供給装置の一実施例である。この溶融金属供給装置は、上側の給湯誘導子14と、下側の立上誘導子24との2段の誘導子を有する。
ポンプ側ダクト1が斜めに配置され、溶融金属槽11に収納された溶融金属12の液面に前記ポンプ側ダクト1の下端が差し込まれている。ポンプ側ダクト1の溶融金属12の液面より上にある部分の周囲には、磁性体製のヨーク15にコイル16を巻回した給湯誘導子14が配置されている。ヨーク15は、ポンプ側ダクト1の溶融金属12の液面より上にある部分を囲むようにその外周側に嵌め込まれており、このヨーク15に三相コイルを構成するコイル16が巻回されている。この給湯誘導子14には、冷却器10が設けられ、駆動時に冷却される。
さらに前記ポンプ側ダクト1には、前記給湯誘導子14より下側の部分の周囲に立上誘導子24が配置されている。この立上誘導子24は、前記の給湯誘導子14と同様に、前記ポンプ側ダクト1の誘導子14より下側の部分の外周に嵌め込まれた磁性体製のヨーク25にコイル26を巻回したものである。この立上誘導子24のコイル26は耐熱性を有する無機絶縁ケーブルにより巻回されている。無機絶縁ケーブルは、ステンレスチューブ等からなるシースの中に導電線を収納し、この導電線とシースとを、それらの間に充填したマグネシア粉末等の無機絶縁粉末で絶縁した構造を有する。いわゆるシースケーブルと呼ばれる。このような無機絶縁ケーブルは、耐熱性が高く、800℃の温度にも耐えることが出来る。このため立上用誘導子24は、冷却手段を有しない無冷却としながら、大きな電流を通電するのに適しており、その分だけ給湯誘導子14のコイル16に比べて立上誘導子24のコイル26の巻数は少なくすることが出来る。
この立上誘導子24は、耐熱性を有するセラミック等からなる筒状の保護ケース17で囲まれている。この保護ケース17の上端開口部は、上側の給湯誘導子14の下端面に固定されている。また、この保護ケース17の下端の開口部は、前記ポンプ側ダクト1の下端と密に接合されており、この接合部に囲まれた内側は、ポンプ側ダクト1の下端の溶融金属12の導入口18となっている。
前記ポンプ側ダクト1の上端には、L字形のエルボ管からなる給湯側ダクト1’がフランジ継手等の継手5、5’を介して密に接続されている。前記保護管3の給湯側ダクト1’に近い一端部の周囲にフランジ6が延設され、このフランジ6の外周に近い部分が前記ポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’とを接続する前記の継手5、5’の間に挟持されている。これにより、保護管3の中のコア2、22がポンプ側ダクト1の中心に位置するよう保持されている。フランジ6には、溶融金属12の通路となる複数の円弧状の通過孔7が設けられている。給湯側ダクト1’は、図示してないバネ等により手前のポンプ側ダクト1に弾力的に押しつけられている。この状態で継手5、5’の間に挿入された耐熱性のガスケットにより継手5、5’の部分のシール性が確保されている。
これらポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’は、セラミック等の耐熱性、耐蝕性のある材料で作られており、その外周に設けた保温用のマイクロヒータ等からなるヒータ9、9’により溶融金属12の融点以上の温度に加熱され、溶融金属12の凝固を防ぐ。
溶融金属槽11の中の溶融金属12に液面センサー等のセンサー13が設けられ、これにより溶融金属槽11の中の溶融金属12の液位が検知される。前記立上誘導子24は、このセンサー13で検知される溶融金属12の液面より下に挿入される。
他方、給湯側ダクト1’のポンプ側ダクト1に接続された基端側に液面センサー等のセンサー19が設けられ、これによりポンプ側ダクト1の中の液位が検知される。給湯側ダクト1’の先端側にはゲートバルブ27が設けられ、このゲートバルブ27の先に鋳型等の溶融金属12の供給先20が配置されている。ゲートバルブ27は、簡単な楔形或いは逆台形の蓋を上下に開閉動作するもので、給湯時は開いている。このゲートバルブ27は、ポンプ側ダクト1と給湯側ダクト1’の中の溶融金属12の液面での酸化防止のために取り付けられているが、無くても良い。
前述したように、立上誘導子24は、その巻線26として耐熱性のあるシースケーブルを用いることにより、大きな電流を通電するのに適している。また、駆動前にはこの立上誘導子24に前記とは逆位相の三相交流を通電すると、ポンプ側ダクト1に溶融金属12が入らないようにしながら、コイル26の導電線の自己発熱と電磁誘導加熱の原理によりコイル26のシースが加熱されるので、この熱によりポンプ側ダクト1を予熱することが出来る。この予熱は前記の溶融金属12の汲み上げに先立って行う。勿論、ヒータ9によってもポンプ側ダクト1を予熱することができるのは、言うまでも無い。
立上誘導子24への通電により、ポンプ側ダクト1の中の溶融金属12を高さh0だけ汲み上げると、給湯誘導子14に三相交流が通電され、ポンプ側ダクト1の中に移動磁界を発生する。さらに給湯誘導子14にそれより大きな駆動電力を通電し、溶融金属12のレベルをレベル1からレベルL2まで高め、このレベルL2を維持する。溶融金属12のレベルがこのレベルL2となったところで、更にレベルL3まで押し上げ、ダクト1内の溶融金属12を所定の高さh2だけ押し上げるのに要した時間を測定し、この測定時間を所定の基準値と比較することで、ダクト1内の汚れを判定する。その後、レベルL2まで戻し溶融金属12の供給の待機状態となる。その後、給湯誘導子14に通電する三相交流の駆動電力をさらに増大させると共に、ゲートバルブ27を開くことにより、溶融金属12が給湯側ダクト1’を越流して鋳型等の溶融金属12の供給先20に供給される。溶融金属12の供給先20である鋳型は鋳型駆動機構21により駆動され、組み立てと脱型が行われる。言うまでもないが、レベルL2の溶融金属12の供給の待機状態より、繰り返し、鋳型等の溶融金属12の供給先20に供給される。
立上誘導子24でポンプ側ダクト1の溶融金属12をレベルL1まで汲み上げ、立上誘導子24の出力を下げながら給湯誘導子14の出力を徐々に上げ、最終的には立上誘導子24の出力を零にして、最終的に給湯誘導子14の出力だけでレベルL2になるように制御し維持する。このレベルL2からは、給湯誘導子14の出力を調整するだけで溶融金属12を供給先20に供給する。
供給先20に所定量の溶融金属12の供給が完了すると、ゲートバルブ27が閉じ、溶融金属12の供給が停止される。ゲートバルブ27を閉じる前に、給湯誘導子14の出力調整をして溶融金属12のレベルをL2に戻す。このとき、立上誘導子24に若干の逆位相の三相交流を通電し、ポンプ側ダクト1から給湯側ダクト1’に向けて流動する溶融金属12を制動すれば、溶融金属12の流れを瞬時に停止することも出来る。その後は給湯誘導子14にポンプ側ダクト1の中の溶融金属12がレベルL2に維持されるだけの電力が通電される。この状態では給湯誘導子14への通電のみによってポンプ側ダクト1の中の溶融金属12の液位が維持されるため、立上誘導子24への出力は零であることは言うまでも無い。
図2は、給湯誘導子14と立上誘導子24の制御出力の関係の一例を示す。図2に示した給湯誘導子14と立上誘導子24の制御出力の関係は、簡単な直線的なものを示したが、サインカーブのように立上誘導子24は徐々に立ち上がり、給湯誘導子14は徐々に下がって行くほうが、湯面変動がなくて良いことは言うまでも無い。
運転開始時において、まず立上誘導子24を駆動し、溶融金属槽11の溶融金属12をポンプ側ダクト1に汲み上げ、給湯誘導子14の電磁力が作用するレベルL1まで汲み上げる。その後、給湯誘導子14の出力を徐々に増大すると共に、立上誘導子24の出力の出力を一定量づつ減少させ、その双方の出力のバランスを取りながらポンプ側ダクト1の溶融金属12をレベルL1からレベル2になる様に制御し、レベル2を維持する。
トリチェリーの原理からも明らかなように、立上誘導子24の出力を零にしても給湯誘導子14が大気圧と同等の出力が得られれば、溶融アルミニウム合金の比重が2.5g/cm3の場合高さ4mまで保持できる。給湯誘導子14の出力が大きければ2つの誘導子を制御するより、給湯時は立上誘導子24の出力を無くて、給湯誘導子14だけを駆動し、その駆動を制御した方が、制御性が良い。また前述したように、立上誘導子24は、無機絶縁ケーブル等の耐熱性の高いケーブルで巻線されるが、溶融金属12に浸漬された状態で使用され、しかも無冷却で通電駆動されるため、その温度は溶融金属12の融点以上となる。他方、給湯誘導子14は、熱電対等で温度測定をしながら冷却器10で冷却され、一定の温度に管理されるので、温度上昇に伴う出力の低下もない。従って、立上誘導子24の温度を抑える意味でも、ポンプ側ダクト1の溶融金属12がレベルL1に達した後は、立上誘導子24の出力の出力を一定量づつ減少させ、その双方の出力のバランスを取りながらポンプ側ダクト1の溶融金属12のレベルL1からレベル2になる様に制御するのが良い。
その後給湯誘導子14の出力をさらに大きくするとポンプ側ダクト1の中の溶融金属12が押し上げられ、溶融金属12が給湯側ダクト1’の中を上昇し、レベルL2に達する。このレベルL2は、給湯側ダクト1’を通して溶融金属12を供給先20に供給する直前の状態、すなわち給湯待機状態である。
給湯待機状態であるレベルL2まで一旦汲み上げるのは、溶融金属12が給湯側ダクト1’を越流する手前の給湯待機のレベルL2に精度良くレベル制御するためである。溶融金属12をレベルL2に精度良くレベル制御出来れば、それだけ給湯精度を向上させることが出来る。
このレベルL2の給湯待機状態から給湯誘導子14の出力をさらに増大させ、溶融金属12をレベルL2からL3まで立上げる。その高さh2は、予め定められた一定の高さとする。またその時の給湯誘導子14に通電する電圧と電流も予め定められた定電圧、定電流とする。この定電圧、定電流を給湯誘導子14に通電することで、同誘導子14がダクト1内の溶融金属12を所定の高さh2だけ押し上げるのに要した時間を測定し、この測定時間を所定の基準値と比較することで、ダクト1内の汚れを判定する。その後レベルL3からL2まで下げて、給湯待機状態とする。供給先20に供給する場合は、給湯誘導子14の出力をさらに増大させると、給湯側ダクト1’の溶融金属12が押し上げられ、溶融金属12が給湯用ダクト1’を越流し、供給先20に供給される。このように、ポンプ側ダクト1の溶融金属12が給湯誘導子14の高さまで汲み上げられた後は、立上誘導子24の出力を零にして、給湯誘導子14の駆動だけで所要の液位L2を保持し、さらに溶融金属12を供給先20に供給する。
このような運転を制御し、ダクト1の汚れを表示するための制御系の例を図3に示す。図3において制御器30は前記センサー13、19による検知信号を受けて電源31、電源32を制御し、給湯誘導子14と立上誘導子24とをそれぞれ前述のように通電制御する。これにより、前述のような溶融金属12のポンプ側ダクト1への汲み上げ、レベルL2又はL3の維持、さらには供給を行う。
ここで、給湯側ダクト1’の中で溶融金属12をレベルL2からレベルL3まで高さh2だけ押し上げる時に、給湯誘導子14に予め設計上定められた電圧、電流の定駆動電力を通電し、その押し上げを行う。このとき給湯側ダクト1’の中で溶融金属12をレベルL2からレベルL3まで高さh2だけ押し上げるのに要した時間tを計測器30により測定する。さらにこの計測器30により測定された前記時間tを比較・制御器33で予め定められた基準値と比較する。そして、その測定された時間tが予め定められた基準値に達したとき、または越えた時に、比較・制御器33から表示器34に信号を出力し、汚れの表示を行う。
例えば、給湯側ダクト1’内でレベルL2からレベルL3にある溶融金属12に酸化物がに付着すれば、そのコンダクタンスが小さくなるので、誘電子14から溶融金属12に作用する電磁力が小さくなり、溶融金属12を押し上げる時間が増大する。これにより、当該給湯側ダクト1’内で前記高さh2だけ溶融金属12を押し上げるのに要する時間と、汚れとの関係のデータを予め試験にて取得し、給湯側ダクト1’内での酸化物の発生の限界を前記押し上げ時間tとの関係で基準値として設定しておく。そして定期的に前記高さh2の押し上げ時間tを測定し、この測定時間tを基準値と比較すれば、酸化物等の汚れの存在の限界を検出できることになる。
次に、図4に示した溶融金属供給装置の他の実施例について説明する。図1に示した実施例は、ポンプ側ダクト1を斜めに立て、給湯側ダクト1’も斜めにして溶融金属12の供給先20である鋳型等に溶融金属12を供給する例である。これに対し、図4に示した実施例は、直管からなるポンプ側ダクト1を垂直に立て、エルボ管からなる給湯側ダクト1’を水平に近い微勾配に配置した例である。ポンプ側ダクト1に設けられた立上誘導子24と給湯側誘導子14もポンプ側ダクト1と同じく垂直に設置される。溶融金属12の供給先20にセンサ23が配置され、同溶融金属12の供給先20に溶融金属12が供給されたか否かを検知する。
この実施例においても、給湯側ダクト1’の中で溶融金属12をレベルL2からレベルL3まで高さh2だけ押し上げる時に、給湯誘導子14に定電圧、定電流の駆動電力を通電し、その押し上げに要した時間tを測定し、この測定された前記時間tを比較・制御器33で所定の基準値と比較する。そして、その測定された時間tが所定の基準値に達したとき、または越えた時に、比較・制御器33から表示器34に信号を出力し、汚れの表示を行う。
これ以外の図4に示された実施例の構成は基本的に図1により前述した実施例と同じである。対応する部分は同じ符合で示している。共通する対応する部分の詳細な説明は省略する。
本発明による溶融金属供給装置は、既存の設備をそのまま利用してダクト1内の汚れを容易に検知出来るので、ダクト1の清掃時期を適宜に知ることが出来る。これにより酸化物の塊片が浮遊しない溶融金属12を搬送先に供給することが出来るようになり、鋳造のように、酸化物を含まない溶融金属12の供給を必要とする分野で利用することが出来る。
1 ポンプ側ダクト
13 汲み上げ側のレベルセンサ
14 給湯誘導子
19 ダクト側のレベルセンサ
24 立上誘導子

Claims (5)

  1. ダクト(1)に誘導子(14)、(24)を設け、同誘導子(14)、(24)によりダクト(1)内の溶融金属(12)に推力を与えて同溶融金属(12)を供給する溶融金属供給装置において、前記誘導子(14)、(24)は、汲み上げ側の溶融金属(12)をポンプ側ダクト(1)内に汲み上げる立上誘導子(24)と、ポンプ側ダクト(1)内に汲み上げられた溶融金属(12)に推進力を与えて給湯する給湯誘導子(14)とを有し、これら誘導子(14)、(24)によりポンプ側ダクト(1)内に汲み上げられた溶融金属(12)を検知するレベルセンサ(19)を備え、このレベルセンサ(19)で前記給湯誘導子(14)がダクト(1)内の溶融金属(12)を予め定められた高さh2まで押し上げたことを検知すると共に、その溶融金属(12)の押し上げに要した時間を測定し、この測定した時間を予め定められた基準値と比較することにより、同ダクト(1)内の汚れを検知する手段を有することを特徴とする溶融金属供給装置。
  2. 立上誘導子(24)は、給湯側ダクト(14)の電磁力が作用するレベルL1まで溶融金属(12)をポンプ側ダクト(1)内に汲み上げることを特徴とする請求項に記載の溶融金属供給装置。
  3. 給湯誘導子(14)は、立上誘導子(24)によりレベルL1まで汲み上げられた溶融金属(12)を高さh1だけ押し上げてレベルL2とし、さらにこのレベルL2から予め定められた高さh2だけ押し上げてレベルL3とすることを特徴とする請求項2に記載の溶融金属供給装置。
  4. ダクト(1)内の溶融金属(12)を予め定められた高さh2まで押し上げるため給湯誘導子(14)に定電圧と定電流が通電されることを特徴とする請求項に記載の溶融金属供給装置。
  5. 前記請求項1〜の何れかに記載の溶融金属供給装置を使用し、前記レベルセンサ(19)で前記誘導子(14)がダクト(1)内の溶融金属(12)を予め定められた高さh2まで押し上げたことを検知すると共に、その溶融金属(12)の押し上げに要した時間を測定し、この測定値を予め定められた基準値と比較することにより、同ダクト(1)内の汚れを検知することを特徴とする溶融金属供給装置のダクト内汚れ検知方法。
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